JPH04284732A - 多チャンネルエコー除去方法および装置 - Google Patents

多チャンネルエコー除去方法および装置

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JPH04284732A
JPH04284732A JP3049445A JP4944591A JPH04284732A JP H04284732 A JPH04284732 A JP H04284732A JP 3049445 A JP3049445 A JP 3049445A JP 4944591 A JP4944591 A JP 4944591A JP H04284732 A JPH04284732 A JP H04284732A
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晃宏 平野
Akihiko Sugiyama
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
    • H04M9/00Arrangements for interconnection not involving centralised switching
    • H04M9/08Two-way loud-speaking telephone systems with means for conditioning the signal, e.g. for suppressing echoes for one or both directions of traffic
    • H04M9/082Two-way loud-speaking telephone systems with means for conditioning the signal, e.g. for suppressing echoes for one or both directions of traffic using echo cancellers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の受信信号と単数
または複数の送信信号を有するシステムにおける、エコ
ー除去方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の受信信号と単数または複数の送信
信号を有するシステムにおいて、受信信号が空間音響経
路を伝搬することによって生じるエコーを除去する多チ
ャンネルエコー除去方法あるいは装置に関しては、電子
情報通信学会技術研究報告Vol.84,No.330
,pp.7−14,CS−84−178(以下文献1)
において、図7に示す縦続接続型および図8に示す線形
結合型の2種類が提案されている。以下、文献1にした
がって、縦続接続型および線形結合型多チャンネルエコ
ー除去装置を受信信号、送信信号ともに2チャンネルの
システムに適用した場合について説明する。
【0003】図7に縦続接続型エコー除去装置を示す。 第1の受信信号1 が第1のスピーカ3で再生され、空
間音響経路を経て第1のマイク9に至って生じる第1の
エコー5 と、第2の受信信号2が第2のスピーカ4で
再生され、空間音響経路を経て第1のマイク9に至って
生じる第2のエコー6と、第1のマイク9に至った話者
111 の発する音声である第1の送信信号12が加算
されて、第1の混在信号14となる。同様に、第1の受
信信号1 が第1のスピーカ3で再生され、空間音響経
路を経て第2のマイク10に至って生じる第3のエコー
7と、第2の受信信号2が第2のスピーカ4で再生され
、空間音響経路を経て第2のマイク10に至って生じる
第4のエコー8と、第2のマイク10に至った話者11
の発する音声である第2の送信信号13が加算されて、
第2の混在信号15となる。
【0004】第1の混在信号14に混入したエコーを除
去するために、まず、第1の受信信号1 を入力とする
第1の適応フィルタ111で第1のエコー5に対応した
疑似エコー(エコーレプリカ)を生成し、第1の減算器
115で第1の混在信号14から差し引く。第1の適応
フィルタ111は、第1の減算器115の出力が最小に
なるように制御する。
【0005】次に、第2の受信信号2を入力とする第2
の適応フィルタ112で第2のエコー6に対応したエコ
ーレプリカを生成し、第2の減算器116で第1の減算
器115の出力から差し引く。第2の適応フィルタ11
2は、第2の減算器116の出力が最小になるように制
御する。第2の減算器116の出力が、エコー除去装置
110の第1の出力信号16となる。エコー除去の際に
、第1の適応フィルタ111および第1の減算器115
と第2の適応フィルタ112および第2の減算器116
の順序を逆にして、第2のエコー6を先に除去しても良
い。
【0006】第2の混在信号15に混入したエコーを除
去するために、まず、第1の受信信号1を入力とする第
3の適応フィルタ113で第3のエコー7に対応したエ
コーレプリカを生成し、第3の減算器117で第2の混
在信号15から差し引く。第3の適応フィルタ113は
、第3の減算器117の出力が最小になるように制御す
る。
【0007】次に、第2の受信信号2を入力とする第4
の適応フィルタ114で第4のエコー8に対応したエコ
ーレプリカを生成し、第4の減算器118で第3の減算
器117の出力から差し引く。第4の適応フィルタ11
4は、第4の減算器118の出力が最小になるように制
御する。第4の減算器118の出力が、エコー除去装置
110の第2の出力信号17となる。エコー除去の際に
、第3の適応フィルタ113および第3の減算器117
と第4の適応フィルタ114および第4の減算器118
の順序を逆にして、第4のエコー8を先に除去しても良
い。
【0008】図8に線形結合型エコー除去装置を示す。 第1および第2の混在信号14,15は、図7に示した
縦続結合型と同様にして生成される。第1の混在信号1
4に混入したエコーを除去するために、第1の適応フィ
ルタ121に第1の受信信号1を入力して第1のエコー
5に対応したエコーレプリカ125を生成し、第2の適
応フィルタ122に第2の受信信号2を入力して第2の
エコー6に対応したエコーレプリカ126を生成する。 第1の減算器129で、第1の混在信号14から第1お
よび第2のエコー5,6に対応したエコーレプリカ12
5,126を差し引く。第1および第2の適応フィルタ
121,122は、第1の減算器129の出力が最小に
なるように制御する。第1の減算器129の出力が、エ
コー除去装置120の第1の出力信号16となる。
【0009】第2の混在信号15に混入したエコーを除
去するために、第3の適応フィルタ123に第1の受信
信号1を入力して第3のエコー7に対応したエコーレプ
リカ127を生成し、第4の適応フィルタ124に第2
の受信信号2を入力して第4のエコー8に対応したエコ
ーレプリカ128を生成する。第3の減算器130で、
第2の混在信号15から第3および第4のエコー7,8
に対応したエコーレプリカ127,128を差し引く。 第3および第4の適応フィルタ123,124は、第2
の減算器130の出力が最小になるように制御する。第
2の減算器130の出力が、エコー除去装置120の第
2の出力信号17となる。
【0010】多チャンネルエコー除去の主要な応用分野
の一つである多チャンネルテレビ会議システムにおいて
は、複数のマイクで話者の音声を収録するため、各マイ
クでは、話者と各マイクの距離に応じた減衰量と時間遅
れを持った信号が収録されて、受信信号となる。したが
って、受信信号のチャンネル間の相互相関は非常に高く
なる。以下、第1の受信信号1 を遅延させたものに相
当する第2の受信信号2、トランスバーサルフィルタと
して近似できるエコーパス、適応トランスバーサルフィ
ルタを用いた線形結合型エコーキャンセラを仮定して解
析を行なう。
【0011】時刻nにおける第1および第2の受信信号
1,2をx1 (n),x2 (n)、第1の混在信号
14に混入するエコーをd(n)とする。第1および第
2の受信信号1,2の間の時間差をnd (nd :i
nteger,nd ≧0)とすると、               x2 (n)=x1 (
n−nd )                   
     (1)である。簡単のため、第1および第2
のスピーカ3,4から第1および第2のマイク9,10
に至る全ての空間音響経路のインパルス応答長が等しい
とし、それをN、第1のスピーカ3から第1のマイク9
に至る空間音響経路のインパルス応答をh1 ,i 、
第2のスピーカ4から第1のマイク9に至る空間音響経
路のインパルス応答をh2 ,iとする。エコーd(n
)は、
【数1】
【0012】
【0013】で与えられる。(1)式を(2)式に代入
してx2 を消去すると、
【数2】
【0014】
【0015】となる。第1および第2の適応フィルタ1
21,122によって生成されるエコーレプリカ
【数3
【0016】
【0017】は、第1および第2の適応フィルタ121
,122のi番目のフィルタ係数をそれぞれw1,i 
(n),w2,i (n)とすると、
【数4】
【0018】
【0019】で与えられる。(1)式を(4)式に代入
してx2 を消去すると、
【数5】
【0020】
【0021】となる。残留エコーe(n)は、
【数6】
【0022】
【0023】となる。式(6)より、エコーを完全に消
去できるための条件は、
【数7】
【0024】
【0025】である。式(7)より、
【数8】
【0026】
【0027】および
【数9】
【0028】
【0029】は一意に定まるが、
【数10】
【0030】
【0031】および
【数11】
【0032】
【0033】の解は無限に存在することがわかる。
【0034】第1および第2の適応フィルタ121,1
22の制御方法としては、アダプティブ・シグナル・プ
ロセッシング(Adaptive  signalpr
ocessing),1985,Prentice−H
all  Inc.,USA(以下、文献2)及び、適
応フィルタ(Adaptive  filters),
1985,Kulwer  Academic  Pu
blishers,USA(以下、文献3)にLMSア
ルゴリズム及び学習同定法が記載されている。簡単のた
めに、第1および第2の適応フィルタ121,122の
制御方法としてLMSアルゴリズムを用い、第1および
第2の適応フィルタ121,122のステップサイズは
同じであると仮定する。さらに、受信信号としては白色
雑音を仮定する。ステップサイズをμとすると、フィル
タ係数の更新は、     w1,i (n+1)=w1,i (n)+μ
e(n)x1 (n−i)      (8)    
w2,i (n+1)=w2,i (n)+μe(n)
x1 (n−nd −i)(9)となる。式(8),(
9)に(6)式を代入して、両辺の数学的期待値をとる
【0035】まず、i=0,1,・・・,nd −1の
とき、
【数12】
【0036】
【0037】となる。ここで、E[*]は*の数学的期
待値、
【数13】
【0038】
【0039】は受信信号1,2の平均パワーである。 (10)式および(11)式の解は、
【数14】
【0040】
【0041】となり、
【数15】
【0042】
【0043】のとき、最適値に収束する。(12),(
13),(14)式の結果は、通常のLMSアルゴリズ
ムと一致する。  一方、i=nd ,nd +1,・
・・,N−1のとき、
【数16】
【0044】
【0045】となり、これらの解は、
【数17】
【0046】
【0047】となる。したがって、
【数18】
【0048】
【0049】のとき、
【数19】
【0050】
【0051】に収束する。この場合は、ステップサイズ
の最大値は、通常のLMSアルゴリズムの場合の1/2
に抑えられるため、収束速度は低くなり、かつ、最適値
には収束しない。一般に、受信信号がMチャンネルの場
合には、ステップサイズの最大値は、LMSアルゴリズ
ムの場合の1/Mに抑えられる。
【0052】以上、第1の混在信号14に混入するエコ
ーを除去するために用いられる第1および第2の適応フ
ィルタ121,122について検討したが、第3および
第4の適応フィルタ123,124に関しても、同様の
結果が得られる。また、適応フィルタの制御方法として
LMSアルゴリズムを用いたが、学習同定法を用いた場
合でも、同じ値に収束する。
【0053】
【発明が解決しようとする課題】以上、図7および図8
を用いて詳細に述べたように、従来の多チャンネルエコ
ー除去方法および装置には、ステップサイズが低く抑え
られるために適応フィルタの収束が遅くなる、適応フィ
ルタの係数が最適値にに収束しない、などの問題があっ
た。本発明の目的は、収束が速く、適応フィルタの係数
が最適値に収束でき、かつ、ハードウエア規模を小さく
できる多チャンネルエコー除去方法および装置を提供す
ることにある。
【0054】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、複数の受
信信号と単数または複数の送信信号を有し、前記受信信
号が空間音響経路を伝搬することによって、あるいは回
線の漏話等によって生じるエコーと前記送信信号が混在
する混在信号から、前記受信信号を入力とする適応フィ
ルタによって推定された前記エコーのレプリカを差し引
くことによってエコーを除去する多チャンネルエコー除
去方法において、最も位相が進んだ前記受信信号を選択
し、前記選択された受信信号を前記混在信号と1対1に
対応した適応フィルタに入力して前記レプリカを生成し
、前記生成されたレプリカを対応する前記混在信号から
差し引いて前記エコーを除去することを特徴とする。
【0055】第2の発明は、前記最も位相が進んだ受信
信号の選択において、前記受信信号のうちの任意の2信
号間の相互相関関数の絶対値を最大とする時間差を求め
、前記時間差の符号から前記信号のどちらの位相が遅れ
ているかを判定し、前記位相の遅れた受信信号を位相差
判定対象から除外し、以上の一連の操作を最も位相の進
んだ受信信号だけが残るまで繰り返すことを特徴とする
【0056】第3の発明は、前記最も位相が進んだ受信
信号の選択において、前記受信信号から任意の2信号を
選択し、第1のトランスバーサル形適応フィルタで前記
2信号のうちの第1の受信信号を入力として第2の受信
信号を予測し、第2のトランスバーサル形適応フィルタ
で前記第2の受信信号を入力として前記第1の受信信号
を予測し、前記第1の適応フィルタの係数の絶対値と前
記第2の適応フィルタの係数の絶対値を比較して、前記
第1および第2の受信信号のどちらの位相が遅れている
かを判定し、前記位相の遅れた受信信号を位相差判定対
象から除外し、以上の一連の操作を最も位相の進んだ受
信信号だけが残るまで繰り返すことを特徴とする。
【0057】第4の発明は、前記2信号間の相互相関関
数は、前記2信号をそれぞれ第1、第2の信号とし、第
1の時刻における前記第1の信号の値と前記第1の時刻
と予め定められた時間差を有する第2の時刻における前
記第2の信号の値を乗算し、前記乗算を前記第1の時刻
を予め定められた複数の時刻に変化させて得られた複数
の乗算結果の平均値を求め、前記平均値をもって前記2
信号の前記時間差に対する相互相関関数の値とすること
を特徴とする。
【0058】第5の発明は、前記平均値を再帰型の積分
値に置き換えたことを特徴とする。
【0059】第6の発明は、複数の受信信号と単数また
は複数の送信信号を有し、前記受信信号が空間音響経路
を伝搬することによって、あるいは回線の漏話等によっ
て生じるエコーと前記送信信号が混在する混在信号から
、前記受信信号を入力とする適応フィルタによって推定
された前記エコーのレプリカを差し引くことによってエ
コーを除去する多チャンネルエコー除去装置において、
前記受信信号全てを入力し、最も位相が進んだ受信信号
を検出する位相差検出回路と、前記位相差検出回路の検
出結果に基づいて、入力された前記受信信号のうち最も
位相が進んだものを選択し出力するセレクタと、前記混
在信号と1対1に対応し、前記選択された受信信号を入
力して前記レプリカを生成する複数の適応フィルタと、
前記生成されたレプリカを前記混在信号から差し引く複
数の減算器を少くとも具備し、前記複数の減算器の出力
を最小とするように前記複数の適応フィルタを制御する
ことを特徴とする。
【0060】第7の発明は、前記位相差検出回路が、前
記受信信号を入力とし、位相を比較する2つの受信信号
を指定する制御信号に応答し、前記指定された2信号の
位相を比較し、比較結果を出力する位相比較回路を少な
くとも1つと、前記位相比較回路の各々の出力に応答し
、前記受信信号のうち最も位相の進んだ受信信号を検出
するように前記制御信号を前記位相比較回路の各々に出
力し、検出結果を出力する制御回路から構成されること
を特徴とする。
【0061】第8の発明は、前記位相比較回路が、前記
受信信号を入力とし、前記制御信号で指定された2信号
の一方を第1の受信信号として出力する第1のセレクタ
と、前記受信信号を入力とし、前記制御信号で指定され
た2信号の他方を第2の受信信号として出力する第2の
セレクタと、前記第1の受信信号を遅延させる第1のタ
ップドディレイラインと、前記第2の受信信号を遅延さ
せる第2のタップドディレイラインと、前記第1のタッ
プドディレイラインの各タップ出力と前記第2の受信信
号を互いに乗算する複数の乗算器からなる第1の乗算器
群と、前記第1の乗算器群の各乗算器と1対1に対応し
、各乗算器の出力を積分する複数の積分器からなる第1
の積分器群と、前記第1の積分器群の各積分器と1対1
に対応し、各積分器の出力の絶対値を求める複数の絶対
値計算回路からなる第1の絶対値計算回路群と、前記第
2のタップドディレイラインの各タップ出力と前記第1
の受信信号を互いに乗算する複数の乗算器からなる第2
の乗算器群と、前記第2の乗算器群の各乗算器と1対1
に対応し、各乗算器出力を積分する複数の積分器からな
る第2の積分器群と、前記第2の積分器群の各積分器と
1対1に対応し、各積分器の出力の絶対値を求める複数
の絶対値計算回路からなる第2の絶対値計算回路群と、
前記第1および第2の受信信号を互いに乗算する乗算器
と、前記乗算器の出力を積分する積分器と、前記積分器
の出力の絶対値を求める絶対値計算回路と、前記絶対値
計算回路の出力および前記第1および第2の絶対値計算
回路群の各絶対値回路の出力を比較し、前記第1および
第2の受信信号のいずれの位相が遅れているかを判定す
る比較器から構成されることを特徴とする。
【0062】第9の発明は、前記位相比較回路が、前記
受信信号を入力とし、前記制御信号で指定された2信号
の一方を第1の受信信号として出力する第1のセレクタ
と、前記受信信号を入力とし、前記制御信号で指定され
た2信号の他方を第2の受信信号として出力する第2の
セレクタと、前記第1の受信信号を入力し、前記第2の
受信信号を予測する第1のトランスバーサル形適応フィ
ルタと、前記第2の受信信号を入力し、前記第1の受信
信号を予測する第2のトランスバーサル形適応フィルタ
と、前記第1の適応フィルタの係数の絶対値を求める複
数の絶対値計算回路からなる第1の絶対値計算回路群と
、前記第2の適応フィルタの係数の絶対値を求める複数
の絶対値計算回路からなる第2の絶対値計算回路群と、
前記第1および第2の絶対値計算回路群の各絶対値計算
回路の出力を比較し、前記第1および第2の受信信号の
いずれの位相が遅れているかを判定する比較器から構成
されることを特徴とする。
【0063】第10の発明は、前記積分器が、積分器の
入力信号を遅延させる第1の遅延器と、積分器の1サン
プル前の出力信号を格納する第2の遅延器と、前記第2
の遅延器の値と前記入力信号を加え、前記第1の遅延器
の出力を差し引いたものを積分器の出力信号とすると共
に、前記第2の遅延器に格納する加算器から構成される
ことを特徴とする。
【0064】第11の発明は、前記積分器が、積分器の
入力信号を定数倍する第一の係数乗算器と、積分器の出
力信号を遅延させるタップドディレイラインと、前記タ
ップドディレイラインの各タップ出力を定数倍する複数
の係数乗算器と、前記複数の係数乗算器の出力と前記第
1の係数乗算器の出力の総和を求め、前記総和を積分器
の出力とすると共に前記タップドディレイラインに格納
する加算器から構成れることを特徴とする。
【0065】
【作用】本発明の多チャンネルエコー除去方法および装
置は、1つの受信信号を入力とし、混在信号と1対1に
対応する適応フィルタでエコーレプリカを生成すること
により、1つの音源から複数の経路を伝搬して生じたエ
コーを複数の適応フィルタで推定するために、解が不定
となるという問題は起こらない。したがって、適応フィ
ルタの係数は、一意に定まる最適値に収束する。さらに
、ステップサイズを従来のM倍(Mは受信信号のチャン
ネル数)にできるので、高速な収束速度が得られる。
【0066】
【実施例】図1から図6を用いて、本発明の実施例を詳
細に説明する。ここでは、第1および第2の受信信号と
、第1および第2の混在信号を有する場合、すなわち、
2チャンネルの場合で、受信信号がスピーカから空間音
響経路を伝搬して、マイクで収録される音響エコーを除
去する音響エコーを例にとって説明する。
【0067】図1に、本発明の多チャンネルエコー除去
装置の受信信号および送信信号が2チャンネルである場
合の実施例を示す。位相差検出回路101は、第1の受
信信号1および第2の受信信号2を入力とし、2つの受
信信号のどちらの位相が進んでいるかを検出し、その結
果をセレクタ102に供給する。セレクタ102は、第
1および第2の受信信号1,2を入力とし、2つの受信
信号1,2のうち、位相差検出回路101が位相が進ん
でいると判定した受信信号を選択し、第1の適応フィル
タ103および第2の適応フィルタ104に供給する。
【0068】第1の適応フィルタ103は、セレクタ1
02が選択した受信信号を入力として、第1の混在信号
14に混入したエコーに対応するエコーレプリカを生成
し、第1の減算器105に供給する。第1の減算器10
5は、第1の混在信号14から、第1の適応フィルタ1
03の出力である第1の混在信号14に混入したエコー
に対応するエコーレプリカを差し引き、その結果を第1
の出力信号16として出力する。第1の適応フィルタ1
03は、第1の出力信号16を最小とするように制御す
る。
【0069】同様に、第2の適応フィルタ104は、セ
レクタ102が選択した受信信号を入力として、第2の
混在信号15に混入したエコーに対応するエコーレプリ
カを生成し、第2の減算器106に供給する。第2の減
算器106は、第2の混在信号15から、第2の適応フ
ィルタ104の出力である第2の混在信号15に混入し
たエコーに対応するエコーレプリカを差し引き、その結
果を第2の出力信号17として出力する。第2の適応フ
ィルタ104は、第2の出力信号17を最小とするよう
に制御する。第1および第2の適応フィルタ103,1
04として、例えば、LMSアルゴリズムに基づくトラ
ンスバーサル形適応フィルタを仮定し、適応フィルタの
動作を説明する。
【0070】第1および第2の適応フィルタ103,1
04のタップ数をN’、時刻nにおける第1および第2
の適応フィルタ103,104の入力信号であるセレク
タ102の出力をx(n)、第1の適応フィルタ103
への誤差信号である第1の減算器105の出力、第1の
適応フィルタ103のi番目の係数をそれぞれe1 (
n),w1,i (n)、第2の適応フィルタ104へ
の誤差信号である第2の減算器106の出力、第2の適
応フィルタ104のi番目の係数をそれぞれe2 (n
),w2,i (n)とすると、第1の適応フィルタ1
03の出力y1 (n)は、
【数20】
【0071】
【0072】第2の適応フィルタ104の出力y2 (
n)は、
【数21】
【0073】
【0074】で与えられる。フィルタ係数w1,i (
n),w2,i (n)の更新は、第1および第2の適
応フィルタ103,104のステップサイズは同じとし
、ステップサイズをμとすると、     w1,i (n+1)=w1,i (n)+μ
e1 (n)x(n−i)    (24)    w
2,i (n+1)=w2,i (n)+μe2 (n
)x(n−i)    (25)で与えられる。
【0075】第1の受信信号1を遅延させたものに相当
する第2の受信信号2を仮定すると、第1の混在信号1
4に混入するエコーd(n)は(3)式で与えられる。 ここで、
【数22】
【0076】
【0077】とおくと、エコーd(n)は、
【数23】
【0078】
【0079】で与えられる。(27)式より、エコーd
(n)は、位相の進んだ受信信号x1 (n)をhi 
(i=0,1,・・・,N+nd −1)を係数とする
トランスバーサルフィルタで処理したものと考えられる
。したがって、第1および第2の受信信号1,2のうち
、位相の進んだ方を適応フィルタに供給してエコーのレ
プリカを生成し、該エコーのレプリカを混在信号から差
し引くことによってエコーを除去できる。
【0080】図2に、受信信号がMチャンネルである場
合の位相差検出回路の実施例を示す。位相差検出回路2
00は、K個(K≧1)の位相比較回路2101 ,・
・・,210K および制御回路205から構成され、
複数の受信信号2011 ,・・・,201M を入力
とし、最も位相が進んだ受信信号を検出し、検出結果2
02を出力する。K個の位相比較回路2101 ,・・
・,210K は全て同じ構成で、かつ、同様の動作を
するので、以下、個々の位相比較回路について説明する
時には、単に添字iを省略して、位相比較回路210、
制御信号204、比較結果203と記述する。
【0081】位相比較回路210は、Mチャンネルの受
信信号2011 ,・・・,201M を入力とし、こ
れらの受信信号2011 ,・・・,201M のうち
、制御回路205から送られる制御信号204によって
指定された2信号の位相を比較し、比較結果203を制
御装置205に供給する。
【0082】制御装置205は、K個の位相比較回路2
101 ,・・・,210K の出力する検出結果20
31 ,・・・,203K を入力とし、位相を比較す
る受信信号を指定する制御信号2041 ,・・・,2
04K を位相比較回路2101 ,・・・,210K
 の各々に供給する。位相比較回路2101 ,・・・
,210K の比較結果2031 ,・・・,203K
 を用いて最も位相の進んだ受信信号を検出し、検出結
果を位相差検出回路200の出力202として出力する
【0083】位相差検出回路200において、位相比較
回路2101 ,・・・,210K は、1つの回路を
繰り返し使用してもよいし、複数の回路を繰り返し使用
してもよい。受信信号がMチャンネルの時に、M(M−
1)/2個の位相比較回路を用意し、Mチャンネルの受
信信号から2チャンネルを選ぶ全ての組合せについて、
同時に位相の比較を行なうと、各位相比較回路を繰り返
し使用することなく、最も位相の進んだ受信信号を検出
でき、検出に要する時間を短くすることができる。
【0084】また、検出対象となる受信信号からK組の
受信信号を選び、位相が遅れていると判定された受信信
号を検出対象から除外し、最も位相が進んでいる受信信
号だけが残るまで、上記手順を繰り返してもよい。なお
、受信信号が2チャンネルの場合には、1つの位相比較
回路で位相差の検出が可能である。
【0085】図3に2信号間の位相を比較する位相比較
回路210の第1の実施例を示す。この位相比較回路は
、複数の受信信号2011 ,・・・,201M を入
力とし、これらの受信信号のうち、制御信号204で指
定された2信号の位相を比較し、比較結果203を出力
する。位相の比較は、2信号の相互相関関数を用いて行
なう。第1および第2の受信信号213,214の時刻
nにおける値をx1 (n),x2 (n)とすると、
時刻nにおける時間差mに対する2信号の相互相関関数
R12(n,m)は、             R12(n,m)=E[x1
 (n)x2 (n+m)]      (28)で与
えられる。
【0086】定常な受信信号x1 (n)と、それをn
d サンプルだけ遅延させた信号x2 (n)=x1 
(n−nd )を仮定すると、
【数24】
【0087】
【0088】であるから、x1 (n)とx2 (n)
の相互相関関数R12(n,m)は、
【数25】
【0089】
【0090】となる。x1 (n)及びx2 (n)が
定常のとき、
【数26】
【0091】
【0092】は定数となるから、
【数27】
【0093】
【0094】とおくと、
【数28】
【0095】
【0096】を得る。したがって、R12(n,m)は
、m=ndのとき最大になる。
【0097】x1 (n)とx2 (n)が逆相の場合
、すなわち、x2 (n)=−x1 (n−nd )で
ある場合は、
【数29】
【0098】
【0099】より、R12(n,m)は、
【数30】
【0100】
【0101】となる。したがって、m=nd のとき、
R12(n,m)は最小値となり、絶対値は最大となる
【0102】この事実に基づき、相互相関関数R12(
n,m)の絶対値を最大とする時間差mの符号を用いる
と、第1および第2の受信信号213,214のどちら
の位相が進んでいるかを判定できる。
【0103】位相を比較する信号の選択は、2つのセレ
クタ211,212で行なう。位相を比較する対象とな
る受信信号を指定する制御信号204で指定された2信
号の一方を、複数の受信信号2011 ,・・・,20
1Mを入力とする第1のセレクタ211で選択し、第1
の受信信号213として出力する。同様に、前記制御信
号204で指定された2信号の他方を受信信号2011
 ,・・・,201M を入力とする第2のセレクタ2
12で選択し、第2の受信信号214として出力する。
【0104】相互相関関数のうち、時間差mの符号が正
の部分の計算回路は、L個の遅延器で構成される第1の
タップドディレイライン215、L個の乗算器2191
 ,・・・,219L 、L個の積分器2221 ,・
・・,221L から構成される。第1のタップドディ
レイライン215で、第1の受信信号213を1サンプ
ル周期ずつ遅延させ、L個の乗算器2191 ,・・・
,219L からなる第1の乗算器群で、第1のタップ
ドディレイライン215の各タップ出力2171 ,・
・・,217L と第2の受信信号214を互いに乗算
する。乗算器2191 ,・・・,219L の出力は
、L個の積分器2211 ,・・・,221L からな
る第1の積分器群で積分される。積分結果が、相互相関
関数R12 (n,m)のうち、m=1,2,・・・,
Lに対応する値となる。
【0105】相互相関関数のうち、時間差mの符合が負
の部分の計算回路は、L個の遅延器で構成される第2の
タップドディレイライン216、L個の乗算器2201
 ,・・・,220L 、L個の積分器2221 ,・
・・,222L から構成される。第2のタップドディ
レイライン216で、第2の受信信号214を遅延させ
、L個の乗算器2201 ,・・・,220L からな
る第2の乗算器群で、第2のタップドディレイライン2
16の各タップ出力2181 ,・・・,218L と
第1の受信信号213を互いに乗算する。乗算器220
1 ,・・・,220L の出力は、L個の積分器22
21 ,・・・,222L からなる第2の積分器群で
積分される。積分結果が、相互相関関数R12(n,m
)のうち、m=−1,−2,・・・,−Lに対応する値
となる。
【0106】相互相関関数のうち、時間差mが零の部分
の計算回路は、乗算器225、積分器226から構成さ
れる。乗算器225で第1および第2の受信信号213
,214を互いに乗算する。積分器226で乗算器22
5の出力を積分したものが、相互相関関数のうちのR1
2(n,0)となる。
【0107】位相差の判定は、2L+1個の絶対値計算
回路2231 ,・・・,223L ,2241 ,・
・・,224L 227および比較器228で行なう。 L個の絶対値計算回路2231 ,・・・,223L 
からなる第1の絶対値計算回路群で、第1の積分器群の
各積分器2211 ,・・・,221L の出力の絶対
値を求める。L個の絶対値計算回路2241 ,・・・
,224L からなる第2の絶対値計算回路群で、第2
の積分器群の各積分器2221 ,・・・,222L 
の出力の絶対値を求める。 絶対値計算回路227 で、積分器226の出力の絶対
値を求める。比較器228で、絶対値計算回路227と
、第1および第2の絶対値計算回路群の各絶対値回路2
231 ,・・・,223L ,2241 ,・・・,
224L の出力を比較し、第1の絶対値計算回路群の
各絶対値回路2231 ,・・・,223L の一つの
出力が最大であるときは、第1の受信信号213の位相
が進んでいると判定し、第2の絶対値計算回路群の各絶
対値回路2241 ,・・・,224L の一つの出力
が最大であるときは、第2の受信信号214の位相が進
んでいると判定する。絶対値計算回路227の出力が最
大であるときは、2つの受信信号213,214の位相
は同じであるから、この場合は、いずれの位相が進んで
いると判定してもよい。この判定結果を比較結果203
として出力する。
【0108】図4に2信号間の位相を比較する位相比較
回路210の第2の実施例を示す。この位相比較回路は
、複数の受信信号2011 ,・・・,201M を入
力とし、受信信号のうち、制御信号204で指定された
2信号の位相を比較する。該2信号のどちらの位相が進
んでいるかを、比較結果203として出力する。
【0109】位相の比較は、2信号を互いに予測する2
つの適応フィルタのフィルタ係数を用いて行なう。位相
が進んだ信号を入力として、位相が遅れた信号を予測し
た適応フィルタでは、2信号間の時間差と最も近い遅延
を入力信号に与えるタップのフィルタ係数絶対値が最大
となる。逆に、位相が遅れた信号を入力として位相が進
んだ信号を予測する場合は、未来の信号の予測は予測精
度が低いので、フィルタ係数が十分に成長しない。した
がって、フィルタ係数は、位相が遅れた信号を予測する
場合に比べて小さな値となる。
【0110】この事実に基づき、2つの適応フィルタで
2信号を互いに予測し、適応フィルタの係数の絶対値の
最大値がどちらの適応フィルタのものであるかによって
、第1および第2の受信信号213,214のどちらの
位相が進んでいるかを判定できる。
【0111】位相を比較する対象となる受信信号を指定
する制御信号204で指定された2信号の一方を、複数
の受信信号2011 ,・・・,201M を入力とす
る第1のセレクタ211で選択し、第1の受信信号21
3として第1の適応フィルタ231および第2の減算器
238に供給する。前記制御信号204で指定された2
信号の他方を受信信号2011 ,・・・,201M 
を入力とする第2のセレクタ212で選択し、第2の受
信信号214として第2の適応フィルタ232および第
2の減算器237に供給する。
【0112】第1の受信信号213を入力とする第1の
Lタップトランスバーサル形適応フィルタ231で、第
2の受信信号214を予測し、予測された信号を第1の
減算器237に供給する。第1の減算器237は、第2
の受信信号214から第1のトランスバーサル形適応フ
ィルタ231の出力を差し引く。第1のトランスバーサ
ル形適応フィルタ231は、第1の減算器237の出力
を最小とするように制御される。
【0113】第2の受信信号214を入力とする第2の
Lタップトランスバーサル形適応フィルタ232で、第
1の受信信号213を予測し、予測された信号を第2の
減算器238に供給する。第2の減算器238は、第1
の受信信号213から第2のトランスバーサル形適応フ
ィルタ232の出力を差し引く。第2のトランスバーサ
ル形適応フィルタ232は、第2の減算器238の出力
を最小とするように制御される。
【0114】L個の絶対値計算回路2351 ,・・・
,235Lからなる第1の絶対値計算回路群には第1の
適応フィルタ231の係数2331 ,・・・,233
L が、L個の絶対値計算回路2361 ,・・・,2
36L からなる第2の絶対値計算回路群には第2の適
応フィルタ232の係数2341 ,・・・,234L
が供給されており、求められた各々の絶対値は比較器2
39に供給される。比較器239で、絶対値計算回路2
351 ,・・・235L ,2361 ,・・・,2
36L の出力を比較し、絶対値計算回路2351 ,
・・・,235L の1つの出力が最大であるときは、
第1の受信信号213の位相が進んでいると判定し、絶
対値計算回路2361 ,・・・,236L の一つの
出力が最大であるときは、第2の受信信号214の位相
が進んでいると判定し、判定結果を比較結果203とし
て出力する。
【0115】図5に、積分器221,222,226の
第1の実施例である単純平均計算回路を示す。この積分
器300は、入力信号301の積分結果を出力信号30
2とし、Dサンプルの遅延器303、遅延器304、加
算器305、係数乗算器306から構成される。入力信
号301は、加算器305に供給されるとともに、遅延
器303に格納される。遅延器303は、入力信号30
1をDサンプル遅延させ、加算器305に供給する。加
算器305で、遅延器304の値と入力信号301を加
算し、遅延器303の出力を差し引く。加算器305の
出力は、遅延器304に格納されると同時に、係数乗算
器306に伝達される。係数乗算器306で加算器30
5の出力をa倍したものが、積分器300の出力302
となる。aは任意の正数であるが、a=1/Dとしたと
きには、積分結果が入力信号の単純平均となる。
【0116】本実施例では、積分器300の入力信号3
01を遅延器303および加算器305に供給し、係数
乗算器306で加算器305の出力をa倍し、乗算結果
を積分器300の出力信号302としているが、係数乗
算器306の位置を変えて、積分器310の入力信号3
01を係数乗算器306に供給してa倍したものを遅延
器303および加算器305に供給し、加算器305の
出力を積分器300の出力信号302としてもよい。
【0117】図6に、積分器221,222,226の
第2の実施例である1次の再帰形積分器を示す。この積
分器310は、第1の係数乗算器311、加算器312
、遅延器313、第2の係数乗算器314から構成され
、入力信号301を積分して、結果を出力信号302と
する。第1の係数乗算器311は積分器310の入力信
号301をα倍し、乗算結果を加算器312に供給する
。加算器312は第1および第2の係数乗算器311,
314の乗算結果を加算し、加算結果を積分器310の
出力信号302として出力するとともに、遅延器313
に供給する。遅延器313は、加算器312の加算結果
を1サンプル遅延させたものを第2の係数乗算器314
に供給する。第2の係数乗算器314は、遅延器313
の出力をβ倍し、乗算結果を加算器312に供給する。 ここに、αは任意の正数、βは0<β<1なる定数であ
る。β=1−α(0<α<1)とすると、積分器310
の出力信号302は、入力信号301の重み付き移動平
均となる。
【0118】本実施例では、第1の係数乗算器311で
積分器310の入力信号301をα倍し、乗算結果を加
算器312に供給し、加算器312の出力を積分器31
0の出力信号302としているが、係数乗算器311の
位置を変えて、積分器310の入力信号301を加算器
312に供給し、加算器312の出力を第1の係数乗算
器311でα倍し、乗算結果を積分器310の出力信号
302としてもよい。
【0119】図6では、1次の積分器の例を示したが、
積分器の次数は、任意の次数を使用できる。再帰形積分
器は、小さなハードウエアで、長時間にわたる積分が可
能であり、ノイズの影響を受けにくいという特徴がある
【0120】ここでは図1に示す、第1および第2の受
信信号1,2と、第1および第2の混在信号14,15
を有する場合を例にとって説明したが、本発明は、複数
の受信信号と、単数または複数の送信信号が存在する場
合に適用可能である。また、受信信号がスピーカから空
間音響経路を伝搬して、マイクで収録される音響エコー
を除去する音響エコーを例にとっているが、音響エコー
以外のエコー、例えば回線の漏話などによるエコーに対
しても適用できる。また、第1及び第2の適応フィルタ
103,104としては、LMSアルゴリズムによるト
ランスバーサル形適応フィルタを用いた例を示したが、
本発明では、任意の適応フィルタが使用可能である。例
えば、学習同定法によるトランスバーサル形適応フィル
タを用いた場合には、適応フィルタの出力信号は(22
)式および(23)式と同じであり、フィルタ係数の更
新は、
【数31】
【0121】
【0122】となる。適応フィルタの適応アルゴリズム
としては、文献2に記載されているSequentia
l  Regression  Algoritm(S
RA)や文献3に記載されているRLSアルゴリズムな
ども使用できる。トランスバーサル形適応フィルタの代
わりに、再帰形を用いてもよい。また、サブバンド型適
応フィルタや変換領域の適応フィルタを用いてもよい。
【0123】
【発明の効果】本発明の多チャンネルエコー除去方法お
よび装置は、従来の多チャンネルエコー除去方法および
装置の1/M(Mは受信信号のチャンネル数)の適応フ
ィルタでエコーを除去できるため、ハードウエア規模を
抑えることができる。また、従来の技術より大きなステ
ップサイズで安定に収束するために、収束時間を短縮で
きる。さらに、複数の適応フィルタの相互干渉のために
適応フィルタの係数が最適値に収束することができない
という問題点を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第6の発明の多チャンネルエコー除去装置のブ
ロック図である。
【図2】第7の発明の多チャンネルエコー除去装置にお
ける位相差検出回路のブロック図である。
【図3】第8の発明の多チャンネルエコー除去装置にお
ける位相比較回路のブロック図である。
【図4】第9の発明の多チャンネルエコー除去装置にお
ける位相比較回路のブロック図である。
【図5】第10の発明の多チャンネルエコー除去装置に
おけるトランスバーサル形積分器のブロック図である。
【図6】第11の発明の多チャンネルエコー除去装置に
おける再帰形積分器のブロック図である。
【図7】縦続接続型多チャンネルエコー除去装置のブロ
ック図である。
【図8】線形結合型多チャンネルエコー除去装置のブロ
ック図である。
【符号の説明】
1,2  受信信号 3,4  スピーカ 5,6,7,8  エコー 9,10  マイク 11  話者 12,13  送信信号 14,15  混在信号 16,17  エコー除去装置の出力信号100  本
発明の多チャンネルエコー除去装置101  位相差検
出回路 102  セレクタ 103,104  適応フィルタ 105,106  減算器 110  縦続接続型多チャンネルエコー除去装置11
1,112,113,114  適応フィルタ115,
116,117,118  減算器120  線形結合
型多チャンネルエコー除去装置121,122,123
,124  適応フィルタ125,126,127,1
28  エコーレプリカ129,130  減算器 200  位相差検出回路 2011 ,・・・,201M   受信信号202 
 位相差検出結果 2031 ,・・・,203K   位相比較結果20
41 ,・・・,204K   制御信号205  制
御回路 2101 ,・・・,210K   位相比較回路21
1,212  セレクタ 213,214  選択された受信信号215,216
  タップドディレイライン2171 ,・・・,21
7L ,2181 ,・・・,218L タップドディ
レイラインのタップ出力2191 ,・・・,219L
 ,2201 ,・・・,220L ,225  乗算
器 2211 ,・・・,221L ,2221 ,・・・
,222L ,226  積分器 2231 ,・・・,223L ,2241 ,・・・
,224L ,227  絶対値計算回路 228  比較器 230  位相比較回路 231,232  適応フィルタ 2331 ,・・・,233L ,2341 ,・・・
,234L   適応フィルタのフィルタ係数2351
 ,・・・,235L ,2361 ,・・・,236
L   絶対値計算回路 237  比較器 300  積分器 301  積分器の入力信号 302  積分器の出力信号 303  Dサンプルの遅延器 304  遅延器 305  加算器 306  係数乗算器 310  積分器 311,314  係数乗算器 312  加算器 313  遅延器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数の受信信号と単数または複数の送
    信信号を有し、前記受信信号が空間音響経路を伝搬する
    ことによって、あるいは回線の漏話等によって生じるエ
    コーと前記送信信号が混在する混在信号から、前記受信
    信号を入力とする適応フィルタによって生成された前記
    エコーのレプリカを差し引くことによってエコーを除去
    する多チャンネルエコー除去方法において、最も位相が
    進んだ前記受信信号を選択し、前記選択された受信信号
    を前記混在信号と1対1に対応した適応フィルタに入力
    して前記レプリカを生成し、前記生成されたレプリカを
    対応する前記混在信号から差し引いて前記エコーを除去
    することを特徴とする多チャンネルエコー除去方法。
  2. 【請求項2】  前記最も位相が進んだ受信信号の選択
    において、前記受信信号のうちの任意の2信号間の相互
    相関関数の絶対値を最大とする時間差を求め、前記時間
    差の符号から前記信号のどちらの位相が遅れているかを
    判定し、前記位相の遅れた受信信号を位相差判定対象か
    ら除外し、以上の一連の操作を最も位相の進んだ受信信
    号だけが残るまで繰り返すことを特徴とする請求項1記
    載の多チャンネルエコー除去方法。
  3. 【請求項3】  前記最も位相が進んだ受信信号の選択
    において、前記受信信号から任意の2信号を選択し、第
    1のトランスバーサル形適応フィルタで前記2信号のう
    ちの第1の受信信号を入力として第2の受信信号を予測
    し、第2のトランスバーサル形適応フィルタで前記第2
    の受信信号を入力として前記第1の受信信号を予測し、
    前記第1の適応フィルタの係数の絶対値と前記第2の適
    応フィルタの係数の絶対値を比較して、前記第1および
    第2の受信信号のどちらの位相が遅れているかを判定し
    、前記位相の遅れた受信信号を位相差判定対象から除外
    し、以上の一連の操作を最も位相の進んだ受信信号だけ
    が残るまで繰り返すことを特徴とする請求項1記載の多
    チャンネルエコー除去方法。
  4. 【請求項4】  前記2信号間の相互相関関数は、前記
    2信号をそれぞれ第1、第2の信号とし、第1の時刻に
    おける前記第1の信号の値と前記第1の時刻と予め定め
    られた時間差を有する第2の時刻における前記第2の信
    号の値を乗算し、前記乗算を前記第1の時刻を予め定め
    られた複数の時刻に変化させて得られた複数の乗算結果
    の平均値を求め、前記平均値をもって前記2信号の前記
    時間差に対する相互相関関数の値とすることを特徴とす
    る請求項2記載の多チャンネルエコー除去方法。
  5. 【請求項5】  前記平均値を再帰形の積分値に置き換
    えたことを特徴とする請求項4記載の多チャンネルエコ
    ー除去方法。
  6. 【請求項6】  複数の受信信号と単数または複数の送
    信信号を有し、前記受信信号が空間音響経路を伝搬する
    ことによって、あるいは回線の漏話等によって生じるエ
    コーと前記送信信号が混在する混在信号から、前記受信
    信号を入力とする適応フィルタによって推定された前記
    エコーのレプリカを差し引くことによってエコーを除去
    する多チャンネルエコー除去装置において、前記受信信
    号全てを入力し、最も位相が進んだ受信信号を検出する
    位相差検出回路と、前記位相差検出回路の検出結果に基
    づいて、入力された前記受信信号のうち最も位相が進ん
    だものを選択し出力するセレクタと、前記混在信号と1
    対1に対応し、前記選択された受信信号を入力して前記
    レプリカを生成する複数の適応フィルタと、前記生成さ
    れたレプリカを前記混在信号から差し引く複数の減算器
    を少くとも具備し、前記複数の減算器の出力を最小とす
    るように前記複数の適応フィルタを制御することを特徴
    とする多チャンネルエコー除去装置。
  7. 【請求項7】  前記位相差検出回路が、前記受信信号
    を入力とし、位相を比較する2つの受信信号を指定する
    制御信号に応答し、前記指定された2信号の位相を比較
    し、比較結果を出力する位相比較回路を少なくとも1つ
    と、前記位相比較回路の各々の出力に応答し、前記受信
    信号のうち最も位相の進んだ受信信号を検出するように
    前記制御信号を前記位相比較回路の各々に出力し、検出
    結果を出力する制御回路から構成されることを特徴とす
    る請求項6記載の多チャンネルエコー除去装置。
  8. 【請求項8】  前記位相比較回路が、前記受信信号を
    入力とし、前記制御信号で指定された2信号の一方を第
    一の受信信号として出力する第1のセレクタと、前記受
    信信号を入力とし、前記制御信号で指定された2信号の
    他方を第2の受信信号として出力する第2のセレクタと
    、前記第1の受信信号を遅延させる第1のタップドディ
    レイラインと、前記第2の受信信号を遅延させる第2の
    タップドディレイラインと、前記第1のタップドディレ
    イラインの各タップ出力と前記第2の受信信号を互いに
    乗算する複数の乗算器からなる第1の乗算器群と、前記
    第1の乗算器群の各乗算器と1対1に対応し、各乗算器
    の出力を積分する複数の積分器からなる第1の積分器群
    と、前記第1の積分器群の各積分器と1対1に対応し、
    各積分器の出力の絶対値を求める複数の絶対値計算回路
    からなる第1の絶対値計算回路群と、前記第2のタップ
    ドディレイラインの各タップ出力と前記第1の受信信号
    を互いに乗算する複数の乗算器からなる第2の乗算器群
    と、前記第2の乗算器群の各乗算器と1対1に対応し、
    各乗算器出力を積分する複数の積分器からなる第2の積
    分器群と、前記第2の積分器群の各積分器と1対1に対
    応し、各積分器の出力の絶対値を求める複数の絶対値計
    算回路からなる第2の絶対値計算回路群と、前記第1お
    よび第2の受信信号を互いに乗算する乗算器と、前記乗
    算器の出力を積分する積分器と、前記積分器の出力の絶
    対値を求める絶対値計算回路と、前記絶対値計算回路の
    出力および前記第1および第2の絶対値計算回路群の各
    絶対値回路の出力を比較し、前記第1および第2の受信
    信号のいずれの位相が遅れているかを判定する比較器か
    ら構成されることを特徴とする請求項7記載の多チャン
    ネルエコー除去装置。
  9. 【請求項9】  前記位相比較回路が、前記受信信号を
    入力とし、前記制御信号で指定された2信号の一方を第
    1の受信信号として出力する第1のセレクタと、前記受
    信信号を入力とし、前記制御信号で指定された2信号の
    他方を第2の受信信号として出力する第2のセレクタと
    、前記第1の受信信号を入力し、前記第2の受信信号を
    予測する第1のトランスバーサル形適応フィルタと、前
    記第2の受信信号を入力し、前記第1の受信信号を予測
    する第2のトランスバーサル形適応フィルタと、前記第
    1の適応フィルタの係数の絶対値を求める複数の絶対値
    計算回路からなる第1の絶対値計算回路群と、前記第2
    の適応フィルタの係数の絶対値を求める複数の絶対値計
    算回路からなる第2の絶対値計算回路群と、前記第1お
    よび第2の絶対値計算回路群の各絶対値計算回路の出力
    を比較し、前記第1および第2の受信信号のいずれの位
    相が遅れているかを判定する比較器とから構成されるこ
    とを特徴とする請求項7記載の多チャンネルエコー除去
    装置。
  10. 【請求項10】  前記積分器が、積分器の入力信号を
    遅延させる第1の遅延器と、積分器の1サンプル前の出
    力信号を格納する第2の遅延器と、前記第2の遅延器の
    値と前記入力信号を加え、前記第1の遅延器の出力を差
    し引いたものを積分器の出力信号とすると共に、前記第
    2の遅延器に格納する加算器から構成されることを特徴
    とする請求項8記載の多チャンネルエコー除去装置。
  11. 【請求項11】  前記積分器が、積分器の入力信号を
    定数倍する第1の係数乗算器と、積分器の出力信号を遅
    延させるタップドディレイラインと、前記タップドディ
    レイラインの各タップ出力を定数倍する複数の係数乗算
    器と、前記複数の係数乗算器の出力と前記第1の係数乗
    算器の出力の総和を求め、前記総和を積分器の出力とす
    ると共に前記タップドディレイラインに格納する加算器
    から構成されることを特徴とする請求項8記載の多チャ
    ンネルエコー除去装置。
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