JPH0426075B2 - - Google Patents

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JPH0426075B2
JPH0426075B2 JP58168820A JP16882083A JPH0426075B2 JP H0426075 B2 JPH0426075 B2 JP H0426075B2 JP 58168820 A JP58168820 A JP 58168820A JP 16882083 A JP16882083 A JP 16882083A JP H0426075 B2 JPH0426075 B2 JP H0426075B2
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JP
Japan
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wheel
moon
phase
teeth
hour
Prior art date
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Application number
JP58168820A
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English (en)
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JPS6060580A (ja
Inventor
Hideo Uehara
Takatoshi Nabeyama
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP58168820A priority Critical patent/JPS6060580A/ja
Publication of JPS6060580A publication Critical patent/JPS6060580A/ja
Publication of JPH0426075B2 publication Critical patent/JPH0426075B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04BMECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
    • G04B19/00Indicating the time by visual means
    • G04B19/26Clocks or watches with indicators for tides, for the phases of the moon, or the like
    • G04B19/268Clocks or watches with indicators for tides, for the phases of the moon, or the like with indicators for the phases of the moon

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は月の位置と位相(満ち欠けの状態)を
同時に表示する機能を備えた時計に関するもので
ある。 月の天球上を移動する速度と満ち欠けの周期は
常に変動しているため、これを等速輪列機構で正
確に表示することはできないが、しかし月の状態
をおおよそ知る上では平均移動速度と満ち欠けの
平均周期に基づいた等速輪列機構を用いて月の位
置と位相を近似表示する方法で十分と言える。 しかしながら月の位置と位相を同時に表示する
輪列は、月の満ち欠けの平均周期が区切りの良い
数でない上に長期間使用後の累積誤差が目立つこ
とからかなり近似精度の高い歯数比を用いなけれ
ばならないことや、輪列配置の上からは時刻表示
部の筒車から月齢表示部の月の位置の表示を行う
月位置車と月の位相を表示する月位相車へ至る間
に歯数比を調整するために設けられる仲介車の数
ができるだけ少ない方が良いことや、更に月の位
置と位相と時刻との初期合わせ時の操作性の良い
構造がとれる必要があること等満たすべき条件は
多い。 本発明は上記の筒車から月位置車と月位相車へ
至る間に歯数比を調整するための仲介車を必要な
数設けることによつて、月の位置と位相を累積誤
差が小さく正確でしかも同時に表示する機能を有
し、更に初期合わせ時の操作性のすぐれた輪列構
造を提供することを目的としており、その要旨
は、時刻表示機能部と月齢表示機能部とを備えた
時計において、この月齢表示機能部には、月の位
置を表示するための月位置車と、この月位置車と
同軸に配されて月の位相を表示するための月位相
車と、時刻表示機能部の筒車から月位置車または
月位相車へ回転を伝えるために第一仲介車と第二
仲介車の少なくとも2つの仲介車とを有してい
て、第一仲介車は筒車と月位置車または月位相車
との間に配され、第二仲介車は月位置車と月位相
車との間に配されているとともに、筒車と第一仲
介車との間にスリツプ機構を有していることを特
徴としている。 以下本発明の実施例を図面により詳述する。 第1図〜第3図は本発明の第1の実施例を示
し、第1図は月の位置の表示を行う月板、月の位
相を表示する影板をムーブメント側からこの順で
積層した月齢表示部の中心位置を時刻表示部の中
心位置に対しずらして配置した月齢表示付時計の
平面図である。1は回転中心に対する角度範囲が
90゜の大きさの円形表示部1aを有する針型の月
板であり、2は月板1の上に重ねて配置され前記
円形表示部1aが丁度隠れる大きさの2個の遮蔽
部2aが180゜間隔で設けられた影板である。3は
時を表示する時針、4は分を示す分針、5は秒
針、又6は文字板であり、時針3に対応する位置
に12時間制の目盛6aが、また月板1に対応する
位置に月の方位を示す記号が時計回りにE(東)、
S(南中を示す)、W(西)の順で付けられている。
前記月板1、影板2の回転方向は、北半球中緯度
での月の見かけの動きに合わせるため、後に詳述
する輪列構造によつて時計回りになつている。 以上の構成において第1図には、時計表示部の
文字板6の中央に時、分、秒を表示する時刻表示
機能部を有し、その上方に時刻に対する月の位置
を表わす月板1と月の位相を表わす影板2とを備
えた月齢表示機能部とを配置し、各時刻における
月の位置と位相を一瞥のもとに知ることができる
様に成したものである。 次に第2図により第1図に示す時計を駆動する
ための輪列構造について説明する。第2図は第1
図の時計の輪列機構要部を示した断面図であり、
図において7は四番車で秒針5が、8は中心車で
分針4が、9は筒車で時針3が各々取り付けられ
ている。10は日ノ裏車で中心車8の分カナ8a
及び筒車9の筒歯車9aと噛み合つており、筒車
9は筒歯車9aと筒車カナ9bとにより構成され
ている。 また11は歯数比を調整するための仲介車の一
つの第一仲介車としての第二日ノ裏車で、第二日
ノ裏歯車11aと第二日ノ裏カナ11bとにより
構成され、地板12に固定されている第二日ノ裏
車ピン13に遊合され裏板14によつてタテアガ
キが保持されている。筒車カナ9bに噛み合う第
二日ノ裏歯車11aと第二筒車15及び修正仲介
車(図示せず)に噛み合う第二日ノ裏カナ11b
との間には所定のトルク以上の負荷でスリツプす
るスリツプ機能部11cが設けられている。15
は第二筒車で、筒車9に遊合され針座16を介し
て裏板14によつてタテアガキが保持されてい
る。17は歯数比を調整するためのもう一つの仲
介車で第二仲介車としての調整車で、第二筒車1
5及び月位置車18に噛み合う上調整歯車17a
と月位相車19に噛み合う下調整歯車17bとに
より構成され、地板12に固定されている調整車
ピン20に遊合され裏板14によつてタテアガキ
が保持されている。月位相車19は地板12に固
定されている月位相車ピン21に遊合され、月位
置車18は月位相車19に遊合されていて月位相
車19と月位置車18と輪列のバツクラツシユ影
響を取り除くための針座22とを合わせて裏板1
4によつてタテアガキが保持されている。 また月位置車18、月位相車19の文字板6側
の一端にはそれぞれ月板1、影板2が取り付けら
れている。 尚第3図は月板と影板により月の朔望の状態を
示す平面図で、イは朔の状態、ロは望の状態を示
す。 次に作動について説明する。 第2図において四番車7から分カナ8aへ至る
減速比は公知のごとく1/60としておき、分カナ
8aから日ノ裏車10を介して筒車9へ至る減速
比を1/12にすることにより筒車9は12時間に1
回転する。 朔望月すなわち月の満ち欠けの平均周期は
29.530589日にあたり、月の見かけの平均運動速
度に月板1の回転速度を合わせるためには月位置
車18が1日に(1−1/29.530589)回転すなわち 0.96613681回転にするのが理想である。 しかし現実にはこの歯数比を限られた歯車の歯
数組み合わせの中で厳密につくりだすことは不可
能であり、実際にはある程度の期間使用した後の
累積誤差が目立たない範囲であれば月の状態をお
およそ知る上では十分である。例えば電池時計に
おいては電池寿命を仮に2年とし、前記期間中に
おける月位置車18の月の見かけの平均運動に対
する累積誤差を回転角度で分針4の1分に相当す
る6゜以内は許せるものとすれば、月位置車18は
年間3゜以内の累積誤差すなわち1日あたり
0.96611399〜0.96615963回転になる様に筒車9か
ら月位置車18に至る輪列の歯数を構成すれば良
い。 更に時計用歯車の加工上からも無理のない歯数
範囲を例えば12〜50枚として、上記の年間3゜以内
の累積誤差内の歯数比範囲に入る筒車カナ9bか
ら月位置車18に至る輪列のすべての歯数として
の組み合わせをあげると表1の様になる。前述の
ごとく月位置車18の累積誤差が年間3゜以内の条
件を満たすためには、月位置車18の回
【表】 転速度が目標値に対して±0.00236%以内の極め
て高い精度の近似値となつている必要がある。 しかし、もし歯数比を調整するための仲介車の
一つである第二日ノ裏車11を用いずに内歯噛み
合いを用いて回転方向の修正をしたとしても、上
記の歯数範囲内で構成できる歯数比の最小調整巾
は、最も有利な歯数比条件の場合においても
(49×49/50×48−1)×100%すなわち0.0417%が限
度で あり、前記歯数範囲内における月位置車の累積誤
差が最も小さい歯数組み合わせである筒車カナの
歯数14枚、、月位置車の歯数29枚の組み合わせに
おいては、月位置車は目標値に対し0.0407%速い
1日あたり0.96651724回転し、月位置車の累積誤
差は年間−81.5゜にも達し精度的に実用にならず、
また年間3゜以内の累積誤差条件を満たそうとする
ための最も歯数の少ない組み合わせは筒車カナの
歯数157枚、月位置車の歯数325枚にもなり、時計
を構成する歯車としては加工上不可能な条件とな
る。 以上の結果より月位置車18の累積誤差が年間
3゜以内の条件を時計としての実用的歯数範囲の中
で満たすためには、筒車カナ9bから月位置車1
8に至る輪列の中に回転方向の修正も兼ねて歯数
比を調整するための仲介車を少なくとも1個配設
する必要のあることがわかる。ここで筒車9を筒
歯車9aと筒車カナ9bとで構成した合わせ筒車
としたのは、仲介車を用いた場合でも歯数組み合
わせが限定されるので、日ノ裏10との噛み合い
条件の制約を受けずに筒車カナ9bの歯数を選べ
るからである。 また調整車17における上調整歯車17aの歯
数については後述の月位相車19の月位置車18
に対する回転速度条件により決定され、第二筒車
15の歯数については回転方向の修正を兼ねたア
イドラーとしての機能であるので上調整歯車17
aの歯数が決まつた後使用可能なモジユール範囲
と前記輪列の平面配置条件により最も有利な数と
すれば良い。 次に影板2は月板1との回転差を用いて月の位
相を表示し、影板2の遮蔽部2aの数をn(nは
2以上の整数)とすると、第3図イに示す様に月
板1における回転中心に対する角度範囲が180゜/
nの大きさの円形表示部1aが、前記円形表示部
1aに丁度重なる大きさで等間隔で影板2に設け
られた遮蔽部2aの一つに丁度重なる時に朔、第
3図ロに示す様に前記遮蔽部2aの丁度中間の位
置2bの一つに位置する時に望を表示する様に構
成されており、月の見かけの移動方向と満ち欠け
の方向から、影板2は月板1に対し29.530589×
n日に1回転の割合で遅らせる必要があり、月位
相車19は月位置車18に対して1日あたり
1/29.530589×n回転すなわち0.03386319/n回転 遅くなるのが理想である。 本実施例の場合n=2であり、筒車カナ9bか
ら月位置車18へ至る輪列に表1にあげた極めて
高い近似精度を有する歯数組み合わせを用いる場
合には、月位置車18が1回転する間の月位相車
19の回転数は(0.96613681−0.03386319÷2)
÷0.96613681回転すなわち0.98247494回転を理想
値として良い。 実用的に累積誤差が目立たない範囲を2年間で
月の位相で1日分以下すなわち月の位相で年間
0.5日分以下とすれば、月位置車18が1回転す
る間に月位相車19が0.98245095〜0.98249893回
転する様に表1の月位置車18の歯数条件の中で
歯数比を調整するための仲介車の一つである調整
車17の歯数と月位相車19の歯数を構成すれば
良い。表1と同様に歯数範囲を例えば12〜50枚と
して、上記の歯数比範囲に入る月位置車18から
月位相車19に至る輪列のすべての歯数組み合わ
せの中から表1に用いられている月位置車18の
歯数と一致したものだけをあげると表2の様にな
る。
【表】 前述のごとく月位置車18に対する月位相車1
9の累積誤差が月の位相で年間0.5日分以内の条
件を満たすためには、月位相車19の回転速度が
目標値に対して±0.00244%以内の極めて高い精
度の近似値となつている必要があり、時計で使用
できる限られた歯数範囲内においては、月位置車
18から月位相車19に至る輪列の中に回転方向
の修正も兼ねて歯数比を調整するための仲介車を
少なくとも更に1個配設する必要があることがわ
かる。更に輪列配置条件を考慮した上で歯数組み
合わせは決められ、前記実施例の場合一例を示す
と、筒車カナ9bの歯数23枚、第二日ノ裏歯車1
1aの歯数36枚、第二日ノ裏カナ11bの歯数31
枚、調整車17における上調整歯車17aの歯数
31枚、下調整歯車17bの歯数26枚、月位置車1
8の歯数41枚、月位相車19の歯数35枚とするこ
とによつて月位置車18は1日に0.96612466回転
し月板1の年間累積誤差は月のみかけの平均運動
に対し1.6゜の遅れに過ぎず、また月位相車19は
1日に0.94920634回転し、影板2の月板1に対す
る年間累積誤差は1.7゜の進みであり、月の位相に
換算して0.28日分の遅れに過ぎない。 また月板1及び影板2は第二日ノ裏車11のス
リツプ機構により月のおおよその位置と位相を知
る上で問題のない範囲内に、前記修正仲介車(図
示せず)を含む輪列によつて、時針3、分針4及
び秒針5に対して合わせ込み可能なので、取り付
け時の位置何わせが特に必要でない上に、初期合
わせ込み時の操作性も良い輪列構造になつてい
る。 第4図〜第6図は本発明の第2の実施例を示
し、第4図は月の位相の表示を行う影板、月の位
置を表示する月板をムーブメント側からこの順で
積層した月齢表示部の中心位置を時刻表示部の中
心位置に対しずらして配置した月齢表示付時計の
平面図である。24は回転中心に対する角度範囲
が60゜の大きさの丸穴24aを設けた月位置を表
わす月板であり、23は月板24の下に重ねて配
置され前記丸穴24aに丁度重なる大きさの3個
の月板24と同色の円形パターン23aが120゜間
隔で設けられた月の位相を表示する影板である。
25は時を表示する時針、26は分を示す分針、
27は秒針、又28は文字板であり、時針25に
対応する位置に12時間制の目盛28aが、また月
板24に対応する位置の上方向には南中を示す合
わせマーク28bが付けられている。前記月板2
4、影板23の回転方向は、北半球中緯度での月
の見かけの動きに合わせるため、後に詳述する輪
列構造によつて時計回りになつている。 以上の構成において第4図には、時計表示部の
文字板28の中央に時、分、秒を表示する時刻表
示機能部を有し、その上方に時刻に対する月の位
置を表わす月板24と月の位相を表わす影板23
とを備えた月齢表示機能部とを配置し、各時刻に
おける月の位置と位相を一瞥のもとに知ることが
できる様に成したものである。 次に第5図により第4図に示す時計を駆動する
ための輪列構造について説明する。第5図は第4
図の時計の輪列機構要部を示した断面図であり、
図において29は四番車で秒針27が、30は中
心車で分針26が、31は筒車で時針25が各々
取り付けられている。32は日ノ裏車で中心車3
0の分カナ30a及び筒車31の筒歯車31aと
噛み合つており、筒車31は筒歯車31aと筒車
カナ31bとにより構成されている。 また33は歯数比を調整するための仲介車の一
つで第一仲介車としての第二日ノ裏車で、第二日
ノ裏歯車33aと第二日ノ裏カナ33bとにより
構成され、地板34に固定されている第二日ノ裏
車ピン35に遊合され裏板36によつてタテアガ
キが保持されている。筒車カナ31bに噛み合う
第二日ノ裏歯車33aと第二筒車37及び修正仲
介車(図示せず)に噛み合う第二日ノ裏カナ33
bとの間には所定のトルク以上の負荷でスリツプ
するスリツプ機能部33cが設けられている。3
7は第二筒車で、筒車31に遊合され針座38を
介して裏板36によつてタテアガキが保持されて
いる。39は歯数比を調整するためのもう一つの
仲介車で第二仲介車としての調整車で、第二筒車
37及び月位相車40に噛み合う上調整歯車39
aと月位置車41に噛み合う下調整歯車39bと
により構成され、地板34に固定されている調整
車ピン42に遊合され裏板36によつてタテアガ
キが保持されている。月位置車41は地板34に
固定されている月位置車ピン43に遊合され、月
位相車40は月位置車41に遊合されていて月位
置車41と月位相車40と輪列のバツクラツシユ
の影響を取り除くための針座44とを合わせて裏
板36によつてタテアガキが保持されている。 また月位置車41、月位相車40の文字板28
側の一端にはそれぞれ月板24、影板23が取り
付けられている。 尚、第6図は月板と影板により月の朔望の状態
を示す平面図で、イは朔の状態、ロは望の状態を
示す。 次に作動について説明する。 第5図において四番車29から分カナ30aへ
至る減速比は公知のごとく1/60としておき、分
カナ30aから日ノ裏車32を介して筒車31へ
至る減速比を1/12にすることにより筒車31は
12時間に1回転する。 ここで第1の実施例においては筒車9から月位
置車18へ至る輪列の歯数組み合わせを先に求め
たが、本実施例の場合は筒車31から月位置車4
1に至る輪列において月位置車41の回転速度に
影響する歯車の数が多いので、先に月位置車41
から月位相車40へ至る輪列の歯数組み合わせを
求めた後に、月位置車41の累積誤差を考慮して
筒車31から月位相車40へ至る輪列の歯数組み
合わせを求めることにする。 影板23は月板24との回転差を用いて月の位
相を表示し、影板23の円形パターン23aの数
をn(nは2以上の整数)個とすると、第6図イ
に示す様に月板24における回転中心に対する角
度範囲が180゜/nの大きさの丸穴24aが、前記
丸穴24aに丁度重なる大きさでしかも等間隔で
影板23に設けられた月板24と同色の円形パタ
ーン23aの一つに丁度重なる時に朔、第6図ロ
に示す様に前記円形パターン23aの丁度中間の
位置23bの一つに位置する時に望を表示する様
に構成されており、月の見かけの移動方向と満ち
欠けの方向から影板23は月板24に対し
29.530589×n日に1回転の割合で遅らせる必要
があり、月位相車40は月位置車41に対して1
日あたり1/29.530589×n回転すなわち 0.03386319/n回転遅くなるのが理想である。 本実施例の場合n=3であり、筒車カナ31b
から月位置車41へ至る輪列に月位置車41の累
積誤差が極めて少ない歯数組み合わせを後述の表
4の中から選ぶので、月位置車41が1回転する
間の月位相車40の回転数は(0.96613681−
0.03386319÷3)÷0.96613681回転すなわち
0.98831663回転を理想値として良い。実用的に累
積誤差が目立たない範囲を時計の電池寿命である
2年間で月の位相で1日分以下すなわち月の位相
で年間0.5日分以下とすれば、月位置車41が1
回転する間に月位相車40が0.98830064〜
0.98833262回転になる様に月位置車41及び月位
相車40の歯数と歯数比を調整するための仲介車
の一つである調整車39の歯数を構成すれば良
い。そして時計用歯車としての歯数範囲を例えば
12〜50枚として、上記の月位置車41が1回転に
要する歯数比範囲に入る月位置車41、月位相車
40及び調整車39に至る輪列のすべての歯数と
しての組み合わせをあげると表3の様になる。
【表】
【表】 前述のごとく月位置車41に対する月位相車4
0の累積誤差が丁の位相で年間0.5日分以内の条
件を満たすためには、月位置車41と月位相車4
0との回転比が目標値に対して±0.00162%以内
の極めて高い精度の近似値となつている必要があ
り、時計で使用できる限られた歯数範囲内におい
ては、月位置車41から月位相車40に至る輪列
の中に回転方向の修正も兼ねて歯数比を調整する
ための仲介車を少なくとも1個配設する必要のあ
ることがわかる。 次に表3の月位相車40の歯数条件の中から月
位置車41の月の見かけの平均運動に対する累積
誤差が回転角度で年間3゜以内になる様な筒車カナ
31bから月位相車40に至る輪列の歯数組み合
わせを歯数範囲を例えば12〜50枚の中ですべて求
めると表4の様になり、月位相車40の歯数が47
枚の場合の歯数組み合わせのみに限定され、月位
置車41の回転速度は目標値に対してわずか
0.00126%遅いに過ぎない。上記のごとく時計で
使用できる限られた歯数範囲内においては、筒車
【表】 カナ31bから月位相車40へ至る輪列において
も、歯数比の調整と回転方向の修正をするための
第二日ノ裏車33が仲介車として必要であり、本
実施例においても第1の実施例と同様に2個の仲
介車を必要としていることがわかる。 更に輪列配置条件を考慮した上で歯数組み合わ
せは決められ、本実施例の場合一例を示すと、筒
車カナ31bの歯数23枚、第二日ノ裏歯車33a
の歯数41枚、第二日ノ裏カナ33bの歯数40枚、
調整車39における上調整歯車39aの歯数45
枚、下調整歯車39bの歯数31枚、月位相車40
の歯数47枚、月位置車41の歯数32枚とすること
によつて月位置車41は1日に0.96612466回転し
月板24の年間累積誤差は月のみかけの平均運動
に対し1.6゜の遅れに過ぎず、また月位相車40は
1日に0.95485210回転し、影板23の月板24に
対する年間累積誤差は2.0゜の進みであり月の位相
に換算して0.49日分の遅れに過ぎない。 また月板24及び影板23は第二日ノ裏車33
のスリツプ機構により月のおおよその位置と位相
を知る上で問題のない範囲内に、前記修正仲介車
(図示せず)を含む輪列によつて、時針25、分
針26及び秒針27に対して合わせ込み可能なの
で、取り付け時の位置合わせが特に必要でない上
に、初期合わせ込み時の操作性も良い輪列構造に
なつている。 第7図〜第9図は本発明の第3の実施例を示
し、第7図は月ほ位相の表示を行う影板、月の位
置を表示する月板をムーブメント側からこの順で
積層した月齢表示部の中心位置を時刻表示部の中
心位置に一致させて配置した月齢表示付時計の平
面図である。46は回転中心に対する角度範囲が
22.5゜の大きさの丸穴46aを設けた月位置を表
わす月板であり、45は月板46の下に重ねて配
置され前記丸穴46aに丁度重なる大きさの8個
の月板46と同色の円形パターン45aが45゜間
隔で設けられた月の位相を表示する影板である。
47は時を表示する時針、48は分を示す分針、
49は秒針、又50は文字板であり、時針47に
対応する位置に12時間制の目盛50aが、また月
の表示軌跡に対応する位置には3つの部分に分割
された表示窓50bが設けられている。前記月板
46、影板45の回転方向は、北半球中緯度での
月の見かけの動きに合わせるため、後に詳述する
輪列構造によつて時計回りになつている。 以上の構成において第7図には、時計表示部の
文字板50の中央に時、分、秒を表示する時刻表
示機能部を有し、その周囲に月の位置を表わす月
板46と月の位相を表わす影板45とを備えた月
齢表示機能部とを配置し、各時刻における月の位
置と位相を一瞥のもとに知ることができる様に成
したものである。 次に第8図により第7図に示す時計を駆動する
ための輪列構造について説明する。第8図は第7
図の時計の輪列機構要部を示した断面図であり、
図において51は四番車で秒針49が、52は中
心車で分針48が、53は筒車で時針47が各々
取り付けられている。54は日ノ裏車で中心車5
2の分カナ52a及び筒車53の筒歯車53aと
噛み合つており、筒車53は筒歯車53aと筒車
カナ53bとにより構成されている。 また55は歯数比を調整するための仲介車の一
つで第一仲介車としての第二日ノ裏車で、第二日
ノ裏歯車55aと第二日ノ裏カナ55bとにより
構成され、地板56に固定されている第二日ノ裏
車ピン57に遊合され裏板58によつてタテアガ
キが保持されており、筒車カナ53bに噛み合う
第二日ノ裏歯車55aと月位置車59及び修正仲
介車(図示せず)に噛み合う第二日ノ裏カナ55
bとの間には所定のトルク以上の負荷でスリツプ
するスリツプ機能部55cが設けられている。6
0は歯数比を調整するためのもう一つの仲介車で
第二仲介車としての調整車で、月位相車61に噛
み合う上調整歯車60aと月位置車59に噛み合
う下調整歯車60bとにより構成され、調整車止
めネジ62に遊合され、該調整車止めネジ62に
よつてタテアガキが保持された状態で地板56に
ネジ止めされている。59は月位置車で、筒車5
3に遊合され、また61は月位相車で、前記月位
置車59に遊合され、文字板50側に影板45が
固着されており、文字板50側から月位置車59
に取り付けられた月板46と月位置車59との間
でタテアガキを含んで挾持されている。 更に筒車53は月板46が取り付けられた月位
置車59と輪列のバツクラツシユの影響を取り除
くための針座63とを合わせて地板56と文字板
50との間でタテアガキを含んで挾持されてい
る。 尚、第9図は月板と影板により月の朔望の状態
を示す平面図で、イは朔の状態、ロは望の状態を
示す。 次に作動について説明する。 第8図において四番車51から分カナ52aへ
至る減速比は公知のごとく1/60としておき、分
カナ52aから日ノ裏車54を介して筒車53へ
至る減速比を1/12にすることにより筒車53は
12時間に1回転する。 月の位置の表示を行う月位置車59の回転速度
は筒車カナ53bから月位置車59へ至る輪列の
歯数組み合わせにより決まり、月位置車59の累
積誤差を年間3゜以内、時計用歯車としての歯数範
囲を例えば12〜50枚とすれば、既に表1で示した
歯数組み合わせに限定される。前記輪列において
も第1の実施例と同様に第二日ノ裏車55が歯数
比を調整するための仲介車として用いられてい
る。 次に影板45は月板46との回転差を用いて月
の位相を表示し、影板45の円形パターン45a
の数をn(nは2以上の整数)個とすると、第9
図イに示す様に月板46における回転中心に対す
る角度範囲が180゜/nの大きさの丸穴46aが、
前記丸穴46aに丁度重なる大きさで等間隔で影
板45に設けられた月板46と同色の円形パター
ン45aの一つに丁度重なる時に朔、第9図ロに
示す様に前記円形パターン45aの丁度中間の位
置45bの一つに位置する時に望を表示する様に
構成されており、月の見かけの移動方向と満ち欠
けの方向から影板45は月板46に対し
29.530589×n日に1回転の割合で遅らせる必要
があり、月位相車61は月位置車59に対して1
日あたり1/29.530589×n回転すなわち 0.03386319/n回転遅くなるのが理想である。 本実施例の場合n=8であり、筒車カナ53b
から月位置車59に至る輪列に表1にあげた極め
て高い近似精度を有する歯数組み合わせを用いる
場合には、月位置車59が1回転する間の月位相
車61の回転数は(0.96613681−0.03386319÷
8)÷0.96613681回転すなわち0.99561873回転す
るのを理想値として良い。実用的に累積誤差が目
立たない範囲を例えば電池寿命である2年間で月
の位相で1日分以下すなわち月の位相で年間0.5
日分以下とすれば、月位置車59が1回転する間
に月位相車61が0.99561274〜0.99562472回転す
る様に表1の月位置車59の歯数条件の中で歯数
比を調整するためのもう一つの仲介車である調整
車60の歯数と月位相車61の歯数を構成すれば
良い。表1と同様に歯数範囲を例えば12〜50枚と
して、上記歯数比範囲に入る月位置車59から月
位相車61に至る輪列のすべての組み合わせの中
から表1に用いられている月位置車59の歯数と
一致したものだけをあげると、月位置車59の歯
数47枚、調整車60における下調整歯車60bの
歯数37枚、上調整歯車60aの歯数29枚、月位相
車61の歯数37枚の歯数組み合わせのみに限定さ
れ、この場合月位相車61の回転速度は目標値に
対してわずか0.00015%遅い極めて高い精度の近
似値となつている。 上記のごとく時計で使用できる限られた歯数範
囲内においては、月位置車59から月位相車61
へ至る輪列においても、歯数比の調整と回転方向
の修正をするための調整車60が仲介車として必
要であり、本実施例においても第1、第2の実施
例と同様に最低2個の仲介車を必要としているこ
とがわかる。 更に輪列配置条件を考慮した上で筒車カナ53
bと第二日ノ裏車55の歯数組み合わせの一例を
示すと、筒車カナ53bの歯数27枚、、第二日ノ
裏歯車55aの歯数44枚、第二日ノ裏カナ55b
の歯数37枚とすることによつて月位置車59は1
日に0.96615087回転し月板46の年間累積誤差は
月のみかけの平均運動に対し1.8゜の進みに過ぎ
ず、また月位相車61は1日に0.96191646回転し
影板45の月板46に対する年間累積誤差は0.2゜
の遅れであり月の位相に換算して0.12日分の進み
に過ぎない。 また月板46及び影板45は第二日ノ裏車55
のスリツプ機構により月のおおよその位置と位相
を知る上で問題のない範囲内に、前記修正仲介車
(図示せず)を含む輪列によつて、時針47、分
針48及び秒針49に対して合わせ込み可能なの
で、取り付け時の位置合わせが特に必要でない上
に、初期合わせ込み時の操作性も良い輪列構造に
なつている。 参考までに第1及び第3の実施例と同じ輪列構
造において、影板2の遮蔽部2a又は影板45の
円形パターン45aの数nを既に詳述した2及び
8を除く3〜10の範囲として、歯数範囲を例えば
12〜50枚、月位相車19,61の月位置車18,
59に対する累積誤差が月の位相で年間0.5日分
以下、月位置車18,59の歯数が表1に示した
36,41,44,47のいずれかであることの各条件を
すべて満足する月位置車18,59から月位相車
19,61に至る輪列の歯数組み合わせをすべて
あげるとn=3及び4のものだけが残り表5の様
になる。
【表】 nが大きくなるにつれ月位置車に対する月位相
車の回転速度の許容範囲も狭くなるので、累積誤
差の極めて小さい歯数組み合わせは得にくくなる
が、特に高い近似精度を必要としない時は前述の
歯数組み合わせ以外のものでも十分使用可能であ
り、反対に更に高い近似精度を必要とする場合に
は歯数範囲の拡大あるいは仲介車の数の増加によ
り条件に適した歯数組み合わせを得る必要があ
る。 以上のごとく時刻表示機能部を備えた、月の位
置及び位相を表示する月齢表示付時計において
は、月の位置の表示を行う月位置車と月の位相を
表示する月位相車を、時刻表示機能部の筒車より
少なくとも2つの歯数比を調整するための仲介車
を介して回転させることにより、累積誤差の極め
て小さい月の位置及び位相を表示する月齢表示付
時計が得られ、更に筒車に噛み合う仲介車におけ
る仲介歯車と仲介カナとの間にスリツプ機能部を
設けることにより初期合わせ込み時の操作性も大
巾に向上させることができ更に完成度の高い月齢
表示付時計が得られる。
【図面の簡単な説明】
図面はすべて本発明における月齢表示付時計の
実施例に関するものであり、第1図〜第3図、第
4図〜第6図、第7図〜第9図はそれぞれ第1、
第2、第3の実施例に関するものであり、第1
図、第4図、第7図は本発明における月齢表示付
時計の平面図、第2図、第5図、第8図は第1
図、第4図、第7図で示した月齢表示付時計のそ
れぞれの輪列機構要部断面図、第3図イ、第6図
イ、第9図イは月板1,24,46と影板2,2
3,45との重なりにより朔の状態を、第3図
ロ、第6図ロ、第9図ロは同じく望の状態を示す
平面図である。 18,41,59…月位置車、19,40,6
1…月位相車、9,31,53…筒車、11,3
3,55…第二日ノ裏車、17,39,60…調
整車。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少なくとも筒車を有して時刻を表示するため
    の時刻表示機能部と、前記時刻に同期して月の位
    置及び月の位相を表示するための月齢表示機能部
    とを備えた時計において、該月齢表示機能部に
    は、月の位置を表示するための月位置車と、該月
    位置車と同軸に配されて月の位相を表示するため
    の月位相車と、前記筒車から前記月位置車または
    前記月位相車へ回転を伝えるために第一仲介車と
    第二仲介車の少なくとも2つの仲介車とを有して
    いて、前記第一仲介車は前記筒車から前記月位置
    車または前記月位相車に至る輪列の間に配され、
    前記第二仲介車は前記月位置車と前記月位相車と
    の間に配されているとともに、前記筒車と前記第
    一仲介車との間には調整のためのスリツプ機構を
    有していることを特徴とする月齢表示付時計。
JP58168820A 1983-09-13 1983-09-13 月齢表示付時計 Granted JPS6060580A (ja)

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JP58168820A JPS6060580A (ja) 1983-09-13 1983-09-13 月齢表示付時計

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JPS6060580A JPS6060580A (ja) 1985-04-08
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EP1615086B1 (fr) * 2004-07-08 2011-12-07 Asulab S.A. Procédé et dispositif pour afficher un cycle d'images de la lune, notamment dans une montre
EP1708049B1 (de) 2005-03-31 2019-05-08 Richemont International S.A. Mondphasenanzeigemechanismus
RU2525315C1 (ru) * 2012-12-27 2014-08-10 Общество с ограниченной ответственностью "Константин Чайкин" Таинственные часы и способ компоновки таинственных часов с индикацией в прозрачной области небесных тел
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