JPH04252826A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

燃料噴射ポンプ

Info

Publication number
JPH04252826A
JPH04252826A JP40659490A JP40659490A JPH04252826A JP H04252826 A JPH04252826 A JP H04252826A JP 40659490 A JP40659490 A JP 40659490A JP 40659490 A JP40659490 A JP 40659490A JP H04252826 A JPH04252826 A JP H04252826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
pressure
pressure chamber
passage
fuel injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP40659490A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3021674B2 (ja
Inventor
Shigeiku Enomoto
滋郁 榎本
Toru Yoshinaga
融 吉永
Masayuki Abe
誠幸 阿部
Yukihiro Shinohara
幸弘 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soken Inc filed Critical Nippon Soken Inc
Priority to JP2406594A priority Critical patent/JP3021674B2/ja
Publication of JPH04252826A publication Critical patent/JPH04252826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3021674B2 publication Critical patent/JP3021674B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジン等の
内燃機関に使用する燃料噴射ポンプに関し、詳細には電
歪体で駆動するスピル弁により燃料噴射制御を行なう電
歪式噴射制御装置を備えた燃料噴射ポンプに関する。 【0002】 【従来の技術】内燃機関、特にディーゼルエンジンにお
いては排気ガスの性状改善やエンジン性能向上のため燃
料噴射制御の精度向上が要求されている。このため、従
来より、ソレノイド駆動の電磁スピル弁を用いてプラン
ジャの加圧行程中に溢流通路を開閉することにより燃料
噴射時期や噴射量を制御する電子制御式の燃料噴射ポン
プが考案されている。しかし、近年のディーゼルエンジ
ンの高速化,多気筒化等の傾向から燃料噴射制御精度の
一層の向上が必要とされており、電磁スピル弁以上の高
応答性を有する制御装置が要求されるようになっている
。 【0003】そのため、高い応答性を有する電歪素子を
用いて変圧室の容積を変化させ、変圧室内の流体圧変化
によりスピル弁の弁体を駆動して溢流通路を開閉するよ
うにした電歪式噴射制御装置が開発されている。(特開
昭63−065132号公報参照)  【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭63−
065132号公報に見られるように、従来の燃料ポン
プの電歪式噴射制御装置では、スピル弁閉弁時には燃料
油圧力がスピル弁の弁体に作用して弁体の開弁方向に力
を加える構造になっているため、例えば燃料噴射弁の噴
射圧力が高く、スピル弁閉弁時に燃料油圧力が大きく上
昇するような場合、燃料噴射中にスピル弁が燃料油圧力
に負けて開弁してしまう問題が生じる可能性がある。 【0005】また、同様にスピル弁開弁時には溢流通路
を通って流出する燃料油圧力がスピル弁の閉弁を阻止す
る方向に働くが、ポンプの送油率が高い場合にはこの圧
力も大きくなり、パイロット噴射を行うときにスピル弁
の閉弁動作が不安定になる問題が生じる。このため、溢
流通路の径を絞り、弁体に作用する力を低減する必要が
あったが、このように溢流通路の径を絞ると、溢流通路
を通って流れる燃料油流量を大きく設定できないため、
ポンプ自体の送油率が制限されてしまい、最大燃料噴射
量や噴射率が低下してしまう問題が生じる。 【0006】上記問題を解決するためには、スピル弁の
弁体としてスプールを用いることが考えられるが、スプ
ール弁は構造上弁体の作動行程を大きくとる必要があり
、応答性が低下する問題があり、使用することはできな
い。本発明は上記問題に鑑み、燃料噴射圧力が高い場合
でも確実に作動し、送油率を下げることなく高い応答性
を確保できる噴射制御装置を備えた燃料噴射ポンプを提
供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、シリン
ダ内に形成される圧力室内の燃料を加圧する往復動プラ
ンジャと、圧力室内の加圧燃料を燃料噴射弁に供給する
噴射燃料通路と、前記圧力室とシリンダ外の低圧部とを
連通する溢流通路と、該溢流通路を開閉する制御弁と、
電圧の印加に応じて伸縮する電歪体、該電歪体の伸縮に
応じて前記制御弁を開閉駆動する流体圧力を発生する変
圧室とを備え、前記電歪体への電圧印加を制御すること
により燃料噴射制御を行なう燃料噴射ポンプにおいて、
前記制御弁は、前記流体圧力により弁座に押圧される円
筒形状弁体を備え、該弁体は弁体端面周縁部で前記弁座
に当接し前記溢流通路を閉塞すると共に、閉弁時に前記
弁体端面が前記溢流通路低圧側に面するようにしたこと
を特徴とする燃料噴射ポンプが提供される。 【0008】 【作用】円筒形弁体と弁座との間のシールは弁体の円筒
端面周縁部で行なわれるため閉弁時上記シールにより溢
流通路が閉塞されると弁体の端面には溢流通路上流側の
燃料油圧力が作用しない。また溢流通路上流側の燃料油
圧力は弁体の側面から軸線に対して直角方向に向けて作
用するため、弁体を開弁方向に向けて押圧する力が発生
しない。 【0009】更に上記弁体端面から、弁体と同一軸心を
有する小径円筒を延設し、ハウジングの該小径円筒側面
に対向する壁面に溢流通路下流側入口を開口させ、小径
円筒端面に燃料油が流入しないように小径円筒周囲とハ
ウジングとの間をシールすれば、制御弁開弁時にも弁体
を開弁方向に向けて押圧する力を少くでき、パイロット
噴射を行う際、開弁時に溢流通路内の圧力が高くなって
も制御弁閉弁動作を円滑に行なうことができる。 【0010】 【実施例】次に図1から図8を用いて本発明の第1の実
施例を説明する。図1は本発明を適用した燃料噴射ポン
プの一実施例の構成を示す縦断面図である。本実施例の
燃料噴射ポンプ1は分配型ポンプで、シリンダボア2内
に摺動自在に支持されたプランジャ3は、図示しないエ
ンジンによって駆動され、エンジン回転数の2分の1の
回転数に同期して回転往復運動を行なう。 【0011】プランジャ3はその外周に、1個の分配ポ
ート4とエンジン気筒数と同数の吸入グルーブ5とが形
成され、このプランジャ3の先端面とシリンダボア2と
の間には圧力室6が形成されている。シリンダ7及びケ
ーシング8には、低圧室9とシリンダボア2とを連通す
る吸入通路10と、外部の各噴射弁11をシリンダボア
2に導通可能な分配通路12とが形成されている。この
分配通路12はエンジン気筒数と同数設けられるととも
に、その途中にはそれぞれデリバリ弁13が設けられて
いる。デリバリ弁13はばね14に抗して開放可能であ
り、逆止弁としての機能および吸戻し弁としての機能を
有する。 【0012】従って、プランジャ3が図中左行して圧力
室6が膨張する時、すなわち吸入行程時にはいずれかの
吸入グルーブ5が吸入通路10に導通して低圧室9内の
燃料が圧力室6に吸入され、これとは逆に、プランジャ
3が図中右行して圧力室6が圧縮される時、すなわち圧
縮行程時には、分配ポート4がいずれかの分配通路12
に導通して圧力室6内の加圧燃料が外部に吐出される。 【0013】なお、プランジャ3が右行し始める時期は
、噴射弁11に噴射開始が要求される時期よりも十分に
早く、プランジャ3の右行を停止する時期は、噴射弁1
1に噴射停止が要求される時期よりも十分に遅くなるよ
うに固定されている。燃料噴射ポンプ1のケーシング8
には、本発明によるスピル弁すなわち圧力制御弁15が
設けられており、この圧力制御弁15により燃料噴射ポ
ンプ1 の燃料噴射開始時期、噴射量、噴射率が制御さ
れる。 【0014】圧力制御弁15は、本実施例においては、
電圧の印加に応じて伸縮する電歪体であるピエゾ積層体
16と、このピエゾ積層体16の伸縮変位を受けて変位
するピストン17と、このピストン17を図中上方に付
勢する皿バネ18と、前記ピエゾ積層体16、ピストン
17、皿バネ18を収納するピエゾハウジング19と、
キャップハウジング20と、スピル弁の弁体であるバル
ブニードル21と、このバルブニードル21を常に開弁
方向に付勢するスプリング22と、バルブニードル21
、スプリング22を収納するバルブハウジング23とか
ら構成されている。 【0015】バルブハウジング23はノックピン24に
よりケーシング8に固定されており、圧力制御弁15全
体はケーシング8に螺着されている。またピエゾハウジ
ング19とピストン17との間にはバルブニードル21
を閉弁方向に付勢する圧力を発生する変圧室25が形成
されている。またピストン17は圧力室25内に配設さ
れた皿バネ18により変圧室25の容積を増大する方向
に付勢されている。26はピストン17外周とピエゾハ
ウジング19との間から変圧室25内の圧力が洩れるこ
とを防止するためのOリングである。 【0016】ピエゾ積層体16は、本実施例では直径1
5mm、厚さ0.5mmの円板状のPZT素子と、直径
15mm、厚さ0.1mmの銅板とを交互に積層して円
板状にしたものであり、各々PZT素子の厚み方向に並
列に電圧を印加できるようにリード線27と銅板とが結
合されている。リード線27はグロメット28を介して
ピエゾハウジング19の外部へ伸びていて、図示しない
制御回路に接続されている。 【0017】PZT素子はチタン酸ジルコン酸鉛を主成
分として焼成された強誘電体セラミックスであり、電歪
効果を有する代表的な素子である。その物性は、厚み方
向に500Vの電圧を印加すると0.5μm厚みが増し
、逆に 500Vの電圧が発生している時にこれをショ
ートさせると0.5μm厚みが減り、また厚み方向に 
200kg/cm2 の圧力を作用させると厚み方向に
 200Vの電圧が発生するというものである。 【0018】本実施例において、ピエゾ積層体16はP
ZT素子を 100枚積層して電気的に並列に結合した
ものであり、従って 500Vの電圧を印加すると全体
で50μmの伸長が得られる。皿バネ18により図中上
方に付勢されているピストン17は、前記ピエゾ積層体
16の伸縮を受けてピエゾハウジング19内で摺動し、
変圧室25の容積を変動させる。 【0019】バルブニードル21はバルブハウジング2
3内に摺動自在に配設されており、このバルブニードル
21のケーシング8側にはスプリング室29が形成され
ている。 また、スプリング室29にはバルブニードル21を常時
開弁方向に付勢するスプリング22が挿入されていて、
このスプリング室29はケーシング8に穿設された溢流
通路下流側(低圧室通路)30を介して低圧室9に導通
している。 また、バルブニードル21の図中上方には、ピエゾハウ
ジング19に穿設された変圧室通路31があり、ピエゾ
積層体16が伸長し変圧室25の容積減少に伴ない変圧
室内圧力が増大するとバルブニードル21はシート面3
2に着座して圧力室6に通じる溢流通路上流側(圧力室
通路)33とスプリング室29との連通が遮断される。 さらに、バルブニードル21の図中上方には、ピエゾハ
ウジング19に溝34が形成され、変圧室25と圧力室
6は、連通通路35によって連通している。 【0020】図2は本実施例のバルブニードル21の形
状を示す、バルブハウジング23の切取図である。バル
ブニードル21は中実の円柱形状であり、バルブハウジ
ング23に形成されたボア内に摺動自在に配設されてお
り、変圧室25の圧力が増大するとバルブニードル21
の下端部のシート面36はバルブハウジング23に形成
された弁座のシート面32に押圧される。 【0021】圧力室通路33はバルブニードル21の側
面全周にわたって開口している。またバルブハウジング
23の前記シート面32の角度θ1 はバルブニードル
21のシート面36の角度θ2 より小さく設計されて
いる。そのためピエゾ積層体16が伸長しバルブニード
ル21がシート面32に着座した時、バルブニードル端
面の周縁部37がシート32に当接し、この部分でシー
ルが行なわれて圧力室通路33とスプリング室29が遮
断される。従って閉弁時、圧力室通路33内の圧力はバ
ルブニードル21の半径方向にのみ作用することとなり
、バルブニードルを開弁方向に押圧する力は発生しない
。このため、圧力室通路33の圧力が高い場合でも、バ
ルブニードル21が弁座32から離れることがなく、圧
力室通路33の遮断が確実に行なわれる。 【0022】次に、図3〜図6を用いて本実施例の作動
を説明する。図3〜図5は本実施例の作動状態を示す断
面図で、図3は吸入行程時の状態図、図4は噴射開始時
の状態図、図5は噴射終了時の状態図、図6は本実施例
の時間の経過につれての各部の動きを示した作動説明図
である。プランジャ3の吸入行程時には、図3に示され
るように、プランジャ3の吸入グルーブ5は、フィード
ポンプ(図示せず)より数気圧に加圧された燃料が供給
される吸入通路10に導通し、プランジャ3の図中左方
向の移動とともに低圧室9の燃料を圧力室6内に吸入す
る。ここで、吸入通路10と導通している吸入グルーブ
5と 180°ずれた位置になる別の吸入グルーブ5は
連通通路35と導通しており、スプリング室29及び変
圧室25は図6に示されるように低圧室9と同じ圧力の
5kg/cm2 になっている。 【0023】プランジャ3の吸入行程が終了すると、吸
入通路10と圧力室6との連通がプランジャ3の回転に
より遮断され、連通通路35と圧力室6との連通も同様
に遮断される。プランジャ3の圧縮行程時には、図示し
ない制御回路から 500Vの噴射開始信号がピエゾ積
層体16に印加され、図4に示されるようにピエゾ積層
体16は伸長し、ピストン17を皿バネ18に抗して押
し下げて変圧室25の容積を縮小させる。このため、変
圧室25、圧力は図6に示されるように70kg/cm
2 に上昇し、バルブニードル21はシート面32に押
しつけられて圧力室6とスプリング室29との導通が遮
断される。この時バルブニードル21のリフトは0.2
mmであり、十分な応答性が得られる。 【0024】圧力室6の圧力はプランジャ3の右行とと
もに上昇してゆき、噴射弁11の開弁圧である 160
kg/cm2 に達すると図4に示されるように噴射を
開始する。その後、プランジャ3は右行を続けこの右行
につれて圧力室6内の圧力はさらに上昇する。ここで、
バルブニードル21の直径d1 は7mmであり、変圧
室25内の圧力は70kg/cm2 となっている。従
って、バルブニードル21の下方向の閉弁力F1 は、
F1 =70×(π/4)×(0.7)2≒26.9k
gf となる。 【0025】プランジャ3の噴射終了時には、制御回路
によりピエゾ積層体16に印加されていた 500Vの
印加電圧が解除され、図5に示すように、ピエゾ積層体
16は収縮し、ピストン17は皿バネ18により上昇す
る。これにより、変圧室25の容積は増加し、変圧室2
5、の圧力は、図6に示されるように70kg/cm2
 から5kg/cm2 まで低下する。この状態では、
バルブニードル21の閉弁力F2 はF2 =5×(π
/4)×(0.7)2=1.9kgfとなり、スプリン
グ22のセット荷重F3(3kgf 程度とされる)よ
り小さくなりバルブニードル21は上方向に移動して開
弁し、圧力室6の燃料はスプリング室29、低圧室通路
30を経て低圧室9にスピルされ、圧力室6の圧力は低
圧室9の圧力まで低下する。 【0026】以上のように、本実施例の燃料噴射ポンプ
1によれば、噴射開始時期はピエゾ積層体16の伸長時
期を調整することで制御でき、噴射終了時期(噴射量)
はピエゾ積層体16の収縮時期を調整することで制御で
きる。また、バルブニードル21の下方向の閉弁力F1
 に対向する力はスプリング22のセット荷重F3 と
スプリング室29の圧力だけであり、圧力室6の圧力に
は依存しない。従って圧力室6の圧力が高い場合でもバ
ルブニードル21に開弁方向の力が加わることがなく、
バルブニードル21が確実に閉弁保持される。 【0027】なお、噴射弁11の開弁圧がそれほど高く
なく、圧力室6の圧力がそれほど高くならない場合には
、図2に示すバルブニードル21に代えて図7に示すバ
ルブニードル21aを使用してもよい。バルブニードル
21aはシート径d2 のシート38を持ち、バルブハ
ウジング23のシート面32の角度θ1 に対して図中
の角度θ2,θ3 は次のような関係を持つ。 【0028】θ3 <θ1 <θ2 圧力室通路33と
スプリング室29との遮断はシート38及びシート面3
2が閉じることにより行われる。またシート径d2 は
以下に示す関係を満たすように決める。 F1 >F3 +F4 +F5  ここで、F1 およびF3 は前述のバルブニードル2
1の閉弁力およびスプリング22のセット荷重であり、
F4 および、F5 は、 F4 =Pmax ×(π/4)×(0.72−d22
) F5 =5×(π/4)×d22 である。ただし、ここで、Pmax は圧力室9の最大
圧力であり、低圧室9の圧力は5kg/cm2 とした
。 【0029】また、本実施例と同一構成で噴射率制御(
パイロット噴射)を行なうことも可能である。図8は噴
射率制御を行った場合の時間の経過につれての各部の動
きを示した作動説明図である。図8において、図6と異
なるのは、ピエゾ積層体16を伸長させた後、一旦収縮
させ、再び伸長させている点である。従って、この収縮
の際に変圧室25の圧力が低下し、バルブニードル21
は瞬間的に開弁し、再び閉じる。これにより、圧力室6
の圧力も低下し、噴射が一旦途切れ、パイロット噴射が
行われる。 【0030】このように、ピエゾ積層体16の収縮時期
及び収縮期間を変えることでパイロット噴射、メイン噴
射の噴射量や、パイロット噴射とメイン噴射との間隔等
を自由に制御することができる。次に、図9〜図13を
用いて本発明の第2の実施例を説明する。図9は本実施
例のバルブニードル21を示し、第1の実施例でパイロ
ット噴射を行った時にピエゾ積層体が一旦収縮してバル
ブニードル21が瞬間的に開弁し、再度閉弁しようとし
ている状態を示し、図10に示す作動説明図において(
c)の状態である。このとき、バルブニードル21には
図9矢印に示すように閉弁方向と反対向きに力PB (
 背圧) がかかっている。そのためパイロット噴射を
行うとき送油率が高い燃料噴射ポンプにおいては、回転
数や閉時期により背圧が変化するためバルブニードル2
1の下方向への閉弁力F1 より、背圧PB によりバ
ルブニードル21が受ける力(PB ×(π/4)×d
12) の方が大きくなる場合があり(図10(c))
、閉動作が不安定となり噴射量がバラつくという問題が
生じる恐れがある。 【0031】本実施例ではこの問題を防止するため、図
11に示すような構成としている。図11においてバル
ブニードル21の下端面には、バルブニードル21と同
軸にバルブニードル本体より小径の中空円筒状のスカー
ト39が形成されるとともに、スプリング室29と低圧
室9とを連通する通路40とは別に、バルブニードルの
前記スカート部39側面に対向するバルブハウジング2
3壁面に開口する溢流通路(低圧室通路)41が設けら
れ、低圧室9とスカート部39側面部分を連通している
。 【0032】また、図11に示すようにスカート部39
外径d3 と弁座32の内径d4 との差はバルブニー
ドル21の最大リフトx(x=0.2mm)より充分に
大きくとられており、例えばd3 =5.0mmに対し
d4 =6.0mm程度とされている。このため、この
部分が燃料の溢流に対して絞りとなることはない。一方
、スカート部39下部ではスプリング室29の内径d5
 はスカート部39外周と比較的小さなクリアランスを
持つようにされており、(例えばd5 =5.05mm
) この部分から燃料油がスプリング室29に流入する
際に大きな抵抗を与えるようにしてスプリング室29圧
力を低く保持するようにしている。 【0033】上記のように構成したことから、本実施例
においては、背圧PB によりバルブニードル21に加
わる上向きの力は第1の実施例に対して(d12−d3
2)/d12  倍(本実施例では0.48倍)となり
、上向きの力が減少する(図12)。このため、送油率
が大きい場合でもバルブニードル21の閉弁を阻止する
力は小さく、閉動作が安定するため、従来のように圧力
室通路33の径を小さくする等の対策が不要になり、送
油率や最大噴射量を低下させることがない。 【0034】なお本実施例ではバルブニードル21下部
に中空のスカート部39を設けたが、第13図に示すよ
うに中実円筒状突起部42の形状としても同様な効果が
得られる。 【0035】 【発明の効果】以上説明したように本発明の燃料噴射ポ
ンプによれば燃料噴射圧力が高い場合や、送油率が高い
場合でも、制御弁が確実に作動するため、高応答、高精
度の燃料噴射制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する燃料噴射ポンプの実施例縦断
面図である。
【図2】図1の実施例のバルブニードル形状を示す図で
ある。
【図3】図1の実施例の燃料ポンプの吸入行程の作動状
態を示す図である。
【図4】図1の実施例の燃料ポンプの燃料噴射行程の作
動状態を示す図である。
【図5】図1の実施例の燃料ポンプの燃料噴射終了時の
作動状態を示す図である。
【図6】図3から図5に示した状態における各部の作動
状態を説明する図である。
【図7】本発明の第1の実施例の改変例バルブニードル
形状を示す図である。
【図8】図1の実施例において、パイロット噴射を行な
った場合の各部作動状態を示す図である。
【図9】図1の実施例においてパイロット噴射を行なっ
た場合のバルブニードル状態を示す図である。
【図10】図1の実施例において、パイロット噴射を行
なう際、噴射圧が高い場合のバルブニードルが受ける力
と、各部作動状態との関係を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施例のバルブニードル形状
を示す図である。
【図12】図11の実施例においてパイロット噴射を行
なう際、噴射圧が高い場合のバルブニードルが受ける力
と各部作動状態との関係を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施例の改変例のバルブニー
ドル形状を示す図である。
【符号の説明】
1…燃料噴射ポンプ 3…プランジャ 6…圧力室 9…低圧室 11…燃料噴射弁 13…デリバリ弁 15…圧力制御弁 16…ピエゾ積層体 17…ピストン 21…バルブニードル 22…スプリング 25…変圧室 29…スプリング室 30…低圧室通路 33…圧力室通路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  シリンダ内に形成される圧力室内の燃
    料を加圧する往復動プランジャと、圧力室内の加圧燃料
    を燃料噴射弁に供給する噴射燃料通路と、前記圧力室と
    シリンダ外の低圧部とを連通する溢流通路と、該溢流通
    路を開閉する制御弁と、電圧の印加に応じて伸縮する電
    歪体と、該電歪体の伸縮に応じて前記制御弁を開閉駆動
    する流体圧力を発生する変圧室とを備え、前記電歪体へ
    の電圧印加を制御することにより燃料噴射制御を行なう
    燃料噴射ポンプにおいて、前記制御弁は、前記流体圧力
    により弁座に押圧される円筒形状弁体を備え、該弁体は
    弁体端面周縁部で前記弁座に当接し前記溢流通路を閉塞
    すると共に、閉弁時に前記弁体端面が前記溢流通路低圧
    側に面するようにしたことを特徴とする燃料噴射ポンプ
  2. 【請求項2】  前記制御弁の前記弁体端面には、弁体
    と同心の、弁体により小径の円筒部が設けられ、前記溢
    流通路低圧側は前記円筒部側面に対向するハウジング壁
    面に開口しており、該溢流通路低圧側開口部と前記小径
    円筒部の端部との間には、小径円筒側面とハウジング壁
    面との間隙から燃料油が小径円筒部端部側へ流出するの
    を制限する手段が設けられていることを特徴とする請求
    項1記載の燃料噴射ポンプ。
JP2406594A 1990-12-26 1990-12-26 燃料噴射ポンプ Expired - Lifetime JP3021674B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2406594A JP3021674B2 (ja) 1990-12-26 1990-12-26 燃料噴射ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2406594A JP3021674B2 (ja) 1990-12-26 1990-12-26 燃料噴射ポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04252826A true JPH04252826A (ja) 1992-09-08
JP3021674B2 JP3021674B2 (ja) 2000-03-15

Family

ID=18516219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2406594A Expired - Lifetime JP3021674B2 (ja) 1990-12-26 1990-12-26 燃料噴射ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3021674B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3021674B2 (ja) 2000-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS601369A (ja) 燃料噴射弁
JPS62206238A (ja) 燃料噴射ポンプのパイロツト噴射装置
JPS5853645A (ja) 燃料噴射装置
GB2165308A (en) Fuel injection nozzle for internal combustion engines
JP4333757B2 (ja) 燃料噴射弁
JPH0565696B2 (ja)
JPH0454065B2 (ja)
JPS6365132A (ja) 燃料噴射ポンプ
JPH04252826A (ja) 燃料噴射ポンプ
JPH0762442B2 (ja) 内燃機関の弁駆動制御装置
JP3632337B2 (ja) 噴射弁
JP3796935B2 (ja) 燃料噴射弁
JP3897158B2 (ja) 燃料噴射装置
JPH04287865A (ja) 圧力流体制御装置
JP4370738B2 (ja) インジェクタ
JP3038966B2 (ja) 圧力制御弁装置の制御方法
JPS618462A (ja) 電歪式燃料噴射弁
JP4123038B2 (ja) インジェクタ
JPS61160563A (ja) 電歪式流体噴射制御装置
JPH03253710A (ja) 内燃機関の油圧駆動弁装置
JPH05296117A (ja) 燃料噴射ポンプ
JPH05263723A (ja) 燃料噴射ポンプ
JPS5990762A (ja) 分配型燃料噴射ポンプの噴射率制御装置
JPS62131931A (ja) 燃料噴射率制御装置
JPH0668335B2 (ja) 電歪式切換弁

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19991214