JPH0427353A - 皮膜付成形食品およびその製造方法 - Google Patents

皮膜付成形食品およびその製造方法

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JPH0427353A JP2134435A JP13443590A JPH0427353A JP H0427353 A JPH0427353 A JP H0427353A JP 2134435 A JP2134435 A JP 2134435A JP 13443590 A JP13443590 A JP 13443590A JP H0427353 A JPH0427353 A JP H0427353A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、皮膜付成形食品およびその製造方法に関し
、詳しくは、小さな粒状の卵が多数集合していて、その
集合体の外面が皮膜で覆われているタラコのように、食
品成形物の外面を皮膜で覆うことで全体の形状維持等を
図るようにした皮膜付成形食品と、このような皮膜付成
形食品を製造する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
タラコは、小さな粒状の卵が多数集合していて、この卵
の集合体の外面に、ある程度の硬さおよび強度を有する
卵巣皮膜が覆っており、この皮膜により、個々の卵がバ
ラバラにならず一定の形状を維持できるようになってい
る。また、タラコを食する際に、皮膜に独特の歯ごたえ
があることも好ましいものとされている。タラコには、
その保存性を高めるため、あるいは、独特の味や風味を
つけるために、かなり大量の塩分が含まれているタラコ
の採取あるいは加工過程で、タラコの皮膜が破れると、
卵がバラバラになるため、商品価値が無(なってしまう
。また、観照の大きさや成長段階等に応じて、生産され
るタラコの寸法や形状あるいは魚卵の品質には様々なも
のがあるが、流通および販売に供する際には、出来るだ
け寸法形状や品質が揃ったものが望まれる。
皮膜が破れたタラコから取り出したり、寸法形状等に劣
るために商品になり難いタラコの皮膜を取り除いたりし
て得られたバラバラの卵は通常、バラコと呼ばれている
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前記したバラコを適当な形状に成形し、この
バラコ成形物の表面に、タラコの皮膜と同様の可食性材
料からなる皮膜を形成すれば、寸法形状の揃った良質の
タラコを経済的に製造することが可能になると考えられ
る。
上記のような可食性材料からなる皮膜の形成方法として
は、従来、ソーセージやハムの製造に使用されている、
いわゆるケーシングと呼ばれるものを用いる方法がある
。ケーシングは、可食性の筒状物からなり、この筒状を
なすケーシングの中に食品を充填密封するのである。ケ
ーシングには、畜獣の腸をそのまま使う天然ケーシング
のほか、コラーゲンやゼラチン等のたんばく質やアルギ
ン酸ナトリウム等の多糖類を含む溶液を適当な硬化手段
で筒状に成形硬化させて皮膜化させる人工ケーシングが
ある。
また、別の皮膜形成方法として、食品を一定形状に成形
した後、もしくは成形するのと同時に、食品成形物に皮
膜液を付着させ、皮膜液を硬化させることによって食品
を皮膜で覆う方法も行われている。皮膜液としては、コ
ラーゲン等のたんばく質やアルギン酸ナトリウム等の多
糖類を含む溶液が用いられている。
しかし、前記したタラコ食品の製造に、予め筒状に成形
されたケーシングを用いた場合、得られるタラコ食品の
形状は、単純な棒状の決まった大きさのものしか得られ
ず、任意の形状のものを得ることはできない。当然、天
然のタラコのように、複雑な形状を有するものは製造で
きない。また、筒状のケーシングでは、端部に開口部が
生しるため、食品成形物の全面を皮膜で覆うこともでき
ない。
他方、食品成形物に皮膜液を付着させて皮膜を形成する
方法では、例えば、皮膜の材料にコラーゲン等のたんば
く質を用いた場合、皮膜を硬化させるために熱処理を行
う必要がある。したがって、このような皮膜液は、ソー
セージのように製造時に加熱調理を行う食品には適用で
きるが、カラシメンタイコのように、生の魚卵を風味付
けするだけで加熱しない食品には通用できない。
また、皮膜の材料にアルギン酸ナトリウム等の多糖類を
用いた場合、製造当初の皮膜状態はそれほど悪くなくて
も、経時的に皮膜の性状が劣化してしまうという問題が
発生する。すなわち、タラコ食品の皮膜には、バラバラ
状態の卵の集合体を一定形状に維持しておくために、あ
る程度の物理的強度もしくは硬さが必要であるが、前記
した多糖類等からなる皮膜は、タラコ食品を製造後、経
時とともに皮膜の強度が低下したり、皮膜が軟化したり
、熔解したりしてしまうのである。また、天然のタラコ
は、皮膜の独特の歯ごたえが好ましいものであるが、タ
ラコ食品の皮膜が軟化したり熔解したりしてしまうと、
充分な歯ごたえを味あうことができない。
タラコ食品の皮膜に上記のような現象が生じる原因とし
ては、タラコの卵に含まれる塩分が考えられる。すなわ
ち、タラコにはがなり大量の塩分が含まれているので、
この塩分の作用で皮膜の性状が変わってしまうのである
。例えば、ケーシング材料にアルギン酸ナトリウム等の
多糖類が含まれている場合、硬化剤として塩化カルシウ
ム等が使用され、この塩化カルシウム等の作用で多糖類
が硬化し皮膜化している。ところが、硬化剤で一旦硬化
された皮膜も、製造後に、タラコの卵に含まれる塩分す
なわち塩化ナトリウム等が作用すると、硬化していた皮
膜が軟化したり熔解してしまうのである。
すわなち、皮膜の材料として、多価金属塩を含む硬化剤
によって硬化させるものを用いた場合には、タラコの卵
に含まれる塩分によって、どうしても皮膜の軟化や溶解
が生じてしまうことになるなお、このような問題は、塩
分の高いタラコの卵を皮膜で覆ってタラコ食品を製造す
る場合には、比較的短期間で皮膜の性状変化を生じ、特
に顕著であるが、塩分がそれほど多くない食品を皮膜で
覆った場合でも、保存期間が長くなると、食品中の塩分
で徐々に皮膜の性状変化を起こすことになり、食品の賞
味期間が短くなることがわかったそこで、この発明の課
題は、前記したタラコ食品等、塩分を含む食品成形物を
皮膜で覆う皮膜付成形食品において、皮膜が経時的に軟
化したり溶解したりするのを良好に防止して、長期間に
わたって皮膜の品質性能を良好に発揮させることのでき
る皮膜付成形食品を提供することにある。また、そのよ
うな優れた皮膜付成形食品を製造する方法を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するこの発明のうち、請求項1記載の皮
膜付成形食品は、食品成形物の表面が、可食性皮膜形成
液を多価金属塩類を含む硬化液で硬化させてなる皮膜で
覆われており、前記食品成形物に塩分を含有する皮膜付
成形食品において、食品成形物に多価金属塩類が含有さ
れている。
食品成形物としては、前記したタラコのハラコ(バラバ
ラの卵)のほか、同様の各種魚卵類、その他、任意の動
物性材料および植物性材料からなるものが使用できる。
但し、この発明は、食品成形物として、保存性向上や調
味等を目的として塩分が含有されているものを対象とし
、特に、含有塩分量の高いものに好ましく適用される。
具体的には、塩分含有量が、約2%程度以上のものに適
用され、塩分含有量5%以上のものに適用した場合に、
特に優れた作用効果が発揮できる。
食品成形物は、粒状、線維状あるいは塊状等、任意の形
状をなす単独の材料からなるものであってもよいし、複
数の材料を混合したものや、これらの材料に調味料等の
添加剤を加えたものであってもよい。例えば、前記した
タラコの卵に調味料や香辛料を加えたり、細かく切った
野菜や木の実、豆類等を加えたり、全体のまとまりを良
くするために各種たんばく質や多糖類からなる結着剤を
加えたりすることもできる。バラバラの食品材料をまと
める結着剤あるいは保形剤としては、通常の加工食品と
同様のものが使用できる。具体的には、デンプン、キサ
ンタンガム、グアガム、コラーゲンパウダー、大豆たん
ばく質、小麦たんばく質等が挙げられる。これらの結着
剤または保形剤を添加する場合、食品成形物に対して約
1〜20重量%程度を添加することができる。
また、食品成形物は、パラコのように、多数の微細なバ
ラバラの材料を集合させて、取り扱い可能な程度にまと
めて成形したもののほか、ペースト状のものや、複数の
食品ブロックを結合させたもの等でもよい。さらに、常
温もしくは食する際には流動状態のものを、これを冷却
して皮膜を付着できる程度に固化させたものであっても
よい。
バラコのように、バラバラになったり形状が崩れ易い食
品材料を、一定の形状に成形したまま凍結して形状維持
性を高めた食品形成物を用いれば、皮膜の形成作業等の
取り扱いが容易になる。
食品成形物の全体形状は、タラコ等の天然の食品に似せ
た形状であってもよいし、その他、円柱形、直方体形、
円盤形、小判形等、任意の形状を採用することができる
この発明では、上記のような食品成形物に多価金属塩を
含有させておく。多価金属塩としては、後述する硬化液
と同じものが使用できる。具体的には、塩化カルシウム
、塩化マグネシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム
等が使用でき、これらの多価金属塩類を単独または複数
含有させておく。多価金属塩の含有量が多いほど、皮膜
の性能維持に有効である。具体的な含有量は、製造され
た食品の皮膜に要求される性質によっても異なるが、通
常は、0.1〜10重量%程度が好ましい範囲である。
皮膜は、食品成形物とともに食することのできる可食性
材料であって、食品成形物を一定の形にまとめる保形性
があれば、前記したノ\ムやソーセージ、かまぼこ、そ
の他各種の食品に利用されている皮膜材料が使用できる
。具体的には、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、L
Mペクチン、カラギーナン、ジェランガム等の酸性多糖
類その他の生体高分子材料を、単独で用いたり、複数種
を併用したりする。また、各種たんばく質や他の高分子
材料を加えて皮膜組織を改良することができる。但し、
この発明では、皮膜の材料の少なくとも一部に、酸性多
糖類等の多価金属塩類で硬化させる材料を含んでいる。
可食性皮膜形成液は、上記のような皮膜材料を含む溶液
である。可食性皮膜形成液には、上記皮膜材料のほかに
、通常の可食性皮膜で用いられている、可塑剤、着色剤
、その他の各種添加剤が加えられていてもよい。皮膜形
成液に含まれる皮膜材料の濃度や他の成分の含有量等は
、通常の可食性皮膜の場合と同様でよい。具体的には、
通常、皮膜形成液中の皮膜材料の濃度を、約0.1〜1
5重量%程度にしておくのが好ましい。また、皮膜形成
液中、多価金属塩類で硬化させる酸性多糖類の濃度は、
約0.1〜5.0重量%が好ましい。
可食性皮膜形成液を硬化させる硬化液は、皮膜材料に合
わせて、それぞれの皮膜材料を硬化させるのに適当な化
合物を含ませておくが、この発明では、少なくとも多価
金属塩類を含ませておく。
多価金属塩類としては、塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム等が使用でき、
硬化液には、上記の多価金属塩類を単独または複数で含
有させておく。硬化液に含まれる多価金属塩類の濃度は
、皮膜形成液に含まれる皮膜材料の濃度や種類によって
異なり、通常の可食性皮膜の場合と同様でよいが、通常
、約0.1〜5.0重量%程度の範囲が好ましい。多価
金属塩類の濃度が低すぎると皮膜形成が良好に行えず、
多価金属塩類の濃度が高すぎると食品の風味を低下させ
る等の弊害が生じる。硬化液にキトサンを含有させてお
くと、皮膜形成が良好に行われ、皮膜の耐熱性や耐水性
、調理加工性等が向上する。
キトサンの含有量は、通常、約0.1〜10重量%程度
が好ましい。キトサンが少なすぎると効果が挙がらず、
キトサンが多すぎても、それ以上の効果は挙がらない。
以上に説明した、食品成形物、可食性皮膜形成液、硬化
液を用いて、皮膜付成形食品が製造される。具体的な製
造工程は、従来のハム・ソーセージ、カマポコ食品等の
、通常の皮膜付食品の場合と同様に行われる。例えば、
食品成形物の表面に可食性皮膜形成液を付着させるには
、皮膜形成液中に食品成形物を浸漬したり、皮膜形成液
をスプレーやカーテンコータ等のコーティング手段で食
品成形物に塗布したりする。また、ペースト状の食品材
料を口金から押し出して食品成形物を成形する際に、食
品成形物の周囲に皮膜形成液を同時に押し出せば、食品
成形物の成形および皮膜形成液の付着を能率的に行える
。食品成形物に付着した皮膜形成液を硬化させるには、
前記硬化液の中に食品成形物全体を浸漬したり、硬化液
を前記スプレー等のコーティング手段で塗布してもよい
この発明で得られる皮膜付食品の具体例とじては、前記
したバラコを用いる人工のタラコ食品、バラコとトウガ
ラシ等が混合された食品成形物を皮膜で覆ったカラシメ
ンタイコ食品等の皮膜付魚卵食品が挙げられるが、前記
したように、食品成形物については、魚卵以外にも任意
の食品材料を組み合わせて、天然の皮膜付食品に(以せ
た人工の皮膜付食品、あるいは、天然の食品では実現で
きない材料の組み合わせからなる新規な皮膜付食品を製
造することが可能である。
〔作  用〕
塩分すなわち塩化ナトリウムは、多価金属塩により硬化
させられた皮膜に対して、皮膜を構成する分子等の結合
を解除して、皮膜の硬化度を低下させて軟化あるいは熔
解させる作用がある。そのため、食品成形物に塩分が含
まれていると、皮膜付成形食品が製造されてから時間が
経過するにつれて、徐々に塩分が皮膜に作用し、皮膜を
軟化させたり熔解させたりするので、皮膜の性状が変化
し、皮膜強度が低下したり、歯ごたえが無くなる等の問
題が生じるのである。
そこで、この発明では、皮膜に対して硬化作用のある多
価金属塩類を食品成形物中に含有させておくことにより
、食品成形物の塩分が皮膜に作用して、皮膜の性状を変
化させてしまうのを防ぐことができるのである。
その結果、塩分を含むことの多い各種の食品成形物を皮
膜で覆った製品に対して、皮膜の品質を長期にわたって
良好に維持できるようになる。また、塩分の含有量が多
いために、皮膜付の食品を製造することが出来なかった
各種の食品材料についても、皮膜付食品を提供すること
ができるようになる。
特に、前記したタラコ食品のように、粒状の魚卵を所定
形状に集合させてなる食品成形物を皮膜で覆った製品で
あれば、従来、商品価値の無かったバラバラの卵や形の
悪い卵巣体を利用して、品質性能の良好なタラコ等の魚
卵食品を得ることができる。
〔実 施 例〕
この発明の実施例として、前記したような、タラコのバ
ラクから製造する、人工的な皮膜付のタラコ食品につい
て説明する。
一実施例1 タラコのバラク500g (塩分濃度5%)に、多価金
属塩として乳酸カルシウム5gを練り込み、天然のタラ
コ様形状に成形した後、アルギン酸ナトリウム1.0重
量%およびゼラチン0.5%を含む可食性皮膜形成液に
浸漬する。10秒間液切りした後、塩化カルシウム1.
0重量%およびキトサン4.0重量%を含む硬化液に1
0分間浸漬して、前記バラク材料の表面に皮膜を形成さ
せる。数秒間水洗して、皮膜付293食品を得た。
一実施例2 実施例1において、バラクに対して、乳酸カルシウムに
加えてデンプンlO重量%を練り込んだ以外は、実施例
1と同様の工程で、皮膜付293食品を得た。
実施例3 実施例1において、バラクに対して、乳酸カルシウムに
加えてキサンタンガム1.6重量%およびグアガム0.
4重量%を練り込んだ以外は、実施例1と同様の工程で
、皮膜付293食品を得た。
一実施例4,5一 実施例2および実施例3で用いた、各配合のバラク材料
を、二重ノズルを備えた押出成形装置を用いて、棒状に
押出成形すると同時に、実施例1と同じ皮膜形成液をバ
ラク材料の周囲に同時押出によりコーティングした。こ
れを実施例1と同じ硬化液に10分間浸漬して、バラク
材料の表面に皮膜を形成させ、皮膜付293食品を得た
一実施例6 実施例1において、バラク材料に練り込む乳酸カルシウ
ムの量を3.0重量%にした以外は、実施例1と同様の
製造工程で、皮膜付293食品を得た。
一比較例1 実施例1において、バラク材料に乳酸カルシウムを加え
ず、皮膜形成液にゼラチンを加えず、硬化液にキトサン
を加えなかった以外は、実施例1と同様の製造工程で、
皮膜付293食品を得た。
−比較例2 実施例1において、バラク材料に乳酸カルシウムを加え
ず、皮膜形成液にゼラチンを加えながった以外は、実施
例1と同様の製造工程で、皮膜付293食品を得た。
経時劣化試験− 上記のような各実施例および比較例で得られた皮膜付2
93食品について、5℃で保存しながら、経時的に皮膜
の状態を観察するとともに、実際に食べて、皮膜の食感
を評価した。
第1表に試験結果を示している。
なお、上記試験において、比較例1は、製造直後から皮
膜状態がゲル様で食感が悪く、経時劣化も顕著であった
。比較例2は、製造直後の皮膜状態はそれほど悪くない
が、各実施例に比べるとゲル感がかなり強い。また、比
較例1よりは経時劣化も少ないが、保存期間が長くなる
と経時劣化が甚だしくなり、流通販売に供する商品とし
ては実用困難である。これに対し、実施例1〜6では、
何れも製造直後から長期間にわたって、良好な皮膜強度
および食感を維持しており、食品材料に多価金属塩類を
含有させることの作用効果が実証された。
〔発明の効果〕
以上に述べた、この発明にかかる皮膜付食品によれば、
皮膜で覆う食品成形物に多価金属塩類を含有させている
ことにより、食品成形物が塩分を含むものであっても、
皮膜の劣化が無く、高い皮膜強度や良好な食感等の優れ
た皮膜性能を長期間にわたって良好に維持することがで
きる。
その結果、従来は塩分が高すぎるために皮膜付食品が製
造できなかった、各種の食品材料を用いて皮膜付食品を
製造することが可能になる。したがって、皮膜付食品の
バラエティを増やし、需要の拡大に貢献することができ
る。また、食品材料の塩分による皮膜の経時劣化が防げ
るので、それほど塩分の多くない皮膜付食品に対しても
、保存可能期間や賞味期間を大幅に延長させることがで
きる。
塩分の高いタラコのバラ3等の魚卵を集めて食品成形物
を作り、この魚卵集合体を人工的な皮膜で覆った皮膜付
魚卵食品は、従来あまり商品価値の無かったバラ3が、
形状や品質性能の安定した商品価値の高いタラコ様の皮
膜付魚卵食品に生まれ変わり、水産資源の有効利用に大
きく貢献できることになる。しかも、魚卵集合体に、各
種の調味料や別の食品材料を加えておけば、天然のタラ
コ等では実現不可能な、新しい風味を有する食品を提供
することが可能になる。また、従来、天然のタラコをト
ウガラシ等で味付けするカラシメンタイコでは、皮膜を
通して味付けするので味の浸透に時間がかかっていたの
に対し、この発明では、バラコ集合体にトウガラシを含
有させてから皮膜で覆えるので、味付けに要する時間が
短縮され、生産能率を高め、コストダウンを図ることが
できる。
代理人 弁理士  松 本 武 彦

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 食品成形物の表面が、可食性皮膜形成液を多価金属
    塩類を含む硬化液で硬化させてなる皮膜で覆われており
    、前記食品成形物に塩分を含有する皮膜付成形食品にお
    いて、食品成形物に多価金属塩類が含有されていること
    を特徴とする皮膜付成形食品。 2 食品成形物が、粒状の魚卵を所定形状に集合させて
    なるものである請求項1記載の皮膜付成形食品。 3 食品成形物の表面に可食性皮膜形成液を付着させた
    後、この皮膜形成液を多価金属塩類を含む硬化液で硬化
    させて皮膜を形成する皮膜付成形食品の製造方法におい
    て、予め食品成形物に多価金属塩類を含有させておくこ
    とを特徴とする皮膜付成形食品の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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