JPH04252885A - 容積型回転ポンプ - Google Patents

容積型回転ポンプ

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JPH04252885A
JPH04252885A JP786091A JP786091A JPH04252885A JP H04252885 A JPH04252885 A JP H04252885A JP 786091 A JP786091 A JP 786091A JP 786091 A JP786091 A JP 786091A JP H04252885 A JPH04252885 A JP H04252885A
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JP
Japan
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pump
rotor
discharge port
discharge
shaft
Prior art date
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Application number
JP786091A
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English (en)
Inventor
Takahiko Kato
貴彦 加藤
Motoya Ito
元也 伊藤
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏心して設けられたイ
ンナロータとアウタロータとの間に容積室を形成し、こ
のインナロータとアウタロータとを回転させて容積室の
流体を吐出させるようにした容積型回転ポンプに関し、
例えば、車両用燃料ポンプに適用して好適なものである
【0002】
【従来の技術】従来から、トロコイド型等の容積型回転
ポンプが広く知られている。また、このような容積型回
転ポンプを車両用燃料ポンプに用いるものが提案されて
おり、例えば特開昭60─156988号公報のような
車両用燃料ポンプが知られている。この公報のものは、
インナロータとアウタロータとを備える1段のポンプを
備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の構造では、唯一
1段のポンプで燃料を吐出するため、充分な燃料流量を
得るためにはポンプ部の直径の大型化が避けられなかっ
た。また、唯一1段のポンプで燃料を吐出するため、そ
れぞれの容積室が吐出ポートに達するたびに吐出圧に変
動を生じ、それがポンプの吐出脈動となるとともにポン
プの騒音の原因となっていた。
【0004】本発明は上記のような問題点に鑑み、容積
型回転ポンプの吐出圧変動を抑制し、吐出脈動の低減と
、騒音の低減とを図ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、回転軸と、前記回転軸に
より回転駆動されるインナロータとアウタロータとを備
え、前記インナロータと前記アウタロータとの間に容積
室を形成し、吸入ポートから前記容積室内に導入された
流体を吐出ポートへ吐出する第1のポンプと、前記回転
軸により回転駆動されるインナロータとアウタロータと
を備え、前記インナロータと前記アウタロータとの間に
容積室を形成し、吸入ポートから前記容積室内に導入さ
れた流体を吐出ポートへ吐出する第2のポンプと、前記
第1のポンプの吐出ポートと前記第2のポンプの吐出ポ
ートとを共通の吐出口へ連通させる連通路とを備え、前
記第1のポンプの容積室と前記第2のポンプの容積室と
が交互に前記吐出ポートに到達するように、前記第1の
ポンプと前記第2のポンプとが前記回転軸に対して同軸
に組付けられることを特徴とする容積形回転ポンプとい
う技術的手段を採用した。
【0006】また、前記第1のポンプの前記吐出ポート
と前記第2のポンプの前記吐出ポートとが前記回転軸を
挟んで位置するように前記第1のポンプと前記第2のポ
ンプとが構成されてもよい。
【0007】
【作用】上記請求項1記載の本発明の構成によると、単
一の回転軸からの回転力によって第1と第2のふたつの
ポンプが駆動される。しかも、この構成では、第1のポ
ンプの容積室と第2のポンプの容積室とが交互に吐出ポ
ートに到達するように、第1のポンプと第2のポンプと
が回転軸に対して同軸に組付けられる。このため、第1
のポンプの容積室が順次吐出ポートに到達して発生する
吐出圧力の脈動と、第2のポンプの容積室が順次吐出ポ
ートに到達して発生する吐出圧力の脈動とが互いに相殺
しあい、共通の吐出口における吐出圧力の脈動が小さく
抑制され、ポンプの回転に伴う圧力の脈動に起因する騒
音が抑制される。
【0008】さらに、この請求項2記載の構成を採用す
れば、第1のポンプの吐出ポート側から回転軸に作用す
る荷重と、第2のポンプの吐出ポート側から回転軸に作
用する荷重とを回転軸の両側から加わるようにでき、回
転軸に加わる荷重の偏りが抑制され、動力が低減される
【0009】
【実施例】以下、本発明を車両用燃料ポンプに適用した
第1実施例を図1ないし図4に基づいて説明する。図1
は車両用燃料ポンプの部分断面図である。図1において
、燃料ポンプ1の円筒状ハウジング10の一端には、カ
バー11が設けられている。このカバー11には、ハウ
ジング10の中央部12に内蔵された図示せぬモータ部
の電源供給用コネクタ13と、加圧された燃料が吐出さ
れる吐出口14とが設けられている。
【0010】ハウジング10の中央部12に内蔵された
モータ部のアーマチャ20のシャフト21には、断面を
D型にしたDカット部22が形成されている。ハウジン
グ10の他端には、ポンプ部30が設けられている。ポ
ンプ部30は、ポンプカバー31とスペーサ32との間
に形成された第1のポンプ50と、スペーサ32とベア
リングホルダ33との間に形成された第2のポンプ70
とを備えている。
【0011】図2は図1のA−A矢視断面を示し、第1
のポンプ50の構成を示す。図3は図1のB−B矢視断
面を示し、第2のポンプ70の構成を示す。なお、図2
、図3は断面図であるが、ポンプの構造の理解を容易に
するため、隠れている構成の一部を破線にて図示し、断
面図としてのハッチングは省略した。
【0012】図1において、ポンプカバー31には唯一
の吸入口34が形成され、この吸入口34は、第1のポ
ンプ50の吸入ポートと第2のポンプ70の吸入ポート
とに連通している。図2において、ポンプカバー31に
は、第1のポンプ50の吸入ポート51と、吐出ポート
52とが形成されている。また、ポンプカバー31には
、吸入口34から第2のポンプ70の吸入ポートへの連
通路35と、吐出ポート52から吐出口への連通路36
とが形成されている。
【0013】図1において、ベアリングホルダ33には
アーマチャ20のシャフト21を支持するベアリング2
3が保持されている。また、ベアリングホルダ33には
、第1のポンプ50の吐出ポート52からつながる第1
の吐出口37と、第2のポンプ70の吐出ポートからつ
ながる第2の吐出口38とが形成されている。これら第
1の吐出口37と第2の吐出口38とは、共にハウジン
グ10内に向けて開口しており、これら第1の吐出口3
7と第2の吐出口38とから吐出された燃料は、モータ
部を通って吐出口14から送り出される。
【0014】図3において破線で図示されるように、ベ
アリングホルダ33には、第2のポンプ70の吸入ポー
ト71と、吐出ポート72とが形成されている。図1お
よび図2において、第1のポンプ50は、ポンプカバー
31とスペーサ32との間に位置決めして固定されるロ
ータハウジング53と、このロータハウジング53内に
回転可能に収納されるアウターロータ54と、このアウ
ターロータ54内に回転可能に収納されるインナーロー
タ55とを備え、アウターロータ54とインナーロータ
55との間に複数の容積室が形成される。
【0015】ロータハウジング53はリング状で、アウ
ターロータ54を収納する内周53aは図2に破線で図
示される。この内周53aは、中心に対して、図2に一
点鎖線D1として図示される方向に偏心して形成されて
いる。さらに、ロータハウジング53には、ポンプカバ
ー31に形成された連通路35につながる穴56と、ポ
ンプカバー31に形成された連通路36につながる穴5
7とが形成されている。
【0016】アウターロータ54は円形の外周面と、1
1個のトロコイド歯形が形成された内周面とを有する。 インナーロータ55は、10個のトロコイド歯形が形成
された外周面と、シャフト21のDカット部22が挿入
されるD形の穴をその中心に有する。図1において、ス
ペーサ32にはポンプカバー31に形成された連通路3
5につながる穴39と、ポンプカバー31に形成された
連通路36につながる穴40と、シャフト21が通る穴
41とが形成されており、ハウジング10の中に位置決
めされて固定されている。
【0017】図1および図3において、第2のポンプ7
0は、スペーサ32とベアリングホルダ33との間に位
置決めして固定されるロータハウジング73と、このロ
ータハウジング73内に回転可能に収納されるアウター
ロータ74と、このアウターロータ74内に回転可能に
収納されるインナーロータ75とを備え、アウターロー
タ74とインナーロータ75との間に複数の容積室が形
成される。
【0018】ロータハウジング73はリング状で、アウ
ターロータ74を収納する内周73aは図3に図示され
ように、中心に対して、一点鎖線D2として図示される
方向に偏心して形成されている。さらに、ロータハウジ
ング73には、ポンプカバー31に形成された連通路3
5につながる穴76と、ポンプカバー31に形成された
連通路36につながる穴77とが形成されている。この
穴76はベアリングホルダ33に形成された吸入ポート
71に連通し、一方、穴77はベアリングホルダ33に
形成された吐出口37に連通している。
【0019】アウターロータ74は円形の外周面と、1
1個のトロコイド歯形が形成された内周面とを有する。 インナーロータ75は、10個のトロコイド歯形が形成
された外周面と、シャフト21のDカット部22が挿入
されるD形の穴をその中心に有する。以上に説明したポ
ンプ部30の構成において、吸入口34から吐出口37
、38への通路は第1のポンプ50と第2のポンプ70
に対して図4に図示されるように形成されており、第1
のポンプ50と第2のポンプ70とは並列に機能する。
【0020】なお、図4は吸入口34から吐出口37、
38への通路を模式的に示した斜視図である。ここで、
この実施例では、第1のポンプ50と、第2のポンプ7
0とは同一のポンプ形状を有しているが、ロータハウジ
ング53に形成された内周面の偏心方向D1と、ロータ
ハウジング73に形成された内周面の偏心方向D2とが
、インナロータに形成されたトロコイド歯の1/2ピッ
チ(この実施例では18°)だけずらされていおり、こ
れによる容積室の容積変化のずれに対応して、吐出、吸
入ポート51、52と、吐出、吸入ポート71、72と
の位置も、インナロータに形成されたトロコイド歯の1
/2ピッチだけずらされている。なお、インナーロータ
55とインナーロータ75とは同様に製造されたものを
用いることができ、インナーロータ55とインナーロー
タ75とはシャフト21に対して同じ位置関係に取り付
けられている。
【0021】図2、図3において、第1のポンプ50と
、第2のポンプ70とのロータハウジングに形成された
内周面の偏心方向のずれは、吐出ポート52の最上流端
52aに対するインナーロータ55のトロコイド歯の位
置と、吐出ポート72の最上流端72aに対するインナ
ーロータ75のトロコイド歯の位置とのずれとして最も
顕著に現れている。すなわち、図2では吐出ポート52
の最上流端52aにトロコイド歯の谷が位置しているの
に対して、図3では吐出ポート72の最上流端72aに
トロコイド歯の山が位置している。
【0022】次に、上記実施例の作動を説明する。実際
の使用においては、図1に図示される燃料ポンプ1の吸
入口34には図示せぬ燃料フィルタが装着され、吐出口
14には図示せぬ車両エンジンの燃料噴射装置に向かう
パイプが接続され、さらにコネクタ13には図示せぬ車
載バッテリに接続されるコネクタが接続されて、燃料ポ
ンプ1は図示せぬ燃料タンクの中に保持される。
【0023】コネクタ13から電源が供給されると、モ
ータによりシャフト21が回転し、第1のポンプ50と
第2のポンプ70とが吸入口34から燃料を吸入し、吐
出口37、38へ吐出する。シャフト21は、図2、図
3において時計回りの方向に回転する。このシャフト2
1の回転につれて、第1のポンプ50のインナロータ5
5およびアウタロータ54も時計回りの方向に回転する
。インナロータ55およびアウタロータ54の回転につ
れて、第1のポンプ50の容積室は順次、吸入ポート5
1から吐出ポート52の方向へ移動し、吸入ポート51
に面している時に容積室の容積が順次増加し、吐出ポー
ト52に面している時に容積室の容積が順次減少して吸
入ポート51の燃料を吐出ポート52へ吐出する。
【0024】また、シャフト21の回転につれて第2の
ポンプ70も上記第1のポンプ50と同様に機能し、吸
入ポート71の燃料を吐出ポート72へ吐出する。この
とき、第1のポンプ50のみの吐出圧は、図5のaのよ
うに変動する。一方、第2のポンプ70のみの吐出圧は
、図5のbのように変動する。すなわち、第1のポンプ
50の吐出圧変動と第2のポンプ70の吐出圧変動とは
、その周期が1/2周期ずれている。このため、これら
ふたつの圧力変動は互いに打ち消し合い、吐出口14に
おける吐出圧の変動は図5のcのように抑制される。
【0025】このようにこの実施例では、ロータハウジ
ング53に形成された内周面と、ロータハウジング73
に形成された内周面とのシャフト21の中心に対する偏
心方向がインナロータに形成されたトロコイド歯の1/
2ピッチだけずらされており、これに合わせて、吐出、
吸入ポート51、52と、吐出、吸入ポート71、72
との位置もインナロータに形成されたトロコイド歯の1
/2ピッチだけずらされている。このため、第1のポン
プ50の吐出ポート52と、第2のポンプ70の吐出ポ
ート72とに交互に各容積室が開口し、燃料を吐出する
。このため、ふたつのポンプからの吐出圧変動は相殺さ
れ、最終的な吐出口14における吐出脈動はきわめて小
さく抑えられる。
【0026】次に、本発明の第2実施例を図6に基づい
て説明する。この実施例では、図1の車両用燃料ポンプ
の構造において、第1実施例の第2のポンプ70の構造
のみを変更した。以下、第2実施例による第2のポンプ
80の構造について説明し、第1実施例と同じ構成につ
いては同一の符号を付し、説明を省略する。
【0027】図6は第2実施例による図1のB−B矢視
断面を示し、第2のポンプ80の構成を示す。なお、図
6は断面図であるが、ポンプの構造の理解を容易にする
ため、隠れている構成の一部を破線にて図示し、断面図
としてのハッチングは省略した。図6において、第2の
ポンプ80は、スペーサ32とベアリングホルダ33と
の間に位置決めして固定されるロータハウジング83と
、このロータハウジング83内に回転可能に収納される
アウターロータ84と、このアウターロータ84内に回
転可能に収納されるインナーロータ85とを備え、アウ
ターロータ84とインナーロータ85との間に複数の容
積室が形成される。
【0028】ベアリングホルダ33には、図6に破線で
図示される吸入ポート81と、吐出ポート82とが形成
されている。これらの吸入ポート81、吐出ポート82
は、図2に図示される第1のポンプ50の吸入ポート5
1、吐出ポート52に対応する同一の位置に形成されて
いる。ロータハウジング83は第1のポンプ50のロー
タハウジング53と同一の形状を有する。このロータハ
ウジング83はリング状で、アウターロータ84を収納
する内周83aは、図2に図示されるロータハウジング
53の内周53aの偏心方向D1と同じ方向に偏心して
形成されている。さらに、ロータハウジング83には、
ポンプカバー31に形成された連通路35につながる穴
86と、ポンプカバー31に形成された連通路36につ
ながる穴87とが形成されている。この穴86はベアリ
ングホルダ33に形成された吸入ポート81に連通し、
一方、穴87はベアリングホルダ33に形成された吐出
口37に連通している。
【0029】アウターロータ84は円形の外周面と、1
1個のトロコイド歯形が形成された内周面とを有する。 インナーロータ85は、10個のトロコイド歯形が形成
された外周面と、シャフト21のDカット部22が挿入
されるD形の穴をその中心に有する。この実施例ではイ
ンナーロータ55のD形の穴の平坦部がトロコイド歯の
山に向けて形成されているのに対して、インナーロータ
85のD形の穴の平坦部はトロコイド歯の谷に向けて形
成されている。
【0030】ここで、この実施例では、第1のポンプ5
0と、第2のポンプ80とは同一のポンプ形状を有して
いるが、インナーロータ55と、インナーロータ85と
のシャフト21に対する取り付け角度がインナロータに
形成されたトロコイド歯の1/2ピッチだけずらされて
いる。なお、この実施例ではロータハウジング53とロ
ータハウジング83、そして、アウタロータ54とアウ
タロータ84は同様に製造されたものを用いることがで
きる。
【0031】この第2実施例でも、図2では吐出ポート
52の最上流端52aにトロコイド歯の谷が位置してい
るのに対して、図6では吐出ポート82の最上流端82
aにトロコイド歯の山が位置している。この第2実施例
の燃料ポンプを上記第1実施例と同様に作動させると、
第1のポンプ50と第2のポンプ80とが吸入口34か
ら燃料を吸入し、吐出口37、38へ吐出する。
【0032】そして、この実施例では、シャフト21に
対するインナロータ55とインナロータ85との組付け
角度がインナロータに形成されたトロコイド歯の1/2
ピッチだけずらされている。このため、第1のポンプ5
0の吐出ポート52と、第2のポンプ80の吐出ポート
82とに交互に各容積室が開口し、燃料を吐出する。こ
のため、ふたつのポンプからの吐出圧変動は相殺され、
最終的な吐出口14における吐出脈動はきわめて小さく
抑えられる。
【0033】次に、本発明の第3実施例を図7および図
8に基づいて説明する。この実施例では、図1の車両用
燃料ポンプの構造において、第1実施例の第2のポンプ
70の構造のみを変更した。以下、第3実施例による第
2のポンプ90の構造について説明し、第1実施例と同
じ構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0034】図7は第3実施例による燃料ポンプの部分
断面図である。図8は図7のB−B矢視断面を示し、第
2のポンプ90の構成を示す。なお、図8は断面図であ
るが、ポンプの構造の理解を容易にするため、隠れてい
る構成の一部を破線にて図示し、断面図としてのハッチ
ングは省略した。また、図7のA−A断面は図2と同一
である。
【0035】図7および図8において、第2のポンプ9
0は、スペーサ32とベアリングホルダ33との間に位
置決めして固定されるロータハウジング93と、このロ
ータハウジング93内に回転可能に収納されるアウター
ロータ94と、このアウターロータ94内に回転可能に
収納されるインナーロータ95とを備え、アウターロー
タ94とインナーロータ95との間に複数の容積室が形
成される。
【0036】ベアリングホルダ33には、図7に図示さ
れるように第2のポンプ90の吐出口42と、吸入ポー
ト91と、吐出口42につながる吐出ポート92とが形
成される。これらの吸入ポート91と吐出ポート92は
、図8に破線で示されるように、図3に図示される第1
実施例の第2のポンプ70の吸入ポート71、吐出ポー
ト72を、シャフト21を中心に180度回転した位置
に形成されている。
【0037】ロータハウジング93はリング状で、アウ
ターロータ94を収納する内周93aは、図3に図示さ
れる第1実施例の第2のポンプ70のロータハウジング
73の内周73aの偏心方向D2をシャフト21を中心
に180度回転した方向D4に偏心して形成されている
。さらに、ロータハウジング93には、ポンプカバー3
1に形成された連通路35につながる穴96と、ポンプ
カバー31に形成された連通路36につながる穴97と
が形成されている。この穴96はベアリングホルダ33
に形成された吸入ポート91に連通し、一方、穴97は
ベアリングホルダ33に形成された吐出口37に連通し
ている。
【0038】アウターロータ94は円形の外周面と、1
1個のトロコイド歯形が形成された内周面とを有する。 インナーロータ95は、10個のトロコイド歯形が形成
された外周面と、シャフト21のDカット部22が挿入
されるD形の穴をその中心に有する。ここで、この実施
例では、第1のポンプ50と、第2のポンプ90とは同
一のポンプ形状を有しているが、ロータハウジング53
に形成された内周面の偏心方向D1と、ロータハウジン
グ93に形成された内周面の偏心方向D4とが、インナ
ロータに形成されたトロコイド歯の1/2ピッチ(この
実施例では18°)に加えて、さらに180°ずらされ
ている。そして、これによる容積室の容積変化のずれに
対応して、吐出、吸入ポート51、52と、吐出、吸入
ポート91、92との位置もインナロータに形成された
トロコイド歯の1/2ピッチに加えて、さらに180°
ずらされている。なお、インナーロータ55とインナー
ロータ95とは同様に製造されたものを用いることがで
き、インナーロータ55とインナーロータ95とはシャ
フト21に対して同じ位置関係に取り付けられている。
【0039】この第3実施例でも、図2では吐出ポート
52の最上流端52aにトロコイド歯の谷が位置してい
るのに対して、図8では吐出ポート92の最上流端92
aにトロコイド歯の山が位置している。この第3実施例
の燃料ポンプを上記第1実施例と同様に作動させると、
第1のポンプ50と第2のポンプ90とが吸入口34か
ら燃料を吸入し、吐出口37、41へ吐出する。
【0040】そして、この実施例では、ロータハウジン
グ53の内周53aの偏心方向D1と、ロータハウジン
グ93の内周93aの偏心方向D4とが、トロコイド歯
の1/2ピッチに加えて、さらに180°ずらされてい
る。このため、第1のポンプ50の吐出ポート52と、
第2のポンプ90の吐出ポート92とに交互に各容積室
が開口し、燃料を吐出する。このため、ふたつのポンプ
からの吐出圧変動は相殺され、最終的な吐出口14にお
ける吐出脈動はきわめて小さく抑えられる。
【0041】また、この第3実施例の構成によると、シ
ャフト21に加わる直角方向の荷重を、ふたつのポンプ
により相殺できるため、摩擦抵抗を低減でき、消費電力
を低減することができる。すなわち、第1のポンプ50
においては、図2に図示されるように、図中上に吐出行
程にある容積室が位置するため、シャフト21には図中
下方へ向かう荷重が多く加わる。これに対し、第2のポ
ンプ90においては、図8に図示されるように、図中下
に吐出行程にある容積室が位置するため、シャフト21
には図中上方へ向かう荷重が多く加わる。このため、シ
ャフトに加わる荷重が相殺される。
【0042】以上、本発明の複数の実施例を説明したが
、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の形態に変
形することができる。例えば、上記実施例では、ふたつ
のポンプの吐出圧の脈動を相殺するために、ふたつのポ
ンプの吐出タイミングをトロコイド歯の1/2ピッチず
らしたが、これは、3/2ピッチ、5/2ピッチでもよ
い。
【0043】また、上記実施例では、容積室の容量が同
一のふたつのポンプを用いたが、ポンプを構成するロー
タの厚さが異なる場合や、ポンプを構成するロータの直
径が異なる場合にも本発明は適用できる。また、本発明
は車両用燃料ポンプに限らず、他のポンプにも広く適用
可能である。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の構成および
作用によると、ふたつのポンプを同一の回転軸により駆
動して、これらふたつのポンプの共通の吐出口における
吐出圧力の脈動を小さく抑制し、圧力の脈動に起因する
騒音を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1実施例の車両用燃料ポン
プの部分断面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】図1の吸入口34から吐出口37、38への通
路を模式的に示した斜視図である。
【図5】吐出圧力の変動を示すグラフである。
【図6】本発明を適用した第2実施例の車両用燃料ポン
プの断面図である。
【図7】本発明を適用した第3実施例の車両用燃料ポン
プの部分断面図である。
【図8】図7のB−B矢視断面図である。
【符号の説明】
1      車両用燃料ポンプ 10    ハウジング 13    コネクタ 14    吐出口 20    アーマチャ 21    シャフト 30    ポンプ部 31    ポンプカバー 32    スペーサ 33    ベアリングホルダ 50    第1のポンプ 51    吸入ポート 52    吐出ポート 53    ロータハウジング 54    アウタロータ 55    インナロータ 70    第2のポンプ 71    吸入ポート 72    吐出ポート 73    ロータハウジング 74    アウタロータ 75    インナロータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  回転軸と、前記回転軸により回転駆動
    されるインナロータとアウタロータとを備え、前記イン
    ナロータと前記アウタロータとの間に容積室を形成し、
    吸入ポートから前記容積室内に導入された流体を吐出ポ
    ートへ吐出する第1のポンプと、前記回転軸により回転
    駆動されるインナロータとアウタロータとを備え、前記
    インナロータと前記アウタロータとの間に容積室を形成
    し、吸入ポートから前記容積室内に導入された流体を吐
    出ポートへ吐出する第2のポンプと、前記第1のポンプ
    の吐出ポートと前記第2のポンプの吐出ポートとを共通
    の吐出口へ連通させる連通路とを備え、前記第1のポン
    プの容積室と前記第2のポンプの容積室とが交互に前記
    吐出ポートに到達するように、前記第1のポンプと前記
    第2のポンプとが前記回転軸に対して同軸に組付けられ
    ることを特徴とする容積形回転ポンプ。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の容積形回転ポンプにお
    いて、前記第1のポンプの前記吐出ポートと前記第2の
    ポンプの前記吐出ポートとが前記回転軸を挟んで位置す
    ることを特徴とする容積形回転ポンプ。
JP786091A 1991-01-25 1991-01-25 容積型回転ポンプ Pending JPH04252885A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007085194A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Honda Motor Co Ltd トロコイド型のオイルポンプ

Cited By (2)

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JP4679317B2 (ja) * 2005-09-20 2011-04-27 本田技研工業株式会社 トロコイド型のオイルポンプ

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