JPH04259348A - 超高純度希ガス精製用合金とその利用法 - Google Patents
超高純度希ガス精製用合金とその利用法Info
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- JPH04259348A JPH04259348A JP2008591A JP2008591A JPH04259348A JP H04259348 A JPH04259348 A JP H04259348A JP 2008591 A JP2008591 A JP 2008591A JP 2008591 A JP2008591 A JP 2008591A JP H04259348 A JPH04259348 A JP H04259348A
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- Gas Separation By Absorption (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高純度希ガス精製用
合金とその利用法に関する。Ar、He、Ne、Kr、
Xeなどの希ガスは、半導体製造用などの用途に使用さ
れるため、近年その需要は飛躍的に増大しており、特に
半導体が高集積化するにつれてますます高純度化が求め
られるようになり、品質的にも超高純度化が要求されて
きている。 したがって、より特定的には、本発明は、希ガスの超高
純度精製処理の際に、その除去が非常に困難であったS
、F、P化合物系ガス(以下、S、F、P系不純ガスと
も称する)の除去を容易にし、従来にも増して高純度の
希ガスを提供可能とする方法に関し、半導体の高集積度
化などに大きく貢献するものである。
合金とその利用法に関する。Ar、He、Ne、Kr、
Xeなどの希ガスは、半導体製造用などの用途に使用さ
れるため、近年その需要は飛躍的に増大しており、特に
半導体が高集積化するにつれてますます高純度化が求め
られるようになり、品質的にも超高純度化が要求されて
きている。 したがって、より特定的には、本発明は、希ガスの超高
純度精製処理の際に、その除去が非常に困難であったS
、F、P化合物系ガス(以下、S、F、P系不純ガスと
も称する)の除去を容易にし、従来にも増して高純度の
希ガスを提供可能とする方法に関し、半導体の高集積度
化などに大きく貢献するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造分野において近年各
種ガスが用いられるようになってきており、純度、清浄
度に対する要求がますます厳しくなってきている。これ
は半導体パターンの微細化、高密度化が進むにつれて半
導体製品の信号電荷量が小さくなり、暗電流、リーク電
流といったバックグラウンド雑音電流やバラツキの影響
が相対的に顕在化し、この解決手段として、シリコン基
体のコンタミネーションフリーや均一性が求められるた
めである。例えば、Xeに関しても例外ではなく、現在
エッチングに用いられているのはNF3 であるが、今
後開発・生産が進められる16〜64M ビットのRA
M 用のエッチングガスとして用いられるXeF2には
、合計不純ガス成分量5ppm 以下というような超高
純度が求められるようになる。
種ガスが用いられるようになってきており、純度、清浄
度に対する要求がますます厳しくなってきている。これ
は半導体パターンの微細化、高密度化が進むにつれて半
導体製品の信号電荷量が小さくなり、暗電流、リーク電
流といったバックグラウンド雑音電流やバラツキの影響
が相対的に顕在化し、この解決手段として、シリコン基
体のコンタミネーションフリーや均一性が求められるた
めである。例えば、Xeに関しても例外ではなく、現在
エッチングに用いられているのはNF3 であるが、今
後開発・生産が進められる16〜64M ビットのRA
M 用のエッチングガスとして用いられるXeF2には
、合計不純ガス成分量5ppm 以下というような超高
純度が求められるようになる。
【0003】また、医療麻酔用、イオンエンジン用に対
してXeガスを用いるためには当然のことながら、人体
に対して有害な成分の除去およびイオンエンジン用燃料
として有害が酸素系のガス成分を含まないことが求めら
れる。この場合にも不純ガス成分の合計量が5ppm
以下となる超高純度精製ガスが求められている。空気か
ら分離精製して得られる希ガス中の不純ガス成分として
は、例えば、酸素0.5ppm、窒素4ppm、二酸化
炭素0.01ppm 等が検出され、さらに詳細には、
S 、F 、P 化合物系不純ガス成分としてSF6
、CF3 、P2F3などが合計量で220ppm程度
検出されることがある。
してXeガスを用いるためには当然のことながら、人体
に対して有害な成分の除去およびイオンエンジン用燃料
として有害が酸素系のガス成分を含まないことが求めら
れる。この場合にも不純ガス成分の合計量が5ppm
以下となる超高純度精製ガスが求められている。空気か
ら分離精製して得られる希ガス中の不純ガス成分として
は、例えば、酸素0.5ppm、窒素4ppm、二酸化
炭素0.01ppm 等が検出され、さらに詳細には、
S 、F 、P 化合物系不純ガス成分としてSF6
、CF3 、P2F3などが合計量で220ppm程度
検出されることがある。
【0004】このような問題に対して従来より採られて
きた対策は、次のようである。■蒸留・吸着法によって
Xeガス中のO2、N2、H2、H2O 等の不純ガス
成分を分離してしまう方法。■Ti−Zrをベースとし
たゲッタを用いて、ガス−メタル化学反応にて不純ガス
成分を吸収除去してしまう方法。
きた対策は、次のようである。■蒸留・吸着法によって
Xeガス中のO2、N2、H2、H2O 等の不純ガス
成分を分離してしまう方法。■Ti−Zrをベースとし
たゲッタを用いて、ガス−メタル化学反応にて不純ガス
成分を吸収除去してしまう方法。
【0005】しかし、これらの方法のうち蒸留・吸着法
では、ハイドロカーボン系のガスを完全除去できたとし
てもNO、CO2 といった酸素を含むガスの完全除去
が困難であった。またTi、Zrをベースにしたゲッタ
による不純ガス成分の除去法は、C 、H、N 、O
のいずれを含むガス成分に対して極めて有効であり、こ
れらの問題点を解決するものと期待されたが、SF6
、CF3 、P2F3などのF 化合物、P 化合物、
S化合物系不純ガス成分等に対しては余り効果的ではな
く、これらの化合物を効率的に除去することが課題とな
っていた。
では、ハイドロカーボン系のガスを完全除去できたとし
てもNO、CO2 といった酸素を含むガスの完全除去
が困難であった。またTi、Zrをベースにしたゲッタ
による不純ガス成分の除去法は、C 、H、N 、O
のいずれを含むガス成分に対して極めて有効であり、こ
れらの問題点を解決するものと期待されたが、SF6
、CF3 、P2F3などのF 化合物、P 化合物、
S化合物系不純ガス成分等に対しては余り効果的ではな
く、これらの化合物を効率的に除去することが課題とな
っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】今日の半導体製造技術
分野にあっては、超高純度の希ガスが求められており、
現在のところ、O 、N 、H 、ハイドロカーボン系
の不純ガス成分の除去技術は近年確立されつつあるが、
希ガス、特にXeおよびKrに含まれるS 、F 、P
化合物系の不純ガス成分では未だであり、そのような
不純ガス成分の除去技術の確立が目下の急務である。本
発明の目的は、希ガス、特にXeおよびKrガス中に含
まれるS 、F 、P 化合物系の不純ガス成分の除去
技術の提供にある。
分野にあっては、超高純度の希ガスが求められており、
現在のところ、O 、N 、H 、ハイドロカーボン系
の不純ガス成分の除去技術は近年確立されつつあるが、
希ガス、特にXeおよびKrに含まれるS 、F 、P
化合物系の不純ガス成分では未だであり、そのような
不純ガス成分の除去技術の確立が目下の急務である。本
発明の目的は、希ガス、特にXeおよびKrガス中に含
まれるS 、F 、P 化合物系の不純ガス成分の除去
技術の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すでに述べたように希ガ
ス中にはO 、N、H 、ハイドロカーボン系の不純ガ
ス成分とともに、S 、F 、P 化合物系の不純ガス
成分が含まれているが、前者についてはTiまたはZr
系粉末による除去が効果的であり、一方、後者の不純ガ
ス成分には特定組成の合金によりガス−メタル化学反応
を利用して除去法が有効であることが判明し、本発明に
至った。本発明は、Ni、Cu、Co、Mn、Feおよ
びCrから成る群から選んだ少なくとも一種の元素20
〜90原子% 以上と、残部MgおよびCaから成る群
から選んだ少なくとも一種の元素10原子% 以上とか
ら成る、S、F、P系不純ガス除去能力にすぐれた超高
純度希ガス精製用合金である。
ス中にはO 、N、H 、ハイドロカーボン系の不純ガ
ス成分とともに、S 、F 、P 化合物系の不純ガス
成分が含まれているが、前者についてはTiまたはZr
系粉末による除去が効果的であり、一方、後者の不純ガ
ス成分には特定組成の合金によりガス−メタル化学反応
を利用して除去法が有効であることが判明し、本発明に
至った。本発明は、Ni、Cu、Co、Mn、Feおよ
びCrから成る群から選んだ少なくとも一種の元素20
〜90原子% 以上と、残部MgおよびCaから成る群
から選んだ少なくとも一種の元素10原子% 以上とか
ら成る、S、F、P系不純ガス除去能力にすぐれた超高
純度希ガス精製用合金である。
【0008】別の面からは、本発明は、 V 、Mn
、Fe、Cr、およびCoから成る群から選んだ少なく
とも一種の元素10〜70原子% と、Ni 1〜20
原子% と、残部実質的にZrからなる、S、F、P系
不純ガス除去能力にすぐれた希ガス超高純度精製用合金
である。さらに別に面からは、本発明は、精製塔から分
離された希ガスを上述の希ガス超高純度精製用合金に7
00 〜900 ℃の温度下で接触させ、次いでTiま
たはZrベース合金から成るゲッタに接触させること、
あるいは最初TiまたはZrベース合金から成るゲッタ
に接触させ次いで700 〜900 ℃で前記希ガス超
高純度精製用合金に接触させることを特徴とする超高純
度希ガスの精製方法である。
、Fe、Cr、およびCoから成る群から選んだ少なく
とも一種の元素10〜70原子% と、Ni 1〜20
原子% と、残部実質的にZrからなる、S、F、P系
不純ガス除去能力にすぐれた希ガス超高純度精製用合金
である。さらに別に面からは、本発明は、精製塔から分
離された希ガスを上述の希ガス超高純度精製用合金に7
00 〜900 ℃の温度下で接触させ、次いでTiま
たはZrベース合金から成るゲッタに接触させること、
あるいは最初TiまたはZrベース合金から成るゲッタ
に接触させ次いで700 〜900 ℃で前記希ガス超
高純度精製用合金に接触させることを特徴とする超高純
度希ガスの精製方法である。
【0009】
【作用】次に、本発明において合金組成そのほかを上述
のように限定した理由を説明する。 Mg、Ca:これらの元素はフッ化物、硫化物の精製の
自由エネルギーが低く、希ガス中のS 、F 化合物系
不純ガス成分と反応し易いからである。しかし、合計し
た含有率が10原子%未満では除去時に反応速度の面か
ら工業的に使用可能な除去効率は実現されない。
のように限定した理由を説明する。 Mg、Ca:これらの元素はフッ化物、硫化物の精製の
自由エネルギーが低く、希ガス中のS 、F 化合物系
不純ガス成分と反応し易いからである。しかし、合計し
た含有率が10原子%未満では除去時に反応速度の面か
ら工業的に使用可能な除去効率は実現されない。
【0010】Ni 、Cu、Co、Mn、Fe、Cr:
これらの元素はP 化合物系不純ガス成分やS 化合物
系不純ガス成分と反応して金属化合物として不純ガス成
分の除去に効果がある。少なくとも一種含有されればよ
いが、しかし、合計した含有率が20原子%未満では除
去時に反応速度の面から工業的に使用可能な除去効率は
実現されない。90原子%超となるとMg、Caの量が
不足するので、上限は90原子%である。
これらの元素はP 化合物系不純ガス成分やS 化合物
系不純ガス成分と反応して金属化合物として不純ガス成
分の除去に効果がある。少なくとも一種含有されればよ
いが、しかし、合計した含有率が20原子%未満では除
去時に反応速度の面から工業的に使用可能な除去効率は
実現されない。90原子%超となるとMg、Caの量が
不足するので、上限は90原子%である。
【0011】V 、Mn、Fe、Cr、Co:これらの
元素は同時に含まれるZrと化合物を形成し、得られた
化合物合金がP化合物系不純ガス成分やS 化合物系不
純ガス成分を吸収除去する効果があるからである。しか
し、合計した含有率が10〜70原子%の範囲を外れる
と、Zrとの化合物生成が十分でなくなるかあるいは過
剰に生成され、反応速度の面から工業的に使用可能な除
去効率は実現されない。
元素は同時に含まれるZrと化合物を形成し、得られた
化合物合金がP化合物系不純ガス成分やS 化合物系不
純ガス成分を吸収除去する効果があるからである。しか
し、合計した含有率が10〜70原子%の範囲を外れる
と、Zrとの化合物生成が十分でなくなるかあるいは過
剰に生成され、反応速度の面から工業的に使用可能な除
去効率は実現されない。
【0012】Ni:Zr化合物合金にあってはNiはP
化合物の除去に有効であり、これらの効果はNi1原
子%以上のとき認められ、一方25原子%超になるとP
化合物の除去には有効であるが、その分だけS 化合
物およびF 化合物の除去効率を落とすことになるから
である。
化合物の除去に有効であり、これらの効果はNi1原
子%以上のとき認められ、一方25原子%超になるとP
化合物の除去には有効であるが、その分だけS 化合
物およびF 化合物の除去効率を落とすことになるから
である。
【0013】融点950 ℃以上:ガス純化用の合金は
、純化の効率を上げるため、すなわち反応速度を早める
ために700 〜900 ℃にて使われるのが一般的で
ある。そこで本発明合金においてもそのような温度域に
おいて使用されるため、好ましくは融点950 ℃以上
に限定するのである。
、純化の効率を上げるため、すなわち反応速度を早める
ために700 〜900 ℃にて使われるのが一般的で
ある。そこで本発明合金においてもそのような温度域に
おいて使用されるため、好ましくは融点950 ℃以上
に限定するのである。
【0014】合金の使用形態:上述の合金は、処理すべ
き希ガスと接触して下記のようなガス−メタル反応によ
って安定な化合物を形成させて不純ガス成分を除去する
のである。
き希ガスと接触して下記のようなガス−メタル反応によ
って安定な化合物を形成させて不純ガス成分を除去する
のである。
【0015】
【表1】
【0016】したがって、そのような反応を促進するに
は合金は粉末の形態で希ガスと接触するのが好ましい。 その他、表面積の大きな多孔質体の形態であってもよい
。上述の本発明にかかる合金を使用して行う希ガスの超
高純度精製方法は、まず、空気などから希ガスを分離精
製する装置である精製塔から分離された希ガスを吸着塔
に案内してそこで不純ガス成分除去用の合金にこのまし
くは700 〜900 ℃の温度下で接触させる。この
ときの接触形態はすでに説明したものから適宜選択する
ことができる。
は合金は粉末の形態で希ガスと接触するのが好ましい。 その他、表面積の大きな多孔質体の形態であってもよい
。上述の本発明にかかる合金を使用して行う希ガスの超
高純度精製方法は、まず、空気などから希ガスを分離精
製する装置である精製塔から分離された希ガスを吸着塔
に案内してそこで不純ガス成分除去用の合金にこのまし
くは700 〜900 ℃の温度下で接触させる。この
ときの接触形態はすでに説明したものから適宜選択する
ことができる。
【0017】このようにしてS 、F 、P 化合物が
除去された希ガスは、次いでO 、N 、H 、ハイド
ロカーボン系の不純ガス成分を除去すべく、別の吸着塔
に案内してTiまたはZrベース合金から成るゲッター
に接触させる。この吸着処理順序は特にそれに制限され
るものではない。 本発明にかかる超高純度精製処理は、ガスの使用に先立
って行ってもよく、その場合には上述の精製塔の代わり
にボンベが希ガス供給源となる。
除去された希ガスは、次いでO 、N 、H 、ハイド
ロカーボン系の不純ガス成分を除去すべく、別の吸着塔
に案内してTiまたはZrベース合金から成るゲッター
に接触させる。この吸着処理順序は特にそれに制限され
るものではない。 本発明にかかる超高純度精製処理は、ガスの使用に先立
って行ってもよく、その場合には上述の精製塔の代わり
にボンベが希ガス供給源となる。
【0018】次に、本発明を実施するための装置の1例
について説明すると、図1に示す装置にあっては、空気
などの精留塔10からの高純度希ガスを先ず不純ガス成
分吸収分離する第一吸着塔20に送り、内部に配置した
吸着合金の作用によってS 、F 、P 化合物である
不純ガス成分を吸収除去する。このときの温度は好まし
くは700〜900 ℃とするが、これは反応効率を促
進するためである。本発明によれば、この第一吸着塔2
0に配置する吸着合金は、前述のMg、Ca含有合金ま
たはZr基合金であって、通常は、粒度φ1mm以下程
度に微細化して第一吸着塔20内に棚状に配置する。精
製すべき希ガスとの接触面積を拡大して不純ガス成分の
吸着除去効率を高める必要があるからである。
について説明すると、図1に示す装置にあっては、空気
などの精留塔10からの高純度希ガスを先ず不純ガス成
分吸収分離する第一吸着塔20に送り、内部に配置した
吸着合金の作用によってS 、F 、P 化合物である
不純ガス成分を吸収除去する。このときの温度は好まし
くは700〜900 ℃とするが、これは反応効率を促
進するためである。本発明によれば、この第一吸着塔2
0に配置する吸着合金は、前述のMg、Ca含有合金ま
たはZr基合金であって、通常は、粒度φ1mm以下程
度に微細化して第一吸着塔20内に棚状に配置する。精
製すべき希ガスとの接触面積を拡大して不純ガス成分の
吸着除去効率を高める必要があるからである。
【0019】このようにS 、F 、P 化合物などの
不純ガス成分を吸収除去された希ガスは、さらにO 、
N 、H 、ハイドロカーボン系の不純ガス成分を吸着
除去すべく、ZrまたはTiベース合金から成るゲッタ
ーを備えた不純ガス成分吸収用ゲッターを層状に配置し
た第二の吸着塔30に供給される。第二吸着塔の操作温
度も好ましくは700 〜900 ℃である。かかる操
作によって通常合計量120 〜240ppm程度含ま
れていた不純ガス成分は1ppm 以下程度にまで低減
される。今日最も厳しいと言われている半導体仕様での
許容上限が5ppm であることを考えれば、本発明の
精製効率の高いことが十分に理解できる。
不純ガス成分を吸収除去された希ガスは、さらにO 、
N 、H 、ハイドロカーボン系の不純ガス成分を吸着
除去すべく、ZrまたはTiベース合金から成るゲッタ
ーを備えた不純ガス成分吸収用ゲッターを層状に配置し
た第二の吸着塔30に供給される。第二吸着塔の操作温
度も好ましくは700 〜900 ℃である。かかる操
作によって通常合計量120 〜240ppm程度含ま
れていた不純ガス成分は1ppm 以下程度にまで低減
される。今日最も厳しいと言われている半導体仕様での
許容上限が5ppm であることを考えれば、本発明の
精製効率の高いことが十分に理解できる。
【0020】
【実施例1】図2は、本例において用いた装置の略式説
明図であり、ガス供給源11からの試験ガスであるXe
ガスはバルブ12、調圧器13および流量調節器14を
経て、図1の第一吸着塔に相当する反応器15に送られ
る。この反応器15は全体が加熱炉内に設けられ、ヒー
タ16によって所定温度に加熱される。反応器15の内
部には不純ガス成分を吸着除去する試験用合金17が粉
状で配置されている。 精製されたガスは分析器19に送られ、不純ガス成分の
分析が行われる。図示装置において配管系はSUS31
6製の内面電解研磨管を用いて構成した。なお、分析器
としてはガスクロマトグラフィー( 島津製作所GC−
MS−QP300)を用いた。
明図であり、ガス供給源11からの試験ガスであるXe
ガスはバルブ12、調圧器13および流量調節器14を
経て、図1の第一吸着塔に相当する反応器15に送られ
る。この反応器15は全体が加熱炉内に設けられ、ヒー
タ16によって所定温度に加熱される。反応器15の内
部には不純ガス成分を吸着除去する試験用合金17が粉
状で配置されている。 精製されたガスは分析器19に送られ、不純ガス成分の
分析が行われる。図示装置において配管系はSUS31
6製の内面電解研磨管を用いて構成した。なお、分析器
としてはガスクロマトグラフィー( 島津製作所GC−
MS−QP300)を用いた。
【0021】表2は試験合金の組成を示す。表3には試
験に供したガスの分析結果を示し、表4には試験条件を
まとめて示す。結果は、Ti、Zr、Mg粉末を用いた
従来法のそれと共に表5にまとめて示すが、これからも
分かるように本発明によれば、S 、F 、P 化合物
系不純ガス成分の除去効率が高く、800 ℃ではいず
れの不純ガス成分も最大1ppmとなり、900 ℃で
は最大0.4ppmとほぼ問題のないレベルにまで除去
できることが分かる。なお、比較例は合金の組成割合が
本発明の範囲を外れるものであって、S 、F 、P
化合物系の不純ガス成分の除去能力はあるが、その効率
が低く、実用的ではない。
験に供したガスの分析結果を示し、表4には試験条件を
まとめて示す。結果は、Ti、Zr、Mg粉末を用いた
従来法のそれと共に表5にまとめて示すが、これからも
分かるように本発明によれば、S 、F 、P 化合物
系不純ガス成分の除去効率が高く、800 ℃ではいず
れの不純ガス成分も最大1ppmとなり、900 ℃で
は最大0.4ppmとほぼ問題のないレベルにまで除去
できることが分かる。なお、比較例は合金の組成割合が
本発明の範囲を外れるものであって、S 、F 、P
化合物系の不純ガス成分の除去能力はあるが、その効率
が低く、実用的ではない。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【実施例2】本例にあっては、図3に示す実験装置を使
用してS 、F 、P 化合物系不純ガス成分ばかりで
なく、O 、N 、H 、ハイドロカーボン系の不純ガ
ス成分の除去を行った。図3の装置は、前半は図2のそ
れに同様であって、反応器15においてS 、F 、P
化合物系不純ガス成分が除去された希ガスは次いで図1
の第二吸着塔に相当する第二の反応器22に送られ、そ
こ配置されているTi、Zrベース合金から成るゲッタ
ー23と接触して残りの不純ガス成分が除去される。除
去後のガスは反応器15の場合と同様に分析器25にか
けられる。
用してS 、F 、P 化合物系不純ガス成分ばかりで
なく、O 、N 、H 、ハイドロカーボン系の不純ガ
ス成分の除去を行った。図3の装置は、前半は図2のそ
れに同様であって、反応器15においてS 、F 、P
化合物系不純ガス成分が除去された希ガスは次いで図1
の第二吸着塔に相当する第二の反応器22に送られ、そ
こ配置されているTi、Zrベース合金から成るゲッタ
ー23と接触して残りの不純ガス成分が除去される。除
去後のガスは反応器15の場合と同様に分析器25にか
けられる。
【0027】本例において用いた希ガスは実施例1のそ
れに同じであった。純化用合金は、Ca16Ni84
およびZr30V50Ni20 であり、さらにゲッ
タとしてはZr−19V −4Fe −1.5Ni 合
金( 重量%)( 特開平1−298130号参照)
を用いた。試験条件は表6にまとめて示す。結果はそれ
ぞれ表8および表8に示す。各表にA部、B部とあるの
は図3に示す位置をいう。
れに同じであった。純化用合金は、Ca16Ni84
およびZr30V50Ni20 であり、さらにゲッ
タとしてはZr−19V −4Fe −1.5Ni 合
金( 重量%)( 特開平1−298130号参照)
を用いた。試験条件は表6にまとめて示す。結果はそれ
ぞれ表8および表8に示す。各表にA部、B部とあるの
は図3に示す位置をいう。
【0028】これらの結果からも分かるように、本発明
によればほぼすべての不純ガス成分の除去が達成されて
おり、今日要求されている程度の超高純度が実現される
。
によればほぼすべての不純ガス成分の除去が達成されて
おり、今日要求されている程度の超高純度が実現される
。
【0029】以上の方法は希ガスとしてXeを用いた例
をもって示したが、その他Kr、Ne、He、Arなど
についても同様にS 、F 、P 化合物系不純ガス成
分の除去効果が見られることが確認された。
をもって示したが、その他Kr、Ne、He、Arなど
についても同様にS 、F 、P 化合物系不純ガス成
分の除去効果が見られることが確認された。
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】
【表8】
【0033】
【発明の効果】本発明の希ガス精製用合金および超高純
度希ガス精製法を用いることによって、S 、F 、P
化合物系不純ガス成分を実質上含まない超高純度希ガ
スを得ることができ、そのようにして得た超高純度希ガ
スは例えば高集積度半導体装置の製造に使用可能であっ
て、その意義は大きい。
度希ガス精製法を用いることによって、S 、F 、P
化合物系不純ガス成分を実質上含まない超高純度希ガ
スを得ることができ、そのようにして得た超高純度希ガ
スは例えば高集積度半導体装置の製造に使用可能であっ
て、その意義は大きい。
【図1】本発明にかかる方法を実施するための装置の概
略説明図である。
略説明図である。
【図2】本発明の実施例1において使用した実験装置の
略式説明図である。
略式説明図である。
【図3】本発明の実施例2において使用した実験装置の
略式説明図である。
略式説明図である。
10 精製塔
20 第一吸着塔
30 第二吸着塔
12 バルブ
13 調圧器
14 流量調節器
15,22 反応器
16 ヒータ
17 試験合金
19,25 分析器
23 ゲッター
Claims (3)
- 【請求項1】 Ni、Cu、Co、Mn、Feおよび
Crから成る群から選んだ少なくとも一種の元素20〜
90原子% 以上と、残部MgおよびCaから成る群か
ら選んだ少なくとも一種の元素とからなる、S、F、P
系不純ガス除去能力にすぐれた超高純度希ガス精製用合
金。 - 【請求項2】 V 、Mn、Fe、Cr、およびCo
から成る群から選んだ少なくとも一種の元素10〜70
原子% と、Ni 1〜20原子% と、残部実質的に
Zrからなる、S、F、P系不純ガス除去能力にすぐれ
た超高純度希ガス精製用合金。 - 【請求項3】 精製・分離された希ガスを請求項1ま
たは2記載の合金に700 〜900 ℃で接触させ、
次いでTiまたはZr−ベース合金から成るゲッターに
接触させることあるいは、TiまたはZr−ベース合金
から成るゲッター接触させた後、700 〜900 ℃
で請求項1または2記載の合金に接触させることを特徴
とする超高純度希ガスの精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008591A JP2841884B2 (ja) | 1991-02-13 | 1991-02-13 | 超高純度希ガス精製用合金とその利用法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008591A JP2841884B2 (ja) | 1991-02-13 | 1991-02-13 | 超高純度希ガス精製用合金とその利用法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04259348A true JPH04259348A (ja) | 1992-09-14 |
JP2841884B2 JP2841884B2 (ja) | 1998-12-24 |
Family
ID=12017270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008591A Expired - Lifetime JP2841884B2 (ja) | 1991-02-13 | 1991-02-13 | 超高純度希ガス精製用合金とその利用法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2841884B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6753647B2 (en) * | 2001-06-13 | 2004-06-22 | Lg Electronics Inc. | Composition of getter and field emission display using the same |
JP2004307261A (ja) * | 2003-04-07 | 2004-11-04 | Central Glass Co Ltd | 二フッ化キセノンの精製方法 |
JP2008088043A (ja) * | 2006-10-05 | 2008-04-17 | Japan Pionics Co Ltd | 不活性ガスの処理方法及び精製方法、並びにガス処理筒 |
-
1991
- 1991-02-13 JP JP2008591A patent/JP2841884B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6753647B2 (en) * | 2001-06-13 | 2004-06-22 | Lg Electronics Inc. | Composition of getter and field emission display using the same |
JP2004307261A (ja) * | 2003-04-07 | 2004-11-04 | Central Glass Co Ltd | 二フッ化キセノンの精製方法 |
JP2008088043A (ja) * | 2006-10-05 | 2008-04-17 | Japan Pionics Co Ltd | 不活性ガスの処理方法及び精製方法、並びにガス処理筒 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2841884B2 (ja) | 1998-12-24 |
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Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980922 |