JPH04238974A - 弾塑性ダンパ - Google Patents

弾塑性ダンパ

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JPH04238974A
JPH04238974A JP91591A JP91591A JPH04238974A JP H04238974 A JPH04238974 A JP H04238974A JP 91591 A JP91591 A JP 91591A JP 91591 A JP91591 A JP 91591A JP H04238974 A JPH04238974 A JP H04238974A
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damper
steel rod
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steel
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JP91591A
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Tomohiko Arita
有田 友彦
Takuji Kobori
小堀 鐸二
Shunichi Yamada
俊一 山田
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Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は軸方向力で降伏して塑
性化し、構造物に入力する振動エネルギーを吸収する弾
塑性ダンパに関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来の弾
塑性ダンパは、鋼材に外力により曲げモーメントを加え
てこれを曲げ降伏させ、その塑性変形時の履歴エネルギ
ーにより振動エネルギーの吸収を行う曲げ降伏型が一般
的であるが、この曲げ降伏型の弾塑性ダンパには現在下
記のような課題が残されている。
【0003】鋼材を曲げ応力により降伏させてダンパと
しての復元力特性をバイリニア型,あるいはトリリニア
型にモデル化して解析する場合、その解析モデル上の復
元力特性と実物大ダンパの復元力特性とはなかなか一致
せず、両者を一致させるにはダンパの加工,製作に高い
精度が要求される。
【0004】またこの曲げ降伏型の弾塑性ダンパの規模
はその特性値、すなわちエネルギーの吸収能力と対比す
れば、決してコンパクトであるとは言い難いため、必要
なエネルギー吸収能力を保有させれば、規模が大型化し
、ダンパを建築物や工作物の架構の内部に納めることが
困難となる場合が少なくない。
【0005】更に、ダンパを支持,あるいは固定する部
材がダンパの固定端のモーメントによって変形を生ずる
ことなくこれに抵抗するには、その寸法を架構の他の一
般的な部材の寸法より大きくする必要があり、その結果
、応答解析上は最適なダンパの特性値を決定することが
できても、実際の設計の段階で、ダンパの規模に支持部
材が追従できず、適用が不可能となる場合がある。
【0006】ところで、弾塑性型のダンパとして鋼材を
降伏させ、塑性化させるには、理論的に上記のような曲
げ応力による方法の他に、せん断応力,または捩れ応力
、あるいは軸応力による方法が考えられる。
【0007】この内、せん断応力や捩れ応力で降伏させ
る方法では、鋼材は比較的低い応力レベルで降伏するた
め、大きな力を負担させようとすればダンパとしての寸
法が大きくなり、構造物内への設置が困難となり、不向
きである。
【0008】曲げ応力で降伏させる場合は、比較的高い
応力レベルまで降伏の時期を遅らせることができるが、
降伏の初期の段階では断面が一様に降伏するとは限らな
いためエネルギー吸収の効率は余り大きくならず、やは
りある程度の規模が必要である。
【0009】ところが、軸応力による場合は、せん断応
力や捩れ応力より高いレベルで降伏し、また全断面が一
様な応力状態となり易いため、他の機構による同一能力
のダンパに比較して部材寸法は小さくて済む。加えて、
降伏応力に影響する、ダンパとしての等価バネ値(剛性
)は高い程望ましいが、軸応力により降伏させる場合は
軸の長さを短縮することでその値を高めることができ、
部材寸法を縮小化する上で合理的である。
【0010】以上の通り、軸応力で降伏、塑性化させる
機構のダンパは部材寸法の面では有利であるが、応力−
変形特性が正負の加力、すなわち引張軸力と圧縮軸力と
では同一とはならず、履歴特性が安定しない、という不
利な面がある。これは特に圧縮力の領域で座屈による不
安定な現象が引き起こされるためであり、この圧縮力負
担時の不安定さがダンパとしての利用上の障害となって
いる。
【0011】この発明はこうした弾塑性型のダンパの背
景を踏まえてなされたもので、理論上は最もエネルギー
吸収の効率が高い、軸応力で降伏するタイプの上記問題
点を克服し、従来の曲げ降伏型に代わる弾塑性ダンパを
新規に提案しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では軸方向力を受
ける鋼棒を筒状の外殻材の内部に挿通し、この鋼棒を包
囲する外殻材で鋼棒の軸に垂直な方向への変形を拘束す
ることにより圧縮力の範囲での座屈の発生を防止して履
歴特性を安定化させ、正負のいずれの軸方向力時にも鋼
棒に安定した塑性変形能力を付与し、ダンパとしての利
用可能性を引き出し、軸応力を利用した弾塑性型のダン
パの製作を実現する。
【0013】鋼棒は外殻材の内部にクリアランスを持っ
て挿通され、このクリアランスによって鋼棒と外殻材と
は構造的に切り離され、鋼棒が受ける軸方向力は外殻材
には伝達されず、外殻材は鋼棒の、軸に垂直な方向への
変形を阻止する役目のみを果たす。
【0014】また鋼棒と外殻材間のクリアランスには両
者間の摩擦を切り、絶縁の効果を高める絶縁材が充填さ
れる。
【0015】鋼棒は外殻材によって、特に圧縮力作用時
の軸に垂直な方向への変形に対して拘束されることによ
り、その両端に加わる軸方向力のみにより降伏し、曲げ
応力で降伏するタイプと同様に弾塑性履歴エネルギーに
より構造物に入力する振動エネルギーを吸収する。
【0016】
【実施例】以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて
説明する。
【0017】この発明の弾塑性ダンパ(以下ダンパ)A
は図1,図3に示すように軸方向力を負担する鋼棒1と
、鋼棒1の回りを包囲し、これをその軸に垂直な方向へ
の変形に対して拘束する外殻材2とから構成され、鋼棒
1が正負の繰り返しの軸応力で降伏し、塑性変形時の履
歴エネルギーによって構造物の振動エネルギーを吸収す
るものである。
【0018】外殻材2は図示するように1方向に連続し
た、鋼棒1と同一断面形状の挿通孔2aを有する筒形の
形状をし、図1,図3の各断面を示す図2,図4のよう
に挿通孔2aの面積は鋼棒1の断面積より僅かに大きく
、鋼棒1は挿通孔2a内にクリアランスを持って挿通さ
れる。 鋼棒1は鉄筋を含み、またその断面形状は円形に限定さ
れない。
【0019】このクリアランスによって鋼棒1と外殻材
2とが互いに切り離されることによりダンパAに働く軸
方向力は鋼棒1のみが負担し、外殻材2は鋼棒1に圧縮
力が加わるときの、軸に垂直な方向の変形に対して拘束
し、座屈の発生を防止する役目のみを果たす。
【0020】外殻材2は鋼管のような鋼材や鋳物,コン
クリート,モルタル等の他に、鉄筋コンクリートや繊維
コンクリート等の補強コンクリートにより、鋼棒1の座
屈を防止するに十分な強度を持って製作される。
【0021】クリアランスには鋼棒1と外殻材2との絶
縁状態を高めるために、必要により絶縁材3が充填され
る。
【0022】絶縁材3は鋼棒1の周面と外殻材2の挿通
孔2aの内周面間の摩擦を切る働きをし、外力としての
軸方向力を鋼棒1にのみ伝達し、外殻材2に鋼棒1の変
形を阻止させる機能のみを果たさせる効果を持つ。絶縁
材3にはグリース等の潤滑材が使用される。
【0023】ダンパAは図5に示すように、図6,図7
に示すような構造物間等、主として対向する方向に相対
変位を生ずる構造部材S,S間や非構造部材間、もしく
はその両者間(以下構造部材S等で代表させる)に跨っ
て設置され、両部材間の相対変位時に軸方向力を受ける
【0024】ダンパAは、構造部材Sが鉄筋コンクリー
ト造の場合は例えば鋼棒1の両端にアンカー4,4等を
接続し、これを図5に示すようにスラブ,梁,または柱
等の構造部材S,S等内に埋設して定着することにより
設置される。
【0025】ダンパAが跨設される構造部材S,S等間
の想定される、あるいは卓越する相対変位が特定の1方
向のみである場合は、その方向に鋼棒1の軸を向けて図
8に示すように1方向にのみ、また水平の2方向に相対
変位が生ずる場合には図9に示すように2方向に向けて
配置される。
【0026】ところで、図5に示すようにアンカー4,
4が鋼棒1,1に固定された状態で接続された場合には
、構造部材S,S等間の、鋼棒1の軸方向以外の相対変
位の発生時に鋼棒1には曲げモーメントやせん断力が作
用し、純粋に軸応力を負担させる状態にならず、両者の
組み合わせ応力によって鋼棒1の塑性域での特性に支障
を与えることになるが、これらの力の作用を回避するた
めの詳細を図10に示す。
【0027】構造部材S,S等の間の、鋼棒1の軸方向
と、それ以外の方向の相対変位、すなわち水平及び鉛直
の3次元のいずれの相対変位時にも鋼棒1に軸方向力の
みを作用させるには、鋼棒1とアンカー4を自在継手で
接続すればよいが、具体的には実施例では、図10〜図
12に示すように鋼棒1の両端部1a,1aを球面に加
工すると同時に、アンカー4が突設される支持部材5を
2分割し、その内周面に鋼棒1の端部1aが嵌合する球
面座を形成し、この2個の支持部材5,5で端部1aを
挟み込むことにより、鋼棒1をアンカー4に対して任意
の方向に回転自在に支持する構造としている。
【0028】支持部材5,5は一対で鋼棒1の端部1a
を挟み込み、数箇所にボルト6を締結することにより一
体化して鋼棒1に接続する。アンカー4は各支持部材5
に接続されている。
【0029】この支持構造によって鋼棒1は3次元の任
意の相対変位時の、両端部1a, 1a間の絶対的な変
位に対して機能することになる。
【0030】この製作例ではアンカー4を、または支持
部材5までを鉄筋コンクリート造の構造部材S中に埋設
することによりダンパAが設置される。
【0031】ダンパAは、上記の通り、構造部材Sが鉄
筋コンクリート造の場合にアンカー4をその内部に定着
することにより据え付けられるが、鉄骨造や鉄骨鉄筋コ
ンクリート造の場合には支持部材5,5を鉄骨の梁や柱
等に直接ボルトや溶接で接合することによっても設置さ
れる。
【0032】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、圧縮力を
受けるときに不安定化し易い鋼棒の回りに外殻材を配置
し、この外殻材によって鋼棒の軸に垂直な方向への変形
を拘束するものであるため、従来実用化の障害となって
いた座屈の発生の問題は克服され、その結果、特に圧縮
力の領域での降伏応力を高めることができ、復元力特性
を安定させることができ、理論上エネルギーの吸収効率
が高い、軸応力で降伏する形態の弾塑性型のダンパを実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な製作例を示した斜視図である
【図2】図1の軸方向の断面図である。
【図3】弾塑性ダンパの他の製作例を示した斜視図であ
る。
【図4】図3の軸方向の断面図である。
【図5】弾塑性ダンパの取付状態を示した断面図である
【図6】弾塑性ダンパの構造物への設置例を示した立面
図である。
【図7】弾塑性ダンパの他の設置例を示した立面図であ
る。
【図8】弾塑性ダンパの配置例を示した平面図である。
【図9】弾塑性ダンパの他の配置例を示した平面図であ
る。
【図10】弾塑性ダンパの詳細な製作例を示した一部断
面立面図である。
【図11】図10の側面図である。
【図12】図10の平面図である。
【符号の説明】
A……弾塑性ダンパ、1……鋼棒、2……外殻材、3…
…絶縁材、4……アンカー、5……支持部材、6……ボ
ルト、S……構造部材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  軸方向力を負担する鋼棒と、鋼棒の外
    周を包囲し、その軸に垂直な方向の変形を拘束する筒状
    の外殻材とから構成され、鋼棒は外殻材内にクリアラン
    スを持って挿通され、外殻材に対して構造的に切り離さ
    れており、鋼棒が軸方向力で降伏し、弾塑性変形してエ
    ネルギーを吸収するもであることを特徴とする弾塑性ダ
    ンパ。
  2. 【請求項2】  鋼棒と外殻材との間のクリアランスに
    は、両者を切り離す絶縁材が充填されていることを特徴
    とする請求項1記載の弾塑性ダンパ。
JP91591A 1991-01-09 1991-01-09 弾塑性ダンパ Expired - Lifetime JPH0715227B2 (ja)

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JP91591A JPH0715227B2 (ja) 1991-01-09 1991-01-09 弾塑性ダンパ

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JPH04238974A true JPH04238974A (ja) 1992-08-26
JPH0715227B2 JPH0715227B2 (ja) 1995-02-22

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013133681A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Kajima Corp ダンパー構造物及びその施工方法
JP2019100140A (ja) * 2017-12-07 2019-06-24 旭化成ホームズ株式会社 壁構造、建物、及び連結部材の取り付け方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013133681A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Kajima Corp ダンパー構造物及びその施工方法
JP2019100140A (ja) * 2017-12-07 2019-06-24 旭化成ホームズ株式会社 壁構造、建物、及び連結部材の取り付け方法

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Effective date: 19950905