JPH0420815Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、平板の平面内の搬送装置に関し、さ
らにはテーブルと平板の下面の間に磁気吸引力を
保持させながらテーブルに搭載したワークを移送
させる装置である。

〔従来の技術〕

従来、この種装置として、トロリーコンベヤー
により決められた移動路を搬送したり、リニヤモ
ータカーのように定まつた移動路を磁気で支持さ
せながら搬送するようにした手段は公知である。

例えば、実開昭56−12526号公報材料支持装置
［以下、これを「従来例」という］がみられる。

この従来例は、板状の材料を支持する材料支持
装置にかんするもので、ワークを支持するワーク
支持テーブルに、ワークを吸収固定自在のワーク
吸着固定装置を装着して設け、前記ワークの移送
時にワークを支持する減摩装置を、前記ワーク吸
着固定装置の上部に対して出没自在に前記ワーク
支持テーブルに装着して設けた材料支持装置であ
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のように、従来は移動路が決められた搬送
しか行えないため、一つの搬送路が他の搬送路と
交叉したり、あるいは１本の移動路には同方向へ
移動するワークしか搬送できなかつたり、搬送効
率が悪かつた。

また、既設の設備がある工場内等に新規に搬送
路を追加する場合は、特に、既設の設備をよけな
がら移動路を設置するため、空間の利用効率が低
かつた。

さらに、前記従来例のワーク吸着固定用電磁石
の働きは、ワークの固定専用であり、ワークの移
動中不用意に近づけると、磁気吸引力によつて無
用の抵抗を生じるので、ワーク移動中は吸引力の
影響がない位置まで退避させておかねばならない
という不具合があつた。

ここにおいて、本考案は、従来手段並びに従来
例における難点を全て克服し、平板の下面にキヤ
スターと永久磁石を備えるこの種装置の永久磁石
を上下して平板と永久磁石を吸着あるいは離脱さ
せるようにした平面内移送装置を提供すること
を、その目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、ガイド部は鋼板等の強磁性体からな
る平板が天井や梁等により支持され、 この平板の下面に対向して、 ３個以上のキヤスターと永久磁石と、この永久
磁石を上下させるジヤツキとよりなる可動部を設
け、 移送するワークを可動部に搭載するときおよび
目的位置に到達したときは、永久磁石を平板に接
触させ、 移動中は、可動部を安全に支持できる吸引力を
保つ空隙になるように平板から離脱させ、 他の移送手段で可動部を目的位置へ搬送する平
板内移送装置である。

〔作用〕

可動部にワークを搭載するときおよび目的位置
に到達してワークを降下するときは、永久磁石を
平板下面に磁気吸着させ、 可動部がワーク搬送中は、永久磁石を平板下面
から離脱させ、永久磁石の平板への磁気吸引力に
より可動部を落下しないように保持し、他力によ
り移送する。

過大速度になると、平板に発生する過電流によ
り可動部へダイナミツクブレーキがかかる。

〔実施例〕

本考案の一実施例における断面で表わした側面
図を第１図に示す。

第２図は固定部平板の下面からみた可動部の上
面図（平面図）である。

すべての図面において、同一符号は同一部分を
表わす。

天井や梁等に支持され案内部を形成する強磁性
体よりなる平面状のガイド部１の下面に対向させ
て、可動部１２を設ける。

可動部１２は、移送中に円滑な搬送ができるよ
うに３個以上のキヤスター３と、おおよそ中心位
置にに永久磁石２をそなえ、永久磁石２をガイド
部１の方向に上下させるウオーム８とギヤー７と
ナツト５よりなるセルフロツク機能を有するジヤ
ツキ部１３と、永久磁石２の回り止めおよび案内
をするガイド棒９をそなえた架台４がテーブル１
０の上に固着し配設してある。

可動部１２のキヤスター３は固定部のガイド部
１の下面と接触しつつ、永久磁石２の磁気吸引力
に保持されながら、ガイド部１の平面内を自在に
転動する。

なお、ジヤツキ部１３はロツク機能を有する他
の機構、例えばブレーキ付ギヤー装置で永久磁石
２を上下させるようにしてもよい。

また、永久磁石２の回り止めはキー溝により、
ナツト５を案内させるようにしてもよい。

さらに、テーブル１０の下部に図示していない
が、フツクやカゴ等を設け、ワークを搭載する。

本考案の作用はこうである。

ワークの搭載位置においては、ジヤツキ部１３
により永久磁石２をガイド部１の下面に吸着させ
て、可動部１２を保持させ、ワークを搭載する。

ワークの搭載が完了すると、ウオーム８を回
し、ナツト５に固着した永久磁石２はワークおよ
び可動部の重量を安全に支持できる空隙になるよ
うに、ガイド部１から磁気吸引力を保持しなが
ら、離脱させる。

この状態で、可動部１２をワークの搬送位置に
向けて押したの引いたりすると、キヤスター３が
ガイド部１の下部面内を転動しワークを移送す
る。

目的位置にワークが達すると、再びジヤツキ部
１３によりガイド部１に永久磁石２を吸着させ
て、その位置を保持し、ワークを取り外す。

さらに、可動部１２の移送中に速度が上がりす
ぎると、永久磁石２の作る磁束により、ガイド部
１の対向面に過電流が流れ、ダイナミツクブレー
キとして作用する。

しかして、本考案の他の実施態様として、ガイ
ド部１の上面をキヤスター３を介して走行させ、
永久磁石３によるブレーキ動作を行なわせる手段
も可能である。

〔考案の効果〕

かくして本考案によれば、単純な機構で、懸下
吸引式の円滑に動作する平面内移送が可能とな
り、移送速度が過度になると、ダイナミツクブレ
ーキ機能が働き、安全性の高い安価な面内移送が
できる。

しかも天井や梁から懸下させた平面状のガイド
部の下面を搬送するので、地上設置物の干渉がな
いワークの移送が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の構成を示す側断面図、第２図
は可動部の平面図である。 １……ガイド部（平板）、２……永久磁石、３
……キヤスター、４……架台、５……ナツト、６
……シヤフト、７……ギヤー、８……ウオーム、
９……ガイド棒、１０……テーブル、１１……ス
プロケツト、１２……可動部、１３……ジヤツキ
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 天井や梁に支持された強磁性体の平板よりな
   るガイド部１と、 ガイド部１の下面に接触し転動する複数個の
   架台４に固定したキヤスター３と、ガイド部１
   の下面方向にナツト５を介し永久磁石２を上下
   させるジヤツキ部１３とをテーブル１０上に固
   定した可動部１２とより成る ことを特徴とする平面内移送装置。 ２ 前記テーブル１０の下部にワーク搭載装置を
   設けた 請求項１記載の平面内移送装置。