JPH04222851A - ポリアセタール重合体組成物 - Google Patents

ポリアセタール重合体組成物

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JPH04222851A
JPH04222851A JP3073770A JP7377091A JPH04222851A JP H04222851 A JPH04222851 A JP H04222851A JP 3073770 A JP3073770 A JP 3073770A JP 7377091 A JP7377091 A JP 7377091A JP H04222851 A JPH04222851 A JP H04222851A
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polyacetal
hals
pip
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Leonard Edward Raymond Kosinski
レナード・エドワード・レイモンド・コシンスキ
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EI Du Pont de Nemours and Co
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L59/00Compositions of polyacetals; Compositions of derivatives of polyacetals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08K5/00Use of organic ingredients
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    • C08K5/34Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
    • C08K5/3467Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having more than two nitrogen atoms in the ring
    • C08K5/3477Six-membered rings
    • C08K5/3492Triazines
    • C08K5/34926Triazines also containing heterocyclic groups other than triazine groups

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は少なくとも1つのオキソ−ピペラ
ジニル−トリアジン障害(hindered)アミン光
安定剤を含むあるポリアセタール組成物に関し、その際
に該組成物は光に曝露した際に良好な安定性を有するこ
とに特徴がある。さらに、そして最も驚くべきことに、
ポリアセタール重合体により所有される、熱及び光に曝
露した際のある他の特性例えば溶融処理安定性及び物理
的特性の保持は本発明のオキソ−ピペラジニル−トリア
ジン障害アミン光安定剤をこのものに配合する場合に重
大には犠牲とならない。
【0002】以後、「障害アミン光安定剤」なる用語は
「HALS」と称する。オキソ−ピペラジニル−トリア
ジン」は簡単のために「PIP−T」と称する。トリア
ジン環は通常3個の多置換されたピペラジニル−2−オ
ン(「PSP」)置換基を有し、各々距離的にポリアル
キレンアミン架橋によりトリアジン環の炭素原子から離
れている。
【0003】ポリオキシメチレンとも称されるポリアセ
タール組成物は一般にその末端基がエステル化またはエ
ーテル化によりエンド−キャップされるホルムアルデヒ
ドの均質重合体、並びにその末端基がヒドロキシルで末
端化され得るか、またはエステル化またはエーテル化に
よりエンド−キャンピングされ得るホルムアルデヒドま
たはホルムアルデヒドの環式オリゴマー及び主鎖中に少
なくとも2個の隣接する炭素原子を有するオキシアルキ
レン基を生成させる他の単量体の共重合体をベースとす
る組成物を含むものとして理解される。コモノマーの比
率は20重量%までであり得る。比較的高い分子量、即
ち10,000〜100,000のポリアセタールをベ
ースとする組成物は熱プラスチック材料で通常用いるい
ずれかの技術例えば圧縮成形、射出成形、押出、ブロー
成形、回転成形、溶融紡糸、スタンピング及び熱成形に
より半加工及び加工された製品を製造する際に有用であ
る。かかる組成物から製造される加工製品は高いスティ
フネス(stiffness)、強さ、低い摩擦係数及
び良好な耐溶媒性を含む所望の物理特性を持つ。
【0004】ある用途において、ポリアセタール組成物
は光に長期間曝される。該ポリアセタール組成物がかか
る期間光に曝露される際に比較的安定なままでいること
が望ましい。光に曝露した際のポリアセタール組成物の
安定性はUV光に曝した際の重量損失及び/またはその
色堅牢度により測定し得る。ポリアセタール組成物に対
する光安定性を与えるか、または改善するために、HA
LSをポリアセタール組成物に加え得る。しかしながら
、かかるHALSの添加がポリアセタールの他の特性例
えば該組成物の溶融処理安定性(例えば溶融処理中のガ
ス生成発生または変色)並びに/または熱及び空気に曝
した際の該組成物の物理的特性の保持に悪影響を与え得
ることは普通ではない。
【0005】本発明において、あるPIP−T  HA
LSをポリアセタール中に含有させることによりUV光
に曝した際の重量損失により測定される光に曝した際の
良好な安定性及び/または色堅牢度を有するポリアセタ
ール組成物が生じることが見い出された。更に、これら
のあるPIP−T  HALSをポリアセタール中に含
有させることが他の特性例えば溶融処理安定性並びにポ
リアセタール組成物の熱及び空気への曝露に際しての物
理特性の保持に重大に悪影響を及ぼさないことが見い出
された。
【0006】本発明の組成物に有用な特殊なPIP−T
  HALSは公知の化合物及びより好ましくは公知の
化合物と同様の化合物のアルキル化された誘導体である
【0007】公知の化合物は特に米国特許第4,547
,538号及びヨーロッパ特許出願第0,299,42
6号に開示され、そして次の構造式(I)を有する:

0008】
【化4】 水素(−H)が結合されるオキソ−ピペラジニル環のピ
ペラジノン環中の窒素は以後障害N4原子として称され
る。(I)の障害N4原子は第二級アミン官能性である
。構造(I)は以後未アルキル化の第二級アミンPIP
−T  HALS(I)と称される。
【0009】好適なPIP−T  HALSは公知の化
合物(I)と同様の化合物の誘導体であり、そして次の
構造式(II):
【0010】
【化5】 を有し、ここにA=メチル、エチルまたはプロピル、好
ましくはメチル;R1、R2、R3及びR4は各々独立
してC1〜C6アルキルを表わすか、一緒に環化された
場合、R1及びR2、並びにR3とR4はC5〜C7シ
クロアルキルを表わし;R5はC1〜C6アルキル、C
5〜C7シクロアルキル、C7〜C12アラルキル、水
素及びフェニルを表わし;R6はC1〜C12アルキル
及びC5〜C12シクロアルキルを表わし;そしてpは
2〜約12の範囲の整数を表わす。上記の(I)のよう
に、−A置換基が結合されるオキシ−ピペラジニル環の
ピペラジノン環中にある窒素は障害N4原子である。障
害N4原子はアルキル化され、そして第三級のアミン官
能性である。構造式(II)は以後アルキル化された第
三級アミンPIP−THALS(II)と称される。
【0011】未アルキル化の第二級PIP−T  HA
LS(I)は含有される数種の有機物質、重合体のいず
れか中に配合し得ることが米国特許第4,547,53
8号に記載されるが、ポリアセタールはこの化合物をそ
の中に配合し得る物質として特記されていない。更に、
殆んどの他の重合体に有効(または無効)である化合物
がポリアセタール中で有効(または無効)でもあること
は必ずしも真実ではない。この現象に対するこの理由の
一部はポリアセタールが溶融処理の場合にポリアルデヒ
ドの発生を生じさせることにある。ポリアセタール中に
配合される化合物はポリアセタールの溶融処理中に発生
するホルムアルデヒドと逆反応し、これによりホルムア
ルデヒドが溶融処理中に発生しない他の重合体に有効で
あっても、ポリアセタールには有効であり得ない。更に
、化合物はそのポリアセタールにおける特殊な目的のた
めに有効であり得るが、発生したホルムアルデヒドと反
応する場合、このものはポリアセタールの他の特性に対
して重大な悪影響を有し、これによりこのものはポリア
セタール中に含有させるには望ましくない化合物となる
。 これに対してまた、殆んどの他の重合体に有効ではない
化合物がこのものが溶融処理中に発生するホルムアルデ
ヒドと積極的に反応するためにポリアセタール中で有効
であり得ることも真実である。またこの現象に対する他
の理由はポリアセタールが化合物中の不純物例えば過剰
の酸または塩基により敏感であり、そしてそのままでは
化合物が他の重合体中と同様に有効であり得ないことで
ある。このように、化合物は殆んどの重合体に有用であ
り得るが、化合物が同様にポリアセタールの溶融処理中
に発生するホルムアルデヒドと逆に反応し、そして/ま
たは望ましくない量の不純物がその中にある場合、ポリ
アセタール化学の分野に精通する者は化合物がポリアセ
タールに有効であることは期待しない。本発明の未アル
キル化の第二級アミンPIP−T  HALS(I)は
その名のとおり第二級アミンである。第二級アミンはホ
ルムアルデヒド反応することは公知であり、これにより
溶融処理中にポリアセタール中で変色及び/または不安
定化を生じさせる。溶融処理中のポリアセタールに対す
る第二級アミンHALSの効果は本明細書の実施例によ
り示される。しかしながら、ポリアセタールに対して改
善された光安定性を与える、本発明の未アルキル化の第
二級アミンPIP−T  HALS(I)に関して、未
アルキル化の第二級アミンPIP−T  HALS(I
)が適当なpH値のものである場合、溶融処理中にポリ
アセタール組成物により与えられる変色及び不安定化が
他の未アルキル化の第二級アミンHALSを含むポリア
セタール組成物により与えられる変色及び不安定化と比
較して減少されることが予期せずに見い出された。
【0012】未アルキル化の第二級アミンPIP−T 
 HALS(I)を用いてポリアセタール組成物は光劣
化に対して有効に安定化され得るが(他の特性を重大に
犠牲にせずに)、アルキル化された第三級アミンPIP
−T  HALS(II)はポリアセタールのある他の
特性例えば溶融処理安定性並びに熱及び光に曝した際の
物理特性の保持に重大に悪影響を及ぼさずに、光劣化に
対してポリアセタール組成物を安定化させる際に更に有
効であることが驚くべきことに見い出された。アルキル
化された第三級アミンPIP−T  HALS(II)
が平均して未アルキル化の第二級アミンPIP−T  
HALS(I)を含むポリアセタール組成物より良好な
特性を持つことは予期されなかった。更にまた、アルキ
ル化された第三級アミンPIP−T  HALS(II
)を含むポリアセタール組成物が平均してアルキル化さ
れた第三級ピペリジン−s−トリアジンHALSより良
好な特性を有することが予期せずに見い出された。この
ように、未アルキル化の第二級PIP−T  HALS
(I)は公知であり、そしてアルキル化された第三級ピ
ペリジン−s−トリアジンHALSは公知であったが、
本発明のアルキル化された第三級アミンPIP−T  
HALS(II)で平均して得られる優れた結果は予期
されなかった。
【0013】要約すると、本発明は最も好適であるアル
キル化された第三級アミンPIP−T  HALS(I
I)、または適当なpH値を有する未アルキル化の第二
級アミンPIP−T  HALS(I)を含むポリアセ
タール組成物に関し、その際に該組成物は溶融処理安定
性及び物理特性の保持の重大な損失なしに光に曝露した
際に良好な安定性を有する。
【0014】米国特許第4,547,538号及びヨー
ロッパ特許出願第0,299,426号は上記の構造式
(I)を開示する。構造式(I)は以下のように開示さ
れる:
【0015】
【化6】 化合物は紫外光劣化に対して有機物質を安定化させる際
に有用なものであるとして開示される。ポリアセタール
はかかる有機物質としては特記されていない。
【0016】少なくとも(I)の障害N4原子と同様に
原子を置換除去する技術は米国特許第4,753,97
9号及び同第4,190,571号に開示される。障害
N4原子を置換除去する技術は本分野に存在するが、(
II)と同様の構造のアルキル化から生じる生成物が、
ポリアセタール中に配合される場合に、他のポリアセタ
ール特性を重大に損なわずに改善された光安定性を有す
るポリアセタール組成物を生成させる記述はなかった。
【0017】米国特許第4,547,548号に高分子
物質中に配合する際に抗アクチン性(anti−act
inic)安定剤として用いるためのピペリジン及びト
リアジン基を含む重縮合化合物が開示される。ピペリジ
ン環中のN4原子がアルキル化される重縮合化合物をポ
リアセタール中に使用することにより、ピペリジン環中
のN原子がアルキル化されていない(即ち、第二級アミ
ン官能性である)重縮合化合物を含むポリアセタール化
合物より改善された特性を有するポリアセタールが生成
されることは認識されていない。
【0018】本発明は(a)ポリアセタール重合体95
.0〜99.95重量%及び(b)構造式
【0019】
【化7】 を有するアルキル化された第三級アミンPIP−T  
HALS0.05〜5.0重量%を含むポリアセタール
組成物に関し、ここにA=メチル、エチルまたはプロピ
ル、好ましくはメチル;R1、R2、R3及びR4は各
々独立してC1〜C6アルキルを表わすか、或いは一緒
になって環化する場合に、R1及びR2並びにR3とR
4はC5〜C7シクロアルキルを表わし;R5はC1〜
C6アルキル、C5〜C7シクロアルキル、C7〜C1
2アラルキル及びフェニルを表わし;R6はC1〜C1
2アルキル及びC5〜C12シクロアルキルを表わし;
そしてpは2〜約12の範囲の整数を表わし、その際に
上記の重量%は成分(a)及び(b)のみの重量をベー
スとし、そして成分(b)の水性懸濁液のpH値はポリ
アセタール共重合体に対しては5〜8及びポリアセター
ル均質重合体に対しては5〜8の範囲内であるものとす
る。
【0020】前記の組成物は最も好ましいが、本発明は
また(a)ポリアセタール重合体95.0〜99.95
重量%及び(c)構造式
【0021】
【化8】 を有する未アルキル化の第二級アミンPIP−T  H
ALS0.05〜5.0重量%を含むポリアセタール組
成物に関し、ここに上記の重量%は成分(a)及び(b
)のみの重量をベースとし、そして成分(c)の水性懸
濁液のpH値は共重合体ポリアセタールに対しては5〜
10及び均質重合体ポリアセタールに対しては5〜8間
とする。
【0022】本発明の組成物は障害アミン光安定剤化合
物をこのものに配合する場合、良好な光安定性を持ち、
そしてポリアセタールに固有のある他の特性例えば溶融
処理安定性並びに/または熱及び光に曝した際の物理特
性の保持に重大な損失を与えない。
【0023】本発明は光に曝露した際に良好な安定性を
有することを特徴とするあるポリアセタール組成物に関
し、その際に該組成物はポリアセタールの溶融処理安定
性または熱及び空気に曝した際の物理特性の保持に重大
な損失を与えない。
【0024】更に詳細には、本発明の好適な具体例は構
造式
【0025】
【化9】 を有するアルキル化された第三級アミンPIP−T  
HALS(II)で光安定化されたポリアセタール組成
物に関し、ここにA=メチル、エチルまたはプロピル、
好ましくはメチル;R1、R2、R3及びR4は各々独
立してC1〜C6アルキルを表わすか、或いは一緒に環
化され、R1及びR2並びにR3とR4はC5〜C7シ
クロアルキルを表わし;R5はC1〜C6アルキル、C
5〜C7シクロアルキル、C7〜C12アラルキル、水
素及びフェニルを表わし;R6はC1〜C12アルキル
及びC5〜C12シクロアルキルを表わし;そしてpは
2〜約12の範囲の整数を表わす。また本発明は構造式
【0026】
【化10】 を有する未アルキル化の第二級アミンPIP−T  H
ALS(I)で光安定化されるポリアセタール組成物に
関し、その際に成分(c)の水性懸濁液のpH値は下記
の範囲内である。
【0027】本発明の好適な組成物は本質的に(a)ポ
リアセタール重合体95.0〜99.95重量%及び(
b)構造式(II)
【0028】
【化11】 を有するアルキル化された第三級アミンPIP−T  
HALS0.05〜5.0重量%からなり、ここにA=
メチル、エチルまたはプロピル、好ましくはメチル;R
1、R2、R3及びR4は各々独立してC1〜C6アル
キルを表わすか、或いは一緒に環化された場合、R1及
びR2並びにR3とR4はC5〜C7シクロアルキルを
表わし;R5はC1〜C6アルキル、C5〜C7シクロ
アルキル、C7〜C12アラルキル、水素及びフェニル
を表わし;R6はC1〜C12アルキル及びC5〜C1
2シクロアルキルを表わし;そしてpは2〜約12の範
囲の整数を表わす。好ましくは、この組成物は本質的に
成分(a)96.5〜99.5重量%及び成分(b)0
.05〜3.5重量%からなる。更に好ましくは、この
組成物は本質的に成分(a)98.0〜99.95重量
%及び成分(b)0.05〜2.0重量%からなる。す
べての上記の重量%は成分(a)及び(b)のみの量を
ベースとする。
【0029】本発明の他の組成物は本質的に(a)ポリ
アセタール重合体95.0〜99.95重量%及び(c
)構造式(I)
【0030】
【化12】 を有する未アルキル化の第二級アミンPIP−T  H
ALS0.05〜5.0重量%からなる。好ましくは、
組成物は本質的に成分(a)96.5〜99.95重量
%及び成分(c)0.05〜3.5重量%からなる。更
に好ましくは、組成物は本質的に成分(a)98.0〜
99.95重量%及び成分(c)0.05〜2.0重量
%からなる。すべての上の重量%は成分(a)及び(b
)のみの量をベースとする。更に、成分(c)の水性懸
濁液のpH値は下記の範囲内であるべきである。
【0031】成分(a).ポリアセタール本明細書に用
いられる「ポリアセタール」なる用語はその末端基がエ
ステル化またはエーテル化によりエンド−キャッピング
される、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒドの環
式オリゴマーの均質重合体、及びその末端基がヒドロキ
シル末端化され得るか、或いはエステル化またはエーテ
ル化によりエンドキャッピングされ得る、ホルムアルデ
ヒドまたはホルムアルデヒドの環式オリゴマー及び主鎖
中に少なくとも2個の隣接する炭素原子を有するオキシ
アルキレンを生成させる他の単量体の共重合体を含む。
【0032】本発明の組成物に用いるポリアセタールは
分枝鎖状もしくは直鎖状であることができ、そして一般
に10,000〜100,000、好ましくは20,0
00〜75,000の範囲の数平均分子量を有する。分
子量は60及び1000Aの呼称細孔径を有するDuP
ontPSMバイモードカラムキットを用いてm−クレ
ゾール中にて60℃でゲル浸透クロマトグラフィーによ
り便利に測定し得る。所望の物理的及び処理特性に依存
して、より高いか、または低い分子量平均を使用し得る
が、かかる組成物から製造される成形製品において最も
望ましい組合せの物理特性を有する組成物中に溶融配合
される種の成分の良好な混合に対して最適のバランスを
与えるために、上記のポリアセタール分子量平均が好ま
しい。
【0033】上記のように、ポリアセタールは均質重合
体、共重合体またはその混合物のいずれかであり得る。 共重合体は1つまたはそれ以上のコモノマー例えばポリ
アセタール組成物を製造する際に一般に用いられるもの
を含有し得る。より通常に用いられるコモノマーは炭素
原子2〜12個のアルキレンオキシド及びそのホルムア
ルデヒドとの環式付加生成物を含む。コモノマーの量は
20重量%以下、好ましくは15重量%以下、最も好ま
しくは約2重量%である。最も好ましいコモノマーはエ
チレンオキシドである。一般にポリアセタール均質重合
体はその大きなスティフネスのために共重合体より好ま
しい。好適なポリアセタール均質重合体はその末端ヒド
ロキシル基が化学反応によりエンド−キャッピングされ
、エステルまたはエーテル基、好ましくはそれぞれアセ
テートまたはメトキシ基を生成させるものを含む。
【0034】成分(b).アルキル化された第三級アミ
ンPIP−T  HALS(II)本発明の好適なポリ
アセタール組成物はこのものの中に上のアルキル化され
た第三級アミンPIP−T  HALS(II)である
成分(b)を配合する。最も好適な組成物はポリアセタ
ール中に配合される成分(b)がメチル基でアルキル化
されるものである。
【0035】成分(b)アルキル化された第三級アミン
PIP−T  HALS(II)は各々距離的にポリア
ルキレンアミン架橋によりトリアジン環の各の炭素原子
から離れた、3個の多置換されたピペラジン−2−オン
(「PSP」)置換基を有するトリアジン環からなる公
知の未アルキル化のPIP  HALSのアルキル化さ
れた誘導体である。基礎的情報として、PIP−Tの一
般的構造はライ(Lai)らによる米国特許第4,48
0,092号(クラス544/サブクラス113)に開
示され、その関係を本明細書に十分に示す場合に参考と
して併記する。PSP化合物に対する基礎的情報は米国
特許第4,190,571号;同第4,292,240
号;及び殊に同第4,298,737号に与えられる。
【0036】公知の未アルキル化のPIP−T  HA
LSの構造は次の構造式(III)により表わされる:
【0037】
【化13】 ここにR1、R2、R3及びR4は各々独立してC1〜
C6アルキルを表わすか、或いは一緒に環化される場合
、R1及びR2並びにR3とR4はC5〜C7シクロア
ルキルを表わし;R5はC1〜C6アルキル、C5〜C
7シクロアルキル、C7〜C12アラルキル、水素及び
フェニルを表わし;R6はC1〜C12アルキル及びC
5〜C12を表わし;そしてpは2〜約12の範囲の整
数を表わす。
【0038】ポリアセタール組成物がオキソ−ピペラジ
ニル環のピペラジノン環の障害N4位置でチメル、エチ
ルまたはプロピル基でアルキル化される本質的に純粋な
PIP−T  HALS(III)を含む場合、上記の
ように組成物は該組成物が未メチル化のPIP−T  
HALS[例えば上の構造式(I)または(III)]
または他の公知のメチル化されたピペリジン−トリアジ
ンHALSのいずれかを含む場合より有効に安定化され
る。 「本質的に純粋」なる用語により、アルキル化された第
三級アミンは純度90%、好ましくは純度95%であり
、そして更にポリアセタール組成物に加えられる化合物
または添加剤に対して下に詳述される純度の必要性を満
たすことを意味する。
【0039】本発明の本質的に純粋なアルキル化された
第三級アミンPIP−THALS(II)成分(b)は
ピペラジノン環中のN4原子が最も好ましいメチル基で
アルキル化される場合に対して下に特記される。アルキ
レンアミンを用いる工程(a)において、本法はエチレ
ンアミンである好適なアルキレンアミンに関して記載す
る。この記載から、本分野に精通せる者はエチル基また
はプロピル基を用いて該N4原子をアルキル化する方法
を容易に決めることができた。
【0040】本発明の本質的に純粋なアルキル化された
第三級アミンPIP−THALS(II)成分(b)は
(a)エチレンジアミンをほぼ周囲温度(20〜約60
℃)の範囲の温度及び大気圧から約100psigまで
の超大気圧までの範囲の圧力で脂肪族または環式脂肪族
アルデヒド及びニトロアルカンまたはニトロシクロアル
カンと反応させ、ニトロアミン(IV)を含む反応混合
物を生成させ; (b)反応混合物を分離せずに、反応混合物を約100
〜約1000psigの範囲の圧力で、ほぼ周囲温度か
ら約120℃の範囲の温度にて第VIII族の金属触媒
の存在下で分子状水素と接触させてトリアミン(V)を
生成させ; (c)トリアミンをアルキレンアミン、エチレンジアミ
ンの末端の第一級アミン基でのみ換言的にアルキル化し
、N−置換された−N′−置換された−1,2−エタン
ジアミン(VI)を与え; (d)(VI)をケト形反応に付してN′−置換された
psp(VII)を生成させ; (f)芳香族溶媒中の(III)の溶液を過剰のギ酸及
びホルムアルデヒドの存在下で反応させてメチル化され
たPIP−Tを生成させ;そして (g)本質的に純粋なPIP−Tの結晶を反応物質から
回収することにより、容易に入手し得る化合物から製造
し得る。この方法により製造されるメチル化された第三
級アミンPIP−T  HALSは本発明のポリアセタ
ール組成物に用いる際に最も好適なPIP−T  HA
LSである。
【0041】上記の工程を下に更に詳細に記載する。
【0042】トリアジン環及びオキソ−ピペラジノン環
の間に結合架橋を与えることが本質的であるため、PI
P−Tを製造するための出発物質はアルキレンジアミン
、好ましくはエチレンジアミン、アルデヒドR5CHO
及び適当に置換されたニトロアルカンまたはニトロシク
ロアルカンである。明らかなように、R5置換基はアル
キル化された第三級アミンPIP−T  HALS成分
(b)中に生成されるPSPの6−C原子上に保存され
る。ホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドを用
いるために、代表的には6−C原子で置換基は与えられ
ない。SPSの5−C原子上にジメチル置換基を与える
ために、出発ニトロアルカンは2−ニトロプロパンであ
り;そして5−C原子でシクロヘキシル基を与えるため
に、ニトロシクロヘキサンを用いる。
【0043】特殊な出発物質はアルキレンジアミン、好
ましくはエチレンジアミン、ホルムアルデヒド、ニトロ
プロパンであり;生成されるトリアミンをシクロヘキサ
ノンで還元的にアルキル化する。
【0044】かくて、架橋を与えるための所望のN4置
換基を用いるPIP−Tに対する3,3,5,5,6−
五置換されたピペラジノン置換基の製造において、第一
工程は末端第一級アミン基を有するトリアミンの製造で
ある。エチレンアミン架橋が一般に適当であるため、第
一工程は次のとおりである:
【0045】
【化14】 即ち、ラネーNi上でN−(2−ニトロ−二置換された
)−1,2−エタンジアミンを水素化し、下記のものを
生成させる:
【0046】
【化15】 エチレンジアミン、2−ニトロプロパン及びパラホルム
アルデヒドを用いて出発する場合、得られる化合物はN
−(2−メチル−1,2−ニトロプロピル)−1,2−
エタンジアミンであり、水素化する場合にN−(2−ア
ミノ−2−メチルプロピル)−1,2−プロパンジアミ
ンが生じる:
【0047】
【化16】 次に末端の第一級アミン基を有するこのトリアミンをケ
トン例えばシクロヘキサノンを用いて還元的にアルキル
化してN−シクロヘキシル−N′−(2−アミノ−2−
メチルプロピル)−1,2−エタンジアミンを生成させ
る:
【0048】
【化17】 このN−置換された1,2−エタンジアミンを適当なケ
トンを用いてケト形反応に付して構造式(II)中のP
SP上に所望のR2及びR3を与え、そして水酸化ナト
リウムの存在下でクロロホルムと反応させてPSP4置
換基を生成させる。3−C原子上にジメチル置換基を与
えるために、アセトンを用いる。生じる代表的なPSP
4は次のように表わされる:
【0049】
【化18】 次にこのPSP4または環上に所望の置換基を有する他
のPSPを塩化シアヌルと反応させて一般式(III)
及び特殊な構造式(I)を有するPIP−Tを生成させ
る。
【0050】
【化19】 PIP−T(III)を下記に記載の通りにアルキル化
されたPIP−Tを本質的に純粋な(少なくとも純度9
0%)結晶として回収される反応物質中に少なくとも9
0%のアルキル化されたPIP−Tの転化率で予期され
ずに与える方法を用いてPIP−T中の各々のPSPの
各々のN4原子でメチル基、エチル基またはプロピル基
を用いてアルキル化する。好適な具体例において、PI
P−T(I)をメチル基でアルキル化してPIP−T(
VIII)を生成させる。
【0051】上記のようにアルキル化したPIP−TI
II[またはPIP−T(I)]をトルエンに溶解し、
そして化学量論的に必要とされる量の約5〜約10モル
%過剰のポラホルムアルデヒド及びギ酸と反応させる。 反応は還流条件下で約2〜5時間進行させ、その後反応
物質を水性水酸化アンモニウムで中和する。有機層を水
で洗浄し、そしてトルエンを水洗層から除去し、トルエ
ン中にアルキル化されたPIP−Tの濃縮された溶液及
び他の有機反応生成物を残す。濃縮された溶液にヘプタ
ンを加える際に、アルキル化されたPIP−Tは溶液か
ら沈殿し、そして濾過により回収する。
【0052】成分(c).未アルキル化の第二級アミン
PIP−T  HALS(I) 成分(c)、未アルキル化の第二級アミンPIP−T 
 HALS(I)は本分野で公知である。このものはオ
キソ−ピペラジニル−トリアジン化合物の特殊なタイプ
であり、そして米国特許第4,547,538号に特に
開示され、その開示を本明細書に参考として併記する。 この参考例において、この化合物は第(2c)図と一緒
に第(III)図として開示される。実施例2及び実施
例4はこの化合物の製造方法を開示する。またこの化合
物は本分野に精通せる者に容易に得られる他の技術によ
り製造し得るか、または市販品から得ることができる。
【0053】組成物の純度 本発明の組成物に用いるPIP−T  HALSがアセ
タール樹脂を不安定化させる化合物を実質的に含まない
ことが重要である。本発明の組成物に有用できるPIP
−T  HALSに生じ易い不安定化不純物は(1)該
PIP−T  HALSの1〜10重量%の水性懸濁液
のpH値、(2)PIP−T  HALSの不揮発性灰
分含有量、及び/またはPIP−T  HALSの重金
属含有量を介して分析し得る。
【0054】より詳細には、最適の結果のためには本発
明の組成物に有用であるPIP−THALSの1〜10
重量%の水性懸濁液のpH値(また水性懸濁液pHとも
称される)が均質重合体ポリアセタールに対しては5〜
8の範囲及び共重合体ポリアセタールに対しては5〜1
0の範囲であることが推奨される。懸濁液のpH値は均
質重合体及び共重合体ポリアセタール共5〜7.5の範
囲であることがより好ましい。安定剤の不揮発性灰分含
有量(灰化は800℃以上で行う)は0.25%以下、
より好ましくは0.10%以下、最も好ましくは0.0
2%以下であることが推奨される。またPIP−T  
HALSの重金属含有量は10ppm以下であることが
推奨される。最大の熱安定性の結果のために、PIP−
T  HALSの不揮発性灰分含有量及び重金属含有量
は最小にすることが推奨される。
【0055】エステル−キャッピングまたは部分的にエ
ステル−キャッピングされたポリアセタール均質重合体
を安定化させる際に、PIP−T  HALSはポリア
セタールを不安定化させ得る塩基性物質を実質的に含ま
せないようにすべきである。塩基性不純物はPIP−T
  HALSの乾燥重量ベースで測定する際に好ましく
は200ppm以下、最も好ましくは10ppm以下の
程度に除去すべきである。実質的にすべてエーテル−キ
ャッピングされるポリアセタール共重合体または均質重
合体を安定化させる際に、PIP−T  HALS中の
高濃度の塩基性物質を許容し得る。加えて、PIP−T
  HALS中の不純物が弱塩基性のみである場合、比
較的多量を許容し得ることを理解すべきである。いずれ
かの場合において、本明細書に用いるPIP−T  H
ALSの水性懸濁液のpH範囲は上記のpH範囲内で保
持すべきである。
【0056】均質重合体及び共重合体ポリアセタールの
両方にPIP−Tを用いる際に、PIP−T  HAL
S中の酸性不純物は最小にすべきである。酸性不純物は
好ましくは250ppm以下、最も好ましくは10pp
m以下の程度に除去すべきである。塩基性不純物のよう
に、PIP−T  HALS中の不純物が弱酸性のみで
ある場合、比較的大量を許容し得ることを理解すべきで
ある。いずれかの場合において、本明細書に用いるPI
P−T  HALSの水性懸濁液のpH範囲は上記の範
囲内に保持すべきである。
【0057】したがって、かかる酸性及び/または塩基
性不純物がポリアセタール組成物の不安定化を生じさせ
るに十分な程多量にPIP−T  HALS中に存在す
る場合、PIP−T  HALSは本発明の組成物中に
導入する前に精製すべきである。PIP−T  HAL
S中の揮発性不純物は真空乾燥器の使用により除去し得
る。PIP−T  HALS中のイオン性の不揮発性不
純物はPIP−T  HALSを水で洗浄するか、また
は抽出することにより量を減少させ得る。非イオン性の
不揮発性不純物は本分野に精通せる者が容易に得られる
技術により量を減少させ得る。
【0058】本発明の組成物はポリアセタール及びPI
P−T  HALSに加えて、ポリアセタール成形樹脂
に一般的に用いられるような、熱安定剤、酸化防止剤、
顔料、着色剤、強じん剤、強化剤、UV安定剤、障害ア
ミン安定剤、増核剤、潤滑剤、ガラス繊維及びフィラー
を含めた他の成分を含有し得る。またある顔料及び着色
剤はそれ自体ポリアセタール組成物の安定性に悪影響を
及ぼし得ることを理解すべきである。
【0059】殊に興味ある熱安定剤にはポリアミド安定
剤、特にナイロンターポリマー、ヒドロキシ含有重合体
例えば米国特許第4,766,168号及び同第4,8
14,397号に記載のもの並びに非溶融性含窒素また
はヒドロキシ含有重合体例えば関連出願の米国特許出願
第327,665号に記載のもの並びに非溶融性天然重
合体が含まれる。
【0060】また混合された酸化防止剤系を本発明の組
成物中に含有させることにより溶融処理安定性及び溶融
処理中の変色が相乗的に改善された組成物が生じる。混
合された酸化防止剤系はN,N′−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシン
ナミド)酸化防止剤及び少なくとも1つの他の障害フェ
ノールタイプの酸化防止剤例えばトリエチレングリコー
ルビス[3−(3′−t−ブチル−4′−ヒドロキシ−
5′−メチルフェニル)]プロピオネートまたはテトラ
キス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナメート)]メタンからなる。他の障
害フェノールタイプの酸化防止剤は本分野で公知である
【0061】更に、本明細書の組成物に有用であるPI
P−T  HALSと組合されたUV吸収剤は組成物に
UV耐久性を与え、このことはUV吸収剤または本明細
書に有用なPIP−T  HALSのいずれかの等価量
を含むポリアセタールのUV耐久性より優れている。こ
のように、更に改善されたUV耐久性に対しても、本発
明の組成物中に少なくとも1つのUV吸収剤を配合する
ことが有利であり得る。UV吸収剤は公知であり、そし
てベンゾトリアゾール例えば2−[3′,5′−ビス(
1−メチル−1−フェニルエチル)−2′−ヒドロキシ
フェニル]ベンゾトリアゾール;ベンゾフェノン例えば
2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン;
オキサニリド(シュウ酸ジアミド)例えば2−エトキシ
−5−t−ブチル−2′−エチルオキサニリド及びその
2−エトキシ−2′−エチル−5,4′−ジ−t−ブチ
ルオキサニリドとの混合物;並びに上記タイプのUV吸
収剤の混合物を含む。
【0062】組成物の製造 本発明の組成物は熱可塑性ポリアセタール組成物を製造
する際に通常用いるいずれかの強力混合装置例えばラバ
ー・ミル、内部ミキサー例えば「バンバリー」及び「ブ
ラベンダー」ミキサー、外部または摩擦加熱キャビティ
ー付きのシングルまたはマルチブレード内部ミキサー、
「コーニーダー」、マルチバレルミキサー例えば「ファ
レル連続ミキサー(Farrel  Continuo
us  Mixer)」、射出成形機、並びにシングル
スクリュー及びツインスクリューの両方の、共回転式及
び逆回転式の両方の押出機を用いて組成物のポリアセタ
ール成分の融点以上の温度でPIP−T  HALSを
ポリアセタール重合体と混合することにより製造し得る
。これらの装置は単独でか、またはスタチック・ミキサ
ー、混合トーピド並びに/または内部圧力及び/もしく
は混合の強さを増大させる種々の装置例えばこの目的の
ために設計されたバルブ、ゲートまたはスクリューと組
合せて使用し得る。押出機が好ましい。勿論、かかる混
合は組成物のポリアセタール成分の重大な劣化が生じる
温度以下で行うべきである。一般に、ポリアセタール組
成物は170〜280℃間、好ましくは185〜240
℃間、最も好ましくは195〜225℃で溶融処理する
【0063】成形製品は圧縮成形、射出成形、押出、ブ
ロー成形、回転成形、溶融紡糸及び熱成形を含めた数種
の通常の方法のいずれかを用いて本発明の組成物から製
造し得る。射出成形が好ましい。成形製品の例には、シ
ート、プロフィル、ロッド・ストック、フィルム、フィ
ラメント、繊維、ストラッピング、テープチューブ及び
パイプが含まれる。かかる成形製品は配向、延伸、被覆
、熱処理、塗装、積層及びメッキにより後処理し得る。 かかる成形製品及びこのものからのスクラップを粉砕し
、そして再成形し得る。
【0064】本発明の組成物及びこのものから製造され
る成形製品の製造に用いる処理条件は約170〜280
℃、好ましくは185〜240℃、最も好ましくは20
0〜230℃の溶融温度を含む。本発明の組成物を射出
成形する場合、製造される形のイントラケーシー(in
tracacy)と一緒するように型をできる限り冷却
することが好ましい。一般に型温度は10〜120℃、
好ましくは10〜100℃、最も好ましくは約50〜9
0℃である。
【0065】
【実施例】次のものは本発明の安定剤の有効性を測定す
るためにポリアセタール組成物に対して行った試験の結
果である。また本発明の範囲内ではない安定剤と同じタ
イプである対照の安定剤を含むポリアセタール組成物に
対する試験結果を与える。本発明の安定剤及び対照安定
剤は共にデータ表において障害アミン光安定剤またはH
ALSに続いて一般に表わされる。特記せぬ限りすべて
の温度は℃である。測定は適当ならばくり返した。
【0066】下の実施例で用いたポリアセタール重合体
は次のものであった: (1)ポリアセタール「A」:約40,000の数平均
分子量を有するアセテートエンド−キャツピングされた
均質重合体。
【0067】(2)ポリアセタール「B」:Celco
nR M−90−01からのメタノールを用いて抽出さ
れたアセタール共重合体、フレーク状アセタール共重合
体。
【0068】下の実施例に用いた本発明のHALSは次
のものであった: (1)「A」は構造式(VIII)を有するメチル化さ
れた第三級アミンPIP−T  HALSであった。
【0069】HALS  AのpH値(その3.2%水
性懸濁液に対して測定)は約5.8であった。このもの
は約50ppmの灰分含有量及び170〜180℃の融
点であり、そして純度98%であった。このHALSに
おいて、ピペラジノン環中のN4窒素はメチル化し、そ
してそのままでは第三級アミンであった。
【0070】(2)「B」は未アルキル化の第二級アミ
ンPIP−T  HALSであった。HALS「B」の
構造式は次のとおりであった:
【0071】
【化20】 HALS  BのpH値(その3.2%水性懸濁液に対
して測定)は約7であった。このHALSにおいて、ピ
ペラジノン環中のN4窒素は未アルキル化であり、そし
てそのままでは第二級アミンであった。
【0072】対照例に用いるHALS化合物は次のもの
であった: (1)「C1」は上のHALS「B」と同じ構造を有す
る未メチル化の第二級アミンPIP−T  HALSで
あった。C1のpH値(その3.2%水性懸濁液に対し
て測定)は約9.1であった。このHALSにおいて、
ピペラジノン環中のN4窒素は未アルキル化であり、そ
してそのままでは第二級アミンであった。
【0073】(2)「C2」はピペリジン環及びトリア
ジン環を含む市販の未アルキル化の第二級アミンHAL
Sであった。「C2」の化学名はポリ−[[6−[(1
,1,3,3−テトラメチルブチル)−イミノ]−s−
トリアジン−2,4−ジイル][2−(2,2,6,6
−テトラメチルピペリジル)−イミノ−ヘキサメチレン
−[4−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)
−イミノ]]である。このものは次の構造式を有する:
【0074】
【化21】 C2のpH値(その3.2%水性懸濁液に対して測定)
は約8.6であった。このHALSにおいて、ピペリジ
ン環中のN4窒素は未アルキル化であり、そしてそのま
までは第二級アミンであった。また、1,1,3,3−
テトラメチルブチル基をs−トリアジン環に結合する第
二級アミン官能性があった。
【0075】(3)「C3」はピペリジン環及びs−ト
リアジン環を含む市販の未アルキルの第二級アミンHA
LSであった。「C3」の化学名はポリ−[[6−[(
4−ピペリドン)−イミノ]−s−トリアジン−2,4
−ジイル][2−(2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジル)−イミノ−ヘキサメチレン−[4−(2,2,
6,6−テトラメチルピペリジル)−イミノ]]である
。このものは次の構造式を有する:
【0076】
【化22】 C3のpH値(その3.2%水性懸濁液に対して測定)
は約9.5であった。このHALSにおいて、ピペリジ
ン環中のN4窒素は未アルキル化であり、そしてそのま
までは第二級アミンであった。C2及びC1(くり返し
単位1つ当り3つの第二級アミン官能性を有する)とは
異なり、C3はくり返し単位1つ当り2つのみの第二級
アミン官能性を有していた。
【0077】(4)「C4」は次の構造式を有する市販
のメチル化されたピペリジル−トリアジンHALSであ
った:
【0078】
【化23】 C4のpH値(その3.2%水性懸濁液に対して測定)
は約6.7であった。このHALSにおいて、ピペリジ
ン環中のN4窒素はメチル化され、そしてそのままでは
第三級アミンであった。C4中のすべての他のアミン官
能性は第三級官能性であった。
【0079】下の実施例に用いた熱安定剤は次のとおり
であった: (1)熱安定剤「A」はナイロンターポリマーであった
【0080】(2)熱安定剤「B」はエチレンビニルア
ルコール重合体であった。
【0081】下の実施例に用いた酸化防止剤は次のもの
であった: (1)酸化防止剤「A」はトリエチレングリコールビス
[3−(3′−t−ブチル−4′−ヒドロキシ−5′−
メチルフェニル]]プロピオネートであった。 (2)酸化防止剤「B」はN,N′−ヘキサメチレンビ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシ
ンナミド)であった。
【0082】(3)酸化防止剤「C」はテトラキス[メ
チレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒ
ドロシンナメート)]メタンであった。
【0083】(4)酸化防止剤「D」は4,4′−ブチ
リデン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)であ
った。
【0084】試験したすべての組成物の熱安定性は熱発
生ホルムアルデヒド試験法を用いて測定した。試験する
ポリアセタール組成物の秤量した試料をチューブ中に置
き、そして試料を酸素を含まぬ環境に保持しながら、い
ずれかの発生するガスを装置から除去するために試験試
料に窒素を導入するための栓をした。試料を含むチュー
ブをシリコーン油浴中にて250または259℃で加熱
した。これにより移動した窒素及びいずれかの発生した
ガスを水溶液中の亜硫酸ナトリウム40g/l75ml
に通した。いずれかの発生したホルムアルデヒドは亜硫
酸ナトリウムと反応して水酸化ナトリウムを放出した。 水酸化ナトリウムを標準0.1N  HClで連続的に
中和した。結果は試験時間に対する滴定のmlのチャー
トとして得られた。発生したホルムアルデヒドの%を式
【0085】
【数1】 により計算し、ここにV=滴定の容量、ml、N=滴定
液の規定度、及びSW=試料重量、gである。
【0086】ファクター「0.03」はg/ミリ当量の
ホルムアルデヒドのミリ当量である。熱発生したホルム
アルデヒドの結果は15分及び30分加熱した後に報告
することが便利である。結果は下の表の「重量%CH2
OQx℃」に報告する。
【0087】
【実施例1〜10】ポリアセタール毛状物の熱安定性に
対するHALSの効果 実施例1〜10及び対照例C1〜C14の成分を下の第
I表及び第II表に示す。第I表において、用いたポリ
アセタールはポリアセタール「A」均質重合体であり、
そして第II表において、用いたポリアセタールはポリ
アセタール「B」(共重合体)であった。各々の試料に
対し、粉末HALSをポリアセタール毛状物に加え、振
盪して混合し、そして上記のように熱発生したホルムア
ルデヒド(CH2O)に対して試験した。この試験の結
果を試験30分後の試料の外観の観察と共に下の第I表
及び第II表に報告する。
【0088】更に詳細に、且つ第I表の結果を参考にし
て、メチル化された第三級アミンPIP−T  HAL
S  Aを含むポリアセタール組成物は試験30分後に
変色が最も少ないことが明らかである。更に、熱発生し
たホルムアルデヒドにより測定した際の、PIP−T 
 HALS  AまたはBを含んだ本発明のポリアセタ
ール組成物の熱安定性は第二級アミン官能性を有する対
照の他のHALSを含むポリアセタールの熱安定性より
良好であることが明らかである。更に、HALS  B
(第二級アミン官能性)を含むポリアセタール組成物は
その水性懸濁液pH値が異なる以外はHALS  Bと
同じHALS化合物(即ちHALS  C1)を含むポ
リアセタール組成物及び第二級アミン官能性を有するH
ALS(即ちHALSC2及びC3)を含むポリアセタ
ール組成物より良好な色調の保持を示した。
【0089】また更に詳細ではあるが、第II表の結果
を参考にして、用いたHALSがメチル化された第三級
アミンPIP−T  HALS  Aである場合にポリ
アセタールの色調の保持が長い試験時間ではあるが最良
であることは明らかである。30分またはそれ以下の試
験時間で、HALS  Bはポリアセタール中に変色を
生じさせないことからHALS  Aと同様に有効であ
る。HALS  AまたはHALS  Bのいずれかを
有するポリアセタールは試験30分後に白色の色調を保
持させた。これに対し、そのすべてのものがピペラジノ
ンまたはピペリジン環上のN4位置で第二級アミン官能
性を有するHALS  C1、C2及びC3はすべて試
験30分後にポリアセタールの色調に対して悪影響を有
する。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】
【実施例11〜13】ポリアセタールの熱安定性に対す
るHALSの効果(溶融処理) 実施例11〜13及び対照例C15〜C17の成分を下
の第III表に示す。各々の実施例の組成物は更に次の
成分を含んでいた:0.3%熱安定剤A、0.6%熱安
定剤B及び0.15%酸化防止剤A。試料を次のとおり
に製造した:成分を一緒に混合し、そして150〜15
0℃のバレル温度設定、200℃のダイ温度設定及び1
50rpmのスクリュー速度の28mmウェルナー・ア
ンド・フレイデラー(Werner  and  Pf
leiderer)ツイン・スクリュー押出機上で溶融
配合した。ダイから出て来る際の溶融物のおどは210
〜220℃の範囲であった。
【0093】組成物を上記のように熱発生したホルムア
ルデヒドに対して試験し、そして組成物の外観を試験3
0分後に記した。その結果、メチル化された第三級アミ
ンPIP−T  HALS  Aは溶融処理中に9より
高いpH値を有する未メチル化の第二級アミンHALS
  C1を含むポリアセタール組成物より良好な熱安定
性を有することが示された。PIP−T  HALS 
 Aを有するポリアセタール組成物による試験30分後
の変色はHALS  C1を含むポリアセタール組成物
による変色より少なかった。
【0094】
【表3】
【0095】
【実施例14〜15】HALSを含むポリアセタールに
対するUV光の効果 実施例14〜15及び対照例C18〜C24に対する成
分を下の第IVA表に示す。試料は次のように調製した
:成分を一緒に混合し、そして150〜180℃のバレ
ル温度設定、200℃のダイ温度設定及び150rpm
のスクリュー速度の28mmウェルナー・アンド・フレ
イデラーツイン・スクリュー押出機上で溶融配合した。 ダイを出て来た溶融物の温度は210〜220℃の範囲
であった。
【0096】試料を上記の熱発生したホルムアルデヒド
に対して試験した。また試料をUV曝露後の重量損失を
測定するために試験した。UV曝露試験後の重量損失に
対する試料を5cm×8.1cm×4mmの形状を有す
るプラーク(plaque)に成形した。成形したプラ
ークは21.9〜22.5g間の重量であり、そして該
プラークの表面加工は自動車用ビニルに似た織物のよう
な表面であった。プラークの織物側を所定量(即ち、下
の第IVB表に示すように100、200または300
kJ/m2)でUV光源に曝露した。すべての試料を同
じ条件下で操作される同じ装置中でUV光に曝露した。 各々の実施例からの試料を試験変動誤差を除くために同
時に用いた。試験前に試料を秤量した。試料はすべて石
英内部フィルタ及びホウケイ酸塩外部フィルターを有す
る、SAEJ1885(自動車室内条件)により操作さ
れるAtlas  cI65キセノン・アーク・ウェザ
ロメータ(Xenon  Arc  Weathero
meter)中で加速したUV曝露に付した。SAE 
 J1885法の適当な詳細を直接下に示す:                          
         明サイクル    暗サイクル  
    照射(ワット/m2)          0
.55        −      ブラック・パネ
ル温度(℃)       89        38
      相対湿度(%)            
       50      100      サ
イクル時間(時間)           3.8  
    1.0照射に関しての試料曝露の計算は次のと
おりである:0.55w/m2=0.55J/(m2−
s)0.55×10−3kJ/(m2−s)×(360
0s)/(1ライト時間)=1.98kJ/m2ライト
時間当り ここにw=ワット、m2=平方メートル、J=ジュール
、s=秒、kJ=キロジュール。
【0097】下の第IVB表に詳述する所定量のUV曝
露後の重量損失を所定量でUV光に曝露した後に試料を
秤量し、次に次式により%重量損失を計算することによ
り求めた:(((未曝露試料重量)−(曝露試料重量)
)/(未曝露試料重量))×100%。重量損失はポリ
アセタールUV劣化を検討する際の標準試験である。下
の第IVA表に報告されるデータにより、1%の負荷で
メチル化された第三級アミンPIP−T  HALS 
 Aを含むポリアセタール組成物は熱発生されたホルム
アルデヒドにより測定した際に9より高い水性懸濁液p
H値を有する未メチル化の第二級アミンPIP−T  
HALS  C1またはメチル化されたピペリジニル−
トリアジンHALS  C4より良好な熱安定性を有す
ることが示された。
【0098】0.5%HALS負荷で、メチル化された
第三級PIP−T  HALS  Aを含むポリアセタ
ール組成物は熱発生されたホルムアルデヒド試験により
測定した際に、メチル化されたピペリジル−トリアジン
HALS  C4を含むポリアセタール組成物とほぼ等
価の熱安定性を有していた。しかしながら、上記のよう
に組成物はUV光に曝露した際に重大に異なっていた。 この試験の結果を下の第IVB表に報告する。特に、メ
チル化にされたピペリジル−トリアジンHALS  C
4を有するポリアセタール組成物は300kJ/m2の
曝露で、本発明のメチル化された第三級PIP−T  
HALS  Aを含むポリアセタール組成物によるもの
よりも2倍の重量損失を受けた。メチル化されたピペリ
ジル−トリアジンHALS  C4を含むポリアセター
ル組成物の物理的外観はメチル化された第三級アミンP
IP−T  HALS  Aを含むポリアセタール組成
物の物理的外観に比較して劣っていた。また、HALS
  Aを含むポリアセタール組成物の物理的外観は9よ
り高い水性懸濁液pH値を有するHALS  C1、未
メチル化の第二級アミンPIP−T  HALSを含む
ものより極めて良好であった。
【0099】
【表4】
【0100】
【実施例16〜18】ポリアセタールエージングに対す
るHALSの効果 実施例16〜18及び対照例C25〜C28の成分を下
の第V表に示す。加えて、成分は各々ポリアセタールA
、ポリエチレン−グリコール潤滑剤0.5%、酸化防止
剤C0.13%、ベンゾトリアゾール−タイプUV吸収
剤0.6%、熱安定剤A0.25%及び熱安定剤B0.
75%を含んでいた。試料組成物の次のように製造した
:すべての成分を一緒に混合し、そして120〜180
℃のバレル温度設定範囲、200℃のダイ温度設定及び
150rpmの6.35cm(21/2インチ)のスタ
ーリング(sterling)シングル−スクリュー押
出機上で溶融配合した。ダイを出て来た際の溶融物の温
度は210〜220℃の範囲であった。
【0101】試料を上記のように熱発生したホルムアル
デヒドに対して試験した。
【0102】また試料を空気乾燥器エージングの検討に
付した。空気乾燥エージング研究に対し、溶融配合され
た試料を厚さ0.3175cm(1/8インチ)の引張
棒に成形した。各々の組成物に対する引張棒を予備秤量
し、そして下の第V表に示す時間130℃で循環空気乾
燥器中に置いた。乾燥器の位置の効果は試料の棒を乾燥
器中に分配することにより平均化した。所定の期間の最
終時に、引張棒を乾燥器から取り出し、秤量し、そして
ASTM法D−638(0.508cm(0.2インチ
)/分クロスヘッド速度)により引張強さ及び伸びを試
験した。%重量損失を(1−((エージング後の重量)
/(エージング前の重量)))×100として計算した
【0103】下の第V表の結果から、メチル化された第
三級アミンPIP−T  HALSAを含むポリアセタ
ール組成物はメチル化されたピペリジルトリアジンHA
LSC4より20及び40日後の重量損失がかなり少な
く、そして物理特性は良好に保持されていることが示さ
れる。
【0104】
【表5】
【0105】
【実施例19〜20】ポリアセタールの色調に対するH
ALSの効果 実施例19〜20及び対照例C29〜C31の成分を下
の第VIA表及び第VIB表に開示する。加えて、第V
IA表中の組成物はポリアセタールA、熱安定剤B0.
75%、熱安定剤A0.25%、酸化防止剤C0.13
%、ポリエチレン−グリコール潤滑剤0.5%、ベンゾ
トリアゾール−タイプUV吸収剤0.6%、第VIA表
に特記されるHALS0.6%及び深青色顔料混合物0
.2%を含み、その際に主な成分は群青と、少量のフタ
ロシアニン・グリーンのシェーディング(shadin
g)及びカーボン・ブラックであった。第VIB表中の
組成物は更にポリアセタールB、熱安定剤B0.6%、
熱安定剤A0.3%、第VIB表に特記されるHALS
0.3%及び有機アゾ縮合赤色顔料(C.I.顔料赤色
220)0.3%を含んでいた。
【0106】HALSが試料の色調に対して有する効果
を測定するために(換言すれば、ポリアセタール組成物
の色調堅牢性を測定するために)試料を試験した。この
効果を色調差計算法(Color  Pifferen
ce  Calculations  method)
により測定した。色調差法は色調評価の装置的方法であ
る。このものは人間の目程敏感ではなく、従つて最終判
定基準は通常肉眼での評価であることに注意されたい。 用いる装置はMacbeth  1500/PlusC
olor  Measurement  System
であり、このものはSAEJ  1545による色調差
計算測定を与え、その際にCIELABカラー・スペー
ス、D65発光体及び鏡反射を有する10度の観察点を
含んで用いる。試料組成物のプラークは「UV曝露後の
重量損失」試験に対して上記のように製造した。試料を
上のようにウェザロメータ中で試験した。試料をホルダ
ー中に置き、そしてUVランプの周囲のラックからつる
した。試料プラークをウェザロメータから取り出した。 色調差を測定し、そして未曝露試料プラーク及び曝露試
料プラークを比較した。曝露された試料プラークに対し
て測定を行った後、プラークをティシュでふき取り、表
面フィルムを除去し、次に再測定した。「ふき取られた
」試料は下の第VIA表において「ふき取り」試料とし
て表わす。「ふき取られて」いない曝露試料は下の第V
IA表において「未ふき取り」試料として表わす。表面
上に生成されるフィルムは色調差測定を妨害し得ないた
め、プラークはふき取った。
【0107】この試験から得られた色調差計算測定デー
タは次のとおりであった:デルタL−明るさに変化;(
−)=暗色シフト及び(+)=明色シフト;デルタa−
緑色または赤色シフト;(−)=緑色シフト及び(+)
=赤色シフト;デルタb−青色または黄色シフト;(−
)=青色シフト及び(+)=黄色シフト;デルタE−全
色調査=(デルタL)2+(デルタa)2+(デルタb
)2の合計の平方根。理想的には、色調差は0であるこ
とが望まれる。かかる測定を行う際に用いる装置はいず
れかの測定を行う前に較正する。
【0108】下の第VIA表において、データにより本
発明のメチル化された第三級アミンPIP−T  HA
LS  Aを含むポリアセタール組成物による全体の色
調変化(デルタE)(ふき取りまたは未ふき取り試料)
は1240.8kJ/m2でメチル化されたピペリジニ
ル−トリアジンHALS  C4を含むポリアセタール
組成物によるものより少なくとも4倍少ないことが示さ
れた。
【0109】下の第VIB表において、データにより顔
料化されたポリアセタール組成物はメチル化された第三
級アミンPIP−T  HALS  Aで改善されるこ
とが示された。更にまた、未アルキル化の第二級アミン
PIP−T  HALSC1は色調変化を減少させる際
に有効であることが示された。しかしながら、PIP−
THALS  C1は溶融処理中に変色を生じさせるこ
とが示された(第I表)。
【0110】
【表6】
【0111】
【実施例21〜23】ポリアセタール安定性に対する混
合された酸化防止剤及びHALSの効果実施例21〜2
3及び対照例C32〜C37に対する成分を下の第VI
I表に示す。加えて、組成物はポリアセタールB、熱安
定剤A0.6%及び熱安定剤B0.3%を含んでいた。 その結果、本発明の組成物に混合された酸化防止剤が組
合されて含まれる場合に変色が相乗的に改善されること
が示された(実施例21、22及び23参照)。
【0112】
【表7】 本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
【0113】1.本質的に (a)ポリアセタール重合体95.0〜99.95重量
%及び (b)構造式
【0114】
【化24】 であり、ここにAはC1〜C3アルキルを表わし;R1
、R2、R3及びR4は各々独立してC1〜C6アルキ
ルを表わすか、或いは一緒になって環化する場合、R1
及びR2並びにR3とR4はC5〜C7シクロアルキル
を表わし; R5はC1〜C6アルキル、C5〜C7シクロアルキル
、C7〜C12アラルキル、水素及びフェニルを表わし
;R6はC1〜C12アルキル及びC5〜C12シクロ
アルキルを表わし;そしてpは2〜約12の範囲の整数
を表わす; を有する障害アミン光安定剤0.05〜5.0重量%か
らなり、但し成分(b)障害アミン光安定剤がその水性
懸濁液に対して水性懸濁液に対して測定する際に5〜1
0のpH値を有し、そして上記の重量%が成分(a)及
び(b)のみの重量をベースとする、組成物。
【0115】2.成分(a)ポリアセタールが均質重合
体(homopolymer)であり、そして成分(b
)障害アミン光安定剤のpH値が5〜8である、上記1
に記載の組成物。
【0116】3.成分(a)ポリアセタールが共重合体
である、上記1に記載の組成物。
【0117】4.成分(b)のAがメチル基である、上
記1、2または3のいずれかに記載の組成物。
【0118】5.成分(b)におけるR1、R2、R3
及びR4が各々メチルであり、そしてAがメチルである
、上記1、2または3のいずれかに記載の組成物。
【0119】6.成分(b)が構造式
【0120】
【化25】 を有する上記1、2または3のいずれかに記載の組成物
【0121】7.本質的に (a)ポリアセタール均質重合体95.0〜99.95
重量%及び (b)構造式
【0122】
【化26】 を有する障害アミン光安定剤0.05〜5.0重量%か
らなり、その際に上記の重量%が成分(a)及び(b)
のみの重量をベースとし、そして成分(b)障害アミン
光安定剤がその水性懸濁液に対して測定する際に5〜8
のpH値を有する、組成物。
【0123】8.本質的に (a)ポリアセタール共重合体95.0〜99.95重
量%及び (b)構造式
【0124】
【化27】 を有する障害アミン光安定剤0.05〜5.0重量%か
らなり、その際に上記の重量%が成分(a)及び(b)
のみの重量をベースとし、そして成分(b)障害アミン
光安定剤がその水性懸濁液に対して測定する際に5〜1
0のpH値を有する、組成物。
【0125】9.更に熱安定剤、酸化防止剤、顔料、着
色剤、強じん剤、強化剤、UV安定剤、障害アミン安定
剤、増核剤、潤滑剤、ガラス繊維及びフィラーの少なく
とも1つからなる、上記1、2、3、7または8のいず
れかに記載の組成物。
【0126】10.熱安定剤をポリアミド、溶融性ヒド
ロキシ含有化合物、非溶融性ヒドロキシ含有化合物、溶
融性含窒素化合物、非溶融性含窒素化合物及びその混合
物から選ぶ、上記9に記載の組成物。
【0127】11.更に、N,N′−ヘキサメチレンビ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロ
シンナミド及び少なくとも1つの障害フェノールタイプ
酸化防止剤よりなる酸化防止剤混合物からなる上記1、
7または8のいずれかに記載の組成物。
【0128】12.更にベンゾトリアゾールベースのU
V吸収剤、ベンゾフェノンベースのUV吸収剤、オキサ
ニリドベースのUV吸収剤及びその混合物よりなる群か
ら選ばれる紫外線吸収剤からなる、上記1、7または8
のいずれかに記載の組成物。13.上記1、7または8
のいずれかに記載の組成物から製造される成形製品。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  本質的に(a)ポリアセタール重合体
    95.0〜99.95重量%及び(b)構造式【化1】 であり、ここにAはC1〜C3アルキルを表わし;R1
    、R2、R3及びR4は各々独立してC1〜C6アルキ
    ルを表わすか、或いは一緒になって環化する場合、R1
    及びR2並びにR3とR4はC5〜C7シクロアルキル
    を表わし; R5はC1〜C6アルキル、C5〜C7シクロアルキル
    、C7〜C12アラルキル、水素及びフェニルを表わし
    ;R6はC1〜C12アルキル及びC5〜C12シクロ
    アルキルを表わし;そしてpは2〜約12の範囲の整数
    を表わす; を有する障害アミン光安定剤0.05〜5.0重量%か
    らなり、但し成分(b)障害アミン光安定剤がその水性
    懸濁液に対して測定する際に5〜10のpH値を有し、
    そして上記の重量%が成分(a)及び(b)のみの重量
    をベースとする、組成物。
  2. 【請求項2】  本質的に(a)ポリアセタール重合体
    95.0〜99.95重量%及び(b)構造式【化2】 を有する障害アミン光安定剤0.05〜5.0重量%か
    らなり、その際に上記の重量%が成分(a)及び(b)
    のみの重量をベースとし、そして成分(b)障害アミン
    光安定剤がその水性懸濁液に対して測定する際に5〜8
    のpH値を有する、組成物。
  3. 【請求項3】  本質的に(a)ポリアセタール重合体
    95.0〜99.95重量%及び(b)構造式【化3】 を有する障害アミン光安定剤0.05〜5.0重量%か
    らなり、その際に上記の重量%が成分(a)及び(b)
    のみの重量をベースとし、そして成分(b)障害アミン
    光安定剤がその水性懸濁液に対して測定する際に5〜1
    0のpH値を有する、組成物。
  4. 【請求項4】  請求項1、2または3のいずれかに記
    載の組成物から製造される成形製品。
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