JPH0424349A - 半ｐｃ部材及びその施工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、スラブ等構造体の施工に採用される半プレ
キヤストコンクリート部材（以下、半ＰＣ部材と略記す
る）及びその施工方法に関する。

（従来の技術） 従来の半ＰＣ部材を利用した構造体の施工、例えばスラ
ブの施工にあっては、半ＰＣ部材であるオムニア板を剛
性床版として梁間に掛は渡して固定した後、その上面に
現場打ちコンクリートを打設するようにしている。

（発明が解決しようとする課題） しかし、このオムニア板は下部がコンクリートで重量が
非常に重いため、５〜６ｍスノくンの床に使用する場合
には無支保工では断面性能的に無理があり、現場打ちコ
ンクリートをオムニア板上番こ打設するに際し、２〜３
箇所に支保工を施す必要があった。また、これら支保工
の設置作業や撤去作業は面倒なものであった。

そこで、無支保工化を図ったオムニア板として、特開昭
５５−９９７４号公報に示されているようなリブ付きの
オムニア板が提案されている。

しかしながら、このようなリブ付オムニア板にあっては
、捨て型枠部分とオムニア板部分とが別体であり、これ
らそれぞれの部分の製作、各別の運搬並びに現場でのこ
れら相互の取付設置作業が面倒であるという問題があっ
た。また仕上り状態では、天井下部にリブが突出して見
栄えが悪く、施工場所によってはこれらリブ部分を隠蔽
するために別途化粧天井などを付加しなければならない
と共に、他方これらリブの存在のために階高を有効に確
保することができないなどの問題もあった。

この発明は上述したような従来の問題点に鑑みて創案さ
れたものであり、製作・運搬が容易で施工性も良好であ
り、外観にも優れ、さらには階高も十分に確保でき、ま
た無支保工化にも対応できる半ＰＣ部材及びその施工方
法を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段とその作用）前記目的を達
成するため、この発明の半ＰＣ部材は、平板状に形成し
たＰＣ版のコンクリート打設側面に、その表面に沿って
補強鋼材を一体的に固設したことを特徴とする。

また上記構成において、ＰＣ版のコンクリート打設側面
に、補強鋼材に隣接させて中空部を形成するための中空
部材を配設したことを特徴とする。

また本発明は、平板状のＰＣ版のコンクリート打設側面
にその表面に沿って補強鋼材を予め一体的に固設し、そ
の後ＰＣ版のコンクリート打設側面に補強鋼材を埋設す
るようにコンクリートを打設することを特徴とする。

さらに本発明は、平板状のＰＣ版のコンクリート打設側
面にその表面に沿って補強鋼材を予め一体的に固設し、
次いでＰＣ版のコンクリート打設側面に補強鋼材に隣接
させて中空部を形成するための中空部材を配設し、その
後ＰＣ版のコンクリート打設側面に補強鋼材及び中空部
材を埋設するようにコンクリートを打設することを特徴
とする。

本発明によると、平板状に形成したＰＣ版のコンクリー
ト打設側面にその表面に沿って一体的に固設した補強鋼
材に上述したリブと同様な機能を発揮させることができ
、従来のリブ付オムニア板と同等な断面性能を確保して
無支保工化に対応させ得ると共に、長スパンにも好まし
く適用することができる。

また、ＰＣ版のコンクリート打設側面にその表面に沿っ
て一体的に補強綱材を固設するのみで製作できると共に
、この製品を設置するのみで施工でき、捨て型枠部分と
オムニア板部分とが別体である上述のリブ付オムニア板
と異なり、容易に製作できると共に、施工性にも優れる
。

さらに、ＰＣ版のコンクリート打設側面に補強鋼材を設
置するようにしているので、従来のリブのないオムニア
板と同様に、リブがＰＣ版の下面に突出することがない
。従って、従来のリブ付オムニア板と対比して、ＰＣ版
下の階高を有効に確保できると共に、外観に優れ、また
化粧天井などの施工を省略することができる。

さらにこの半ＰＣ部材にあっては、補強鋼材を、上方に
重ねられる他の半ＰＣ部材の支持部材として機能させる
ことができるので、半ＰＣ部材相互を多段に積み重ねる
ことができ、このように多段に積み重ねた状態で運搬で
きるので、運搬性にも優れる。

また必要に応じて補強鋼材に隣接させて中空部材を配設
すれば、現場打ちコンクリートの打設後の構造体全体と
しての重量を軽量化することができ、長スパン化や無支
保工化に好ましい構造とすることができる。この際、中
空部材相互間には補強鋼材が位置されるので、軽量化を
確保しつつ構造強度も十分に確保できる。

施工にあたっては、単に平板状のＰＣ版のコンクリート
打設側面にその表面に沿って補強鋼材を予め一体的に固
設し、次いで必要に応じて補強鋼材に隣接させて中空部
を形成するための中空部材を配設し、その後ＰＣ版のコ
ンクリート打設側面に補強鋼材、さらには中空部材を埋
設するようにコンクリートを打設するのみで施工を完了
することができる。従って、従来のような煩雑な施工作
業が不要で効率良く施工することができると共に、補強
鋼材が打設コンクリート内に埋設されるので、両者の一
体性も確保できる。

（実　施　例） 以下、この発明の好適な実施例を図面を用いて詳細に説
明する。

第１図はこの発明による半ＰＣ部材Ａを示す。

図における半ＰＣ部材Ａは、薄い平板状に形成されたＰ
Ｃ版１０と、このＰＣ版１０の上部面、すなわち現場打
ちコンクリートの打設側面にその表面に沿って適宜間隔
を隔てて配置され一体的に固定されたＨ形鋼、ｌ形鋼等
の補強鋼材１２と、これら補強鋼材１２の間に隣接させ
て配置され、中空部を形成するための中空部材である複
数の断面矩形状のスペーサ１４とから構成される。

ＰＣ版１０は、実寸法では例えば厚さ６０龍。

幅ＰＣ０Ｃ１＋ｍ、長さ８０００　ｗ程度の長スパンに
形成され、このＰＣ版１０には第２図に示すように、そ
の長手方向に沿ってＰＣ鋼材等でなるスラブ下端筋１６
が配筋されてこれらスラブ下端筋１６によりＰＣ版１０
にプレストレスを導入するようになっている。

また補強鋼材１２はＰＣ版１０の長手方向両端まで到達
し、実寸法では例えば高さ１５０關程度のものであり、
さらにスペーサ１４はこれよりやや低く１３０ｍｍ程度
で、本実施例では互いに接合した構造となっている。

ＰＣ版１０に対する補強鋼材１２の固設構造は、第２図
に示されている。すなわち、補強鋼材１２であるＨ形鋼
等のＰＣ版側のフランジ部には、これを取り囲むように
形成された皿状の鋼板１８またはコ字状の鉄筋が溶接に
より装着されると共に、スタッドボルトＰＣが立設され
て溶接接合され、その後ＰＣ版１０の成形のためにコン
クリートが打設されるときに、このスタッドボルトＰＣ
がコンクリート内に埋設されて、補強鋼材１２とＰＣ版
１０との両者が一体的に結合されるようになっている。

他方、スペーサ１４は相当の圧縮強度を有するプラスチ
ック製函体で構成される。このスペーサ１４の固定方法
としては、接着剤等を使用すれば良い。また、スペーサ
１４の材質としてはプラスチックだけでなく、軽量であ
る程度の圧縮荷重に抗することのできるものなら他の材
質のものを用いても良い。

以上のように構成される半ＰＣ部材Ａは第３図に示すよ
うに、多段に重ねた状態で構築現場、ひいては施工箇所
まで搬送することができる。そして第４図及び第５図に
示すように、鉄骨梁２２にＰＣ版１０の両端を係止させ
ることにより、これら半ＰＣ部材Ａを所定箇所に設置す
ることができる。この設置状態では、補強鋼材１２の長
手方向両端が鉄骨梁２２の上方に位置され、ＰＣ版１０
に加わる荷重の一部が補強鋼材１２を介して鉄骨梁２２
に支持されるようになっており、設置時の安全性が保た
れるように構成されている。

その後現場打ちコンクリート２４をＰＣ版１０上に打設
すると、コンクリート２４は補強鋼材１２とスペーサ１
４の外側との隙間にまわり込んで充填され、次いでこれ
ら補強鋼・材２４及びスペーサ１４を埋設するようにそ
れらの上部に相当の厚さの層を形成しつつ平らな床面が
形成されることになる。

仕上り状態では、スペーサ１４により内部中空のスラブ
を構成でき、この中空内部を配管や配線のスペースなど
に利用できる。

また、下部側の天井面は当然のことながら平坦であり、
単に塗装置　クロス貼り等によって仕上げることができ
る。

なお、鉄骨梁２２と現場打ちコンクリート２４とは、鉄
骨梁２２の上部フランジに溶接接合したスタッドボルト
２６によりそれらの一体性が確保されるようになってい
る。

以上のように構成すれば、平板状に形成したＰＣ版１０
のコンクリート打設側面にその表面に沿って一体的に固
設した補強鋼材１２に従来のようなリブと同様な機能を
発揮させることができ、リブ付オムニア板と同等な断面
性能を確保して無支保工化に対応させ得ると共に、長ス
パンにも好ましく適用することができる。

また、ＰＣ版１０のコンクリート打設側面にその表面に
沿って一体的に補強鋼材１２を固設するのみで製作でき
ると共に、この半ＰＣ部材Ａを単に鉄骨梁２２に設置す
るのみで施工でき、捨て型枠部分とオムニア板部分とが
別体である従来のリブ付オムニア板と異なり、容易に製
作できると共に、施工性にも優れる。

さらに、ＰＣ版１０のコンクリート打設側面に補強鋼材
１２を設置するようにしているので、従来のリブのない
オムニア板と同様に、リブがＰＣ版１０の下面に突出す
ることがない。従って、従来のリブ付オムニア板と対比
して、ＰＣ版１０下の階高を有効に確保できると共に、
外観に優れ、また化粧天井などの施工を省略することが
できる。

さらにこの半ＰＣ部材Ａにあっては、補強鋼材１２を、
上方に重ねられる他の半ＰＣ部材Ａの支持部材として機
能させることができるので、半ＰＣ部材Ａ相互を多段に
積み重ねることができ、このように多段に積み重ねた状
態で運搬できるので、運搬性にも優れる。

また必要に応じて補強鋼材１２に隣接させてスペーサ１
４を配設すれば、現場打ちコンクリート２４の打設後の
構造体全体としての重量を軽量化することができ、長ス
パン化や無支保工化に好ましい構造とすることができる
。この際、スペーサ１４相互間には補強鋼材１２が位置
されるので、軽量化を確保しつつ構造強度も十分に確保
できる。

施工にあたっては、単に平板状のＰＣ版１０のコンクリ
ート打設側面にその表面に沿って補強鋼材１２を予め一
体的に固設し、次いで必要に応じて補強鋼材１２に隣接
させて中空部を形成するためのスペーサ１４を配設し、
その後ＰＣ版１０のコンクリート打設側面に補強鋼材１
２、さらにはスペーサ１４を埋設するようにコンクリー
トを打設するのみで施工を完了することができる。従っ
て、従来のような煩雑な施工作業が不要で効率良く施工
することができると共に、補強鋼材１２が打設コンクリ
ート２４内に埋設されるので、両者の一体性も確保でき
る。

上記実施例はスラブ施工を例にとって説明したが、他の
構造体に適用できることは勿論である。

（発明の効果） 以上実施例によって詳細に説明したように本発明にあっ
ては、製作・運搬が容易で施工性も良好であり、外観に
も優れ、さらには階高も十分に確保でき、また無支保工
化にも好ましく対応させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の好適な一実施例を示す斜視図、第２図
はＰＣ版と補強鋼材との接合部分を示す要部断面図、第
３図は本発明の半ＰＣ部材を段積みした状態を示す側面
図、第４図及び第５図はそれぞれ半ＰＣ部材を用いたス
ラブの施工状態を示す正面断面図及び側断面図である。 Ａ・・・・・・半ＰＣ部材　　　１０・・・ＰＣ版１２
・・・補強鋼材 １４・・・中空部材（スペーサ） 手続補正書（自発） 平成２年８月２７日

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）平板状に形成したＰＣ版のコンクリート打設側面
   に、その表面に沿って補強鋼材を一体的に固設したこと
   を特徴とする半ＰＣ部材。
2. （２）前記ＰＣ版のコンクリート打設側面に、前記補強
   鋼材に隣接させて中空部を形成するための中空部材を配
   設した請求項１記載の半ＰＣ部材。
3. （３）平板状のＰＣ版のコンクリート打設側面にその表
   面に沿って補強鋼材を予め一体的に固設し、その後該Ｐ
   Ｃ版のコンクリート打設側面に上記補強鋼材を埋設する
   ようにコンクリートを打設することを特徴とする半ＰＣ
   部材の施工方法。
4. （４）平板状のＰＣ版のコンクリート打設側面にその表
   面に沿って補強鋼材を予め一体的に固設し、次いで上記
   ＰＣ版のコンクリート打設側面に上記補強鋼材に隣接さ
   せて中空部を形成するための中空部材を配設し、その後
   上記ＰＣ版のコンクリート打設側面に上記補強鋼材及び
   中空部材を埋設するようにコンクリートを打設すること
   を特徴とする半ＰＣ部材の施工方法。