JPH042828B2 - - Google Patents

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JPH042828B2
JPH042828B2 JP59261244A JP26124484A JPH042828B2 JP H042828 B2 JPH042828 B2 JP H042828B2 JP 59261244 A JP59261244 A JP 59261244A JP 26124484 A JP26124484 A JP 26124484A JP H042828 B2 JPH042828 B2 JP H042828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車等車両に搭載される変速機に
関し、更に詳しくは、摩擦多板係合形式のブレー
キ装置を備えた変速機に係る。 〔従来の技術〕 自動車等車両の変速機として、最近、ベルト式
無段変速装置との補助変速装置を備えた変速機が
提案されている。 ベルト式無段変速装置は、一方の回転軸と他方
の回転軸にそれぞれV字形断面の周溝を有する入
力プーリと出力プーリが配設されており、伝動ベ
ルトが入力プーリと出力プーリの周溝に巻き掛け
られて掛け渡されている。そして、入力プーリと
出力プーリのV字形断面の周溝の幅が相対的に変
えられることにより、一方の回転軸から他方の回
転軸に回転動力が無段階に変速されて、伝達され
るようになつている。 ベルト式無段変速装置は、一方向回転の変速の
みであり、逆転の変速すなわち前後進の切換えは
できない構成となつている。このため、自動車等
車両の変速機として使用するためには、ベルト式
無段変速装置に付属して、前後進切換変速機構を
具備する補助変速装置が備えられる。そして、こ
の補助変速装置には、普通、前後進切換変速機構
と共に、前進について2段程度の変速切換機構が
備えられる。 補助変速装置は、一般には、遊星歯車装置、ク
ラツチ装置、ブレーキ装置等から成つている。遊
星歯車装置は、周知の如く、サンギヤ、プラネタ
リギヤ、リングギヤの各要素から成つている。ブ
レーキ装置はこれら遊星歯車装置の要素をケース
部材に固定するために設けられるものであり、リ
ングギヤをケース部材に固定する場合には、ブレ
ーキ装置がリングギヤとケース部材との間に設け
られる。 ブレーキ装置は、周知の摩擦多板係合形式で構
成されることが多い。ブレーキ装置は摩擦係合部
材がピストンにより押圧されることによりリング
ギヤをケース部材に固定するようになつている。
ピストンはシリンダ部材に嵌合して作動するよう
になつており、シリンダ部材がケース部材と別体
に形成されて設けられる場合には、止めリングに
よりシリンダ部材がケース部材の軸方向に対して
係止される。そして、ピストンの作動により反力
として生じるシリンダ部材のスラスト力は止めリ
ングを介してケース部材で受けられている。因
に、シリンダ部材に生じるスラスト力は2ton程度
である。 また、遊星歯車装置のリングギヤはプラネタリ
ギヤと噛合つているが、この噛合いは通常へリカ
ルギヤの噛合い構成をとつているため、この噛合
いによりリングギヤにはスラスト力が生じる。従
来、リングギヤに生じるスラスト力は、ブレーキ
装置のシリンダ部材のスラスト力とは別に、ケー
ス部材に受けられるようになつている。因に、リ
ングギヤに生じるスラスト力は400Kg程度であり、
シリンダ部材に生じるスラス力はより小さい。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上述したように、ブレーキ装置のシリンダ部材
がケース部材とは別体で形成され、止めリングで
ケース部材に軸方向に対して係止されるときに
は、シリンダ部材に生じるスラスト力は止めリン
グを介してケース部材で受けられるが、シリンダ
部材に生じるスラスト力は一般に大きいため、止
めリングが早期に疲労をきたし、ブレーキ装置の
耐久性が低いという問題を生じることがある。 また、従来、遊星歯車装置のリングギヤのスラ
スト力は、ブレーキ装置のシリンダ部材のスラス
ト力とは別にケース部材に受けられるようになつ
ているが、このケース部材にスラスト力を受ける
ための構造は、リグギヤとブレーキ装置が近接し
た位置に配置される関係から、複雑な構造となる
ことが多いという問題を生じることがある。 而して、本発明が解決しようとする問題点は、
ブレーキ装置のシリンダ部材がケース部材とは別
体で形成され止めリングによりケース部材に係止
される場合であつても、止めリングの早期疲労を
防止して耐久性を高めると共に、併せて、遊星歯
車装置のリングギヤのスラスト力を受ける構造を
簡単な構造とすることにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、ブレーキ装置のシリンダ部材に生じ
るスラスト力方向と遊星歯車装置のリングギヤに
生じるスラスト力方向が逆向きとなるように配設
し、シリンダ部材とリングギヤとを当接させてス
ラスト力を相殺させることにより、上述の問題点
の解決を図るものである。 具体的には、本発明にかかる摩擦多板係合形式
のブレーキ装置を備えた変速機は、次の手段をと
る。 すなわち、遊星歯車装置のリングギヤとケース
部材との間に摩擦多板係合形式のブレーキ装置が
設けられる変速機において、ブレーキ装置にはピ
ストンが嵌合するシリンダ部材がケース部材とは
別体に形成されて設けられており、シリンダ部材
は止めリングによリケース部材に軸方向に係止さ
れてシリンダ部材に生じるスラスト力がケース部
材により受けられており、遊星歯車装置のリング
ギヤはシリンダ部材に生じるスラスト力方向と逆
向きのスラスト力が生じるように配設されてお
り、シリンダ部材とリングギヤはスラスト力を対
向して受けるように当接して配設される手段をと
る。 〔作用〕 上述の手段によれば、遊星歯車装置のリングギ
ヤに生じるスラスト力は、ブレーキ装置のシリン
ダ部材で受けられ、シリンダ部材に生じるスラス
ト力はリングギヤに生じるスラスト力分だけ低減
される。したがつて、シリンダ部材のスラスト力
を受ける止めリングにかかる荷重も、従来よりリ
ングギヤのスラスト力分だけ小さくなる。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 第2図は本発明の一実施例の変速機のスケルト
ン図を示す。 この実施例の変速機は、第2図に示すように、
大別して、フルードカツプリング装置50、ベル
ト式無段変速装置100、補助変速装置200、
減速用歯車装置300、差動歯車装置350から
成つている。 これらの各装置は、変速機のケース部材内に装
備されている。ケース部材はフルードカツプリン
グケース部材10、主ケース部材12、カバー部
材14から成つている。 そして、これらの各ケース部材により各装置を
収容する室が形成されている。フルードカツプリ
ングケース部材10によりフルードカツプリング
装置室52が形成され、フルードカツプリング装
置50が配置されている。主ケース部材12とカ
バー部材14によりベルト式無段変速装置室10
2が形成され、ベルト式無段変速装置100が配
置されている。また、第2図で見て、主ケース部
材12の下方位置には主ケース部材12により補
助変速装置室202が形成され、補助変速装置2
00が配置されている。更に、第2図で見て、フ
ルードカツプリングケース部材10の下方位置に
は、フルードカツプリングケース部材10により
デフ室302が形成され、減速用歯車装置30
0、差動歯車装置350が配置されている。 以下、各装置において順次説明する。 フルードカツプリング装置50 フルードカツプリング装置50は、フルードカ
ツプリング54と直結クラツチ60とから成つて
いる。フルードカツプリング54はポンプ羽根車
56とタービン羽根車58から成つており、ポン
プ羽根車56は不図示のエンジンクランクシヤフ
トに連結され、タービン羽根車58はベルト式無
段変速装置100の入力軸となる入力プーリ11
0の回転軸104に連結されている。フルードカ
ツプリング54は、周知の如く、流体(油)を介
して動力伝達を行うものであり、エンジンの回転
動力をベルト式無断変速装置100に伝達する。 直結クラツチ60は、その作動によりエンジン
の回転動力を入力プーリ110の回転軸104に
そのまま伝達する。動力伝達フルードカツプリン
グ54を介して行われるときには、流体伝達であ
るため、すべりを生じ減速して伝達されるが、直
結クラツチ60によるときには、すべりがなくそ
のまま伝達される。この直結クラツチ60は、い
わゆる燃料消費率を向上させるために備えられる
ものであり、普通には、高速走行時に作動される
ようになつている。 ベルト式無段変速装置100 ベルト式無段変速装置100は、入力プーリ1
10と出力プーリ150から成つている。入力プ
ーリ110は固定プーリ112と可動プーリ11
4とから成つている。固定プーリ112は回転軸
104と一体に形成されており、可動プーリ11
4は回転軸104に軸方向には移動可能である
が、回転方向には一体的に取付けられている。 入力プーリ110の回転軸104は、両側の、
主ケース部材12の隔壁部材12aと、カバー部
材14に、ベアリング122,124を介して回
転可能に支承されている。 固定プーリ112と可動プーリ114との対向
プーリ面112a,114aは、断面V字形の周
溝116に形成されており、この周溝116に伝
動ベルト190が巻き掛けられている。周溝11
6の幅は可動プーリ114の軸方向移動により変
えられ、伝動ベルト190が巻き掛けられる有効
径が変えられるようになつている。なお、可動プ
ーリ114は、背部の油圧シリンダ装置130に
よつて軸方向移動が行なわれるようになつてい
る。 出力プーリ150も、おおよそ入力プーリ11
0と同様に構成されている。すなわち、固定プー
リ152と可動プーリ154から成つており、固
定プーリ152と一体の回転軸180に、可動プ
ーリ154が回転方向には一体であるが、軸方向
には移動可能に取付けられている。なお、出力プ
ーリ150の固定プーリ152と可動プーリ15
4の配置は、入力プーリ110の場合と左右逆と
なつている。これは、入力プーリ110と出力プ
ーリ150の各周溝116,166の幅が変えら
れたときにおける、伝動ベルト190の位置状態
を直接状態とするためである。 出力プーリ150の回転軸180も、入力プー
リ110の場合と同様に、両側の、主ケース部材
12の隔壁部材12aと、カバー部材14に、ベ
アリング162、164を介して支承されてい
る。 また、固定プーリ152と可動プーリ154と
の対向プーリ面152a,154aは、断面V字
形の周溝166に形成されており、この出力プー
リ150の周溝166と入力プーリ110の周溝
116に伝動ベルト190が巻き掛けられる。そ
して、出力プーリ150も、可動プーリ154の
軸方向移動により、伝動ベルト190が巻き掛け
られる位置の有効径が変えられるようになつてい
る。なお、可動プーリ154の軸方向移動は、背
部の油圧シリンダ装置170によつて制御されて
行われるようになつている。 伝動ベルト190は、詳細構造の図示は省略し
たが、通常、無端キヤリアと動力伝動ブロツクと
から構成されており、無端キヤリヤは、薄層の金
属フープが複数個積層されて形成されている。そ
して、このように形成された無端キヤリヤに、複
数個の動力伝達ブロツクが数珠繋ぎに互いに隣接
して配設されて、伝動ベルト190が構成されて
いる。 ベルト式無段変速装置100は上述のように構
成されていることにより、伝動ベルト190を介
して入力プーリ110から出力プーリ150に動
力伝達が行われ、このとき、入力プーリ110の
有効径が変えられることにより、出力プーリ15
0には無段階に変速して伝達される。 補助変速装置200 補助変速装置200は、前述のベルト式無段変
速装置100の出力側に設けられており、ラビニ
オ型複合遊星歯車装置210と、2個のブレーキ
装置230,240と、1個のクラツチ装置25
0とから成つている。 ラビニオ型複合遊星歯車装置210は、第1の
サンギヤ212および第2のサンギヤ214と、
第1のサンギヤ212に噛み合う第1のプラネタ
リギヤ216と、この第1のプラネタリギヤ21
6と第2のサンギヤ214に噛み合う第2のプラ
ネタリギヤ218と、第1のプラネタリギヤ21
6に噛み合うリングギヤ220と、第1のプラネ
タリギヤ216および第2のプラネタリギヤ21
8を回転可能に支持するキヤリヤ222の各要素
から成つている。 上述のラビニオ型複合遊星歯車装置210の各
要素と、2個のブレーキ装置230,240、お
よび1個のクラツチ装置250は、出力プーリ1
50の回転軸180と減速用歯車装置300の出
力軸310の間で、次のように連結されている。
第1のサンギヤ212はクラツチ装置250を介
して回転軸180と連結され、第2のサンギヤ2
14は回転軸180とスプライン嵌合により直接
連結されている。また、第1のサンギヤ212は
隔壁部材12aとの間にブレーキ装置230を備
えている。同様に、リングギヤ220は隔壁部材
12aとの間にブレーキ装置240を備えてい
る。そして、キヤリヤ222が出力部材として、
減速用歯車装置300の出力軸310にスプライ
ン嵌合により連結されている。 上述の連結構成により、補助変速装置200
は、2個のブレーキ装置230,240と、1個
のクラツチ装置250の選択的作動により、前進
2段後進1段の変速段が得られる。 前進第1速 ブレーキ装置230を作動状態、
クラツチ装置250およびブレーキ装置240を
非作動状態とすることにより確立される。この状
態では、回転動力は第2のサンギヤ214から入
力され、この第2のサンギヤ214により第1の
プラネタリギヤ216および第2のプラネタリギ
ヤ218が回転させられ、ブレーキ装置230に
より固定された第1のサンギヤ212上を遊星回
転する公転回転が、キヤリヤ222から減速して
出力軸310に取り出される。 前進第2速 クラツチ装置250を作動状態、
ブレーキ装置230および240を非作動状態と
することにより確立される。この状態では、回転
動力は第1のサンギヤ212および第2のサンギ
ヤ214から同時に入力され、ラビニオ型複合遊
星歯車装置210は一体的回転状態となる。この
ため、キヤリヤ222には入力回転がそのまま取
り出される。 後進 ブレーキ装置240を作動状態、クラツ
チ装置250およびブレーキ装置230を非作動
状態とすることにより確立される。この状態で
は、回転動力は第2のサンギヤ214から入力さ
れ、この第2のサンギヤ214により第1のプラ
ネタリギヤ216および第2のプラネタリギヤ2
18は回転させられ、ブレーキ装置240により
固定されたリングギヤ220の内歯上を遊星回転
する公転回転が、キヤリヤ222から逆回転状態
で、かつ減速して取り出される。 この実施例の補助変速装置200は、ベルト式
無段変速装置100から後の動力伝達径路位置に
設けられているため、ベルト式無段変速装置10
0を小型とすることができる。すなわち、補助変
速装置200は、ベルト式無段変速装置100よ
り前の動力伝達径路位置に設けられる場合には、
補助変速装置200でトルク増大が行われること
から、ベルト式無段変速装置100の大容量の大
型に構成する必要が生ずる。しかし、この実施例
のように、ベルト式無段変速装置100の後に設
ける場合には、トルク増大はベルト式無段変速装
置100の後で行われるため、ベルト式無段変速
装置100の容量は少なくて済み、小型とするこ
とができる。 また、ベルト式無段変速装置100の前に補助
変速装置200が配設される場合には、ベルト式
無段変速装置100の伝動ベルト190は正逆両
回転するため、伝動ベルト190の使用が過酷と
なり、耐久性が低下する。しかし、この実施例の
ように、前後進の切換えを補助変速装置200で
ベルト式無段変速装置100の後で行うときに
は、伝動ベルト190の回転は常に同一回転方向
となり、伝動ベルト190の耐久正を向上させる
ことができる。 以上、この実施例では、補助変速装置200を
ベルト式無段変速装置100の出力側に設けた場
合について説明したが、勿論、ベルト式無段変速
装置100の入力側に配置した場合であつてもよ
い。 第1図は、上述した補助変速装置200の詳細
構造を示す。この第1図に示す補助変速装置20
0の構造において、ブレーキ装置240と遊星歯
車装置210のリングギヤ220の構造が、本発
明が特徴とする構造となつている。 第1図に示すように、ブレーキ装置240は、
摩擦多板係合形式で形成されている。このブレー
キ装置240は遊星歯車装置210のリングギヤ
220と隔壁部材12aに形成されたドラム状部
位12cとの間に、デイスクプレートと摩擦プレ
ートが重ね合わされて配設された摩擦係合部材2
42が、配設されている。断面コ字形のシリンダ
部材244にピストン246が嵌合されており、
シリンダ部材244により郭定されて形成された
作動油室248に作動油圧が供給されることによ
り、ピストン246が作動し、摩擦係合部材24
2が係合状態となり、リングギヤ220を隔壁部
材12aに固定状態とする。ピストン246には
リターンスプリング238が配設されており、ピ
ストン246を作動状態から戻すようになつてい
る。 シリンダ部材244は、その半径方向外方端が
止めリング236により隔壁部材12aのドラム
状部位12cに軸方向位置が決められて止められ
ており、内方端がリングギヤ220の外方への突
出部位220aと軸方向に部材238を介して当
接して配設されている。なお、部材238はシリ
ンダ部材244とリングギヤ220の突出部位2
20aが相対回転摺動するとき、滑らかに行うこ
とができるようにするためのいわゆる軸受部材で
あり、銅材料で形成されている。また、リングギ
ヤ220は第1図で見てその右端が部材400を
介してキヤリヤ222と接触しているが、後述す
るようにリングギヤ220のスラスト力方向は第
1図で見て左方向となつているため、部材400
にはあまり荷重がかからなく、このため部材40
0は樹脂で形成されている。 ブレーキ装置240は、その作動状態でシリン
ダ部材244にピストンの作動反力として第1図
で見て右方向のスラスト力(約2ton程度)が生じ
る。なお、リングギヤ220は第1のプラネタリ
ギヤ216との噛合いがヘリカルギヤの噛合いと
なつていることによりスラスト力(約400Kg程度)
が生じるが、このスラスト力の方向は前述のシリ
ンダ部材244に生じるスラスト力方向とは逆方
向の第1図で見て左方向となるように配設されて
いる。したがつて、シリンダ部材244とリング
ギヤ220のスラスト力は対向するスラスト力と
なつている。この両スラスト力は、シリンダ部材
244の内方端とリングギヤ220の突出部位2
20aとが当接して配設されていることにより相
殺される。この場合、リングギヤ220のスラス
ト力よりシリダ部材244のスラスト力の方が大
きいため、シリンダ部材244のスラスト力は見
掛け上、リングギヤ220のスラスト力分だけ低
減された状態となる。このため、シリンダ部材2
44のスラスト力を受ける止めリング236も、
リングギヤ220のスラスト力分だけ減少して受
け持てば良くなり、強度的に有利となり、早期疲
労が防止され、耐久性の向上を図ることができ
る。 なお、第1図において、もう一つのブレーキ装
置230は、周知のブレーキバンド形式で構成さ
れており、クラツチ装置250のドラム部材25
8の外周に配設されている。 また、クラツチ装置250は、ブレーキ装置2
40と同様に摩擦多板係合形式で形成されてお
り、回転軸180の回転動力を遊星歯車装置21
0の第1のサンギヤ212に伝達するようになつ
ている。 減速用歯車装置300 減速用歯車装置300は、第2図に示すよう
に、出力軸310に設けられたギヤ312が、中
間軸320の第1のギヤ322と噛合い、中間軸
320の第2のギヤ324が最終減速ギヤ330
と噛合つて構成されている。これらの各ギヤの噛
合いは減速回転させられる構成とされている。こ
れにより、補助変速装置200からの回転は、こ
の減速用歯車装置300により減速して差動歯車
装置350に伝達される。 差動歯車装置350 差動歯車装置350は、最終減速ギヤ330に
周知の構成で備えられている。すなわち、左右一
対のサイドギヤ352,354に、ピニオンシヤ
フト360に支持されたピニオン356,358
が噛合つており、回転動力はデフケース362か
ら、ピニオンシヤフト360、ピニオン356,
358を経て、サイドギヤ352,354に伝達
され、サイドギヤ352,354から駆動軸37
0,372を経て不図示の車輪に伝達される。そ
して、左右車輪の差動回転は、ピニオン356,
358の回転により許容されるようになつてい
る。 〔発明の効果〕 以上詳述したように、本発明によれば、ブレー
キ装置のシリンダ部材と遊星歯車装置のリングギ
ヤとを当接させ、リングギヤのスラスト力をシリ
ンダ部材で受けシリンダ部材のスラスト力を低減
させることにより、シリンダ部材をケース部材に
係止する止めリングにかかる荷重を小さくするこ
とができるため、止めリングの早期疲労を防止す
ることができ、ブレーキ装置の耐久性を高めるこ
とができる。 また、遊星歯車装置のリングギヤは、シリンダ
部材と当接させる構造とするのみで、そのスラス
ト力が受けられるため、従来に比べスラスト力を
受ける構造を比較的簡単な構造とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる摩擦多板係合形式のブ
レーキ装置を備えた変速機の一実施例としてベル
ト式無段変速装置に付属して設けられる補助変速
装置の詳細構造を示す断面図、第2図は変速機全
体を示すスケルトン図である。 符号の説明、12……主ケース部材(ケース部
材)、12a……主ケース部材の隔壁部材(ケー
ス部材)、12c……ドラム状部位、210……
ラビニオ型複合遊星歯車装置、220……リング
ギヤ、236……止めリング、240……ブレー
キ装置、244……シリンダ部材、246……ピ
ストン。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 遊星歯車装置のリングギヤとケース部材との
    間に摩擦多板係合形式のブレーキ装置が設けられ
    る変速機において、 前記ブレーキ装置にはピストンが嵌合するシリ
    ンダ部材がケース部材とは別体に形成されて設け
    られており、シリンダ部材は止めリングによりケ
    ース部材に軸方向に係止されてシリンダ部材に生
    じるスラスト力がケース部材により受けられてお
    り、遊星歯車装置のリングギヤはシリンダ部材に
    生じるスラスト力方向と逆向きのスラスト力が生
    じるように配設されており、シリンダ部材とリン
    グギヤはスラスト力を対向して受けるように当接
    して配設されていることを特徴とする摩擦多板係
    合形式のブレーキ装置を備えた変速機。
JP59261244A 1984-05-28 1984-12-11 摩擦多板係合形式のブレ−キ装置を備えた変速機 Granted JPS60252849A (ja)

Priority Applications (6)

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JP59261244A JPS60252849A (ja) 1984-12-11 1984-12-11 摩擦多板係合形式のブレ−キ装置を備えた変速機
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