JPH04255702A - ポリビニルアルコール系重合体およびポリビニルエステル系重合体 - Google Patents

ポリビニルアルコール系重合体およびポリビニルエステル系重合体

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JPH04255702A
JPH04255702A JP3947691A JP3947691A JPH04255702A JP H04255702 A JPH04255702 A JP H04255702A JP 3947691 A JP3947691 A JP 3947691A JP 3947691 A JP3947691 A JP 3947691A JP H04255702 A JPH04255702 A JP H04255702A
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mol
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真明 衣川
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和俊 寺田
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均 丸山
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応性に優れた側鎖にエ
チレン性二重結合を有するポリビニルアルコール系重合
体および反応性に優れた側鎖にエチレン性二重結合を有
するポリビニルエステル系重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリビニルアルコールにエチレン
性二重結合を導入する試みは数多く提案されている。例
えば、ポリビニルアルコールの水酸基とグリシジルメタ
クリレートのような二重結合を有するエポキシ化合物と
の反応による方法、カルボキシル基変性ポリビニルアル
コールのカルボキシル基とグリシジル(メタ)アクリレ
ートとの反応による方法が挙げられる。しかしながら、
従来の方法は側鎖にエチレン性二重結合を有するポリビ
ニルアルコール系重合体を得るための反応条件が過激で
あるために、エチレン性二重結合部分での重合がおこっ
たり、ポリビニルアルコールが分解するという問題があ
り、工業的に有用な側鎖にエチレン性二重結合を有する
ポリビニルアルコール系重合体は見い出されていなかっ
た。また工業的に有用な側鎖にエチレン性二重結合を有
するポリビニルエステル系重合体についても、従来は全
く見い出されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点の全くない、反応性に優れた側鎖に二重結合を
有するポリビニルアルコール系重合体および反応性に優
れた側鎖に二重結合を有するポリビニルエステル系重合
体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、下記の化3または化
4で表される構造単位を含有するポリビニルアルコール
系重合体ならびに下記の化3または化4で表される構造
単位を含有するポリビニルエステル系重合体を見い出し
、本発明を完成させるに至った。
【化3】
【化4】
【0005】本発明のポリビニルアルコール系重合体は
上記の化3または化4で表される構造単位を0.1〜3
0モル%含有し、けん化度50モル%以上および重合度
10以上のポリビニルアルコール系重合体である。構造
単位は化3または化4で表されるが、そのなかでも化3
で表される構造単位の方が好ましい。R1は水素または
メチル基である。R2は水素または炭素数1〜4のアル
キル基であり、そのなかでも水素またはメチル基が好ま
しい。R3は水素または炭素数1〜3のアルキル基であ
り、そのなかでも水素またはメチル基が好ましい。R4
は炭素数1〜3のアルキレン基であり、炭素数は小さい
方が好ましい。
【0006】構造単位における(X)は、エステル結合
側で二重結合を構成する炭素に連結する(X1)で表さ
れる連結基、R7側で二重結合を構成する炭素に連結す
る(X2)で表される連結基またはO側で二重結合を構
成する炭素に連結する(X3)で表される連結基である
。(X1)におけるR5は分岐を有していても良い炭素
数1〜20のアルキレン基であり、そのなかでも炭素数
1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜6のア
ルキレン基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキレン
基がより好ましく、炭素数1のアルキレン基が最も好ま
しい。(X2)におけるR6およびR7は炭素数1〜1
0のアルキレン基であり、そのなかでも炭素数1〜5の
アルキレン基が好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基
がより好ましく、炭素数1のアルキレン基が最も好まし
い。(X3)におけるR6は炭素数1〜10のアルキレ
ン基であり、そのなかでも炭素数1〜5のアルキレン基
が好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基がより好まし
く、炭素数1のアルキレン基が最も好ましい。
【0007】本発明のポリビニルアルコール系重合体に
おけるエチレン性二重結合を有する構造単位の含有量は
0.1〜30モル%であり、そのなかでも0.2〜20
モル%が好ましく、0.5〜15モル%がより好ましい
。構造単位の含有量が0.1モル%未満の場合には、側
鎖にエチレン性二重結合を含有するポリビニルアルコー
ル系重合体としての特徴が充分に発現しなくなる。また
構造単位の含有量が30モル%を超える場合にはポリビ
ニルアルコールが本来有している皮膜の強靭さや良好な
水溶性等の特徴が失われ、本発明の特徴が充分に発現し
なくなる。
【0008】本発明のポリビニルアルコール系重合体の
ビニルエステル部分のけん化度としては50モル%以上
であり、70モル%以上が好ましく、98モル%以上が
より好ましい。けん化度が高い方がポリビニルアルコー
ル系重合体の皮膜強度、水溶性の点から好ましい。本発
明のポリビニルエステル系重合体において、けん化され
ていないビニルエステル単位としてはギ酸ビニル、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バー
サチック酸ビニル等からなるビニルエステル単位が挙げ
られ、そのなかでも酢酸ビニル単位が工業生産の点から
好ましい。本発明のポリビニルアルコール系重合体の重
合度は10以上であり、10〜30000が好ましく、
100〜4000がより好ましく、300〜3000が
最も好ましい。ここで重合度は、完全にけん化したポリ
ビニルアルコール系重合体の極限粘度([η],dl/
g単位)を水中、30℃で測定し、下記の数1で表され
る式を用いて算出したものである。
【数1】
【0009】次に、本発明のポリビニルエステル系重合
体について説明する。本発明のポリビニルエステル系重
合体は、前記の化3または化4で表されるエチレン性二
重結合を有する構造単位を0.1〜30モル%含有し、
ビニルエステルのけん化度50モル%未満および重合度
10以上のポリビニルエステル系重合体である。化3ま
たは化4で表される構造単位およびその含有量ならびに
重合度は上記のポリビニルアルコール系重合体の欄に記
載したものと同一である。本発明のポリビニルエステル
系重合体のビニルエステル部分のけん化度は50モル%
未満であり、該重合体の用途により、適宜選択される。 例えば、該重合体の親水性が要求される場合にはけん化
度10モル%以上50モル%未満、好ましくは20モル
%以上50モル%未満のものが用いられ、該重合度の疎
水性が要求される場合にはけん化度0〜20モル%、好
ましくは0〜10モル%のものが用いられる。本発明の
ポリビニルエステル系重合体におけるビニルエステル単
位としては前記のポリビニルアルコール系重合体の欄に
記載したビニルエステル単位が用いられる。
【0010】次に、側鎖にエチレン性二重結合を有する
ポリビニルアルコール系重合体の製造方法について説明
する。本発明のエチレン性二重結合を有するポリビニル
アルコール系重合体の製造方法としては特に制限はない
が、エチレン性二重結合を分子内に有するエポキシ化合
物のエポキシ環とアミノ基変性ポリビニルアルコールの
アミノ基とを反応させる方法が挙げられる。エチレン性
二重結合を分子内に有するエポキシ化合物のなかでも、
エポキシ環を片末端に有するエポキシ化合物が好ましい
。このようなエポキシ化合物としては、下記の化5で表
されるエポキシ化合物が挙げられる。
【0011】
【化5】
【0012】上記の化5で表されるエポキシ化合物のな
かでも、グリシジル(メタ)アクリレート、2−エポキ
シエチル(メタ)アクリレート、3−エポキシプロピル
(メタ)アクリレート、4−エポキシブチル(メタ)ア
クリレート、6−エポキシヘキシル(メタ)アクリレー
ト、12−エポキシドデシル(メタ)アクリレートなど
の(メタ)アクリル酸エステル類、グリシジルビニルエ
ーテル、2−エポキシエチルビニルエーテル、3−エポ
キシプロピルビニルエーテル、4−エポキシブチルビニ
ルエーテル、6−エポキシヘキシルビニルエーテルなど
のビニルエーテル類、グリシジルアリルエーテル、2−
エポキシエチルアリルエーテル、3−エポキシプロピル
アリルエーテル、4−エポキシブチルアリルエーテル、
6−エポキシヘキシルアリルエーテルなどのアリルエー
テル類などが反応性の点で好ましい。これらのエポキシ
化合物のなかでも、メタクリル酸エステル類が経済性お
よび得られたポリビニルアルコール系重合体の反応性の
点で特に好ましい。
【0013】アミノ基変性ポリビニルアルコールとして
は、下記の化6または化7で表される1級アミノ基また
は2級アミノ基を有する構造単位を含有するポリビニル
アルコールが挙げられる。
【化6】
【化7】 アミノ基の含有量としては0.1〜30モル%のものが
好ましく用いられる。アミノ基変性ポリビニルアルコー
ルのけん化度は50モル%以上であり、70モル%が好
ましく、98モル%以上が最も好ましい。アミノ基変性
ポリビニルアルコールの重合度は目的とする側鎖にエチ
レン性二重結合を有するポリビニルアルコール系重合体
の用途により適宜選択される。アミノ基変性ポリビニル
アルコールの製造方法としては、工業化学雑誌59巻、
658頁(1956)、同60巻、353頁、1188
頁(1957)、特開昭56−113292号、特開昭
62−74902号等に記載の方法や、1級アミノ基ま
たは2級アミノ基を有するオレフィン性不飽和単量体ま
たは加水分解等により1級アミノ基または2級アミノ基
を生成しうる置換基を有するオレフィン性不飽和単量体
と酢酸ビニルとを共重合させた後、けん化する方法等が
挙げられる。具体的にはビニルアセトアミド、メチルビ
ニルアセトアミドと酢酸ビニルとを共重合させた後、け
ん化する方法、アリルアミンと酢酸ビニルとを共重合さ
せた後、けん化する方法が挙げられる。本発明において
用いるアミノ基変性ポリビニルアルコールは、本発明の
目的を損わない範囲においてアミノ基以外の他の官能基
を有していても差しつかえない。このような官能基とし
ては長鎖アルキル基、シラン基、スルホン酸基、カルボ
キシル基、4級アンモニウム塩等が挙げられる。また反
応は均一溶液下またはPVAが溶解しない状態で行って
も良い。また必要によってはギ酸、酢酸、塩酸などの酸
やトリエチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、イ
ミダゾール、2メチルイミダゾールなどのアルカリなど
の触媒を加えても何ら差しつかえない。
【0014】エチレン性二重結合を分子内に有するエポ
キシ化合物のエポキシ環とアミノ基変性ポリビニルアル
コールのアミノ基との反応は水、ジメチルスルホキシド
、N−メチル−2−ピロリドンなどの溶媒中で、行われ
る。上記の溶媒のなかでも水、ジメチルスルホキシドが
好ましい。エポキシ化合物に対するアミノ基変性ポリビ
ニルアルコールのアミノ基のモル比は0.1〜100が
好ましく、1〜50がより好ましい。溶媒中のアミノ基
変性ポリビニルアルコールの濃度は、均一溶液下で反応
させる場合には0.01〜50重量%程度、好ましくは
1〜30重量%に調節する。反応温度は0〜300℃が
好ましく、30〜200℃がより好ましい。反応時間は
0.01〜200時間が好ましく、0.5〜100時間
がより好ましい。得られたポリビニルアルコール系重合
体は従来公知の方法により精製される。
【0015】次に、側鎖にエチレン性二重結合を有する
ポリビニルエステル系重合体の製造方法について説明す
る。本発明のエチレン性二重結合を有するポリビニルエ
ステルの製造方法としては特に制限はないが、上記の方
法によって得られた側鎖にエチレン性二重結合を有し、
けん化度50モル%以上のポリビニルアルコール系重合
体を再エステル化することにより得られる。再エステル
化は、エチレン性二重結合を有し、けん化度50モル%
以上のポリビニルアルコール系重合体を無水酢酸、塩化
アセチルなどの有機酸と反応させることにより行う。こ
の際、ピリジン、トリエチルアミンなどの反応助剤を添
加しても良く、またポリビニルアルコール系重合体をジ
メチルスルホキシド、酢酸などの溶媒に溶解し、均一溶
液下で反応を行ってもよい。ポリビニルアルコール系重
合体と有機酸との仕込比については特に制限はないが、
ポリビニルアルコール系重合体1gに対して有機酸0.
1〜50g、好ましくは1〜30gの範囲から目的とす
るポリビニルエステル系重合体のけん化度に応じて適宜
選択される。反応温度は0〜300℃が好ましく、50
〜200℃がより好ましい。反応時間は0.01〜20
0時間が好ましく、1〜100時間がより好ましい。な
お、上記の再エステル化を行うにあたっては窒素などの
不活性ガスでシールするのが好ましい。得られたポリビ
ニルエステル系重合体は従来公知の方法により精製され
る。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。 なお、以下で「部」または「%」は特にことわりのない
限り、「重量部」または「重量%」をそれぞれ意味する
。 実施例1 前記の化6で表される構造単位において、R1=H、R
2=CH3である構造単位を3モル%含有し、けん化度
99.9モル%および重合度2000のアミノ基変性ポ
リビニルアルコール(アミノ基を有する構造単位および
ビニルアルコール単位以外の単位はビニルアセテート単
位。以下の実施例2以下も同じ。)150gをジメチル
スルホキシド4850gに添加し、90℃で加熱し、撹
拌溶解した。アミノ基変性ポリビニルアルコールが溶解
後、グリシジルメタクリレート82gおよびトリエチル
アミン1.6gを添加し、90℃で反応を行った。反応
開始9時間後に撹拌を停止し、反応液を多量のアセトン
に投入し、ポリマーを再沈させ十分に洗浄後、真空乾燥
を行うことによりエチレン性二重結合を有する構造単位
を含有するポリビニルアルコール系重合体(以下、重合
体[A]と略記する)を得た。アミノ基変性ポリビニル
アルコールのD2O中で測定した1H−NMRスペクト
ル(日本電子(株)製、型式GSX−270にて測定し
た。以下、同一の装置を用いた。)を図1に示す。図1
のスペクトル中、δ1.5〜1.8ppmのピークはメ
チレン基を、δ2.5ppmのピークはN−メチル基を
、δ4.0ppmのピークはメチン基をそれぞれ示して
いる。また、重合体[A]のD2O中で測定した1H−
NMRスペクトルを図2に示す。
【0017】図−2のスペクトル中、δ1.5〜1.8
ppmのピークはメチレン基を、δ2.73ppmおよ
び2.92ppmのピークはN−メチル基を、δ=4.
0ppmのピークはメチン基を、δ5.34ppmおよ
び5.65ppmのピークはエチレン性二重結合中のメ
チレン基をそれぞれ示している。δ5.34ppmおよ
びδ5.65ppmのピークよりエチレン性二重結合が
存在することが確認できた。図−2よりアミノ基変性ポ
リビニルアルコールのアミノ基の反応率は50%であり
、エチレン性二重結合を有する構造単位の含有量は1.
5モル%であった。また重合体[A]のけん化度は99
.9モル%、重合度1980であった。
【0018】比較例1 けん化度99.9モル%および重合度1750のポリビ
ニルアルコール150gをジメチルスルホキシド485
0gに添加し、90℃で加熱し、撹拌溶解した。ポリビ
ニルアルコールが溶解後、グリシジルメタクリレート8
2gを添加し、90℃で反応を行った。反応開始9時間
後、撹拌を停止し、反応液を多量のアセトンに投入し、
ポリマーを再沈させて十分に洗浄後、真空乾燥を行うこ
とにより、ポリビニルアルコール系重合体(以下、重合
体[B]と略記する)を得た。重合体[B]のD2O中
で測定した1H−NMRスペクトルを図−3に示す。図
−3のスペクトル中、δ1.5〜1.8ppmにピーク
はメチレン基を、δ4.0ppmのピークはメチン基を
それぞれ示す。δ5.3ppmおよび5.6ppmにピ
ークが見られないことから重合体[B]中にエチレン性
二重結合が含まれていないことが明らかである。
【0019】実施例2 前記の化6で表される構造単位において、R1=CH3
、R2=C2H5である構造単位を20モル%含有し、
けん化度88.5モル%および重合度1000のアミノ
基変性ポリビニルアルコール10gをN−メチル−2ピ
ロリドン190gに添加し、60℃で加熱し、撹拌溶解
した。アミノ基変性ポリビニルアルコールが溶解後、グ
リシジルメタクリレート25gおよびトリエチルアミン
0.5gを添加し、90℃で反応を行った。反応開始3
時間後に撹拌を停止し、反応液を多量のアセトンに投入
し、ポリマーを再沈させ十分に洗浄後、真空乾燥を行う
ことにより、エチレン性二重結合を有する構造単位を1
5モル%含有し、けん化度88.4モル%および重合度
960のポリビニルアルコール系重合体を得た。
【0020】実施例3 前記の化6で表される構造単位において、R1=H、R
2=CH3である構造単位を5.3モル%含有し、けん
化度52.0モル%および重合度4000のアミノ基変
性ポリビニルアルコール100gをジメチルスルホキシ
ド900gに添加し、90℃で加熱し、撹拌溶解した。 アミノ基変性ポリビニルアルコールが溶解後、4−エト
キシブチルメタクリレート100gおよびトリエチルア
ミン5gを添加し、室温で反応を行った。反応開始24
時間後に撹拌を停止し、反応液を多量のアセトンに投入
し、ポリマーを再沈させ十分に洗浄後、真空乾燥するこ
とにより、エチレン性二重結合を有する構造単位を3.
5モル%含有し、けん化度52.0モル%および重合度
4000のポリビニルアルコール系重合体を得た。
【0021】実施例4 前記の化6で表される構造単位においてR1=H、R2
=C3H7である構造単位を1.0モル%含有し、けん
化度72.3モル%および重合度2000のアミノ基変
性ポリビニルアルコール50gをジメチルスルホキシド
450gに添加し、90℃で加熱し、撹拌溶解した。ア
ミノ基変性ポリビニルアルコールが溶解後、グリシジル
アクリレート18gおよびトリエチルアミン0.2g添
加し、90℃で反応を行った。反応開始2時間後に撹拌
を停止し、反応液を多量のアセトンに投入し、ポリマー
を再沈させ十分に洗浄後、真空乾燥することにより、エ
チレン性二重結合を有する構造単位を0.95モル%含
有し、けん化度72.1モル%および重合度1970の
ポリビニルアルコール系重合体を得た。
【0022】実施例5 前記の化7で表される構造単位において、R1=H、R
2=H、R4=C3H6である構造単位を10.0モル
%含有し、けん化度99.9モル%および重合度20の
アミノ基変性ポリビニルアルコール10gをジメチルス
ルホキシド490gに添加し、90℃で加熱し、撹拌溶
解した。アミノ基変性ポリビニルアルコールが溶解後、
グリシジルメタクリレート5gおよびトリエチルアミン
0.1gを添加し、90℃で反応を行った。反応開始3
時間後に撹拌を停止し、反応液を多量のアセトンに投入
し、ポリマーを再沈させ十分に洗浄後、真空乾燥させる
ことにより、エチレン性二重結合を有する構造単位を4
.8モル%含有し、けん化度99.9モル%および重合
度20のポリビニルアルコール系重合体を得た。
【0023】実施例6 前記の化6で表される構造単位において、R1=H、R
2=CH3である構造単位を3.0モル%含有し、けん
化度99.9モル%および重合度2000のアミノ基変
性ポリビニルアルコール10gをメタノール10gに浸
漬し、グリシジルメタクリレート5gを添加し、50℃
で反応を行った。反応開始12時間後に反応液を多量の
アセトンで洗浄後、真空乾燥することにより、エチレン
性二重結合を有する構造単位を2.0モル%含有し、け
ん化度99.9モル%および重合度1990のポリビニ
ルアルコール系重合体を得た。
【0024】実施例7 前記の化7で表される構造単位においてR1=H、R2
=CH3、R4=CH2である構造単位を5モル%含有
し、けん化度99.9モル%および重合度30のアミノ
基変性ポリビニルアルコール5gをジメチルスルホキシ
ド200gに添加し、90℃で加熱し、撹拌溶解した。 アミノ基変性ポリビニルアルコールが溶解後、15−エ
ポキシペンタデシルアクリレート50gおよびピリジン
1gを添加し、90℃で反応を行った。反応開始12時
間後に撹拌を停止し、反応液を多量のアセトンに投入し
、ポリマーを再沈させ十分に洗浄後、真空乾燥させるこ
とにより、エチレン性二重結合を有する構造単位を3.
8モル%含有し、けん化度99.8モル%および重合度
30のポリビニルアルコール系重合体を得た。
【0025】実施例8 前記の化6で表される構造単位においてR1=H、R2
=CH3である構造単位を30モル%含有し、けん化度
99.8モル%および重合度1750のアミノ基変性ポ
リビニルアルコール10gをジメチルスルホキシド15
0gに添加し、90℃で加熱し、撹拌溶解した。アミノ
基変性ポリビニルアルコールが溶解後、アリルグリシジ
ルエーテル30gおよびトリエチルアミン0.5gを添
加し、90℃で反応を行った。反応開始9時間後に撹拌
を停止し、反応液を多量のアセトンに投入し、ポリマー
を再沈させ十分に洗浄後、真空乾燥を行うことにより、
エチレン性二重結合を有する構造単位を25モル%含有
し、けん化度99.7モル%および重合度1720のポ
リビニルアルコール系重合体を得た。
【0026】実施例9 実施例1で得られたポリビニルアルコール系重合体10
gを無水酢酸160gに浸漬し、ピリジン4gを添加し
た後、105℃で24時間撹拌した。得られた反応物を
蒸留水で充分に洗浄し、50℃の真空下で乾燥すること
により、エチレン性二重結合を有する構造単位を1.5
モル%含有し、けん化度0モル%および重合度1980
のポリビニルエステル系重合体を得た。
【0027】実施例10 実施例6で得られたポリビニルアルコール系重合体5g
を無水酢酸40gに浸漬し、90℃で12時間乾燥した
。得られた反応物を蒸留水で充分に洗浄し、50℃で真
空下で乾燥することにより、エチレン性二重結合を有す
る構造単位を2.0モル%含有し、けん化度30モル%
および重合度1990のポリビニルエステル系重合体を
得た。
【0028】
【発明の効果】本発明の側鎖にエチレン性二重結合を有
するポリビニルアルコール系重合体は、エチレン性二重
結合を有することにより、容易に架橋反応を起こしたり
、他のモノマーが容易にグラフト反応するなどの特徴を
有するとともに、ポリビニルアルコールが本来有してい
る親水性や強靭さも有する。本発明の側鎖にエチレン性
二重結合を有するポリビニルアルコール系重合体は、こ
れらの特徴を活かし、繊維、フィルム、感光性樹脂、刷
版材、糊剤、紙用コーティング剤、接着剤、懸濁重合用
分散安定剤、乳化重合用分散安定剤、分散剤、ブチラー
ル樹脂、スポンジなどの用途に極めて有用である。さら
に、本発明の側鎖にエチレン性二重結合を有するポリビ
ニルアルコール系重合体の製造方法は比較的温和な条件
で実施可能であり、ポリビニルアルコール系重合体の分
解等の副反応が起きないという特徴を有し、反応性およ
び親水性を有する新規な重合体を提供できることから、
その工業的意義は大きい。
【0029】また本発明の側鎖にエチレン性二重結合を
有するポリビニルエステル系重合体は、エチレン性二重
結合を有することにより、容易に架橋反応を起こしたり
他のモノマーが容易にグラフト反応するなどの特徴を有
するとともに、ポリビニルエステルが本来有している親
油性や常温における寸法安定性も有する。本発明の側鎖
にエチレン性二重結合を有するポリビニルエステル系重
合体は、これらの特徴を活かし、塗料、接着剤、分散剤
、感光性樹脂、繊維処理剤、紙用サイズなどの用途に極
めて有用である。また本発明の側鎖にエチレン性二重結
合を有するポリビニルアルコール系重合体は他のモノマ
ーとの重合または光架橋により、非常に優れた耐水性を
示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において用いたアミノ基変性ポリビニ
ルアルコールの1H−NMRスペクトルを示す。
【図2】実施例1により得られた重合体[A]の1H−
NMRスペクトルを示す。
【図3】比較例1により得られた重合体[B]の1H−
NMRスペクトルを示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記の化1で表される構造単位を0.
    1〜30モル%含有し、けん化度50モル%以上および
    重合度10以上のポリビニルアルコール系重合体。 【化1】
  2. 【請求項2】  下記の化2で表される構造単位を0.
    1〜30モル%含有し、けん化度50モル%以上および
    重合度10以上のポリビニルアルコール系重合体。 【化2】
  3. 【請求項3】  請求項1記載の化1で表される構造単
    位を0.1〜30モル%含有し、けん化度50モル%未
    満および重合度10以上のポリビニルエステル系重合体
  4. 【請求項4】  請求項2記載の化2で表される構造単
    位を0.1〜30モル%含有し、けん化度50モル%未
    満および重合度10以上のポリビニルエステル系重合体
  5. 【請求項5】  エチレン性二重結合を分子内に有する
    エポキシ化合物のエポキシ環とアミノ基変性ポリビニル
    アルコールのアミノ基とを反応させることを特徴とする
    側鎖にエチレン性二重結合を有するポリビニルアルコー
    ル系重合体の製造方法。
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