JPH04292832A - マイクロ真空素子の製造方法 - Google Patents

マイクロ真空素子の製造方法

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JPH04292832A
JPH04292832A JP3057271A JP5727191A JPH04292832A JP H04292832 A JPH04292832 A JP H04292832A JP 3057271 A JP3057271 A JP 3057271A JP 5727191 A JP5727191 A JP 5727191A JP H04292832 A JPH04292832 A JP H04292832A
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cavity
cathode
vacuum
insulating layer
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に例えば電界放出型
陰極即ち冷陰極を有するマイクロ真空素子に係わる。
【0002】
【従来の技術】カソードの大きさが数μm以下程度とさ
れた微小サイズの冷陰極として、スピント(Spind
t)型の電界放出型陰極が知られている。このスピント
型の電界放出型陰極装置を用いた二極管装置の一例を図
10の略線的拡大断面図を参照して説明する。
【0003】図10において、21はガラス等の絶縁基
板20上に被着形成したAl等より成るカソード電極で
、このカソード電極21上に例えば錐体状のW,Mo等
の高融点かつ低仕事関数の金属から成り、尖鋭な先端形
状を有する例えば円錐状のカソード29が形成される。 そしてこのカソード29の周囲に所要の大きさのキャビ
ティ6を有するSiO2 等より成る絶縁層22が形成
され、この絶縁層22の上には、例えばMo,W,Cr
等の高融点金属から成るゲート電極23が例えば直径0
.5〜10μm程度の開口5をもって形成され、このゲ
ート電極23がカソード29に対する対向電極として配
置された構造を採る。矢印eは放出電子を示す。そして
この電界放出型陰極装置を、図示しないが真空容器内に
配置して二極管装置を得ることができる。
【0004】このような電界放出型陰極装置の製法とし
ては、例えば本出願人による特開昭56−160740
号公開公報にその一例が提案されている。この方法は、
上述の電界放出型陰極装置を形成する基体として単結晶
Si等の結晶性基体を用いるものである。先ずSi基体
等の一方の主面に所要の透孔を有するマスク層を形成し
、この透孔を通じて結晶学的エッチングを行って例えば
錐状凹部を形成し、この錐状凹部内に所要のW等より成
る電極層を蒸着、スパッタリング等により被着し、更に
絶縁性の補強材を凹部内を埋込むように被着する。そし
てこの基体の他の面即ち裏面上から通常の即ち非結晶学
的エッチングを行い、主面上に形成した凹部内の電極層
の錐体頂部を露出させるようにしてこれをカソード先端
部とし、その後この裏面上に露出させたカソードを埋込
むように絶縁層を被着し、更に導電層を被着した後、カ
ソードの周囲にRIE(反応性イオンエッチング)等の
異方性エッチングまたは等方性エッチングによってキャ
ビティを形成してこのカソードを露出させて電界放出型
陰極装置を得ることができる。この方法による場合は、
カソードの先端を確実に尖鋭な形状をもって形成するこ
とができる。
【0005】このようにして形成した電界放出型陰極装
置は、ゲート電極23とカソード電極21との間に、約
106 V/cm程度以上の電圧を印加することにより
、カソード29を熱することなく即ち冷陰極による電子
放出を行わせることができる。そして、このような微小
サイズの電界放出型陰極装置によれば、実質的にゲート
電圧を数十〜数百V程度とできて、比較的低電圧による
動作が可能となる。
【0006】そしてこのような電界放出型陰極装置を用
いた二極管装置等を用いる場合、半導体ICに比して高
速動作が可能となることと、放射線例えばγ線に対する
耐久性が強いという利点を有する。
【0007】更にまたこのような電界放出型陰極装置を
用いて三極管装置を構成することもできる。図11〜図
13にその各例の略線的拡大断面図を示す。図11はゲ
ート電極23上にSiO2 等の絶縁層24を介してア
ノード電極25を設けた場合、図12はアノード電極2
5を、カソード電極21上の或いは絶縁基板20上に図
示しないが所要のスペーサを介して設けた場合、また図
13はゲート電極23を、絶縁層22のキャビティ6縁
部付近にのみ形成し、ゲート電極23と所要の間隔をも
ってこの絶縁層22上にアノード電極25を被着形成し
た場合である。各例ともに、カソード電極21、ゲート
電極23、アノード電極25に所要の電位を与えること
によって矢印eで示すように電子放出を行わしめること
ができる。
【0008】このような電界放出型の冷陰極を用いた真
空管装置において、上述したように数十〜数百V程度の
印加電圧によって動作するためには、この真空管装置を
10−6Torr程度以上の高真空度、望ましくは10
−9〜10−10 Torr程度の真空に保持する必要
がある。
【0009】しかしながら、このような真空度を保つた
めには、これら電界放出型陰極装置を真空容器内に収容
する必要があるため、真空管装置の小型化が容易でなく
、また製造工程も複雑となって、低価格化をはかり難い
という問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、電界放出型陰極装置を用いた真空管装置の
小型化、低価格化及び製造工程の簡易化をはかることで
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明マイクロ真空素子
の一例の略線的拡大断面図を図1に示す。本発明は図1
に示すように、第1の電極1が構成される基体11上に
絶縁層2を介して少なくとも第2の電極3が形成された
電極構体13を有し、この電極構体13にキャビティ6
を設け、キャビティ6内に冷陰極9を配し、このキャビ
ティ6を第2の電極3または他の材料層14をもって気
密真空空間とする。
【0012】
【作用】上述したように、本発明マイクロ真空素子では
、冷陰極9が形成された電極構体13のキャビティ6を
第2の電極3または導電層等の材料層14をもって気密
真空空間とするため、この素子を真空容器内に収容する
必要がない。このため、このようなマイクロ真空素子を
そのまま大気中で動作させることができる。
【0013】
【実施例】以下本発明マイクロ真空素子の各例を、その
理解を容易にするために、その製法と共に図1〜図9を
参照して詳細に説明する。各例ともに、スピント型の電
界放出型陰極装置を用いた場合である。
【0014】実施例1 図1を参照して説明する。この例は三極管マイクロ真空
素子の場合で、図1において10はガラス等の絶縁基板
で、これの上にAl等より成る第1の電極1が例えば全
面的に蒸着、スパッタリング等により被着形成されて成
る。そしてこの第1の電極1上に絶縁層2と、高融点金
属のW,Mo,Cr,WSix 等より成るゲート電極
即ち第2の電極3と、絶縁層4とより成る電極構体13
が形成されて成る。この電極構体13内にはキャビティ
6が設けられ、キャビティ6内の第1の電極1上には高
融点かつ低仕事関数の例えばW,Mo等より成るカソー
ド即ち冷陰極9が形成されて成る。そしてこの電極構体
13上即ち絶縁層4上に、高融点のW,Mo等より成る
材料層14即ち第3の電極が被着形成されて成る。これ
により、第1の電極1をカソード電極、第2の電極3を
ゲート電極、第3の電極14をアノード電極とする三極
管マイクロ真空素子を得ることができる。
【0015】このような三極管マイクロ真空素子の製造
方法の一例を図2A〜D及び図3A〜Cの製造工程図を
参照して説明する。先ず図2Aに示すようにガラス等よ
り成る絶縁性の基板10を用意し、これの上に例えばA
l等より成る導電層を全面的に蒸着、スパッタリング等
により被着して第1の電極1を形成する。そしてこの上
に所要の厚さ例えば1〜1.5μm程度の厚さを有する
SiO2 、Si3 N4 等より成る絶縁層2をCV
D(化学的気相成長)法等により全面的に被着し、更に
W,Mo,Nb,WSix 等より成る導電層3aを厚
さ数千Å程度例えば4000Åとして蒸着、スパッタリ
ング等により全面的に被着し、更にSiO2 、Si3
 N4 等より成る絶縁層4をCVD法等により全面的
に被着形成する。そしてこの上にフォトレジストを塗布
した後、パターン露光及び現像を施してレジスト16に
例えば1μm程度の開口幅を有する例えば円形の開口5
aを穿設する。
【0016】次に、図2Bに示すように、開口5aを通
じて順次絶縁層4と第2の電極3に対してRIE等の異
方性エッチングを行い、例えば1μm程度の開口幅すな
わちこの場合直径を有する例えば円形の開口5を穿設し
てゲート電極となる第2の電極3を形成する。
【0017】その後図2Cに示すように、続いてこの開
口5を通じてRIE等の異方性エッチングによって絶縁
層2に対するエッチングを行った後、更にウェットエッ
チング等の等方性エッチングを行って、キャビティ6を
形成する。このような絶縁層2に対する異方性エッチン
グ及び絶縁層2に対する等方性エッチングによって、キ
ャビティ6内の絶縁層4及び2の内周面には、所要の凹
部6a及び6bがそれぞれ形成される。即ち、絶縁層2
に対する異方性エッチングの際に絶縁層4の内周面に僅
かに凹部6aが形成され、続いて行う絶縁層2に対する
等方性エッチングによって、絶縁層4の凹部6aは更に
大となり、また絶縁層2の内周面にも凹部6bが形成さ
れる。そしてこのように凹部6a及び6bが形成される
ことによって、第2の電極3が開口5に臨んでひさし状
となるようになすことができ、これら絶縁層2、第2の
電極3及び絶縁層4より成る電極構体13を得ることが
できる。
【0018】そして図2Dに示すように、レジスト16
を除去した後、絶縁層4上に、後述する冷陰極材料層除
去の工程において剥離除去し易く、冷陰極材料に対して
エッチング選択性を有する例えばAl等より成る剥離層
17を、キャビティ6内に付着しない程度の例えば5°
〜20°程度の角度をもって基板10を回転しながら斜
め蒸着を行う。
【0019】次に図3Aに示すように、この剥離層17
上に冷陰極材料となる即ち高融点かつ低仕事関数のW,
Mo等より成る材料層18を垂直蒸着等により全面的に
被着形成する。このとき、剥離層17の斜め蒸着によっ
て、絶縁層4上において剥離層17の径が実質的に狭め
られて被着され、これに従って材料層18のキャビティ
6周辺の実質的な径が時間と共に狭められ、このキャビ
ティ6を通じて基体1上に堆積される冷陰極9は、漸次
その厚みの成長に伴って小径となる錐状例えば円錐状と
して形成される。
【0020】そしてこの後、例えばNaOH等の剥離層
のみを溶融除去し得るエッチング液を用いて剥離層17
を除去し、同時にこれの上の材料層18を除去するいわ
ゆるリフトオフを行う。そして更に図3Bに示すように
、気密封止材料として、第3の電極材料である例えばW
,Mo等より成る材料層14を、キャビティ6内に付着
しない程度の、例えば基板10に対する角度θを5°〜
30°の例えば10°程度として電子ビーム蒸着(EB
蒸着)等を行って基板10を回転しながら斜め蒸着する
。このとき、10−6Torr程度以上の高真空度、望
ましくは10−9Torr程度以上の真空度を保持して
その斜め蒸着を行う。
【0021】そして図3Cに示すように、この材料層1
4が、キャビティ6上において閉塞され、キャビティ6
内が気密封止されるまでその斜め蒸着を行う。この閉塞
部分の形状は、上述の斜め蒸着の角度θや蒸着レートの
選定によって制御することができる。このようにして、
冷陰極9を損傷することなく、キャビティ6内を閉塞し
て、冷陰極9を有するキャビティ6内が所要の気密真空
状態とされたマイクロ真空素子を得ることができる。
【0022】なお、上述の図2及び図3Aにおいて説明
した冷陰極9を得る製法の他の例を図4A〜Dを参照し
て説明する。図4において、図2及び図3に対応する部
分には同一符号を付して重複説明を省略する。この場合
図4Aに示すように、基板10上に第1の電極1を全面
的に被着形成した後、絶縁層2、第2の電極3を全面的
に被着した後フォトリソグラフィ等の適用によって、第
2の電極3に所要の開口幅を有する開口5を穿設し、更
にこの開口5を通じて絶縁層2に対して等方性エッチン
グを行い、凹部を有するキャビティ6を形成する。そし
て更にこの第2の電極3上に、剥離層17を斜め蒸着し
た後材料層18を垂直蒸着等により被着して、キャビテ
ィ6内に例えば円錐状の冷陰極9を形成する。
【0023】次に剥離層17をNaOH等のエッチング
液により剥離除去してこれと共に材料層18をリフトオ
フによって除去する。そして図4Bに示すように、冷陰
極9が形成されたキャビティ6内を含んで全面的にフォ
トレジスト16を塗布する。
【0024】その後このフォトレジスト16に対してパ
ターン露光、現像を施してキャビティ6上を覆うパター
ンにパターニングし、更にこのフォトレジスト16上を
覆って全面的にCVD法等によりSiO2 、Si3 
N4 等より成る絶縁層4を被着形成する。
【0025】そして図4Dに示すように、フォトレジス
ト16を除去してキャビティ6を有し、かつ第2の電極
3がこのキャビティ6に臨む部分において絶縁層2及び
4に比して突出するひさし状となった構造を得ることが
できる。この後、例えば図3B及びCにおいて説明した
と同様の工程を経て、本発明マイクロ真空素子を得るこ
とができる。
【0026】実施例2 図5の略線的拡大断面図を参照して説明する。上述の実
施例1においては、材料層14として金属材料を用いた
場合であるが、この材料層14の選定によって、簡単に
他の三極管構造或いは二極管構造を得ることができる。 実施例2は材料層14として絶縁層を用いた二極管マイ
クロ真空素子の場合で、図5において、図1に対応する
部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この場
合、第2の電極3上に、キャビティ6内を気密封止する
材料層14として、SiO2 、Si3 N4 等の絶
縁材料を用いてEB蒸着等により基板10を回転しなが
ら斜め蒸着を行ってキャビティを閉塞し、このキャビテ
ィ6内を気密真空に保持するようになした例である。こ
れにより、第1の電極1をカソード電極、第2の電極3
をゲート電極とする二極管マイクロ真空素子を得ること
ができる。
【0027】実施例3 図6の略線的拡大断面図を参照して説明する。この例は
三極管マイクロ真空素子の場合で、図6において、図1
に対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。この場合、Si等の導電性の基体を用いてこれを第
1の電極1とした例で、絶縁層4上にW,Mo,Cr,
WSix 等より成る第3の電極12を、第2の電極3
と同様に、キャビティ6に臨む部分において絶縁層4の
内周面より突出したひさし状として形成する。そしてこ
の第3の電極12上に、キャビティ6内を気密封止する
材料層14として、SiO2 ,Si3 N4 等の絶
縁材料を用いてEB蒸着等により基板10を回転しなが
ら斜め蒸着を行ってキャビティ6を閉塞し、キャビティ
6内を気密真空に保持するようになす。これにより、第
1の電極1をカソード電極、第2の電極3をゲート電極
、第3の電極12をアノード電極とする三極管マイクロ
真空素子を得ることができる。
【0028】実施例4 図7の略線的拡大断面図及び図8を参照して説明する。 この場合、図13において説明した例に対応する場合で
、ゲート電極となる第2の電極3を、絶縁層2のキャビ
ティ6縁部付近にのみ形成し、第2の電極3と所要の間
隔をもってこの絶縁層2上にアノード電極となる第3の
電極12を形成した場合である。そしてこの第2の電極
3及び第3の電極12の外側周囲からこれら各電極3及
び12を覆うキャビティ7を有するSiO2 等より成
る絶縁層4を被着形成し、この絶縁層4上にSiO2 
,Si3 N4 等より成る材料層14を斜め蒸着して
キャビティ7内を閉塞するようにして、キャビティ6、
7内を気密真空に保持するようになす。この場合第2の
電極3及び第3の電極12は、気密真空に保持されるキ
ャビティ7内からそれぞれ独立に外部へ端子導出される
ようになす。例えば図8の略線的上面図に示すように、
第2の電極3が冷陰極9の周囲を円形に包み込むパター
ンとし、その一端からキャビティ7の外部に向かって直
線状に延長させて導出部31を構成し、また第3の電極
12は、この導出部31に開口部を有するU字状のパタ
ーンとして、導出部31とは反対側の他端からキャビテ
ィ7の外部に向かって直線状に延長する導出部32を構
成するようになす。
【0029】このようなマイクロ真空素子の理解を容易
にするために、図9A〜Dの製造工程図を参照してその
製法の一例を説明する。図9において、図2及び図3に
対応する部分には同一符号を付して説明する。先ずガラ
ス等の基板10上にAl等より成る第1の電極1、Si
O2 等より成る絶縁層2、更にW,Mo,Cr,WS
ix 等より成る導電層を順次全面的に積層形成した後
、この導電層に対してフォトリソグラフィ等の適用によ
り所要の開口幅の開口5を穿設し、この開口5を通じて
絶縁層2に対して等方性エッチングを施して、図9Aに
示すようにキャビティ6を形成する。そしてこのキャビ
ティ6内に、図2D及び図3Aにおいて説明したと同様
に、剥離層の斜め蒸着、材料層の垂直蒸着及びリフトオ
フ法等によってW,Mo等より成る冷陰極9を形成する
。その後、導電層に対してフォトリソグラフィ等によっ
て、例えば図8に示したパターンとしてパターニングを
行い、第2の電極3及び第3の電極12を形成し、絶縁
層2、第2の電極3及び第3の電極12より成る電極構
体13を構成する。そしてこのキャビティ6、第2の電
極3、第3の電極12を覆う所要の例えば円形のパター
ンに、フォトレジストを塗布した後パターン露光を施し
てレジスト16を形成する。
【0030】次に図9Bに示すように、このレジスト1
6上を覆って全面的にSiO2 等の絶縁層4をCVD
等によって被着する。
【0031】その後図9Cに示すように、この絶縁層4
に対して、ほぼキャビティ6上に位置するように、例え
ば円形の開口8をフォトリソグラフィ等の適用によって
形成し、この開口8を通じて、絶縁層4下のフォトレジ
ストを除去して、絶縁層4下にキャビティ7を形成する
【0032】次に図9Dに示すように、この絶縁層4上
に例えばSiO2 ,Si3 N4 等より成る材料層
14を、開口8内に被着しない所要の角度例えば5°〜
30°程度の角度をもって、基板10を回転しながら矢
印aで示すようにEB蒸着等の斜め蒸着を行い、開口8
上を閉塞してキャビティ7内を気密真空に保持するよう
になし、図7に示す三極管マイクロ真空素子を得ること
ができる。この場合においても、この開口8を閉塞する
斜め蒸着を、所要の例えば10−6Torr程度以上の
高真空度、望ましくは10−9Torr程度以上の真空
度をもって行うことによって、キャビティ7内を所要の
10−6Torr程度以上、望ましくは10−9〜10
−10 Torr程度の超高真空を保持するようになす
ことができる。
【0033】上述した各実施例において、第1の電極1
と第2の電極3、また実施例1、3及び4においては更
に第3の電極12に所要の電位を与えることによって、
矢印eで示すように電子放出を行わしめることができる
。このような電界放出型の冷陰極を用いる場合、例えば
テラヘルツ(1012Hz)オーダー程度の高速動作が
可能な高速デバイスを得ることができる。
【0034】また上述したような製法即ち半導体装置製
造技術を適用してマイクロ真空素子を製造することがで
きるため、例えばこの冷陰極9を大量に共通の基板10
上に配列して、多数のマイクロ真空素子を同時に製造し
、最終的に基板10上のマイクロ真空素子をダイシング
・カット等により所要の個数毎に分割することにより大
量生産が可能となり、コストの低減化をはかることがで
きる。
【0035】更に、このような電界放出型の冷陰極がそ
れぞれ独別に気密に保持されて成ることから、そのまま
大気中において動作させることができ、即ちこれらを真
空容器内に収容する必要がなく、またこのような真空容
器の機械的強度の考慮が不要となって、真空管装置の小
型化をはかることができる。
【0036】尚、上述の各例では、キャビティ6または
キャビティ7内を覆う材料層14の斜め蒸着を、基板1
0を回転しながら行って、キャビティ6または7内を閉
塞して、キャビティ6または7内を気密真空に保持する
ようにしたが、この基板10の回転を行い難い場合には
、複数の蒸着源から同時に斜め蒸着を行って例えば基板
10を囲む4方向から斜め蒸着を行ってキャビティ6ま
たは7上を閉塞することもできる。
【0037】更に、材料層14の斜め蒸着後、更に例え
ばPSG(リンシリケートガラス)をCVD法等によっ
て全面的に成膜することによって、真空封止に安全性を
もたせることができ、キャビティ6または7内の超高真
空度を確実に保持するようになすこともできる。
【0038】また、上述の各実施例においては、第2の
電極3の開口5の形状を円形とし、また冷陰極9の形状
を円錐形としたが、その他例えば開口5を正方形として
冷陰極9を四角錐状として形成したり、また開口5を例
えば図1の紙面に対して直交する方向に延長するライン
状として形成し、冷陰極9も同方向に延長するライン状
として形成する等、種々の形状態様を採り得る。
【0039】更にまた、上述の各実施例1、2及び4に
おいては、ガラス等の絶縁性の基板10上にAl等より
成る導電層を設けてこれを第1の電極1としたが、その
他例えば実施例3において説明したように、Si等の導
電性の基体を設けてこれを第1の電極としてもよい。
【0040】また、本発明は上述した二極管、三極管装
置の他、真空管を用いたディスプレイ装置等、種々の真
空管装置に適用し得ることはもちろんである。
【0041】
【発明の効果】上述したように、本発明マイクロ真空素
子では、冷陰極9が形成された電極構体13のキャビテ
ィ6または7を、第2の電極3または材料層14をもっ
て閉塞して気密真空に保持するため、そのまま大気中で
動作し得るマイクロ真空素子を簡単に得ることができる
。即ちこのマイクロ真空素子は、素子自体を特段の真空
容器内に収容する必要がないため、装置の小型化をはか
ることができ、真空容器の機械的強度等の考慮を不要と
して、コストの低減化をはかることができる。
【0042】また冷陰極として電界放出型の陰極装置を
用いる場合は、テラヘルツオーダー程度の高速デバイス
を得ることができる。
【0043】更にまた、このようなマイクロ真空素子は
半導体製造技術を適用して製造することができるため、
Siウェファ等の基板上に、大量に同時に製造すること
ができて、製造工程の簡易化、生産性の向上従って1素
子当たりの低価格化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明マイクロ真空素子の一例の略線的拡大断
面図である。
【図2】本発明マイクロ真空素子の製法の一例を示す製
造工程図である。
【図3】本発明マイクロ真空素子の製法の一例を示す製
造工程図である。
【図4】本発明マイクロ真空素子の製法の他の例を示す
製造工程図である。
【図5】本発明マイクロ真空素子の他の例の略線的拡大
断面図である。
【図6】本発明マイクロ真空素子の他の例の略線的拡大
断面図である。
【図7】本発明マイクロ真空素子の他の例の略線的拡大
断面図である。
【図8】本発明マイクロ真空素子の他の例の要部の略線
的拡大上面図である。
【図9】本発明マイクロ真空素子の製法の他の例を示す
製造工程図である。
【図10】電界放出型陰極装置の一例の略線的拡大断面
図である。
【図11】電界放出型陰極装置の一例の略線的拡大断面
図である。
【図12】電界放出型陰極装置の一例の略線的拡大断面
図である。
【図13】電界放出型陰極装置の一例の略線的拡大断面
図である。
【符号の説明】
1  第1の電極 2  絶縁層 3  第2の電極 4  絶縁層 5  開口 6  キャビティ 7  キャビティ 8  開口 9  冷陰極 10  基板 12  第3の電極 13  電極構体 14  材料層 16  レジスト 17  剥離層 18  材料層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  第1の電極が構成される基体上に絶縁
    層を介して少なくとも第2の電極が形成された電極構体
    を有し、該電極構体にキャビティが設けられ、該キャビ
    ティ内に冷陰極が配され、上記キャビティが上記第2の
    電極または他の材料層をもって気密真空空間とされたこ
    とを特徴とするマイクロ真空素子。
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