JPH042893Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、荷役等に用いられるベルト駆動ロー
ラコンベヤに関する。

［従来の技術］ ベルト駆動ローラコンベヤは小形軽量の搬送物
を移送するコンベヤとして従来より広く用いられ
ており、各種業務分野において使用されている。

ところで、通常この種のコンベヤは、フレーム
に軸支された多数の搬送ローラの各軸一端にドラ
イブローラを取付けると共に、前記ドライブロー
ラに、駆動装置によつて走行する駆動ベルトを多
数の圧力ローラを用いて圧接させ、駆動ベルトの
走行によつて搬送ローラを回転させるようにして
いる。

［考案が解決しようとする問題点］ ところで、コンベヤを用いて搬送物を搬送する
際、各搬送物の間隔をあけたりする必要があり、
この場合、搬送途中においてコンベヤの搬送速度
を変更しなければならない。このような時、従来
は駆動部を分割したりあるいは速度の異なるコン
ベヤを連結してラインを形成したりしていた。し
かしながら、構造が複雑となつたり、各種速度の
コンベヤを組合せてラインを形成するのに手間が
かかると云う難点があつた。

本考案はこのような従来技術の欠点を解消し、
構造簡単で必要に応じ簡易にコンベヤの搬送速度
を変えることのできるベルト駆動ローラコンベヤ
を提供することを目的としている。

［問題点を解決するための手段］ 上記の目的を達成するため、本考案はコンベヤ
の長手方向に向けてドライブローラを圧力ローラ
と同径にした基準ゾーンと、ドライブローラと圧
力ローラとを異径にした可変速ゾーンに区分し、
前記可変速ゾーンにおけるドライブローラと圧力
ローラを必要に応じて取り換え、同ゾーンにおけ
る搬送ローラの速度を変化させるようにしたもの
である。

［実施例］ 以下、図示の実施例に基づき、本考案を具体的
に説明する。

第１図乃至第２図において、符号１が本考案の
ベルト駆動ローラコンベヤであつて、一対のアン
グル状枠体２，２を、これと直交する複数の連結
材３で連結して梯子状フレーム４を形成し、この
フレーム４の下面には脚５が取付けられている。
また前記フレーム４の上面には複数の搬送ローラ
６が軸支されて搬送面が形成されると共に、前記
搬送ローラ６は搬送面の一定区間において速度が
異なるように構成されている。

すなわち、前記搬送ローラ６の軸７の一端には
それぞれドライブローラ８が取付けられている
が、このドライブローラ８はコンベヤ１の搬送面
が上流側（第１図乃至第２図において左側）か
ら、下流側に向けて基準ゾーンＡと可変速ゾーン
Ｂに区分され、基準ゾーンＡには、搬送ローラ６
と同径のドライブローラ８ａが軸着されている。
また可変速ゾーンＢには、これより径の小さいド
ライブローラ８ｂが第４図に示すように、係止ピ
ン９を軸７に挿入して、ローラ８ｂが着脱自在に
なるように取付けられている。一方フレーム４を
形成する枠体２の一方外側には、枠体２と平行に
アングル材よりなるブラケツト１０が取付けら
れ、このブラケツト１０には長手方向に所定の間
隔をおいて、前記ドライブローラ８と軸心が平行
となるようにして圧力ローラ１１が軸支されてい
る。この圧力ローラ１１は後述する駆動ベルト１
２をドライブローラ８に圧接させるためのもの
で、前述のドライブローラ８と略千鳥状になるよ
う配置され、基準ゾーンＡに対応する区間におい
ては、ドライブローラ８ａと同径の圧力ローラ１
１ａが、一方可変速ゾーンＢに対応する区間にお
いては、駆動ベルトの圧接力を基準ゾーンＡと均
一にするためドライブローラ８ｂより大径の圧力
ローラ１１ｂが配されている。そして、前記可変
速ゾーンの圧力ローラ１１ｂは係止ピン１３で抜
け止めされている。

また、前記枠体２の一側方の長手方向には、前
記圧力ローラ１１を上下から挟み込むようにし
て、駆動ベルト１２が張設されている。この駆動
ベルト１２はフレーム４の下側に設置したモータ
Ｍを駆動源として走行し、駆動プーリ１４、絞り
プーリ１５、ターンローラ１６及び頭部・尾部ロ
ーラ１７によつて走行軌道が形成されている。

上記の構成を有するコンベヤ１は、適宜のスイ
ツチング操作によりモータＭを起動させ、駆動ベ
ルト１２を走行させる。この駆動ベルト１２は物
品の搬送方向とは逆に走行し、これに圧着してい
るドライブローラ８を回転させ、同軸に取付けら
れている搬送ローラ６が回転し、搬送ローラ６上
に物品を供給すれば、ローラの回転に従つて物品
は搬送されるものである。そして、前記物品の搬
送時において、基準ゾーンＡの搬送ローラ６に取
付けたドライブローラ８ａと、可変速ゾーンＢに
取付けたドライブローラ８ｂの径が異なり、具体
的には、可変速ゾーンＢに取付けたドライブロー
ラ８ｂの径が基準ゾーンＡに取付けたドライブロ
ーラ８ａの径より小さいため、可変速ゾーンＢの
ドライブローラ８ｂの回転が基準ゾーンＡよりも
早く、これによつて同ゾーンＢの搬送ローラ６の
回転も基準ゾーンＡの搬送ローラ６よりも早くな
り、同区間において、物品の搬送速度を早くする
ことができる。

なお前記においては、可変速ゾーンにおける搬
送ローラ６の回転を早くする場合について説明し
たが、可変速ゾーンＢの搬送ローラ６を基準ゾー
ンＡより遅くする場合には、第６図に示すように
可変速ゾーンＢのドライブローラ１８を基準ゾー
ンＡより大径にし、これに対応する圧力ローラ１
９を基準ゾーンＡより小径にすることにより、容
易に可変速ゾーンＢの搬送ローラ６の回転を基準
ゾーンＡより遅くすることができる。

なお、上記実施例においては、可変速ゾーンに
おけるドライブローラ及びこれに対応する圧力ロ
ーラは、係止ピンあるいはナツト締めによつて軸
着し必要に応じ、これを所望の径のローラに取換
えるようにしたが、第７図及び第８図に示すよう
に軸２０に搬送ローラ２１及びドライブローラ２
２を装着し、軸受２３，２３に支持させてなる搬
送ローラユニツト２４を、枠体２に形成した係止
溝２５，２５に、前記軸受２３，２３を嵌合させ
て取付けるようにした場合においては、予めドラ
イブローラ２２の径が異なる搬送ローラユニツト
２４を多数用意しておけば、必要に応じ、搬送ロ
ーラユニツト２４ごと取換え、かつこれに対応す
る圧力ローラを交換するだけで容易に可変速ゾー
ンの回転速度を変更することができる。

［考案の効果］ 本考案は上記の構成としたので、従来形のよう
に駆動装置等に変更を加えずとも、可変速ゾーン
のドライブローラ、圧力ローラを取替えるだけで
容易に搬送速度を変更させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例を示す一部破断
した側面図、第２図は同上平面図、第３図は第１
図における−線の断面図、第４図は第１図に
おける−線の断面図、第５図は可変速ゾーン
の回転速度を早くする場合のドライブローラ及び
圧力ローラの関係を示す側面図、第６図は同上減
速の場合を示す側面図、第７図及び第８図は搬送
ローラユニツト及びこれを取付ける状態を示す図
である。 １……コンベヤ、２……枠体、３……連結材、
４……フレーム、５……脚、６，２１……搬送ロ
ーラ、７，２０……軸、８，８ａ，８ｂ，１８，
２２……ドライブローラ、９，１３……係止ピ
ン、１０……ブラケツト、１１，１１ａ，１１
ｂ，１９……圧力ローラ、１２……駆動ベルト、
１４……駆動プーリ、１５……絞りプーリ、１６
……ターンローラ、１７……頭尾部ローラ、２３
……軸受、２４……搬送ローラユニツト、２５…
…係止溝、Ａ……基準ゾーン、Ｂ……可変速ゾー
ン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 フレームに軸支された多数の搬送ローラの各軸
   一端にドライブローラを取付けると共に、前記ド
   ライブローラに、駆動装置によつて走行する駆動
   ベルトを多数の圧力ローラを用いて圧接させ、駆
   動ベルトの走行により搬送ローラを回転させるベ
   ルト駆動ローラコンベヤにおいて、 コンベヤ長手方向に向けて、ドライブローラと
   圧力ローラとを同径にした基準ゾーンと、ドライ
   ブローラと圧力ローラとを異径にした可変速ゾー
   ンとに区分すると共に、前記可変速ゾーンにおけ
   るドライブローラ及び圧力ローラを着脱自在に取
   付けたことを特徴とするベルト駆動ローラコンベ
   ヤ。