JP6413167B2 - ヘリウムガス精製装置およびヘリウムガス精製方法 - Google Patents
ヘリウムガス精製装置およびヘリウムガス精製方法Info
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例えば、特許文献1および特許文献2には、水素添加によるパラジウム系触媒で酸素を除去し、さらに、PSAで窒素および水分を除去する方法が開示されている。
ヘリウムガス中から空気成分を除去してヘリウムガスを精製する装置であって、
ヘリウムガスが流通するヘリウムガス流通経路と、
前記ヘリウムガス流通経路に設けられ、前記ヘリウムガス中の酸素を水素と反応させて酸素を除去する酸素除去部と、
前記酸素除去部に前記水素を供給する水素ガス供給経路と、
前記ヘリウムガス流通経路の前記酸素除去部の二次側に設けられ、窒素吸着剤と水分吸着剤が充填された圧力スイング吸着式の第1の吸着塔と、
前記ヘリウムガス流通経路の前記第1の吸着塔の二次側に設けられ、水素吸着剤が充填された温度スイング吸着式の第2の吸着塔と、
前記第2の吸着塔から回収した第2の再生ガスに含まれる水素を、前記酸素除去部に供給する水素ガス循環経路と、を備えることを特徴とするヘリウムガス精製装置である。
前記第1の吸着塔から排出される第1の再生ガスを外部に排気する排気経路と、
前記酸素除去部と前記第1の吸着塔との間の前記ヘリウムガス流通経路に設けられた熱交換部と、をさらに備え、
前記排気経路が、前記熱交換部を経た後に、前記第2の吸着塔に近接するように設けられることを特徴とする請求項1に記載のヘリウムガス精製装置である。
前記熱交換部と前記第1の吸着塔との間の前記ヘリウムガス流通経路に設けられた冷却部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のヘリウムガス精製装置である。
ヘリウムガス中から空気成分を除去してヘリウムガスを精製する方法であって、
空気成分を含むヘリウムガスから、酸素を水素と反応させて酸素を除去する酸素除去工程と、
前記酸素除去工程後のガス中に含まれる窒素と水分を、窒素吸着剤と水分吸着剤により吸着除去する窒素および水分除去工程と、
前記窒素および水分除去工程後のガス中に含まれる水素を、水素吸着剤により吸着除去する水素除去工程と、含み、
前記水素吸着剤を再生する際に水素を回収し、前記酸素除去工程で用いることを特徴とするヘリウムガス精製方法である。
前記酸素除去工程で生成した熱を用いて、前記窒素および水分除去工程で吸着剤を再生した際に生成した再生ガスを加熱し、前記水素除去工程において当該再生ガスを用いて前記水素吸着剤を加熱すること特徴とする請求項4に記載のヘリウムガス精製方法である。
先ず、本発明を適用した一実施形態のヘリウムガス精製装置について説明する。図1は、本発明を適用した一実施形態であるヘリウムガス精製装置の構成を示す系統図である。図1に示すように、本実施形態のヘリウムガス精製装置1は、ヘリウムガス流通経路L1と、混合部2と、水素ガス供給経路L2と、酸素除去部3と、熱交換部4と、PSA方式による窒素および水分除去部5と、排気経路L3と、TSA方式による水素除去部6と、水素ガス循環経路L4と、を備えて概略構成されている。本実施形態のヘリウムガス精製装置1は、PSA法およびTSA法を組み合わせることにより、ヘリウムガス中の空気成分(酸素および窒素)を除去するための装置である。
2H2 + O2 → 2H2O ・・・(1)
吸着塔11A,11Bの内部には、窒素および水分を吸着するために吸着剤が充填されている。この吸着剤により、第2の混合ガス中に含まれる窒素および水分を除去することができる(精製処理)。除去後のガス(以下、「第3の混合ガス」と記載することがある)は、窒素および水分除去部5の二次側に供給される。第3の混合ガスは、主にヘリウムガスを含み、不純物として水素を含む。
これにより、酸素除去部3で発生した反応熱を吸着剤の再生に用いることができるため、精製の際のエネルギーコストを抑えることができる。
吸着塔12A,12Bの内部には、水素を吸着するために吸着剤が充填されている。この吸着剤により、第3の混合ガス中に含まれる水素を除去することができる(精製処理)。除去後のガス(以下、「製品ガス」と記載することがある)は、水素除去部6の二次側から外部に供給される。製品ガスは、主にヘリウムガスを含み、酸素、窒素、水素、水といった不純物が十分に除去されている。
次に、上述したヘリウムガス精製装置1を用いた本実施形態のヘリウムガス精製方法について説明する。本実施形態のヘリウムガス精製方法は、ヘリウムガス中から酸素を除去する酸素除去工程と、酸素除去工程を経たガスから窒素および水分を除去する窒素および水分除去工程と、窒素および水分除去工程を経たガスから水素を除去する水素除去工程と、を含む。本実施形態のヘリウムガス精製方法により、ヘリウムガス中に含まれる酸素、窒素、水素、水といった不純物を除去することができる。
酸素除去工程では、混合部2において原料ガスと水素ガス供給経路L2または水素ガス循環経路L4から供給される水素ガスとを混合し、第1の混合ガスを生成する。その後、生成した第1の混合ガスを酸素除去部3に供給する。
窒素および水分除去工程では、窒素および水分除去部5により、第2の混合ガスに含まれる窒素および水分を除去し、除去後のガス(第3のガス)を水素除去部6に供給する。ここでは、吸着塔11Aで精製処理を行い、吸着塔11Bで再生処理を行う例について説明する。
水素除去工程では、水素除去部6により、第3の混合ガスに含まれる水素を除去し、除去後のガス(製品ガス)を外部に供給する。ここでは、吸着塔12Aで精製処理を行い、吸着塔12Bで再生処理を行う例について説明する。
なお、加熱手段13Bは、排気経路L3の一部と接続しており、排気経路L3を流通する第1の再生ガスにより、吸着塔12Bを加熱する。
2…混合部
3…酸素除去部
4…熱交換部
5…窒素および水分除去部
6…水素除去部
11A,11B…吸着塔(第1の吸着塔)
12A,12B…吸着塔(第2の吸着塔)
13A,13B…加熱手段
L1…ヘリウムガス流通経路
L2…水素ガス供給経路
L3…排気経路
L4…水素ガス循環経路
Claims (5)
- ヘリウムガス中から空気成分を除去してヘリウムガスを精製する装置であって、
ヘリウムガスが流通するヘリウムガス流通経路と、
前記ヘリウムガス流通経路に設けられ、前記ヘリウムガス中の酸素を水素と反応させて酸素を除去する酸素除去部と、
前記酸素除去部に前記水素を供給する水素ガス供給経路と、
前記ヘリウムガス流通経路の前記酸素除去部の二次側に設けられ、窒素吸着剤と水分吸着剤が充填された圧力スイング吸着式の第1の吸着塔と、
前記ヘリウムガス流通経路の前記第1の吸着塔の二次側に設けられ、水素吸着剤が充填された温度スイング吸着式の第2の吸着塔と、
前記第2の吸着塔から回収した第2の再生ガスに含まれる水素を、前記酸素除去部に供給する水素ガス循環経路と、を備えることを特徴とするヘリウムガス精製装置。 - 前記第1の吸着塔から排出される第1の再生ガスを外部に排気する排気経路と、
前記酸素除去部と前記第1の吸着塔との間の前記ヘリウムガス流通経路に設けられた熱交換部と、をさらに備え、
前記排気経路が、前記熱交換部を経た後に、前記第2の吸着塔に近接するように設けられることを特徴とする請求項1に記載のヘリウムガス精製装置。 - 前記熱交換部と前記第1の吸着塔との間の前記ヘリウムガス流通経路に設けられた冷却部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のヘリウムガス精製装置。
- ヘリウムガス中から空気成分を除去してヘリウムガスを精製する方法であって、
空気成分を含むヘリウムガスから、酸素を水素と反応させて酸素を除去する酸素除去工程と、
前記酸素除去工程後のガス中に含まれる窒素と水分を、窒素吸着剤と水分吸着剤により吸着除去する窒素および水分除去工程と、
前記窒素および水分除去工程後のガス中に含まれる水素を、水素吸着剤により吸着除去する水素除去工程と、含み、
前記水素吸着剤を再生する際に水素を回収し、前記酸素除去工程で用いることを特徴とするヘリウムガス精製方法。 - 前記酸素除去工程で生成した熱を用いて、前記窒素および水分除去工程で吸着剤を再生した際に生成した再生ガスを加熱し、前記水素除去工程において当該再生ガスを用いて前記水素吸着剤を加熱すること特徴とする請求項4に記載のヘリウムガス精製方法。
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