JPH04235020A - 積層板成形用の離型フィルム - Google Patents

積層板成形用の離型フィルム

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JPH04235020A
JPH04235020A JP3012960A JP1296091A JPH04235020A JP H04235020 A JPH04235020 A JP H04235020A JP 3012960 A JP3012960 A JP 3012960A JP 1296091 A JP1296091 A JP 1296091A JP H04235020 A JPH04235020 A JP H04235020A
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Hiroshi Yokoo
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  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化型樹脂が含浸さ
れているプリプレグを複数枚重ね合わせた後、この重ね
合わせ体を加熱,加圧することによって積層板を製造す
る際に利用される離型フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】加熱,加圧によって成形される熱硬化型
樹脂の積層板は、紙,不織布,ガラス繊維紙,ガラス繊
維布等の含浸用基材に、フェノール樹脂,エポキシ樹脂
,不飽和ポリエステル樹脂,ポリアミド樹脂等を含浸さ
せてプリプレグを得た後、この複数枚を重ね合わせ、そ
の上,下に離型フィルムを接当し、さらに鏡面板で抑え
た後、一対の熱板間で、140〜180℃,30〜80
 kg/m2,1〜5時間程度の加熱,加圧を施すこと
によって成形されている。
【0003】前述の方法からなる熱硬化型樹脂の積層板
の成形において、複数枚のプレプリグを重ねた重ね合わ
せ体の上,下に接当される離型フィルムは、プリプレグ
を加圧,加熱成形する際のクッション材としての機能と
、プリプレグと鏡面板との間の接着を防止する機能とを
果たすものであり、加熱,加圧に耐えられる耐熱性と離
型性とを兼備するフィルム、例えば、弗素樹脂系フィル
ム,アセテート樹脂系フィルム,2軸延伸ポリプロピレ
ン系樹脂フィルム等が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】積層板成形用の離型フ
ィルムとして利用される2軸延伸ポリプロピレン系樹脂
フィルムは、安価であること、使用後の廃棄処理が容易
であること等において優れた作用を呈するものではある
が、加熱,加圧成形後の離型フィルムの剥離工程におい
て、離型フィルムと積層板との間に直径5mm程度のポ
イント状の非剥離部ができることがしばしば見られる。
【0005】離型フィルムと積層板との間に前述の非剥
離部が発生することが、積層板の成形の作業効率を大幅
に低下させる原因になっている。
【0006】すなわち、このポイント状の非剥離部を無
理に剥離させると、剥離フィルムが破れてポイント状に
付着した離型フィルムが積層板上に残るため、このポイ
ント状に残ったままになっている離型フィルム屑をサン
ドペーパーで除去しなければならないか、あるいは、離
型フィルムと積層板との剥離工程において、ポイント状
に残ってしまいそうな非剥離部をその周辺部からゆっく
りと手作業で丁寧に剥離させなければならない。
【0007】したがって、これらのいずれの場合におい
ても、積層板の加熱,加圧成形工程に続く離型フィルム
の剥離処理の際の作業効率が大幅に低下する。
【0008】これに対して本発明は、積層板の成形の際
に利用される2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムか
らなる離型フィルムにおいて、積層板の加熱,加圧成形
後の離型フィルムの剥離工程で、離型フィルムと積層板
との間にポイント状の非剥離部が発生するようなことの
ないフィルムを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の積層板成形用の
離型フィルムは、通常の2軸延伸工程に付されることに
よって得られる2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム
からなり、本第1の発明の積層板成形用の離型フィルム
は、帯電防止剤がフィルムに含有または塗工されていな
く、しかも、水平に載置されているフィルム上に帯電性
微粒子を略均一に振り掛けた後、このフィルムを持ち上
げて水平にして軽く叩いたときに、付着したままに残る
帯電性微粒子が存在することのないフィルムからなる。
【0010】また、本第2の発明の積層板成形用の離型
フィルムは、帯電防止剤がフィルムに含有または塗工さ
れてなく、しかも、帯電性微粒子を含有する溶液に浸漬
して持ち上げたときに、付着したままに残る帯電性微粒
子が存在することのないフィルムからなる。
【0011】前記構成からなる本発明の積層板成形用の
離型フィルムは、押出し成形によって得られたポリプロ
ピレン系樹脂フィルムを2軸延伸工程に付した後、これ
を積層板成形用の離型フィルムとして使用する迄の間を
通して、フィルムの表面に電荷をできるだけ帯電させる
ことのないように、丁寧に除電工程を繰り返すことによ
って得られる。
【0012】すなわち、前述の従来の2軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムを積層板成形用の離型フィルムとして利
用したときに発生する離型フィルムと積層板との間にポ
イント状に残る非剥離部は、2軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムの表面の微小面積に集中して存在している電荷、
及び、離型フィルムの表面の1部に集中して存在した電
荷に起因して生成しているフィルム表面の酸化部に原因
しているものであることが、本発明者らによって確認さ
れた。
【0013】したがって、本発明の積層板成形用の離型
フィルムは、押出し成形後から積層板成形用の離型フィ
ルムとしてセットされる迄の間を通して、表面の1部に
集中して電荷が存在するようなことがないことと、しか
も、離型フィルムとしてセットされるフィルムには、表
面の微小面積に電荷が集中して存在していないこととが
要件とされるものであって、本発明の積層板成形用の離
型フィルムの製造の際には、製造工程中を通して、微小
面積の表面電位の測定が可能な表面電位計によって、直
径約1mmの範囲の表面電位の測定結果が−0.5〜+
0.5KV、好ましくは−0.3〜+0.3KVの範囲
内になるように、丁寧な除電工程を繰り返して行なうこ
とが一応の目安となる。
【0014】すなわち、本発明の積層板成形用の離型フ
ィルムを得るには、押出し成形によって得られたポリプ
ロピレン系樹脂フィルムを2軸延伸工程に付し、これを
積層板成形用の離型フィルムとして使用する迄の間の2
軸延伸工程後の巻き取り工程、巻き戻し工程、断裁工程
等の全工程を通して、フィルムの表面に電荷をできるだ
け帯電させることのないように、丁寧に除電を繰り返し
て行なうことが必要である。
【0015】ちなみに、フィルムの表面の微小面積に集
中して存在する電荷の検出は、走行中のフィルムの表面
電位の測定に利用される通常の静電気チェッカー、例え
ばスタチロンM[シシド静電気 (株) 製]やTSM
[春日電気 (株) 製]によっては測定不能であるが
、微小面積の表面電位を精度良く測定し得る表面電位計
s−211[川口電気製作所製:表面電位計]を利用し
、センサー部をフィルムから5mm程度離した位置で走
査させることにより、直径約1mmの範囲の表面電位の
測定が可能になる。
【0016】前述の2軸延伸ポリプロピレンフィルムを
積層板成形用の離型フィルムとして利用したときに発生
する離型フィルムと積層板との間にポイント状に残る非
剥離部の原因は、前記した通り、■フィルムの表面の微
小面積に集中して存在している電荷と、■離型フィルム
の表面の1部に集中して存在した電荷に起因して生成し
たフィルム表面の酸化部とにある。
【0017】フィルムの表面の微小面積に集中して存在
している電荷は、微小面積の表面電位を精度良く測定し
得る表面電位計、例えば、前記した表面電位計s−21
1[川口電気製作所製:表面電位計]を利用し、センサ
ー部をフィルムから5mm程度離した位置で走査させる
ことにより、直径約1mmの範囲の表面電位の測定によ
って検出し得るが、離型フィルムの表面の1部に集中し
て存在した電荷に起因して生成したフィルム表面の酸化
部は、フィルムの表面の1部に集中して帯電したものが
その後の放電によって漏洩した痕跡部からなるものであ
るため、前述の表面電位計によって検出することは不可
能である。
【0018】しかしながら、■フィルムの表面の微小面
積に集中して存在している電荷の存否、及び、■離型フ
ィルムの表面の1部に集中して存在した電荷に起因して
生成したフィルム表面の酸化部の存否は、これらの両者
共が、水平に載置されているフィルム上に帯電性微粒子
を略均一に振り掛けた後このフィルムを持ち上げて水平
にして軽く叩いたときに、フィルム表面に付着したまま
に残る帯電性微粒子の存否によって、あるいは、帯電性
微粒子を含有する溶液に浸漬して持ち上げたときに、付
着したままに残る帯電性微粒子の存否によって、判定し
得る。
【0019】前記判定に利用される帯電性微粒子には、
硫黄90重量%と鉛丹(Pb3O4)10重量%とを乳
鉢で十分に練合せた微粉末やコーンスターチ粉等が利用
される。
【0020】また、帯電性微粒子を含有する溶液には、
例えば、 (株)リコーのPPC現像液「タイプ100
0」や「BS現像液A液」等が利用される。
【0021】前記した通りの構成を有する本発明の積層
板成形用の離型フィルムには、例えば、アイソタクチッ
クポリプロピレン,α−オレフィン・プロピレン共重合
体,あるいはこれらの混合樹脂等が製膜原料として利用
されるが、融点を低下させるような樹脂の配合は望まし
くないため、純粋なアイソタクチックポリプロピレンが
最も好適である。
【0022】製膜原料中には、例えば、酸化防止剤,ア
ンチブロッキング剤,紫外線吸収剤等が適宜添加される
が、フィルムの表面にブリードアウトしてフィルムの離
型性能を低下させるような添加物、例えば帯電防止剤の
添加は避けられなければならない。
【0023】製膜原料中にアンチブロッキング剤が添加
されていない場合には、ロールとフィルムとの間、及び
、フィルムとフィルムとの間の滑りが悪くなるためにフ
ィルムが帯電し易くなるが、アンチブロッキング剤の添
加量が多い場合や、粒子径が大きい場合には、加熱,加
圧成形後の積層板と離型フィルムとの剥離時に、アンチ
ブロッキング剤の部分で積層板と離型フィルムとが接着
する恐れがある。このため、ポリプロピレン系樹脂10
0重量部に対して粒径の揃っている(すなわち大粒子径
の飛び級のない)アンチブロッキング剤0.02〜0.
2重量部程度が添加されることが好ましい。
【0024】製膜工程は、溶融樹脂をT−ダイを利用し
て押出した後、これをキャストロールで成形し、原反を
得る工程からなり、通常の2軸延伸ポリプロピレン系樹
脂フィルムの場合と同様の工程によって行なわれる。
【0025】得られた原反は、110〜160℃程度の
延伸温度でのロール延伸法よって縦方向に4〜7倍程度
に延伸された後、続いて、130〜180℃程度の延伸
温度でのテンター延伸法によって横方向に7〜12倍程
度に延伸され、さらに、必要に応じて100〜170℃
程度の加熱下で95〜85%程度に収縮させる熱処理に
付される。
【0026】本発明の積層板成形用の離型フィルムは、
延伸工程後において通過する各ロール部分での帯電量を
最低限に抑えることと、帯電した電荷をできるだけ素早
く除電することとによって得られるものであり、延伸工
程後において通過する各ロールの部分での帯電量が、直
径約1mmの微小範囲での表面電位で、−0.5〜+0
.5KV、好ましくは−0.3〜+0.3KVの範囲内
となるように制御することが一応の目安となることから
、静電気の除電装置と設置場所とを選択することによっ
て、前述の条件を満足するようにしてフィルムの製造を
行なえば良い。
【0027】なお、静電気の除電装置には、導電性繊維
や針状電極を利用した自己放電式の除電バー、イオンを
発生させることによって周囲のイオンを中和させる電圧
印加式の電極タイプや送風タイプ等の市販の除電装置を
利用し得る。
【0028】
【実施例】以下、本発明の積層板成形用の離型フィルム
の構成を実施例をもって説明し、該離型フィルムによる
積層板の成形結果について、比較例の離型フィルムによ
る積層板の成形結果と併せて説明する。
【0029】実施例1〜3、比較例1〜5アイソタクチ
ックポリプロピレンホモポリマー(MRF:2g/分)
100重量部と平均粒径0.8μのアルミノシリケート
粒子[シルトンAMT#08:水沢化学 (株) ] 
 0.05重量部との混合物による製膜原料を、T−ダ
イで押出した後、40℃のキャストロールで冷却し、厚
さ2.2mmの原反を得た。
【0030】次いで、原反をロール延伸法によって14
0℃で縦方向に5倍に延伸し、続いて、テンター延伸法
によって170℃で横方向に9倍に延伸し、さらに、1
60℃で7%の収縮を与える熱処理を行なった後に巻き
取り、これを巻き戻して小幅製品へ断裁し、さらに架せ
巻きした後、1080mm×1080mmの平判にカッ
トする工程によって、テンターから平判にカットする迄
の間の除電条件のみが相違する厚さ50μの8種類の積
層板成形用の離型フィルムを得た。
【0031】なお8種類のフィルムは、前述のフィルム
の製造工程中、テンターから出てくるフィルムをリール
に巻き付ける工程から1080mm×1080mmの平
判にカットする工程迄の間の除電条件を、それぞれ相違
させることによって得られたものである。
【0032】比較例6 実施例1のフィルムをさらに弱コロナ放電処理に付し、
表面の濡れ張力が32ダインの比較のための積層板成形
用の離型フィルムを得た。
【0033】比較例7〜9 3種類の市販の積層板成形用の離型フィルムを準備した
【0034】「実験1」実施例1〜3及び比較例1〜9
の各離型フィルムを水平に載置し、該フィルム上に帯電
性微粒子であるコーンスターチ粉[ニッカ工業(株) 
:ニッカリ粉]を略均一に振り掛けた後にこのフィルム
を持ち上げて水平にして軽く叩き、フィルムに付着して
いないニッカリ粉を落下させた後のフィルム表面の状態
を肉眼で観察した。結果を表1に示す。
【0035】なお、表1中では ○・・・・ニッカリ粉の付着が全くないもの、△・・・
・ニッカリ粉が薄く均一に付着しているもの、×・・・
・パターン状または筋状にニッカリ粉が付着しているも
の を表示する。
【0036】「実験2」実施例1〜3及び比較例1〜9
の各離型フィルムの表面電位を測定した結果を表1に併
記する。
【0037】なお、表面電位の測定は、 (株) 川口
電気工業製の表面電位計「S−211」により、センサ
ー部とフィルムとの間隔を5mmにセットし、センサー
をフィルム全面に走査させることによって行ない、最低
値と最大値とを記録した。
【0038】また、前述の表面電位計で測定不可能な電
位のもの、すなわち、−2KV〜+2KVを外れるもの
については、シシド静電気工業 (株) 製の「スタチ
ロンM」を利用し、フィルムから50mmの距離で測定
し、最低値と最大値とを記録した。
【0039】「実験3」実施例1〜3及び比較例1〜9
の各離型フィルムを利用し、積層板の成形を以下の通り
の手順で行なった。
【0040】メチルエチルケトンとメチルセロソルブと
の混合溶剤に、エポキシ樹脂[住友化学工業 (株) 
:スミエポキシ]100重量部と、ジシアノジアミド4
重量部と、ベンジルジメチルアミン0.2重量部との混
合物を溶解させたエポキシ樹脂ワニスを、1000mm
×1000mmのガラス繊維紙[本州製紙 (株) :
グラスパー75g]に含浸させ、余分の樹脂ワニスをス
クイーズロールでしごき落した後、160℃の熱風乾燥
器内で5分間の熱処理を行なうことによってプリプレグ
を製造した。
【0041】前述のプリプレグ5枚を重ね合わせた厚さ
1mmの重ね合わせ体の上,下に離型フィルム1枚宛を
接当させたものを1組とし、これを上,下に10組重ね
合わせ、160℃,50 kg/m2,2時間の加熱,
加圧成形に付した。
【0042】得られた10組の積層体の上,下両面から
各離型フィルムを手作業で剥離させたときにポイント状
となって残る接着部の数を計測し、比較した。結果を表
1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】実施例4 アイソタクチックポリプロピレンホモポリマー(MRF
:2g/分)100重量部と平均粒径0.8μのアルミ
ノシリケート粒子[シルトンAMT#08:水沢化学 
(株) ]  0.05重量部との混合物による製膜原
料を、T−ダイで押出した後、40℃のキャストロール
で冷却し、厚さ2.2mmの原反を得た。
【0045】次いで、原反をロール延伸法によって14
0℃で縦方向に5倍に延伸し、続いて、テンター延伸法
によって170℃で横方向に9倍に延伸し、さらに、1
60℃で7%の収縮を与える熱処理を行なった後にリー
ル巻き取り、これを巻き戻して小幅製品へ断裁し、さら
に架せ巻きした後、1080mm×1080mmの平判
にカットする工程によって、厚さ50μの積層板成形用
の離型フィルムを得た。
【0046】なお、前記工程においてはテンターの出口
から平判にカットする工程迄の間の各ロール毎に除電装
置を取り付け、フィルムの表面の帯電を丁寧に除去した
【0047】比較例10 実施例4の積層板成形用の離型フィルムの製造工程にお
いて、テンターの出口から平半にカットする工程迄の間
の除電装置の全部を除去することによって、比較のため
の離型フィルムを得た。
【0048】比較例11 実施例4の積層板成形用の離型フィルムの製造工程にお
いて、架せ巻き工程から平判にカットする工程迄の間に
付設されている除電装置のみを利用することによって、
比較のための離型フィルムを得た。
【0049】比較例12 実施例4の積層板成形用の離型フィルムの製造工程にお
いて、テンターの出口から架せ巻き工程迄の間に付設さ
れている除電装置のみを利用することによって、比較の
ための離型フィルムを得た。
【0050】「実験4」実施例4及び比較例10〜12
の各離型フィルムを、(株) リコーのPPC現像液「
タイプ1000」中に浸漬させてから持ち上げ、フィル
ム表面の状態を肉眼で観察した。結果を表2に示す。
【0051】なお、表2中では ○・・・・現像液中の帯電性微粒子の付着が全くないも
の、△・・・・現像液中の帯電性微粒子が薄く均一に付
着しているもの、 ×・・・・現像液中の帯電性微粒子がパターン状または
筋状に付着しているもの を表示する。
【0052】「実験5」実施例4及び比較例10〜12
の各離型フィルムの表面電位を測定した結果を表2に併
記する。
【0053】なお、表面電位の測定は、 (株) 川口
電気工業製の表面電位計「S−211」により、センサ
ー部とフィルムとの間隔を5mmにセットし、センサー
をフィルム全面に走査させることによって行ない、最低
値と最大値とを記録した。
【0054】また、前述の表面電位計で測定不可能な電
位のもの、すなわち、−2KV〜+2KVを外れるもの
については、シシド静電気工業 (株) 製の「スタチ
ロンM」を利用し、フィルムから50mmの距離で測定
し、最低値と最大値とを記録した。
【0055】「実験6」実施例4及び比較例10〜12
の各離型フィルムを利用し、積層板の成形を以下の通り
の手順で行なった。
【0056】メチルエチルケトンとアセトンとの混合溶
剤に、エポキシ樹脂[シェル化学 (株) :”エピコ
ート#1001”80重量部と”エピコート#154”
20重量部との混合物]100重量部と、ジシアノジア
ミド4重量部と、ベンジルジメチルアミン0.2重量部
との混合物を溶解させたエポキシ樹脂ワニスを、100
0mm×1000mmのガラス繊維布[日東紡績 (株
) :厚さ0.15mm]に含浸させた後、予備乾燥す
ることによってプリプレグを製造した。
【0057】前述のプリプレグ10枚を重ね合わせた重
ね合わせ体の上,下に離型フィルム1枚宛を接当させた
ものを1組とし、これを上,下に10組重ね合わせ、1
60℃,50 kg/m2,90分間の加熱,加圧成形
に付した。
【0058】得られた10組の積層体の上,下から各離
型フィルムを手作業で剥離させたときにポイント状にな
って残る接着部の数を計測し、比較した。結果を表2に
示す。
【0059】
【表2】
【0060】
【作用及び効果】本発明の積層板成形用の離型フィルム
は、帯電防止剤がフィルムに含有または塗工されてなく
、しかも、水平に載置されているフィルム上に帯電性微
粒子を略均一に振り掛けた後このフィルムを持ち上げて
水平にして軽く叩いたときに、付着したままに残る帯電
性微粒子が存在するようなことがないか、あるいは、帯
電性微粒子を含有する溶液に浸漬して持ち上げたときに
、付着したままに残る帯電性微粒子が存在するようなこ
とのない2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムからな
るものであって、フィルムの表面の微小面積においても
その電位が−0.5〜+0.5KVの範囲内にあり、し
かも、フィルムの製造工程中を通して、該フィルムの表
面の1部に集中して存在した電荷に起因するフィルム表
面の酸化の痕跡を有することのないものである。
【0061】したがって、本発明の積層板成形用の離型
フィルムを利用する積層板の成形においては、加熱,加
圧工程によって得られた積層板から離型フィルムを除去
する際に、従来の2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィル
ムによる離型フィルムを利用した際にしばしば見られた
離型フィルムと積層板との間のポイント状の非剥離部の
存在が全くなく、積層板の成形の作業効率が大幅に向上
し、実用性の面で優れた作用が奏される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】    帯電防止剤がフィルムに含有また
    は塗工されてなく、しかも、水平に載置されているフィ
    ルム上に帯電性微粒子を略均一に振り掛けた後このフィ
    ルムを持ち上げて水平にして軽く叩いたときに、付着し
    たままに残る帯電性微粒子が存在することのない2軸延
    伸ポリプロピレン系樹脂フィルムからなることを特徴と
    する積層板成形用の離型フィルム。
  2. 【請求項2】    帯電防止剤がフィルムに含有また
    は塗工されてなく、しかも、帯電性微粒子を含有する溶
    液に浸漬して持ち上げたときに、付着したままに残る帯
    電性微粒子が存在することのない2軸延伸ポリプロピレ
    ン系樹脂フィルムからなることを特徴とする積層板成形
    用の離型フィルム。
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