JPH0424988Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、走行自在の移動キヤビネツトを移動
させる際の把手となるようにした、天板の前縁材
に関するものである。

〔従来の技術〕

走行自在の移動キヤビネツトにおいては、それ
を引いて移動させるために、引出しの把手を利用
するか、あるいは天板の上面に、上向突出する逆
Ｕ字形の把手が設けられている。

〔考案が解決しようとする課題〕

引出しの把手を引張つて移動キヤビネツトを移
動させるためには、いちいち引出しを 施錠し
なければならず、面倒である。

天板の上面に把手を突設させたものでは、邪魔
になるとともに、天板の有効面積は減り、またこ
のような移動キヤビネツトを机の天板の下側に配
置する際には、天板の下面との間に、相当の空間
を残す必要があり、不利である。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、天板の前端面に、従来の単なる化粧
用の縁材に代えて、横長箱状をなし、上面が前下
方に傾斜して開口し、後板が脇机の天板の前端面
に着脱可能に取り付けられた合成樹脂製の前縁本
体と、前下方に傾斜して前縁本体の開口する上面
を覆うように、前縁本体に着脱自在に係止され、
中央に横長の手掛溝を形成したカバーとよりなる
前縁材を設けることにより、上述の課題の解決を
図つたものである。

〔作用〕

本考案の前縁材は、天板の化粧材であるととも
に、カバーに設けた手掛溝を利用して、移動キヤ
ビネツトを自由に引き動かすことができる。

また必要に応じ、デザインや寸法の異なる他の
前縁材と、簡単に付け代えることもできる。

〔実施例〕

第３図〜第５図は、本考案を適用した移動キヤ
ビネツトを示すもので、１はその天板、２は側
板、３は引出し、４はキヤスタで、天板１の前端
面には、本考案の前縁材Ａが取り付けられてい
る。

第１図と第２図に示すように、前縁材Ａにおけ
る合成樹脂製前縁本体５は、左右長が天板１の前
端面と等長をなすとともに、上面開口する横長の
箱状をなし、かつその左右両側片５ａ，５ａの上
縁は、前下方に傾斜している。その前片５ｂの後
面要所には、複数の係合突起６が突設され、同じ
く後片５ｃの前面上端要所には、複数のＬ字形屈
曲片７が連設され、各屈曲片７と後片５ｃの間に
は、係合溝８が形成されている。

前縁本体５は、その後片５ｃの前面と、底片５
ｄの上面に重合したアングル状の金属製補強板９
とともに，ビス１０，１０により、天板１の前縁
面と側板２の上端面前端に止着されている。

１１は、前縁本体５の開口面を覆う合成樹脂製
カバーで、前下方に傾斜するその上面中央には、
下向凹入する横長の手掛溝１２が形成され、かつ
下方に屈曲する前片１１ａの下端面後端には、係
合片１１ｂが垂設されている。

係合片１１ｂにおける前縁本体５の係合突起６
と対応する個所には、係合凹孔１３が付設され、
また、カバー１１の後端における前縁本体５の係
合溝８と対応する個所には、係合突条１４が垂設
され、係合突条１４の若干前方には、フツク１５
が垂設されている。

カバー１１は、これを前縁本体５の開口面に、
上方よりはめ込むことにより、係合孔１３と係合
突条１４とフツク１５が、それぞれ前縁本体５の
係合突起６と係合溝８と屈曲片７の前下角部に係
合して、着脱自在に取り付けられている。

なお、上記補強板９は、座金に代えることもで
き、また前縁本体５の剛性のいかんにより、省略
することもできる。

〔考案の効果〕

本考案の前縁材は、上述のように、天板の化粧
材であるとともに、カバーに、上方から凹入する
手掛溝が形成されているので、これを利用して、
移動キヤビネツトを自由に引き動かすことができ
る。

本考案の前縁材を取付けた移動キヤビネツト
は、その使用に際して邪魔になることはなく、ま
た手掛溝に鉛筆等を安全に置くこともできる。

また、カバーが前下方に傾斜しているので、移
動キヤビネツトと机の天板との間隙が小であつて
も、手掛溝に容易に手指を掛けて、移動キヤビネ
ツトを引き出すことができる。

さらに、カバーを他のデザインのものに代えた
り、天板より前縁材を外して、他のデザインのも
のに代えることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の前縁材の中央縦断側面図、
第２図は、同じく平面図、第３図は、本考案を適
用した移動キヤビネツトの平面図、第４図は、同
じく正面図、第５図は、同じく側面図である。 Ａ……本考案の前縁材、１……天板、２……側
板、３……引出し、４……キヤスタ、５……前縁
本体、５ａ……側片、５ｂ……前片、５ｃ……後
片、５ｄ……底片、６……係合突起、７……屈曲
片、８……係合溝、９……補強板、１０……ビ
ス、１１……カバー、１１ａ……前片、１１ｂ…
…係合片、１２……手掛溝、１３……係合凹孔、
１４……係合突条、１５……フツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横長箱状をなし、上面が前下方に傾斜して開口
   し、後板が脇机の天板の前端面に着脱可能に取り
   付けられた合成樹脂製の前縁本体と、前下方に傾
   斜して前縁本体の開口する上面を覆うように、前
   縁本体に着脱自在に係止され、中央に横長の手掛
   溝を形成したカバーとよりなる、移動キヤビネツ
   トにおける天板の前縁材。