JPH0421671Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はワークの反転及び移載機能を備えた自
動溶接装置に適用されるワークの支持装置に関す
る。

（従来技術） ワークの各部を自動的に溶接する装置において
は、通常実公昭61−63397号公報に見られるよう
な装置が使用されている。この装置は、ワークを
自動溶接機のもとに送り込む装置と、ワークを溶
接し易い向きに反転させる装置と、搬送装置へワ
ークを移載する装置とからなるものであるが、こ
の種の装置では、搬送、移載、反転の各装置を独
立して動作させなければならない関係上、テイー
チングプログラムがきわめて複雑なものになるほ
か、作業工程が多くなつて溶接忘れなどの事態も
発生し易く、かつこれらの装置を設置するために
多大のスペースを必要とする不都合を有してい
る。

（目的） 本考案はかかる不都合に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、ワークの搬送、移
載、反転の各動作を１つの装置により行なえるよ
うにして、正確な作動を確保することができると
ともに、より小型でより簡素化することのできる
装置を提供することにある。

（目的を達成するための手段） すなわち本考案はかかる目的を達成するための
ワーク支持装置として、ワーク取付けステーシヨ
ン、溶接ステーシヨン及びワーク搬送ステーシヨ
ン間を走行する台車と、昇降機構を介して該台車
上に配設されかつ走行方向に延びる軸を中心とし
てワーク移載部材を旋回させる駆動部材と、ワー
クを着脱自在に位置決め保持する上記ワーク移載
部材上のクランプ部材とを備えたものである。

（実施例） そこで以下に本考案の詳細を図示した実施例に
基づいて説明する。

図面は本考案の一実施例を示したものであつ
て、図中符号１はシリンダ２に駆動されてレール
３上を前後に走行する台車で、この台車１の上に
は基板４が４個の昇降用シリンダ５……により昇
降動可能に取付けられており、またこの基板４上
には、パレツト反転用のモータ６が軸心を移動方
向に向けて取付けられている。７はこのモータ６
の軸端に固定されたパレツト移載用のフオーク
で、この上面前後には、パレツト１０の四隅に設
けた凹部１１……と係合してこれを位置決めする
凸部８……と、載置したパレツト１０を強固に固
定するクランプ部材９（第２図）が設けられてい
る。

他方、ワークｗの溶接ステーシヨンには、台車
１の進路を塞ぐようにして支点クランプ用のシリ
ンダ１３が立設されていて、ロツドの伸縮により
開閉可能となしたクランプ体１４によりパレツト
１０前面中央に可回動的に取付けた溝つき凸起１
２をクランプするように構成されている。

なお、図中符号１５は溶接ステーシヨンに配設
された溶接ロボツト、１６は溶接後のワークｗを
パレツト１０とともに送り出すため溶接ステーシ
ヨン前方に配設された搬送用コンベアで、この搬
送用コンベア１６は、搬送ステーシヨンにおいて
パレツト１０を受取ることができるよう、移載用
フオーク７のフオーク部分が上下することのでき
る間隙が設けられている。

このように構成された装置のおいて、はじめ
に、ワーク取付けステーシヨンに帰つてきた台車
１に対して、その移載用フオーク７の上にワーク
ｗを固定したパレツト１０を載せ、四隅に設けた
凹部１１……をフオーク７上の凸部８……に係合
して位置決めした上、パレツト１０をクランプ部
材９により移載フオーク７上に強固に固定する
（第２図ａ）。

ついでシリンダ２を作動して台車１を溶接ステ
ーシヨンへと前進させ、その移動の終端において
パレツト１０前面中央に設けた溝つき凸起１２を
クランプ用シリンダ１３のクランプ体１４にクラ
ンプする。

これによりパレツト１０は前面中央をクランプ
体１４により支持された状態となるから、つぎに
反転用モータ６を作動して軸端に固定した移載フ
オーク７を介してパレツト１０を回動し、その上
に固定されたワークｗを溶接に適した向きに変え
つつ溶接ロボツト１５によつて表面及び裏面の所
要の個所に溶接処理を行なう（第２図ｂ）。

以上の溶接動作の全てが終了すると、予め設定
されたテイーチングプログラムに従つてクランプ
用シリンダ１３はパレツト１０の溝つき凸起１２
からクランプ体１４を外し、これに引続いて台車
１上の４個のシリンダ５……は基板４を上昇さ
せ、同時にシリンダ２は台車１を搬送ステーシヨ
ンに向けて前進させて移載フオーク７を搬送コン
ベア１６上に位置させ、その上に載置したパレツ
ト１０を搬送コンベア１６上に移載する（第２図
ｃ）。

そしてこれら一連の動作が終ると、台車１は再
びワーク取付けステーシヨンに戻つて次の溶接動
作に備える。

（効果） 以上述べたように本考案によれば、走行台車の
上に昇降機構を介して駆動部材を配設し、これに
よつてワーク移載部材を上下動及び旋回動させる
ようにしたので、ワークを溶接位置へ位置決めし
たり溶接処理したワークを移送台車上に移載する
手間や、移載のための装置を不要となして、保持
したワークをそのまま溶接ステーシヨンにおいて
溶接に適した向きに反転させ、かつ溶接処理を終
えたワークを次工程へ搬送する部材上に移載する
一連の工程を、単一の装置により連続して行なわ
せることを可能とし、装置の簡素化と制御の確実
性を図るとともに、設置スペースの大巾な削減を
図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す装置の斜視
図、第２図ａ乃至ｃは同上装置の各動作状態を示
す図である。 １……台車、３……レール、４……昇降用シリ
ンダ、６……パレツト反転用モータ、７……移載
用フオーク、１０……パレツト、１３……クラン
プ用シリンダ、１５……溶接ロボツト、１６……
搬送用コンベア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワーク取付けステーシヨン、溶接ステーシヨン
   及びワーク搬送ステーシヨン間を走行する台車上
   に、昇降機構により駆動されて昇降動する基板を
   取付けて、該基板上に、走行方向に延びる軸を中
   心としてワーク移載部材を旋回させる駆動機構を
   配設するとともに、該ワーク移載部材上に、ワー
   クを着脱自在に位置決め保持するクランプ部材を
   設けた自動溶接装置におけるワークの支持装置。