JP3147864B2 - 適応ステップサイズ制御適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法 - Google Patents

適応ステップサイズ制御適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法

Info

Publication number
JP3147864B2
JP3147864B2 JP20193598A JP20193598A JP3147864B2 JP 3147864 B2 JP3147864 B2 JP 3147864B2 JP 20193598 A JP20193598 A JP 20193598A JP 20193598 A JP20193598 A JP 20193598A JP 3147864 B2 JP3147864 B2 JP 3147864B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
unit time
multiplying
multiplication
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20193598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000031791A (ja
Inventor
伸一 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP20193598A priority Critical patent/JP3147864B2/ja
Publication of JP2000031791A publication Critical patent/JP2000031791A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3147864B2 publication Critical patent/JP3147864B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ伝送や音響
システムに用いられるエコーキャンセラ、ディジタルデ
ータ伝送用自動等化器、若しくは一般に未知システムの
同定に用いられる適応ステップサイズ制御適応フィル
タ、及び適応ステップサイズ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、入力信号系列に対して推定信号を
出力する適応フィルタが多用されている。例えば、通信
システムでは、様々な状況においてエコーが発生し、正
常な通信の妨害になっていた。そのため、このエコーを
防止するために、エコーサプレッサ技術が提案されてい
たこともあったが、この技術は音声検出の遅れや微弱音
声に対しての検出の困難性等から品質に問題があった。
【0003】そこで、正常な通信を行うため、適応フィ
ルタを用いてデータ伝送や音響システムに用いられるエ
コーキャンセラや、ディジタルデータ伝送用自動等化器
を構成し、エコーのある状態でエコーのみを消す技術が
開発されることとなった。また、適応フィルタは、一般
に未知システムの同定にも利用されている。
【0004】ここで、従来の適応フィルタを用いた技術
について、以下に説明する。まず、従来の適応フィルタ
を用いた技術の第1例として、特開昭61−11643
4号公報において開示された「自動等化方式」がある。
この従来技術の第1例は、タップ制御係数の変化量の絶
対値を算出することにより、収束時間を短縮させること
を可能にする技術である。
【0005】次に、従来の適応フィルタを用いた技術の
第2例として、特開平7−193529号公報において
開示された「信号処理回路」がある。この従来技術の第
2例は、判定帰還型等化器を高速収束化しトレーニング
期間の短縮を図るため、残留符号間干渉と識別結果との
間の相関信号を積分し、この積分結果の前回のものと今
回のものとの差分を算出することにより判定帰還型等化
器内部のステップサイズを適応的に制御する技術であ
る。
【0006】次に、従来の適応フィルタを用いた技術の
第3例として、特開平8−265223号公報において
開示された「適応フィルタ及びエコーキャンセラ」があ
る。この従来技術の第3例は、タップ係数の収束速度を
速くする適応フィルタを提供することを目的とし、その
ために、複数のタップ係数に対するステップサイズの重
み付けを、複数のタップ係数値の絶対値からなるベクト
ルAを求めてからこのベクトルAを用いて行い、重み付
けられたステップサイズによって新たな複数のタップ係
数値を求めて設定するタップ係数更新手段を備えること
としている。
【0007】次に、従来の適応フィルタを用いた技術の
第4例として、特開平10−3298号公報において開
示された「雑音消去方法及び雑音消去装置」がある。こ
の従来技術の第4例は、高速収束と残留誤差の低減を実
現可能にするため、拡張信号対雑音電力比の推定値から
適応フィルタの係数更新にとっての妨害信号成分である
音声信号と消去すべき雑音信号成分の大小関係を求め、
この推定値に対応した値を第1の適応フィルタのフィル
タ係数の修正量としてフィルタ係数を適応的に変化させ
るようにしている。
【0008】ここで、上記のように各従来技術において
も用いられている適応フィルタの動作原理について図4
を参照して説明する。図4に、本発明、及び従来の適応
ステップサイズ制御適応フィルタの動作原理図を示す。
【0009】図4に示される回路は、入力信号系列が入
力する適応フィルタ401と、入力信号系列が入力する
未知システム403と、未知システム403から出力さ
れた未知信号系列と相加雑音とを加える加算器407
と、この加算器407から出力された信号と、適応フィ
ルタ401から出力された推定値との差をとる減算器4
05とから構成されている。
【0010】適応フィルタ401は、既知のフィルタ入
力信号系列から未知信号系列の推定値を作成し、未知信
号系列とこの推定値系列との誤差の信号系列をもとに、
自己の有するパラメータを更新し、未知システムを正し
く同定するものである。
【0011】未知信号系列には通常、観測時の雑音が相
加される。適応フィルタ401は、未学習の初期状態か
ら最終状態に収束する。また、未知信号系列は未知シス
テムの、前述した入力信号系列に対する応答として与え
られる場合が多い。エコーキャンセラや自動等化器がこ
の場合に相当する。
【0012】一方、適応フィルタは、非巡回型(FI
R)として実現することが多い。ここで、この非巡回型
(FIR)適応フィルタについて図5を参照して説明す
る。図5に、本発明、及び従来の非巡回型(FIR)適
応ステップサイズ制御適応フィルタの構成のブロック図
を示す。
【0013】図5に示される非巡回型(FIR)適応ス
テップサイズ制御適応フィルタの構成は、非巡回型(F
IR)適応ステップサイズ制御適応フィルタの全体構成
のうちのk番目のタップ重みの部分の構成を示してい
る。
【0014】また、図5に示されるように、この非巡回
型(FIR)適応ステップサイズ制御適応フィルタは、
一単位時間遅延回路501と、一単位時間遅延回路50
3と、極性検出器505と、乗算器507と、乗算器5
09と、加算器511と、一単位時間遅延回路513
と、乗算器515とを有して構成されている。
【0015】図5に示されるブロック図は、上述のよう
に非巡回型(FIR)適応ステップサイズ制御適応フィ
ルタの全体構成のうちのk番目のタップ重みの制御回路
を示している。ここで誤差信号系列en と雑音系列νn
との和を用いてN個のタップ重みc0 、c1 、・・・、
N-1 を制御する。図5において、nは時刻、an は入
力信号系列、αC (n) は時刻nにおけるステップサイズ
である。
【0016】従って、図5により示されるタップ重みの
制御アルゴリズムは、次式で与えられる確率勾配サイン
アルゴリズムである。 c(n+1) = c(n) +αC (n) {sgn(en +νn )}
・a(n)
【0017】ここで、c(n) = [c0 (n) ,c1 (n)
・・・,cN-1 (n) T 、及びa(n ) = [an
n-1 ,・・・,an-N+1 T は、それぞれタップ重
み、及び入力信号系列をベクトルとして表したものであ
る。またsgn(・ )は極性関数を示し、[ ・
T はベクトルまたは行列の転置を示す。
【0018】次にステップサイズの選び方について述べ
る。ステップサイズの値を固定とした場合、フィルタの
収束が安定となる範囲で大きく選べば収束は速いが、相
加雑音が存在するとき収束後の残留誤差の電力は大きく
なってしまう。逆にステップサイズを小さく選ぶと、収
束後の残留誤差は小さく抑えられるが、収束速度は遅く
なる。
【0019】そこで、フィルタの収束の初期にはステッ
プサイズを大きく、また収束が進むにつれて小さくなる
ように適応制御すれば、収束が速く収束後の残留誤差の
小さい適応フィルタが実現できる。従来このようなステ
ップサイズの適応制御法として、異なる時刻における二
つの誤差信号の間の相関を用いる方法が知られている。
この方法は次の文献1に詳しい。
【0020】[文献1]T.Aboulnsr and
K.Mayyas, A Robust Varia
ble Step−Size LMS−Type Al
gorithm:Analysis and Simu
lations, IEEETrans.on Sig
nal Processing,vol.45,pp.
631−639,March 1997.
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
[文献1]において示されているような従来技術によれ
ば、ステップサイズαC (n) の制御は次の二つの漸化式
によることとなる。
【0022】 αC (n) = α・αC (n-1) +γ(p(n) 2(n+1) = βp(n) +(1−β)(en +νn )(e
n-1 +νn-1
【0023】ここでα、β及びγは固定の値を有する係
数である。上記第1の式でステップサイズを更新するに
当たり、(p(n) 2 の計算が必要で、これには一回の
乗算を要する。また上記第2の式でp(n) を更新するた
めに(en +νn )(en-1+νn-1 )なる相関を求め
る必要があり、さらに一回の乗算を要する。このよう
に、α、β及びγが2の巾乗数であったとしても二回の
乗算を行わなければならず、実現回路が複雑化するとい
う問題点を有する。
【0024】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、実現を容易にし、収束速度が速く且つ収束後の残留
誤差を小さくすることが可能な適応ステップサイズ制御
適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法を提供
することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
確率勾配サインアルゴリズムを用いた適応ステップサイ
ズ制御適応フィルタにおいて、誤差信号の示す値と相加
雑音値との和を表す信号を一単位時間遅延させた信号の
示す値に、該誤差信号の示す値と相加雑音値との和の極
性を乗算し、該乗算結果を表す信号に漏洩係数を乗算
し、該乗算した信号を入力信号とし、前記入力信号と漏
洩係数ρとの「積」が、出力信号と係数1−ρとの
「積」に加算され、一単位時間遅延を受けた信号を出力
する漏洩累和器を有し、該漏洩累和器により更新される
信号の示す値の絶対値に所定の係数を乗じて得られる値
をステップサイズとなすことを特徴とする。
【0026】請求項2記載の発明は、誤差信号の示す値
と相加雑音値との和の極性を検出する極性検出手段(3
1)と、前記誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表
す信号を一単位時間遅延させる第1の一単位時間遅延手
(33)と、前記極性検出手段(31)の出力と前記
第1の一単位時間遅延手段(33)の出力とを乗算する
第1の乗算手段(35)と、該第1の乗算手段からの出
力に対して漏洩累和を行って出力する漏洩累和手段(3
7)と、該漏洩累和手段からの出力の絶対値を出力する
絶対値計算手段(39)と、該絶対値計算手段から出力
された絶対値に対して所定の係数γを乗じる第2の乗算
手段(41)とを有し、該第2の乗算手段からの出力を
ステップサイズとすることを特徴とする。
【0027】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記第1の乗算手段が、前記極性検出手段
からの出力に基づき、前記第1の一単位時間遅延手段か
らの出力を反転、若しくは非反転することにより、乗算
を実行せずに、前記極性検出手段の出力と前記第1の一
単位時間遅延手段の出力との乗算と同様の結果を得る極
性制御手段により構成されていることを特徴とする。
【0028】請求項4記載の発明は、請求項2又は3に
記載の発明において、前記絶対値計算手段から出力され
た絶対値に対して所定の係数γを乗じる第2の乗算手段
が、前記所定の係数γが2の巾乗数である場合に、前記
絶対値計算手段からの出力に対して、前記γの巾の数だ
け2進数で桁ずらしを実行することにより、乗算を実行
せずに、前記絶対値計算手段から出力された絶対値に対
して所定の係数γを乗じる乗算と同様の結果を得る第1
の桁ずらし手段により構成されていることを特徴とす
る。
【0029】請求項5記載の発明は、請求項2から4の
いずれかに記載の発明において、前記漏洩累和手段から
出力される、時刻nの際の漏洩累和出力q(n) が、時刻
nにおける前記誤差信号の示す値と相加雑音値との和を
n +νn とし、ρを漏洩係数とし、sgn(・)を極
性関数とした場合に、漸化式q(n+1) = (1−ρ)q
(n) +ρ{sgn(en +νn )}・(en-1
νn-1 )により与えられることを特徴とする。
【0030】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記漏洩累和手段が、前記第1の乗算手段
からの出力に対して前記ρを乗算する第3の乗算手段
と、該第3の乗算手段からの出力と、第4の乗算手段か
らの出力との和をとる加算手段と、該加算手段からの出
力に一単位時間の遅延を与えて出力する第2の一単位時
間遅延手段と、該第2の一単位時間遅延手段からの出力
に、1から前記ρを減算した値を乗じる第4の乗算手段
とを有することを特徴とする。
【0031】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、前記第3の乗算手段が、前記ρが2の巾乗
数である場合に、前記第1の乗算手段からの出力に対し
て、前記ρの巾の数だけ2進数で桁ずらしを実行するこ
とにより、乗算を実行せずに、前記第1の乗算手段から
の出力に対して前記ρを乗じる乗算と同様の結果を得る
第2の桁ずらし手段により構成されていることを特徴と
する。
【0032】請求項8記載の発明は、請求項6又は7に
記載の発明において、前記第4の乗算手段が、前記ρが
2の巾乗数である場合に、前記第2の一単位時間遅延手
段からの出力に対して、前記ρの巾の数だけ2進数で桁
ずらしを実行する第3の桁ずらし手段と、前記第2の一
単位時間遅延手段からの出力と、前記第3の桁ずらし手
段からの出力との差をとる減算手段とから構成されてい
ることにより、乗算を実行せずに、前記第2の一単位時
間遅延手段からの出力に対して1から前記ρを減算した
値を乗じる乗算と同様の結果を得ることを特徴とする。
【0033】請求項9記載の発明は、誤差信号の示す値
と相加雑音値との和の極性を検出する極性検出手段と、
前記誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表す信号を
一単位時間遅延させる第1の一単位時間遅延手段と、前
記極性検出手段からの出力に基づき、前記第1の一単位
時間遅延手段からの出力を反転、若しくは非反転する極
性制御手段と、該極性制御手段からの出力に対して、桁
ずらしを実行する第2の桁ずらし手段と、該第2の桁ず
らし手段からの出力と、減算手段からの出力との和を出
力する加算手段と、該加算手段からの出力に対して、一
単位時間の遅延を与える第2の一単位時間遅延手段と、
該第2の一単位時間遅延手段からの出力に対して、桁ず
らしを実行する第3の桁ずらし手段と、前記第2の一単
位時間遅延手段からの出力と、前記第3の桁ずらし手段
からの出力との差をとり、該差をとった値を前記加算手
段に出力する減算手段と、前記第2の一単位時間遅延手
段からの出力の絶対値を計算する絶対値計算手段と、該
絶対値計算手段からの出力に対して、桁ずらしを実行す
ることにより、ステップサイズを出力する第1の桁ずら
し手段とを有することを特徴とする。
【0034】請求項10記載の発明は、確率勾配サイン
アルゴリズムで用いられるステップサイズの適応ステッ
プサイズ制御方法において、誤差信号の示す値と相加雑
音値との和を表す信号を一単位時間遅延させた信号の示
す値に、該誤差信号の示す値と相加雑音値との和の極性
を乗算し、該乗算結果を表す信号に漏洩係数を乗算し、
該乗算した信号を入力信号とする漏洩累和工程と、前記
入力信号と漏洩係数ρとの「積」が、出力信号と係数1
−ρとの「積」に加算され、一単位時間遅延を受けた信
号を出力する漏洩累和工程とを有し、該漏洩累和工程に
より更新される信号の示す値の絶対値に所定の係数を乗
じて得られる値をステップサイズとなすことを特徴とす
る。
【0035】請求項11記載の発明は、誤差信号の示す
値と相加雑音値との和の極性を検出する極性検出工程
と、前記誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表す信
号を一単位時間遅延させる第1の一単位時間遅延工程
と、前記極性検出工程の出力と前記第1の一単位時間遅
延工程の出力とを乗算する第1の乗算工程と、該第1の
乗算工程からの出力に対して漏洩累和を行って出力する
漏洩累和工程と、該漏洩累和工程からの出力の絶対値を
出力する絶対値計算工程と、該絶対値計算工程から出力
された絶対値に対して所定の係数γを乗じる第2の乗算
工程とを有し、該第2の乗算工程からの出力をステップ
サイズとすることを特徴とする。
【0036】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の発明において、前記第1の乗算工程が、前記極性検出
工程からの出力に基づき、前記第1の一単位時間遅延工
程からの出力を反転、若しくは非反転することにより、
乗算を実行せずに、前記極性検出工程の出力と前記第1
の一単位時間遅延工程の出力との乗算と同様の結果を得
る極性制御工程により構成されていることを特徴とす
る。
【0037】請求項13記載の発明は、請求項11又は
12に記載の発明において、前記絶対値計算工程から出
力された絶対値に対して所定の係数γを乗じる第2の乗
算工程が、前記所定の係数γが2の巾乗数である場合
に、前記絶対値計算工程からの出力に対して、前記γの
巾の数だけ2進数で桁ずらしを実行することにより、乗
算を実行せずに、前記絶対値計算工程から出力された絶
対値に対して所定の係数γを乗じる乗算と同様の結果を
得る第1の桁ずらし工程により構成されていることを特
徴とする。
【0038】請求項14記載の発明は、請求項11から
13のいずれかに記載の発明において、前記漏洩累和工
程から出力される、時刻nの際の漏洩累和出力q
(n) が、時刻nにおける前記誤差信号の示す値と相加雑
音値との和をen +νn とし、ρを漏洩係数とし、sg
n(・)を極性関数とした場合に、漸化式q(n+1) =
(1−ρ)q(n) +ρ{sgn(en +νn )}・(e
n-1 +νn-1 )により与えられることを特徴とする。
【0039】請求項15記載の発明は、請求項14記載
の発明において、前記漏洩累和工程が、前記第1の乗算
工程からの出力に対して前記ρを乗算する第3の乗算工
程と、該第3の乗算工程からの出力と、第4の乗算工程
からの出力との和をとる加算工程と、該加算工程からの
出力に一単位時間の遅延を与えて出力する第2の一単位
時間遅延工程と、該第2の一単位時間遅延工程からの出
力に、1から前記ρを減算した値を乗じる第4の乗算工
程とを有することを特徴とする。
【0040】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の発明において、前記第3の乗算工程が、前記ρが2の
巾乗数である場合に、前記第1の乗算工程からの出力に
対して、前記ρの巾の数だけ2進数で桁ずらしを実行す
ることにより、乗算を実行せずに、前記第1の乗算工程
からの出力に対して前記ρを乗じる乗算と同様の結果を
得る第2の桁ずらし工程により構成されていることを特
徴とする。
【0041】請求項17記載の発明は、請求項15又は
16に記載の発明において、前記第4の乗算工程が、前
記ρが2の巾乗数である場合に、前記第2の一単位時間
遅延工程からの出力に対して、前記ρの巾の数だけ2進
数で桁ずらしを実行する第3の桁ずらし工程と、前記第
2の一単位時間遅延工程からの出力と、前記第3の桁ず
らし工程からの出力との差をとる減算工程とから構成さ
れていることにより、乗算を実行せずに、前記第2の一
単位時間遅延工程からの出力に対して1から前記ρを減
算した値を乗じる乗算と同様の結果を得ることを特徴と
する。
【0042】請求項18記載の発明は、誤差信号の示す
値と相加雑音値との和の極性を検出する極性検出工程
と、前記誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表す信
号を一単位時間遅延させる第1の一単位時間遅延工程
と、前記極性検出工程からの出力に基づき、前記第1の
一単位時間遅延工程からの出力を反転、若しくは非反転
する極性制御工程と、該極性制御工程からの出力に対し
て、桁ずらしを実行する第2の桁ずらし工程と、該第2
の桁ずらし工程からの出力と、減算工程からの出力との
和を出力する加算工程と、該加算工程からの出力に対し
て、一単位時間の遅延を与える第2の一単位時間遅延工
程と、該第2の一単位時間遅延工程からの出力に対し
て、桁ずらしを実行する第3の桁ずらし工程と、前記第
2の一単位時間遅延工程からの出力と、前記第3の桁ず
らし工程からの出力との差をとり、該差をとった値を前
記加算工程に出力する減算工程と、前記第2の一単位時
間遅延工程からの出力の絶対値を計算する絶対値計算工
程と、該絶対値計算工程からの出力に対して、桁ずらし
を実行することにより、ステップサイズを出力する第1
の桁ずらし工程とを有することを特徴とする。
【0043】次に、本発明に係る適応ステップサイズ制
御適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法の作
用について説明する。
【0044】本発明によれば、実現回路を簡略化するた
めに、ステップサイズを次のように制御する。 αC (n) = γ|q(n) | q(n+1) = (1−ρ)q(n) +ρ{sgn(en
νn )}・(en-1 +νn-1) ここでγはスケール係数、ρは漏洩係数である。この方
法では漸化式(漏洩累和演算)は一個で済み、また後述
するように、γ及びρが2の巾乗数ならば乗算器は不要
となる。
【0045】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る適応ステップ
サイズ制御適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御
方法の実施形態について図面を参照して説明する。
【0046】図1に、本発明に係る適応ステップサイズ
制御適応フィルタが具備するステップサイズ算出回路
(以下、本発明に係るステップサイズ算出回路とい
う。)の一実施形態の構成のブロック図を示す。ただ
し、以下に説明する、本発明に係るステップサイズ算出
回路の一実施形態の説明は、本発明に係る適応ステップ
サイズ制御方法におけるステップサイズ算出方法の一実
施形態の説明も兼ねている。
【0047】図1に示されるように、本発明に係るステ
ップサイズ算出回路の一実施形態は、誤差信号en と、
相加雑音νn との和の極性を検出する極性検出器31
と、信号en +νn を一単位時間遅延させて出力する一
単位時間遅延回路33と、極性検出器31からの出力と
一単位時間遅延回路33からの出力とを乗算する乗算器
35とを有する。
【0048】また、図1に示される本発明に係るステッ
プサイズ算出回路の一実施形態は、漏洩累和器37を有
し、この漏洩累和器37は、乗算器35からの出力に漏
洩係数ρを乗算する乗算器43と、乗算器43からの出
力と乗算器49からの出力との和をとる加算器45と、
加算器45から出力された信号を一単位時間遅延させて
出力する一単位時間遅延回路47と、一単位時間遅延回
路47から出力された信号に(1−ρ)を乗算して出力
する乗算器49とを有する。
【0049】さらに、図1に示される本発明に係るステ
ップサイズ算出回路の一実施形態は、漏洩累和器37か
ら出力された信号q(n) の絶対値を計算する絶対値計算
器39と、絶対値計算器39から出力された信号にスケ
ール係数γを乗算する乗算器41とを有して構成され
る。
【0050】次に、図1に示される、本発明に係るステ
ップサイズ算出回路の一実施形態の動作について説明す
る。
【0051】図1に示されるように、本発明に係るステ
ップサイズ算出回路の一実施形態には、信号en +νn
が入力され、その極性信号と一単位時間遅延した信号と
の「積」は漏洩係数をρとする漏洩累和器37に与えら
れる。
【0052】漏洩累和器37の出力q(n) の絶対値と係
数γとの「積」はステップサイズαC (n) である。漏洩
累和器37では、入力信号と漏洩係数ρとの「積」が、
出力信号と係数1−ρとの「積」に加算され、一単位時
間遅延を受け出力となる。
【0053】ここで以上の説明において、「乗算」、若
しくは「積」という用語を用いたが、本発明において
は、フィルタ内のすべての演算が2進数で行われてお
り、係数ρ及び係数γが2の巾乗数ならば、実際には乗
算器によって計算する必要はない。具体的な実現回路に
ついて次に述べる。
【0054】次に、乗算を行う必要がない場合の、本発
明に係るステップサイズ算出回路の一実施形態のさらに
詳細な構成について、図2を参照して説明する。図2
に、図1に示されるステップサイズ算出回路のさらに詳
細な構成のブロック図を示す。
【0055】図2において、1は極性検出器、2は一単
位時間の遅延を行う一単位時間遅延回路である。
【0056】一単位時間遅延回路2から出力される、誤
差信号と相加雑音との和(en +νn )である誤差と雑
音との和入力101を遅延した遅延出力103は、極性
制御器3において、誤差と雑音との和入力101の極性
を表す極性出力102に基づいて、反転、若しくは非反
転され極性制御出力104となる。
【0057】この極性出力102に基づく、反転、若し
くは非反転は、図1に示される極性検出器31からの出
力と一単位時間遅延回路33からの出力とを乗算する乗
算器35の演算と同様の結果となる。
【0058】4は桁ずらし回路で、係数ρが2の巾乗数
のときその巾の数だけ2進数で桁ずらしを行う。この桁
ずらしの結果は、図1に示される乗算器35からの出力
に漏洩係数ρを乗算する乗算器43の演算と同様の結果
となる。そして、極性制御出力104を桁ずらし回路4
において桁ずらしした結果得られる桁ずらし出力106
は、加算器5の第1の入力となる。
【0059】次に、加算器5からの出力である加算器出
力108は一単位時間遅延回路6に入力し、この一単位
時間遅延回路6は、入力した加算器出力108を一単位
時間遅延させて、その出力を漏洩累和器出力105とし
て出力する。
【0060】一方、桁ずらし回路4と同様の構成であ
り、係数ρが2の巾乗数のときその巾の数だけ2進数で
桁ずらしを行う桁ずらし回路8は、一単位時間の遅延を
与える一単位時間遅延回路6からの漏洩累和器出力10
5に対して、桁ずらしを行う。
【0061】そして、減算器7は、桁ずらし回路8から
の桁ずらし出力109と、一単位時間遅延回路6からの
漏洩累和器出力105との差をとり、その差を加算器出
力107として、加算器5の第2の入力とする。従っ
て、この減算器7からの加算器出力107は、図1に示
される一単位時間遅延回路47から出力された信号に
(1−ρ)を乗算して出力する乗算器49の出力結果と
同様となる。
【0062】そして、絶対値計算器9が一単位時間遅延
回路6からの漏洩累和器出力105に対する絶対値を計
算し、絶対値出力110を出力する。
【0063】そして、桁ずらし回路10が、この絶対値
出力110に対して、2の巾乗数である係数γに対応す
る桁ずらしを行い、ステップサイズ出力(αc (n) )1
11を出力する。従って、この桁ずらし回路10におけ
る演算は、図1に示される絶対値計算器39から出力さ
れた信号にスケール係数γを乗算する乗算器41の出力
と同様の結果を出力する。
【0064】従って、図1、及び図2に示される本発明
に係るステップサイズ算出回路の一実施形態において
は、乗算器が不要、即ち、乗算を実行する必要がないの
で実現を容易にし、収束速度が速く且つ収束後の残留誤
差を小さくすることができる。
【0065】ここで、上記説明においては、図1に示さ
れる乗算器35、乗算器43、乗算器49、及び乗算器
41を、図2に示されるように、極性制御器3や、桁ず
らし回路4、8、10等で置き換えることにより乗算を
不要にしているが、本発明においては、図1に示される
全ての乗算を不要にする場合に限定されるものではな
く、適宜、図1に示される各乗算器を、乗算の不要な回
路に置き換えて、組み合わせて実施することができる。
【0066】さらに、図1、及び図2に示されるアルゴ
リズムでは漏洩累和として、q(n+1 ) = (1−ρ)q
(n) +ρ{sgn(en +νn )}・(en-1
νn-1 )を演算する回路を用いたが、当該式を変形し
て、q(n+1) = q(n) +ρ〔{sgn(en +νn )}
・(en-1 +νn-1 )−q(n) 〕という式を用いた回路
であっても良い。
【0067】後者の式を用いた場合は、乗算が一回です
み、本発明を適用した場合は、桁ずらしが一回で済むと
いう利点を有する。
【0068】
【発明の効果】本発明の効果を、収束過程のシミュレー
ション結果である図3を参照して説明する。ただし、信
号系列は白色ガウス過程、相加雑音はガウス雑音と仮定
する。
【0069】また、典型的なパラメタ値として、 タップ数 N= 8 未知システム応答ベクトル h= [.01,.811 ,.0
5,- .572 ,- .1 ,-.05,- .02,- .01]T 入力信号系列の電力 σa 2=1(0 dB) 相加雑音の電力 σ 2=.0001(−40 dB) ステップサイズが固定の場合 αc = 2-12 本発明おける適応ステップサイズ制御適応フィルタ、及
び適応ステップサイズ制御方法の場合 γ= 2-3、ρ=
-6を一例として使用する。
【0070】図3に、上記条件に基づくシミュレーショ
ン結果を示す。破線はステップサイズが固定の場合の二
乗平均誤差(MSE)の収束の様子を、実線は本発明に
よるステップサイズ制御を行った場合のそれを示す。後
者では、収束速度が著しく高速化される一方、収束後の
MSEは前者と同等である。
【0071】上記の例から明らかなように、本発明を適
用すれば、収束後のMSEを小さく抑え且つ収束の速い
確率勾配サインアルゴリズムの適応ステップサイズ制御
適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る適応ステップサイズ制御適応フィ
ルタが具備するステップサイズ算出回路の一実施形態の
構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示されるステップサイズ算出回路のさら
に詳細な構成のブロック図である。
【図3】本発明の効果を示す適応ステップサイズ制御適
応フィルタのシミュレーション結果を示すグラフであ
る。
【図4】本発明、及び従来の適応ステップサイズ制御適
応フィルタの動作原理図である。
【図5】本発明、及び従来の非巡回型(FIR)適応ス
テップサイズ制御適応フィルタの構成のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 極性検出器 2 一単位時間遅延回路 3 極性制御器 4 桁ずらし回路 5 加算器 6 一単位時間遅延回路 7 減算器 8 桁ずらし回路 9 絶対値計算器 10 桁ずらし回路 31 極性検出器 33 一単位時間遅延回路 35 乗算器 37 漏洩累和器 39 絶対値計算器 41 乗算器 43 乗算器 45 加算器 47 一単位時間遅延回路 49 乗算器 101 誤差と雑音の和入力 102 極性出力 103 遅延出力 104 極性制御出力 105 漏洩累和器出力 106 桁ずらし出力 107 加算器入力 108 加算器出力 109 桁ずらし出力 110 絶対値出力 111 ステップサイズ出力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−265223(JP,A) 特開 平5−75391(JP,A) 特開 平2−298119(JP,A) 特開 平2−291712(JP,A) 特開 昭60−18025(JP,A) 特開 昭59−134927(JP,A) 特開 昭56−169919(JP,A) 1999 IEEE Internati onal Conference on Acoustics,Speech, and Signal Process ing,1999.Proceeding s.Vol.4(1999−3−15〜19) p.1845−1848 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 21/00 H04B 3/06 H04B 3/23 JICSTファイル(JOIS) 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 確率勾配サインアルゴリズムを用いた適
    応ステップサイズ制御適応フィルタにおいて、 誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表す信号を一単
    位時間遅延させた信号の示す値に、該誤差信号の示す値
    と相加雑音値との和の極性を乗算し該乗算結果を表す
    信号に漏洩係数を乗算し、該乗算した信号を入力信号と
    し、 前記入力信号と漏洩係数ρとの「積」が、出力信号と係
    数1−ρとの「積」に加算され、一単位時間遅延を受け
    た信号を出力する 漏洩累和器を有し、 該漏洩累和器により更新される信号の示す値の絶対値に
    所定の係数を乗じて得られる値をステップサイズとなす
    ことを特徴とする適応ステップサイズ制御適応フィル
    タ。
  2. 【請求項2】 誤差信号の示す値と相加雑音値との和の
    極性を検出する極性検出手段(31)と、 前記誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表す信号を
    一単位時間遅延させる第1の一単位時間遅延手段(3
    3)と、 前記極性検出手段(31)の出力と前記第1の一単位時
    間遅延手段(33)の出力とを乗算する第1の乗算手段
    (35)と、 該第1の乗算手段からの出力に対して漏洩累和を行って
    出力する漏洩累和手段(37)と、 該漏洩累和手段からの出力の絶対値を出力する絶対値計
    算手段(39)と、 該絶対値計算手段から出力された絶対値に対して所定の
    係数γを乗じる第2の乗算手段(41)とを有し、 該第2の乗算手段からの出力をステップサイズとするこ
    とを特徴とする適応ステップサイズ制御適応フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記第1の乗算手段が、 前記極性検出手段からの出力に基づき、前記第1の一単
    位時間遅延手段からの出力を反転、若しくは非反転する
    ことにより、乗算を実行せずに、前記極性検出手段の出
    力と前記第1の一単位時間遅延手段の出力との乗算と同
    様の結果を得る極性制御手段により構成されていること
    を特徴とする請求項2記載の適応ステップサイズ制御適
    応フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記絶対値計算手段から出力された絶対
    値に対して所定の係数γを乗じる第2の乗算手段が、 前記所定の係数γが2の巾乗数である場合に、 前記絶対値計算手段からの出力に対して、前記γの巾の
    数だけ2進数で桁ずらしを実行することにより、乗算を
    実行せずに、前記絶対値計算手段から出力された絶対値
    に対して所定の係数γを乗じる乗算と同様の結果を得る
    第1の桁ずらし手段により構成されていることを特徴と
    する請求項2又は3に記載の適応ステップサイズ制御適
    応フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記漏洩累和手段から出力される、時刻
    nの際の漏洩累和出力q(n) が、 時刻nにおける前記誤差信号の示す値と相加雑音値との
    和をen +νn とし、 ρを漏洩係数とし、 sgn(・)を極性関数とした場合に、 漸化式q(n+1) = (1−ρ)q(n) +ρ{sgn(en
    +νn )}・(en-1+νn-1 )により与えられること
    を特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の適応ス
    テップサイズ制御適応フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記漏洩累和手段が、 前記第1の乗算手段からの出力に対して前記ρを乗算す
    る第3の乗算手段と、 該第3の乗算手段からの出力と、第4の乗算手段からの
    出力との和をとる加算手段と、 該加算手段からの出力に一単位時間の遅延を与えて出力
    する第2の一単位時間遅延手段と、 該第2の一単位時間遅延手段からの出力に、1から前記
    ρを減算した値を乗じる第4の乗算手段とを有すること
    を特徴とする請求項5記載の適応ステップサイズ制御適
    応フィルタ。
  7. 【請求項7】 前記第3の乗算手段が、 前記ρが2の巾乗数である場合に、 前記第1の乗算手段からの出力に対して、前記ρの巾の
    数だけ2進数で桁ずらしを実行することにより、乗算を
    実行せずに、前記第1の乗算手段からの出力に対して前
    記ρを乗じる乗算と同様の結果を得る第2の桁ずらし手
    段により構成されていることを特徴とする請求項6記載
    の適応ステップサイズ制御適応フィルタ。
  8. 【請求項8】 前記第4の乗算手段が、 前記ρが2の巾乗数である場合に、 前記第2の一単位時間遅延手段からの出力に対して、前
    記ρの巾の数だけ2進数で桁ずらしを実行する第3の桁
    ずらし手段と、 前記第2の一単位時間遅延手段からの出力と、前記第3
    の桁ずらし手段からの出力との差をとる減算手段とから
    構成されていることにより、 乗算を実行せずに、前記第2の一単位時間遅延手段から
    の出力に対して1から前記ρを減算した値を乗じる乗算
    と同様の結果を得ることを特徴とする請求項6又は7に
    記載の適応ステップサイズ制御適応フィルタ。
  9. 【請求項9】 誤差信号の示す値と相加雑音値との和の
    極性を検出する極性検出手段と、 前記誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表す信号を
    一単位時間遅延させる第1の一単位時間遅延手段と、 前記極性検出手段からの出力に基づき、前記第1の一単
    位時間遅延手段からの出力を反転、若しくは非反転する
    極性制御手段と、 該極性制御手段からの出力に対して、桁ずらしを実行す
    る第2の桁ずらし手段と、 該第2の桁ずらし手段からの出力と、減算手段からの出
    力との和を出力する加算手段と、 該加算手段からの出力に対して、一単位時間の遅延を与
    える第2の一単位時間遅延手段と、 該第2の一単位時間遅延手段からの出力に対して、桁ず
    らしを実行する第3の桁ずらし手段と、 前記第2の一単位時間遅延手段からの出力と、前記第3
    の桁ずらし手段からの出力との差をとり、該差をとった
    値を前記加算手段に出力する減算手段と、 前記第2の一単位時間遅延手段からの出力の絶対値を計
    算する絶対値計算手段と、 該絶対値計算手段からの出力に対して、桁ずらしを実行
    することにより、ステップサイズを出力する第1の桁ず
    らし手段とを有することを特徴とする適応ステップサイ
    ズ制御適応フィルタ。
  10. 【請求項10】 確率勾配サインアルゴリズムで用いら
    れるステップサイズの適応ステップサイズ制御方法にお
    いて、 誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表す信号を一単
    位時間遅延させた信号の示す値に、該誤差信号の示す値
    と相加雑音値との和の極性を乗算し該乗算結果を表す
    信号に漏洩係数を乗算し、該乗算した信号を入力信号と
    する漏洩累和工程と、 前記入力信号と漏洩係数ρとの「積」が、出力信号と係
    数1−ρとの「積」に加算され、一単位時間遅延を受け
    た信号を出力する漏洩累和工程と を有し、 該漏洩累和工程により更新される信号の示す値の絶対値
    に所定の係数を乗じて得られる値をステップサイズとな
    すことを特徴とする適応ステップサイズ制御方法。
  11. 【請求項11】 誤差信号の示す値と相加雑音値との和
    の極性を検出する極性検出工程と、 前記誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表す信号を
    一単位時間遅延させる第1の一単位時間遅延工程と、 前記極性検出工程の出力と前記第1の一単位時間遅延工
    程の出力とを乗算する第1の乗算工程と、 該第1の乗算工程からの出力に対して漏洩累和を行って
    出力する漏洩累和工程と、 該漏洩累和工程からの出力の絶対値を出力する絶対値計
    算工程と、 該絶対値計算工程から出力された絶対値に対して所定の
    係数γを乗じる第2の乗算工程とを有し、 該第2の乗算工程からの出力をステップサイズとするこ
    とを特徴とする適応ステップサイズ制御方法。
  12. 【請求項12】 前記第1の乗算工程が、 前記極性検出工程からの出力に基づき、前記第1の一単
    位時間遅延工程からの出力を反転、若しくは非反転する
    ことにより、乗算を実行せずに、前記極性検出工程の出
    力と前記第1の一単位時間遅延工程の出力との乗算と同
    様の結果を得る極性制御工程により構成されていること
    を特徴とする請求項11記載の適応ステップサイズ制御
    方法。
  13. 【請求項13】 前記絶対値計算工程から出力された絶
    対値に対して所定の係数γを乗じる第2の乗算工程が、 前記所定の係数γが2の巾乗数である場合に、 前記絶対値計算工程からの出力に対して、前記γの巾の
    数だけ2進数で桁ずらしを実行することにより、乗算を
    実行せずに、前記絶対値計算工程から出力された絶対値
    に対して所定の係数γを乗じる乗算と同様の結果を得る
    第1の桁ずらし工程により構成されていることを特徴と
    する請求項11又は12に記載の適応ステップサイズ制
    御方法。
  14. 【請求項14】 前記漏洩累和工程から出力される、時
    刻nの際の漏洩累和出力q(n) が、 時刻nにおける前記誤差信号の示す値と相加雑音値との
    和をen +νn とし、 ρを漏洩係数とし、 sgn(・)を極性関数とした場合に、 漸化式q(n+1) = (1−ρ)q(n) +ρ{sgn(en
    +νn )}・(en-1+νn-1 )により与えられること
    を特徴とする請求項11から13のいずれかに記載の適
    応ステップサイズ制御方法。
  15. 【請求項15】 前記漏洩累和工程が、 前記第1の乗算工程からの出力に対して前記ρを乗算す
    る第3の乗算工程と、 該第3の乗算工程からの出力と、第4の乗算工程からの
    出力との和をとる加算工程と、 該加算工程からの出力に一単位時間の遅延を与えて出力
    する第2の一単位時間遅延工程と、 該第2の一単位時間遅延工程からの出力に、1から前記
    ρを減算した値を乗じる第4の乗算工程とを有すること
    を特徴とする請求項14記載の適応ステップサイズ制御
    方法。
  16. 【請求項16】 前記第3の乗算工程が、 前記ρが2の巾乗数である場合に、 前記第1の乗算工程からの出力に対して、前記ρの巾の
    数だけ2進数で桁ずらしを実行することにより、乗算を
    実行せずに、前記第1の乗算工程からの出力に対して前
    記ρを乗じる乗算と同様の結果を得る第2の桁ずらし工
    程により構成されていることを特徴とする請求項15記
    載の適応ステップサイズ制御方法。
  17. 【請求項17】 前記第4の乗算工程が、 前記ρが2の巾乗数である場合に、 前記第2の一単位時間遅延工程からの出力に対して、前
    記ρの巾の数だけ2進数で桁ずらしを実行する第3の桁
    ずらし工程と、 前記第2の一単位時間遅延工程からの出力と、前記第3
    の桁ずらし工程からの出力との差をとる減算工程とから
    構成されていることにより、 乗算を実行せずに、前記第2の一単位時間遅延工程から
    の出力に対して1から前記ρを減算した値を乗じる乗算
    と同様の結果を得ることを特徴とする請求項15又は1
    6に記載の適応ステップサイズ制御方法。
  18. 【請求項18】 誤差信号の示す値と相加雑音値との和
    の極性を検出する極性検出工程と、 前記誤差信号の示す値と相加雑音値との和を表す信号を
    一単位時間遅延させる第1の一単位時間遅延工程と、 前記極性検出工程からの出力に基づき、前記第1の一単
    位時間遅延工程からの出力を反転、若しくは非反転する
    極性制御工程と、 該極性制御工程からの出力に対して、桁ずらしを実行す
    る第2の桁ずらし工程と、 該第2の桁ずらし工程からの出力と、減算工程からの出
    力との和を出力する加算工程と、 該加算工程からの出力に対して、一単位時間の遅延を与
    える第2の一単位時間遅延工程と、 該第2の一単位時間遅延工程からの出力に対して、桁ず
    らしを実行する第3の桁ずらし工程と、 前記第2の一単位時間遅延工程からの出力と、前記第3
    の桁ずらし工程からの出力との差をとり、該差をとった
    値を前記加算工程に出力する減算工程と、 前記第2の一単位時間遅延工程からの出力の絶対値を計
    算する絶対値計算工程と、 該絶対値計算工程からの出力に対して、桁ずらしを実行
    することにより、ステップサイズを出力する第1の桁ず
    らし工程とを有することを特徴とする適応ステップサイ
    ズ制御方法。
JP20193598A 1998-07-16 1998-07-16 適応ステップサイズ制御適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法 Expired - Fee Related JP3147864B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20193598A JP3147864B2 (ja) 1998-07-16 1998-07-16 適応ステップサイズ制御適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20193598A JP3147864B2 (ja) 1998-07-16 1998-07-16 適応ステップサイズ制御適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000031791A JP2000031791A (ja) 2000-01-28
JP3147864B2 true JP3147864B2 (ja) 2001-03-19

Family

ID=16449235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20193598A Expired - Fee Related JP3147864B2 (ja) 1998-07-16 1998-07-16 適応ステップサイズ制御適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3147864B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0884844A3 (en) * 1997-06-11 2001-09-26 Nec Corporation Adaptive filter, step size control method thereof, and record medium therefor

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
1999 IEEE International Conference on Acoustics,Speech,and Signal Processing,1999.Proceedings.Vol.4(1999−3−15〜19)p.1845−1848

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000031791A (ja) 2000-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2792252B2 (ja) 多チャンネルエコー除去方法および装置
US5774564A (en) Active controller using lattice-type filter and active control method
EP0500096B1 (en) Method and apparatus for controlling coefficients of adaptive filter
JP2885269B2 (ja) 適応制御ろ波器
JP3008763B2 (ja) 適応フィルタによるシステム同定の方法および装置
JPH0748681B2 (ja) エコー消去器の係数制御方法
US5638439A (en) Adaptive filter and echo canceller
JPWO2007010889A1 (ja) 適応ディジタルフィルタ、fm受信機、信号処理方法、およびプログラム
JP3068996B2 (ja) 適応フィルタ装置及びそのステップゲインの発生方法
AU739217B2 (en) Adaptive filter, step size control method thereof, and record medium therefor
KR20000070020A (ko) 혼합된 고정 소수점 또는 부동 소수점 및 블럭 스케일 부동 소수점 연산자를 가진 적응 필터 시스템
JP3147864B2 (ja) 適応ステップサイズ制御適応フィルタ、及び適応ステップサイズ制御方法
JP2000332574A (ja) 適応フィルタ、適応フィルタの制御方法及びプログラムを記憶した記憶媒体
JPH08250982A (ja) フィルタ係数の推定装置
JP4041770B2 (ja) 音響エコー消去方法、その装置、プログラム及びその記録媒体
JPWO2007010727A1 (ja) 適応ディジタルフィルタ、信号処理方法、fm受信機およびプログラム
JPH09261135A (ja) 音響エコー消去装置
JP3444258B2 (ja) 適応フィルタ、その制御方法及びプログラムを記憶した記憶媒体
JP3804496B2 (ja) 適応ステップサイズ制御適応フィルタ、および適応スケール係数制御方法
JP3452341B2 (ja) エコーキャンセラ
JP3152171B2 (ja) 適応フィルタ及びステップサイズ制御方法及びプログラムを記録した記録媒体
JP3730751B2 (ja) 適応フィルタ
EP0715407B1 (en) Method and apparatus for controlling coefficients of adaptive filter
JP4324676B2 (ja) 適応フィルタ
JPH05226976A (ja) 適応フィルタによる未知システム同定の方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001212

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080112

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090112

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100112

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees