JP2018150209A - 水素供給システム - Google Patents

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彰利 藤澤
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貴保 藤浦
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Kunihiko Shimizu
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Abstract

【課題】本発明は、水素ガスの純度の低下を抑制できる水素供給システムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る水素供給システムは、炭化水素を原料として水蒸気改質反応及び水素分離を行う水素分離膜モジュールを備え、この水素分離膜モジュールが改質触媒層及びこの改質触媒層に積層される水素分離膜を有する水素分離型リフォーマーと、上記水素分離型リフォーマーから流出する水素ガスを圧縮する低圧圧縮機と、上記低圧圧縮機が吐出する水素ガスから不純物を吸着除去する吸着塔と、上記吸着塔から流出する水素ガスをさらに圧縮する高圧圧縮機と、上記高圧圧縮機が圧縮した水素ガスを貯留し、貯留する水素ガスを需要設備に放出する高圧蓄圧器とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素供給システムに関する。
地球環境の改善につながるエネルギー資源として、水素への期待が高い。水素エネルギーの利用形態としては、例えば燃料電池車等が有望視されている。燃料電池車の普及に向けて、燃料電池車に水素を供給するディスペンサーを設けた水素ステーションの整備が望まれている。
水素を製造して上記ディスペンサー等の需要設備へ供給する水素供給システムとしては、炭化水素(天然ガス)の改質部又は水素を含有する有機ハイドライドの脱水素化反応部と、これらにより得られた水素リッチガスに含まれる水素以外の不純物を精製する水素精製部と、精製した水素ガスを圧縮して貯留する蓄圧器とを備えたものがある(特開2015−196605号公報)。
上記水素ガス供給システムでは、水素ガスを得るための装置が原料ガス又は液体から段階的に水素以外の不純物を取り除き、最終的に高純度の水素ガスを得るものであるため、システムが大型にならざるを得ない。広い敷地確保が困難な都市部にオンサイト方式の水素ステーションを展開可能とするためには、小型化が可能な水素供給システムが望まれている。
小型化と同時に高い製造効率が得られ水素ガス製造装置として、近年、水素分離膜を用いた水素分離型リフォーマーの開発及び実用化が試行されている(例えば、特開2006−111472号公報)。この水素分離型リフォーマーは、原料炭化水素の改質と水素の分離とを単一の装置で行うため、システムの小型化、効率化に有用である。また、改質と同時に水素分離がされるため化学平衡の制約を受けにくいこと、比較的低温で反応が可能であること、水素分離で発生する二酸化炭素が濃縮して排出されるため回収が容易である等のメリットを有する。
水素分離型リフォーマーは、比較的低温で改質反応と水素分離とを行うことができるものの、一定程度まで暖機することで高純度の水素ガスをより効率的に得ることができる。このため、水素分離型リフォーマーは水素ガス製造装置の起動時に加温されるよう構成されることが一般的であり、起動及び停止に伴い昇温及び降温を繰り返すものとされる。一方、このような温度変化が熱応力として作用して、水素分離型リフォーマーの破損、具体的には、水素分離型リフォーマーに含まれる水素分離膜や水素分離膜の支持体に切れ、割れ等の損傷が生じて、不純物を漏出させることによって水素ガスの純度を低下させるおそれがある。
特開2015−196605号公報 特開2006−111472号公報
上記不都合に鑑みて、本発明は、水素ガスの純度の低下を抑制できる水素供給システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、炭化水素を原料として水蒸気改質反応及び水素分離を行う水素分離膜モジュールを備え、この水素分離膜モジュールが改質触媒層及びこの改質触媒層に積層される水素分離膜を有する水素分離型リフォーマーと、上記水素分離型リフォーマーから流出する水素ガスを圧縮する低圧圧縮機と、上記低圧圧縮機が吐出する水素ガスから不純物を吸着除去する吸着塔と、上記吸着塔から流出する水素ガスをさらに圧縮する高圧圧縮機と、上記高圧圧縮機が圧縮した水素ガスを貯留し、貯留する水素ガスを需要設備に放出する高圧蓄圧器とを備える水素供給システムである。
当該水素供給システムは、水素分離型リフォーマーから流出する水素ガスを低圧圧縮機によって圧縮して吸着塔で水素ガスから不純物を吸着除去してから、さらに高圧圧縮機で圧縮して高圧蓄圧器で貯留する。このため、当該水素供給システムは、水素分離型リフォーマーが劣化しても、最終的に需要設備に供給する水素ガスの純度の低下を抑制することができる。また、当該水素供給システムは、低圧圧縮機で圧縮したガスを吸着塔で処理する構成としたことで、吸着塔を比較的小型で高効率なものとすることができる。
当該水素供給システムは、上記吸着塔から流出する水素ガスを貯留する中間蓄圧器をさらに備えることが好ましい。この構成によれば、比較的安価にできる中間蓄圧器の容量を大きくし、比較的高価な高圧蓄圧器の容量を小さくすることで、当該水素供給システムのコストを低減することができる。
当該水素供給システムは、上記吸着塔の流入側流路と上記水素分離型リフォーマーの流入側流路とを接続可能な再生ガス流路を有することが好ましい。この構成によれば、吸着塔に流出側から水素ガスを供給して吸着塔内の吸着剤を逆洗浄して再生すると共に、排出されるガスを水素分離型リフォーマーに供給することで水素ガスを廃棄せずに再利用することができる。
当該水素供給システムは、上記低圧圧縮機が吐出する水素ガスを上記直接高圧圧縮機に直接供給可能なバイパス流路を有することが好ましい。この構成によれば、水素分離型リフォーマーの水素分離膜が十分に機能しているときは水素分離型リフォーマーから流出する水素ガスを吸着塔を介さず高圧圧縮機に供給することで効率の低下及び吸着塔内の吸着剤の劣化を抑制することができる。
当該水素供給システムにおいて、上記吸着塔が一酸化炭素、二酸化炭素、炭化水素及び水分を吸着可能な吸着剤を有することが好ましい。この構成によれば、水素分離型リフォーマーの水素分離膜に破れ等が生じた場合に漏出し得る不純物を吸着塔によって除去することができるので、水素ガスの純度の低下を効果的に抑制することができる。
当該水素供給システムは、上記高圧蓄圧器から需要設備に水素ガスを放出する流路に、水素ガスを冷却する熱交換器を有することが好ましい。この構成によれば、需要設備に供給する水素ガスの温度を下げることができるので、需要設備における効率を向上することができる。
以上のように、本発明の水素供給システムは、水素ガスの純度の低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態の水素供給システムの構成を示す模式図である。 図1の水素供給システムの水素分離膜リフォーマーの構成を示す模式的断面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
図1に、本発明の一実施形態に係る水素供給システムの構成を示す。当該水素供給システムは、水素ガスを製造し、水素ガスを使用する需要設備Eに水素ガスを供給する。当該水素供給システムから水素ガスが供給される需要設備Eとしては、特に限定されないが、例として、燃料電池車に水素を供給する水素ステーションの水素ディスペンサーを挙げることができる。
当該水素供給システムは、炭化水素から水素を生成して生成した水素を分離する水素分離型リフォーマー1と、水素分離型リフォーマー1から流出する水素ガスを圧縮する低圧圧縮機2と、低圧圧縮機2が吐出する水素ガスから不純物を吸着除去する吸着塔3と、吸着塔3から流出する水素ガスを貯留する中間蓄圧器4と、吸着塔3から流出する水素ガスをさらに圧縮する高圧圧縮機5と、高圧圧縮機が圧縮した水素ガスを貯留し、貯留する水素ガスを需要設備に放出する高圧蓄圧器6と、高圧蓄圧器から需要設備に放出される水素ガスを冷却する熱交換器7とを備える。
当該水素供給システムは、水素分離型リフォーマー1に原料ガスを供給する第1流路(水素分離型リフォーマー1の流入側流路)L1、水素分離型リフォーマー1から流出する水素ガスを低圧圧縮機2に導入する第2流路L2、低圧圧縮機2が吐出する水素ガスを吸着塔3に導入する第3流路(吸着塔3の流入側流路)L3、吸着塔3から流出する水素ガスを中間蓄圧器4に導入する第4流路L4、この第4流路L4から分岐して吸着塔3又は中間蓄圧器4から流出する水素ガスを高圧圧縮機5に導入する第5流路L5、高圧圧縮機5が吐出する水素ガスを高圧蓄圧器6に導入する第6流路L6、高圧蓄圧器6から需要設備Eに水素ガスを供給する第7流路L7、第5流路L5と第3流路L3とを接続する第8流路(バイパス流路)L8、及び第1流路L1と第3流路L3とを接続する第9流路(再生ガス流路)L9を備える。第3流路L3、第8流路L8及び第9流路L9は、閉鎖可能なバルブVを有し、水素ガスが流れる経路を選択できるようになっている。
<水素分離型リフォーマー>
水素分離型リフォーマー1は、図2に示すように、炭化水素を原料として水蒸気改質反応及び水素分離を行う水素分離膜モジュール11と、この水素分離膜モジュール11を収容する筐体12とを備える。
(水素分離膜モジュール)
水素分離膜モジュール11は、一端が閉鎖された筒状に形成され、他端が筐体12を貫通して外側に開口する多孔質支持体13と、この多孔質支持体13の外周面に積層される分離膜14と、この分離膜14の外周面にさらに積層される改質触媒層15と、多孔質支持体13の内周面に配設される熱保持用構造体16とを有するものとすることができる。
この水素分離膜モジュール11では、改質触媒層15の触媒作用により炭化水素が水蒸気と反応して一酸化炭素及び水素を生成する改質反応と、さらに一酸化炭素が水蒸気と反応して二酸化炭素及び水素を生じるシフト反応とが生じる。そして、分離膜14が反応生成物及び未反応ガスの中で水素だけを通過させることで、多孔質支持体13の端部開口から水素ガスが流出する。
上記原料とされる炭化水素としては、例えばメタン(CH)、エタン(C)、プロパン(C)等が挙げられ、中でも改質が容易なメタンが好適に用いられる。また、水蒸気改質反応を生じさせるために、水素分離膜モジュール11には水蒸気(HO)が供給される。従って、水素分離膜モジュール11には、炭化水素と水蒸気とを含む原料ガスを供給することが好ましい。
多孔質支持体13は、水素ガスが通過可能な連続気孔を有するものであり、分離膜14及び改質触媒層15を支持する構造材である。
多孔質支持体13の材質としては、特に限定されるものでないが、ジルコニア基材、アルミナ基材、ステンレス、シリカガラス等の公知のものが用いられる。中でも、耐熱衝撃性が高いジルコニア基材が好適に用いられる。
分離膜14は、水素分子が通過可能であり、二酸化炭素等が通過できない細孔を有する膜体である。
分離膜14の材質としては、特に限定されるものでないが、パラジウム、銅、ニオブ、バナジウム、シリカガラス、ゼオライト、炭素等が用いられる。中でも、水素を効率的に透過するパラジウム合金が好適に用いられる。
改質触媒層15は、上記炭化水素の改質反応を生じさせる改質触媒を含む多孔質の層である。
改質触媒層15の改質触媒としては、特に限定されるものでないが、Fe系、Ni系、Ru系の触媒をペレット状又はモノリス状にして用いることができる。
熱保持用構造体16は、水素分離型リフォーマー1が停止された際に稼働時の熱を保持し、水素分離膜モジュール11を緩やかに降温させる蓄熱体である。
熱保持用構造体16の形状としては、特に限定されるものではないが、複数の気体用流路を均等に有する円筒形とすることが好ましい。
熱保持用構造体16の材質としては、特に限定されるものではないが、例えば耐熱性を有するジルコニアやアルミナ、耐熱性に優れたインコネルの鋳造品等が挙げられる。
(筐体)
筐体12は、筒状のケーシングである。この筐体12は、水素分離膜モジュール11の多孔質支持体13が貫通しない側の端面に原料供給口17が形成され、水素分離膜モジュール11の多孔質支持体13が開口する側の端面に多孔質支持体13を取り囲むようオフガス排出口18が形成されている。
原料供給口17には、炭化水素を含む原料ガスが供給される。一方、オフガス排出口18からは、未反応の原料ガス並びに改質反応及びシフト反応の反応生成物のうち分離膜14を通過できなかったガスが排出される。
以上の水素分離型リフォーマー1は、上記改質反応及びシフト反応を促進するために、例えば400℃以上600℃以下に加温されることが好ましい。
また、水素分離型リフォーマー1の筐体12の内圧としては、例えば0.5MPa以上1.2MPa以下とすることが好ましい。
<低圧圧縮機>
低圧圧縮機2は、水素分離型リフォーマー1から流出する水素ガスを圧縮することにより、体積を小さくして、吸着塔3における流速を小さくする。
この低圧圧縮機2の吐出圧力の下限としては、2MPaが好ましく、3MPaがより好ましい。一方、低圧圧縮機2の吐出圧力の上限としては、60MPaが好ましく、50MPがより好ましい。低圧圧縮機2の吐出圧力が上記下限に満たない場合、吐出する水素ガスの容積が大きくなるため、吸着塔3及び中間蓄圧器4のサイズが大きくなり過ぎるおそれがある。逆に、低圧圧縮機2の吐出圧力が上記上限を超える場合、耐圧性を確保するために吸着塔3及び中間蓄圧器4が不必要に高価となるおそれがある。
<吸着塔>
吸着塔3は、容器内に、低圧圧縮機2が吐出する水素ガスから不純物を吸着除去する吸着剤を充填したものとすることができる。
吸着塔3が有する吸着剤は、一酸化炭素、二酸化炭素、炭化水素及び水分を吸着可能な吸着剤であることが好ましい。一酸化炭素、二酸化炭素、炭化水素及び水分を吸着可能な吸着剤としては、例えば特に一酸化炭素を吸着する5A型ゼオライト、特に二酸化炭素及び炭化水素を吸着する炭素系吸着剤、特に水分を吸着する活性アルミナ等を挙げることができ、これらの1種又は複数種を組み合わせて使用してもよい。
また、吸着塔3は、一酸化炭素、二酸化炭素、炭化水素及び水分を吸着可能な吸着剤に加えて、一酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤を有してもよい。一酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤としては、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、及びポリスチレンのうち1種以上の担体にハロゲン化銅(I)あるいはハロゲン化銅(II)を担持させた材料、この材料を還元処理した材料、又はゼオライト中のカチオンを1価の銅(Cu(I))にイオン交換した材料を主成分とするものが挙げられる。上記材料は一酸化炭素の吸着性能が大きいため、吸着剤使用量を削減できると共に、水素回収率の向上を図ることができる。なお、「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば50質量%以上含有される成分をいう。
<中間蓄圧器>
中間蓄圧器4は、吸着塔3から流出する水素ガスを貯留する。このように、高圧蓄圧器6の前段で、需要設備Eに供給する圧力よりも低い圧力で水素ガスを貯留することによって、高圧蓄圧器6の容量を小さくすることができ、当該水素供給システム全体として設備コストを低減することができる。
この中間蓄圧器4の容量としては、例えば需要設備Eにおける水素ガスの使用量の3分間分以上12時間分以下とすることができる。
また、中間蓄圧器4は、第4流路L4から吸着塔3に水素ガスを供給して吸着塔3内を通常とは逆方向に水素ガス(再生ガス)を流すことにより内部の吸着剤を逆洗浄して再生する際に、再生ガスの供給源となる。
また、この逆洗浄の際、吸着塔3内を通過して第3流路L3に流出した再生ガスは、第9流路L9を介して第1流路L1に送られ、水素分離型リフォーマー1に再供給される。これにより、水素ガスを無駄なく利用することができる。
<高圧圧縮機>
高圧圧縮機5には、吸着塔3から流失した水素ガスが第4流路L4及び第5流路L5を介して、吸着塔3から直接、又は中間蓄圧器4に一旦貯留されてから供給される。この高圧圧縮機5は、水素ガスを需要設備Eに対する供給圧力まで昇圧する。このように、吸着塔3の下流に高圧圧縮機5を有することで、吸着塔3の使用圧力を最適な圧力に設定することができる。
また、当該水素供給装置は、低圧圧縮機2が吐出した水素ガスを、バイパス流路L8を介して直接高圧圧縮機5に導入することができるようになっている。このため、例えば水素分離型リフォーマー1の分離膜14が新しい場合等、分離膜14による水素の分離能力が大きく、低圧圧縮機2から吐出する水素ガス濃度が十分に高い場合には、水素ガスを吸着塔3を通さずに利用することで、吸着塔3の吸着剤の能力低下を抑制し、吸着塔3の交換頻度を低減することができる。
<高圧蓄圧器>
高圧蓄圧器6は、高圧圧縮機5が圧縮した水素ガスを貯留することで、需要設備Eに対する水素ガスの供給圧力を安定させるバッファーである。
この高圧蓄圧器6の容量としては、例えば需要設備Eにおける水素ガスの使用量から判断し、容積として100L以上3000L以下とすることができる。
<熱交換器>
熱交換器7は、高圧蓄圧器6から需要設備Eに水素ガスを放出する第7流路に設けられる。当該水素供給システムは、この熱交換器7を有することによって、需要設備Eにおける水素ガスの利用効率、例えば燃料電池車への水素供給速度等を向上することができる。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
当該水素供給システムにおいて、水素分離型リフォーマーは、上記実施形態において説明したものに限られず、改質触媒層と水素分離膜とを有するものであれば、どのような形式のものであってもよい。例えば、当該水素供給システムにおける水素分離型リフォーマーは、筒状の水素分離膜の内周面に改質触媒層が積層されているものであってもよい。
当該水素供給システムにおいて、中間蓄圧器は省略可能である。この場合、高圧蓄圧器が貯留する水素ガスを調圧弁を介して吸着塔の出口側流路に供給する流路を設けることにより、吸着塔の逆洗浄を可能にしてもよい。
また、当該水素供給システムにおいて、吸着塔の逆洗浄は必須ではない。従って、当該水素供給システムにおいて吸着塔の逆洗浄に用いるための構成は省略してもよい。また、水素供給システムにおいて、逆洗浄を行う場合も再生ガス流路は必須ではない。つまり、吸着塔の逆洗浄時に吸着塔から排出されるガスを当該水素供給システムの外部に排出して処理してもよい。
また、当該水素供給システムにおいて、低圧圧縮機から直接高圧圧縮機に水素ガスを供給するためのバイパス流路も省略することができる。つまり、低圧圧縮機から吐出される水素ガスの全量を吸着塔に供給してもよい。
本発明に係る水素供給システムは、燃料電池車用水素ステーションに特に好適に利用することができる。
1 水素分離型リフォーマー
2 低圧圧縮機
3 吸着塔
4 中間蓄圧器
5 高圧圧縮機
6 高圧蓄圧器
7 熱交換器
11 水素分離膜モジュール
12 筐体
13 多孔質支持体
14 分離膜
15 改質触媒層
16 熱保持用構造体
17 原料供給口
18 オフガス排出口
E 需要設備
L1 第1流路
L2 第2流路
L3 第3流路
L4 第4流路
L5 第5流路
L6 第6流路
L7 第7流路
L8 第8流路
L9 第9流路
V バルブ

Claims (6)

  1. 炭化水素を原料として水蒸気改質反応及び水素分離を行う水素分離膜モジュールを備え、この水素分離膜モジュールが改質触媒層及びこの改質触媒層に積層される水素分離膜を有する水素分離型リフォーマーと、
    上記水素分離型リフォーマーから流出する水素ガスを圧縮する低圧圧縮機と、
    上記低圧圧縮機が吐出する水素ガスから不純物を吸着除去する吸着塔と、
    上記吸着塔から流出する水素ガスをさらに圧縮する高圧圧縮機と、
    上記高圧圧縮機が圧縮した水素ガスを貯留し、貯留する水素ガスを需要設備に放出する高圧蓄圧器と
    を備える水素供給システム。
  2. 上記吸着塔から流出する水素ガスを貯留する中間蓄圧器をさらに備える請求項1に記載の水素供給システム。
  3. 上記吸着塔の流入側流路と上記水素分離型リフォーマーの流入側流路とを接続可能な再生ガス流路を有する請求項1又は請求項2に記載の水素供給システム。
  4. 上記低圧圧縮機が吐出する水素ガスを上記直接高圧圧縮機に直接供給可能なバイパス流路を有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の水素供給システム。
  5. 上記吸着塔が一酸化炭素、二酸化炭素、炭化水素及び水分を吸着可能な吸着剤を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の水素供給システム。
  6. 上記高圧蓄圧器から需要設備に水素ガスを放出する流路に、水素ガスを冷却する熱交換器を有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の水素供給システム。
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