JPH04208858A - 遺伝子診断方法 - Google Patents

遺伝子診断方法

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JPH04208858A
JPH04208858A JP41824690A JP41824690A JPH04208858A JP H04208858 A JPH04208858 A JP H04208858A JP 41824690 A JP41824690 A JP 41824690A JP 41824690 A JP41824690 A JP 41824690A JP H04208858 A JPH04208858 A JP H04208858A
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JP
Japan
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gene
dna
rna
liposome
rna hybrid
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JP41824690A
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Yoshio Ishimori
石森 義雄
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
[00011
【産業上の利用分野]本発明は試料中に存在する特定の
遺伝子を特異的に検出することにより診断を下す遺伝子
診断方法に関する。 [0002] 【従来の技術】遺伝子(DNA)に刻み込まれた遺伝情
報は、メツセンジャーRNAを介して蛋白質又は酵素と
して表現される。この蛋白質や酵素の働きにより、様々
な化合物が生成され、それらの集合体として生物が存在
している。ヒトの遺伝子の総数は5〜10万といわれて
いる。これらの遺伝子の中に何らかの異常や変化、例え
ば欠失や重複などが生じると、生成される蛋白質の特性
、種類、熾などが変化し、結果として生体系のバランス
が崩れて遺伝病を引き起こす。したがって、逆に病因と
なっている遺伝子を検出することにより、疾患の同定や
予防ができる。同様に、遺伝病だけでなく、病原体に起
因する疾病に関しても、病原体の遺伝子を検出すること
により、疾患の同定や予防ができる。 [0003]近年、生化学分野における進歩に伴って、
前述したように遺伝子そのものに基づく診断(遺伝子診
断と呼ばれている)が可能になってきた。この遺伝子診
断には、従来の診断法と比較して、いくつかの特色があ
る。 [0004]疾病の発現の機構を考えると、生化学的な
レベルでの変化に先行して、遺伝子上での変化が生じて
いるか、病原体の感染が起こっている。したがって、遺
伝子診断では、病気という変化に先立って、すなわち発
症前や病気の潜伏期又は極めて初期に、診断や予測がで
きることが大きな特色である。 [0005]また、遺伝性の疾患に関しては、生体内の
細胞では全ての遺伝子は同一であるので、分析する臓器
や組織には依存しないことも特色の一つである。このこ
とは、特に胎児での診断では重要であり、妊婦から羊水
を採取し羊水中に浮遊している胎児の細胞を調べるだけ
で診断できる。 [00061以下、一般的な遺伝子診断の方法を簡単に
説明する。すなわち、試料から遺伝子を抽出し、必要が
あれば適当な制限酵素で断片化し、電気泳動を行った後
、サザンプロットを行い、目的とする遺伝子に対応する
遺伝子プロープ(放射性同位元素でラベルされている)
をハイブリダイズさせ、その後に低温でX線フィルムに
感光させて目的とする遺伝子の有無を確認する。しかし
、この方法では、放射性同位元素を使用することから、
診断場所が限定され、試薬の取扱いにも充分注意しなけ
ればならない。 [0007]この点を改善するために、放射性同位元素
に代わる安全なラベル剤の開発が望まれている。すでに
、アビジン−ビオチン結合を利用するもの、酵素や蛍光
物質を使用するものなどが提案されている。しかし、い
ずれも感度の点で放射性同位元素を超えるまでには至っ
ていない。また、遺伝子検出までに少なくとも2〜3日
間を要し、測定操作もかなり煩雑である。 [0008]
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安全
かつ簡便な操作により短時間で実施でき、しかも高感度
で、目的とする遺伝子を検出することができる遺伝子診
断方法を提供することにある。 [0009]
【課題を解決するための手段】本発明の遺伝子診断方法
は、試料から1本鎖遺伝子を調製する工程と、前記1本
鎖遺伝子に、目的とするDNA又はRNAと特異的に反
応するRNA又はDNA遺伝子プロープを反応させてD
NA−RNAハイブリッドを形成させる工程と、前記D
NA−RNAハイブリッドと、リン脂質及び/又は糖脂
質からなり、その内部に標識物質が封入されたリポソー
ムの表面にDNA−RNAハイブリッド、DNA又はR
NAを特異的に認識する物質を固定化させた遺伝子検出
用リポソーム試薬とを反応させる工程と、前記DNAR
NAハイブリッドと遺伝子検出用リポソーム試薬との複
合体に、抗−核酸抗体及び補体を反応させ、前記リポソ
ーム試薬が破壊されることにより流出する標識物質を検
出する工程とを具備したことを特徴とするものである。 [00101本発明において、試料から1本鎖遺伝子を
調製する操作は常法に従って行う (例えば、 [臨床
検査J、Vo1.32.No、4.p、401  (1
988)参照)。すなわち、試料溶液から2本鎖遺伝子
を抽出し、制限酵素で断片化した後、例えばアルカリ変
性して1本鎖遺伝子を調製する。 [00111本発明において、RNA又はDNA遺伝子
プロープは、目的とするDNA又はRNAの特定の塩基
配列に対して相補的な塩基配列を有するものである。R
NA又はDNA遺伝子プロープは、前記のようにして調
製された1本鎖遺伝子中に目的とするDNA又はRNA
が存在する場合、これと特異的に反応し、DNA−RN
Aハイブリッドを形成する。この遺伝子プロープにはラ
ベル剤として放射性同位元素を使用する必要は全くない
。 [00121本発明において用いられるリポソーム試薬
について、より詳細に説明する。本発明者らは先に特開
昭60−117159号において、脂質膜からなるリポ
ソームの内部に親水性の標識物質(例えば蛍光性化合物
)を封入し、その表面に親水性の抗体又は抗原を固定化
した免疫分析試薬を開示し7た。この試薬を用いた免疫
分析方法は以下のようなものである。すなわち、抗原又
は抗体が存在する試料中に前記免疫分析試薬を加え、更
に補体を加えると、抗原−抗体反応及びそれに伴う補体
の作用によってリポソームが破壊され、封入されていた
標識物質が流出する。この流出した標識物質の量と、試
料中の被検物質との間には相関関係があるので、流出し
た標識物質を所定の分析方法(例えば蛍光分析)によっ
て定量することにより、被検物質を定量することができ
る。この試薬を用いれば、封入物質の流出に伴う信号増
幅効果により、高い感度が得られ、しかも分析操作の簡
便化が期待できる。このようなリポソーム試薬を遺伝子
の検出試薬として適用できれば、放射性同位元素をラベ
ル剤として使用する場合と同レベルの感度が得られ、し
かも安全かつ簡便に操作できると考えられる。 [0013]本発明で用いられる遺伝子検出用リポソー
ム試薬において、リポソームの主要構成成分としては、
ノン脂質及び/又は糖脂質が用いられる。リン脂質及び
糖脂質は特に限定されるものではなく、例えばジパルミ
トイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジステアロ
イルホスファチジルコリン(DSPC)、ジパルミトイ
ルホスファチジルエタノールアミン(DPPE)、ジオ
レオイルホスファチジルエタノールアミン(D OPE
)、シミリストイルホスファチジルエタノールアミン(
DMPE) 、ジステアロイルホスファチジルエタノー
ルアミン(DSPE)などが挙げられる。これらリン脂
質、糖脂質中の脂肪酸炭素鎖は炭素原子数が12〜18
であることが好ましく、更に偶数であることがより好ま
しい。なお、必要に応じてリン脂質、糖脂質に対してコ
レステロールを10〜500モル%の割合で加えてもよ
く、これによって安定な多重層リポソームを調製するこ
とができる。 [00141本発明で用いられる遺伝子検出用リポソー
ム試薬において、リポソーム内に封入される標識物質と
しては、親水性であり、リポソーム外に流出した際に定
量可能な物質が選択される。このような物質としては、
例えば高濃度では自己消光により蛍光を示さないが、低
濃度(10−3M以下)で非常に強い蛍光を発するカル
ボキシフルオレセインのような蛍光性物質;リポソーム
外で酸化反応により発光するルミノールやルシフェリン
のような発光性物質;可視域又は紫外域に特異的な吸収
帯を有する吸光性化合物(水溶性色素等);酸化酵素の
作用により分解され、酸素消費又は過酸化水素生成をも
たらすグルコース、シュークロースなどの糖類及びそれ
らの酸化酵素;テトラペンチルアンモニウムのような比
較的大きなイオン性化合物;ニコチンアミドアデニンジ
ヌクレオチド(NAD)のような補酵素類;メチルビオ
ロゲンなどのラジカル化合物などが挙げられる。これら
の化合物は、検出方法、感度及びリポソームの安定性な
どの因子を考慮したうえで適宜選択される。 [00151本発明で用いられる遺伝子検出用リポソー
ム試薬において、リポソーム表面に固定化される、DN
A−RNAハイブリッド、DNA又はRNAを特異的に
認識する物質としては、抗体又は抗体の一部、又は酵素
又は酵素の一部が挙げられる。抗体は、IgG、IgE
、IgE、IgA、IgMのいかなるクラス又はサブク
ラスであってもよい。なお、感度の向上という点からは
、ポリクローナル抗体よりもモノクローナル抗体を使用
することが好ましい。また、抗体のFc部分を除去して
得られるF(ab’)2、更にこれを還元剤で還元して
得られるFab’でもよい。例えば、W、D、5tua
rtらの方法(Proc、Nat 1.Sc i、us
A、、Vol、78.No、6.pp、3751−37
54、June、1981)によりマウスで調製された
モノクローナル抗体が挙げられる。酵素としては、RN
ase又はDNase、例えばRNaseH,5L−N
ucreaseなどが挙げられる。これらのうち、DN
A−RNAハイブリッドを特異的に認識できるRNas
eHが特に好ましい。また、これらの酵素に部位特異的
突然変異を導入するなどにより修飾して、核酸分解酵素
としての活性を失わせることが好ましい。 [0016]以下、前述した遺伝子検出用リポソーム試
薬の製造方法を説明する。なお、ここではリポソーム上
に抗体又は抗体の一部、又は酵素又は酵素の一部を固定
化するための官能基として、ハロゲン化アセチル基を用
いる場合を例として説明する。 [0017]まず、所望のリン脂質又は糖脂質に、下記
式で表わされるハロゲン化アセチル基を導入する。 [0018]  Co (CH2) mNHCOCH2
X(mは0〜12の整数であり、mの数を適当に設定す
ることにより脂質分子と官能基とを結合させるスペーサ
すなわち(CH2)mの長さを選択できる。XはC1,
Br又はI)。 [0019]例えば、3−アミノプロピオン酸(NH2
(CH2)2 C00H)又は5−アミノ吉草酸(NH
2(CH2)4 C00H)などのω−アミノ酸のアミ
ン基をt−ブトキシカルボニル基(以下、Boc基と記
す)などで保護した後、N−ヒドロキシサクシンイミド
(H3I)及びN、 N’−ジシクロへキシルカルボジ
イミド(DCCD)とともにトリエチルアミン(TEA
)存在下でアミノ基含有脂質(例えばDPPE)と反応
させ、その後に塩酸などで保護基をはずす。なお、ω−
アミノ酸のアミノ基をBoc基などで保護した後、H8
I及びDCCDとTEA存在下で反応させてサクシンイ
ミドエステルを合成し、このサクシンイミドエステルと
アミノ基含有脂質とを反応させ、その後に保護基をはず
してもよい。次に、得られたスペーサ付き脂質に、ハロ
ゲン化酢酸をH3I及びDCCDとともにTEAの存在
下に反応させる。
【0020】また、予めω−アミノ酸のカルボキシル基
をエステル化して保護し、ハロゲン化酢酸と結合させ、
保護基をはずした後、アミノ基含有脂質、H3I及びD
CCDとTEA存在下で反応させてもよい。 [00211このようにして合成される脂質の精製には
、分取用薄層クロマトグラフィーを用いると簡便である
。 [00221次いで、前記のようにして得られたーC0
(CH2)m NHCOCH2X基を有するリン脂質及
び/又は糖脂質、及び必要に応じてコレステロールや他
の脂質の適当量をフラスコに入れ、溶媒を加えて溶解・
混合させた後、溶媒を吸引除去して乾燥する。この結果
、フラスコ壁面に脂質薄膜が形成される。つづいて、フ
ラスコ内に適当な標識物質を含有する水溶液を加え、適
当な温度まで加温した後、密栓して振とうすることによ
り多重層リポソームの懸濁液を調製する。 [0023]一方、DNA−RNAハイブリッド、DN
A又はRNAを特異的に認識する物質には、ペプシンな
どの酵素による処理及び還元処理を施してSH基を導入
するか、又はN−サクシンイミジル−3−(2−ピリジ
ル)ジチオプロピオネート(SPDP)などの二官能性
試薬と反応させた後に還元してSH基を導入しておく。 [0024]更に、前記リポソーム懸濁液と前記DNA
−RNAハイブリッド、DNA又はRNAを特異的に認
識する物質とを適当な緩衝液中で反応させることにより
、リポソーム表面に一〇〇(CH2) mNHCOCH
2S−結合を介してDNA−RNAハイブリッド、DN
A又はRNAを特異的に認識する物質を固定化させるこ
とができる。 [00251本発明において、抗−核酸抗体、例えばウ
サギ抗−核酸抗体は、常法に従って調製することができ
る(「蛋白質 核酸 酵素」臨時増刊、Vol、11゜
No、 15. pp、 1452−1457 (19
66)参照)。また、補体としては、例えばモルモット
の血清を適当に希釈して使用する9 [0026]以下、本発明の遺伝子診断方法の一例を図
1を参照してより詳細に説明する。ここでは、ヒト血清
から肝炎ウィルス(HBV)遺伝子を検出する場合を例
として説明する。 [0027]まず、被検遺伝子試料溶液(血清)1から
2本鎖DNA2を抽出し、これを適当な制限酵素で切断
して断片化した後、例えばアルカリ変性して1本鎖DN
A3を調製する。この際、−本鎖DNA5どうしのセル
フ・ハイブリダイゼーションを防止するために70℃以
上で反応させることが望ましい。溶液を中和した後、5
0〜60℃まで冷却し、F(BV遺伝子に対するRNA
遺伝子プロープ4を50%ホルムアルデヒド存在下で反
応させる。被検遺伝子試料溶液1中にHBV遺伝が存在
する場合には、この反応によってDNA−RNAハイブ
リッド5が形成される。次いで、反応液を適当な緩衝液
で適当に希釈し、遺伝子検出用リポソーム試薬6を加え
て一定時間反応させる。更に、適当な濃度のウサギ抗−
核酸抗体7及び補体8を加えて再び一定時間反応させる
。 DNA−RNAハイブリッド5が形成されている場合に
は、この反応によってリポソーム試薬6が破壊されて、
標識物質が流出するので、これを適当な方法(例えば蛍
光分光光度計など)で測定することにより、HBV遺伝
子の存在を判定することができる。 [0028)この場合、遺伝子検出用リポソーム試薬と
被検遺伝子との充分な反応に要する時間・温度・pHな
どの反応条件は、被検遺伝子及び対応する遺伝子プロー
プの種類(長さ、塩基配列など)、リポソーム試薬の特
性、更にはリン脂質又は糖脂質に化学結合された物質(
DNA−RNAハイブリッド、DNA又はRNAを特異
的に認識する)の種類、量、純度などによって異なる。 このため、個々の場合に応じて、最適な反応条件及び緩
衝液を設定することが望ましい。 [0029]本発明の遺伝子診断方法では、リポソーム
試薬中の標識物質の流出による増幅効果により、遺伝子
プロープのラベル剤として放射性同位元素を使用する従
来法と同程度の感度が得られる。しかも、放射性同位元
素を使用しないので、測定場所を選択する必要もなく安
全に操作できる。また、DNA−RNAハイブリッドな
どを分離する操作を行わなくてもよいので、測定時間が
短くてすみ、装置による自動化も容易である。更に、目
的とする遺伝子の種類にかかわらず、共通のリポソーム
を使用することができ、試薬開発費の大幅な削減が期待
できる。 [00301本発明の方法を実施するための自動遺伝子
検出装置を図2に示す。ターンテーブル11上には多数
の反応セル12がリング状に配列されている。ターンテ
ーブル11は間欠的に回転する。反応セル12には、予
めRNAプロープ溶液が入れられている。移動している
各反応セル12には、順次、試料から前処理により調製
された一本鎖DNA溶液13、希釈液14、リポソーム
試薬15、抗−核酸抗体溶液16、補体溶液17がそれ
ぞれポンプ18を通して供給される。反応後の溶液は、
蛍光分光光度計19により蛍光強度が測定される。ポン
プ18及び蛍光分光光度計19の動作はCPU20によ
りプログラム制御される。 [00311
【実施例]以下、本発明の詳細な説明する。 [0032]実施例1本実施例において用いた試薬のう
ちジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、
ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミン(DP
PE)、コレステロールはシグマ社製のものを用いた。 他の試薬は市販品(特級)を精製せずに用いた。なお、
水は全てイオン交換水を用いた。 [0033]  (A)モノクローナル抗−DNA−R
NAハイブリッド認識抗体を固定化したリポソーム試薬
の調製 (1)NH2(CH2)4 Co  DPPE (以下
、NH2−C5−DPPEのように略す)の合成(a)
Boc−5−アミノ吉草酸の合成5−アミノ吉草酸(A
ldrich社製)1.17g[10ミリモル]にトリ
エチルアミン(TEA)3ミリ[約20ミリモル]及び
水10m1を加えて溶解した。 この溶液に2− (t−ブトキシカルボニルオキシイミ
ノ)−2−フェニルアセトニトリル(ペプチド研究所製
商品名Boc−ON)2.7g [11ミリモル]をジ
オキサン10m1に溶解した溶液を添加し、室温で3時
間撹拌する二とにより、5−アミノ吉草酸のアミノ基を
Boc基で保護した。反応後、反応液をロータリーエバ
ポレータで濃縮し、酢酸エチル、5%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、5%クエン酸水溶液の順で抽出・精製した。 最後に、無水硫酸ナトリウムで脱水し、低温で結晶化さ
せてBoc−5−アミノ吉草酸を得た。収率は70%で
あった。 [0034]  (b)Boc−5−アミノ吉草酸サク
シンイミドエステルの合成 りoc−5−アミノ吉草酸0.23g [1ミリモル]
をクロロホルム20m1に溶解し、N−ヒドロキシサク
シンイミド(H3I:ペプチド研究新製)0.13g[
1,1ミリモル]及びジシクロへキシルカルボジイミド
(DCCD;ペプチド研究新製) 0. 25g[1,
2ミリモルJを添加した後、室温で3時間撹拌した。反
応後、ロータリーエバポレータで溶媒を除去し、生成物
に酢酸エチル30m1を加えて溶解し、ろ過して沈殿物
を除去した。再び溶媒を除去し、生成物をクロロホルム
5mlに溶解した。このBoc−5−アミノ吉草酸サク
シンイミドエステル[約0. 2ミリモル/mlと仮定
]溶液を、以下の反応に使用した。 (0035]  (C)NH2C3−DPPHの合成り
PPE70mg [100マイクロモル1をクロロホル
ム20m1に懸濁し、これにTEA50μl及び前記B
o(−5−アミノ吉草酸サクシンイミドエステル1ml
し約200マイクロモル]を加え、20℃で1晩撹拌し
、サクシンイミド残基とDPPEとの交換反応を行った
。反応後、メタノール及び3%クエン酸水溶液を用いて
TEAを抽出し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、ロータ
リーエバポレータを用いて溶媒を除去した。次に、生成
物に1M塩酸/酢酸1.5ミリを加えて溶解し、37℃
で1時間放置し、Boc基をはずした。反応液をロータ
リーエバポレータで濃縮した後、メタノール及びクロロ
ホルムで繰り返し洗浄し、塩酸及び硫酸を除去した。 次いで、クロロホルム/メタノールエフ/3混合溶媒を
展開溶媒として用い、シリカゲルを吸着剤とする分取用
薄層クロマトグラフィー(#5717、メルク社製)に
より、生成物を精製した。NH2−Cs −DPPEの
収率は60%であった。 [0036]  (2)ブロモアセチル(BrAc)−
NHC5,−DPPEの合成 ブロモ酢酸140mg[1ミリモル]をクロロホルム3
0m1に溶解し、H3I 140mg [1,2ミリモ
ル]及びDCCD250mg [1,2ミリモル1を添
加し、室温で3時間反応させた後、ロータリーエバポレ
ータで溶媒を除去した。生成物に酢酸エチル30m1を
加えた。生じた白色沈殿をろ別し、再び溶媒を除去した
後、クロロホルム10m1に再溶解させた。 [00371次に、(1)で調製したNH2Cr、 −
DPPEのクロロホルム溶液的10m1[50マイクロ
モル1に、前記溶液1ml及びTEA50ulを加え、
室温で1晩反応させた。反応後、溶液を濃縮し、クロロ
ホルム/メタノールエフ/3混合溶媒を展開溶媒として
、分取用薄層クロマトグラフィーにより、生成物を精製
した。BrAc −NH−C5−DPPEの収率は50
%であった。なお、最終生成物は1mLiの濃度となる
ようにクロロホルムで希釈した。 [0038]  (3)リポソームの調製使用した脂質
は全てクロロホルム又はクロロホルム/メタノール(2
/1)混合溶媒に溶解した。 [003915mMのDPPC200μl、10mMの
コレステロール100μm、 (2)で調製した1mM
のBrAc −NH−Cs −DPPE50μm及び5
mMのステアリルアミン25μmを、10m1容量のナ
シ型フラスコに入れ、更にクロロホルム2mlを加えて
よく混合した。約40℃の水浴中でロータリーエバポレ
ータにより溶媒を除去した。フラスコ内に、再びクロロ
ホルム約2mlを加えて充分に撹拌した後、再度ロータ
リーエバポレータにより溶媒を除去した。この操作を数
回繰返すと、フラスコ壁面に脂質薄膜が形成された。つ
づいて、フラスコをデシケータ中に移して真空ポンプで
約1時間吸引して溶媒を完全に除去した。    ”[
00401次いで、フラスコ内に、0.2Mのカルボキ
シフルオレセイン(イーストマンコダック社製、pH7
,4二以下、CFと記す)溶液100μlを添加し、フ
ラスコ内部を窒素で置換した後、密栓して約60℃の水
浴中に約1分間浸漬した。つづいて、VOrteXミキ
サーを用い、フラスコ壁面の脂質薄膜が完全に消失する
までフラスコを激しく振とうした。この操作により多重
層リポソーム懸濁液が調製された。更に、リポソーム懸
濁液に、0.01MのHEPES緩衝液(0,85%N
aC1含有、pH7,45:以下、HBSと記す)を少
量添加した後、全て遠心チューブに移し4℃において1
5000rpmで20分間遠心する操作を数回繰返した
。最後に、10mMのホウ酸緩衝液(0,85%NaC
1含有、pH9,0:以下、BBSと記す)を用いて、
セラムチューブ(コーニング社製)にリポソームを移し
、1度遠心分離して上澄を除去した。得られたリポソー
ムは、後述するモノクローナル抗−DNA−RNAハイ
ブリッド認識抗体(Fab−)の固定化反応に使用する
まで冷蔵庫に保存した。 [00411(4)モノクローナル抗−DNA−RNA
ハイブリッド認識抗体の修飾 W、D、5tuartらの方法(Proc、Nat 1
゜Sc i、 USA、 、 Vo 1. 78. N
o、  6.  pp、  3751−3754.Ju
ne、1981)に従ってマウスで調製された、モノク
ローナル抗−DNA−RNAハイブリッド認識抗体(サ
ブクラスIgG+)溶液100μlを0.1Mの酢酸緩
衝液(pH4,5)を用いて透析し、ペプシン(シグマ
社製)10Mgを添加し、37℃で1時間反応させた。 この反応により、抗体にSH基を導入した。次(−高速
液体クロマトグラフィーによりF (ab=)2分画の
みを分取した。このF(ab−)2分画を含む0.1M
リン酸緩衝液(pH6,0)にメルカプトエチルアミン
・塩酸塩10mgを加え、37℃で90分間反応させ、
ゲルろ過(セファデックスG−25ゲル、BBSろ過液
)により、遊離のSH基を含有するタンパク分画(Fa
b’)のみを分取した。このタンパク分画の溶液の容量
は0. 5ml、濃度はOD280nm、=1であった
。 [0042]  (5)モノクローナル抗−DNA−R
NAハイブリッド認識抗体のリポソームへの固定化前記
リポソーム懸濁液とFab’の溶液とを混和し、20℃
で44時間撹拌・反応させた。反応後、ゼラチン−ベロ
ナール緩衝液(以下、GVB−と記す)で3回洗浄した
。得られた遺伝子検出用リポソーム試薬を、GVB  
2mlに懸濁させて4℃で保存した。 [00431(B)遺伝子検出用リポソーム試薬の評価
前記のようにして調製された遺伝子検出用リポソーム試
薬を遺伝子検出に使用するに先立ち、リポソーム表面に
抗体が固定化されていることを確認するために、以下の
ようにして免疫分析を行った。 (0044]予めウサギ抗−マウスIgG抗体(D a
 kO社製)をGVB2”  (GVB−に0.5mM
のMgCl2及び0.15mMのCa C12を添加し
たもの)で10〜106倍に希釈しておいた。これらの
溶液各10μlに、前記遺伝子検出用リポソーム試薬の
10倍希釈**液10μl及び補体(モルモット血清;
補体価=250)の80倍希釈溶液50μlを添加し、
37℃で30分間反応させた。反応後、0.01MのE
DTA−ベロナール緩衝液100 /41で反応を停止
させ、各濃度のウサギ抗−マウスIgG抗体溶液につい
て、流出したCF量を蛍光分光光度計(MTP−32、
コロナ電気製)により励起波長490nm、蛍光波長5
20nmの条件で測定した。そして、次式に基づいて相
対蛍光強度、すなわち溶出率を計算した。 [00451相対蛍光強度= (F e−Fo ) /
 (F a −Fo)X100ここで、Fe:実測した
蛍光強度、Fo :ウサギ抗−マウスIgG抗体を除い
たGVB2”−を加えたとき(リポソームが全く破壊さ
れていないとき)の蛍光強度、Fa:脱イオン水を添加
してリポソームを全て破壊した時の蛍光強度である。な
お、標準値として10−7及び10−8MのCF溶液の
蛍光強度を用いた。 [0046]この測定結果を図3に示す。図3から明ら
かなように、この遺伝子検出用リポソーム試薬はウサギ
抗−マウスIgG抗体と特異的に反応しており、リポソ
ーム表面にモノクローナル抗体が固定化されていること
が確認された。 [00471(C)ヒト血清中のHBV遺伝子の検出前
述した遺伝子検出用リポソーム試薬を用い、ヒト血清中
のHBV遺伝子の検出を試みた。 (00481常法に従い、ヒト血清から2本鎖DNAを
抽出し、制限酵素Pstlで断片化した後、アルカリ変
性して1本鎖DNAを調製した。このようにして調製さ
れた1本鎖DNAとHBV遺伝子のRNA遺伝子プロー
プ(第−化学層)とを1mlのGVB2+ (50%ホ
ルムアミド含有)中において、60℃で30分間反応さ
せてハイブリダイズさせた後、この反応液をGVB2+
で10倍に希釈し、予めGVB2+で10倍に希釈した
前記遺伝子検出用リポソーム試薬の懸濁液100μlを
添加し、37℃で30分間インキュベートした。次に、
ウサギ抗−核酸抗体(ウサギ血清を予めGVB2+で1
0倍に希釈)100μl及び補体(モルモット血清を予
めGVB2+で20倍に希釈)100μlを添加し、3
7℃で更に30分間インキュベートした。 [0049]そして、流出したCF量を蛍光分光光度計
により励起波長490 nm、蛍光波長520 nmの
条件で測定した。表1に10検体の相対蛍光強度を示す
。このうち、#1〜7は肝炎患者、#8〜10は正常人
の血清試料である。 [00501 【表1] 検体番号(#)    1 2 3 4 5 6 7 
 B  9 10相対賞光強度(%)  15 32 
30 28 42 13 27 11 6 1表1から
明らかなように、肝炎患者のみからHBV遺伝  ※出
用リポソーム試薬を用い、標準のHBV遺伝子に対す子
が検出されていることがわかる。また、前記遺伝予検※
5θ る検出感度を調べたところ、約1pgのDNA量
から検出回能であり、放射性同位元素でラベルした遺伝
子プロープを用いる従来法とほぼ等感度であることが示
された。 [0051]実施例2 リポソーム表面に固定化させる抗体として、RNAを特
異的に認識するモノクローナル抗体(実施例1と同様に
W、D、5tuar tらの方法に従ってマウスで調製
された)を用いた以外、他の試薬は全て実施例1と同一
の**ものを用いて、遺伝子検出用リポソーム試薬を調
製した。 [0052] この遺伝子検出用リポソーム試薬を用い
、実施例1と同様にして、HBV遺伝子の検出を試みた
。 表2に10検体(実施例1で用いた試料と同一)の相対
蛍光強度を示す。 [0053] 【表2】 検体番号(参)    1 2 3 4 5 6 7 
8 9 1@相相対先光度(%)  22 25 25
 20 21 22 24 3 5 3表2から明らか
なように、実施例1とほぼ同様の結果が得られている。 また、この遺伝子検出用リポソーム試薬について、標準
のHBV遺伝子に対する検出感度を調べたところ、実施
例1と同様に約1pgのDNA量から検出可能であり、
放射性同位元素でラベルした遺伝子プロープを用いる従
来法とほぼ等感度であることが示された。 [0054]実施例3 大腸菌由来のRNase  Hの活性中心に、K、Ka
tayanag iらの方法(Nature、Vol、
34、pp、306−309.20.Sep、1990
)※※により、部位特異的突然変異を導入し、RNas
eとしての分解活性を失活させた。この酵素に、二官能
性架橋剤として5PDP  (ファルマシア社製)、及
び還元剤としてジチオトレイトールを反応させ、SH基
を導入した。この酵素をリポソーム表面に固定化して、
リポソーム試薬を調製した。 [0055]この遺伝子検出用リポソーム試薬を用いて
、実施例1と同様に、HBV遺伝子の検出を試みた。 表3に示すように、実施例1と同様な結果が得られた。 [0056]
【表3】 検体番号(参’)    1 2 3 4 5 6 7
 8 9 10相対蛍光強度(%)  28 30 3
1 25 32 27 2ラ 545[0057]
【発明の効果】以上詳述したように本発明の遺伝子診断
方法は、安全かつ簡便な操作により短時間で実施でき、
しかも高感度で目的とする遺伝子を検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遺伝子診断方法を示す説明図。
【図2】本発明の遺伝子診断方法を実施するための自動
遺伝子検出装置を示す図。
【図3】本発明の遺伝子検出用リポソーム試薬とウサギ
抗−マウスIgG抗体希釈液との反応による相対量光強
★★度を示す図。
【符号の説明】
■・・・試料溶液、2・・・2本鎖遺伝子、3・・・1
本鎖遺伝子、4・・・RNA遺伝子プロープ、5・・・
DNA−RNAハイブリッド、6・・・遺伝子検出用リ
ポソーム試薬、7・・・抗−核酸抗体、8・・・補体、
11・・・ターンテーブル、12・・・反応セル、13
・・・1本鎖DNA溶液、14・・・希釈液、15・・
・リポソーム試薬、16・・・抗−核酸抗体溶液、17
・・・補体溶液、18・・・ポンプ、19・・・蛍光分
光光度計、20・・・CU0
【図2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料から1本鎖遺伝子を調製する工程と、
    前記1本鎖遺伝子に、目的とするDNA又はRNAと特
    異的に反応するRNA又はDNA遺伝子プロープを反応
    させてDNA−RNAハイブリッドを形成させる工程と
    、前記DNA−RNAハイブリッドと、リン脂質及び/
    又は糖脂質からなり、その内部に標識物質が封入された
    リポソームの表面にDNA−RNAハイブリッド、DN
    A又はRNAを特異的に認識する物質を固定化させた遺
    伝子検出用リポソーム試薬とを反応させる工程と、前記
    DNA−RNAハイブリッドと遺伝子検出用リポソーム
    試薬との複合体に、抗−核酸抗体及び補体を反応させ、
    前記リポソーム試薬が破壊されることにより流出する標
    識物質を検出する工程とを具備したことを特徴とする遺
    伝子診断方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009532167A (ja) * 2006-04-03 2009-09-10 ギブン イメージング リミテッド 生体内分析のための装置、システムおよび方法

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