JPH08207407A - スタンプ装置 - Google Patents

スタンプ装置

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Publication number
JPH08207407A
JPH08207407A JP30122095A JP30122095A JPH08207407A JP H08207407 A JPH08207407 A JP H08207407A JP 30122095 A JP30122095 A JP 30122095A JP 30122095 A JP30122095 A JP 30122095A JP H08207407 A JPH08207407 A JP H08207407A
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JP
Japan
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ink
base paper
ink pad
heat
sensitive stencil
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JP30122095A
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English (en)
Inventor
Teruo Imamaki
照雄 今牧
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク汚れや印刷むらの発生を防止すること
ができ、しかも、インクの色替えを簡単に行なうことが
できるスタンプ装置を提供する。 【解決手段】 互いに間隔をあけて配置された元巻側ガ
イドローラ23と巻取り側ガイドローラ25の各々にそ
れぞれ両端が支持されるとともに、熱可塑性フィルムと
多孔性支持体との積層構造をなす感熱性孔版原紙3と、
前記元巻側ガイドローラ23と巻取り側ガイドローラ2
5との間に設けられた弾性を有するインクパッド51
と、前記インクパッド51を前記感熱性孔版原紙3から
離間した第1の位置と感熱性孔版原紙3に密着する第2
の位置との間で移動させるグリップユニット32とを具
備し、インクパッド51を移動させて感熱性孔版原紙3
に密着させ、インクを感熱性孔版原紙3の熱可塑性フィ
ルム面の穿孔部分から滲み出させて画像を印刷用紙に転
写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線照射やサー
マルヘッドにより穿孔される感熱性孔版原紙を用いたス
タンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、赤外線照射またはサーマルヘッド
によって文字等を穿孔できる感熱性孔版原紙が知られて
おり、中でも熱可塑性フィルムと多孔性薄葉紙とを接着
剤を用いて貼合わせた感熱性孔版原紙が代表的である。
このような感熱性孔版原紙を使用した小型携帯用のスタ
ンプ装置としては、実開昭63−11855号公報に開
示されているものがある。このスタンプ装置は、グリッ
プ部とクッション層及び粘着層からなる台座に、孔版印
刷用原版が着脱自在に貼着されたもので、孔版印刷用原
版は、穿孔された孔版原紙、枠体及びインク不透過性の
カバーシートとの3層構造とされ、枠体により構成され
る孔版原紙とカバーシートとの空間に、塗布などにより
インクを充填して構成されている。このようなスタンプ
装置においては、所望の文字、図形等を穿孔した孔版印
刷用原版を台座に貼りつけ、印刷用紙に孔版印刷用原版
を押し付けることにより孔版印刷を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開昭
63−11855号公報によるスタンプ装置では、イン
クの塗布を手作業で行わなければならないためインクの
厚みが一定とならず、その結果、印刷むらが生じてしま
うという問題があった。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたもので、インク汚れや印刷むらの発生を防止
することができ、しかも、インクの色替えを簡単に行な
うことができる小型携帯用のスタンプ装置を提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載のスタンプ装置は、互いに間隔をあ
けて配置された第1と第2の支持体の各々にそれぞれ両
端が支持されるとともに、熱可塑性フィルムと多孔性支
持体との積層構造をなす感熱性孔版原紙と、前記第1の
支持体と第2の支持体との間に設けられた弾性を有する
インク含浸体と、前記インク含浸体を前記感熱性孔版原
紙から離間した第一の位置と感熱性孔版原紙に密着する
第2の位置との間で移動させる移動手段とを具備してい
る。
【0006】従って、前記構成のスタンプ装置にあって
は、インク含浸体は製版時に感熱性孔版原紙から離間し
た第1の位置に配置される。この状態で赤外線照射また
はサーマルヘッドなどを用いた製版装置により、感熱性
孔版原紙の熱可塑性フィルム面を選択的に加熱溶融する
ことにより所望のパターンで画像を穿孔することができ
る。このようにして製版された感熱性孔版原紙を、その
穿孔された領域がインク含浸体に対向するように配置す
る。この状態で、スタンプ装置を印刷用紙の上に載置
し、インク含浸体を移動手段により移動させて感熱性孔
版原紙に押圧する。これにより、インク含浸体のインク
が熱可塑性フィルム面の穿孔部分から滲み出して画像が
印刷用紙に転写される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は実施の形態のスタンプ
装置の断面図であり、インク含浸体が感熱性孔版原紙と
離間した第1の位置にある状態を示す図である。このス
タンプ装置は、ハウジング1の内部に両端をロール状に
巻回された感熱性孔版原紙3(以下、原紙と略称する)
が収納されて概略構成されている。原紙3の図中右端は
元巻スプール5に巻回され、左端は巻取りスプール7に
巻回されている。元巻スプール5及び巻取りスプール7
は、ハウジング1に対して回転可能に支持されている。
【0008】原紙3は、図3に示すように、熱可塑性フ
ィルム9と多孔性支持体13とを接着剤層11で接着し
て積層した構成とされている。この実施例では、熱可塑
性フィルム9は厚さ2μのポリエチレンテレフタレート
フィルム(以下、PETフィルムと略称する)である
が、その他、たとえばポリプロピレン、塩化ビニリデン
ー塩化ビニル共重合体等のフィルムを使用してもよい。
PETフィルムの厚みは1μ〜4μであることが望まし
い。1μ未満では製造コストが高く、強度も低く実用的
でなく、また4μを上回ると定格が1mJ/dot程度
のサーマルヘッドでは厚すぎて穿孔できないからであ
る。一方、この実施例の多孔性支持体13は、例えばマ
ニラ麻、こうぞ、みつまた等の天然繊維、PET、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリロニトリル等の合成繊
維、レーヨン等の半合成繊維を主原料とした多孔性薄葉
紙が用いられる。そして、このように構成された原紙3
は、図1において熱可塑性フィルム9面が外側を向くよ
うにして巻回されている。
【0009】次に、原紙3の搬送経路について図1を参
照して説明する。元巻スプール5から引き出された原紙
3は、ハウジング1に一体に形成された円筒状ボス15
まで搬送される。円筒状ボス15の上方には、先端部に
フェルト17を有する板バネ19が取り付けられてい
る。板バネ19のL字状に曲折された端部はハウジング
1に支持され、板バネ19の先端のフェルト17が常時
円筒状ボス15を押圧するように弾性変形させられてい
る。これによって、フェルト17と円筒状ボス15との
間を搬送される原紙3に所定の摩擦力が与えられるよう
になっている。
【0010】次に、円筒状ボス15から引き出された原
紙3は、プラテン21、元巻側ガイドローラ23、巻取
り側ガイドローラ25を経由して巻取りスプール7に巻
取られる。巻取りスプール7の一端部には、ねじりコイ
ルバネ27が巻き付けられている。尚、元巻側ガイドロ
ーラ23は本発明の第1の支持体を、巻取り側ガイドロ
ーラ25は第2の支持体をそれぞれ構成するものであ
る。ねじりコイルバネ27の端部に形成された腕部は、
ハウジング1に一体に形成された軸29に係合され、巻
取りスプール7の時計方向の回転に対しては緩み側、反
時計方向の回転に対しては締り側となるように巻取りス
プール7に巻き付けられている。これによって、巻取り
スプール7の巻取り方向の回転(時計方向)に対しては
負荷が小さく、巻取りスプール7から原紙3が引き戻さ
れる方向の回転(反時計方向)に対しては負荷が極端に
大きくなるようになっている。
【0011】次に、プラテン21は、ハウジング1に回
転自在に嵌合されている。プラテン21の一端には、プ
ラテン駆動ギヤ22が取り付けられ、このプラテン駆動
ギヤ22を介して回転駆動が伝達されるようになってい
る。また、ハウジング1の上部中央には、円筒状案内3
1がハウジング1と一体に形成されている。円筒状案内
31には、グリップユニット32が上下方向に摺動自在
に挿入されている。尚、グリップユニット32は本発明
の移動手段を構成するものである。
【0012】グリップユニット32は、図4に示すよう
に、グリップ33と円筒部材35及び圧縮コイルバネ4
1から構成されている。グリップ33は直径が段階的に
細くなる多段形状をなし、上端には手で握るためのグリ
ップ部33aが設けられている。グリップ33には、前
記円筒状案内31に上下動可能に嵌合する円筒部33b
と、その上部に隣接して、前記円筒部33bよりも径が
大きく、且つ前記円筒状案内31の上部端面31aに当
接する当接部33cとが設けられている。さらに、前記
グリップ部33aの外周部分と、前記円筒部33b及び
当接部33cとの間には、後述する圧縮コイルバネ43
を収納する空間部33dが設けられている(図1参
照)。また、グリップ33の下端部には、円周方向に向
かって複数に分割された箇所に、外周側へ突出する爪3
7が合計4つ形成されている。一方、円筒部材35に
は、軸方向に長い係合孔39が4箇所に形成され、グリ
ップ33を円筒部材35に嵌合させることにより、4つ
の爪37がそれぞれ係合孔39に係合するようになって
いる。また、円筒部材35の下端部にはフランジ38が
形成され、フランジ38の下側にはおねじ部40が形成
されている。また、圧縮コイルバネ41は、グリップ3
3と円筒部材35との間に挿入されており、グリップ3
3と円筒部材35とを互いに離間させるような付勢力を
生じている。なお、圧縮コイルバネ41のバネ力は、ク
リープ変形で爪37が変形しない程度の大きさに設定さ
れているので、グリップ33と円筒部材35とが互いに
離間することはない。
【0013】このように構成されたグリップユニット3
2では、グリップ33と円筒部材35との相対回転が阻
まれるとともに、軸方向への相対的な移動が可能であ
り、圧縮コイルバネ41の付勢力に抗してグリップ33
と円筒部材35とを互いに押し付けることにより、爪3
7と係合孔39との軸方向の隙間分だけ接近離間させる
ことができる。このグリップユニット32は、図1に示
すように、ハウジング1との間に別の圧縮コイルバネ4
3を介して装着されており、圧縮コイルバネ43の力に
よって常に上方へ付勢されている。
【0014】次に、グリップユニット32の下方には、
インクパッドユニット45が配置されている。インクパ
ッドユニット45は、図5に示すように、インクパッド
カートリッジ47、インクパッドホルダ49、インクパ
ッド51及び板バネ53から構成されている。インクパ
ッド51は、インクを含浸し得るように多孔質の弾性体
で構成され、上面をインクパッドホルダ49に接着固定
されている。尚、インクパッド51は本発明のインク含
浸体を構成するものである。インクパッドホルダ49は
箱型をなし、その上面には、円筒部材35のおねじ部4
0と螺合するめねじ部55と爪57が一体形成されてい
る。インクパッドカートリッジ47も箱型をなし、その
上面には長方形状の貫通孔48が形成されるとともに、
内部はインクパッドホルダ49をちょうど収容できる大
きさとされている。板バネ53は略H状をなし、その中
央部にはインクパッドホルダ49のめねじ部55用の逃
げ穴59と、インクパッドホルダ49の2つの爪57が
係合する切り欠き部61が形成されている。また、板バ
ネ53の4本の腕部63の全長は、インクパッドカート
リッジ47の貫通孔48よりも長く設定されている。こ
の板バネ53は、その中央部が2箇所の爪57で係合さ
れることによりインクパッドホルダ49に装着され、4
本の腕部63はインクパッドカートリッジ47の上面に
当接させられている。このため、インクパッドホルダ4
9は、板バネ53の力によりインクパッドカートリッジ
47に常時おしつけられており、インクパッド51がイ
ンクパッドカートリッジ47の下面より下側へ突出しな
いようになっている(図1参照)。
【0015】このように構成されたインクパッドユニッ
ト45は、図2に示すように、ハウジング1の側面に形
成された開口部65からハウジング1の内部に挿入され
るようになっている。インクパッドカートリッジ47
は、ハウジング1内部に挿入された状態において案内溝
67にガイドされ、ハウジング1内で動かないようにな
っている。また、インクパッドホルダ49のめねじ部5
5は、円筒部材35のおねじ部40と螺合され、これに
よって、インクパッドホルダ49は、グリップユニット
32の上下の移動に伴ってインクパッドカートリッジ4
7の内部で上下に移動できるようになっている。
【0016】次に、図2に示すように、ハウジング1の
内部には、ラッチ爪69が配置されている。ラッチ爪6
9は、ハウジング1に一体形成された軸71に回転自在
に支持されている。ラッチ爪69は、3つの腕が形成さ
れてなるもので、第1の腕73は円筒部材35と当接
し、第2の腕75には引張りコイルバネ79が取り付け
られ、さらに、第3の腕77はボタンキー81に当接さ
せられている。引張りコイルバネ79の他端部はハウジ
ング1に取り付けられており、バネ力によりラッチ爪6
9を反時計方向の回転方向へ付勢している。また、ボタ
ンキー81は、ハウジング1に一体形成された案内溝8
3に軸方向へ摺動自在に支持されており、その端部に形
成されたフランジ部とハウジング1との間に配置された
圧縮コイルバネ85のバネ力により、ラッチ爪69の第
3の腕77に当接させられている。ここで、引張りコイ
ルバネ79のバネ力は、圧縮コイルバネ85のバネ力よ
りも強く設定されており、これによって、ラッチ爪69
の第1の腕73は円筒部材35の外周に常に当接させら
れている。
【0017】インクパッドユニット45の下方には枠体
84が配置されている。枠体84は、その周壁部がハウ
ジング1に取り付けられることによりハウジング1に固
定されている。また、枠体84の中央部には、印刷され
るスタンプ版の大きさに応じた穴部88が形成されてい
る。この穴部88の大きさは、前述のインクパッド51
の大きさよりも一回り小さくされている。
【0018】次に、前記構成のスタンプ装置の原紙3に
は、図6に示す製版装置86により所望の文字等の製版
が施される。図6に示す製版装置86は、入力部87、
製版部89、所定桁数の液晶ディスプレイ91を備えて
構成されている。製版部89には、サーマルヘッド9
3、原紙送りギヤ95、巻取りスプール駆動カム97、
リリースレバー96が配置されている。図1に示すよう
に、サーマルヘッド93と原紙送りギヤ95は、リリー
スレバー96のセット及び解除という2つのポジション
に連動して、スタンプ装置のプラテン21及びプラテン
駆動ギヤ22に対して離接可能とされている。なお、図
1中実線が当接位置を示し、二点鎖線が離間位置を示し
ている。また、巻取りスプール駆動カム97は、巻取り
スプール7に係合可能とされている。サーマルヘッド9
3は、原紙3を介してプラテン21に当接され、その状
態で通電されることにより、原紙3の熱可塑性フィルム
9を熱穿孔する。また、原紙送りギヤ95と巻取りスプ
ール駆動カム97はともに図示しない原紙送りモータに
より駆動される。原紙送りギヤ95は、プラテン駆動ギ
ヤ22と噛み合って原紙3を所定量搬送し、巻取りスプ
ール駆動カム97は、搬送された原紙3を巻き取る巻取
りトルクを巻取りスプール7に与えるようになってい
る。
【0019】次に、前記構成のスタンプ装置の動作につ
いて説明する。図1は前述したように、インクパッド5
1が原紙3から離間した第1の位置を示し、製版装置8
6に取り付けられて製版される状態を示している。この
状態では、サーマルヘッド93は、原紙3を介してプラ
テン21に圧接されており、また、原紙送りギヤ95は
プラテン駆動ギヤ22に噛み合っている。また、巻取り
スプール7には、巻取りスプール駆動カム97が係合し
ている。この状態で製版装置86の入力部87から印字
情報が入力され、最後に印字開始指令が入力される。印
字開始指令に伴って原紙送りモータが回転駆動され、駆
動力は原紙送りギヤ95を経由してプラテン駆動ギヤ2
2に伝達され、プラテン21は時計方向に回転する。原
紙3は、プラテン21とサーマルヘッド93とにより圧
接されているため、プラテン21と原紙3との摩擦力に
より搬送される。この時、原紙3には、フェルト17と
原紙3との摩擦力により搬送方向とは逆方向に向かうバ
ックテンションが与えられる。
【0020】一方、サーマルヘッド93は、製版装置8
6の図示しない制御部により、印字情報に応じて所定の
タイミングで通電加熱され、原紙3の熱可塑性フィルム
9面を加熱溶融することにより、原紙3に所定の穿孔画
像を形成する。プラテン21から送り出された原紙3
は、巻取りスプール駆動カム97を経由して巻取りスプ
ール7に伝達された巻取りトルクにより巻取られる。こ
の巻取りトルクは、原紙送りモータと巻取り駆動カム9
7との間に介在する図示しない公知のすべり機構により
発生させられる。このため、原紙3は、プラテン21に
よって搬送された量だけ巻取りスプール7に巻き取られ
ることになる。サーマルヘッド93の通電が終了して穿
孔画像が形成された後も、原紙3はその穿孔画像領域が
枠体84の穴部88に対向するまで搬送される。
【0021】このようにしてスタンプ装置における製版
が終了すると、図7及び8に示すように、グリップ33
を下方に押し下げ、インクパッド51を原紙3に密着す
る第2の位置まで移動させる。この場合において、ま
ず、グリップ33が圧縮コイルバネ43のバネ力に抗し
て押し下げられることにより、円筒部材35は、圧縮コ
イルバネ41に押されて円筒状案内31にガイドされな
がら下方へ移動する。このときインクパッドホルダ49
は、円筒部材35とネジにより結合されているため、円
筒部材35の移動に応じて板バネ53のバネ力に抗しつ
つ、インクパッドカートリッジ47の周壁部にガイドさ
れながら下方へ移動する。こうしてインクパッド51は
原紙3に密着し、さらに下方へ移動して原紙3を介して
枠体84に当接する。円筒部材35がさらに下降する
と、インクパッド51の周辺部が枠体84により所定量
圧縮されるとともに円筒部材35の上縁部がラッチ爪6
9に達する。すると、ラッチ爪69が引っ張りコイルバ
ネ79のバネ力により反時計方向に回転して、円筒部材
35の上部端面にラッチ爪69の第1の腕が73が係合
する。なお、引張りコイルバネ79のバネ力は、円筒部
材35を上方へ押し上げようとする圧縮コイルバネ43
のバネ力と、インクパッドホルダ49を上方に押し上げ
ようとする板バネ53のバネ力とを合わせた力よりも強
く設定されている。このため、ラッチ爪69は圧縮コイ
ルバネ43及び板バネ53に押し返されることなく強固
に係合している。この状態では、原紙3は枠体84とイ
ンクパッド51とにより、穿孔画像領域の外縁部を圧接
されているため、実質的に枠体84とインクパッド51
からずれないようになっている。以上は、スタンプ装置
が製版装置86に装着された状態での動作である。
【0022】次に、図6において、リリースレバー96
を解除位置に移動させることにより、サーマルヘッド9
3及び原紙送りギヤ95をそれぞれプラテン21及びプ
ラテン駆動ギヤ22から離間させ、スタンプ装置を製版
装置86から取り外す。そして、図9に示すように、原
紙3の穿孔画像領域が印刷用紙98の印刷すべき位置に
対向するようにスタンプ装置を載置し、この状態でグリ
ップ33を押し下げる。すると、円筒部材35の内部の
圧縮コイルバネ41が圧縮され、原紙3を介して印刷用
紙98に当接しているインクパッド51が圧縮量に応じ
たバネ力により弾性変形する。さらにグリップ33を押
し下げると、ハウジング1の円筒状案内31の上部端面
31aがグリップ33の当接部33cと当接し、グリッ
プ33はもうそれ以上下降しなくなる。
【0023】この状態において、圧縮コイルバネ41の
所定のバネ力がインクパッド51を所定量弾性変形さ
せ、インクパッド51の弾性変形量に応じたインクが原
紙3の穿孔部分から印刷用紙98側へと滲みだし、印刷
用紙98に画像が転写される。このときグリップ33を
さらに押し下げようとしても、グリップ33の当接部3
3cがハウジング1の円筒状案内31の上部端面31a
に当接しているため、押し下げる力はハウジング1、枠
体84を経由して印刷用紙98に伝えられるだけであ
る。このため、インクパッド51は、所定量以上圧縮さ
れることはなく、したがって、インクが多量に滲み出し
て生じる印字品質の劣化を防止することができる。ま
た、インクパッド51は弾性体であるため、印刷用紙9
8の凹凸に応じて変形し、局部的なカスレが生じにく
い。また、グリップ33とインクパッド51との間には
圧縮コイルバネ41が介在しているため、スタンプ面に
均一の圧力を加えることができる。
【0024】ところで、前記スタンプ装置においては、
同一版で任意枚数印刷した後に、新しい別の版で印刷す
ることができる。この場合には、製版のためにスタンプ
装置を製版装置86に取り付ける前に、インクパッド5
1を原紙3と密着した第2の位置から原紙3と離間する
第1の位置に移動させる。つまり、図8において、引張
りコイルバネ79のバネ力に抗してボタンキー81を押
し込むことにより、ラッチ爪9を時計方向に回転させて
ラッチを解除する。ラッチの解除と共に、インクパッド
ホルダ49が圧縮コイルバネ43と板バネ53のバネ力
により上方に押し上げられ、その上面とインクパッドカ
ートリッジ47の下面が当接するまで移動する。つま
り、ボタンキー81の押し下げにより、インクパッド5
1は原紙3と離間した第1の位置に移動する。次に、製
版装置86のリリースレバー96が解除位置にある状態
で、スタンプ装置を製版装置86に装着する。次に、リ
リースレバー96をセット位置に移動させることによ
り、製版装置86を前述と同じ状態として、同様の製版
工程を行う。
【0025】また、前記構成のスタンプ装置では、イン
クの色替えやインクの補充をインクパッドユニット45
を交換することにより簡単に行うことができる。これに
ついて図1と図10を参照して説明する。まず、図1に
おいてグリップ33を反時計方向に回すことにより、円
筒部材35のおねじ部40とインクパッドホルダ49の
めねじ部55のネジ締めを解除する。これによって、グ
リップユニット32が圧縮コイルバネ43のバネ力によ
り上方に押し上げられ、フランジ38の上面がハウジン
グ1の円筒状案内31の下部端面に当接するまで円筒部
材35が移動する。図10はその移動端における状態を
示している。図10において、インクパッドユニット4
5は、ハウジング1の開口部65から図中左側に引き抜
くことにより取り外すことができる。なお、インクパッ
ドユニット45の取り付けはこの手順と逆の動作で行う
ことができる。
【0026】このように、前記構成のスタンプ装置にお
いては、インクパッドユニット45の交換を極めて簡単
に行うことができ、インクの色替えやインクの補充に際
して手や衣服を汚すようなことがない。
【0027】なお、本発明は前記のような実施例になん
ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の態様で実施することができる。たとえば、
前記実施例では、インクパッド51が原紙3に密着した
第2の位置にあるときに、その状態をラッチ爪69と円
筒部材35との係合で保持するように構成し、印刷の際
にはグリップ33をさらに押し下げるように構成してい
るが、ラッチ爪69を設けずに、インクパッド51を原
紙3に密着する第2の位置に移動させたときに直接印刷
するように構成してもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
請求項1に記載のスタンプ装置は、互いに間隔をあけて
配置された第1と第2の支持体の各々にそれぞれ両端が
支持されるとともに、熱可塑性フィルムと多孔性支持体
との積層構造をなす感熱性孔版原紙と、前記第1の支持
体と第2の支持体との間に設けられた弾性を有するイン
ク含浸体と、前記インク含浸体を前記感熱性孔版原紙か
ら離間した第一の位置と感熱性孔版原紙に密着する第2
の位置との間で移動させる移動手段とを具備しているか
ら、使用者がインクを塗布する必要がなく、使用者の手
や衣服が汚れるようなことがない。また、インク含浸体
が弾性を有するので、印刷面に凹凸があってもむらのな
い印刷を行うことができる。さらに、インクの色替え
は、インク含浸体が原紙と離間する位置でできるので簡
単に行うことができる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるスタンプ装置におい
てインク含浸体が感熱性孔版原紙と離間した状態を示す
断面図である。
【図2】図1と直交するスタンプ装置の側断面図であ
る。
【図3】感熱性孔版原紙の断面図である。
【図4】グリップユニットの分解斜視図である。
【図5】インクパッドユニットの斜視図である。
【図6】製版装置の斜視図である。
【図7】スタンプ装置のインク含浸体が感熱性孔版原紙
と密着した状態を示す断面図である。
【図8】図7と直交するスタンプ装置の側断面図であ
る。
【図9】スタンプ装置により印刷している状態の断面図
である。
【図10】スタンプ装置のインクパッドユニットの交換
時の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
3 感熱性孔版原紙 23 元巻側ガイドローラ 25 巻取り側ガイドローラ 32 グリップユニット 51 インクパッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに間隔をあけて配置された第1と第
    2の支持体の各々にそれぞれ両端が支持されるととも
    に、熱可塑性フィルムと多孔性支持体との積層構造をな
    す感熱性孔版原紙と、 前記第1の支持体と第2の支持体との間に設けられた弾
    性を有するインク含浸体と、 前記インク含浸体を前記感熱性孔版原紙から離間した第
    一の位置と感熱性孔版原紙に密着する第2の位置との間
    で移動させる移動手段と、 を具備したことを特徴とするスタンプ装置。
JP30122095A 1995-11-20 1995-11-20 スタンプ装置 Pending JPH08207407A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016187868A (ja) * 2015-03-28 2016-11-04 株式会社シード スタンプ装置、および、スタンプ装置を備える印刷機

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