JPH0423293A - 磁気メモリセル及び磁性薄膜 - Google Patents

磁気メモリセル及び磁性薄膜

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JPH0423293A
JPH0423293A JP2126796A JP12679690A JPH0423293A JP H0423293 A JPH0423293 A JP H0423293A JP 2126796 A JP2126796 A JP 2126796A JP 12679690 A JP12679690 A JP 12679690A JP H0423293 A JPH0423293 A JP H0423293A
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magnetic
thin film
magnetic thin
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magnetic field
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JP2126796A
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Akihiko Tsudai
津田井 昭彦
Yoichi Tokai
陽一 東海
Isao Sakai
勲 酒井
Masashi Sahashi
政司 佐橋
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は磁気メモリセル及び硬質磁性薄膜に関する。
(従来の技術) 従来、外部記憶装置は磁気ディスク装置がその主流を占
めており、磁気テープ装置、フロッピーディスク装置な
ども用いられる。近年では光磁気メモリやICメモリも
使用されようとしている。
特に磁気メモリ系の記憶装置はメモリ容量が大きく多量
の情報を蓄えることができ、また、不揮発性のため長期
のデータ保存も可能である。しかしながら、このような
磁気メモリは情報の読み出し、書き込みに回転機構を用
いるため、アクセスタイムが半導体メモリに対して格段
に大きくなってしまう。また、磁気ディスク装置は、ヘ
ッドクラッシュの問題をはじめとしてディスク及びヘッ
ドに対して機械的耐久性の点でも問題がある。
一方、DRAM等の半導体メモリについては、電源を切
るとデータが失われてしまうなど不揮発性によるデータ
の長期保存ができず、またメモリ容量も磁気メモリと比
べてかなり小さい。
更に、現在光磁気メモリの開発が活発に進められていて
、オーバーライド機能の実用化に向けた研究が精力的に
行われている。しかしながら、この光磁気メモリに用い
られている記録媒体は希土類元素と遷移金属のアモルフ
ァス薄膜であり、希土類元素の存在のため耐食性につい
て問題がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記諸問題を解決するためになされたものであ
り、データの高速書き込み、消去及び高速アクセスを可
能とし、さらに長期のデータ保存もてきるようにした固
体磁気メモリセルを提供するとともに、耐食性に優れた
硬質磁性薄膜を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本願発明の第1の磁気メモリセルは、磁化容易軸が膜面
垂直方向成分を有する磁性薄膜と、前記磁性薄膜を局所
的に加熱するための加熱回路と、 前記磁性薄膜から情報を読み出す読み出し回路であって
、 前記磁性薄膜と磁気的に結合できる程度に近接して配置
され少くとも印加磁界の大きさによって抵抗値が変化す
る磁気抵抗素子と、 前記磁気抵抗素子と直列に接続されたトランスファーゲ
ートとから成る読み出し回路とを有することを特徴とす
る。
本発明による第1の磁気メモリセルは、その構成からも
明らかなように、データの書き込み、消去読み出しが全
て電気信号によりなされるため、従来の磁気メモリに比
べて非常に高速に行われる。
前記局所加熱回路は、データの書き込み、消去に用いら
れるが、外部磁場を印加することにより高いマージンが
得られ、エラーの低減を図ことかできる。データの書き
込み、消去は外部磁場を変化させて行ういわゆる磁界変
調方式又は熱入力を変化させて行ういわゆるパワー変調
方式のいずれの方式を採用してもよい。熱入力を変化さ
せてデータの書き込み、消去を行う場合には外部磁場は
一定磁場で差支えなく、永久磁石を用いることができる
。なお、外部磁場を印加しなくてもよい。
また、磁性薄膜より成る記録媒体に交換結合多層膜、静
磁結合多層膜など補助層を設けることにより、高いマー
ジンでデータの書き込み、消去を行うことができる。
磁気抵抗素子は磁場の強度、方向により抵抗値の変化す
るものならば何でもよいが、InSb等のような半導体
材を用いる場合、磁気抵抗効果による抵抗率の増加に加
え、いわゆる形状効果を利用することにより、更に大き
な抵抗率の変化を得ることができる。また、NiFe希
土類−カルコゲナイド化合物、CdCr254CdCr
2Se4などは固有の磁気抵抗効果が大きい。更に、C
o/Au/Co、F e/Cr/Fe、Co/Cr/C
o等の人工格子多層膜においても大きな磁気抵抗効果が
見られる。磁気ダイオード、磁気トランジスタを用いる
こともできる。
データの書き込み、消去については、局所加熱回路に加
えてレーザービーム又は磁気ヘラドラ用いることができ
る。また逆に、読み出しの場合、レーザービーム反射に
よるカー回転角の検知、又は磁気ヘッドによるデータの
読み出しも可能である。
また、データの読み出し回路を構成する磁気抵抗素子に
かえて、ホール素子又は軟磁性体をコアとするインダク
タンス素子を用いることができる。
磁気抵抗素子及びホール素子は直流又はパルス駆動でも
所定の出力が得られるが、インダクタンス素子は交流駆
動する必要がある。交流入力は単一及び複数のパルスに
より変調することができる。
インダクタンス素子に並列又は直列にキャパシタを接続
することにより共振を利用して出力を得ることもできる
。さらに磁気抵抗素子、ホール素子又はインダクタンス
素子を用いてブリッジ回路を構成することにより信号検
出感度を改善することができる。
本願発明の第2の磁気メモリセルは、磁化容易軸が膜面
垂直方向成分を有する磁性薄膜と、前記磁性薄膜に局所
磁場を印加して前記磁性薄膜の情報を変化させるための
磁場発生回路と、前記磁性薄膜から情報を読み出す読み
出し回路であって、 前記磁性薄膜と磁気的に結合できる程度に近接して配置
されたホール素子と、 前記ホール素子と直列に接続されトランスファーゲート
から成る読み出し回路とを有することを特徴とする。
本発明の第2のメモリセルにおいても、本願発明の第1
のメモリセルと同様データの書き込み、消去、読み出し
が機械的な動作をすることなく全て電気信号によりなさ
れるため、非常に高速である。第1の発明と第2の発明
の違いは、データ書き込み、消去方法である。第2の発
明においてデータの書き込み、消去は、メモリセル中に
置がれた磁場発生回路により行われる。磁場発生回路は
、例えば導線に流れる電流により磁場を発生させる構成
とすることができる。この場合、コイルを形成すること
により大きな磁場を得ることができる。
また、導線として超電導体を用いることによりさらに高
い磁場の生成が可能となる。磁場発生回路の構成として
はこのほか、磁性体に印加された電界に比例した磁化が
現れる電気磁気効果を利用したもの、圧電素子と組み合
わせ、磁性体に働く応力に比例して磁化の現れるピエゾ
磁気効果を利用したものも考えられる。
記録層を構成する磁性薄膜をホール素子と磁気的に結合
した個々のマイクロ磁石に置きかえることができる。こ
の場合、マイクロ磁石はホール素子に対するバイアス磁
石として働き、その磁化の正逆によって、ホール素子出
力の極性までも変化するため、信号検出感度を改善する
ことができる。
このマイクロ磁石は、そのアスペクト比を大きくするこ
とにより、生成磁場を大きくすることが可能である。
また、データの読み出し回路を構成するホール素子にか
えて軟磁性体をコアとするインダクタンス素子を用いる
ことができる。ホール素子は直流又はパルス駆動で所定
の出力が得られるが、インダクタンス素子は交流駆動す
る必要がある。交流入力は単一又は複数のパルスにより
変調することができる。インダクタンス素子に並列又は
直列にキャパシタを接続することにより、共振を利用し
て出力を得ることもてきる。さらにホール素子、インダ
クタンス素子を用いてブリッジ回路を構成することによ
り、信号検出感度を改善することができる。
本願発明の第3の磁気メモリセルは、2つの磁性体か絶
縁体層を介してトンネル接合されているメモリ素子と、 前記トンネル接合素子と直列に接続されたトランスファ
ーケートと、 前記磁性体の少くとも1つに磁気的に結合できる程度に
近接して配置された磁場発生回路とを有することを特徴
とする。
第3の発明の磁気メモリセルにおいても、本願発明の第
1及び第2のメモリセルと同様、データの書き込み、消
去及び読み出しに機械的な動作が不要で、全て電気信号
によりなされるため、非常に高速である。
データの読出し回路に用いられているトンネル接合素子
は、2つの磁性体を絶縁体薄膜を介して接合することに
より得られる。磁性体は記録媒体としての役割を果たす
ため、データの安定保持のためマイクロ磁石であること
が望ましい。
第3の発明において、データの書き込み、消去はメモリ
セル中に置かれた磁界発生回路により行われる。磁場発
生回路は、例えば導線に流れる電流により磁場を発生さ
せる構成とすることができる。この場合、コイルを形成
することにより大きな磁場の生成が可能となる。磁場発
生回路の構成としては、磁性体に印加される電界に比例
して磁化の現れる電気磁気効果を利用したもの、圧電素
子と組み合わせ、磁性体に働(応力に比例して磁化の現
れるピエゾ磁気効果を利用したものも考えられる。
本願発明の第4は、原子分率で6〜15%のM(MはT
i、Zr、又はHfの一種以上)を有し、残部が実質的
にFe、Co又はNiの一種以上からなり、磁化容易軸
が膜面垂直方向成分を有することを特徴とする硬質磁性
薄膜である。
上記硬質磁性薄膜を構成する元素の割合を限定した理由
は、Mを3原子%未満にすると、保磁力の低下を招き、
記録媒体として使用する場合には安定しデータの保持が
困難となるからであり、方50原子%を超えると磁束密
度の低下が著しくなり、磁気特性劣化を招くからである
。特に記録媒体として用いる場合、保磁力、磁束密度の
観点から、Mの含有割合を8〜30原子%の範囲内にす
ることが望ましい。
なお、保磁力を向上させる観点から、Mの一部をNb、
Mo、Ta、WsあるいはSm、Er等の希土類元素で
、またT(Fe、Co又はNiの一種以上)の一部をV
、Cr、Mn、Cu、Zn。
A、p、Ga、C,B、St、P、Ge、In。
Sn、Sb、Pb、Bi、Pd、Ag、Pt。
Auで置換してもよい。これら元素の置換量は数原子%
以下とすることが望ましい。
磁性薄膜は蒸着、スパッタ等の一般的に薄膜製造方法に
より作成することができる。また、MBE等の方法によ
り人工格子多層膜とすることができる。保磁力改善のた
めには、成膜後400〜1000℃で0.1〜10時間
のアニールを行うことが望ましい。
(作 用) 以上詳述した如く、本発明によれば、データの書き込み
、消去、読み出しが機械的な動作をすることなく全て電
気信号によりなされるため、データの高速な書き込み、
消去及び読み出しができ、更に、磁性体の性質を利用し
て、長期のデータ保存が可能な固体磁気メモリセル及び
耐食性に優れた硬質磁性薄膜が提供できる。
(実施例) 以下図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する
第1図は、本発明の第1実施例に係るメモリセルの構成
概念図であり、本発明の第1の発明に属する。10は発
熱素子であり、]2は磁気抵抗素子である。14は発熱
素子に通電、遮電するためのトランジスタであり、16
はトランスファーゲートである。また、18は磁性薄膜
であり、磁気抵抗素子12と磁気的に、発熱素子10と
は熱的こ結合している。
リード線20.22により発熱素子に通電され、リード
線24.26により磁気抵抗素子に通電される。リード
線28.30は、それぞれスイ・ソチングトランジスタ
14.16の信号線である。リード線20.22のうち
の1本、リード線24゜26のうちの1本はアース線と
して共用可能であり、他の2本も同一の電圧とすること
によって共用可能である。
磁性薄膜18は、初期状態として膜面に垂直方向に一様
に磁化されている。第1図に示すメモリセルにはバイナ
リ−データ0.1が記録される。
データを書き込む場合リード線28に信号を入力し、ス
イッチングトランジスタユ4を通電状態にする。これに
より発熱素子から熱を受け、発熱素子と接する磁性薄膜
18の部分の温度が上昇し、加熱された磁性薄膜の部分
の保磁力、磁気異方性が低下して、隣接する磁性薄膜か
らの反磁場の働きにより当該部分の磁化反転が起こる。
また、データの消去も同様にして行われるが、熱入力、
熱入力時間を制御することにより、書き込みモード、消
去モードを選択する。熱入力は発熱素子への電流を制御
することにより、また熱入力時間は発熱素子への電流パ
ルスのパルス巾を制御することにより行われる。書き込
みモード及び消去モードの制御の方式は、磁性薄膜の種
類等条件によって異なるが、希土類−遷移金属磁性薄膜
においては、長パルス熱人力により書き込みが、短パル
ス熱入力により消去が可能である。上記方法は所謂パワ
ー変調方式であるが、熱入力及び熱入力時間を一定にし
て、書き込み時と消去時との外部印加磁界を変えて両モ
ードを制御する磁界変調方式を採用してもよいし、また
両方式を併用することも可能である。また、一定の強度
のバイアス磁場を印加することにより、書き込み、消去
の高いマージンが得られる。
なお、磁性薄膜18は、各メモリセルに対して共通に形
成される方が望ましい。データの書込み、消去時に、隣
接するメモリセルからの反磁場を利用する必要があるか
らである。
このようにしてデータが書き込まれ、磁性薄膜が反転磁
区を持つ場合、磁区半径R1膜厚h、磁性薄膜の磁束密
度4πMとして、薄膜直上又は直下での磁区中心の磁場
強度Hは、H−2πMh/JR2+h2で与えられ、磁
束密度が大きければ大きい程、また磁区半径の膜厚に対
する相対値が小さければ小さい程、大きな磁場を発生す
ることができる。また、磁性薄膜の反転磁区を消去すれ
ば発生磁場はOとなる。なお、磁性薄膜18を交換結合
多層膜、静磁結合多層膜とすることによって高いマージ
ンでデータの書き込み、消去を行うことができる。
また、書き込まれているデータを読み出す場合には、ト
ランスファーゲート16を導通状態にし、リード線24
及び26の間の抵抗値又は当該リード線に流れる電流値
を読みとればよい。データが書き込まれ、それに対応し
て磁性薄膜18に反転磁区が形成されていれば、反転磁
区によって磁場が生じている。また、データが消去され
、反転磁区が存在しなければ磁場がOとなる。このよう
にして生じた磁場の大小に応じて磁気抵抗素子の抵抗が
異なり、その大小によりデータの内容を知ることができ
る。反転磁区が存在する場合をバイナリ−データの1、
存在しない場合を0に対応させることができる。その逆
でもよい。
なお、本実施例の構成によれば発熱素子10による発熱
を利用してデータの書き込み、消去を行っているが、必
要に応じて遮熱機構、放熱機構を設けることが望ましい
。また、出力信号を増幅することにより、高感度な出力
が得られる。
なお、第1図のメモリセルを集積化するには、第2図の
ように、磁性薄膜18の両面にシリコン層32.34を
蒸着し、このシリコン層32内にトランスファーゲート
16を形成し、シリコン層・34内にトランジスタ14
を形成する。そして、上下のシリコン層32.34にマ
トリックス状に開口36を形成して、シリコン層32の
開口36内に発熱素子10を、シリコン層36の開口内
に磁気抵抗素子12を形成する。更に、各素子より端子
を取り出し、配線を形成すると、本実施例の集積化され
た磁気メモリが形成される。
磁性薄膜18の厚みは約100人〜1000人であり、
1個のメモリ素子の寸法は約1μm以下である。更に、
隣接するメモリ素子からの反磁場を、情報の書き込み及
び消去に使用できるようにするために、互いに隣接する
メモリ素子間の寸法を規定する必要がある。
なお、磁気抵抗素子12を発熱素子10上に形成して、
トランスファゲート16とトランジスタ14とを半導体
層34内に形成してもよい。この場合には、半導体層3
2は不要である。
第3図は、本発明の第2実施例に係るメモリセルの構成
概念図であり、本発明の第1の発明に属する。38はレ
ーザであり、12は磁気抵抗素子である。16は磁気抵
抗素子と直列に結合されたトランスファーゲートであり
、18は磁気抵抗素子12と磁気的に結合した磁性薄膜
である。リード線24.26により磁気抵抗素子に通電
する。
また、リード線30はトランスファーゲート16の信号
線である。
本実施例に係る磁気メモリセルと第1実施例に係る磁気
メモリセルは、データの書き込み、消去の方式が異なっ
ている。磁性薄膜18は初期状態として膜面に垂直方向
に一様に磁化されている。
第3図に示すメモリセルには、バイナリ−データ0.1
が記録される。データを書き込む場合、レーザー38に
より磁性薄膜18を局所的に加熱する。これにより磁性
薄膜18の温度が局所的に上昇し、加熱部の保磁力、磁
気異方性が低下して、隣接するメモリセルからの反磁場
の働きにより、当該加熱部の磁化反転が起こる。また、
データの消去も同様にして行われるが、レーザーパワー
レーザー照射時間を制御することにより、書き込みモー
ド、消去モードを選択することができる。
レーザーパワー レーザー照射時間はレーザー駆動系に
より制御することができる。また、書き込み用レーザー
、消去用レーザーを別に準備してもよい。書き込みモー
ド、消去モード制御の方式は、磁性薄膜18の種類等の
所与の条件によって異なるか、希土類−遷移金属磁性薄
膜においては、長パルス熱入力により書き込みが、短パ
ルス熱入力により消去が可能である。上記方法はいわゆ
るパワー変調方式であるが、一定強度のレーザービーム
を照射し、外部磁界を変化させて書き込み及び消去を行
う磁界変調方式を採用してもよいし、また両方式を併用
することも可能である。また、−定のバイアス磁場を印
加することにより書き込み、消去の高いマージンが得ら
れる。
さらに磁性薄膜18を交換結合多層膜、静磁結合多層膜
とすることによっても、高いマージンでデータの書き込
み、消去が可能となる。
なお、データの読出しについては第1実施例と同様の方
法により行うことができる。
第4図は、本願発明の第3実施例に係るメモリセルの構
成概念図であり、これは本発明の第1の発明に属する。
1oは発熱素子であり、4oはボール素子である。14
.16はそれぞれ発熱素子用スイッチングトランジスタ
、ホール素子用スイッチングトランジスタである。また
、18は磁性薄膜であり、ホール素子40と磁気的に、
発熱素子10とは熱的に結合している。リード線202
2は発熱素子用電源線であり、リード線2426はホー
ル素子用電源線である。リード線28゜30は、それぞ
れスイッチングトランジスタ14゜16の信号線である
。リード線20.22のうちの1本と、リード線24.
26のうちの1本はアース線として共用可能であり、他
の2本も同一の電圧とすることによって共用可能である
。また、リード線42.44は記録情報信号線である。
本実施例におけるデータの書き込み、消去方法は第1実
施例と同様である。
書き込まれているデータを読み出す場合には、トランス
ファーゲート16を導通状態にし、ホール素子40の出
力電圧をリード線42.44により読み取ればよい。デ
ータが書き込まれそれに対応して磁性薄膜18に反転磁
区が形成されてぃれば反転磁区よって磁場が生じており
、データか消去され反転磁区が存在しなければ磁場がO
となるので、これに対応してホール素子40の出力が異
なる。その出力の大小によりデータの内容を知ることが
できる。反転磁区が存在する場合をバイナリ−データの
1、存在しない場合をOに対応させることができる。そ
の逆でもよい。なお、出力信号を増幅することにより高
感度な出力が得られる。
また、発熱素子10による磁性薄膜18の加熱に加えて
、第2実施例と同様に、レーザー38により磁性薄膜1
8を加熱し、反転磁区の形成、消去を行うことができる
。その構成概念図を第5図に示す。
第6図は、本願発明の第4実施例に係るメモリセルの構
成概念図であり、これは本発明の第1の発明に属する。
10は発熱素子であり、46は軟磁性体48をコアとす
るインダクタである。14゜16はそれぞれ、発熱素子
10.インダクタ46に直列に結合されたスイッチング
トランジスタである。また、18は磁性薄膜であり、発
熱素子10と熱的に、インダクタ46とは磁気的に結合
している。リード線20.22は発熱素子用電源線であ
り、リード線24.26はインダクタ用交流電源線であ
る。リード線28.30はスイッチングトランジスタ用
信号線である。
本実施例におけるデータの書き込み、消去方法は第1実
施例と同様である。
書き込まれているデータは次のように読み出すことがで
きる。スイッチングトランジスタ16を導通状態にする
ことにより、インダクタ46にはリード線24.26を
介して交流電圧が印加される。交流の周波数は、磁性薄
膜18に反転磁区が存在する場合の生成磁場と、インダ
クタ46のコアとして用いられる軟磁性体の磁化及びそ
の反磁界係数とによって決定される強磁性共鳴周波数に
一致させておく。磁性薄膜18に逆磁区が形成されてい
る場合、インダクタ46のQ値はOとなり、また磁区が
形成されていなければインダクタ46のQ値は0でなく
なる。従って、この差を出力として取り出すことにより
、書き込まれたデータの内容を知ることができる。
また、データの読み出しは、第7図又は第8図に示すよ
うな共振回路を用いて行うこともできる。
この場合、磁性薄膜18の反転磁区の有無に対応して磁
界強度が異なるため、インダクタ46のコアである軟磁
性体48のμが変化し、これに伴い、インダクタンスが
変化することを利用する。印加する交流周波数は、反転
磁区が存在する場合のインダクタンスに対応する共振周
波数に一致させてもよいし、反転磁区が存在しない場合
のインダクタンスに対応する共振周波数に一致させても
よい。
直列共振回路を用いる場合は、第9図のように過電流を
防止するための直流抵抗50を加えてもよい。
第10図はインダクタ46の構成例を示したものである
。軟磁性体48と、ハーフターンの導体52とを第10
図のように配置することにより、簡便にマイクロインダ
クタを形成することができる。
また、第11図に示すように、書き込み、消去手段とし
て、発熱素子に代えてレーザーを用いることができる。
第12図は、本願発明の第5実施例に係るメモリセルの
構成概念図であり、本発明の第2の発明に属する。54
は局所磁場発生素子であり、40はホール素子である。
14は磁場発生素子54に直列に接続されたスイッチン
グトランジスタであり、16はホール素子40に直列に
接続されたスイッチングトランジスタである。また、1
8は磁性薄膜であり、磁場発生素子54及びホール素子
40と磁気的に結合している。リード線20゜22は磁
場発生素子用電源線であり、リード線24.26はホー
ル素子用電源線である。リード線20.22のうちの1
本、リード線24.26うちの1本はアース線として共
用可能である。また、リード線42.44はホール素子
4oの出力のための記録情報信号線である。
磁性薄膜18は初期状態として膜面に垂直方向に一様に
磁化されている。第12図に示すメモリセルにはバイナ
リ−データ0.1が記録される。
データを書き込む場合には、リード線28に信号を入力
し、スイッチングトランジスタ14を導通状態にする。
これにより、局所磁場発生素子54が発生する逆磁場の
ため、磁性薄膜18に逆磁区が生成される。また、デー
タの消去は局所磁場発生素子54の極性を逆転させ、書
き込み時と逆方向の磁場を印加することにより行う。こ
の実施例によれば、局所磁場発生素子54が逆磁場を発
生させるので、隣接するメモリセルからの反磁場を利用
してデータの書き込み、消去を行う必要はない。従って
、磁性薄膜18は各メモリセルに対して共通に使用され
る必要はなく、各メモリセルを独立して、即ち、互いに
分離して形成してもよい。
局所磁場発生素子54としてコイルを用いることにより
、大きな磁場を発生させることができる。
また当該コイルを平面コイルとすることにより、マイク
ロ磁場発生素子を形成することができる。
更に、局所磁場発生素子54を含む系統に超電導線を用
いることにより、大きな磁場の発生が可能となる。例え
ば、第13図のような1ターンコイルを形成した場合、
a>>Z、a−1μm。
1=300mAとすると、生成される磁場は1.5kO
eになる。コイルのターン数を増すことにより、さらに
大きな磁場の発生も可能である。
例えば、コイル断面積を0.1μm2とした場合、1=
300mAで電流密度は3X109A/c−となるが、
例えば、NbCNの超電導体の臨界電流密度は1010
A/cdが得られるので、前記磁場の発生は十分可能で
ある。また、コイルのターン数、磁性薄膜の磁気特性の
最適化により、必ずしも超電導線を用いる必要はない。
第14図は、本願発明の第6実施例に係るメモリセルの
構成概念図であり、本発明の第2の発明に属する。54
は局所磁場発熱素子であり、46は軟磁性体48をコア
とするインダクタである。
14.16はそれぞれ、局所磁場発生素子54、インダ
クタ46に直列に接続されたスイッチングトランジスタ
である。18は磁性薄膜であり、局所磁場発生素子54
及びインダクタ46と磁気的に結合している。リード線
20.22は局所磁場発生素子用電源線であり、リード
線24.26はインダクタ用信号線である。リード線2
8.30はスイッチングトランジスタ用信号線である。
本実施例におけるデータの書き込み、消去方法は第5実
施例と同様に、また、データの読み出しは第4実施例と
同様に行うことができる。
第15図は、本願発明の第7実施例に係るメモリセルの
構成概念図であり、本発明の第3の発明に属する。60
.62は磁性体であり、絶縁層64を介してトンネル結
合している。66は磁場発生用コイルであり、68.7
0はそれぞれ、上記トンネル結合磁性素子72、磁場発
生用コイル66と直列に結合されたスイッチングトラン
ジスタである。リード線74.76は記録情報読み出し
線であり、リード線78.80は情報記録・消去線であ
る。また、リード線82.84はスイッチングトランジ
スタ用信号線である。
絶縁層64を介して磁性体60.62がトンネル結合し
たトンネル結合素子72は、磁性体60゜62間の磁気
分極の相対関係に依存して、異なるコンダクタンスを持
つ。即ち、磁性体60のア・ツブ・スピン中バンド(u
p  5pin  band)のフェルミ面近傍の状態
密度をI)++(kp)ダウン伊スピンOバンド(do
wn  5pinb a n d)の状態密度をDz 
(kp ) 、同様に磁性体62のアップ・スピン・バ
ンドとダウン・スピン・バンドのフェルミ面近傍の状態
密度をそれぞれD21 (kp ) 、D2+ (kp
 )とすると、絶縁層64が十分薄く、スピンが保存さ
れるならば、磁性体60と62の磁気分極が平行である
場合、そのコンダクタンスG、1.は、 G  p・・・″  (D+  言 (kP  )  
 D21  (kp  )+D目(kp ) D2+ 
(kp ) )であり、磁性体60.62の磁気分極が
反平行である場合、そのコンダクタンスG5ゎ−は、G
as++oc(D++ (kp ) D2+ (kp 
)+Dz (kp ) D21 (kp ) )となる
G pars   G an+ ”  (Dz  (kp  )   Dz  (kF 
))X  (D2+  (kp  )   D21  
(kF  ))であるため、フェルミ面近傍でアップ・
スピン・バンドとダウン・スピン・バンドの状態密度差
か大きい程、大きなコンダクタンスの変化が得られる。
本メモリセルにデータを書き込む場合は次のようにして
行う。例えば、上記トンネル結合素子72を構成する磁
性体60及び62の磁化が平行の場合を初期状態、反平
行の場合をデータが書き込まれた状態として、これをバ
イナリ−データの0.1に対応させる。この対応は逆で
もよい。初期状態にあるトンネル結合素子72に、スイ
ッチングトランジスタ70を導通させることにより、コ
イル66が発生する磁場によって、磁性体62の磁化を
逆転させる。また、データを消去する場合は、コイル6
6により逆方向の磁場を発生させて、磁性体62の磁化
を再度逆転させて、初期状態に戻せばよい。
また、コイル66を含む磁場発生回路に超電導線を用い
ることにより、大きな磁場を発生させることができる。
磁性体60.62に永久磁石材料を用いマイクロ磁石と
することによって、記録されたデータを非常に安定して
保持することができる。第16図は、トンネル結合素子
72及び磁場発生コイル66の構成例を示すものである
。磁性体60と62、及び絶縁体64によってトンネル
結合素子72を構成しており、軟磁性体86と磁性体6
2は磁気的に結合している。さらに、ハーフターンの導
体88に流れる電流により軟磁性体86を磁化し、磁性
体62に磁場を印加する。例えば、このような構成とす
ることによりメモリセルを平面化、小型化することがで
きる。
次に、書き込まれたデータを読み出す場合、スイッチン
グトランジスタ68を導通状態にし、トンネル結合素子
72に通電する。この磁性体60゜62の磁化が平行状
態か反平行状態かによってコンダクタンスが異なるため
、その違いによって書き込まれているデータの内容を知
ることができる。
次に、上記磁気メモリに使用される磁性薄膜の第1の実
施例を説明する。
原子分率で22%のZr、残部が実質的にC。
からなる合金ターゲットを用いて、RFスパッタ装置に
より石英基盤上に1μmの膜厚の薄膜を作成した。
この時スパッタ条件は、 RF人力      600W Arガス圧     5X10−3torr基盤温度 
     1.50℃ デポジットレート  0.5μm / hであった。
得られた磁性薄膜を真空中700℃、10分間の熱処理
を行い、高感度VSMにより、膜面と垂直方向及び水平
方向の磁化過程を調べた。この結果、得られた薄膜は膜
面と垂直方向に容易磁化軸を持ち、a (10k Oe
 ) −50e m u / g 。
Hc−4,8kOeの磁性特性を有していた。
このように、大きな保持力を有する磁性薄膜は、メモリ
セルとして微細化しても十分な磁気特性を得ることがで
きるので、集積化に適する。また、この磁性薄膜は、希
土類元素のような酸化され易い元素を含んでいないので
、耐蝕性に優れ、従って製造し易くかつ長期に使用でき
るメリットを有している。
次に、他の磁性薄膜の実施例を説明する。
上記第1実施例と同様の方法で表1に示す組成の磁性薄
膜を作製した。得られる薄膜の磁化容易軸は全て膜面と
垂直方向であった。膜面と垂直方向の磁気特性を表1に
示す。
組成(原子比) Hr+6COフsB  3 514 Zr+6Ti4CO76B 4 Zr+6Hf4 C077B  3 11r+gCO7gFe、B 4 Zr2oCO7sF(。
Zr2oCOrqN]s 表    1 a (lokoe)emu/g + H606゜ 504゜ 503゜ 603゜ 603゜ 503゜ この磁性薄膜においても大きな保持力を有するので、上
記実施例と同様の効果がある。
[発明の効果コ 以上詳述した如く本発明によれば、データの高速な書き
込み、消去及びアクセスが可能で、更に長期のデータ保
存が可能な固体磁気メモリセルが提供でき、また、耐食
性に優れた硬質磁性薄膜か提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係る磁気メモリセルの構
成概念図、第2図は第1実施例の磁気メモリセルを集積
化した図、第3図は第2実施例に係る磁気メモ゛リセル
の構成概念図、第4図は第3実施例に係る磁気メモリセ
ルの構成概念図、第5図はレーザービームを用いてデー
タの書込み及び読み出しを行う実施例の構成概念図、第
6図は第4実施例に係るメモリセルの構成概念図、第7
図は第4実施例のメモリセルのデータ読み出しに用いる
並列共振回路、第8図は第4実施例のメモリセルのデー
タ読み出しに用いる直列共振回路、第9図は過電流防止
用抵抗を付加したデータ読み出し用直列共振回路、第1
0図は第4実施例に素子として用いられるマイクロイン
ダクタの構成図、第11図は第4実施例のメモリセルに
おいてデータの書き込み、消去手段としてレーザービー
ムを用いるメモリセルの構成概念図、第12図は第5実
施例に係るメモリセルの構成概念図、第13図は磁場発
生回路による磁場強度を計算するのに用いた1ターンコ
イルを示す図、第14図は第6実施例に係るメモリセル
の構成概念図、第15図は第7実施例に係るメモリセル
の構成概念図、第16図は第7実施例におけるトンネル
結合素子及び磁場発生回路の構成例を示す図である。 10・・・発熱素子、12・・・磁気抵抗素子、14・
・・スイッチングトランジスタ、16・・・トランスフ
ァーゲート、18・・・磁性薄膜、20.22,24.
26,28.30・・・リード線、32.34・・・シ
リコン層、36・・・開口。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 第 図 第 図 第 図 第 図 第 図 第 図 第 図 第 図 第13 図 第 図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)磁化容易軸が膜面垂直方向成分を有する磁性薄膜
    と、 前記磁性薄膜を局所的に加熱するための加熱回路と、 前記磁性薄膜から情報を読み出す読み出し回路であって
    、 前記磁性薄膜と磁気的に結合できる程度に近接して配置
    され少くとも印加磁界の大きさによって抵抗値が変化す
    る磁気抵抗素子と、 前記磁気抵抗素子と直列に接続されたトランスファーゲ
    ートとから成る読み出し回路とを有することを特徴とす
    る磁気メモリセル。
  2. (2)磁化容易軸が膜面垂直方向成分を有する磁性薄膜
    と、 前記磁性薄膜に局所磁場を印加して前記磁性薄膜の情報
    を変化させるための磁場発生回路と、前記磁性薄膜から
    情報を読み出す読み出し回路であって、 前記磁性薄膜と磁気的に結合できる程度に近接して配置
    されたホール素子と、 前記ホール素子と直列に接続されトランスファーゲート
    から成る読み出し回路とを有することを特徴とする磁気
    メモリセル。
  3. (3)2つの磁性体が絶縁体層を介してトンネル接合さ
    れているメモリ素子と、 前記トンネル接合素子と直列に接続されたトランスファ
    ーゲートと、 前記磁性体の少くとも1つに磁気的に結合できる程度に
    近接して配置された磁場発生回路とを有することを特徴
    とする磁気メモリセル。
  4. (4)原子分率で6〜15%のM(MはTi、Zr、又
    はHfの一種以上)を有し、残部が実質的にFe、Co
    又はNiの一種以上からなり、磁化容易軸が膜面垂直方
    向成分を有することを特徴とする硬質磁性薄膜。
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