JPH04282331A - 新規化合物、樹脂、樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents

新規化合物、樹脂、樹脂組成物及び硬化物

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JPH04282331A
JPH04282331A JP6764391A JP6764391A JPH04282331A JP H04282331 A JPH04282331 A JP H04282331A JP 6764391 A JP6764391 A JP 6764391A JP 6764391 A JP6764391 A JP 6764391A JP H04282331 A JPH04282331 A JP H04282331A
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epoxy resin
resin
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epoxy
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Kazuyuki Murata
和幸 村田
Hiromi Morita
博美 森田
Masahiro Hamaguchi
昌弘 浜口
Tomiyoshi Ishii
石井 富好
Toshio Takahashi
利男 高橋
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品の封止又は積
層用の材料として有用な化合物、樹脂、樹脂組成物及び
その硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電気電子部品、特にICの封止
剤の分野では、エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹
脂、硬化促進剤を主成分とした樹脂組成物が広く用いら
れている。
【0003】しかし、近年のICにおける高密度・高集
積化は、封止剤に対して高耐熱・低吸水化を要求するよ
うになった。とりわけ、ICの高密度実装におけるハン
ダ浴浸漬という苛酷な条件は、硬化物に対する高耐熱・
低吸水化の要求をますます強めている。
【0004】しかし、従来の組成物においてエポキシ樹
脂として一般に用いられているクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂では、ハンダ浴浸漬という苛酷な条件に対
して耐熱性の面で不充分である。又、耐熱性を有すると
して提案されている特開昭63−264622号公報記
載のフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとフ
ェノール類を縮合して得られるポリフェノールをエポキ
シ化したポリエポキシ化合物などでは硬化物の耐熱性の
向上は認められるものの、吸水率の面でクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂には及ばない。
【0005】一方、硬化剤として一般に使用されている
フェノールノボラック樹脂は耐熱性の面で未だ不充分で
あり、低分子量体(2核体フェノールノボラック)を少
なくする試みがなされているものの、ますます苛酷にな
っていく条件下(例えば、ハンダ浴浸漬)では満足な結
果をもたらしていない。そこで耐熱性、低吸水性の硬化
物を与え、更に良好な作業性を兼ね備えた樹脂の開発が
待ち望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このように
苛酷になっていく条件にも耐え得る、高耐熱、しかも低
吸水性の硬化物を与える化合物、樹脂、樹脂組成物及び
その硬化物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の相
反する2つの特性、高耐熱性、低吸水性を兼ね備えた硬
化物を与える樹脂組成物の開発を目的に鋭意検討した結
果、ナフトール環を導入した特定の構造の化合物を使用
することにより上記目的を実現できることを見出だし本
発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、 (1)式[1]
【0009】
【0010】で表される化合物。
【0011】(2)式[2]
【0012】
【0013】で表されるエポキシ化合物。
【0014】(3)テレフタルアルデヒドとナフトール
とを反応させて得られ、上記(1)記載の式〔1〕の化
合物を30重量%以上含んでなる樹脂。 (4)上記(3)の樹脂をエピハロヒドリンと反応させ
て得られ、上記(2)記載の式〔2〕の化合物を30重
量%以上含んでなるエポキシ樹脂。
【0015】(5)エポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進
剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、(A)エポキシ
樹脂として、上記(4)記載のエポキシ樹脂を用いたか
、(B)硬化剤として上記(3)記載の樹脂を用いたか
、又は、(C)エポキシ樹脂として上記(4)記載のエ
ポキシ樹脂を、硬化剤として上記(3)記載の樹脂を用
いたエポキシ樹脂組成物。 (6)上記(5)記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。 に関するものである。
【0016】以下本発明を詳細に説明する。本発明の化
合物及びこれを含んでなる樹脂は、次のようにして製造
することができる。即ち、テレフタルアルデヒドとナフ
トールとを酸触媒の存在下に脱水縮合させることにより
製造できる。
【0017】ナフトールとしては、1−ナフトール、2
−ナフトールが挙げられるが、1−ナフトールが好まし
い。これらは、単独でも2種類混合して用いても良い。
【0018】酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、し
ゅう酸、p−トルエンスルホン酸等が使用でき、酸触媒
はテレフタルアルデヒドの0.1 〜30重量%用いる
のが好ましい。また、ナフトールはテレフタルアルデヒ
ドに対して2〜10モル倍用いるのが好ましい。反応は
、無溶媒でも、ベンゼン、トルエン、メチルイソブチル
ケトン等の溶媒中でも行うことができる。反応温度は、
20〜150℃の範囲が好ましい。反応終了後、使用し
た触媒を水洗等により除去し、溶媒及び未反応物を減圧
下に除去することにより目的の式[1]で表される化合
物を含む樹脂が得られる。
【0019】この様にして得られる樹脂は、式[1]で
表される化合物を30重量%以上含むものが好ましく、
特に35重量%以上含むものが好ましい。次に得られた
式[1]で表される化合物又はこれを含む樹脂に式〔3
【0020】
【0021】(式中、Xはハロゲン原子を表す。)で表
されるエピハロヒドリン化合物を塩基性化合物の存在下
で反応させることにより、式[2]で表される化合物又
はこれを含むエポキシ樹脂が容易に得られる。前記式[
3]において、Xで表されるハロゲン原子としてCl、
Br、I等が挙げられ、式[3]の化合物としては、具
体的には、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、
エピヨードヒドリン等が挙げられ、これらの混合物を用
いることもできるが、工業的にはエピクロルヒドリンが
好適に使用される。
【0022】式[1]で表される化合物又はこの化合物
を含む樹脂とエピハロヒドリン化合物の反応は、公知の
方法により行うことができる。例えば、式[1]で表さ
れる化合物又はこの化合物を含む樹脂と、その水酸基当
量に対して過剰モル量のエピハロヒドリン化合物とをテ
トラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモ
ニウムブロミド、トリエチルアンモニウムクロリドなど
の第4級アンモニウム塩または水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などの存在下で
反応させ、第4級アンモニウム塩などを用いた場合は開
環付加反応の段階で反応が止まるので次いで上記アルカ
リ金属水酸化物を加えて閉環反応させる。
【0023】また最初からアルカリ金属水酸化物を加え
て反応させる場合は、開環付加反応及び閉環付加反応を
一気に行わせる。エピハロヒドリン化合物の使用割合は
、式[1]で表される化合物又はこの化合物を含む樹脂
の水酸基1当量に対して通常1〜50モル、好ましくは
、3〜15モルの範囲である。又、この際、反応を円滑
に行わせる為、メタノールなどのアルコール類、或いは
アセトン又は、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホ
ン、ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒
を用いることができ、特にジメチルスルホキシドを用い
ることが好ましい。
【0024】アルカリ金属水酸化物の使用量は、式[1
]で表される化合物又はこの化合物を含む樹脂の水酸基
当量1に対して通常0.8〜1.5モル、好ましくは0
.9〜1.3モルの範囲であり、第4級アンモニウム塩
を使用する場合その使用量は、式[1]で表される化合
物又はこの化合物を含む樹脂の水酸基当量1に対して通
常0.001〜1.0モル、好ましくは0.005〜0
.5モルの範囲である。反応温度は通常30〜150℃
、好ましくは50〜120℃である。また反応で生成し
た水を反応系外に除去しながら反応を進行させることも
できる。
【0025】反応終了後、副生した塩を水洗、濾過等に
より、除去することにより式 [2]で表される化合物
又はこの化合物を含むエポキシ樹脂が得られる。この様
にして得られるエポキシ樹脂は、式[2]で表される化
合物を30重量%以上含むものが好ましく、特に35重
量%以上含むものが好ましい。
【0026】以下、本発明のエポキシ樹脂組成物につい
て説明する。前記(5)のエポキシ樹脂組成物において
、本発明のエポキシ樹脂を用いる場合、本発明のエポキ
シ樹脂は単独で又は、他のエポキシ樹脂と併用して使用
することができる。併用する場合、本発明のエポキシ樹
脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%以上が
好ましく、特に40重量%以上が好ましい。
【0027】本発明のエポキシ樹脂と併用されうる他の
エポキシ樹脂としては、ノボラック型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられ
るが、ノボラック型エポキシ樹脂の使用が耐熱性の点で
特に有利である。その具体例としては、クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂な
どが挙げられるがこれらに限定されるものではない。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0028】前記(5)のエポキシ樹脂組成物において
、本発明の前記(3)の樹脂を用いる場合、前記(3)
の樹脂は単独で又は、他の硬化剤と併用して使用するこ
とができる。併用する場合、本発明の前記(3)の樹脂
の全硬化剤中に占める割合は、30重量%以上が好まし
く、特に40重量%以上が好ましい。
【0029】本発明の前記(3)の樹脂と併用されうる
他の硬化剤としては、例えば、脂肪族ポリアミン、芳香
族ポリアミン、ポリアミドポリアミン等のポリアミン系
硬化剤、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラ
ヒドロフタル酸等の酸無水物系硬化剤、フェノールノボ
ラック、クレゾールノボラック等のフェノール系硬化剤
、三フッ化ホウ素等のルイス酸又はそれらの塩類、ジシ
アンジアミド類等の硬化剤が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、
2種以上併用してもよい。
【0030】本発明のエポキシ樹脂組成物において、硬
化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対
して0.5〜1.5当量が好ましく特に0.6〜1.2
当量が好ましい。
【0031】硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾ
ール、2−エチルイミダゾール等の、イミダゾール系化
合物、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール等の第
3アミン系化合物、トリフェニルホスフィン化合物等、
公知の種々の硬化促進剤が使用でき、特に限定されるも
のではない。硬化促進剤の使用量はエポキシ樹脂100
重量部に対して0.01〜15重量部の範囲が好ましく
、特に、0.1〜10重量部の範囲が好ましい。
【0032】本発明のエポキシ樹脂組成物には、さらに
必要に応じて公知の添加剤を配合することができ、添加
剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、ガラ
ス繊維等の無機充填剤、シランカップリング剤のような
充填材の表面処理剤、離型剤、顔料等が挙げられる。
【0033】本発明のエポキシ樹脂組成物は、各成分を
均一に混合することにより得られ、通常130〜170
℃の温度で30〜300秒の範囲で予備硬化し、さらに
150〜200℃の温度で2〜8時間、後硬化すること
により充分な硬化反応が進行し、本発明の硬化物が得ら
れる。
【0034】こうして得られる硬化物は、耐熱性を保持
しながら、低吸水性を有するという二つの特性を兼ね備
えた優れた性能を有する。また、エポキシ樹脂成分、硬
化剤成分の両方に本発明の樹脂を用いることによりその
効果は倍増する。従って、本発明の上記化合物又は樹脂
は、耐熱性、低吸水性の要求される広範な分野で、エポ
キシ樹脂として、あるいは、硬化剤として用いることが
できる。具体的には、絶縁材料、積層板、封止材料等あ
らゆる電気電子材料の配合成分として有用である。又、
成形材料、複合材料等の分野に用いることができる。
【0035】さらに、本発明の樹脂は、ナフトール環を
有するにも拘らず軟化点が低く抑えられているためトラ
ンスファー成型等、従来通りの手法を用いることができ
作業性も良好である。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。
【0037】実施例1.1−テレフタルアルデヒド13
4gを温度計、冷却管、及び攪拌機を付けたフラスコに
仕込み、1−ナフトール1152g及びメチルイソブチ
ルケトン500mlを加えて窒素雰囲気下、室温で攪拌
した。そして、p−トルエンスルホン酸1.7gを発熱
に注意しながら液温が50℃を越えないようにゆっくり
滴下した。添加後、水浴中で50℃2時間、続いて70
℃3時間、更に100℃3時間反応させた後、分液ロー
トに移し水洗した。
【0038】洗浄水が、中性を示すまで水洗後、有機層
から溶媒及び未反応物を減圧下に除去することにより本
発明の前記(3)の樹脂(A−1)594gを得た。生
成物(A−1)の軟化温度(JIS  K2425  
環球法)は126℃で、水酸基当量(g/mol)は1
69であった。
【0039】実施例2.実施例1において1−ナフトー
ルの使用量を864gに代えた以外は実施例1と同様の
操作により生成物(A−2)585gを得た。生成物(
A−2)の軟化温度は136℃で水酸基当量(g/mo
l)は170であった。
【0040】実施例3.実施例1において1−ナフトー
ルの代わりに2−ナフトール1152gを用いた以外は
実施例1と同様の操作により生成物(A−3)598g
を得た。生成物(A−3)の軟化温度は134℃で水酸
基当量(g/mol)は168であった。
【0041】分析例1 実施例1〜3で得られた本発明の化合物を含む本発明の
前記(3)の樹脂である生成物(A−1)〜(A−3)
についてGPC分析を行い、それぞれについて式[1]
で表される化合物のものと思われるピークを分取し、マ
ススペクトルによって分析した。その結果、分取したい
ずれについてもM+674が得られた。従って、実施例
1〜3で得られた生成物(A−1)〜(A−3)中には
、各々第1表に示すような含有量で式[1]で表される
化合物が含まれることが確認された。
【0042】尚、GPC分析条件は、次のとおり。   GPC装置:島津製作所      (カラム:T
SK−G−3000XL(1本)+         
                         
      TSK−G−2000XL(2本))  
                    溶媒:テト
ラヒドロフラン    1ml/min       
                検出:UV(254
nm)
【0043】
【0044】実施例4.温度計、攪拌装置、滴下ロート
及び生成水分離装置のついた反応器に実施例1で得た生
成物(A−1)(水酸基当量(g/mol)169)1
69g及びエピクロルヒドリン460gを仕込み窒素置
換を行った後、48%水酸化ナトリウム水溶液85gを
5時間かけて滴下した。滴下中は反応温度60℃、圧力
100〜150mmHgの条件下で生成水及び水酸化ナ
トリウム水溶液の水をエピクロルヒドリンとの共沸によ
り連続的に反応系外に除去し、エピクロルヒドリンは系
内に戻した。
【0045】ついで過剰の未反応エピクロルヒドリンを
減圧下に回収した後、メチルイソブチルケトン1000
mlを加え水層が中性を示すまで水洗した。有機層から
メチルイソブチルケトンを減圧下に除去し、その後再び
メチルイソブチルケトンを400g加え再溶解した。得
られたメトルイソブチルケトン溶液に20%水酸化ナト
リウム水溶液20gを加え反応温度70℃で2時間反応
した。
【0046】反応終了後、水層が中性を示すまで水で洗
浄し、油層からメチルイソブチルケトンを減圧下に除去
し、淡黄色の固体(B−1)215gを得た。本発明の
式■[2]で表される化合物を含むエポキシ樹脂である
生成物(B−1)の軟化温度(JIS  K2425)
は107℃でエポキシ当量(g/mol)は230であ
った。
【0047】実施例5.温度計、攪拌装置及び滴下ロー
トの付いた反応器に実施例1で得た生成物(A−1)(
水酸基当量(g/mol)169)169g、エピクロ
ルヒドリン460g及びジメチルスルホキシド115g
を仕込み窒素置換を行った後、30℃の水浴中にて水酸
化ナトリウム40gを徐々に加えた。発熱に注意しなが
ら30℃にて5時間、50℃にて2時間、さらに70℃
にて1時間反応を行った。ついで水を加えて水層が中性
を示すまで洗浄した。その後油層からエピクロルヒドリ
ン及びジメチルスルホキシドを減圧下に除去した。
【0048】次にメチルイソブチルケトンを400g加
え再溶解した。得られたメチルイソブチルケトン溶液に
20%水酸化ナトリウム水溶液20gを加えて反応温度
70℃で2時間反応した。反応終了後、水層が中性を示
すまで水で洗浄し、油層からメチルイソブチルケトンを
減圧下に除去し、淡黄色の固体(B−2)213gを得
た。本発明の式[2]で表される化合物を含むエポキシ
樹脂である生成物(B−2)の軟化温度は108℃でエ
ポキシ当量(g/mol)は229であった。
【0049】実施例6.生成物(A−1)の代わりに実
施例2で得た生成物(A−2)(水酸基当量■(g/m
ol)170)170gを用いた以外は実施例4と同様
にして反応を行い生成物(B−3)208gを得た。本
発明の式[2]で表される化合物を含むエポキシ樹脂で
ある生成物(B−3)の軟化温度は115℃でエポキシ
当量(g/mol)は231であった。
【0050】実施例7.生成物(A−1)の代わりに実
施例3で得た生成物(A−3)(水酸基当量■(g/m
ol)168)168gを用いた以外は実施例4と同様
にして反応を行い生成物(B−4)215gを得た。本
発明の式[2]で表される化合物を含むエポキシ樹脂で
ある生成物(B−4)の軟化温度は112℃でエポキシ
当量(g/mol)は230であった。
【0051】分析例2.実施例4〜7で得られた生成物
(B−1)〜(B−4)について分析例1と同様にGP
C分析を行い、それぞれについて式[2]で表される化
合物のものと思われるピークを分取し、マススペクトル
によって分析した。その結果、分取したいずれについて
もM+898が得られた。従って、実施例4〜7で得ら
れた生成物(B−1)〜(B−4)中には、各々第2表
に示すような含有量で式[2]で表される化合物が含ま
れることが確認された。
【0052】第  2  表
【053】応用実施例1〜3 硬化材として実施例1〜3で得られた生成物(A−1)
〜(A−3)を、エポキシ樹脂としてクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂を用い、2−メチルイミダゾールを
硬化促進材とし、これらを第3表に示す割合で配合した
組成物を70〜80℃で15分間ロール混練した。これ
を冷却後、粉砕、タブレット化し、更にトランスファー
成型機により成型後、160℃で2時間予備硬化して、
180℃で8時間、後硬化を行って硬化物(試験片)を
得た。この硬化物のガラス転移温度(Tg)及び吸水率
を測定した。硬化物の評価結果を第3表に示した。
【0054】応用実施例4〜7.硬化剤として市販フェ
ノールノボラック樹脂(PN(H−1))を、エポキシ
樹脂として実施例4、6、7で得られた生成物(B−1
)、(B−3)、(B−4)及びオルソクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂を用い、2−メチルイミダゾール
を硬化促進剤とし、これらを第3表に示す割合で配合し
、以下応用実施例1〜3と同様にして試験を行った。 硬化物の評価結果を第3表に示した。
【0055】応用実施例8〜12.硬化剤として実施例
1〜3で得られた生成物(A−1)〜(A−3)を、エ
ポキシ樹脂として実施例4、6及び7で得られた生成物
(B−1)、(B−3)及び(B−4)を用い、2−メ
チルイミダゾールを硬化促進剤とし、これらを第4表に
示す割合で配合し、以下応用実施例1〜3と同様にして
試験を行った。硬化物の評価結果を第4表に示した。
【0056】応用比較例1〜3.第5表に示す割合で市
販の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(PN(H
−1))をエポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂(EOCN1020)、芳香族アルデヒド
とフェノールを縮合して得られるポリフェノールのポリ
エポキシ化合物(EPPN502)又はビスフェノール
型エポキシ樹脂(エポミックR301)を用い、硬化促
進剤を配合し、応用実施例1〜3と同様の操作により硬
化物の評価を行った。その評価結果を第5表に示した。
【0057】なお、ガラス転移温度及び吸水率の測定装
置及び測定条件は以下の通り。   ガラス転移温度          :熱機械測定
装置(TMA)真空理工(株)製          
                  TM−7000
  昇温速度  2℃/min   吸水率     
             :試  験  片    
  直径    50mm             
               (硬化物)     
 厚さ      3mm  円板         
                   条     
 件      100℃の水中で20時間     
                         
              煮沸した後の重量増加量
                         
                         
      (重量%)
【0058】尚、配合した市販
の樹脂は次のとおり。 PN (H−1)  :  (日本化薬(株)製)  
フェノールノボラック樹脂             
 水酸基当量(g/mol)106         
     軟化温度                
85℃EOCN−1020 :  (日本化薬(株)製
)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂       
       エポキシ当量(g/mol)200  
            軟化温度         
       65℃
【0059】 エホ゜ミック R−301 :(三井石油化学エポキシ
(株)製)                ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂              
  エポキシ当量(g/mol)470       
         軟化温度  68℃EPPN502
   :(日本化薬(株)製)  ポリエポキシ化合物
              エポキシ当量(g/mo
l)168              軟化温度  
              70℃
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【発明の効果】本発明の化合物を含む樹脂を用いて得ら
れる硬化物は、耐熱性の指標であるガラス転移温度が高
くしかも吸水率を従来の樹脂に比べて低くすることがで
きる。従って、本発明の樹脂は、近年の高耐熱、低吸水
性の要求に充分応えることができ、この性能を利用して
広範な分野、具体的には、電子部品の封止材料、成形材
料または積層用の材料として極めて有用である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式[1] で表される化合物。
  2. 【請求項2】式[2] で表されるエポキシ化合物。
  3. 【請求項3】テレフタルアルデヒドとナフトールとを反
    応させて得られ,請求項1記載の式〔1〕の化合物を3
    0重量%以上含んでなる樹脂。
  4. 【請求項4】請求項3の樹脂をエピハロヒドリンと反応
    させて得られ、請求項2記載の式〔2〕の化合物を30
    重量%以上含んでなるエポキシ樹脂。
  5. 【請求項5】エポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を含
    むエポキシ樹脂組成物であって、 (A)エポキシ樹脂として、請求項4記載のエポキシ樹
    脂を用いたか、 (B)硬化剤として請求項3記載の樹脂を用いたか、又
    は、 (C)エポキシ樹脂として請求項4記載のエポキシ樹脂
    を、硬化剤として請求項3記載の樹脂を用いたエポキシ
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項5記載のエポキシ樹脂組成物の硬化
    物。
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