JPH04238433A - イベントデータの伝送方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、有手順伝送方式による
情報伝送システムに係り、特に二重化上位局を持つシス
テムにおけるイベントデータの伝送方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】遠方監視制御システムにおける親局と子
局間の情報伝送など、下位局と上位局の情報伝送にはデ
ータの伝送のほかに回線の接続・開放制御や状態監視さ
らには誤り制御など各種の伝送制御手順が局間で予め取
り決められ、これら手順に従った周期的又はランダムの
データ伝送、即ち有手順伝送方式による情報伝送システ
ムにされる。

【０００３】例えば、ベーシック制御手順では、データ
伝送の開始から終結までに回線の接続とデータリンクの
確立と情報の転送とリンクの終結と回線の開放の各フェ
ーズの手順が決められ、誤り制御には返送照合方式や転
送方式による伝送系の冗長性によるもの、キャラクタチ
ェックやブロックチェックによる情報の冗長性によるも
のがある。

【０００４】また、ハイレベルデータリンク制御手順（
ＨＤＬＣ）では図４に示す構成になるフレーム単位の伝
送を行い、受信局でフラグシーケンスからフレーム同期
をとり、アドレスフィールドから局指定を判定し、図５
に示す形式の制御フィールドから当該フレームが情報転
送のための情報（Ｉ）フレームかリンク監視制御のため
の監視（Ｓ）フレームかデータリンクの確立・切断等を
行うための非番号制（Ｕ）フレームか及びコマンドまた
はレスポンスの判定（Ｐ／Ｆ）さらには送出局の送信シ
ーケンス番号Ｎ（Ｓ）や受信シーケンス番号Ｎ（Ｒ）等
を判定し、コマンドの送信に対して受信局からのレスポ
ンスの送信という手順でデータ伝送が行われる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述の有手順伝送方式
による情報伝送システムにおいて、システムの信頼性確
保のために、上位局を常用と待機に二重化したシステム
では常用系と待機系の切替時に情報の欠落を起こす問題
があった。

【０００６】図６は二重化上位局を持つシステム構成を
例示する。下位局１と上位局２は伝送路３で結合するた
めの夫々回線終端装置４，５を設け、下位局１では入力
装置６からの上りデータを伝送制御装置７によって編集
すると共に前述の一連の伝送制御手順に従って上位局２
に伝送する制御を行い、また上位局２からの制御データ
等の受信データを出力装置８を介して表示や機器制御を
行う。

【０００７】上位局２は通信制御装置９，１０が持つ伝
送制御機能によって伝送制御手順に従った伝送制御を行
い、中央処理装置１１，１２が情報管理を行う。上位局
２はその二重化に通信制御装置９，１０と中央処理装置
１１，１２が設けられ、切替装置ＳＷによって回線終端
装置５に接続する常用と待機の系統切り替えがなされる
。

【０００８】ここで、下位局１はイベント発生時にデー
タ伝送を行うランダム伝送では、常用と待機の系統切り
替え前にイベント発生して送信要求を常用側にし、その
受信レディでイベントデータを送信しようとするときに
上位局が系統切り替えを行うと、上位局では待機側のイ
ニシャライズ処理が終了する前に下位局からイベントデ
ータが送信されるため当該データの受信失敗になる。一
方、下位局は受信レディの受信でイベントデータを送信
終了すると、当該データを一時保存する送信バッファの
内容を更新してしまい、上位局で受信失敗したデータの
欠落になる。

【０００９】本発明の目的は、上位局の常用と待機の切
り替え時のイベントデータ欠落を防止するイベントデー
タ伝送方式を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題の解
決を図るため、有手順伝送方式によって局間でランダム
に情報伝送し、上位局が常用系と待機系に二重化される
情報伝送システムにおいて、下位局はイベントデータを
送信待ちのために一時記憶する第１の送信待バッファと
、この送信待バッファが記憶するイベントデータの送信
完了時に該イベントデータを現在状態として記憶更新す
る現在状態記憶部と、前記上位局が常用系と待機系を切
り替えるときにデータリンク確立後に受信するイニシャ
ル要求で前記記憶部に記憶するイベントデータを一時記
憶する第２の送信待バッファとを備え、前記上位局の常
用系と待機系の切替え中のイベント発生には前記第１の
送信待バッファの内容を保持すると共に前記記憶部の内
容を保留し、切り替えられた系統からの前記イニシャル
要求の受信で前記記憶部の内容を前記第２の送信待バッ
ファからイニシャルデータとして送信し、該イニシャル
データの送信完了後に前記第１の送信待バッファに記憶
するイベントデータを送信することを特徴とする。

【００１１】

【作用】上記方式になる本発明によれば、第１の送信待
バッファのイベントデータの送信完了時に当該イベント
データを記憶部に現在状態として記憶更新しておき、上
位局の系統切り替え時には記憶部に記憶するイベントデ
ータを切り替えられた系統のイニシャライズとして送信
し、その後に第１の送信待バッファに記憶するイベント
データを送信することで系統切り替えによるイベントデ
ータの欠落を防止する。

【００１２】

【実施例】図１は本発明の一実施例を示す下位局構成図
である。イベントデータ編集部１３は、計測値等の各種
データを編集し、送信すべきイベントデータが発生した
ときに該データを送信処理部１４の送信待バッファ１５
に転送すると共に送信要求を発生する。送信待バッファ
１５に蓄積される送信待イベントデータは送信優先判定
部１６によって優先度順が判定され、最優先順位のイベ
ントデータを取り出して伝送制御装置７に送信要求を起
こす。

【００１３】伝送制御装置７は、送信要求によって上位
局に対するデータリンク確立等の伝送制御手順に従った
制御を行い、送信要求のコマンド送信と受信レディの受
信でイベントデータを送信し、受信完了（ＲＲ）の受信
で１フレームの送信を終了すると共に、送信待バッファ
１５に保存される送信完了イベントデータを更新可能に
する。

【００１４】ここで、本実施例では、各種イベントデー
タの現在状態を記憶しておく現在状態記憶部１７と、送
信待バッファ１５に対して最も高い優先順位にされ記憶
部１７で記憶更新するイベントデータを一時記憶する送
信待バッファ１８と、上位局が常用と待機の切り替え時
に発生するイニシャル要求を受信することで記憶部１７
に記憶するイベントデータを編集して送信待バッファ１
８に転送及び送信要求を起こすイニシャルデータ編集部
１９とを備える。

【００１５】記憶部１７は、送信待バッファ１５に記憶
するイベントデータの送信完了で当該イベントデータを
現在状態データとして各イベントデータについて記憶更
新する。

【００１６】上述の構成により、本実施例では上位局の
系統切り替えに下位局でイベントデータを一時保留して
おき、切り替えられた系統に現在状態のイベントデータ
を送信し、イベントデータの欠落を防止する。

【００１７】図２は本実施例における上位局切り替え時
の処理手順を示す。常用系（Ａ）の健全時にはイベント
発生でイベントデータＩ１の送信要求によってデータＩ
１を常用系（Ａ）に送信し、この送信に対する上位局の
常用系（Ａ）からの受信レディＲＲを受信することで送
信待バッファ１５の当該データを更新すると共に現在状
態記憶部（ＳＶバッファ）１７に記憶する現在状態イベ
ントデータを当該データに更新しておく。

【００１８】次に、常用系（Ａ）に障害が発生したとき
、上位局では常用系（Ａ）から待機系（Ｂ）への切り替
えを開始する。この切り替えは切替装置ＳＷによる切り
替え制御と共に回線終端装置４，５間の同期化及び伝送
制御装置７，１０の動作モードにアシンクロナスバラン
スモード（ＡＢＭ）の確立を待ち、待機系（Ｂ）のイニ
シャル処理を行う。

【００１９】ここで、例えば切替装置ＳＷの切り替え中
に下位局に次のイベント発生があり、イベントデータＩ
２が送信待バッファ１５に転送されたとき、下位局では
データリンク確立と誤認してデータＩ２を伝送し、上位
局からの受信レディ（ＲＲ）を受信確認時間Ｔ１だけ待
つ。しかし、上位局では系統切り替えによって待機系（
Ｂ）からデータリンク確立のために非同期平衡モード設
定（ＳＡＢＭ）コマンドを送信する。このとき、データ
Ｉ２の伝送は失敗になり、下位局では受信レディ（ＲＲ
）の受信無しで送信待バッファ１５の送信イベントデー
タＩ２を保持しておき、また、記憶部１７にはデータＩ
２による更新を行うことなくそれまでの内容を保持して
おく。

【００２０】次に、ＳＡＢＭコマンドの受信で下位局は
データリンク確立のために伝送制御装置７から非番号制
コマンドに対する受信応答（ＵＡ）を送信し、上位局の
待機系（Ｂ）が非同期平衡モード（ＡＢＭ）の確立を得
、このＡＢＭモードの確立によってイニシャル処理のた
めにイニシャル要求を下位局に送信する。このイニシャ
ル要求を受信した下位局は、イニシャルデータ編集部１
９が記憶部１７に記憶する現在状態データの全部を取り
込んで送信待バッファ１８に転送し、一方伝送制御装置
７がイニシャル要求に対する受信レディ（ＲＲ）を待機
系（Ｂ）に送信する。この後、最も高い優先順位を持っ
て現在状態データを記憶する送信待バッファ１８のデー
タ（ＳＶ）を待機系（Ｂ）に伝送し、該待機系に現在状
態データを記憶してそのイニシャライズを得る。

【００２１】この現在状態データＳＶを受信及びイニシ
ャライズした待機系（Ｂ）は受信レディ（ＲＲ）を下位
局に送信する。下位局では受信レディ（ＲＲ）の受信で
送信待バッファ１５に記憶保持しておいたデータＩ２の
送信を行い、これに対する受信レディ（ＲＲ）の受信で
送信待バッファ１５の内容を更新し、また記憶部１７の
現在状態データをデータＩ２に更新する。

【００２２】なお、イニシャライズ要求待ちで一定時間
内に該イニシャライズ要求が受信されないときにはイニ
シャライズ・シーケンス・エラーとする。

【００２３】従って、上位局の系統切り替え中のイベン
ト発生には受信レディ（ＲＲ）の受信完了まで送信待バ
ッファ１５の内容を保持すると共に現在状態記憶部１７
の更新を行わずに保留しておき、切り替えられた系統と
のデータリンク確立後のイニシャル要求で現在状態のデ
ータを送信して切り替えられた系統のイニシャライズを
行い、その後に送信待バッファ１５のデータを再送信す
ることで系統切り替えによるイベントデータの欠落を防
止する。

【００２４】なお、上位局の系統切り替えと下位局のイ
ベント発生とのタイミングによってはデータリンク確立
（ＡＢＭ）中にそのコマンドＳＡＢＭを受信することが
図３に示すように種々考えられるが、何れも非番号制コ
マンドに対する受信応答（ＵＡ）の伝送失敗によってイ
ニシャル要求待ち又はシーケンスエラーとして対応し、
データ欠落は防止できる。

【００２５】

【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、下位局
はイベントデータの送信完了で当該イベントデータを現
在状態として記憶しておき、上位局の系統切り替え時に
データリンク確立後のイニシャル要求を受信することで
記憶部に記憶する現在状態のイベントデータをイニシャ
ルデータとして送信するようにしたため、上位局の系統
切り替え中でのイベント発生にもイベントデータの欠落
を防止することができ、システムの信頼性を一層向上す
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す下位局構成図。

【図２】実施例の処理手順図。

【図３】実施例の他の処理手順図。

【図４】ＨＤＬＣのフレーム構成図。

【図５】ＨＤＬＣの制御フィールドの構成図。

【図６】二重化上位局のシステム構成図。

【符号の説明】

１…下位局 ２…上位局 ７…伝送制御装置 １３…イベントデータ編集部 １４…送信処理部 １５…送信待バッファ １６…送信優先判定部 １７…現在状態記憶部 １８…送信待バッファ １９…イニシャルデータ編集部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　有手順伝送方式によって局間でランダ
   ムに情報伝送し、上位局が常用系と待機系に二重化され
   る情報伝送システムにおいて、下位局はイベントデータ
   を送信待ちのために一時記憶する第１の送信待バッファ
   と、この送信待バッファが記憶するイベントデータの送
   信完了時に該イベントデータを現在状態として記憶更新
   する現在状態記憶部と、前記上位局が常用系と待機系を
   切り替えるときにデータリンク確立後に受信するイニシ
   ャル要求で前記記憶部に記憶するイベントデータを一時
   記憶する第２の送信待バッファとを備え、前記上位局の
   常用系と待機系の切替え中のイベント発生には前記第１
   の送信待バッファの内容を保持すると共に前記記憶部の
   内容を保留し、切り替えられた系統からの前記イニシャ
   ル要求の受信で前記記憶部の内容を前記第２の送信待バ
   ッファからイニシャルデータとして送信し、該イニシャ
   ルデータの送信完了後に前記第１の送信待バッファに記
   憶するイベントデータを送信することを特徴とするイベ
   ントデータの伝送方式。