JPH04248844A - 硬化被膜除去方法 - Google Patents

硬化被膜除去方法

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JPH04248844A
JPH04248844A JP3001032A JP103291A JPH04248844A JP H04248844 A JPH04248844 A JP H04248844A JP 3001032 A JP3001032 A JP 3001032A JP 103291 A JP103291 A JP 103291A JP H04248844 A JPH04248844 A JP H04248844A
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JP
Japan
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water
surfactant
carbon atoms
article
groups
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Pending
Application number
JP3001032A
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English (en)
Inventor
Shinichi Yamamoto
信一 山本
Takayuki Iwanami
岩波 孝之
Kousuke Sotomoto
外本 浩介
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化被膜の除去方法に
関するものであり、例えばプラスチックレンズ、オプテ
ィカルフィルターなどのプラスチック樹脂成形物、シリ
コンウェハー、光学用ガラス成形物などの精密物品およ
びそれを保持するための治具等に付着した硬化被膜を除
去するのに好適な方法である。
【0002】
【従来の技術】プラスチック樹脂物品や精密物品を高機
能化する目的で各種の表面加工が試みられ、また実用化
されているものも少なくない。加工ミスした場合の再生
、あるいは前記物品の保持治具の再生などはコスト低減
、資源の有効利用等の観点から非常に重要である。
【0003】従来、樹脂物品や保持治具に付着した硬化
被膜の除去方法として、物理除去法としてはサンドペー
パーによるものなどが知られていた。化学的除去法とし
ては、特開昭62−149380号公報に界面活性剤含
有アルカリ水溶液に浸漬する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】サンドペーパーなどに
よる物理的除去は、形状が複雑なものには適用が困難で
あり、また比較的表面硬度が低い樹脂物品に損傷を与え
るという問題がある。また界面活性剤含有アルカリ水溶
液中への浸漬などによる化学的除去は、硬化被膜の種類
によっては有効であるが、その適用範囲が限られていた
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために下記の構成を有する。
【0006】「硬化被膜を有する物品における硬化被膜
の除去方法において、硬化被膜を有する物品を、熱処理
後、界面活性剤含有アルカリ水溶液、水の順に浸漬する
ことを特徴とする硬化被膜除去方法。」本発明における
硬化被膜とは熱、活性エネルギーなどによって三次元架
橋された被膜であれば、特に限定されるものではないが
、特に効果的な硬化被膜としては下記のAおよびB成分
を含む組成物を硬化してなる被膜が挙げられる。
【0007】A.下記一般式(I)で示される有機ケイ
素化合物および/またはその加水分解物。 R1 m R2 n Si(OR3 )4−m−n  
   (I)(式中、R1 、R2 は炭素数1〜20
のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数
6〜19のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基
、ハロゲン原子を表す。R3 は炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数2〜20のアシル基、炭素数6〜20の
アリール基、炭素数7〜20のアラルキル基を表す。m
およびnは0または1である。) B.硬化性有機化合物 一般式(I)で表される有機ケイ素化合物において、R
1 、R2 の具体例としては、メチル基、エチル基、
オクタデシル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル
基などの炭素数1〜20のアルキル基;アリル基、シク
ロヘキセニル基などの炭素数2〜20のアルケニル基;
フェニル基、ナフチル基などの炭素数6〜19のアリー
ル基;ベンジル基、フェネチル基などの炭素数7〜20
のアラルキル基;クロロ基、ブロモ基などのハロゲン原
子を表す。
【0008】R1 、R2 は置換されていてもよく、
そのような場合、置換基の具体例としては、ヒドロキシ
基;アミノ基、ジベンジルアミノ基、(2−メタクリロ
キシエチル)アミノ基などのアミノ基;メトキシ基、t
ert−ブトキシ基などのアルコキシ基;ベンジロキシ
基、フェネチロキシ基などのアラルコキシ基;フェノキ
シ基、2−ナフチロキシ基などのアリーロキシ基;アセ
トキシ基、ベンゾイロキシ基、メタクリロキシ基などの
アシルオキシ基;N−フェニルカルバモイルオキシ基、
N−(2−メタクリロキシエチル)カルバモイルオキシ
基などのカルバモイルオキシ基;メチル基、トリフルオ
ロメチル基、グリシジル基などのアルキル基;ベンジル
基、フェネチル基などのアラルキル基;フェニル基、1
−ナフチル基などのアリール基;クロロ基、ブロモ基な
どのハロゲン基;シアノ基;カルボン酸基、カルボン酸
ソーダ基などのカルボン酸基;ニトロ基;アセチル基、
メタクリル基などのアシル基;N−メチルカルバモイル
基などのカルバモイル基;エトキシカルボニル基などの
アルコキシカルボニル基;スルホン酸ソーダ基、スルホ
ン酸基などのスルホン酸基;スルファモイル基が挙げら
れる。
【0009】R3 のアシル基の具体例として、アセチ
ル基、ベンゾイル基などが挙げられ、アルキル基、アリ
ール基、アラルキル基の好ましい具体例としては、R1
 、R2 と同様のものが挙げられる。R3 も置換さ
れていてもよく、その置換基としてはR1 、R2 に
おける置換基と同様の置換基が好ましい例として挙げら
れる。
【0010】前記一般式(I)で表される有機ケイ素化
合物の具体例としては、メチルシリケート、エチルシリ
ケート、n−プロピルシリケート、i−プロピルシリケ
ート、n−ブチルシリケート、sec−ブチルシリケー
ト、t−ブチルシリケート、テトラアセトキシシラン、
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン
、メチルトリメトキシエトキシシラン、メチルトリアセ
トキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリ
プロポキシシラン、メチルトリアミロキシシラン、メチ
ルトリフェノキシシラン、メチルトリベンジルオキシシ
ラン、メチルトリフェネチルオキシシラン、グリシドキ
シメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリ
エトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシ
シラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、
β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリ
シドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピ
ルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシエトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキ
シブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチル
トリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメト
キシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシド
キシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチ
ルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3
,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシ
ラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
トリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル
トリエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、グ
リシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキ
シメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエ
チルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチル
メチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチ
ルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジ
エトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエト
キシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン
、γ−グリシドキシプロピルフェニルジメトキシシラン
、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシラン
、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキ
シエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルト
リアセトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピル
トリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン
、β−シアノエチルトリエトキシシラン、クロロメチル
トリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン
、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、N−(β−アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル
)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチ
ルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオ
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシ
シラン、メチルビニルジエトキシシランなどがその例で
ある。
【0011】これらの有機ケイ素化合物は1種のみなら
ず2種以上を併用して使用することも充分可能である。
【0012】また前記硬化被膜のB成分であるところの
硬化性有機化合物としては、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂肪族エポ
キシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、グリシジルエステル型
エポキシ樹脂、エピビス型エポキシ樹脂、フタル酸グリ
シジルエステル型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルアルコール、セルロー
ス類、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂
など硬化可能なものであれば特に限定されない。
【0013】また本発明における硬化被膜中には一般に
表面硬度向上を目的としてよく使用される微粒子状無機
物が添加されていても何ら問題はない。ここで微粒子状
無機物とは、平均粒子径が約1〜300mμのものが好
ましく、さらに好ましくは約5〜200mμのものが用
いられる。
【0014】微粒子状無機物の具体例としては、二酸化
ケイ素などの酸化ケイ素化合物、三酸化アルミニウムな
どの酸化アルミニウム化合物、二酸化チタンなどの酸化
チタン化合物、二酸化ジルコニウムなどの酸化ジルコニ
ウム化合物、二酸化スズなどの酸化スズ化合物、三酸化
アンチモン、五酸化アンチモンなどの酸化アンチモンな
どが挙げられる。
【0015】本発明における硬化被膜はその形成に際し
て硬化促進、低温硬化などを可能とする目的で各種の硬
化剤が含まれていても本発明には何ら問題はない。よく
使われる硬化剤としては各種エポキシ樹脂硬化剤、ある
いは各種有機ケイ素樹脂硬化剤などが知られている。
【0016】これら硬化剤の具体例としては、各種の有
機酸およびそれらの酸無水物、窒素含有有機化合物、各
種金属錯化合物あるいは金属アルコキシドさらにアルカ
リ金属の有機カルボン酸塩、炭酸塩などの各種塩が挙げ
られる。
【0017】本発明の硬化被膜を有する物品において、
硬化被膜の物品上への被覆方法としては硬化物の前駆体
である組成物を溶剤存在下あるいは無溶剤下での液状組
成物のコーティングによって通常は行なわれる。
【0018】コーティング方法としては、浸漬法(ディ
ップコート)、スプンコート法、液除去法、スプレー法
、ローラーコート法、バーコーター法などが挙げられる
が、特に限定されない。
【0019】また、コーティングの際、本発明における
物品は何らかの保持治具によって保持されることが一般
的であるが、その保持治具としてはコーティング時にお
ける耐久性という観点から、耐薬品性、耐酸化性、耐熱
性、機械的強度などに優れた樹脂、金属、あるいは金属
化合物が好ましく用いられる。
【0020】本発明は前記した硬化被膜を有する物品を
熱処理した後、界面活性剤含有アルカリ水溶液、水の順
に浸漬するものである。
【0021】本発明において熱処理としては、40℃以
上に加温されることが好ましく、加熱あるいは温水等に
浸漬することによって施され、250℃以上、800℃
以下の温度範囲における加熱処理あるいは、40℃以上
の水への浸漬処理などが好ましい。
【0022】250〜800℃の加熱処理には、有機成
分を熱分解してしまう効果がある。また、40℃以上の
水に浸漬することにより、被膜が湿潤したり、あるいは
被膜に水が浸透し、その点から界面活性剤が含まれると
さらにその効果は高まる。水の種類としては、飲料水、
工業用水、純水、精製水など、どのようなグレードでも
良いが、コスト等の観点から飲料水、工業用水が好まし
い。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、両
性系、ノニオン系の界面活性剤の1種または2種以上が
用いられる。
【0023】アニオン系としては、高級脂肪酸塩、高級
アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩
、高級脂肪族の硫酸エステル塩、高級アルコール・エー
テルの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩
、アルカリフェノールスルホン酸塩、アルキルナフタリ
ンスルホン酸塩、アルキルベンゾイミダゾールスルホン
酸塩、ナフテン酸塩、ナフテニル・アルコール硫酸エス
テル塩などが挙げられる。
【0024】カチオン系としては、第1級アミン塩、第
2級アミン塩、第3級アミン塩、イミダゾール塩、第4
級アンモニウム塩などが挙げられる。
【0025】両性系としては、ベタイン型、グリシン型
、アラニン型、スルフォベタイン型両性界面活性剤など
が挙げられる。
【0026】ノニオン系としては、高級脂肪酸のグリセ
リンエステル、高級脂肪酸のグリコール・エステル、高
級脂肪酸のペンタエリスリットールエステル、高級アル
コール縮合物、高級脂肪酸縮合物、高級脂肪酸アミド縮
合物、高級アルキル・アミン縮合物などが挙げられる。
【0027】一方、界面活性剤の濃度、種類は、硬化被
膜の組成、膜厚、物品、保持治具の種類などによって適
宜選択されるべきであるが、濃度としては処理時間の短
縮の観点から、0〜20重量%、とくに0〜5重量%が
好ましく用いられる。
【0028】界面活性剤含有アルカリ水溶液とは、アニ
オン系、カチオン系、両性系、ノニオン系の界面活性剤
の1種または2種以上をアルカリ水溶液に溶解した溶液
である。界面活性剤の好ましい具体例は、前記温水中に
含まれる界面活性剤と同様である。界面活性剤濃度は、
特に限定されるものではないが、0.1〜15重量%が
好ましい。
【0029】アルカリ水溶液の具体例としては、水酸化
リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム、アンモニアなどの水溶液が挙げられる。 アルカリ水溶液濃度はとくに限定されないが、処理時間
の短縮、処理液寿命の延長などの点から1〜40重量%
が好ましい。また、温度は物品、保持治具と硬化被膜と
の関係で決められるべきであるが室温〜100℃、とく
に室温〜60℃が好ましい。
【0030】次の水浸漬における水とは、室温以上の水
であることが好ましい。水浸漬による効果は、前段階で
付着したアルカリ成分および界面活性剤を濯ぐことにあ
る。熱処理時間、界面活性剤含有アルカリ水溶液への浸
漬時間、水への浸漬時間は、物品、保持治具、硬化被膜
の種類、温度によって適宜選択されるべきであるが、各
々5分間〜48時間が好ましい。
【0031】各処理中での除去効果を促進する目的で、
超音波、撹拌、バブルなどを単一または複合的に行って
もよい。また、水による浸漬処理後、さらに手洗いなど
を加えて除去効果の完成度を高めることも可能である。
【0032】
【実施例】次に実施例を挙げて説明するが、本発明は、
これらに限定されるものではない。
【0033】実施例1 (1) シラン加水分解物の調製 反応器中にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン95.3gを仕込み、液温を10℃に保ち、撹拌しな
がら0.01規定塩酸水溶液21.8gを徐々に滴下し
た。滴下終了後さらに10℃で30分間撹拌し、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランの加水分解物を
得た。
【0034】(2) コーティング剤の調製前記シラン
加水分解物に、メタノール216g、ジメチルホルムア
ミド216g、シリコン系界面活性剤0.5g、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(シェル化学社製、商品名エ
ピコート827)67.5gを添加混合し、さらにコロ
イド状五酸化アンチモンゾル(日産化学社製  商品名
アンチモンゾルA−2550)270g、アルミニウム
アセチルアセトネート13.5gを添加し、充分撹拌し
た後、コーティング剤とした。
【0035】(3) コーティング剤の塗布、キュア表
面処理したエチレングリコールビスアリルカーボネート
樹脂を、ステンレス製の保持治具で保持し、コーティン
グ剤に浸漬しディップコート法で塗布し、100℃,1
0分の条件で加熱し、硬化被膜を形成した。
【0036】(4) 界面活性剤含有アルカリ水溶液の
調製水270gに水酸化ナトリウム24gおよびカチオ
ン系界面活性剤ドデシルトリメチルアンモニウムクロラ
イド6gを加え、溶解させて調製した。
【0037】(5) コーティングされた樹脂の再生前
記(3) で得たコーティング被膜を有するジエチレン
グリコールビスアリルカーボネート樹脂について、温水
による処理、(4) で得た液による処理、水による処
理を施した。それぞれの条件および結果を表1に示した
。再生状態の判定基準は、次のとおりとした。
【0038】○:再使用に問題ないレベルに除去されて
いる。
【0039】×:被膜が残存している。
【0040】実施例2 (1) 保持治具の再生 実施例1で用いたコーティングされた保持治具に、温水
による処理、界面活性剤含有アルカリ水溶液による処理
、水による処理を施した。各々の処理条件および結果を
表2に示した。
【0041】実施例3〜5 実施例1において、温水による処理条件、界面活性剤含
有アルカリ水溶液による処理条件、水による処理条件を
表1に示す条件にした以外は、実施例1と同様にして、
各種処理を行い、コーティングされた樹脂の再生を行っ
た。結果を表1に示した。
【0042】実施例6〜8 (1) 保持治具の再生 実施例1でコーティングされた保持治具においてによる
処理、界面活性剤含有アルカリ水溶液による処理、水に
よる処理を施した。各々の処理条件および結果を表2に
示した。
【0043】比較例1 実施例2において、温水による処理を行わない以外は同
様にして治具の再生を行い、結果を表2に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】実施例9 (1) シラン加水分解物の調製 反応器中にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン42.4gおよびγ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン99.7gを仕込み、液温を10℃に保
ち、スターラーで撹拌しながら0.05規定塩酸水溶液
24.0gを徐々に滴下した。滴下終了後、さらに10
℃で1時間撹拌を続け、シラン加水分解物を得た。
【0047】(2) コーティング剤の調製前記シラン
加水分解物に、イソプロパノール200g、アセチルア
セトン12g、シリコン系界面活性剤2gを添加混合し
、さらに二酸化ケイ素イソプロパノールゾル375g、
アルミニウムアセチルアセトネート6.5gを添加し、
充分撹拌した後、コーティング剤とした。
【0048】(3) コーティング剤の塗布、キュア上
記(2) で得られたコーティング剤を用いて、実施例
1の(3) と同様にして、ジエチレングリコールビス
アリルカーボネート樹脂にコーティングし、キュアした
【0049】(4) 治具の再生 実施例2と同様の処理を行い、結果を表3に示した。
【0050】実施例10〜12 実施例9の(4) において、処理条件を表3に示すと
おりに代えて治具の再生を行った。結果を表3に示した
【0051】比較例2 実施例9において、温水浸漬を行わない以外は同様にし
て治具の再生を行い、結果を表3に示した。
【0052】実施例13〜15 実施例1でコーティングされた保持治具において、処理
条件を表4に示した条件に代える以外は同様にして再生
し、結果を表4に示した。
【0053】比較例3 実施例13において、熱処理を行わない以外は同様にし
て治具の再生を行い、結果を表4に示した。
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【発明の効果】本発明によって得られる硬化被膜除去方
法は、物品の形状による影響を受けることなく硬化被膜
を除去することができ、かつ、高い除去能力を有する。
【0057】また、物品に損傷を与えることなく再生で
き、さらに、アルカリ処理を比較的低温で行えるので、
安全性が高い。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬化被膜を有する物品における硬化被膜の
    除去方法において、硬化被膜を有する物品を、熱処理後
    、界面活性剤含有アルカリ水溶液、水の順に浸漬するこ
    とを特徴とする硬化被膜除去方法。
  2. 【請求項2】熱処理が、250℃以上、800℃以下に
    おける加熱処理であることを特徴とする請求項(1) 
    記載の硬化被膜除去方法。
  3. 【請求項3】熱処理が、40℃以上の水に浸漬すること
    により施されることを特徴とする請求項(1) 記載の
    硬化被膜除去方法。
  4. 【請求項4】40℃以上の水中に界面活性剤が含有され
    ることを特徴とする請求項(3) 記載の硬化被膜除去
    方法。
  5. 【請求項5】硬化被膜が下記のAおよびB成分を含む組
    成物を硬化してなることを特徴とする請求項(1) 記
    載の硬化被膜除去方法。A.下記一般式(I)で示され
    る有機ケイ素化合物および/またはその加水分解物。R
    1 m R2 n Si(OR3 )4−m−n   
      (I)(式中、R1 、R2 は炭素数1〜20の
    アルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6
    〜19のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、
    ハロゲン原子を表す。◎ R3 は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20
    のアシル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜
    20のアラルキル基を表す。m、nは0または1である
    。) B.硬化性有機化合物
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