JPH04362160A - 強磁性材料 - Google Patents

強磁性材料

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JPH04362160A
JPH04362160A JP16087591A JP16087591A JPH04362160A JP H04362160 A JPH04362160 A JP H04362160A JP 16087591 A JP16087591 A JP 16087591A JP 16087591 A JP16087591 A JP 16087591A JP H04362160 A JPH04362160 A JP H04362160A
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ferromagnetic material
iron
holmium
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JP16087591A
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Kiyoshi Noguchi
潔 野口
Yuichi Sato
雄一 佐藤
Yoshikazu Narumiya
成宮 義和
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/08Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
    • H01F10/10Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
    • H01F10/12Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys
    • H01F10/126Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys containing rare earth metals

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  • Power Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良好な軟磁気特性、優
れた耐食性、高耐熱性を有するなど、優れた特徴を有し
、磁気記録用磁性材料、特に磁気ディスク装置、VTR
などの磁気ヘッド用材料、あるいは薄膜トランス、薄膜
インダクタ用の材料として好適に利用しうる新規な強磁
性材料及び多層状強磁性体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、VTR、大容量のフロッピーディ
スク装置やハードディスク装置などの磁気記録装置にお
いては、記録信号の高密度化や高周波数化や高信頼性化
などが進められている。これに伴い、磁気記録媒体にお
いては、記録波長が短かくなることに基づく自己減磁を
防ぐための高保磁力化及びトラック幅が狭くなることに
基づく出力低下を防ぐための高飽和磁束密度化などが計
られている。
【0003】このような磁気記録媒体は高い保磁力を有
するので、対で用いられる磁気ヘッド材料としては、従
来通り高透磁率であることに加えて、高保磁力化した磁
気記録媒体を十分に磁化しうるように高飽和磁束密度を
有するものが要求される。特に薄膜磁気ヘッドなどでは
、記録密度を向上させるために、ヘッドの磁極先端の厚
さを薄くする必要があり、これに伴って生じる磁極先端
の磁気飽和を防ぐために高飽和磁束密度を有する磁性材
料が必須となる。また、垂直磁気記録方式においても、
例えば垂直磁気記録用単磁極型磁気ヘッドの主磁極は0
.2μm程度と極めて薄いため、記録・再生の際に磁気
的に飽和しやすく、それを避けるためには高飽和磁束密
度を有する磁気ヘッド材料が必要となる。
【0004】一方、該磁気ヘッド材料は、ヘッドの再生
効率の面から、高透磁率を有することが必要であり、ま
た磁歪定数がゼロに近いことが望ましい。
【0005】このような高飽和磁束密度、高透磁率及び
低磁歪定数を有し、軟磁気特性をもつ磁性材料としては
、これまで種々のものが開発されており、例えば鉄‐ニ
ッケル系合金(パーマロイ)、鉄‐アルミニウム‐ケイ
素系合金(センダスト)、コバルト‐ジルコニウム‐ニ
オブ系合金のようなコバルト系アモルフアス合金、鉄−
クロム系合金(特開昭63−60256号公報)などが
知られ、特に高密度記録用磁気ヘッドとしてはセンダス
トやコバルト系アモルフアス合金薄膜を有するMIGヘ
ッドが多用されている。
【0006】しかしながら、これらの中の鉄系磁性材料
は、飽和磁束密度(Bms)が十分ではなく、初透磁率
〔μiac(5MHz)〕が最大のものでも2000程
度である。また、高透磁率を得るには磁歪定数(λs)
及び結晶磁気異方性定数(K)が共に0付近にあること
が必要であり、そのためには多量の非磁性元素の添加を
必要とするために、飽和磁束密度は、高々12kG程度
のものしか得られていないのが実状である。例えば、セ
ンダストでは飽和磁束密度は改善されたといっても10
〜11kGであり、高保磁力化した磁気記録媒体(例え
ばHc=1500Oeのメタルテープ)に対しては飽和
記録することができない。
【0007】また、コバルト系アモルフアス合金では1
4kG程度の飽和磁束密度を有するものも得られている
が、熱的安定性に問題があり、例えば磁気ヘッドに加工
する時の600℃以上でのガラスへの溶着によるギャッ
プ付けの高温処理工程等において制約が生じ、また軟磁
気特性が劣化するという欠点がある。
【0008】他方、飽和磁束密度が約20kG以上の大
きいものとして、窒化鉄系のものが種々知られているが
、これらは再現性の面で必ずしも満足しうるものとはい
えなかったり、また保磁力を低く抑えることが困難であ
るなどの問題があった。
【0009】また、これらの鉄系磁性材料は結晶磁気異
方性定数が大きいことから、単層膜として使用する場合
、結晶粒の体積が大きく、それによる結晶磁気異方性の
影響を大きく受けて軟磁気特性が著しく低下するという
欠点がある。そして、このような欠点を改良するために
は、該結晶粒を微細化して、結晶磁気異方性の影響を低
く抑えることが望ましいので、多層化することによって
、強磁性材料層1層の厚さを薄くして結晶粒を微細化し
、軟磁気特性を向上させることが試みられている。
【0010】強磁性材料層にα‐Feを用いた多層状磁
性体としては、例えば鉄系強磁性材料層と二酸化ケイ素
から成る中間層とを交互に積層したもの(特開昭63−
58806号公報)、鉄‐クロム系合金から成る強磁性
材料層と二酸化ケイ素やパーマロイから成る中間層を交
互に積層したもの(特開昭63−60256号公報)な
ど、中間層に非磁性材料の二酸化ケイ素を用いたものが
これまで知られている。
【0011】しかしながら、このような中間層に二酸化
ケイ素を用いた多層状磁性体は軟磁気特性を向上させる
のにある程度の効果を有するものの、軟磁気特性の耐熱
安定性については必ずしも十分ではない。これは、20
0〜600℃程度の温度において、該二酸化ケイ素が強
磁性材料層中の鉄と拡散結合を起こしたり、あるいは強
磁性材料層の結晶粒を拡大させたりすることにより特性
が低下するためである。
【0012】また、鉄を主成分とし、ケイ素やルテニウ
ムを含有する強磁性材料としては、鉄‐ケイ素系合金(
特公昭61−8566号公報、特開昭57−17270
3号公報など)、鉄‐ケイ素‐ルテニウム系合金(ヨー
ロッパ特許第144,150号明細書)、鉄‐ケイ素‐
ガリウム‐ルテニウム系合金、鉄‐ルテニウム系合金(
特開昭62−139846号公報)などが知られている
【0013】これらのうちで、鉄‐ケイ素系合金は飽和
磁束密度が高いものの、飽和磁束密度が15kG以上の
該合金を磁気ヘッドに用いたものでは(特公昭61−8
566号公報)、透磁率が低く、再生効率が低下するな
ど軟磁気特性に問題があるし、また磁歪定数(λs)が
零付近のケイ素含有量6.5重量%のものでは、磁気ヘ
ッド用とするには耐食性の点で問題がある。
【0014】次に、鉄‐ケイ素‐ルテニウム系合金は、
高密度磁気記録の磁気ヘッド用薄膜材料として用いられ
ているが、ケイ素含有量の少ない領域では磁歪定数が大
きく、ヘッドとして使用できないし、ケイ素含有量の多
い領域では磁歪定数は零付近になるものの飽和磁束密度
が15kG以下に低下するため、利用範囲が制限される
のを免れない。
【0015】他方、鉄‐ルテニウム系合金は、飽和磁束
密度が高く、磁歪定数が零に近いという特性を有するが
、透磁率が小さく、これを多層化した場合でもせいぜい
1800程度である上に、熱加工により1000以下に
低下するので実用上問題がある上に、ガラスボンデイン
グによって磁性膜のμの劣化が大きく、またμiacの
経時変化が大きいという問題がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、高飽和磁束密度、高周波帯域での高い透
磁率及び零付近の磁歪定数という要求特性に加えて、さ
らに軟磁気特性、耐食性及び熱安定性に優れた磁性材料
を提供することを目的としてなされたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
好ましい特性を有する磁性材料を開発するために種々研
究を重ねた結果、所定組成の鉄‐ホルミウム、あるいは
鉄‐ホルミウム‐所定金属系の鉄合金から成る強磁性材
料及び該強磁性材料と非磁性材料とを多層に積層したも
のが、その目的に適合しうることを見出し、この知見に
基づいて本発明をなすに至った。
【0018】すなわち、本発明は、Hoが0.5〜6原
子%で残りがFeである鉄‐ホルミウム系強磁性材料、
一般式
【化2】 〔式中、Mは、式TaαZrβHfγ(ここで、α、β
及びγはいずれも0又は0よりも大きい数である)で表
されるTa、Zr及びHfの中から選ばれた少なくとも
1種の金属から成るものであり、yは、α+β+γであ
って、0.5〜5であり、xは0.5〜6である〕で表
わされる組成を有する強磁性材料、及びこれらの強磁性
材料層と非磁性材料層とを交互に積層して成る多層状強
磁性体を提供するものである。
【0019】本発明のFe‐Hoの二元系強磁性材料に
おいては、主成分としての鉄に、ホルミウムを原子比基
準で0.5〜6原子%、好ましくは1〜4原子%含有す
ることが必要である。ホルミウム含有量がこれよりも少
なすぎると、耐食性向上等の所期の効果が発揮されない
し、また、これよりも多すぎると、飽和磁束密度が低下
するため好ましくない。
【0020】本発明の、FeとHoと共に、Ta、Zr
及びHfの中から選ばれた少なくとも1種の金属から成
る多元系強磁性材料においては、主成分としての鉄に、
ホルミウムを原子比基準で0.5〜6原子%、好ましく
は1〜4原子%含有することが必要である。ホルミウム
含有量がこれよりも少なすぎると、耐食性向上等の所期
の効果が発揮されないし、またこれよりも多すぎると、
飽和磁束密度が低下するため好ましくない。さらに、他
の添加金属の含有量はそれらの金属の合計量にして原子
比基準で0.5〜5原子%であるのが好ましい。
【0021】特に有利には、タンタルが3原子%以下、
ジルコニウムが3.5原子%以下、ハフニウムが5原子
%以下にするのがよい。これらの金属の含有量が多すぎ
ると磁歪定数が大きくなるし、またこれよりも少なすぎ
ると軟磁気特性の熱的安定性が劣るため好ましくない。
【0022】このような強磁性体材料は磁性薄膜に用い
て好結果が得られる。この磁性薄膜の厚さは0.4〜3
μmの範囲とするのが好ましい。この磁性薄膜を形成さ
せるには、通常薄膜の形成に用いられている方法、例え
ば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティン
グ法、CVD法などの中から任意の方法を選択して用い
ることができる。例えば、適当な基板に、鉄ターゲット
上にホルミウム片を載置した複合ターゲットを用いて、
スパッタリングを行う方法などが用いられる。
【0023】この際に用いられる基板については特に制
限はなく、従来磁気ヘッド用などの磁性薄膜に慣用され
ているもの、例えばガラスやプラスチック上に紫外線な
どで硬化するポリマー層を設けたもの、アクリル系樹脂
、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル
樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの透
明材料から成る基板、あるいはアルミニウムやMn‐Z
n系フェライトのようなフェライトなどの不透明材料か
ら成る基板などを用いることができる。
【0024】次に、本発明の多層状強磁性体は、この強
磁性材料と非磁性材料とを交互に積層した多層体であり
、さらに一軸異方性を有せしめたものが好ましい。この
強磁性材料層は所要の保磁力や透磁率を維持しながら、
磁歪定数を零付近へ低下させるとともに、軟磁気特性、
耐食性及び熱的安定性を向上させるのに寄与する。
【0025】本発明の多層状強磁性体の他の構成素材と
して用いる非磁性材料は、通常用いられている市販のも
のであればいかなるものでもよく、例えば窒化ケイ素、
窒化ホウ素、窒化ニオブ、窒化アルミニウムのような窒
化物、SiO2、Al2O3のような酸化物などの非磁
性材があり、好ましくは窒化ケイ素、特に一般式Sij
Nk(非平衡相も含む)で表されるケイ素の窒化物を含
有する系のものが用いられる。このケイ素の窒化物のj
及びkは、0.4≦j/k≦1.1を満たす関係にある
ものが好ましい。j/k値が前記範囲を逸脱すると軟磁
気特性を向上させる効果が十分に発揮されない傾向が生
じる。このようなケイ素の窒化物は、300℃以上の温
度においても安定で、酸化ケイ素のように磁性層中の鉄
と拡散結合することがないものと思われ、特性の低下が
抑制される。これらの中で特に窒化ケイ素‐ニオブ‐窒
化ニオブ複合材が好ましい。非磁性材料層は層間拡散の
防止に寄与して、結晶粒を細かくするのに役立っている
と推測される。
【0026】本発明の多層状強磁性体を形成させるには
、このような強磁性材料の層と非磁性材料の層とが交互
に積層されるような方法であれば特に制限はなく、通常
薄膜の形成に用いられている方法、例えば真空蒸着法、
スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法
などの中から任意の方法を選択して用いることができる
。例えば、適当な前記基板に、鉄ターゲット上に、ホル
ミウム、ホルミウム‐タンタル片、ホルミウム‐ジルコ
ニウム片、ホルミウム‐ハフニウム片、ホルミウム‐タ
ンタル‐ジルコニウム片、ホルミウム‐タンタル‐ハフ
ニウム片、ホルミウム‐ジルコニウム‐ハフニウム片又
はホルミウム‐タンタル‐ジルコニウム‐ハフニウム片
などを載置した複合ターゲットと、上記非磁性材料のタ
ーゲットとを用いて、交互にスパッタリングを行う方法
などが用いられる。この際、磁性材料と非磁性材料はそ
れぞれ単独に用いてもよいし、また両者を組み合わせて
用いてもよい。
【0027】前記多層状強磁性体の形成における積層時
には、単層の厚さを薄くして積層数を増やす方が好まし
いが、経済性や作業性などの点から、通常磁性材料層の
厚さは200〜1000Åの範囲で、非磁性材料層の厚
さは10〜100Åの範囲で選ばれ、また、積層数は4
〜140層の範囲に、全体の厚さは0.4〜3μmの範
囲にあることが好ましい。
【0028】また、磁性材料層や非磁性材料層の各組成
成分の割合は、例えば蒸着原料の組成、蒸着真空度、蒸
着速度などを選択することにより制御することができる
【0029】
【発明の効果】本発明の強磁性材料及び多層状強磁性体
は、耐食性に優れ、しかも高飽和磁束密度、高周波帯域
での高い透磁率、零付近の磁歪定数を有するため軟磁気
特性に優れ、さらに特に多層状強磁性体については、5
00℃以上の高温下でも熱的安定性に優れるという特徴
を有する。
【0030】したがって、本発明の強磁性材料及び多層
状強磁性体は、磁気記録用磁性材料特に磁気ディスク装
置、VTRなどの磁気ヘッド用材料、あるいは変圧器特
に薄膜トランス、薄膜インダクタ用の材料として好適に
利用しうる。
【0031】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明する。なお、得られた多層状強磁性体の組成、透磁率
、保磁力、磁歪定数、飽和磁束密度及び耐食性は次のよ
うにして求めた。 (1)  組成: EPMA(Electron  Probe  Mic
roanalyzer)により求めた。 (2)  透磁率(μiac): 磁化困難軸方向に測定磁場が印加されるように、フェラ
イトヨークを膜面に当て、インピーダンスアナライザを
用いて3mOeの磁場及び測定周波数5MHzでインダ
クタンスを測定することにより求めた。 (3)  保磁力Hc(Oe): 薄膜ヒストロスコープを用いて測定した。 (4)  磁歪定数(λs): 薄膜試料を膜面内に回転する磁場中に配置して試料のそ
りを同期整流方式によってレーザーを用いて検出、測定
した。また、磁歪定数測定用の試料基板には板厚約0.
1mmのホウケイ酸ガラス(商品名:松浪カバーガラス
)を用いた。 (5)  飽和磁束密度(Bms): 試料振動型磁力計(VSM)により測定した。 (6)  耐食性: 60℃、90%R.H.の恒温槽中で500時間保存し
、飽和磁束密度の変化を測定した。
【0032】実施例1、比較例1 基板に板厚1.1mmの結晶化ガラス(商品名フオトセ
ラム)を用いるとともに、鉄ターゲット上にホルミウム
の小片を該ターゲットに対して種々の原子比で載置した
複合ターゲットを用い、RFマグネトロンスパッタ装置
にて(300Oe(エルステッド)の磁場中で)スパッ
タリングを行い、基板上に厚さ1μmの鉄‐ホルミウム
磁性合金から成る強磁性材料層を形成させた。
【0033】スパッタリングの条件は、鉄‐ホルミウム
合金層の形成には、Arガス雰囲気下で、Ar圧5mT
orr、投入パワー3.2  W/cm2、基板温度3
00℃とし、窒化ケイ素(Si3N4)層の形成には、
Arと窒素との混合ガス雰囲気下で、ガス圧15mTo
rr、投入パワー1.9W/cm2、基板温度300℃
とした。
【0034】このようにして得られた強磁性体における
鉄‐ホルミウム層の組成を求めるために、別に板厚1m
mのバリウムホウケイ酸ガラス(商品名コーニング社製
、7059)上に基板温度を200℃とした以外は前記
と同じ条件で厚さ約1μmの鉄‐ホルミウム膜を形成し
、この膜の組成を求めた。
【0035】図1はこれらの強磁性体の飽和磁束密度、
磁歪定数とホルミウム含有量との関係を示すグラフ(実
線)、図2は60℃、90%R.H.環境下における強
磁性体の飽和磁束密度の変化を示すグラフ(一点鎖線)
である。
【0036】図1より、ホルミウム含有量6原子%以下
において15kG以上の飽和磁束密度が得られ、また磁
気ヘッド等へ応用する場合、磁歪定数が零付近にある必
要があることから、ホルミウム含有量が0.5〜6原子
%の範囲内であれば磁歪定数5×10−6以下となり好
ましい。また図2より、ホルミウム含有量5原子%のも
のでは、飽和磁束密度の変化はほとんどなく、耐食性に
優れている。比較のために磁歪定数が零付近にある鉄−
シリコン合金層(シリコン3.4原子%)の結果も図2
に示す。これより、比較のものでは飽和磁束密度が経時
的に低下することが分る。
【0037】実施例2 基板に板厚1.1mmの結晶化ガラス(商品名フオトセ
ラム)を用いるとともに、鉄ターゲット上にホルミウム
の小片を該ターゲットに対して種々の原子比で載置した
複合ターゲットと窒化ケイ素(Si3N4)ターゲット
を用い、RFマグネトロンスパッタ装置にて交互にスパ
ッタリングを行い、基板上に厚さ500Åの鉄‐ホルミ
ウム磁性合金から成る強磁性材料層と厚さ40Åの窒化
ケイ素(Si3N4)‐Nb‐窒化ニオブから成る非磁
性材料層が交互に15層積層された総膜厚0.8μmの
多層状強磁性体を作製した。
【0038】なお、前記スパッタリングの条件は、鉄‐
ホルミウム合金層の形成には、Arガス雰囲気下で、A
r圧6mTorr、  投入パワー3.2  W/cm
2、基板温度300℃とし、窒化ケイ素(Si3N4)
層の形成には、Arと窒素との混合ガス雰囲気下で、ガ
ス圧15mTorr、投入パワー1.9W/cm2、基
板温度300℃とした。
【0039】また多層状強磁性体におけるFe−Ho合
金層の組成を求めるには、別に板厚1mmのバリウムホ
ウケイ酸ガラス(商品名コーニング社製  7059)
上に基板温度を200℃とした以外は前記と同じ条件で
厚さ約1μmの鉄‐ホルミウム膜を形成し、この膜の組
成を求めることによって行った。
【0040】実施例3〜5 基板に板厚1.1mmの結晶化ガラス(商品名フオトセ
ラム)を用いるとともに、鉄ターゲット上にホルミウム
とタンタルの小片を該ターゲットに対して所定比で載置
した複合ターゲットと窒化ケイ素(Si3N4)上にニ
オブの小片を載置した複合ターゲットを用い、RFマグ
ネトロンスパッタ装置にて300Oeの磁場中で交互に
スパッタリングを行い、基板上に厚さ500Åの鉄‐ホ
ルミウム‐タンタル磁性合金(Fe96.3Ho1.7
Ta2.0)から成る強磁性材料層と厚さ40Åの窒化
ケイ素(Si3N4)‐Nb‐窒化ニオブから成る非磁
性材料層が交互に20層積層された総膜厚1.1μmの
多層状強磁性体を形成し、さらにこれを真空中300〜
700℃の範囲の適当な温度で1時間熱処理した。図3
に、このようにして得られた多層状強磁性体の熱処理温
度に対する軟磁気特性の変化をグラフで示す。なお、熱
処理をアルゴンや窒素のような不活性雰囲気中で行って
も同様の結果が得られる。
【0041】同様に、Fe95.7Ho1.7Zr2.
6合金層を強磁性材料層、窒化ケイ素‐ニオブ‐窒化ニ
オブを非磁性材料層とする前記各層厚、層数及び総膜厚
の多層状強磁性体及びFe93.9Ho1.6Hf4.
5合金層及びFe97.1Ho1.7Hf1.2合金層
を各強磁性材料層、窒化ケイ素‐ニオブ‐窒化ニオブを
非磁性材料層とする前記各層厚、層数及び総膜厚の多層
状強磁性体の熱処理温度に対する軟磁気特性の変化をそ
れぞれ図4及び図5にグラフで示す。
【0042】これらの図より、これらの鉄‐ホルミウム
‐所定金属系多層状強磁性体はいずれも高温側において
も保磁力(Hc)、透磁率(μiac)共あまり劣化が
みられず、Hc≦1Oe、μiac≧1500であり、
熱的にも安定であることが分る。
【図面の簡単な説明】
【図1】  強磁性体の飽和磁束密度、磁歪定数とホル
ミウム含有量との関係を示すグラフ。
【図2】  60℃、90%R.H.下における強磁性
体の飽和磁束密度の変化を示すグラフ。
【図3】  多層状強磁性体の1例の熱処理温度に対す
る軟磁気特性の変化を示すグラフ。
【図4】  多層状強磁性体の別の例の熱処理温度に対
する軟磁気特性の変化を示すグラフ。
【図5】  多層状強磁性体のさらに別の例の熱処理温
度に対する軟磁気特性の変化を示すグラフ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  Hoが0.5〜6原子%で残りがFe
    である鉄‐ホルミウム系強磁性材料。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の強磁性材料から成る磁
    性薄膜。
  3. 【請求項3】  一般式 【化1】 〔式中、Mは、式TaαZrβHfγ(ここで、α、β
    及びγはいずれも0又は0よりも大きい数である)で表
    されるTa、Zr及びHfの中から選ばれた少なくとも
    1種の金属から成るものであり、yは、α+β+γであ
    って、0.5〜5であり、xは0.5〜6である〕で表
    わされる組成を有する強磁性材料。
  4. 【請求項4】  請求項3記載の強磁性材料から成る磁
    性薄膜。
  5. 【請求項5】  請求項1記載の強磁性材料層と非磁性
    材料層とを交互に積層して成る多層状強磁性体。
  6. 【請求項6】  請求項3記載の強磁性材料層と非磁性
    材料層とを交互に積層して成る多層状強磁性体。
JP16087591A 1991-06-06 1991-06-06 強磁性材料 Withdrawn JPH04362160A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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