JPH0429349Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は一側面に形成された開口を開閉自在に
閉塞する引き戸式の扉を備えた菓子用シヨーケー
ス等の冷却貯蔵庫に関する。

(ロ) 従来の技術 例えば本願の考案者が本願出願前に考案した実
願昭60−28253号は、引き戸式の扉を案内するレ
ール部材と、中央を大きく開口し、前後の縁部に
通気孔即ち吸込口と吹出口とを形成し前枠材及び
内箱上に載置される枠板と、この枠板中央の開口
に設けられた底板とを備えた冷却貯蔵庫が開示さ
れている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上記従来の技術において、レール部材、枠材、
及び底板等を掃除する際には、前記レール部材、
枠材、及び底板を夫々個別に取り外して庫外へ持
ち出す必要があり、取り外し作業は煩雑になり、
作業時間も長くなるという問題点が発生してい
た。本考案は前記問題点を解決することを目的と
する。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するためになされた
もので、実施例に基づいて説明すると、扉６の下
に位置したレール部材２９には、扉６を支持して
案内する案内部６１と、この案内部６１と底板７
との間に位置して冷気を貯蔵室３へ吹き出す吹出
口６２が形成され、且つ底板側縁部を支持する支
持部６３とが一体形成された冷却貯蔵庫を提供す
るものである。

(ホ) 作用 レール部材には扉の案内部と冷却器にて熱交換
された冷気を庫内へ吹き出す吹出口が形成された
支持部とが一体形成され、庫内及び庫内の部品を
掃除するときには、前記レール部材を取り外すと
き同時に前記案内部と支持部とは取り外される。

(ヘ) 実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

第４図は、冷却貯蔵庫の実施例として示した菓
子用シヨーケース１の斜視図で、２は例えば菓子
等の視認性を良好に維持しつつ貯蔵室３を構成す
るよう両側板４，４の間に挾持される曲面ガラス
であり、貯蔵室３内には陳列棚５が設けられる。
６は貯蔵室３背面の引き戸式扉、７は貯蔵室３の
底板、８は前板、９は通気用のスリツト１０を形
成されて後述する機械室をこれも後述する冷却室
下方に形成するための機械室側板である。

第１図はシヨーケース１の側断面図を示してい
る。３０は底板７下方に位置した断熱箱体、又、
１２はシヨーケース１の台脚であり、この断熱箱
体３０と台脚１２の間の空間を機械室１６として
いる。台脚１２上には冷凍サイクルに含まれ、蛇
行状に折曲されると共に、複数の線条１３を固着
された凝縮パイプ１４が受け金具１５によつて固
定されている。１７は断熱箱体３０の外箱をなす
機械室１６の天井壁であり、前壁を有して前部が
低く凹み、後部が高い段差形状となつており、前
板８上縁を左右に渡る前枠材１８及び機械室１６
の後板２８の開口２８Ａ上縁の後枠材１９に固定
されている。２０は内箱であり、天井壁１７上方
に間隔を存して、それに沿つて設けられ、この内
箱２０と天井壁１７間に断熱材２１を充填するこ
とにより断熱箱体３０が構成される。この断熱箱
体３０の前部の凹みを冷却室２２とし、ここに冷
凍サイクルの冷却器２３と送風機２４Ａの循環フ
アン２４が収納される。２５は風向板である。

扉６は側板４後上部を左右に渡る梁部材２７と
後板２８上のレール部材２９間に摺動自在に保持
され、曲面ガラス２は前枠材１８と梁部材２７と
に保持されている。ここで、前記レール部材２９
は例えば樹脂にて一体形成されたもので、第２図
に示したように、扉６を支持し案内する案内部６
１と、冷却器２３にて熱交換された冷気を吹き出
す吹出口６２を上面に複数形成した支持部６３と
から構成されている。さらに、案内部６１と吹出
口６２との間には上面から下方へ延びた仕切片５
１が一体形成され、この仕切片５１の下端と内箱
２０の傾斜面２０Ａとの間には僅かな〓間が形成
されている。又、案内部６１は下面の適所をゴム
製の支持部材６０により支持されて庫内へ向き下
方へ傾斜しており、扉６，６の案内用凸部の外側
及び立上壁２９Ａの外側には水抜き用の開口５
３，５４，５５が形成され、支持部６３の庫内側
先端には底板７の縁を支持するフランジ５６が形
成されている。３２は吸込口３３を有した支持板
で、前枠材１８の上に載置される。ここで底板７
は支持板３２とレール部材２９の支持部６３との
間の中央開口を閉塞するように設けられる。そし
て、底板７と断熱箱体３０との間には冷却室２２
を含む冷気通路５２が形成され、送風フアン２４
の運転により貯蔵室３内の冷気を吸引し、冷却器
２３に送つて熱交換した後、吹出口６２より貯蔵
室３内へ吹き出す。又、底板７の後部適所には高
さ調節用の螺子３７が支持部材３６を介して取り
付けられている。

又、断熱箱体３０は前述の如く前部の冷却室２
２部分が低く、この部分を低位部４０とすると、
低位置４０には排水孔４２が穿設され、この排水
孔４２下方に対応して蒸発皿４３が開口２８Ａよ
り凝縮パイプ１４上に挿入載置され、排水孔４２
からの冷却器２３の除霜水を受容する。

さらに第３図はシヨーケース１の後部コーナー
の水平断面図で第１図及び第２図と同符号のもの
は同様なものとして詳細な説明は省略する。６Ａ
は扉６に設けられた扉把手、６５は扉６の閉塞時
扉６が当接するゴム製の扉クツシヨン６６を備え
た扉当り、６７，６８は夫々シヨーケースのコー
ナーに上下方向に延びた庫外柱及びブラケツト受
け板、６９は継板、７１は側板４の固定用の螺
子、７２，７３は夫々ブツシングである。尚、螺
子７１は第４図に示したように側板４の３箇所に
設けられている。

従つて、レール部材２９は扉６を支持して案内
する案内部６１と、吹出口６２を複数形成した支
持部６３とを一体形成したものであるから、底板
７、レール部材２９及び内箱２０を掃除する際に
は、レール部材２９を取り出すことにより案内部
６１と支持部６３とを同時に取り出すことがで
き、部品の取り出しを容易に且つ短時間にて行う
ことができ、又、掃除した後の案内部６１及び支
持部６３の組み込み作業をレール部材２９の組み
込みにより容易に且つ短時間にて行うことがで
き、この結果作業性は向上して作業時間の短縮を
図ることできる。又、レール部材２９が下方へず
れたときには支持部６３の底板側先端が底板７の
縁に当接して支持部６３と底板７とは夫々補強さ
れ、又、レール部材２９を所定の位置に支持する
ことができ、この結果、案内部６１のたわみ等を
回避することができ、扉６の開閉をスムーズに行
うことができる。

さらに、レール部材２９の案内部６１と支持部
６３との間に上面から下方へ延びた仕切片５１に
より、冷気通路５２から案内部６１下の空間を介
しての冷気漏れを極く僅かにすることができ、ま
た、仕切片５１の下端と内箱２０との〓間から露
を内方へ流し、案内部６１下の水処理を良好に行
うこともできる。尚、仕切片５１の下端を内箱２
０まで延ばし適所に水処理用の切欠きを設けても
良い。

(ト) 考案の効果 本考案は上記の実施例にて説明した冷却貯蔵庫
であるから、該貯蔵庫の掃除のときなどに、レー
ル部材を取り外すことにより、同時に扉の案内部
と支持部とを取り外すことができ、又取り付けも
同時に行うことができ、この結果着脱作業性の大
幅な向上を図ることができ、作業時間の短縮も図
ることができ、さらに、レール部材が僅かでもず
れて底板を支持している支持部の下端縁が底板の
周縁に当接したときには、その当接によりレール
部材は所定の位置にて支持され、レール部材の位
置は決まり、扉の開閉をスムーズに行うこともで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示し、
第１図はシヨーケースの側断面図、第２図は第１
図の要部拡大図、第３図はシヨーケースのコーナ
ーの水平断面図、第４図はシヨーケースの斜視図
である。 ３……貯蔵室、６……扉、７……底板、２０…
…内箱、２３……冷却器、２４Ａ……送風機、２
５……冷気通路、２９……レール部材、６１……
案内部、６２……吹出口、６３……支持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 貯蔵室へ品物を出し入れする一面開口を開閉自
   在に閉塞する引き戸式の扉と、前記扉の下に設け
   られ該扉を案内するレール部材と、前記貯蔵室の
   下面に設けられた底板と、該底板の下に内箱によ
   り形成されて送風機及び冷却器が配置された冷却
   室と、吸込口を介して吸い込まれ前記冷却器にて
   熱交換された冷気を前記貯蔵室へ吹き出す吹出口
   とを備えた冷却貯蔵庫において、前記レール部材
   には前記扉を支持する案内部と、該案内部と前記
   底板との間に位置して前記冷気を前記貯蔵室へ吹
   き出す吹出口が形成され、且つ前記底板側縁部を
   支持する支持部とが一体形成されたことを特徴と
   する冷却貯蔵庫。