JPH04234629A - 既設管のライニング工法 - Google Patents

既設管のライニング工法

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JPH04234629A
JPH04234629A JP18391A JP18391A JPH04234629A JP H04234629 A JPH04234629 A JP H04234629A JP 18391 A JP18391 A JP 18391A JP 18391 A JP18391 A JP 18391A JP H04234629 A JPH04234629 A JP H04234629A
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strip
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tube
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Yasushi Kitayama
康 北山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L57/00Protection of pipes or objects of similar shape against external or internal damage or wear

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  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、老朽化した既設管を更
生する際に実施される既設管のライニング工法に関する
。さらに詳述すれば、合成樹脂製の帯状体を螺旋状に巻
回して製造される螺旋管を、直接、既設管内に挿入して
、挿入された螺旋管にて既設管をライニングする既設管
のライニング工法に関する。
【0002】
【従来の技術】上水道や下水道として使用される埋設管
には、古くから金属管やヒューム管が採用されている。 このような埋設管は、長期の使用によって老朽化し、割
れや腐蝕が生じて漏水するおそれがある。このため、最
近では、老朽化した埋設管等の既設管内に合成樹脂製の
管を挿入してライニングすることが行われている。
【0003】既設管のライニング工法の一つに、合成樹
脂製の帯状体を螺旋状に巻回することにより製造される
螺旋管により既設管をライニングする方法がある。この
方法は、例えば特開昭61−48690号公報に開示さ
れている。該公報に開示された方法は、既設管の端部開
口に対向させて、螺旋管を製造し得る製管機を設置して
実施される。該製管機には、各側縁部同士が相互に係合
し得る合成樹脂製の帯状体が順次供給され、製管機は該
帯状体を螺旋状に巻回すると共に、その巻回により相互
に隣り合った帯状体の側縁部同士を係合させることによ
り、順次螺旋管を製造する。製造される螺旋管は、順次
、回転しつつ製管機から導出される。そして、該製管機
から導出される螺旋管は、直接、既設管内へ導入され、
該既設管内を回転しつつ推進される。既設管の略全域に
わたって螺旋管が挿入されると、該螺旋管と既設管との
間にセメントモルタル等の裏込め材が充填されて該螺旋
管が既設管内に固定される。これにより、既設管が該螺
旋管にてライニングされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなライニング
工法において、本願発明者らは、帯状体を螺旋管に巻回
する際に、帯状体の係合される側縁部間に、線材を係止
させて、係合された帯状体の側縁部間の抵抗を増加させ
る方法を開発した。このようにして、螺旋管を製造すれ
ば、螺旋管を構成する帯状体の側縁部間の抵抗が線材に
より増加するため、小径の螺旋管が製造される。そして
、既設管内に、このような小径の螺旋管を挿通させた後
に、螺旋管を製造する場合と同様に帯状体を供給するこ
とにより螺旋管を構成する帯状体に推進力を付与しつつ
、線材を帯状体の側縁部間から離脱させれば、線材が離
脱された部分から、順次、各帯状体の側縁部同士が滑動
して、螺旋管は、回転しつつ拡径される。そして、拡径
された螺旋管は、既設管内周面にほぼ接した状態になる
【0005】このようにして、既設管に挿通された螺旋
管を順次拡径すれば、螺旋管は既設管内周面全体にわた
って、ほぼ接した状態になる。しかし、拡径された螺旋
管が既設管内周面に接した状態になると、該既設管内周
面から螺旋管に摩擦抵抗が加わる。通常、螺旋管は、拡
径された部分と拡径されていない部分とが円錐台状にな
っており、拡径された部分に既設管内周面から高抵抗を
受けると、拡径されていない螺旋管部分を推進される帯
状体により、拡径された部分が軸心方向に移動する速度
が速くなるために、その円錐台状部分の軸方向長さが順
次小さくなり、螺旋管は、帯状体に推進力が付与されて
いるにも拘らず、螺旋管を拡径することができなくなる
おそれがある。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
であり、その目的は、既設管内を比較的小径状態で挿通
された螺旋管を、確実に既設管内周面に接する状態に、
その全体にわたって確実に拡径し得る既設管のライニン
グ工法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の既設管のライニ
ング工法は、各側縁部が相互に係合し得る帯状体を螺旋
状に巻回する工程と、その巻回により相互に隣接する帯
状体の側縁部同士に線材を係止させてその側縁部同士の
摩擦抵抗を増加させた状態で係合させて、螺旋管を製造
する工程と、製造された螺旋管を既設管内に順次挿入し
て、螺旋管を該既設管内に挿通させる工程と、該螺旋管
における帯状体先端を既設管に固定した状態で、該螺旋
管を構成する帯状体に推進力を付与しつつ、前記線材を
螺旋管から離脱させて、螺旋管の該線材が離脱された部
分から帯状体の相互に係合された側縁部同士を滑動させ
て、該螺旋管を拡径する工程と、を包含し、前記螺旋管
を拡径する工程において、帯状体に付与される推進力が
予め設定された上限値に達した場合に、線材が高速で離
脱されるようになっており、線材が高速で離脱された後
であって設定された上限値に達する前に、所定時間にわ
たって帯状体に付与される推進力の平均値を順次測定し
、それらの平均値の変動幅が所定値以下になった場合に
、その平均値を上限値として再設定するとともに、線材
を所定時間にわたって高速にて離脱させることを特徴と
してなり、そのことにより上記目的が達成される。
【0008】
【作用】本発明のライニング工法では、帯状体の側縁部
同士が線材により高摩擦抵抗状態とされて螺旋管が製造
され、該螺旋管が既設管内を挿通される。該螺旋管は、
帯状体先端部が固定された状態で、該帯状体に推進力が
付与されつつ、線材が離脱されて拡径状態とされる。線
材は、帯状体に付与される推進力が予め設定された所定
の上限値よりも大きくなった場合に、高速で螺旋管から
離脱される。一旦、線材が螺旋管から高速にて離脱され
ると、所定時間にわたって帯状体に加わる推進力が順次
測定されて平均化される。そして、それらの平均値の変
動幅が逐次演算されて、設定された上限値に達する前に
その平均値の変動幅が所定値以下になった場合に、異常
と判断して、線材の高速での離脱を実施するとともに、
上限値をその平均値に再設定する。
【0009】
【実施例】以下に本発明を実施例について説明する。
【0010】本発明の既設管のライニング工法は、例え
ば、図1に示すように、既設管であるコンクリート製の
下水管81を更生する際に実施される。本発明方法は、
まず、合成樹脂製の帯状体10を、油圧モーター22に
より駆動される製管機20により螺旋管10’とする。 該製管機20は、下水管81の一端部が接続されたマン
ホール82内に設置されており、製管された螺旋管10
’は、順次、下水管81内に導入される。このとき、螺
旋管10’は、少なくとも底部以外が下水管81内周面
に接触しないように、下水管81の内径に対して十分に
小さい外径とされる。
【0011】本発明方法に使用される帯状体10は、図
3に示すような断面形状をしている。該帯状体10は、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート、ポリエステル、あるいはこれらの樹脂を
ガラス繊維で補強した樹脂等の材料により成形される。
【0012】該帯状体10は、帯板状の基板12の背面
に多数の断面T字状の補強リブ19が設けられている。 該基板12の一方の側縁部の背面には、嵌合突条13が
立設されている。基板12の他方の側縁部は、嵌合突条
13が設けられた基板12側縁部が係合し得るように基
板12の厚みだけ背面側に段落ちした段落ち部14にな
っており、その段落ち部14に、嵌合突条13が若干の
間隙を有した状態で嵌入し得る嵌合凹溝15が設けられ
ている。
【0013】このような帯状体10は、嵌合突条13、
補強リブ19、嵌合凹溝15が立設された基板12背面
側が外周側になるように、螺旋状に巻回され、嵌合突条
13が嵌合凹溝15内の空間に嵌合されることにより、
所定径の螺旋管とされる。このとき、段落ち部14にお
ける側縁部16が、隣接する補強リブ19に係止される
【0014】帯状体10は、帯状体ドラムに巻回されて
、マンホール82の近傍の地上に配置されており、該帯
状体ドラムから帯状体10が順次繰り出されて、図2に
示すように、マンホール82内に設置されて油圧モータ
ー22により駆動される製管機20により螺旋管10’
とされる。該製管機20は、該製管機20内に導入され
る帯状体10を、所定の螺旋角を有して円筒周面上に配
設された製管ローラ21により強制的に屈曲して、該帯
状体10を螺旋状に巻回する。そして、図4に示すよう
に、螺旋状に巻回された帯状体10の嵌合凹溝15内の
空間内に、新たに製管機20内に導入される帯状体10
の嵌合突条13が挿入される。嵌合突条13が嵌合凹溝
15内の空間内に挿入されると、該嵌合突条13が嵌合
凹溝15に抜け止めされ、相互に隣り合う帯状体10の
側縁部同士が係止される。このとき、段落ち部14の側
縁部16が、嵌合突条13に隣接する補強リブ19に係
止される。
【0015】本発明のライニング工法では、このように
、製管機20にて螺旋状に巻回された帯状体10の嵌合
凹溝15の空間内へ、新たに製管機20内へ導入される
帯状体10における嵌合突条13が嵌合される際に、嵌
合凹溝15が配設された段落ち部14と、該段落ち部1
4内に嵌合された基板12における嵌合突条13配設側
の側縁部との対向面間に、帯状線材30が介装される。
【0016】該帯状線材30は、段落ち部14内に位置
する基板の端面と該段落ち部14との対向面間にその一
方の側縁部が位置される。該帯状線材30は、例えば、
帯状体10よりも柔らかい材質の合成樹脂内に、抗張体
として長手方向に延びる多数のガラス繊維が幅方向に並
設されて構成されている。該帯状線材30の幅寸法は、
大きいほど好ましいが、通常は、段落ち部14内に位置
する基板12の端面と嵌合突条13との距離(3〜6m
m)程度とされている。該帯状線材30の厚さは、段落
ち部14と該段落ち部14内の基板12側縁部との両者
を確実に圧接して両者が滑動することを確実に防止し得
るように、1〜2mm程度になっている。
【0017】該帯状線材30は、嵌合突条13を嵌合凹
溝15の空間内に挿入する際に、該嵌合突条13に隣接
する基板12の側縁部および側端縁に沿って配設される
。そして、嵌合突条13が嵌合凹溝15の空間内に挿入
されると、該帯状線材30が段落ち部14と該段落ち部
14内に嵌合された基板12側縁部および側端縁との間
に挟まれる。該帯状線材30は、段落ち部14と該段落
ち部14内に嵌合された基板12側縁部とを傾斜状態と
し、嵌合凹溝15内に挿入された嵌合突条13を、嵌合
凹溝15に強く係止させる。これにより、基板12にお
ける嵌合突条13と該嵌合突条13に隣接する補強リブ
19との間の部分が段落ち部14との対向面に強く面圧
着され、螺旋状に巻回された帯状体10の側縁部同士は
強固に係止される。このとき、段落ち部14に連設され
た側縁部16の先端は、嵌合突条13に隣接する補強リ
ブ19に係止され、該段落ち部14が該段落ち部14内
に嵌合された基板12に強く押し付けられ、螺旋管とさ
れた帯状体10の側縁部同士を一層強固に係止する。嵌
合凹溝15内に挿入された嵌合突条13は、嵌合凹溝1
5内から抜け止めされており、従って、製管機20によ
り製造される螺旋管10’は拡径することなく、所定の
径に維持されて、下水管81内を推進される。
【0018】該帯状線材30は、図5に示すように、製
管機20近傍に配設された帯状線材ドラム32から繰り
出される。該帯状線材ドラム32は、繰り出される帯状
線材30に張力を付与すべく、帯状線材30を繰り出し
方向とは反対方向に付勢している。該帯状線材ドラム3
2から繰り出された帯状線材30は、一対のテンション
ローラ33および34にそれぞれ半周にわたって巻き掛
けられた後に、帯状線材ガイド35に案内されて、帯状
体10における基板12の所定の側縁部に沿わせて引き
出される。該帯状線材ガイド35は、帯状線材30が帯
状体10に対して所定の角度となるように該帯状線材3
0を案内する。
【0019】このようにして、相互に隣り合う帯状体1
0の側縁部同士が強固に係止された螺旋管10’が製造
されると、該螺旋管10’は、製管機20から、直接、
下水管81内へ挿入される。そして、該螺旋管10’は
、下水管81内を、回転しつつ軸方向に推進される。こ
のとき、螺旋管10’の外径は、下水管81の内径より
も十分に小さいために、螺旋管10’は、その底部を除
いて下水管81内周面にほとんど接触することなく、下
水管81内を円滑に推進する。また、螺旋管10’が下
水管81内周面に接触しても、その径が小さいために、
該螺旋管10’が下水管81内周面から受ける抵抗が小
さく、該螺旋管10’は、下水管81内を円滑に推進す
る。そして、螺旋管10’の推進方向先端が、下水管8
1の端部に到達すると、図2に示すように、製管機20
による螺旋管10’の製造を一旦停止して、該螺旋管1
0’先端部の帯状線材30を、所定量だけ離脱させ、該
螺旋管10’先端部を、製管時における螺旋管10’の
回転方向とは反対方向に回転させることにより拡径して
、該螺旋管10’における帯状体10先端部を下水管8
1の端部に固定する。
【0020】このような状態で、製管機20は再び駆動
され、該製管機20に帯状体10が送給されて螺旋管1
0’を構成する帯状体10に推進力が付与される。この
とき、製管機20の駆動と同時に、螺旋管10’おける
段落ち部14と、該段落ち部14内に係合されている基
板12の側縁部との間に挟まれた帯状線材30を、螺旋
管10’が固定された側から、順次離脱させる。これに
より、該螺旋管10’の段落ち部14と該段落ち部14
内の基板12の側縁部とが間隙を有する状態となり、段
落ち部14と該段落ち部14内の基板12の側縁部との
間の強固な圧着状態が解除され、嵌合凹溝15内に挿入
されている嵌合突条13は、該嵌合凹溝15内を円滑に
滑動し得る状態となる。そして、油圧モーター22によ
り製管機20が駆動されると、下水管81内を挿通する
螺旋管10’の帯状体に推進力が付与され、該螺旋管1
0’における帯状体10先端部が下水管81に固定され
ているために、該帯状体10の嵌合凹溝15と該嵌合凹
溝15内に嵌合された嵌合突条13とが相互に滑動して
、該螺旋管10’は先端側から順に拡径される。拡径さ
れた螺旋管10’は、下水管81内周面にほぼ密着した
状態になる。
【0021】このように、螺旋管10’を拡径して、下
水管81内周面にほぼ密着させる際に、該螺旋管10’
から帯状線材30を確実に離脱させるために、例えば、
図5に示すように、螺旋管10’内に配設された帯状線
材離脱具40が使用される。該帯状線材離脱具40は、
該螺旋管10’内周面に転接して帯状線材30の離脱方
向に該帯状線材30を牽引する。そして、螺旋管10’
から離脱された帯状線材30は、マンホール82内に配
設されたローラ51を介して、地上に配設された巻取り
装置50により巻取られる。
【0022】螺旋管10’から帯状線材30が離脱され
つつ、該螺旋管10’を構成する帯状体10が推進され
ると、螺旋管10’の外径は、下水管81に対して十分
に小さい状態から、順次、円錐台状になった後に、該下
水管81内周面に接する状態とされる。このとき、図5
に示すように、拡径されていない状態の螺旋管10’の
外径をd、下水管81内周面に接する状態にまで拡径さ
れた螺旋管10’の外径をD、順次拡径されている螺旋
管10’における円錐台状部分の軸方向長さをLとする
と、螺旋管10’を構成する帯状体10の推進速度V1
と、螺旋管10’から離脱される帯状線材30の巻取り
速度V2とを、次の関係を保つようにすれば、円錐台状
部分の軸方向長さLは一定になり、螺旋管10’の拡径
作業が安定的に行われる。
【0023】
【数1】
【0024】しかし、通常は、製管機20により製造さ
れる螺旋管10’は、常に所定の外径dとなるように製
管されるものではなく、また、拡径された螺旋管10’
も、下水管81の内径が一定でないために、常に所定の
外径Dに拡径されるものでもない。このため、順次、拡
径している螺旋管10’の円錐台状部分における軸方向
長さLは、一定にはならず、常時、変動する。螺旋管1
0’における円錐台状部分の軸方向長さLを一定に保つ
ためには、随時、螺旋管10’の拡径される前の外径d
および拡径された後の外径Dを測定し、上記(1)式か
ら、帯状線材30の巻取り速度V2を算出し、その値を
巻取りモーター53へフィードバックして制御する必要
がある。ところが、実際には、螺旋管10’の外径dお
よびDを短時間に測定することは容易ではないために、
本発明では、次のような現象を利用して、螺旋管10’
の円錐台状部分の軸方向長さLを所定長さよりも短くな
らないように、帯状線材30の巻取り速度V2を制御し
ている。つまり、上記(1)式より求められる理論値と
しての巻取り速度V2に対して若干遅い速度V2’で帯
状線材30を巻取れば、帯状線材30が螺旋管20から
離脱される速度に対して、螺旋管10’における拡径さ
れる部分の軸方向移動速度が速くなり、従って、螺旋管
10’における順次拡径されている円錐台状部分の長さ
Lが、順次、短くなる傾向になる。このように、円錐台
状部分の長さLが短くなると、螺旋管10’を拡径する
ために要する帯状体の推進力が増加し、製管機20に対
する負荷も増大する。さらに、円錐台状部分の軸方向長
さLが短くなると、ついには製管機20により帯状体1
0を螺旋管に製管できなくなる。反対に、巻取り速度の
理論値V2に対して、若干、速い速度V2’’にて帯状
線材を巻取れば、螺旋管10’における円錐台状部分の
軸方向長さLが順次長くなる傾向になり、螺旋管10’
を拡径するために要する帯状体10の推進力が減少し、
製管機20に対する負荷も減少する。さらに、円錐台状
部分の軸方向長さLが長くなっても、推進力はわずかし
か減少せず、製管機20に対する負荷の変動も少なく、
製管作業には何ら支障は生じないが、拡径作業が不安定
になるおそれがある。
【0025】このため、本発明方法では、螺旋管10’
における順次拡径されている円錐台状部分Lの長さが、
所定の長さよりも短くならないように、巻取り装置50
による帯状線材30の巻取り速度V2を制御する。該巻
取り装置50にて巻取られる帯状線材30は、図5に示
すように、巻取り装置50により巻取られる。巻取り装
置50における駆動源である巻取りモーター53は、該
制御装置60の出力により、所定の回転速度で回転され
る。また、製管機20の駆動源である油圧モーター22
には、油圧ユニット24から圧油が送給されており、そ
の送給路25には該油圧モーター22に送給される圧油
の油圧を測定する圧力ゲージ23が取り付けられている
。該圧力ゲージ23の出力は制御装置60に与えられて
いる。
【0026】螺旋管10’を拡径させる場合には、該螺
旋管10’の先端側部分から帯状線材30を離脱させた
状態で、巻取り装置50を駆動させて、帯状線材30を
順次螺旋管10’から離脱するように巻取るとともに、
製管機20を駆動して、帯状体10を螺旋管10’に沿
って順次推進させる。このとき、製管機20による帯状
体10の推進速度V1に対して、制御装置60は、巻取
り装置50による帯状線材30の巻取り速度V2が、前
記(1)式において、次式の関係を満足するように、該
巻取り装置50における巻取りモーター53を制御する
【0027】
【数2】
【0028】このようにして、順次、螺旋管10’を拡
径すると、帯状線材30が螺旋管10’から離脱させる
速度に対して、螺旋管10’の拡径される部分の軸心方
向への移動速度が速くなって、拡径された状態の螺旋管
10’と、拡径されていない状態の螺旋管10’との間
の円錐台状部分における軸心方向長さLが順次短くなり
、螺旋管10’を拡径させるために必要な力が増加して
、該帯状体10に加わる負荷が増大することにより、該
製管機20の駆動源である油圧モーター22へ送給され
る圧油の油圧が上昇する。
【0029】本発明では、油圧モーター22に送給され
る圧油の油圧に対して、予め設定された基準値よりも大
きい上限値が設定されており、油圧モーター22の油圧
が上限値に達した場合に、帯状線材30の巻き取り速度
を、所定時間にわたって高速にする。
【0030】帯状線材30の巻き取り速度を高速にする
ための油圧モーター22における油圧の上限値は、本実
施例では、小径の螺旋管10’の製管が終了した時点に
おける油圧モーター22の駆動に要した油圧に対して、
さらに、帯状体の嵌合部を滑動させるために必要な駆動
力を油圧モーター22が出力し得るための油圧を加えて
設定される。この上限値としては、螺旋管10’の拡径
作業を開始した直後の数秒間の油圧モーター22におけ
る油圧の平均値に対して所定値を加えた値を設定しても
よい。また、拡径が開始された直後に、所定時間毎に油
圧モーター22における油圧を測定して、平均化し、そ
の最大値と最小値との差が油圧制御幅を越えたときにお
ける最大値を上限値として設定してもよい。
【0031】このようにして、適当に油圧の上限値が設
定されると、螺旋管10’の拡径作業が開始され、巻取
り装置50により帯状線材30を巻き取りつつ、油圧モ
ーター22の駆動により、帯状体10に推進力が付与さ
れる。そして、油圧モーター22における油圧が、予め
設定した上限値に達すると、巻取り装置50による帯状
線材30の巻き取り速度が所定時間にわたって高速化さ
れ、螺旋管10’における順次拡径している円錐状部分
の軸方向長さLが長くなる。
【0032】このようにして、帯状線材30の巻き取り
速度が最初に所定時間にわたって高速化されると、所定
時間が経過した後に、所定の時間間隔で、油圧モーター
22における油圧を順次測定する。油圧モーター22に
おける油圧の測定の開始は、巻取り装置50による帯状
線材30の高速による巻き取りが終了した時点では、帯
状線材30の巻き取り速度が安定的な低速にはなってい
ないために、油圧モーター22における油圧が微小変動
した状態になっているために、このような微小変動が終
了して油圧が順次増加するようになった時点で開始され
る。この時間は、例えば、直径200mmの螺旋管を2
50mmに拡径するに際して、帯状体10の送り込み速
度が9.6m/分、帯状線材30の高速での巻き取り速
度が300m/分、低速での巻き取り速度が60m/分
と設定した場合には、2〜3秒程度に設定される。
【0033】油圧モーター22における油圧の測定の間
隔は、300msec〜500msec程度が好ましい
。そして、例えば、3回にわたって油圧モーター22に
おける油圧を測定すると、その平均値を演算して記憶す
る。次に、同様の時間間隔で3回にわたって油圧モータ
ー22における油圧を測定してその平均値を演算する。 そして、この平均値を、その前に得られた平均値と比較
してその差を演算する。このとき、油圧モーター22に
おける油圧が、予め設定された上限値に達していない場
合において、その差が所定値(例えば、1〜2kgf/
cm2)以下になっているときには、このような状態を
異常と判断して、巻取り装置50による帯状線材30の
巻き取り速度を所定時間にわたって高速化するとともに
、巻き取り速度を高速化するための油圧モーター22に
おける油圧の上限値を、その平均値に再設定する。これ
により、螺旋管10’からの帯状線材30の離脱速度が
速くなり、該螺旋管10’における、順次拡径している
円錐台状部分の軸方向長さLが長くなる。その結果、螺
旋管10’を拡径するために要する力が減少して、製管
機20の油圧モーター22における負荷が減少する。そ
して、所定時間が経過すると、帯状線材30の巻き取り
速度は、前述のV2にまで低下される。
【0034】つまり、一旦、帯状線材30の巻き取り速
度を高速化した後に、螺旋管10’を拡径する際には、
通常、油圧モーター22を駆動するための油圧が順次上
昇して上限値に達するが、上限値に達することなくその
油圧の変動が小さくなった場合には、異常が生じている
ものと判断して、帯状線材30の巻取り速度が高速化さ
れる。 そして、そのときの値が上限値として再設定される。そ
の後も、同様にして、帯状線材30の巻き取り速度の高
速化およびその高速化が実施される油圧モーターにおけ
る油圧の上限値の再設定が行われる。
【0035】このように、拡径作業中には、油圧モータ
ー22における油圧が常時監視されているために、拡径
に要する推進力が小さい拡径作業開始直後と、拡径に要
する推進力が著しく増加する拡径終了直前とのいずれに
おいても、適切な拡径に要する推進力を付与できる。ま
た、油圧を順次測定しているために、異常の発生を迅速
に捉えることができ、さらには正常に作業が実施されて
いる場合の誤判断も確実に回避される。油圧のみを監視
すればよいために、帯状線材30の巻取り速度を監視す
るためのエンコーダ等が不要になるという利点もある。
【0036】なお、前記実施例では、製管機20を駆動
する油圧モーター22の油圧に対して上限値のみを設定
し、油圧がその上限値に達した場合に所定時間にわたっ
て帯状線材30の巻き取り速度を高速にするようにした
が、上限値のみならず下限値も設定し、油圧モーター2
2に対する油圧が下限値に達した場合に、帯状線材30
の巻き取り速度を所定の低速状態にするようにしてもよ
い。この場合にも、帯状線材30が単位長さだけ巻き取
られる毎に、その下限値を順次補正するようにしてもよ
い。
【0037】
【発明の効果】本発明の既設管のライニング工法は、こ
のように、螺旋管を拡径する際に、帯状体に付与される
推進力が予め設定された上限値になると、螺旋管から離
脱される線材の離脱速度を高速にしているために、円滑
に螺旋管を拡径できる。一旦、線材の離脱速度が高速化
された後は、設定された上限値に達するまで、帯状体に
加わる推進力が所定の時間にわたって順次測定されて平
均化されており、その変動幅が所定値以下になった時点
で、線材離脱速度が高速化される。従って、帯状体の既
設管に対する拡径位置に応じた推進力が帯状体に付与さ
れ、適切に拡径作業が実施される。また、推進力に関す
る情報のみを監視すればよいために、線材の離脱速度を
監視するためのセンサー等が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のライニング工法の実施工程を示す断面
図。
【図2】本発明のライニング工法の別の工程を示す断面
図。
【図3】本発明のライニング工法の実施に使用される帯
状体の断面図。
【図4】図3に示す帯状体の側縁部同士が係止された状
態の要部断面図。
【図5】本発明のライニング工法における製造された螺
旋管の拡径状態を示す模式図。
【符号の説明】
10   帯状体 10’  螺旋管 12   基板 13   嵌合突条 13b  挿入部 13c  係止部 14   段落ち部 15   嵌合凹条 15a  係止部 20   製管機 22   油圧モーター 23   圧力ゲージ 30   帯状線材 50   巻取り装置 53   巻取りモーター 60   制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  各側縁部が相互に係合し得る帯状体を
    螺旋状に巻回する工程と、その巻回により相互に隣接す
    る帯状体の側縁部同士に線材を係止させてその側縁部同
    士の摩擦抵抗を増加させた状態で係合させて、螺旋管を
    製造する工程と、製造された螺旋管を既設管内に順次挿
    入して、螺旋管を該既設管内に挿通させる工程と、該螺
    旋管における帯状体先端を既設管に固定した状態で、該
    螺旋管を構成する帯状体に推進力を付与しつつ、前記線
    材を螺旋管から離脱させて、螺旋管の該線材が離脱され
    た部分から帯状体の相互に係合された側縁部同士を滑動
    させて、該螺旋管を拡径する工程と、を包含し、前記螺
    旋管を拡径する工程において、帯状体に付与される推進
    力が予め設定された上限値に達した場合に、線材が高速
    で離脱されるようになっており、線材が高速で離脱され
    た後であって設定された上限値に達する前に、所定時間
    にわたって帯状体に付与される推進力の平均値を順次測
    定し、それらの平均値の変動幅が所定値以下になった場
    合に、その平均値を上限値として再設定するとともに、
    線材を所定時間にわたって高速にて離脱させることを特
    徴とする既設管のライニング工法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5470285A (en) * 1993-07-20 1995-11-28 Borg-Warner Automotive, Inc. Compact continuously variable transmission layout for rear wheel drive vehicles

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