JPH0428250B2 - - Google Patents

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JPH0428250B2
JPH0428250B2 JP61005041A JP504186A JPH0428250B2 JP H0428250 B2 JPH0428250 B2 JP H0428250B2 JP 61005041 A JP61005041 A JP 61005041A JP 504186 A JP504186 A JP 504186A JP H0428250 B2 JPH0428250 B2 JP H0428250B2
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JP
Japan
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reaction
acid
catalyst
hydrous
alcohol
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Hajime Matsushita
Makoto Shibagaki
Kyoko Takahashi
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Japan Tobacco Inc
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Japan Tobacco Inc
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/03Preparation of carboxylic acid esters by reacting an ester group with a hydroxy group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/08Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or symmetrical anhydrides with the hydroxy or O-metal group of organic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/10Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or symmetrical anhydrides with ester groups or with a carbon-halogen bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/14The ring being saturated

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
≪産業上の利用分野≫ エステルは有機溶剤として多方面で汎用され、
また芳香を有するものが多いことから香料の分野
でも重要な役割を果す物質群である。有機化学合
成においてエステル基は有機カルボン酸の保護の
ため、または活性化のために用いられ、フアイン
ケミカルズの合成の分野でも大きな寄与をしてい
る。本発明はこのような重要かつ有用なエステル
を固体触媒の存在下で、カルボン酸とアルコール
を気相または液相にて反応させることにより、あ
るいはエステルとカルボン酸、またはエステルと
アルコールを気相または液相にて反応させてエス
テル交換させることにより合成するための新規か
つ有用な方法に関するものである。 ≪従来の技術≫ エステルはすでに述べてきたように有用かつ重
要な物質群を構成しているため、その合成法は非
常に多い。一般的には、エステルはカルボン酸お
よびその塩、酸ハロゲン化物、酸無水物、エステ
ル、ラクトン、酸アミド、ニトリル、ケテンなど
の誘導体や関連化合物とアルコールから合成され
る。その他、アルデヒドの不均化、オレフインへ
のカルボン酸の直接付加などがあるが、これらの
合成法の中で最も簡便であり、安価であり、かつ
汎用性の高い方法はカルボン酸とアルコールから
脱水によるものである。このエステル化は平衡反
応であり、反応促進のために触媒が使用され、平
衡を生成系に移行させるため適当な脱水剤の利用
または共沸脱水などの脱水操作が行われる。また
平衡を生成系にずらすため大過剰のアルコールが
用いられ、通常安価なメタノールあるいはエタノ
ールが利用される。さらに汎用されているエステ
ル化の方法は、安価なエステルをカルボン酸、ま
たはアルコールと反応させエステル交換により、
より付加価値の高いエステルを得るものであり、
この場合にも触媒が使用される。 これらのエステル化反応に通常使用される触媒
は酸触媒と金属アルコキシド触媒である。酸触媒
は硫酸、塩酸、リン酸などの鉱酸、芳香族スルホ
ン酸などの有機酸、フツ化ホウ素エーテラートな
どのルイス酸など均一系触媒と、酸性イオン交換
樹脂(Chem.Ind.(London)、1967、825)、ヘテ
ロポリ酸担持活性炭(特開昭57−130954、
Chem、Lett.、1981、663)、フツ素化スルホン酸
樹脂(Synthesis、1978、929)、硫酸根を担持さ
せた金属酸化物(特開昭57−40444)などの固体
酸ないし固体超強酸などの不均一系触媒がある。
金属アルコキシド触媒としてはチタンテトラアル
コキシドが均一系触媒として工業的にエステル交
換反応に利用されている。不均一系触媒としては
金属アルコキシドをアルミナ、シリカ、シリカア
ルミナなどと反応させ固定化したものが公知とな
つている(特開昭52−75684)。 ≪発明が解決しようとする問題点≫ 上記したカルボン酸とアルコールから脱水によ
りエステルを得る方法、エステル交換によりエス
テルを得る方法のいずれにおいても触媒は反応速
度をあげるため重要な働きをする。従来、この反
応には液相において均一触媒として酸が使用され
てきている。しかしながらこのような反応におい
ては反応器材の腐蝕などの問題が生じるばかりで
なく、反応終了時には触媒除去のための洗浄工程
などが必要であり、廃液処理も含めると多くの解
決すべき点があつた。このような理由から簡単に
反応系から除去でき、反応器材の腐蝕などの恐れ
がないだけでなく、酸に対して不安定な物質や官
能基を有する物質にも使用できる固体触媒の発明
が切望され、すでに述べてきた不均一系触媒が開
発され公知になつてきた。不均一系酸触媒である
酸性イオン交換樹脂は耐熱性、活性に不十分な点
がある。これを改良したフツ素化スルホン酸樹脂
は耐熱、耐溶媒性にすぐれている超強酸イオン交
換樹脂であるが膨潤、溶出の問題、寿命に不安が
あるばかりでなく価格も高い。ヘテロポリ酸を活
性炭に担持した触媒は良好な固体触媒であり、エ
ステル化反応に利用されている。気相反応では酢
酸とエタノールから酢酸エチルを高収率で与えて
いる。しかしながら、高分子量のエステルの合成
では液相で行う必要があり、この場合のヘテロポ
リ酸の溶出に問題がある。金属酸化物に硫酸根を
担持させたものは超強酸でありエステル化のよい
触媒となるが、表面の硫酸根の脱離が考えられ安
定性に問題がある。金属酸化物に硫酸根を担持さ
せる時の処理方法が生成物であるエステルの着
色、触媒の安定性に大きく影響する。さらに酸触
媒の共通な欠点は、アルコールの脱水が副反応と
して起きやすいことである。触媒活性をあげるた
め酸強度をあげればそれだけこの副反応を助長し
てしまう傾向があることがよく知られている。不
均一系酸触媒のこのような欠点を解決するため、
特開昭52−75684では金属アルコキシドをアルミ
ナ、シリカ、シリカアルミナなどに担持させた触
媒を開示している。この触媒は従来公知である金
属アルコキシドが均一触媒であり、かつ水による
失活が大きい点が改良されて、金属アルコキシド
の高活性を保つたまま不均一触媒としての特徴を
有している。しかしながら、この触媒の調製には
遷移金属アルコキシドを高温をつかつて担体表面
にあるヒドロキシル基と反応させるという煩雑な
操作を必要とする。他の調製方法においてもその
煩雑さは軽減できない。 本発明の目的は、以上述べてきた不均一系の触
媒の長所を保持しながら、欠点を克服した触媒を
利用したエステル化法を提供することにある。す
なわち、本発明は高活性な不均一系触媒であり、
膨潤、溶出、寿命に問題がなく、耐熱性、耐溶媒
性にすぐれ、酸性が低くアルコールの脱水を助長
しない上、かつ安価である触媒を使つたエステル
の合成法である。 ≪問題点を解決するための手段≫ 本発明は従来エステル化反応に使われてきた酸
触媒、金属アルコラート触媒にかえて、表面酸性
の低い金属の含水酸化物を用いることを特徴とす
るカルボン酸とアルコールから脱水によるエステ
ル合成法、およびエステル交換によるエステル合
成法である。これら触媒として用いる含水酸化物
は、比較的鉱物資源として地球上に多量に存在す
る金属または金属酸化物などから、塩化物または
他の塩を経て容易に、かつ安価に得ることができ
る。含水酸化物は適当に砕きそのまま使用しても
よく、または適当な担体に担持させて使用しても
よい。水、アルコール、その他有機溶媒には安定
であり、各種のイオンに対してイオン交換性を示
す。反応は液相でも気相でもよく、従来のエステ
ル化法において使用されている触媒を上記含水酸
化物に代替して用いればよい。たとえば、エステ
ル化反応に伴つて産出する水、またはアルコール
の除去などは従来の装置および操作法をそのまま
適用できる。液相反応においては、カルボン酸1
ミリモルに対して0.01〜100ミリモル、望しくは
0.1〜10ミリモルのアルコールを加える。0.1〜10
グラム、望しくは1〜3グラムの含水酸化物の存
在下で加熱すればよい。希釈や反応温度を高める
ため、または共沸脱水を目的として、他の適当な
溶媒を使用することはなんら悪い影響を与えな
い。同様にカルボン酸、またはアルコール1ミリ
モルを十分量のエステルに溶解させ、0.1〜10グ
ラム、望しくは1〜3グラムの含水酸化物の存在
下で加熱すれば、エステル交換により目的とする
エステルが生成する。反応終了後、含水酸化物を
過することによつて除き、濾液を脱水処理後そ
のまま蒸留することにより生成物を単離する。回
収された含水酸化物はそのまま再度、エステル化
反応に供することができる。上で述べた含水酸化
物は高活性、安定な硬い固体であり、適当な粒度
にそろえ、または担体に担持させて気相反応にも
供することができる。すなわち、含水酸化物を充
填した反応管を供する反応に最も適当な温度に加
熱し、連続的にアルコールとカルボン酸の混合
物、またはアルコールまたはカルボン酸とエステ
ルの混合物をそのまま、または適当なガスを使つ
て触媒層におくりこめばよい。反応管の出口は、
水、氷、その他冷媒により冷却して生成物、未反
応物を凝縮させる。生成物の単離は液相反応に準
じて行えばよい。低沸点のアルコール、酸、エス
テルなどを利用して目的とするエステルの合成を
効率的に行うにはオートクレーブの使用もでき
る。操作は液相反応に準じて行えばよい。生成し
てくるエステルは無色であり、容易に高純度の製
品が得られる。 本発明において触媒に用いる金属の含水酸化物
については、例えば「分析化学」、vol.23(1974)
第1254頁〜第1285頁に詳細に説明されている。こ
のうち、例えば含水酸化ジルコニウムは、水酸化
ジルコニウムや酸化ジルコニウムとは別の物質で
ある。 触媒の製造例 1 オキシ塩化ジルコニウム(8水塩)200gを脱
イオン水10に溶解し、これに撹拌しながら1規
定水酸化ナトリウム水溶液を徐々に加えてPH6.80
に調整した。生成した水和ゲルを過して過剰の
塩類水溶液を分離した後、ゲルを新たな脱イオン
水で洗浄した。洗浄は洗液に塩素イオンが検出さ
れなくなるまで繰り返し行つた。ゲルをナイフで
小片に切り、ガラス板に広げて室温で乾燥させ含
水酸化ジルコニウム90gを得た。 触媒の製造例 2 四塩化チタン190gを脱イオン水10に滴下し
て加え、よく撹拌しながら28%アンモニア水を
徐々に加えてPH7に調節した。生成したゲルをブ
フナーろう斗を使つて過し、ゲルを脱イオン水
で洗液に塩素イオンが検出できなくなるまで繰り
返し洗浄を行つた。ゲルをナイフで小片に切り、
ガラス板に広げて室温で乾燥させ、含水酸化チタ
ニウムを30g得た。 触媒の製造例 3 アルミン酸ナトリウム328gを3の脱イオン
水に溶かし、撹拌しながら水2に溶解させた炭
酸水素ナトリウム336gをゆつくり加えた。生成
した水和ゲルを過し、ゲルを脱イオン水でよく
洗浄した。洗浄液がPH7.5になるまで洗浄をくり
かえした。ゲルを1辺が2cm程度の立方体になる
ようにナイフで切り、ガラス板に広げて室温にて
乾燥させた。半透明、粒状の含水酸化アルミニウ
ム199gを得た。 触媒の製造例 4 四塩化スズ261gを4の脱イオン水に滴下し
て加え、よく撹拌しながら28%アンモニア水を
徐々に加えてPH7に調節した。生成したゲルをブ
フナーろう斗で過し、ゲルを脱イオン水で洗液
に塩素イオンが検出されなくなるまで繰り返し洗
浄を行つた。ゲルをナイフで小片に切り、ガラス
板に広げて室温で乾燥させ、無色透明な含水酸化
スズ141gを得た。 実施例 1 製造例1で製造した含水酸化ジルコニウムの24
〜60メツシユの分画を減圧下、80℃にて1時間乾
燥後、2gをはかりとり、200℃の電気炉内のガ
ラス管(内径4mm、外径6mm)内に固定した。室
温下、窒素ガス流1ml/秒中で、酢酸とエタノー
ルをモル比1:5(酢酸:エタノール)の割合で
混合した溶液を、マイクロフイーダーにより10
ml/時の速度で前記ガラス管内へ供給し、ガラス
管内で気化した原料と含水酸化ジルコニウムを接
触させた。含水酸化ジルコニウムの層を通過後の
物質を水冷することにより捕集し、ガスクロマト
グラフイー分析したところ、原料の酢酸の99%が
消失し、対応した量の酢酸エチルのピークが観察
できた。他の副生成物は認められなかつた。 次いで、原料として前記の酢酸とエタノールに
替えて順次、酢酸とシクロヘキサノール(モル比
1:5)、カプロン酸とイソプロパノール(モル
比1:130)、シクロヘキサンカルボン酸とエタノ
ール(モル比1:170)、シクロヘキサンカルボン
酸とn−ブタノール(モル比1:110)、ピバリン
酸とエタノール(モル比1:170)、酢酸とシクロ
ヘキサノール(モル比1:50)、酢酸とシクロヘ
キサノール(モル比1.5:1)、酢酸とベンジルア
ルコール(モル比1.5:1)を使用し、温度およ
び触媒量を一部変えた他は前記と同様に操作して
気相におけるエステル合成反応を行い表1に示す
結果を得た。
【表】
【表】 実施例 2 実施例1と同様の方法で、原料の酢酸とエタノ
ールのモル比を1:172、1:10、1:5、1:
1、2:1と変えて、表2に示すような温度で反
応を行つたところ表2に示すような結果を得た。
酢酸とエタノールの混合比の選択率におよぼす影
響は小さいことが判明した。
【表】
【表】 実施例 3 製造例1で製造した含水酸化ジルコニウムの24
〜60メツシユの分画を減圧下80℃、1時間乾燥後
2gをはかりとり、酢酸2mmolとnブチルアル
コール32mmolと共に還流器を付した50mlのフラ
スコに入れ、加熱して静かに還流させた。2時間
後に反応液の一部をとりガスクロマトグラフイー
分析をしたところ、原料の酢酸は100%消失し、
対応する量の酢酸ブチルエステルのピークが観察
できた。副生成物の存在は認められなかつた。同
様の方法で種々のカルボン酸とアルコールを使用
して反応を行つたところ、表3に示すような結果
を得た。
【表】 実施例 4 実施例3と同様の方法で、原料の酢酸とエタノ
ールのモル比(酢酸:エタノール)を1:5、
1:2.5、1:1、2.5:1と変えて、反応を行つ
たところ、表4のような結果を得た。
【表】
【表】 *1 酢酸基準
*2 エタノール基準
実施例 5 製造例1で製造した含水酸化ジルコニウムの24
〜60メツシユの分画を減圧下、80℃で1時間乾燥
後2gをはかりとり、酢酸1mmol、ベンジルア
ルコール10mmol、トルエン2mlと共に還流器を
付した50ml用のフラスコに入れ、加熱して静かに
還流させた。1時間後に反応液の一部をとりガス
クロマトグラフイー分析したところ、原料の酢酸
は100%消失し対応した量の酢酸ベンジルエステ
ルの生成が確認された。副生成物の存在は認めら
れなかつた。同様の方法で他のカルボン酸とアル
コールの混合物にトルエンを加えて反応を行つた
ところ、表5のような結果を得た。
【表】 実施例 6 製造例1で製造した含水酸化ジルコニウムの24
〜60メツシユの分画を減圧下、80℃で1時間乾燥
後、2gをはかりとり、200℃の電気炉内のガラ
ス管(内径4mm、外径6mm)内に固定した。窒素
ガス流1ml/秒(室温)中で、酢酸エチルとn−
アミルアルコールをモル比(酢酸エチル:n−ア
ミルアルコール)100:1の割合で混合した原料
(液体)をマイクロフイーダーにより10ml/時の
速度で前記ガラス管内へ供給し、ガラス管内で気
化した原料と含水酸化ジルコニウムを接触させ
た。含水酸化ジルコニウムの層を通過した後の物
質をガラス管の出口を水冷することにより捕集
し、ガスクロマトグラフイー分析を行つたところ
原料のn−アミルアルコールが100%消失し、対
応する量の酢酸アミルの生成が認められた。副生
成物の存在は認められなかつた。 同様にして、原料のn−アミルアルコールに替
えて順次、シクロヘキサノール、ベンジルアルコ
ール、n−デシルアルコール、3−デカノール、
メンソール、n−カプロン酸を用いて反応させた
ところ、表6に示す結果を得た。
【表】 実施例 7 製造例1で製造した含水酸化ジルコニウムの24
〜60メツシユの分画を減圧下、80℃で1時間乾燥
後、2gをはかりとり酢酸エチル60mmol、n−
アミルアルコール2mmolと共に還流器を付した
50ml用のフラスコに入れ、加熱して静かに還流さ
せた。8.5時間後に反応液の一部をとりガスクロ
マトグラフイー分析したところ、原料のn−アミ
ルアルコールは52%消失し、それに対応した量の
酢酸アミルの生成が認められた。副生成物は存在
しなかつた。 同様にして、n−アミルアルコールに替えて順
次、ベンジルアルコール、n−デシルアルコー
ル、シクロヘキサノールを用いて反応させたとこ
ろ、表7に示す結果を得た。
【表】
【表】 実施例 8 製造例1で製造した含水酸化ジルコニウムを減
圧下、80℃で1時間乾燥後、2gをはかりとり
250℃の電気炉内に固定したガラス管(内径6.5
mm)に充填した。窒素ガス流30ml/分の中で酢酸
とエタノールの混合物(モル比1:25)をマイク
ロフイーダーを使つて5ml/時の速度で供給し、
含水酸化ジルコニウムに接触させた。含水酸化ジ
ルコニウムの充填層を通過した物質をガラス管の
出口を水冷することにより捕集した。2時間毎に
捕集されたエステルおよび未反応のアルコール、
酸などの量をガスクロマトグラフで定量したとこ
ろ、174時間にわたつて変換率(酢酸基準)が95
%以上であり、選択率は100%あつた。この間、
活性の低下は全く認められなかつた。 実施例 9 内容量100mlのオートクレーブ(ステンレス製)
に含水酸化ジルコニウム(24〜60メツシユ)2
g、サリチル酸10mmol、メタノール30mlを入
れ、210℃で2時間反応させたところ、サリチル
酸の変換率は100%、選択率は95.1%であつた。
4.9%に相当するフエノールがサリチル酸の脱炭
酸により生じた。反応温度を180℃、反応時間を
2時間にするとサリチル酸の変換率は69%、選択
率は99.6%となつた。0.4%に相当するフエノー
ルの副生が認められた。含水酸化ジルコニウムを
触媒として使用し同様の反応を行つたところ、表
8に示す結果を得た。( )内は使用したカルボ
ン酸およびアルコールの量をmmolの単位で示し
た。含水酸化ジルコニウムは2gを使用し、反応
時間は2時間である。
【表】
【表】
【表】 実施例 10 内容量100mlのオートクレーブ(ステンレス製)
に含水酸化ジルコニウム(24〜60メツシユ)2
g、酢酸エチル20ml、ベンジルアルコール10m
molを入れて130℃で2時間反応させた。ベンジ
ルアルコールの96%が変換し、変換したベンジル
アルコールの98%が酢酸ベンジルとなつた。ベン
ジルアルコールに替えてシクロヘキサノール、1
−デカノール、n−酪酸、シクロヘキサンカルボ
ン酸を使つたところ、表9に示す結果を得た。
【表】 * カルボン酸またはアルコール基準
実施例 11 製造例2で製造した含水酸化チタニウムの24〜
60メツシユの分画を減圧下、80℃で1時間乾燥
後、2gをはかりとり200℃の電気炉内のガラス
管(内径9mm、外径11mm)内に固定した。室温
下、窒素ガス流1ml/秒中で酢酸とエタノールを
モル比1:2.5の割合で混合した溶液をマイクロ
フイーダーにより5ml/時の速度でガラス管内に
供給し、ガラス管内で気化した原料と含水酸化チ
タニウムを接触させた。含水酸化チタニウムの層
を通過後の物質をガラス管の出口を水冷すること
により捕集し、ガスクロマトグラフにより分析し
たところ、原料の酢酸は96.8%が消失し、それに
対応した量の酢酸エチルのピークが観察された。
副生成物の存在は全く認められなかつた。 原料として、酢酸とエタノールのかわりにシク
ロヘキサンカルボン酸20mmolを100mlのイソプ
ロパノールに溶かした溶液を使用して上記した反
応条件でエステル化を行つたところ、95%のシク
ロヘキサンカルボン酸がエステル化された。 実施例 12 内容量100mlのオートクレーブ(ステンレス製)
に製造例2で製造した含水酸化チタニウム2g、
ベンジルアルコール10mmol、酢酸エチル20mlを
入れて、155℃で2時間反応させた。反応物中か
ら含水酸化チタニウムを濾過により除去した後、
ガスクロマトグラフにより組成を調べたところ、
94%のベンジルアルコールが消失し、対応した量
の酢酸ベンジルが得られた。ガスクロマトグラム
には副生成物に対応するピークは全く認められな
かつた。 実施例 13 製造例3で製造した含水酸化アルミニウムの24
〜60メツシユの分画を減圧下、80℃で1時間乾燥
後、2gをはかりとり200℃の電気炉内のガラス
管(内径9mm、外径11mm)内に固定した。室温
下、窒素ガス流1ml/秒中でn−カプロン酸1m
molを50mlのエタノールに溶かした溶液をマイク
ロフイーダーにより5ml/時の速度でガラス管内
に供給し、ガラス管内で気化した原料と含水酸化
アルミニウムを接触させた。含水酸化アルミニウ
ムの層を通過後の物質を水冷により捕集し、ガス
クロマトグラフにより分析したところ、原料とし
たn−カプロン酸は81%が消失し対応する量のエ
ステルが生成した。 実施例 14 製造例3で製造した含水酸化アルミニウム(24
〜60メツシユ)を減圧下、80℃で1時間乾燥後2
gをはかりとり、ベンジルアルコール1mmolを
30mlの酢酸エチルにとかし100ml用のフラスコ中
で静かに加熱、還流させた。5時間後の反応液の
一部をとり、ガスクロマトグラフによる分析を行
つたところ、原料のベンジルアルコールの89%が
消失し、それに対応した量のベンジルアセテート
が得られた。 実施例 15 製造例4で製造した含水酸化スズの24〜60メツ
シユの分画を減圧下、80℃で1時間乾燥後、2g
はかりとり、プロピオン酸2mmolとn−プロパ
ノール30mlの混合液を入れた100ml用のフラスコ
に加え、加熱して静かに還流させた。5時間後に
反応液の一部をとり、ガスクロマトグラフによる
分析を行つたところ、原料のプロピオン酸は98%
が消失し対応する量のエステルが確認された。 実施例 16 製造例4で製造した含水酸化スズの24〜60メツ
シユの分画を減圧下、80℃で1時間乾燥後、2g
をはかりとり200℃の電気炉内のガラス管(内径
6.5mm、外径8.5mm)内に入れ両端を石英綿で固定
した。室温下、窒素ガス流60ml/分の中で酢酸エ
チルとシクロヘキサノール(モル比で30:1)の
混合した溶液をマイクロフイーダーにより5ml/
時の速度でガラス管内に供給し、ガラス管内で気
化した原料と含水酸化スズを接触させた。含水酸
化スズの層を通過後の物質をガラス管の出口を水
冷することにより捕集し、ガスクロマトグラフに
より分析したところ、93%のシクロヘキサノール
が消失し、そのうちの95%がエステルであつた。 原料としてシクロヘキサノールのかわりにベン
ジルアルコールを使用し、上記した反応条件でエ
ステル交換反応を行つたところ、94%のベンジル
アルコールが消失し、そのうちの92%がエステル
であつた。 実施例 17 含水酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウムお
よび酸化ジルコニウムについて、夫々のエステル
化反応触媒活性を比較するために次の実験を行つ
た。なお、この実験で使用した触媒は次の通りで
ある。 含水酸化ジルコニウム:300℃で5時間焼成
したもの。第一稀元素社製 水酸化ジルコニウム(ZrO2・xH2O)
ZrO290%の粉末 三津和化学薬品株式会社製 酸化ジルコニウム(ZrO2)99.9%、粉末 純
正化学株式会社製 まず、還流管を備えたナス型フラスコ中にn−
ヘキサン酸(n−C5H11COOH)2mmolと、エ
タノール(C2H5OH)100mmolと、触媒2.0gと
を収容し、更に内部標準物質としてドデカン
(C12H26)を添加した。これを93℃のオイルバス
中で静かに加熱還流して反応させ、反応開始から
2時間後、5時間後および7.5時間後に夫々サン
プリングを行つた。このサンプルについて、GC
(ヒユズドシリカキヤピラーカラム;J&W社製
のcarbowax25m)により分析し、内部標準法に
より変換率、生成物収率(GC検出感度C数によ
り一定として換算)を求めた。その結果は下記第
10表に示した通りである。
【表】 表10の結果において収支は100%になつていな
いが、ガスクロマトグラム上で他のピークは殆ど
認められなかつた。収支が100%にならない理由
としては、触媒との塩形成、触媒上への吸着等が
考えられる。 上記の結果から明らかなように、これらの実験
条件では水酸化ジルコニウムも活性があるが、含
水酸化ジルコニウムのエステル化活性が最も優れ
ていた。 ≪発明の効果≫ 実施例から明らかなように、本発明のエステル
化は副生成物が少く、高収率で目的とするエステ
ルを与える。また生成してくるエステルは無色で
あり酸触媒を使用した場合しばしば問題になる着
色物の生成はなく、生成物の質の面でもすぐれて
いる。生成物の単離は簡単であり、液相の場合は
含水酸化物を別してその母液を脱水後蒸留すれ
ばよく、気相反応では留出物をそのまま脱水後蒸
留すればよい。本発明に用いた含水酸化物は膨
潤、溶出の問題がなく、耐熱、耐溶媒性にすぐれ
ている。酸性が低いためアルコールの脱水は少
く、高温域での反応の場合にわずかに認められた
にすぎない。液相反応においては含水酸化物を触
媒として繰り返し使用することが可能であり、気
相反応においては実施例に示すように250℃で174
時間の連続運転でも全く活性の劣化は認められな
い。このように水、その他有機溶媒にもおかされ
ず、回収後繰り返し使うことが可能であることは
産業廃棄物を出さない点でも有利である。さらに
含水酸化物は多量に使用されている金属酸化物製
造の出発原料であり、価格的には安価な物質であ
り容易に入手が可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 触媒の存在下に、カルボン酸とアルコールを
    液相または気相で反応させることにより、或いは
    エステルとカルボン酸、またはエステルとアルコ
    ールを液相または気相で反応させてエステル交換
    させることによりエステルを合成する方法におい
    て、触媒として含水酸化ジルコニウムを用いるこ
    とを特徴とするエステルの合成方法。
JP61005041A 1986-01-16 1986-01-16 エステルの合成法 Granted JPS62164647A (ja)

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