JPH04223439A - 強誘電性液晶素子 - Google Patents

強誘電性液晶素子

Info

Publication number
JPH04223439A
JPH04223439A JP40637490A JP40637490A JPH04223439A JP H04223439 A JPH04223439 A JP H04223439A JP 40637490 A JP40637490 A JP 40637490A JP 40637490 A JP40637490 A JP 40637490A JP H04223439 A JPH04223439 A JP H04223439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
ferroelectric liquid
group
compound
crystal element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP40637490A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Mochizuki
望月 秀晃
Masao Yamamoto
雅夫 山本
Kazuhiro Jiyouten
一浩 上天
Hiroyuki Onishi
博之 大西
Tsuyoshi Kamimura
強 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP40637490A priority Critical patent/JPH04223439A/ja
Publication of JPH04223439A publication Critical patent/JPH04223439A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶組成物および液晶
配向膜を有する強誘電性液晶素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示は腕時計,電卓などだけ
でなく映像機器にも広く使われるようになり、液晶カラ
ーテレビも市場に出始めている。現在、そのカラー表示
用液晶パネルはネマチック液晶を用いたものがその主流
を占めている。しかし、そのネマチック液晶の諸特性は
理想的とは言い難く多くの問題を含んでいる。強誘電性
液晶はその速い応答速度、メモリー性などネマチック液
晶にはない諸特性を有しており、ディスプレイ装置への
応用が考えられ、多方面から研究が進められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの強誘
電性液晶は、初期に安定なメモリー特性が得られない。 または、初期に安定なメモリー特性および閾値特性を有
していても、それらの諸特性が経時的に劣化して、表示
品位が悪くなるといった問題を有している。
【0004】すなわち、従来の表示装置では強誘電性液
晶素子の特性は経時的に劣化し、その結果、良好な初期
特性を維持することが困難である。本発明は上記従来の
液晶素子の課題に鑑み、初期に良好な配向およびメモリ
ー特性を得るための液晶配向膜と特性の経時変化をなく
すための液晶組成物、さらに、上下基板でのラビング方
向との組み合わせによる新規な強誘電性液晶素子を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の強誘電性液晶
素子は、液晶配向膜材料としてポリペプチド主鎖のポリ
マーを使用し、かつ上下基板でのラビング方向が平行で
ないことを特徴とする。
【0006】請求項2の強誘電性液晶素子は、強誘電性
液晶組成物に塩基性の置換基を有する化合物が少なくと
も一種類添加され、液晶配向膜材料としてはポリペプチ
ド主鎖のポリマーを使用し、かつ上下基板でのラビング
方向が平行でないことを特徴とする。
【0007】請求項3の強誘電性液晶素子は、請求項2
において、塩基性の置換基を有する化合物がアミン系化
合物であることを特徴とする。請求項4の強誘電性液晶
素子は、請求項2において、塩基性の置換基を有する化
合物が脂肪族アミンであることを特徴とする。
【0008】請求項5の強誘電性液晶素子は、請求項2
において、塩基性の置換基を有する化合物が脂肪族第1
アミンであることを特徴とする。請求項6の強誘電性液
晶素子は、請求項5において、脂肪族第1アミンが下記
一般式(I)で示され、式中R1 は炭化水素基である
が、R1 基の中に存在するCH2 基は、基−O−,
−CO−,−OCO−,および−COO−の少なくとも
一種により置換されてもよいことを特徴とする。
【0009】 (H2 N−R1 −NH2 )      ………(
I)請求項7の強誘電性液晶素子は、請求項5において
、脂肪族第1アミンが下記一般式(II)で示され、式
中R2 は炭化水素基であるが、R2基の中に存在する
CH2 基は、基−O−,−CO−,−OCO−,およ
び−COO−の少なくとも一種により置換されてもよい
ことを特徴とする。
【0010】 (H2 N−R2 )               
………(II)請求項8の強誘電性液晶素子は、請求項
2において、塩基性の置換基を有する化合物が下記一般
式(III)で示される脂肪族第2アミンであり、式中
R3 は(CH2 )n OH(ただし、nは1以上)
、R4 は炭化水素基であるが、R4 基の中に存在す
るCH2 基は、基−O−,−CO−,−OCO−,お
よび−COO−の少なくとも一種により置換されてもよ
いことを特徴とする。
【0011】   請求項9の強誘電性液晶素子は、請求項8において
、脂肪族第2アミンがベンジルエタノールアミンである
ことを特徴とする。
【0012】請求項10の強誘電性液晶素子は、強誘電
性液晶組成物にエポキシ系化合物が少なくとも一種類添
加され、液晶配向膜材料としてはポリペプチド主鎖のポ
リマーが使用され、かつ上下基板でのラビング方向が平
行でないことを特徴とする。
【0013】請求項11の強誘電性液晶素子は、請求項
10において、エポキシ系化合物がエポキシ樹脂である
ことを特徴とする。請求項12の強誘電性液晶素子は、
請求項10において、エポキシ系化合物がグリシジル基
の誘導体からなるエポキシ系化合物であることを特徴と
する。
【0014】請求項13の強誘電性液晶素子は、請求項
10において、エポキシ系化合物が下記一般式(IV)
で示され、式中R5 は炭化水素基であるが、R5 基
中に存在するCH2 基は、基−O−,−CO−,−O
CO−,および−COO−の少なくとも一種により置換
されてもよいことを特徴とする。   請求項14の強誘電性液晶素子は、液晶配向膜材料
として側鎖に極性置換基を有するポリマーを使用し、か
つ上下基板でのラビング方向が平行でないことを特徴と
する。
【0015】請求項15の強誘電性液晶素子は、強誘電
性液晶組成物に塩基性の置換基を有する化合物が少なく
とも一種類添加され、液晶配向膜材料としては側鎖に極
性置換基を有するポリマーを使用し、かつ上下基板での
ラビング方向が平行でないことを特徴とする。
【0016】請求項16の強誘電性液晶素子は、請求項
15において、側鎖に極性置換基を有するポリマーがポ
リペプチド主鎖を持つことを特徴とする。請求項17の
強誘電性液晶素子は、請求項15において、塩基性の置
換基を有する化合物がアミン系化合物であることを特徴
とする。
【0017】請求項18の強誘電性液晶素子は、請求項
15において、塩基性の置換基を有する化合物が脂肪族
アミンであることを特徴とする。請求項19の強誘電性
液晶素子は、請求項15において、塩基性の置換基を有
する化合物が脂肪族第1アミンであることを特徴とする
【0018】請求項20の強誘電性液晶素子は、請求項
19において、脂肪族第1アミンが下記一般式(I)で
示され、式中R1 は炭化水素基であるが、R1 基の
中に存在するCH2 基は、基−O−,−CO−,−O
CO−,および−COO−の少なくとも一種により置換
されてもよいことを特徴とする。
【0019】 (H2 N−R1 −NH2 )      ………(
I)請求項21の強誘電性液晶素子は、請求項19にお
いて、脂肪族第1アミンが下記一般式(II)で示され
、式中R2 は炭化水素基であるが、R2 基の中に存
在するCH2 基は、基−O−,−CO−,−OCO−
,および−COO−の少なくとも一種により置換されて
もよいことを特徴とする。
【0020】 (H2 N−R2 )               
………(II)請求項22の強誘電性液晶素子は、請求
項15において、塩基性の置換基を有する化合物が下記
一般式(III)で示される脂肪族第2アミンであり、
式中R3 は(CH2 )n OH(ただし、nは1以
上)、R4 は炭化水素基であるが、R4 基の中に存
在するCH2 基は、基−O−,−CO−,−OCO−
,および−COO−の少なくとも一種により置換されて
もよいことを特徴とする。
【0021】   請求項23の強誘電性液晶素子は、請求項22にお
いて、脂肪族第2アミンがベンジルエタノールアミンで
あることを特徴とする。
【0022】請求項24の強誘電性液晶素子は、強誘電
性液晶組成物にエポキシ系化合物が少なくとも一種類添
加され、液晶配向膜材料としては側鎖に極性置換基を有
するポリマーが使用され、かつ上下基板でのラビング方
向が平行でないことを特徴とする。
【0023】請求項25の強誘電性液晶素子は、請求項
24において、エポキシ系化合物がエポキシ樹脂である
ことを特徴とする。請求項26の強誘電性液晶素子は、
請求項24において、エポキシ系化合物がグリシジル基
の誘導体からなるエポキシ系化合物であることを特徴と
する。
【0024】請求項27の強誘電性液晶素子は、請求項
24において、エポキシ系化合物が下記一般式(IV)
で示され、式中R5 は炭化水素基であるが、R5 基
中に存在するCH2 基は、基−O−,−CO−,−O
CO−,および−COO−の少なくとも一種により置換
されてもよいことを特徴とする。
【0025】
【作用】本発明は上記した液晶組成物および液晶配向膜
、さらに上下基板でのラビング方向との組み合わせによ
り、初期における配向状態およびメモリー性を良好にし
、特性の経時的な劣化を防止することにより、良好なメ
モリー特性の寿命を格段に延長できる。
【0026】
【実施例】最初に本実施例において使用した強誘電性液
晶材料の諸物性値を以下に示す。 液晶材料:ZLI−3654(ドイツ国  MERCK
社製  商品名) 相転移温度: Iso  86    Ch  76   SmA  
62  SmC* 但し、Iso:等方性液体 Ch :コレステリック相 SmA:スメクチックA相 SmC* :カイラルスメクチックC相また、チルト角
:25°,Ps:29nC /cm2 である。 脂肪族アミンとしてポリオキシプロピレンジアミン(分
子量 230)を 0.3重量%添加したときの相転移
温度を以下に示す。
【0027】Iso  83    Ch  73  
 SmA  59  SmC* 相転移温度は、偏光顕
微鏡によるテクスチャー観察、およびDSC(示差走査
熱量計)により測定した。
【0028】なお、ポリオキシプロピレンジアミン(分
子量 230)の構造式は である。
【0029】以下、本発明の一実施例の液晶素子につい
て、図面を参照しながら説明する。先ず、請求項1〜請
求項13に記載の強誘性液晶素子を説明する。図1は本
発明の液晶素子の概略構成を示す断面図である。ガラス
またはプラスチックの基板11の上に、インジウム・錫
酸化物よりなる透明電極(ITO電極)層12を形成し
、その上に配向膜として光学活性なポリマーを主成分と
する溶液を用いて塗膜を形成する。塗膜の形成法として
は回転塗布(スピンコート)法、浸漬塗布法、ロールコ
ート法、印刷法、エアーナイフコート法など工業的に行
なわれている様々な塗布法が適用可能である。
【0030】このようにして塗布されたポリペプチド主
鎖を有するポリマー膜に、ラビングなどの配向処理をほ
どこすことにより配向制御膜13とする。この際、上下
基板でのラビング方向が平行でないように、ラビングな
どの配向処理をほどこす。配向制御膜13を形成した一
方の基板の配向制御膜13の側に、ガラスあるいはプラ
スチックからなる円筒状あるいは球状のスペーサを樹脂
中に分散させたスペーサ兼シール樹脂14を、一部のみ
液晶の注入の際の開口部として残し、スクリーン印刷を
行う。2枚の基板を貼合わせ、スペーサ兼シール樹脂1
4を硬化した後、減圧下で開口部より液晶15を注入後
、開口部を熱硬化型あるいは光硬化型の樹脂で封止して
強誘電性液晶セルを完成した。
【0031】配向膜として牛血清アルブミン(BSA)
を用い、上記の手順にしたがって完成した液晶セルの閾
値特性を図2に示す。図2の(a)(b)は強誘電性液
晶材料としてZLI−3654のみをセルに注入した場
合の1000時間後の閾値特性を示し、図2の(c)(
d)はZLI−3654に塩基性の置換基を有する化合
物としてポリオキシプロピレンジアミン(分子量 23
0)を 0.3重量%添加して得られる強誘電性液晶組
成物をセルに注入した場合の1000時間後の閾値特性
を示したものである。セルギャップは2μmである。○
印は電圧を印加したときの最大の相対輝度であり、バル
クの応答を表わし、×印は一連の測定波形を1000ラ
イン走査後の相対輝度であり、メモリー応答を表わす。
【0032】この図2より、液晶のみを注入した場合の
1000時間後の閾値特性が劣化しているのに対し、ポ
リオキシプロピレンジアミンを添加した液晶の閾値特性
は1000時間後も対象かつ急峻な特性を維持している
。これはアミンによる配向膜表面の修飾の結果、配向膜
の極性が変化し、液晶と配向膜の界面状態が変化したた
めと考えられる。塩基性の置換基を有する添加剤の添加
量は限定されないが、実用上0.01〜5重量%程度が
適当である。 適量以下では上記の添加効果はなく、したがって特性の
経時的な劣化が発生する。また、必要以上に添加すると
液晶の比抵抗が減少し、ツイスト状態が発生しやすくな
るため、、添加後の比抵抗としては1×1011を下回
り、その結果、特性の経時的な劣化を防止することがで
きなかった。
【0033】なお、液晶はZLI−3654に限定され
るものではない。また、透明電極層12の上に、上下基
板間での短絡を防ぐ目的で絶縁層を片面あるいは両面に
形成し、その上に配向制御膜13を形成してもかまわな
い。
【0034】配向膜として用いるポリペプチド主鎖を有
するポリマーとしては、前記のBSAや人血清アルブミ
ン、兎血清アルブミンなどのような血清タンパク質や、
卵白アルブミンのようなアルブミン類、γ−グロブリン
、ヘモグロビン、キモトリプシンなどを含め種々のタン
パク質が使用できる。また、アスパラギン酸、グルタミ
ン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、トリプトファ
ン、プロリン、アラニン、グリシン、セリン、シスチン
などのアミノ酸の単独重合体や共重合体およびそれらの
混合物も利用できる。
【0035】前記したポリペプチド主鎖を有するポリマ
ーでは、ラビング軸に対して液晶分子が一定の角度だけ
ずれて配向する。そのため、強誘電性液晶の安定な配向
状態を実現するためには、上下基板間で一定の角度だけ
ずらしてラビングすることが重要である。
【0036】前記したポリペプチド主鎖を有するポリマ
ーを配向膜と強誘電性液晶との組合せにより初期の配向
性能や、スイッチング性能、メモリーの双安定性の良い
液晶素子ができる。ここにおいて、液晶中に塩基性の置
換基を有する化合物を混合する目的は、このようにして
得られた優れた初期性能を長時間にわたって保持させん
がためである。この際、液晶中に加える塩基性の置換基
を有する化合物の種類とその混合量は、液晶が強誘電性
を損なわない限り特定するものではないが、具体的には
ベンジルアミン、シクロヘキシルアミン、フェニルエチ
ルアミン、フェニルプロピルアミン、ベンジルエタノー
ルアミン、ポリオキシプロピレンジアミンなどの液晶性
を持たない塩基性の置換基を有する化合物を、単独もし
くは2種以上を組合せて用いることができる。あるいは
液晶分子の一部にアミノ基を有するものなど液晶性をも
つ塩基性の置換基を有する化合物を、単独もしくは2種
以上を組合せて用いることができる。
【0037】また、上記の塩基性の置換基を有する化合
物にかわってエポキシ系化合物を液晶中に混合しても有
効である。このエポキシ系化合物としては、ビスフェノ
ール型エポキシプレポリマー、脂環式エポキシプレポリ
マーおよび市販のプレポリマーなどの液晶性を持たない
エポキシ系化合物を、単独もしくは2種以上を組合せて
用いることができる。さらに、液晶分子の一部にアミノ
基あるいはグリシジル基を導入しても良い。 〔実施例1〕5.0gの牛血清アルブミンを 495.
0gの純水に溶かし、 1.0重量%の牛血清アルブミ
ン水溶液を調製した。次いで、この水溶液をITO電極
のパターンを形成したガラス基板に回転塗布を行なった
。塗布の終わった基板を 110℃の電気炉に入れ、乾
燥を行なった。このように形成した塗膜に、レーヨンの
織布を用いて単一方向にラビング処理を行い配向制御膜
を完成した。次に、この牛血清アルブミンの配向制御膜
を形成したガラス基板を2枚用意し、図3に示すように
その片方の基板(例えば、下側基板32)の配向制御膜
を形成した面にスペーサ兼シール樹脂35として直径 
2.0μmのガラス繊維を分散した酸無水物硬化型エポ
キシ樹脂を1辺のみ辺の中央部に5mm幅の開口部36
を残して他の全周に 0.2mm幅で印刷し、もう一方
の基板(上側基板31)上に直径 2.0μmの樹脂球
を散布した上で、2枚のガラス基板のラビング処理方向
が直角でかつ電極面を対向させた状態で加圧し、 15
0℃で5時間加熱して硬化接着した。接着後、減圧下で
開口部から液晶(ZLI3654)に塩基性の置換基を
有する添加剤としてポリオキシプロピレンジアミン(分
子量 230)を 0.3重量%添加したものを注入し
た。注入後、開口部を市販の酸無水物硬化型エポキシ樹
脂で封止した。さらに、封入した液晶が等方相を示す温
度、すなわち85℃付近まで加熱し徐々に温度を下げ、
いわゆる強誘電性液晶セルを完成した。
【0038】図3はこの強誘電性液晶セルを示し、31
は上側基板、32は下側基板で33,34はそれぞれの
ラビング処理方向を示し、35はシール樹脂である。完
成した強誘電性液晶セルは配向ムラの無い良好な配向状
態を示し、電圧印加により、双安定性特性の確保された
良好な電気光学特性が得られた。 〔実施例2〕1.0gのポリアラニンを 499.0g
の純水で希釈し、 0.2重量%のポリアラニン希釈溶
液を調製した。この溶液を用いて〔実施例1〕に示した
方法により上下基板にそれぞれポリアラニンの配向制御
膜を形成し、これを用いて〔実施例1〕に示した方法に
より強誘電性液晶セルを作製した。
【0039】但し、強誘電性液晶は同一の組成物(ZL
I3654)を用いたが、アミンは0.3重量%のポリ
オキシプロピレンジアミン(分子量 230)を混合し
た。このようにして作製した強誘電性液晶セルは配向ム
ラの無い良好な配向状態を示し、電圧印加により、メモ
リー特性の確保された良好な電気光学特性が得られた。 この良好な初期性能は、室内放置下で1000時間後も
変化することなく保持された。 〔実施例3〕1.0gのポリグリシンを 499.0g
の純水で希釈し、0.2 重量%のポリグリシン希釈溶
液を調製した。この溶液を用いて〔実施例1〕に示した
方法によりポリグリシンの配向制御膜を形成し、これを
用いて〔実施例1〕に示した方法により強誘電性液晶セ
ルを作製した。この場合もラビング方向は上下で 14
0°の角度である。強誘電性液晶は同一の組成物(ZL
I3654)を用いたが添加物としては0.3重量%の
エポキシプレポリマー(エピコート828 :日本国 
 シェル化学株式会社製  商品名)を混合した。
【0040】このようにして作製した強誘電性液晶セル
は配向ムラの無い良好な配向状態を示し、電圧印加によ
り、双安定性の確保された良好な電気光学特性が得られ
た。この良好な初期性能は、室内放置下で1000時間
後も変化することなく保持された。 〔実施例4〕2.5gのヘモグロビンを 497.5g
の純水で希釈し、 0.5重量%のヘモグロビン希釈溶
液を調製した。この溶液を用いて〔実施例1〕に示した
方法によりヘモグロビンの配向制御膜を形成し、これを
用いて〔実施例1〕に示した方法により強誘電性液晶セ
ルを作製した。
【0041】但し、上下のラビング方向のなす角は 1
70°とした。強誘電性液晶は同一の組成物(ZLI3
654)を用いたが添加物としては 0.3重量%のポ
リオキシプロピレンジアミン(分子量 400)を混合
した。
【0042】このようにして作製した強誘電性液晶セル
は配向ムラの無い良好な配向状態を示し、電圧印加によ
り、双安定性の確保された良好な電気光学特性が得られ
た。この良好な初期性能は、室内放置下で1000時間
後も変化することなく保持された。 〔実施例5〕2.5gのグルタミン酸/リジン共重合体
を 497.5gの純水で希釈し、 0.5重量%のヘ
モグロビン希釈溶液を調製した。この溶液を用いて〔実
施例1〕に示した方法によりヘモグロビンの配向制御膜
を形成し、これを用いて〔実施例1〕に示した方法によ
り強誘電性液晶セルを作製した。
【0043】但し、上下のラビング方向のなす角は 1
40°とした。強誘電性液晶は同一の組成物(ZLI3
654)を用い、添加物としては 0.3重量%のポリ
オキシプロピレンジアミン(分子量 400)を混合し
た。
【0044】このようにして作製した強誘電性液晶セル
は配向ムラの無い良好な配向状態を示し、電圧印加によ
り、双安定性の確保された良好な電気光学特性が得られ
た。この良好な初期性能は、室内放置下で1000時間
後も変化することなく保持された。 〔実施例6〕1.0gのポリアラニンと 1.5gのポ
リリジンとの混合物を 497.5gの純水で希釈し、
 0.5重量%の希釈溶液を調製した。この溶液を用い
て〔実施例1〕に示した方法により上記混合物からなる
配向制御膜を形成し、これを用いて〔実施例1〕に示し
た方法により強誘電性液晶セルを作製した。
【0045】但し、上下のラビング方向のなす角は 1
40°とした。強誘電性液晶は同一の組成物(ZLI3
654)を用い、添加物としては 0.3重量%のポリ
オキシプロピレンジアミン(分子量 400)を混合し
た。
【0046】このようにして作製した強誘電性液晶セル
は配向ムラの無い良好な配向状態を示し、電圧印加によ
り、双安定性の確保された良好な電気光学特性が得られ
た。この良好な初期性能は、室内放置下で1000時間
後も変化することなく保持された。 〔比較例1〕市販されている液晶配向用のポリイミドワ
ニス(商品名JIA−1−3 、日本合成ゴム製)を用
い、ITO電極のパターンを形成したガラス基板に回転
塗布を行なった。塗布の終わった基板を 350℃の電
気炉で1時間加熱した。膜厚は約60nmであった。ポ
リエステルの布を用いて単一方向にラビング処理を行な
い配向制御膜を完成した。こうしてポリイミドの配向制
御膜を形成したガラス規範を2枚用意し、図3に示した
ようにその片方の基板(例えば下側基板32)の配向制
御膜を形成した面にスペーサ兼シール樹脂35として直
径 2.0μmのガラス繊維を分散した酸無水物硬化型
エポキシ樹脂を1辺のみ辺の中央部に5mm幅の開口部
36を残して他の全周に 0.2mmで印刷した上で、
上側基板31と下側基板32に形成した配向制御膜のラ
ビング方向33,34が平行でかつ配向制御膜面を対向
させた状態で加圧し、 140℃で5時間加熱して硬化
接着した。接着後、減圧下で開口部26から強誘電性を
示す液晶(ZLI3654  自発分極Ps=29n 
 C/cm2 )を注入した。注入後、開口部36を市
販の酸無水物硬化型エポキシ樹脂で封止した。さらに、
封入した液晶が等方相を示す温度すなわち80℃付近ま
で加熱し徐々に温度を下げ、いわゆる強誘電性液晶セル
を完成した。 完成した強誘電性液晶セルは配向状態にムラが多く、均
一な表示が得られなかった。しかも、初期状態から、印
加電圧に対して明瞭な閾値が得られなかった。 〔比較例2〕5.0gの牛血清アルブミンを 495.
0gの純水で希釈し、 1.0重量%の牛血清アルブミ
ン希釈溶液を調製した。この溶液を用いて〔実施例1〕
に示した方法により牛血清アルブミンの配向制御膜を形
成し、これを用いて〔実施例1〕に示した方法により強
誘電性液晶セルを作製した。
【0047】但し、この場合のラビング方向は上下で平
行とした。強誘電性液晶は同一の組成物(ZLI365
4)を用いたが添加物としては 0.5重量%のペンジ
ルエタノールアミンを混合した。
【0048】このようにして作製した強誘電性液晶セル
はセルの一部に配向ムラが発生した。次に、請求項13
〜請求項26に記載の強誘性液晶素子を説明する。
【0049】構造については図1と図3に示した上記の
各実施例と同じであるため、同一の符号を付けて説明す
る。ガラスまたはプラスチックの基板11上に、インジ
ウム・錫酸化物よりなる透明電極(ITO電極)層12
を形成し、その上に配向膜として側鎖に極性置換基を有
するポリマーを主成分とする溶液を用いて塗膜を形成す
る。 塗膜の形成法としては回転塗布(スピンコート)法、浸
漬塗布後、ロールコート法、印刷法、エアーナイフコー
ト法等工業的に行なわれている様々な塗布法が適用可能
である。このようにして塗布された側鎖に極性置換基を
有するポリマー膜に上下の基板で互いに平行でない方向
にラビング配向処理をほどこすことにより配向制御膜1
3とする。配向制御膜13を形成した一方の基板の配向
制御膜13側にガラスあるいはプラスチックからなる円
筒状あるいは球状のスペーサを樹脂中に分散させたスペ
ーサ兼シール樹脂14を一部のみ液晶の注入の際の開口
部として残し、スクリーン印刷を行う。2枚の基板を貼
合わせ、スペーサ兼シール樹脂14を硬化した後、減圧
下で開口部より液晶15を注入後、開口部を熱硬化型あ
るいは光硬化型の樹脂で封止して液晶セルを完成した。
【0050】配向膜として牛血清アルブミン(BSA)
を用い、上記の手順にしたがって完成した液晶セルの閾
値特性を図4に示す。図4の(a)(b)は強誘電性液
晶材料としてZLI−3654のみをセルに注入した場
合の1000時間後の閾値特性を示し、図4の(c)(
d)はZLI−3654に塩基性の置換基を有する化合
物としてポリオキシプロピレンジアミン(分子量 23
0)を 0.3重量%添加して得られる強誘電性液晶組
成物をセルに注入した場合の1000時間後の閾値特性
を示したものである。セルギャップは2μmである。○
印は電圧を印加したときの最大の相対輝度であり、バル
クの応答を表わし、×印は一連の測定波形を1000ラ
イン走査後の相対輝度であり、メモリー応答を表わす。
【0051】図4より、液晶のみを注入した場合の10
00時間後の閾値特性が劣化しているのに対し、ポリオ
キシプロピレンジアミンを添加した液晶の閾値特性は1
000時間後も対象かつ急峻な特性を維持している。こ
れはアミンによる配向膜表面の修飾の結果、配向膜の極
性が変化し、液晶と配向膜の界面状態が変化したためと
考えられる。塩基性の置換基を有する添加剤の添加量は
限定されないが、実用上0.01〜5重量%程度が適当
である。適量以下では上記の添加効果はなく、特性の経
時的な劣化が発生する。必要以上に添加すると液晶の比
抵抗が減少し、ツイスト状態が発生しやすくなるため添
加後の比抵抗としては1×1011を下回り、その結果
、特性の経時的な劣化を防止することができなかった。
【0052】なお、液晶はZLI3654に限定される
ものではない。透明電極層12の上に上下基板間での短
絡を防ぐ目的で絶縁層を片面あるいは両面に形成した上
に配向制御膜13を形成してもかまわない。
【0053】配向膜として用いる側鎖に極性置換基を有
するポリマーとしては、前記したBSAや人血清アルブ
ミン兎血清アルブミンなどのような血清タンパク質なや
、卵白アルブミンのようなアルブミン類、γ−グロブリ
ン、ヘモグロビン、キモトリプシンなどを含め種々のタ
ンパク質が使用できる。また、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸、リジン、アルギニン、ヒスチジン、トリプトフ
ァン、プロリン、セリン、シスチンなどのアミノ酸の単
独重合体や共重合体およびそれらの混合も利用もできる
。前記した側鎖に極性置換基を有するポリマーでは、ラ
ビング軸に対して液晶分子が一定の角度ズレて配向する
。そのため、強誘電性液晶の安定な配向状態を実現する
ためには上下基板間で一定の角度ずらしてラビングする
ことが重要である。前記した側鎖に極性置換基を有する
ポリマーを配向膜と強誘電性液晶との組合せにより初期
の配向性能や、スイッチング性能、メモリーの双安定性
の良い液晶素子ができる。ここにおいて、液晶中にアミ
ン化合物を混合する目的は、このようにして得られた優
れた初期性能を長時間にわたって保持させんがためであ
る。この際、液晶中に加える塩基性置換基を有する化合
物のうちアミンの種類とその混合量は、液晶が強誘電性
を損なわない限り特定するものではないが、具体的には
ベンジルアミン、シクロヘキシルアミン、フェニルエチ
ルアミン、フェニルプロピルアミン、ベンジルエタノー
ルアミン、ポリオキシプロピレンジアミンなどの液晶性
を持たない塩基性の置換基を有する化合物、あるいは液
晶分子の一部にアミノ基を有するものなど液晶性をもつ
塩基性の置換基を有する化合物を単独もしくは2種以上
を組合せて用いることができる。エポキシ化合物として
はビスフェノール型エポキシプレポリマー、脂環式エポ
キシプレポリマーおよび市販のエポキシプレポリマーな
どの液晶性を持たないエポキシ系化合物、あるいは液晶
分子の一部にグリシジル基を有するものなど液晶性を有
するエポキシ系化合物を単独もしくは2種類以上を組み
合わせて用いることができる。 〔実施例7〕5.0gの牛血清アルブミンを 495.
0gの純水に溶かし、 1.0重量%の牛血清アルブミ
ン水溶液を調製した。次いで、この水溶液をITO電極
のパターンを形成したガラス基板に回転塗布を行なった
。塗布の終わった基板を 110℃の電気炉に入れ、乾
燥を行なった。乾燥後、レーヨンの織布を用いて一方向
にラビング処理を行ない配向制御膜を完成した。この時
、上下基板のラビング方向を 140°の角度を持たせ
た。これによって得られる牛血清アルブミンの配向制御
膜を形成したガラス基板を2枚用意し、その片方のIT
O電極を形成した面に直径 2.0μmのガラス繊維を
分散した酸無水物硬化型エポキシ樹脂を1辺のみ辺の中
央部に5mm幅を残して他の全周に 0.2mm幅で印
刷し、もう一方の基板上に直径 2.0μmの樹脂球を
散布した上で、2枚のガラス基板のラビング処理方向が
直角でかつ電極面を対向させた状態で加圧し、 150
℃で5時間加熱して硬化接着した。接着後、減圧下で開
口部から液晶(ZLI3654)に塩基性の置換基を有
する添加剤としてポリオキシプロピレンジアミン(分子
量 230)を 0.3重量%添加したものを注入した
。注入後、開口部を市販の酸無水物硬化型エポキシ樹脂
で封止した。さらに、封入した液晶が等方相を示す温度
すなわち85℃付近まで加熱し徐々に温度を下げ、いわ
ゆる強誘電性液晶セルを完成した。
【0054】完成した強誘電性液晶セルは、配向ムラの
無い良好な配向状態を示し、電圧印加により、双安定性
の確保された良好な電気光学特性が得られた。 〔実施例8〕1.0gの牛血清アルブミン 499.0
gの純水で希釈し、 0.2重量%の牛血清アルブミン
希釈溶液を調製した。この溶液を用いて〔実施例7〕に
示した方法により牛血清アルブミンの配向膜を形成し、
これを用いて〔実施例7〕に示した方法により強誘電性
液晶セルを作製した。上下基板のラビング方向のなす角
は 140°とした。
【0055】但し、強誘電性液晶は同一の組成物(ZL
I3654)を用いたがアミンは 0.3重量%のベン
ジルエタノールアミンを混合した。このようにして作製
した強誘電性液晶セルは、配向ムラの無い良好な配向状
態を示し、電圧印加により、双安定性の確保された良好
な電気光学特性が得られた。この良好な初期性能は、室
内放置下で1000時間後も変化することなく保持され
た。 〔実施例9〕5.0gのBSAを 499.0gの純水
で希釈し、 1.0重量%のBSA希釈溶液を調製した
。この溶液を用いて〔実施例7〕に示した方法によりB
SAの配向制御膜を形成し、これを用いて〔実施例7〕
に示した方法により強誘電性液晶セルを作製した。この
場合も、ラビング方向は上下で 140°の角度である
。強誘電性液晶は同一の組成物(ZLI3654)を用
いたが添加物としては 0.3重量%のエポキシプレポ
リマー(エピコート828 )を混合した。
【0056】このようにして作製した強誘電性液晶セル
は、配向ムラの無い良好な配向状態を示し、電圧印加に
より、双安定性の確保された良好な電気光学特性が得ら
れた。この良好な初期性能は、室内放置下で1000時
間後も変化することなく保持された。 〔実施例10〕2.5gのヘモグロビンを 497.5
gの純水で希釈し、 0.5重量%のヘモグロビン希釈
溶液を調製した。この溶液を用いて〔実施例7〕に示し
た方法によりヘモグロビンの配向制御膜を形成し、これ
を用いて〔実施例7〕に示した方法により強誘電性液晶
セルを作製した。
【0057】但し、上下のラビング方向のなす角は 1
70°とした。強誘電性液晶は同一の組成物(ZLI3
654)を用いたが添加物としては 0.3重量%のポ
リオキシプロピレンジアミン(分子量 400)を混合
した。
【0058】このようにして作製した強誘電性液晶セル
は、配向ムラの無い良好な配向状態を示し、電圧印加に
より、双安定性の確保された良好な電気光学特性が得ら
れた。この良好な初期性能は、室内放置下で1000時
間後も変化することなく保持された。 〔実施例11〕2.5gのグルタミン酸/リジン共重合
体を 497.5gの純水で希釈し、 0.5重量%の
ヘモグロビン希釈溶液を調製した。この溶液を用いて〔
実施例7〕に示した方法によりヘモグロビンの配向制御
膜を形成し、これを用いて〔実施例7〕に示した方法に
より強誘電性液晶セルを作製した。
【0059】但し、上下のラビング方向のなす角は 1
40°とした。強誘電性液晶は同一の組成物(ZLI3
654)を用い、添加物としては 0.3重量%のポリ
オキシプロピレンジアミン(分子量 400)を混合し
た。
【0060】このようにして作製した強誘電性液晶セル
は、配向ムラの無い良好な配向状態を示し、電圧印加に
より、双安定性の確保された良好な電気光学特性が得ら
れた。この良好な初期性能は、室内放置下で1000時
間後も変化することなく保持された。 〔実施例12〕2.0gのポリグルタミン酸と 0.5
gのポリリジンとの混合物を 497.5gの純水で希
釈し、 0.5重量%の希釈溶液を調製した。この溶液
を用いて〔実施例7〕に示した方法により上記混合物か
らなる配向制御膜を形成し、これを用いて〔実施例7〕
に示した方法により強誘電性液晶セルを作製した。
【0061】但し、上下のラビング方向のなす角は 1
40°とした。強誘電性液晶は同一の組成物(ZLI3
654)を用い、添加物としては 0.3重量%のポリ
オキシプロピレンジアミン(分子量 400)を混合し
た。
【0062】このようにして作製した強誘電性液晶セル
は、配向ムラの無い良好な配向状態を示し、電圧印加に
より、双安定性の確保された良好な電気光学特性が得ら
れた。この良好な初期性能は、室内放置下で1000時
間後も変化することなく保持された。 〔比較例3〕市販されている液晶配向用のポリイミドワ
ニス(商品名JIA−1−3 、日本合成ゴム製)を用
い、ITO電極のパターンを形成したガラス基板に回転
塗布を行なった。塗布の終わった基板を 350℃の電
気炉で1時間加熱した。膜厚は約60nmであった。ポ
リエステルの布を用いて単一方向にラビング処理を行な
い配向制御膜を完成した。こうしてポリイミドの配向制
御膜を形成したガラス基板を2枚用意し、片方の基板(
例えば下側基板32)の配向制御膜を形成した面にスペ
ーサ兼シール樹脂35として直径2.0 μmのガラス
繊維を分散した酸無水物硬化型エポキシ樹脂を1辺のみ
辺の中央部に5mm幅の開口部36を残して他の全周に
0.2mm 幅で印刷した上で、上側基板31と下側基
板32に形成した配向制御膜のラビング方向33,34
が平行でかつ配向制御膜面を対向させた状態で加圧し、
 140℃で5時間加熱して硬化接着した。接着後、減
圧下で開口部26から強誘電性を示す液晶(ZLI36
54  自発分極Ps=29nC/cm2 )を注入し
た。 注入後、開口部36を市販の酸無水物硬化型エポキシ樹
脂で封止した。さらに、封入した液晶が等方相を示す温
度すなわち80℃付近まで加熱し徐々に温度を下げ、い
わゆる強誘電性液晶セルを完成した。
【0063】完成した強誘電性液晶セルは配向状態にム
ラが多く、均一な表示が得られなかった。しかも、初期
状態から、印加電圧に対して明瞭な閾値が得られなかっ
た。 〔比較例4〕5.0gの牛血清アルブミンを 495.
0gの純水で希釈し、 1.0重量%の牛血清アルブミ
ン希釈溶液を調製した。この溶液を用いて〔実施例1〕
に示した方法により牛血清アルブミンの配向制御膜を形
成し、これを用いて〔実施例1〕に示した方法により強
誘性電液晶セルを作製した。
【0064】但し、この場合のラビング方向は上下で平
行とした。強誘電性液晶は同一の組成物(ZLI365
4)を用いたが添加物としては 0.5重量%のエポキ
シプレポリマー(エピコート828 )を混合した。
【0065】このようにして作製した強誘電性液晶セル
は、セルの一部に配向ムラが発生した。
【0066】
【発明の効果】請求項1〜請求項13に記載の強誘電性
液晶素子は、ポリペプチド主鎖を有するポリマーを液晶
の配向制御膜として用い、かつ塩基性置換基を有する化
合物を液晶組成物中に混合することにより、双安定性の
確保された、しかも均一でムラのない表示状態を実現す
ることができ、その優れた表示を長時間にわたり安定し
て保持させることが可能となる。
【0067】請求項14〜請求項27に記載の強誘電性
素子は、側鎖に極性置換基を有するポリマーを液晶の配
向制御膜として用い、かつ塩基性置換基を有する化合物
を液晶組成物中に混合することにより、双安定性の確保
された、しかも均一でムラのない表示状態を実現するこ
とができ、その優れた表示を長時間にわたり安定して保
持させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶素子の概略構成を示す断面図であ
る。
【図2】比較例の液晶素子の1000時間後の閾値特性
図と本発明の液晶素子の1000時間後の閾値特性図で
ある。
【図3】強誘電性液晶セルの平面図である。
【図4】比較例の液晶素子の1000時間後の閾値特性
図と本発明の別の実施例の液晶素子の1000時間後の
閾値特性図である。
【符号の説明】
11        基板 12        透明電極層 13        配向制御膜 14,35    スペーサ兼シール樹脂15    
    液晶 31        上側基板 32        下側基板 33        上側基板のラビング方向34  
      下側基板のラビング方向36      
  開口部
JP40637490A 1990-12-26 1990-12-26 強誘電性液晶素子 Pending JPH04223439A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40637490A JPH04223439A (ja) 1990-12-26 1990-12-26 強誘電性液晶素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40637490A JPH04223439A (ja) 1990-12-26 1990-12-26 強誘電性液晶素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04223439A true JPH04223439A (ja) 1992-08-13

Family

ID=18515985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP40637490A Pending JPH04223439A (ja) 1990-12-26 1990-12-26 強誘電性液晶素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04223439A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4740060A (en) Electro-optical device having heat-bondable and non-heat-bondable gap controllers
US5510159A (en) Liquid crystal device
JP2767836B2 (ja) 強誘電性液晶素子
US5400159A (en) Liquid crystal device having alignment film with particular surface energy difference before and after rubbing
JPH0339932A (ja) 液晶素子
JP2532759B2 (ja) 配向制御膜と液晶素子
JPH0457025A (ja) 配向膜及び液晶素子
JPH0457024A (ja) 強誘電性液晶素子
JP2835787B2 (ja) 強誘電性液晶素子
JPH04223441A (ja) 強誘電性液晶素子
JPH04223439A (ja) 強誘電性液晶素子
JPH04223440A (ja) 強誘電性液晶素子
JPH04223427A (ja) 強誘電性液晶素子
JPH05134257A (ja) 配向制御法及び強誘電性液晶素子
JPH0457021A (ja) 強誘電性液晶素子
JPH04223438A (ja) 強誘電性液晶素子
JPH0457022A (ja) 強誘電性液晶素子
JP2001226674A (ja) 単安定強誘電液晶表示装置
EP0464623B1 (en) Ferroelectric liquid crystal display
US5518782A (en) Liquid crystal device
JP2942577B2 (ja) 強誘電性液晶素子
JPH0457023A (ja) 強誘電性液晶素子
JPH05346585A (ja) 液晶素子
JP2532758B2 (ja) 配向制御膜と液晶素子
JP2693558B2 (ja) 光変調素子