JP3292995B2 - ガスの精製方法および装置 - Google Patents

ガスの精製方法および装置

Info

Publication number
JP3292995B2
JP3292995B2 JP11750492A JP11750492A JP3292995B2 JP 3292995 B2 JP3292995 B2 JP 3292995B2 JP 11750492 A JP11750492 A JP 11750492A JP 11750492 A JP11750492 A JP 11750492A JP 3292995 B2 JP3292995 B2 JP 3292995B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen
gas
storage alloy
hydrogen storage
impurity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11750492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05310403A (ja
Inventor
一生 春名
優 宇野
三和 向井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd filed Critical Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority to JP11750492A priority Critical patent/JP3292995B2/ja
Publication of JPH05310403A publication Critical patent/JPH05310403A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3292995B2 publication Critical patent/JP3292995B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B3/00Hydrogen; Gaseous mixtures containing hydrogen; Separation of hydrogen from mixtures containing it; Purification of hydrogen
    • C01B3/50Separation of hydrogen or hydrogen containing gases from gaseous mixtures, e.g. purification
    • C01B3/508Separation of hydrogen or hydrogen containing gases from gaseous mixtures, e.g. purification by selective and reversible uptake by an appropriate medium, i.e. the uptake being based on physical or chemical sorption phenomena or on reversible chemical reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B21/00Nitrogen; Compounds thereof
    • C01B21/04Purification or separation of nitrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B23/00Noble gases; Compounds thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、微量の水素を不純物
として含むガスから上記不純物水素を除去する精製を行
う方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】He、Ar、N2 等の不活性ガスは、半
導体製造や化学工業、あるいは製鋼業等の分野で多量に
使用されており、この不活性ガスを回収し、再利用する
ために、不純物を除去する精製を行う方法が種々検討さ
れている。不純物がCOやCO 2 、O2 、あるいはH2
O等である場合には、吸着や触媒燃焼方法等によって簡
便に原料ガスを精製することができる。
【0003】しかし、水素が不純物として含まれている
場合には、水素があらゆるガスの中で最も吸着しにくい
特性をもっているために吸着剤として適当なものがな
く、一般には、触媒の存在下、酸化反応により水素を水
に換えた後、除湿剤や乾燥剤等を用いてこの水を除去す
るという方法が採用されているのみであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、触媒技
術を用いて酸化反応によって水素を水に変えた後、この
水を除去するという技術を用いる場合、水素1モルに対
し、1/2モルに相当する量の酸素を正確に添加してた
とえば白金系の触媒上で酸化反応させる。しかし、第一
に、微量水素濃度を工業的に検知する分析計の精度には
いまだ難点があること、第二に、水素量の1/2モルに
相当する酸素量を正確かつ精密に制御しながら添加する
方法が技術的に困難であること、により、原料ガス中に
水素または酸素が残らないように完全に除去するには、
非常な困難性がある。
【0005】一方、水素ガスを一時的に担持するための
技術として、いわゆる水素吸蔵合金を用いる技術があ
る。しかしながら、この水素吸蔵合金は、従来、概して
高濃度の水素を一時的に吸蔵するためにのみ用いられて
おり、低濃度の水素を完全に除去するための担体として
用いられることはなかった。そして、この水素吸蔵合金
を用いて水素を一時的に担持する技術においては、水素
吸蔵後の水素吸蔵合金を再生するために、これを高温加
熱する必要があり、このため、水素吸蔵と再生とを繰り
返していくうちに、水素吸蔵合金の劣化がみられ、長期
間の繰り返し使用に耐えられないという問題もあった。
【0006】ところで、水素以外の、たとえば、O2
CO、CO2 、CH4 、H2 Oをも吸着しうるという上
記水素吸蔵合金の別の側面を利用してN2 、Ar、N
e、He等に代表される希ガス中に含まれる不純物ガス
を除去する技術がたとえば特開昭57−156308号
公報あるいは特開昭57−156314号公報に開示さ
れている。しかしながら、かかる公報に開示された方法
は、水素を除去する方法ではなく、また、使用後の水素
吸蔵合金は、加熱操作によって再生するとの記載があ
り、したがって、これらの公報に開示された技術におい
ても、水素吸蔵合金の再生方法において、加熱操作を用
いた従前の方法を踏襲しているに過ぎず、水素吸蔵合金
の性能の長期間維持においてなお問題がある。
【0007】本願発明は、上述の事情のもとで考えださ
れたものであって、たとえば、上記した酸化反応を利用
する水素除去操作の後においてもなお低濃度で残存する
不純物水素を、簡便な方法により、しかも水素吸着媒体
の劣化を惹起させることなく、ほぼ完全に除去するため
の方法および装置を提供することをその課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の各技術的手段を講じている。本
願の請求項1に記載したガスの精製方法は、10000
ppm以下の微量水素を不純物として含む精製前ガスか
ら上記不純物水素を除去する精製を行う方法であって、
(a) 水素吸蔵合金を充填した容器中に上記精製前ガスを
通過させ、上記不純物水素が上記水素吸蔵合金に吸蔵さ
れることによって除去された精製ガスを得るステップ、
(b) 上記容器中の水素吸蔵合金を真空圧で脱気して再生
するステップ、を含むことを特徴としている。
【0009】本願の請求項2に記載したガス精製装置
は、10000ppm以下の微量水素を不純物として含
む精製前ガスから上記不純物水素を除去する精製を行う
ための装置であって、上記精製前ガスが選択的に導入さ
れ、かつ、それぞれの内部に水素吸蔵合金が充填された
複数個の容器と、上記各容器に選択的に導通させられる
精製ガス導出管と、上記各容器に選択的に導通させられ
る真空源と、を備えることを特徴としている。
【0010】本願の請求項3に記載したガス精製方法
は、上記請求項2の装置を用いた方法であって、上記複
数個の容器のうち、順次切り換え選択される一つに上記
精製前ガスを通過させて不純物水素を除去した精製ガス
を上記精製ガス導出管に導出させる間、他の容器を上記
真空源に導通させてその内部の水素吸蔵合金を脱気再生
することにより、ガス精製を連続的に行うようにしたこ
とを特徴としている。
【0011】また、水素吸蔵合金は、各容器への装填に
あたり、あらかじめ水素を加圧下で吸蔵させた後真空圧
下で水素を放出させる操作を一回以上行って活性化させ
ておくことが好ましい(請求項4)。
【0012】さらに、上記10000ppm以下の微量
水素を不純物として含む精製前ガスとしては、Heガ
ス、ArガスまたはN2 ガス等がある(請求項5)。
【0013】さらに、容器中に上記精製前ガスを通過さ
せて不純物水素を除去する操作に用いる圧力は、大気圧
以上10kg/cm2G(ゲージ圧)未満であることが好まし
い(請求項6)。
【0014】さらに、水素吸蔵合金を脱気再生するため
の真空圧としては、100Torr未満とすることが好
ましい(請求項7)。
【0015】
【発明の作用および効果】水素吸蔵合金を充填した容器
中に上記精製前ガスを通過させると、この精製前ガスに
含まれている10000ppm以下の微量水素は、上記
水素吸蔵合金に吸蔵されることによって除去される。こ
の不純物水素を除去する精製工程が継続すると、水素吸
蔵合金の水素吸蔵能力が低下し、再生が必要となるが、
本願発明では、かかる水素吸蔵合金の再生を、上記容器
を真空圧として水素吸蔵合金を脱気することによって行
っている。
【0016】ところで、水素が水素吸蔵合金に吸蔵され
るメカニズムは、まず水素が金属表面に吸着させられ、
表面で水素原子となって金属内部に侵入溶解してゆくと
いわれており、一般的な水素吸蔵特性は、図2に示され
るようになる。図2において符号Aで示す平衡水素圧力
のわずかな上昇に伴って水素吸蔵能力が急激に増加する
領域は、一般的にプラトーと呼ばれており、通常この種
の水素吸蔵合金を本来の目的である水素の貯蔵手段とし
て利用する場合、かかる領域が使用される。本願発明で
は、10000ppm以下という微量水素を含むガスか
ら水素を除去することを前提としているため、図2にお
いて符号Bで示す領域、すなわち、平衡水素圧力の絶対
値が小さく、この圧力変動にともなって水素吸蔵量が比
例的に増減する領域を特に利用するものであるといえ
る。
【0017】図2において符号Aに示す領域の特性を用
いて高濃度の水素を貯蔵する場合には、上記水素吸蔵メ
カニズムの進行にともなって熱が発生するが、本願発明
においては、符号Bに示す領域の特性を用いて水素を吸
蔵させるため精製前ガスに含まれる不純物水素濃度が1
0000ppm以下という微量であることが前提となっ
ている。従って水素吸蔵合金による水素吸蔵メカニズム
の進行によっても、それほど温度上昇がおこらず、10
ないし35℃という常温程度の温度において水素除去が
可能となる。
【0018】上記容器内の水素吸蔵合金の再生は、本願
発明においては、真空圧による脱気によって行ってい
る。このことは、従前の水素吸蔵合金を用いたガス精製
技術における水素吸蔵金属の再生が加熱によって行われ
ていたことときわめて大きな対照をなしている。すなわ
ち、本願発明における水素吸蔵合金の再生には、加熱熱
源が不要となるのである。
【0019】以上のことから、本願発明によれば、ま
ず、水素吸蔵合金の水素吸蔵作用による不純物水素の除
去工程、および、水素吸蔵合金の再生工程のいずれも
が、温度上昇をともなわない工程となるので、加熱熱源
が不要であって装置の簡略化が図れるととともに、発熱
にともなっておこる水素吸蔵合金と原料ガスとの反応に
よる吸蔵合金の劣化を抑制することができ、長期にわた
って安定した操業が可能となる。
【0020】また、請求項2または3に記載した発明の
ように、水素吸蔵合金を充填した容器を複数個並設し、
切り換え選択した容器を用いて精製前ガスの水素除去精
製を行っている間、他の精製工程処理後の容器内の水素
吸蔵合金の再生を行うようにすることより、ガスの精製
を連続的に行うことができ、精製効率を飛躍的に高める
ことができる。
【0021】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を、
図面を参照しつつ具体的に説明する。図1は、本願発明
方法を実施するための装置の一例を模式的に示してい
る。符号1aおよび1bは、内部に水素吸蔵合金を充填
した容器をそれぞれ示しており、本実施例においては、
2個の容器1a,1bを並列に配置してある。各容器1
a,1bの入口部は、それぞれ、弁V1 ,V2 を介して
精製前ガスの導入管2に連結されている。そして、各容
器1a,1bの出口部は、弁V3 ,V4 を介装した排気
管3を介して真空ポンプ等の真空源4につなげられると
ともに、弁V5 ,V6 を介して精製ガス導出管5につな
げられている。すなわち、各容器1a,1bの出口部
は、精製ガス導出管5に導通する状態と、真空源4に導
通する状態とを適宜選択できるようになっている。
【0022】上記精製前ガス導入管2には、あらかじめ
10000ppm以下の濃度とされた水素を不純物ガス
として含む精製前ガスが導入される。かかるガスとして
は、He、Ar、N2 等がある。そして、この精製前ガ
スの各容器1a,1bへの導入圧力は大気圧から10kg
/cm2Gの範囲とすることが前述した各容器内での水素吸
蔵メカニズムによって容器内が昇温することを防止する
上で望ましい。
【0023】上記各容器1a,1b内に充填するべき水
素吸蔵合金としては、LaNi5 ,MmNi5 ,MmN
4.15Fe0.85,MmNi4.5 Al0.5 (ここにおいて
Mmはミッシュメタル:La,Ce,Pr,Ndなど希
土類金属の混合物)等のLaNi5 系合金、FeTi,
Fe0.9 Mn0.1 Ti,Fe0.8 Ni0.2 Ti等のFe
Ti系合金、Mg2 Ni,Mg2 Cu等のMg系合金、
あるいは、Be2 Ti、Be2 Zr,ZrX(Xはハロ
ゲン元素)、Pd83Si17、Pd35Zr65、Ni78Si
8 14等がある。これらの水素吸蔵合金は、粒状あるい
は顆粒状とすることが容器内を流通するガスとの接触を
良くするために都合がよい。
【0024】さらに、上記真空源としては、各容器内を
100Torr以下、好ましくは10Torr以下、さ
らに好ましくは1ないし2Torrの真空圧まで減圧で
きる能力を備えていることが望まれる。
【0025】次に、図1に示す装置を用いて、本願発明
方法によってガスを精製する方法の一例を説明する。ま
ず、ガス精製操作を行うに先立ち、容器内に充填するべ
き水素吸蔵合金は、次のようにして活性化処理してお
く。すなわち、加圧下で水素を吸蔵させた後に減圧し、
吸蔵した水素を放出させるという操作を一回以上繰り返
し行うのである。たとえば、10ないし35kg/cm2Gの
水素圧で水素を充分吸収するまで10〜30時間加圧
し、その後100Torr以下、好ましくは10Tor
r以下の真空圧において2〜3時間脱気し、吸蔵してい
た水素を放出させるという操作を一回以上繰り返すこと
によって上記水素吸蔵合金を活性化させておく。
【0026】次に、容器1aを用いて精製前ガスの精製
操作を行う。この時、弁V1 を開、弁V2 を閉、弁V3
を閉、弁V5 を開とする。なお、容器1b内の水素吸蔵
合金の再生を同時に行う場合には、弁V4 を開とすると
ともに真空源4を作動させる。精製前ガス中に含まれる
低濃度の不純物水素ガスは、容器1a内の水素吸蔵合金
に吸蔵されることによって効果的に除去され、こうして
精製されたガスは、弁V5 を介して精製後ガス導出管5
から排出される。すでに説明したように、本願発明で
は、導入するべき精製ガスの圧力を大気圧以上10kg/
cm2G未満の比較的低い圧力とするとともに、この精製前
ガス中に含まれる水素濃度をあらかじめ10000pp
m以下としていることから、容器内での水素吸蔵作用に
よっては、それほど温度上昇が起こらず、10ないし3
5℃の範囲の温度での水素除去が可能となる。
【0027】一方、容器1b内の水素吸蔵合金は、真空
源4による100Torr以下、好ましくは10Tor
r以下の真空圧にさらされ、これによる脱気作用によっ
て再生される。
【0028】上記のごとく容器1aを用いた精製を行う
モードが所定時間経過すると、弁の切り換えにより、精
製操作をするべき容器を1bに切り換え、すでに精製操
作を終了した容器1a内の水素吸蔵合金の再生を行うモ
ードとする。すなわち、このとき、弁V1 を閉、弁V2
を開、弁V3 を開、弁V5 を閉、弁V4 を閉、弁V6
開とするのである。このようにして、ガス精製をするべ
き容器を交互に切り換えることにより、ガスの精製を連
続的に行うことができる。
【0029】しかも、上述したように、各容器内でのガ
ス精製作用をほぼ常温程度の温度で行うことができると
ともに、水素吸蔵合金の再生を真空脱着によって行って
いるため、本願発明方法の実施にあたっては、その各工
程のいずれにおいても、容器内が昇温する要素がなく、
したがって容器内の水素吸蔵合金の劣化を著しく遅らせ
ることできる。換言すると、各容器内の水素吸蔵合金の
寿命を著しく延長することができるのである。
【0030】なお、各容器1a,1bの切り換えの時間
は、約2ないし4時間周期とすることが適当であるが、
この時間は、水素吸蔵合金の種類、容器への充填量、ガ
ス圧力および真空源能力によって一義的に決まるもので
はなく、経験測によって適当な時間に定めればよい。
【0031】上述からわかるように、本願発明は、10
000ppm以下の低濃度の不純物水素を含むガスから
上記水素を除去する方法を提案するものであるが、この
方法は、従前から水素を除去する方法として採用されて
きた、触媒の存在下において酸化反応によって水素を水
に変えて除去する方法と併用すると好適である。すなわ
ち、あらかじめ含有される水素量の1/2モルに相当す
る酸素量を算出しておき、その量よりもわずかに少量の
酸素によりガス中の大部分の水素を酸化除去することに
よってガス中に10000ppm以下の水素が残るよう
にしておき、こうしてガス中に残存する低濃度の水素を
本願発明方法によって除去するようにすることにより、
完全な水素除去によるガス精製が可能となるのである。
【0032】本願発明の作用効果を実証するために、次
のような実験を行った。 (実験例1)図1に示す構成を用いる装置において、内
径20mm、長さ500mmの容器1a,1b内にFe0.9
Mn0.1 Tiの水素吸蔵合金を40メッシュに粉砕し、
これを各々300gずつ充填した。前処理として、上記
水素吸蔵合金活性化のために水素を10kg/cm2Gの圧力
で22時間、各容器1aおよび1bに加圧下導入し、そ
の後真空源を作動させて1Torr以下の圧力で2時間
脱気するという操作を2回繰り返した。
【0033】その後、1000ppmの水素ガスを含有
する窒素(N2 )ガスを25℃の温度において5kg/cm
2Gの圧力下で0.5l/min の流量で容器1aに導入し
た。その後同様の条件において上記のN2 ガスを容器1
bに切り換え導入するという交互切り換え操作を行い、
2 ガスが導入されていない方の容器には、真空源を作
動させて10Torrに減圧し、当該容器内の吸蔵合金
を再生させた。
【0034】上記切り換えの周期を3時間とすることに
より、連続的にN2 ガスを精製した。各容器1a,1b
から精製ガス導出管5を介して得られる精製N2 ガス中
の水素濃度をガスクロマトグラフィーによって分析した
ところ、水素は、1ppm以下の検出できない濃度にま
で除去されていた。
【0035】(実験例2)上記実験例1において水素吸
蔵合金として用いたFe0.9 Mn0.1 Tiに代えて、M
mNi5 を用い、かつ、1000ppmの濃度の水素を
含有するN2 ガスに代え、500ppmの濃度の水素ガ
スを含有するHeガスを用いる以外は、実験例1と同様
にしてHeガスの精製を行った。容器1a,1bの出口
から精製ガス導出管5を介して得られる精製Heガス中
の水素濃度をガスクロマトグラフィーによって分析した
ところ、水素は1ppm以下の検出できない濃度にまで
除去されていた。
【0036】もちろん、本願発明の範囲は上述した実施
例に限定されるものではない。装置を構成するにあたっ
て、実施例では、二つの容器を並設しこれを切り換える
ことによって連続的にガス精製を行うことができるよう
にしているが、並設するべき容器の数はこれに限定され
ない。すなわち、連続運転が必要ない場合には、一つの
容器を用い、ガス精製モードと水素吸蔵合金再生モード
とを交互に行ってもよいし、三個以上の容器を並設して
これを切り換え運転することによって水素吸蔵合金の劣
化をさらに遅らせるようにすることもできる。また、装
置を直列に多段連結することにより、ガス精製性能をさ
らに向上させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明のガス精製方法に用いる装置の概略図
である。
【図2】一般的な水素吸蔵合金の平衡水素圧力と水素吸
蔵量との関係特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1a,1b 容器 4 真空源 5 精製ガス導出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C01B 3/56 C01B 3/56 A (56)参考文献 特開 昭63−428(JP,A) 特開 平2−293310(JP,A) 特開 平1−156409(JP,A) 特開 昭57−156308(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 21/04 B01D 53/02 C01B 23/00 C01B 3/56 C22C 1/04

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10000ppm以下の微量水素を不純
    物として含む精製前ガスから上記不純物水素を除去する
    精製を行う方法であって、 (a)水素吸蔵合金を充填した容器中に上記精製前ガス
    を通過させ、上記不純物水素が上記水素吸蔵合金に吸蔵
    されることによって除去された精製ガスを得るステッ
    プ、 (b)上記容器中の水素吸蔵合金を非加熱の状態にて
    空圧で脱気して再生するステップ、 を含むことを特徴とする、ガスの精製方法。
  2. 【請求項2】 10000ppm以下の微量水素を不純
    物として含む精製前ガスから上記不純物水素を除去する
    精製を行うための装置であって、 上記精製前ガスが選択的に導入され、かつ、それぞれの
    内部に水素吸蔵合金が充填された複数個の容器と、 上記各容器に選択的に導通させられる精製ガス導出管
    と、 上記各容器に選択的に導通させられて、容器内の水素吸
    蔵合金を非加熱の状態で脱気するための真空源と、 を備えることを特徴とする、ガス精製装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の装置を用いたガス精製方法で
    あって、 複数個の容器のうち、順次切り換え選択される一つに上
    記精製前ガスを通過させて不純物水素を除去した精製ガ
    スを上記精製ガス導出管に導出させる間、 他の容器を上記真空源に導通させてその内部の水素吸蔵
    合金を非加熱の状態で脱気再生することにより、 ガス精製を連続的に行うようにしたことを特徴とする、
    ガスの精製方法。
  4. 【請求項4】 上記水素吸蔵合金が、あらかじめ水素を
    加圧下で吸蔵させた後真空圧下で水素を放出させる操作
    を一回以上行って得られたものである、請求項1または
    3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記精製前ガスは、10000ppm以
    下の微量水素を不純物として含むHeガス、Arガスま
    たはN2 ガスである、請求項1,3および4のいずれか
    1つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記精製前ガスを上記容器を通過させる
    圧力が大気圧以上10kg/cm2G未満である、請求項1
    よび3から5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 容器内の水素吸蔵合金を非加熱の状態で
    脱気再生する真空圧が100Torr未満である、請求
    項1および3から6のいずれか1つに記載の方法。
JP11750492A 1992-05-11 1992-05-11 ガスの精製方法および装置 Expired - Fee Related JP3292995B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11750492A JP3292995B2 (ja) 1992-05-11 1992-05-11 ガスの精製方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11750492A JP3292995B2 (ja) 1992-05-11 1992-05-11 ガスの精製方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05310403A JPH05310403A (ja) 1993-11-22
JP3292995B2 true JP3292995B2 (ja) 2002-06-17

Family

ID=14713390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11750492A Expired - Fee Related JP3292995B2 (ja) 1992-05-11 1992-05-11 ガスの精製方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3292995B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5133929B2 (ja) * 2009-03-31 2013-01-30 大陽日酸株式会社 超高純度窒素ガスの製造方法及び製造装置
JP6413167B2 (ja) * 2015-03-30 2018-10-31 大陽日酸株式会社 ヘリウムガス精製装置およびヘリウムガス精製方法
CN108892113B (zh) * 2018-05-25 2021-09-03 兰州大学 一种对单晶硅生产中回收的氩气纯化的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05310403A (ja) 1993-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4421531A (en) Adiabatic pressure swing absorption process for removing low concentrations of oxygen from mixed gas streams
US4869883A (en) Inert gas purifier for bulk nitrogen without the use of hydrogen or other reducing gases
US5895519A (en) Method and apparatus for purifying hydrogen gas
JP2006342014A (ja) 高純度水素製造方法
JPH08509454A (ja) 水素流からガス状不純物を除去するための改善された方法
JP3292995B2 (ja) ガスの精製方法および装置
JPS6364901A (ja) 希ガス精製装置
JP3869831B2 (ja) ガス分離方法及び装置
US5737941A (en) Method and apparatus for removing trace quantities of impurities from liquified bulk gases
US4215008A (en) Rare earth-containing alloys and method for purification of hydrogen gas therewith
JP5237870B2 (ja) 高純度水素製造方法
JP2000072419A (ja) 希ガスの回収方法
JPH08337402A (ja) 水素ガスからの不純物除去装置及びその運転方法
US5993760A (en) Bulk nitrogen purification process that requires no hydrogen in the regeneration
JPS6221722B2 (ja)
JP3213851B2 (ja) 不活性ガス中の一酸化炭素の除去方法
JP4059663B2 (ja) 水素ガスの精製方法
JPH0531331A (ja) 水素同位体の分離方法
JP2002166122A (ja) 水素の精製、貯蔵方法
JP2002146449A (ja) 水素吸蔵合金の再生方法
JPH0692605A (ja) 水素回収精製方法及びその装置
JPS60161304A (ja) 水素ガス精製方法
JPH049723B2 (ja)
JPS6313925B2 (ja)
JP2020193126A (ja) 窒素製造方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees