JPH0746558Y2 - 引出し用ペントレー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、机の引出し内に内装し、筆記具等を収納する
ための引出し用ペントレーに関する。

〔従来の技術〕

従来の引出し用ペントレーは、合成樹脂等にて作成し底
板の周囲に立縁を周設するとともに装着する引出しの幅
に応じた大きさの四角な皿状に形成し、両側端部に設け
た係止部にて引出し内の両側板間に架設して使用するも
のである。しかし、このペントレーはサイズの合致する
引出しでなければ使用できず、大きさの異なる引出しに
はそれぞれの引出の幅に応じた大きさのペントレーを用
意する必要があり、汎用性に乏しく製造コストが高くつ
くものであった。又、このような従来のペントレーはト
レーの深さが比較的浅く、収納量が一定に限られてい
た。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は上記の問題点に鑑み、装着する引出しの大きさ
に応じて適宜作成可能な構造とすることにより製造コス
トの低減を図るととともに、１つのペントレーを収納量
の異なる２種類のペントレーとして使用可能とすること
により、収納量に応じて適宜選択して使用しうるように
なした引出し用ペントレーを提供せんとするものであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係る引出し用ペントレーは上記の目的を達成す
るために、互いに離間して立設した側壁間を横連結板に
て連結して上下両面に上方及び下方に開口した凹所を有
する側面視略Ｈ字形とし、前記上下凹所内をそれぞれ上
向き、下向きトレー部とするとともに該上下トレー部を
互いに異なる深さに形成してなるものであり、そして一
方の側壁の上端部及び他方の側壁の下端部に折り返し片
を設けて位置固定用の係合辺として引出し内適所に位置
固定可能としてなるものである。

〔作用〕

本考案に係る引出し用ペントレーは上記の構成であり、
合成樹脂等の押出し成型にて連続的に作成し、装着する
引出しの内面幅に応じた長さとして使用する。このペン
トレーを深さの異なる上下の両トレー部のうちの収納す
べき物品の量に応じた深さのトレー部を上側に位置させ
て引出内に設置し、該トレー部内に筆記具等の物品を収
納して使用する。又、該ペントレーを上下反転させるこ
とにより、上側に位置するトレー部の深さを変更してペ
ントレーとしての収納量を用途に応じて変化させる。

〔実施例〕

以下、図面に示した実施例で本考案を更に詳細に説明す
る。

本考案に係るペントレー１は、例えば第１図に示した如
く机２の引出し３内に内装し、通常は引出し３内部手前
側によせて装着される。

前記ペントレー１は合成樹脂等の押出し成型にて作成さ
れ、前後に適宜間隔を隔てて平行に立設した両側壁４、
４の中間部を横連結板５にて連結して上下両面にそれぞ
れ上方及び下方へ開口する凹所を形成してなる側面視略
Ｈ字形とするとともに、前記上下凹所内の横連結板５の
上下両面にペン置き部として数条の凹溝６…を形成して
上下トレー部７、８とし、且つ前記上下トレー部７、８
はそれぞれ互いに異なる深さに形成して物品収納量の異
なる２種類のトレー部とするとともに、該ペントレー１
の長さ方向の幅は装着する引出し３の幅に応じた長さに
切断することにより、各種の大きさに引出しに応じて簡
単に作成しうる。

図示した実施例のペントレー１においては、前後両側壁
４、４の各上、下端を外方にＬ型に折曲するとともに該
折曲部に凸条部10を設けて引出し３内へ設置する脚部
９、９としている。更に本実施例においては、周囲に鍔
部21を形成し前記ペントレー１の上下トレー部７又は８
内に内嵌可能な形状としたスライドトレー20の鍔部21を
ペントレー１の両側壁４、４上端部の両凸条部10、10間
に係止してペントレー１上で横方向にスライド可能に取
付けている。

上記のような本考案に係るペントレー１は、側面形状略
Ｈ字形としたことにより合成樹脂等の押出し成型にて連
続的に製造可能で、且つ装着する引出しの大きさに応じ
て適宜長さに切断して使用でき、従来の各種引出しの大
きさに応じてそれぞれ作成する方法に較べて製造工程を
簡略化してコストの低減を可能としうるものである。そ
のうえ、第４図（ａ）及び（ｂ）に示した如く、ペント
レー１を上下反転させて上側に位置するトレー部（７又
は８）の深さを変化させることにより、使用するトレー
の深さを収納すべき物品の量に応じて適宜変化させて使
用しうるのである。又、ペントレー１に上記実施例の如
くスライドトレー20をスライド可能に装着すれば、ペン
トレー１を更に小分けして使用でき、種々の使用態様を
とることが可能である。

又、上記のペントレー１は、通常引出し３内の手前側に
前面板31に近接した位置に設置して使用されるものであ
るが、例えば第５図に示した如く、該前板31の内面側で
引出し取手32取付用のボルト33に引出し内面に突出した
係止片34aを有する金具34を外嵌して取付けるととも
に、ペントレー１を引出し３内に内装したときに該ペン
トレー１の引出し前面板31側に位置する前側の側壁４上
端の脚部９の先端を下方へ折り返し、又、後側の側壁４
下端の脚部９の先端を上方へ折り返して係合辺11、11を
形成しておき、前記引出し前面板31内面に突出した金具
34の係止片34aをペントレー１の係合辺11へ係止してお
けば引出３内でペントレー１が不用意にスライドしたり
することを防止しうる。この場合にも上記の如く、両側
壁４、４の上下対称位置に係止溝を形成しておくことに
より、第５図（ａ）、（ｂ）の如く、ペントレー１を反
転させて上下の深さの異なるトレー部７、８のいずれを
使用する場合にも金具34に係止してペントレー１を前面
板31に当接した状態に位置固定して使用することができ
る。更に第５図中想像線で示した如く、上下トレー部
７、８の開口縁部に両側壁４、４内面の対向する位置に
嵌合溝12、12を設け、該嵌合溝12、12に遮蔽板13を摺動
可能に嵌合して装着しておけば、該遮蔽板13によりトレ
ー開口部を遮蔽して内部に収納した物品を隠すことがで
きる。この遮蔽板13はトレー開口部の一部を遮蔽するも
のでもよいし、又トレー開口部全面を被覆してもよい。
又、上下両トレー部７、８のうち下側に位置させるトレ
ー部内に物品を収納して遮蔽板13にてトレー開口部全面
を被覆しておけば、該トレー部を下側に位置させたとき
にも収納した物品がこぼれるのを防止しうるとともに、
該トレー部内に物品を秘匿することができる。

〔考案の効果〕

上述の如く、本考案に係るペントレーは、合成樹脂等の
押出し成型により作成可能な構造として大きさの異なる
各種引出し用のペントレーを引出しのサイズに応じて簡
単に作成可能とし、製造工程を簡略化して製造コストを
低減しうるとともに、上下面に互いに深さの異なる２種
類のトレーを設けたことにより、トレーの深さを収納す
る物品の量に応じて選択して使用することができる。そ
して、ペントレー側壁外面に位置固定用の係止溝を作成
して引出し内適所に係止して位置固定すれば、ペントレ
ーが引出し内で不用意にスライドして引出し内の収納物
が乱雑状態となったりすることも防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る引出用ペントレーを使用する机の
１実施例を示す斜視図、第２図は前記ペントレーを装着
した状態の引出の要部拡大斜視図、第３図は本考案に係
る引出用ペントレーの斜視図、第４図は前記ペントレー
を引出に装着した状態の側断面図で（ａ）、（ｂ）はペ
ントレーを互いに反転した状態を示すものであり、第５
図は他の実施例の引出用ペントレーを引出内に装着した
た状態の側断面図であり（ａ）、（ｂ）はペントレーを
互いに反転した状態を示すものである。 1:ペントレー、2:机、3:引出、4:側壁、5:横連結板、6:
凹溝、7:上トレー部、8:下トレー部、9:脚部、10:凸条
部、11:係合辺、12:嵌合溝、13:遮蔽板、20:スライドト
レー、21:鍔部、31:前面板、32:取手、33:ボルト、34:
金具。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】互いに離間して立設した側壁間を横連結板
   にて連結して上下両面に上方及び下方に開口した凹所を
   有する側面視略Ｈ字形とし、前記上下凹所内をそれぞれ
   上向き、下向きトレー部とするとともに該上下トレー部
   を互いに異なる深さに形成してなる引出し用ペントレ
   ー。
2. 【請求項２】一方の側壁上端部及び他方の側壁下端部の
   外側に折り返し片を設けて位置固定用の係合辺としてな
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の引出し用ペント
   レー。