JPH04220388A - 孔版印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、赤外線照射やサーマル
ヘッドにより穿孔される感熱性孔版原紙を用いた孔版印
刷装置に関し、さらに詳しくは比較的少量の印刷に利用
される孔版印刷装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、赤外線照射またはサーマルヘッド
によって穿孔できる感熱性孔版原紙が知られている。こ
の代表的なものは熱可塑性フィルムと多孔性薄葉紙を接
着剤を用いて貼合わせたものである。このような感熱性
孔版原紙を用いた孔版印刷装置としては、特公昭６０−
２８６７２号公報に示されるような単胴式孔版印刷装置
が知られている。すなわち、図５に示すように円筒状の
版胴１００の外周面に、穿孔された感熱性孔版原紙１０
２を多孔性支持体側が内側にくるように巻回し、インク
を版胴１００内部より版胴１００外周面に向かって供給
し、版胴１００の外周面に対向して配置されたプレスロ
ーラ１０４を印刷用紙１０６を介して版胴１００に加圧
接触させ、版胴１００を矢印方向に回転駆動させること
により印刷する装置である。

【０００３】また、実公平１−２１８２０号公報に示さ
れるような押圧式孔版印刷装置も知られている。これは
、図６に示すように、熱可塑性フィルムと多孔性支持体
を接着してなる感熱性フィルム１０８と、感熱性フィル
ム１０８の多孔性支持体側に設けられた枠体１１０と、
インク不透過性のカバーシート１１２とからなる感熱性
孔版原紙１１４を用いる。この印刷装置は、押圧部材１
１６と、押圧部材１１６に対向して配置された受け台１
１８と、押圧部材１１６と受け台１１８との間に配置さ
れた感熱性孔版原紙１１４の保持部材１２０とから構成
されている。まず、感熱性孔版原紙１１４の感熱性フィ
ルム１０８の熱可塑性フィルム面が穿孔される。次に、
感熱性孔版原紙１１４は、その枠体１１０の内部にイン
ク１２２が塗布され、さらに、カバーシート１１２をか
ぶせられ、保持部材１２０により押圧部材１１６に保持
される。そして、押圧部材１１６を、感熱性孔版原紙１
１４と印刷用紙１２４を介して、受け台１１８に移動押
圧することにより印刷する装置である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな単胴式孔版印刷装置では装置が大型になり、また大
量印刷用であるため比較的少量の印刷ではランニングコ
ストが高くなってしまう。

【０００５】また押圧式孔版印刷装置では小型化が可能
であるが、使用者がインクを塗布しなければならないた
め、インクを塗布する時に手等を汚してしまったり、イ
ンク厚みが均一にならないため印刷むらが生じてしまう
という欠点があった。

【０００６】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、小型の押圧式孔版印刷装置であ
りながら、インク汚れや印刷むらの無い、比較的少量の
印刷に適した孔版印刷装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の孔版印刷装置では、熱可塑性フィルムと多
孔性支持体とを接着剤で貼合わせ、画像情報に応じて熱
可塑性フィルム面を選択的に加熱穿孔され穿孔画像を形
成された感熱性孔版原紙と、インクが含浸されたインク
リボンと、インク不透過性のフィルムテープと、前記感
熱性孔版原紙の多孔性支持体側と前記フィルムテープと
の間に前記インクリボンをラミネートするラミネート手
段と、ラミネートされた感熱性孔版原紙のフィルムテー
プ側に対向するように配置された押圧部材とを備えたこ
とを特徴としている。

【０００８】なお、前記インク不透過性のフィルムテー
プの片面に粘着層を設け、前記感熱性孔版原紙の多孔性
支持対側と前記フィルムテープの粘着剤層側との間に前
記インクリボンをラミネートしてもよい。

【０００９】

【作用】上記の構成を有する本発明の孔版印刷装置に用
いられる感熱性孔版原紙は、赤外線照射またはサーマル
ヘッドを用いた製版機構により熱可塑性フィルム面を加
熱溶融することにより穿孔され製版される。製版された
感熱性孔版原紙はラミネート手段により、感熱性孔版原
紙の多孔性支持体側にインクが含浸されたインクリボン
を介してインク不透過性のフィルムテープをラミネート
される。そしてラミネートされた感熱性孔版原紙は、熱
可塑性フィルム面が印刷用紙に対向するように配置され
る。この状態で、押圧部材をラミネートされた感熱性孔
版原紙のフィルムテープ側から印刷用紙に対して押圧す
ることにより、インクリボンに含浸されたインクは、感
熱性孔版原紙の熱可塑性フィルムの穿孔部分から滲みだ
して印刷用紙に転写される。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。

【００１１】図１は本発明の孔版印刷装置の斜視図であ
り、図２は本実施例の孔版印刷装置の断面図である。図
２において感熱性孔版原紙（以下、原紙と略す）１はロ
ール状に巻回されており、孔版元巻ロール３から巻取り
ロール５へと搬送されるようになっている。孔版元巻ロ
ール３から引き出された原紙１は、孔版元巻ロール３の
右側に配置されたサーマルヘッド７とプラテン９との間
を搬送され、次に、プラテン９の下側に配置されたラミ
ネートローラ１５、ラミネートローラ１５の左側に水平
面に対して平行に配置された押圧部材１７、押圧部材１
７の左側に配置されたガイドローラ１９を経由して、ガ
イドローラ１９の右上に配置された巻取りロール５にて
巻取られる。ラミネートローラ１５及びガイドローラ１
９は共に原紙１の幅に応じたつばが両端に形成されてお
り、原紙１が搬送により蛇行しないように案内している
。

【００１２】原紙１は、図３に示すように、熱可塑性フ
ィルム２１と、接着剤層２３と、多孔性支持体２５とで
構成されており、熱可塑性フィルム２１と多孔性支持体
２５とは接着剤層２３により接着されている。本実施例
では熱可塑性フィルム２１は、厚さ２μのポリエチレン
テレフタレートフィルム（以下、ＰＥＴフィルムと略す
）であるが、他には例えばポリプロピレン、塩化ビニリ
デン−塩化ビニル共重合体等のフィルムが挙げられる。 ＰＥＴフィルムの厚みとしては１μ〜４μが好ましい。 １μ未満は製造コストが高く、また強度も弱く実用的で
はない。また、４μ以上では定格が、１ｍＪ／ｄｏｔ程
度の一般のサーマルヘッド７では厚すぎて穿孔できない
。

【００１３】次に、本実施例の多孔性支持体２５は、例
えばマニラ麻、こうぞ、みつまた等の天然繊維、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリア
クリロニトリル等の合成繊維、レーヨン等の半合成繊維
を主原料とした多孔性薄葉紙が用いられる。以上の如く
構成された原紙１は、図１において、熱可塑性フィルム
２１面が外側になるように巻回されている。

【００１４】サーマルヘッド７は、図２に示すように、
原紙１を介してプラテン９に圧接される。プラテン９は
矢印Ａ方向に図示しない駆動装置により回転駆動され、
プラテン９と原紙１との摩擦力により、原紙１を孔版元
巻ロール３から引き出す。サーマルヘッド７はプラテン
９の回転に同期した画像情報に応じて原紙１の熱可塑性
フィルム２１面を選択的に加熱溶融することにより、原
紙１に穿孔画像を形成して製版する。プラテン９から搬
出された原紙１は巻取りロール５の矢印Ｂ方向に付勢さ
れた巻取りトルクにより巻取られる。この巻取りトルク
は図示しない周知のすべり装置により巻取りロール５に
付勢される。

【００１５】このすべり装置は、前述したプラテン９の
駆動装置から駆動力を伝達された回転駆動部と、回転を
摩擦トルクにより伝達するクラッチとから構成される。 このように構成されたすべり装置において、クラッチの
すべりが無い時は、巻取りロール５の周速度が常時プラ
テン９の周速度より大きくなるように設定されている。 また、クラッチの摩擦トルクは、原紙１とプラテン９と
の摩擦力よりも、巻取りロール５の接線力の方が小さく
なるように設定されている。このため巻取りロール５の
周速度とプラテン９の周速度との差だけクラッチがすべ
り、巻取りロール５にクラッチの摩擦トルク、つまり巻
取りトルクが付勢されることになる。

【００１６】図２に示すように、インクリボン２７は、
孔版元巻ロール３の右下に配置されたリボン元巻ロール
２９から前述の巻取りロール５へと搬送されるようにな
っている。リボン元巻ロール２９から引き出されたイン
クリボン２７は、リボン元巻ロール２９の右下に配置さ
れたリボンガイドローラ３３を経由して、ラミネートロ
ーラ１５にて原紙１とラミネートされる。インクリボン
２７は、ナイロン繊維を主原料とした織布であり、孔版
印刷用のインクが滲み込まされている。図１に示すよう
に、インクリボン２７の幅は原紙１の幅よりも小さく穿
孔領域（図中一点鎖線で示す）の幅よりも広く設定され
ている。リボンガイドローラ３３の両端にはインクリボ
ン２７の案内用につばが形成されており、インクリボン
２７の蛇行を防いでいる。

【００１７】フィルムテープ３５は、図４に示すように
、厚さ２５μのＰＥＴフィルムであり片面に粘着剤層３
９が形成されている。図２に示すように、フィルムテー
プ３５は、孔版元巻ロール３の下側に配置されたテープ
元巻ロール３７に、粘着剤層３９が内側になるように巻
かれている。テープ元巻ロール３７から引き出されたフ
ィルムテープ３５は、ラミネートローラ１５によりイン
クリボン２７を介して原紙１に粘着される。フィルムテ
ープ３５の幅は原紙１の幅とほぼ等しく、また、前述し
たようにインクリボン２７の幅は原紙１及びフィルムテ
ープ３５の幅よりも狭いため、実質的にインクリボン２
７は原紙１とフィルムテープ３５とにより密閉される。

【００１８】押圧部材１７は発泡性樹脂からなる弾性体
４３と、樹脂成型のホルダ４５とから構成される。弾性
体４３はホルダ４５に接着固定されており、弾性体４３
の幅は穿孔領域よりは大きく設定されている。

【００１９】次に、本発明の孔版印刷装置の作動につい
て図２を用いて説明する。

【００２０】孔版元巻ロール３の原紙１はプラテン９の
矢印Ａ方向の回動によりサーマルヘッド７の対向位置ま
で搬送される。サーマルヘッド７はプラテン９の回転と
同期した画像情報に応じて原紙１の熱可塑性フィルム２
１面を加熱溶融することにより穿孔画像を形成する。穿
孔画像を形成された原紙１はラミネートローラ１５によ
ってインクリボン２７を介してフィルムテープ３５と粘
着されラミネートされる。次に、ラミネートされた原紙
１は弾性体４３の対向位置まで搬送される。

【００２１】このように原紙１の穿孔画像領域が弾性体
４３の対向位置に配置された状態で手力により孔版印刷
装置を印刷用紙４７に対して原紙１の熱可塑性フィルム
２１面が対向するように押圧することにより、インクリ
ボン２７に含浸されたインクが原紙１の穿孔部分から滲
み出して、印刷用紙４７にインクを転写する。この時、
インクリボン２７は前述したように原紙１とフィルムテ
ープ３５とにより実質的に密閉されているので、原紙１
の端面からインクが印刷用紙４７側に漏れることは無く
、またインクが弾性体４３に付着して原紙１の搬送を妨
げることもない。

【００２２】以上詳述した孔版印刷での同一版での印刷
回数は、インクリボン２７に含浸されたインクが枯渇す
るまで可能であり、２０枚程度の少量印刷に適している
。またインク厚みはインクリボン２７の厚みにより管理
されるので均一でむらの無い印刷を得ることができる。 印刷済みのラミネートされた原紙１はガイドローラ１９
を経由して巻取りロール５に巻取られる。

【００２３】なお、本発明はこのような実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において種々なる態様で実施し得る。

【００２４】

【発明の効果】以上詳述したことから明らかなように、
本発明の孔版印刷装置は、熱可塑性フィルムと多孔性支
持体とを接着剤で貼合わせ、画像情報に応じて熱可塑性
フィルム面を選択的に加熱穿孔され穿孔画像を形成され
た感熱性孔版原紙と、インクが含浸されたインクリボン
と、インク不透過性のフィルムテープと、前記感熱性孔
版原紙の多孔性支持体側と前記フィルムテープとの間に
前記インクリボンをラミネートするラミネート手段と、
ラミネートされた感熱性孔版原紙のフィルムテープ側に
対向するように配置された押圧部材とを備えているので
、小型の押圧式孔版印刷装置でありながら、使用者がイ
ンクを塗布する必要が無いので、使用者の手等が汚れる
こともない。さらにインクの厚みが、インクリボンの厚
みにより管理されるため、経験の無い使用者でも印刷む
らの無い印刷をすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例としての孔版印刷装置の斜視
図である。

【図２】本実施例の孔版印刷装置の概略構成図である。

【図３】本実施例の感熱性孔版原紙の断面図である。

【図４】本実施例のフィルムテープの断面図である。

【図５】従来の単胴式孔版印刷装置の概略構成図である
。

【図６】従来の押圧式孔版印刷装置の断面図である。

【符号の説明】

１　　　　感熱性孔版原紙 １５　　ラミネートローラ １７　　押圧部材 ２１　　熱可塑性フィルム ２３　　接着剤層 ２５　　多孔性支持体 ２７　　インクリボン ３５　　フィルムテープ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　熱可塑性フィルムと多孔性支持体とを
   接着剤で貼合わせ、画像情報に応じて熱可塑性フィルム
   面を選択的に加熱穿孔され穿孔画像を形成された感熱性
   孔版原紙と、インクが含浸されたインクリボンと、イン
   ク不透過性のフィルムテープと、前記感熱性孔版原紙の
   多孔性支持体側と前記フィルムテープとの間に前記イン
   クリボンをラミネートするラミネート手段と、ラミネー
   トされた感熱性孔版原紙のフィルムテープ側に対向する
   ように配置された押圧部材と、を備えたことを特徴とす
   る孔版印刷装置。