JPS63152763A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動車のベルト式無段変速機に関し。

特に動力伝達効率が高く簡便な前後進切換手段を具えた
ベルト式無段変速機に関する。

（従来の技術） 従来の前後進切換手段を有する自動車のベルト式無段変
速機としては、特開昭６０−９８２６１号公報に記載さ
れているものがあり、この従来のベルト式無段変速機は
回転切替手段としてプラネタリギアを使用し、リングギ
ア、サンギアまたはプラネタリギアを支えるキャリヤの
何れかにクラッチまたは油圧ブレーキを作用させて回転
方向を切換えるようになっていた。すなわち、プラネタ
リギアにおいて、キャリヤとサンギアをクラッチで係合
することによって前進に、リングギアとケースとを油圧
ブレーキによって係合することによって後退に切換えら
れるようになっていた。

（発明が解決しようとする問題点） しかし上記従来のベルト式無段変速機は、プラネタリギ
アにおける回転切換手段が前進に切換えられて油圧ブレ
ーキが不作動となっても、油圧ブレーキのディスクとプ
レートの間に介在するオイルによっていわゆる引きずり
現象が生じ、この部分においてエンジンの発生する駆動
エネルギが消耗されるので、出力軸への駆動エネルギの
伝達効率が低下してしまうという欠点があり、また構造
も複雑であった。

この発明は、上記従来のベルト式無段変速機における欠
点を解消するために為されたものであって、エンジンの
駆動エネルギの伝達効率が良くしかもそのための構成が
簡易であるベルト式無段変速機を提供することを目的と
する。

（問題点を解決するための手段） この発明は、上記目的を達成するために、駆動側シャフ
トに取付けられたプーリ間隔可変の駆動プーリと従動側
シャフトに取付けられたプーリ間隔可変の従動プーリと
に巻架された駆動ベルトによって無段変速を行うベルト
式無段変速機において、前記駆動側シャフトに取付けら
れたドライブギアと、従動側シャフトに取付けられドラ
イブギアから駆動側シャフトの回転力を逆転して従動側
シャフトに伝達するドリブンギアと、駆動側シャフトか
ら従動側シャフトへの回転力の伝達を前記駆動ベルト経
由とドライブギアおよびドリブンギア経由とに切換える
切換手段とを具えていることを特徴としているものであ
る。

（作用） 上記の本発明によるベルト式無段変速機は、前進の際に
は駆動側シャフトから回転力が駆動プーリ、駆動ベルト
および従動プーリを介して従動側シャフトに伝達され、
駆動プーリおよび従動プーリの間隔を変化させるこ−と
によって無段変速が行われる。

そして後進の場合には、切換手段によって駆動側シャフ
トから従動側シャフトへの回転力伝達が駆動ベルト経由
からドライブギアおよびドリブンギア経由に切換えられ
、駆動ベルトはフリーにされるとともに、駆動側シャフ
トの回転力がドライブギアおよびドリブンギアを介して
従動側シャフトに直接にかつ逆転されて伝達される。

（実施例） 以下この発明を９図面に示す実施例に基づいてさらに詳
細に説明を行う。

図面において、エンジンに接続されたインプットシャフ
ト１（駆動側シャフト）はケーシング内においてベアリ
ング２によって回転自在に支持されており、またケーシ
ングに内蔵された歯車ポンプ３を駆動する爪１ａを有し
ている。このインプットシャフト１には、エンジンに接
続された側と反対側端部外周面に、ベアリング４によっ
て後退用ドライブギア５が回転自在に支持されている。

またインプットシャフト１のエンジン接続側と反対側端
部には、このインプットシャフト１と同軸にかつベアリ
ング６によって相対回転可能に駆動プーリシャフト７（
駆動側シャフト）が嵌合されており、さらにインプット
シャフト１の外周部には、このシャフト１の段部とスプ
ラインピースｌＯに挟まれた状態でハブ８がシャフト１
に対して相対回転不可能にスプライン嵌合されている。

後退用ドライブギア５のハブ８側外周部にはスプライン
ピース９がスプライン結合されており。

また駆動プーリシャフト７のハブ８側外周部にはスプラ
インピース１０がスプライン結合され、このスプライン
ピース１０はさらにベアリング１■によってケーシング
に回転自在に支持されている。

ハブ８の外周部にはスリーブ１４が軸方向に移動自在に
スプライン結合されており、このスリーブ１４はケーシ
ングにスライド自在に取付けられたフォーク１５に連結
されていて、このフォーク１５によってスリーブ１４を
インプットシャフト１の軸方向両側にスライドさせるよ
うになっている。

そしてスリーブ１４が軸方向にスライドすることによっ
て、このスリーブ１４の両側のリング１２または１３が
そのクラッチ作用によって同期せしめられるスプライン
ピース９またはｌＯの一方と係合することにより、イン
プットシャフト１の回転力を後退用ドライブギア５かま
たは駆動プーリシャフト７の何れか一方に伝達するよう
になっている。

駆動プーリシャフト７にはプーリｌｅａが一体的に形成
されており、さらにこのプーリＬｅａと対向するように
プーリ１６ｂがシャフト７に対してスライド自在にかつ
相対回転不能に嵌合されている。

このプーリ１６ａと１６ｂによって駆動プーリＩＧを構
成する。そしてこのスライド可能なプーリ１０ｂは、そ
の側方部に形成されたシリンダ１７内に油路１７ａ、　
１７ｂを介して導入される油圧によってシャフト７の軸
方向にスライドして、プーリｌｅａとの間隔が調節され
るようになっている。なお油路１７ａは油圧調整バルブ
部１８に接続されている。

ケーシング内においてインプットシャフト１と平行に配
置された出力シャフト２０（従動側シャフト）には、後
退用ドリブンギア２１がスプライン嵌合されており、こ
の後退用ドリブンギア２１はインプットシャフト１の後
退用ドライブギア５に噛合されている。また後退用ドリ
ブンギア２１は出力シャフト２０の外周部に回転可能に
嵌合された出力ギア２２とクラッチ２３を介して断接可
能に接続されており、クラッチ２３の係合によりドリブ
ンギア２１の回転力が出力ギア２２．この出力ギア２２
と「歯合するギア２４およびディファレンシャルギア２
５を介して車輪に伝えられるようになっている。

出力シャフト２０にはこれと同軸に従動シャフト２Ｂ（
従動側シャフト）がスプライン結合されており、この従
動シャフト２６は駆動プーリシャフト７の駆動プーリ１
Ｂと対応する位置に、固定プーリ２７ａとシャフト２Ｂ
の軸方向にスライド自在に嵌合されたプーリ２７ｂを有
しており、このプーリ２７ｂはスプリング２８によって
プーリ２７ａ側に接近するように付勢されている。また
プーリ２７ｂの側方部に設けられたシリンダ２９に油路
２９ａ、　２９ｂを介して導入される油圧によって、プ
ーリ２７ａとの間隔が調節可能になっている。なおこの
プーリ２７ａと２７ｂによって従動プーリ２７が構成さ
れる。

そして駆動プーリ１６と従動プーリ２７間にはベルト３
０が巻架されている。

次に上記ベルト式無段変速機の作動を説明すると、前進
時には図示しないシフトレバ−の操作によってフォーク
１５が図面右方向にスライドされ。

スリーブ１４はインプットシャフト１上をスライドして
リング１３によって同期させられ駆動プーリシャフト７
のスプラインピース１０に係合される。

これによってインプットシャフト１の回転力が駆動プー
リシャフト７に伝えられる。そして発進時においては、
駆動プーリ１６のプーリ１８ａとｆｏｂの間隔は広く、
従動プーリ２７のプーリ２７ａと２７ｂの間隔は狭くな
るようにスプリング２８および各々のシリンダ１７．２
９への油圧を制御される（図示の状態）。

この状態でインプットシャフト１からの回転力がハブ８
．スリーブ１４．スプラインピースｌｏ、駆動プーリシ
ャフト７、駆動プーリｌＢ、ベルト３ｏおよび従動プー
リ２７を介して、しかも駆動プーリ１６と従動プーリ２
７間において減速されて順方向で従動シャフト２６に伝
達され、さらに出力シャフト２０、クラッチ２３．出力
ギア２２．ギア２４およびディファレンシャルギア２５
を介して車輪に伝達される。

モして車速が増すに従って、油圧調整バルブ１８で駆動
プーリ１Ｂの油圧、従動プーリ２７の油圧を変化させて
、従動プーリ２７の幅を広く駆動プーリｌＧの幅を狭＜
６１両プーリの回転比を変化させてゆく。

以上のようなベルトによる無段変速機は従来と同様であ
り１図示しない前後進切替センサ、エンジン回°転セン
サ、従動プーリ回転センサおよび車速センサによって、
さらにアクセル踏込量によって駆動プーリ油圧おより従
動プーリ油圧を調節し２円滑な発進および変速が行われ
るようになっている。

次に後進時には、フォーク１５が前進時と反対に図面左
方向にスライドされ、スリーブ１４とリング１２と後進
用ドライブギア５のスプラインピース９とが係合される
。

これによってインプットシャフト１の回転力が後退用ド
ライブギア５およびドリブンギア２１によって逆転され
クラッチ２３．出力ギア２２．ギア２４およびディファ
レンシャルギア２５を介して車輪に伝達される。

このとき従動シャフト２Ｂ、従動プーリ２７．ベルト２
８および駆動ブーリエ６を介して駆動プーリシャフト７
がインプットシャフト１と逆方向に回転されるが、スリ
ーブ１４とスプラインピース９とは係合していないので
間居とならない。

またこの後退時１図示のように駆動プーリ１６の間隔が
広く従動プーリ２７の間隔が狭くなるように油圧を調節
しておけば２次の前進発進が円滑に行われる。

なお上記実施例においては、ドライブギア５とドリブン
ギア２１とを直接噛合して動力伝達を行っているが、他
のギアを１個設置しチェーンなどを併用して動力伝達を
行うことも可能である。　、また上記実施例においては
、ハブおよびフォークシャフトによる前後進切替手段を
インプットシャフト側に設けた例を示したが、出力シャ
フト上に設けるようにしてもよい。

なおりラッチ２３は多板クラッチであって、ピストン２
３ａがスプリング２３ｂまたは油路２０ａからシリンダ
内に導入される油圧によってスライドされて、クラッチ
板の係脱が行われるようになっている。このクラッチ２
３は上記実施例の場合の他、インプットシャフト１の入
力端側に設けるようにしく発明の効果） 以上のようにこの発明は、ベルト式無段変速機において
、後進の際駆動側シャフトから従動側シャフトへの回転
力の伝達が、切換手段によって駆動プーリと従動プーリ
間に巻架された駆動ベルトによるものから駆動側シャフ
トに取付けられた後退用のドライブギアから従動側シャ
フトに取付けられたドリブンギアへ直接的に行われるも
のへ切換えられるので、従来のようにプラネタリギアを
具えこのプラネタリギアによって駆動ベルトで従動側シ
ャフトに伝達された回転力をさらに前進と後進に切替え
るといった必要が無いので、プラネタリギアの油圧ブレ
ーキが不作動のときオイルによるいわゆる引きずり現象
が生じ回転力の伝達効力が低下するといった従来のよう
な欠点が無く、簡易な構造でしかも伝達効率の良いベル
ト式無段変速機を提供することが出来る。

また後進時、駆動プーリおよび従動プーリはフリーにな
っているので、後進の開駆動プーリおよび従動プーリを
ロー側にセツティングする時間が十分にあり１次の前発
進をスムーズに行うことが出来る。

また本発明においては、駆動ベルトによる回転力伝達手
段の他、ギアにより直接に回転力伝達を行う手段を具え
ているので、もしプーリ油圧制御系が故障した場合でも
後進にシフトすれば走行可能なので、緊急時の退避が可
能である。

なお前後進切換手段を有するベルト式無段変速機として
は、特開昭６０−１０４８４９号公報に記載のものがあ
る。しかしこの従来の変速機は、出力軸とディファレン
シャルギアとの間にカウンタギアとシンクロ装置を設置
して前後進の切換を行うようになっており、カウンタギ
アのために３本のシャフトを必要するが２本願において
は、カウンタギアを駆動側シャフトおよび従動側−シャ
フトに直接取付けて回転力を後進に切換えるようになっ
ているので、従来のように他に何本かのシャフトを必要
とすることもなく簡便にして安価な無段変速機を提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示す側断面図である。 １・・・インプットシャフト。 ５・・・後退用ドライブギア。 ７・・・駆動プーリシャフト。 ８・・・ハブ。 ９．１０・・・スプラインピース。 １２、　１３・・・クラッチ。 １４・・・スリーブ。 １５・・・フォークシャフト。 １６・・・駆動プーリ。 ２０・・・出力シャフト。 ２１・・・後退用ドリブンギア。 ２Ｇ・・・従動シャフト。 ２７・・・従動プーリ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）駆動側シャフトに取付けられたプーリ間隔可変の
   駆動プーリと従動側シャフトに取付けられたプーリ間隔
   可変の従動プーリとに巻架された駆動ベルトによって無
   段変速を行うベルト式無段変速機において、 前記駆動側シャフトに取付けられたドライブギアと、従
   動側シャフトに取付けられドライブギアから駆動側シャ
   フトの回転力を逆転して従動側シャフトに伝達するドリ
   ブンギアと、駆動側シャフトから従動側シャフトへの回
   転力の伝達を前記駆動ベルト経由とドライブギアおよび
   ドリブンギア経由とに切換える切換手段とを具えている
   ことを特徴とするベルト式無段変速機。
2. （２）切換手段が駆動側シャフトまたは従動側シャフト
   に設けられた選択摺動機構である特許請求の範囲第（１
   ）項記載のベルト式無段変速機。