JPH04207700A - ステレオ再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、２チャンネル以上のチャンネルを有するステ
レオ信号に対して、複数個の時間遅延手段と、複数個の
スピーカとを最適に組合わせるステレオ再生装置に関す
るものであり、一般家庭用のステレオ装置ばかりでなく
、カーオーディオ装置、コンサートのためのＰＡ（パブ
リックアドレス）装置、映画館等の音声再生装置等にお
いて、聴者の前方左右の音像方向定位や、音場の拡がり
惑を良質に再生できるサービスエリアを、その各々のス
ピーカの直前の領域までに拡大できるステレオ再生装置
に関するものである。

従来の技術 一般家庭用のステレオ装置の場合を図面を参照しながら
説明する。

第３図は、市販の２チャンネルソース（例えばコンパク
トディスク等）の音声信号３１．３２を聴者Ｍ１の前方
左右のスピーカ１，２で再生する場合を示している。こ
の場合、聴者３は、上記スピーカ１，２を底辺とする２
等辺三角形の頂点に位置している。尚、一般には、正三
角形の頂点が最適位置とされている。

さて、この場合、上記２個のスピーカ１．２で再生され
る音像の定位方向の範囲、あるいは音場の拡がり惑の範
囲は、第３図のＡで示される領域となる。

第４図は、第３図で示した装置と全く同一でありながら
、聴者３の位置のみが、異なっており、聴者３が、右ス
ピーカ２の直前に位置した場合を示している。

この場合、第３図と全く同一の音声信号Ｓ１゜Ｓ２を２
個のスピーカ１，２により再生しても、その再生される
音像の定位方向の範囲、あるいは、音場の拡がり感の範
囲は、第４図のＢで示される領域となる。つまり、音像
は右スピーカ２の方向付近のみに限定されるのであり、
聴者３の前方左右の音像方向定位や、音場の拡がり惑は
、良質に再生されていない。

一般家庭において、２個の左右のスピーカを底辺とする
正三角形の頂点で聴くことは、住宅事情の悪化から、ま
れとなっており、特に、ステージの左右に２個のスピー
カを配置して、大人数の聴衆に聴かせるコンサートの場
合、各々のスピーカの前の席に座る場合も充分考えられ
るし、カーオーディオ装置の場合、運転手と左右２個の
スピーカの関係は、まさに第４図に示す通りである。

すなわち、従来のステレオ装置−において、良質な音像
方向定位および音場の拡がり感が再生できるのは極端に
言えば、１点あるいは線であり、それをはずれると、前
方の１個のスピーカのみが再生された場合と等価に知覚
されるという欠点があった。

発明が解決しようとする課題 すなわち、上記従来の構成では、聴者の前方左右２個の
スピーカ再生でありながら、聴者の受聴位置が正三角形
の頂点でなく、上記２個のスピーカのどちらか一方に片
寄り、かつ近付いた場合、良質な音像方向定位および音
場の拡がり感が再生できないという問題点を有していた
。

本発明は、上記問題点に鑑み、良質な音像方向定位およ
び音場の拡がり感を再生できるサービスエリアを、従来
の前方２個のスピーカを底辺とする２等辺三角形の頂点
を含めて、上記各々の２個のスピーカの直前まで拡大さ
せたステレオ再生装置ヲ、ローコストにて提供するもの
でアル。

課題を解決するための手段 上記問題、点を解決するために本発明は、時間遅延手段
入力信号と出力信号の位相を逆にする入力反転手段と増
幅器、スピーカという構成を備えたものである。

作用 本発明は、上記の構成によって、２個のスピーカの中心
軸上ばかりでなく、２個のスピーカの一方のスピーカの
直前の受聴位置でありながら、良質な音像方向定位と音
場の拡がり感を再生することができるため、多人数のコ
ンサートにおいて、良質の音像を提供できるサービスエ
リアを非常に拡大したり、車室において、運転席や助手
席や後部座席の広い範囲に同時に良質の音像を再生する
ことが可能となる。

実施例 以下、本発明の一実施例のステレオ再生装置について図
面を参照しながら説明する。

第１図は、本発明の一実施例におけるステレオ再生装置
のブロック図である。以下、第１図を説明する。

入力端子１０．１１に人力された音声信号ＳＬ、Ｓ２は
３分岐手段１２．１３により３分岐され、各々の第１の
信号は時間遅延器１４．１５に人力される。上記時間遅
延器１４．１５により、数ミリ秒〜数１０ミリ秒程度の
時間遅延された信号Ｓ３．Ｓ４は、増幅器２２．２４に
より電力増幅され、聴者Ｍの前面左右に配置されたスピ
ーカ４．６により再生される。

上記３分岐手段により３分岐された第２の信号は、各々
、時間遅延器１６．１７に入力される。上記時間遅延器
１６．１７により、数ミリ秒〜数１０ミリ秒程度の時間
遅延された信号Ｓ５，３６は、入力信号に対して出力信
号の位相を逆位相とする位相反転器１８．１９に入力さ
れる。その入力信号の出力信号３７．３８は、増幅器２
１．２４により電力増幅され、聴者Ｍ１の前面左右に配
置されたスピーカ３゜７により再生されるのである。

一方、上記３分岐手段により３分岐された第３の信号は
、各々加算器２５に入力される。上記加算器２５により
加算された信号Ｓ９は、増幅器２０により電力増幅され
、聴者Ｍ１の前面正面に配置されたスピーカ５により再
生されるのである。

その良質な音像定位と音場の拡がり惑を再生できる領域
を第１図にＡｌ、Ａ２．Ａ３で示す。スピーカ４とスピ
ーカ５で囲まれる領域Ａｌは、受聴者Ｍ２の信号の場合
、スピーカ５とスピーカ６で囲まれる領域Ａ２は、受聴
者Ｍ３の位置の場合、スピーカ４とスピーカ６で囲まれ
る領域Ａ３は、受聴者Ｍ１の場合を各々示す。

以下、各々の機能について、詳しく説明する。

まず第２図により、第１図に示した上記時間遅延器１４
．１５．１７の遅延時間の設定方法を説明する。

なお、第２図に示すスピーカ及び聴者に付けた符号は、
第１図と同一機能を有する。

まず、第１図に示す時間遅延器１４．１５の遅延時間Ｔ
Ｉ、Ｔ２の設定方法を説明する。良質な音像方向定位と
音場の拡がり感が得られる受聴す〒ビスエリアＷの左ス
ピーカ４の前方距離ＬＯに位置する聴者をＭ２、右スピ
ーカ６の前方路ＭＬ３に位置する聴者をＭ３とする。ま
た、上記受聴サービスエリアＷの中央に位置する上記聴
者Ｍ１の前方に配置したスピーカ５から、上記聴者Ｍ２
又は、Ｍ３までの距離は、各々等しくなり、Ｌ２とする
。

以上から、上記遅延時間Ｔｌ、Ｔ２は次の（１）式。

（２）式で表現される。

つまり、聴者Ｍ２にとって、第１図に示す上記入力信号
Ｓ１を再生する左スピーカ４と、入力信号Ｓ２を再生す
る右スピーカ６の距離が異なるため、その距離差（Ｌ２
−ＬＯ）に相当する時間遅延が必要となる。一方、上記
聴者Ｍ３にとって第１図に示す入力信号Ｓ１を再生する
左スピーカ５と、入力信号Ｓ２を再生する右スピーカ７
の距離が異なるため、その距離差（Ｌ２−Ｌ３）に相当
する時間遅延が必要となる。

次に、第１図に示す、時間遅延器１６．１７の遅延時間
Ｔ３．Ｔ４の設定方法及び入力反転器１８．１９の動作
を説明する。

既に説明した通り、聴者Ｍ２の位置においては、第１図
に示す上記入力信号Ｓ１をスピーカ４にて、入力信号Ｓ
２をスピーカ５にて再生し、一方聴者Ｍ３の位置におい
ては、上記入力信号Ｓ１をスピーカ５にて、入力信号Ｓ
２をスピーカ７にて再生するのである。

しかしながら、聴者Ｍ２の位置においては、本来、聴者
Ｍ３の入力信号Ｓ１を再生するスピーカ５の漏れ音Ｐ１
が、聴者Ｍ２の右から入射し、−方、聴者Ｍ３の位置に
おいては、聴者Ｍ２の入力信号Ｓ２を再生するスピーカ
６の漏れ音Ｐ２が聴者Ｍ３の左から入射する。この漏れ
音ＰＬ、Ｐ２は、良質の音像方向定位及び音場の拡がり
感の創成を阻害する。

そのため、聴者Ｍ２においては、その漏れ音Ｐ１を消去
あるいは減衰させるため、さらにもう１個のスピーカ３
から逆位相の信号を再生するのである。スピーカ３と聴
者Ｍ２までの距離をＬｌ、上記スピーカ５と聴者Ｍ２ま
での距離をＬ２とすると、上記時間遅延器１６の遅延時
間Ｔ３は（３）式でし 同様に、聴者Ｍ３においては、その漏れ音Ｐ２を消去あ
るいは減衰させるためのスピーカ７と聴者Ｍ３までの距
離をＬ５、上記スピーカ５を聴者Ｍ３までの距離をＬ２
とすると、時間遅延器１７の遅延時間Ｔ４は、（４）式
で表現される。

（Ｌ２−Ｌ５） Ｔ４＝　　　　　　　　（秒）・・・（４）第５図は、
第１図、第２図で説明した本発明の実施例において、上
記スピーカ３．４又は７．６を複数のキャビネットでな
く、単一のキャビネット３０．３１に各々装備した場合
である。この場合、見掛は上、スピーカの数が３個とな
り、スピーカの装着のための場所がほとんどない場合、
例えば、自動車の中に本発明を適用する場合、最適とな
る。

さらに、その場合、第２図で説明した距離は、（５）式
、（６）式を満足する。

Ｌ１＝ＬＯ・・・・・・・（５） Ｌ３＝Ｌ５　　　　　　　・・・・・・・（６）この（
５）式、（６）式を（１）弐〜（４）式に代入すること
により、（７）式、（８）式を満足する。

ＴＩ＝７３　　　　　　　・・・・・・・（７）Ｔ２＝
Ｔ４　　　　　　　・・・・・・・（８）すなわち、こ
の（７）、　（８）式は、上記第１図に示す本発明の実
施例における時間遅延器１４．１６の出力信号Ｓ３，３
５の各々が同一であること、及び時間遅延器１５．１７
の出力信号３４．３６の各々が同一であることを示して
いる。すなわち、第５図の本発明の実施例に示す如く、
各々の一方を省くことができるのである。また、第５図
において上記時間遅延器１６．１７を点線が３４で囲ん
でいるが、時間遅延効果を時分割処理をすることにより
、見掛は上１台とすることができる。

また、第１図に示した、上記入力反転器１８．１９を、
電気回路で実現せず、上記スピーカ３と７を各々、スピ
ーカ４と６に対して逆位相にて接続することにより実現
している。この場合、簡単な構成で位相反転を実現でき
るばかりでなく増幅器の数を％とすることができる。

発明の効果 以上のように、本発明は、良質な音像方向定位および音
場の拡がり惑を再生できるサービスエリアを、従来の左
右２個のスピーカの中心軸のみに限定するのでなく、再
生するスピーカの直前にまで拡大させたステレオ再生装
置を提供できる利点を有し、一般の家庭用のステレオ再
生装置ばかりでなく、カーオーディオ装置や、ＰＡ装置
にも応用でき、大勢の聴衆に、良質音を再生することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるステレオ再生装置の
ブロック図、第２図は遅延時間と距離の関係を示す図、
第３図、第４図は従来におけるステレオ再生装置のブロ
ック図、第５図、第６図は本発明の他の実施例における
ステレオ再生装置のブロック図である。 １．２．３．４．５．６．７・・・・・・スピーカ、１
０．１１・・・・・・入力端子、１２．１３・・・・・
・３分岐手段、１４．１５．１６．１７・・・・・・時
間遅延器、１８．１９・・・・・・位相反転器、２０．
２１．２２．２３．２４・・・・・・増幅器、Ｍｌ、Ｍ
２、Ｍ３・・・・・・受聴者、２５・・・・・・加算器
、３０．３１・・・・・・キャビネット、３２．３３・
・・・・・２分岐手段。 代理人の氏名　弁理士　小鍜治　明　ほか２名第２図 第３図 第４図 ＡＱ’）−

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）第１と第２の入力端子と、上記入力端子に入力さ
   れた信号を各々３チャンネルに分岐する第１と第２の３
   チャンネル分岐手段と、上記第１と第２の３チャンネル
   分岐手段の各々の第１の出力信号を入力とする第１と第
   ２の時間遅延器と、上記第１と第２の時間遅延器の出力
   信号を再生する、受聴者の前方左側に配置した第１のス
   ピーカ及び前方右側に配置した第２のスピーカと、上記
   第１と第２の３チャンネル分岐手段の各々の第２の出力
   信号を入力とする、第３と第４の時間遅延器と、上記第
   ３と第４の時間遅延器の出力信号を入力とする、入力信
   号に対して出力信号の位相を反転する第１と第２の位相
   反転器と、上記第１と第２の位相反転器の出力信号を再
   生する、受聴者の前方左側に配置した第３のスピーカ及
   び前方右側に配置した第４のスピーカと、上記第１と第
   ２の３チャンネル分岐手段の各々の第３の出力信号を入
   力とする加算器と、上記加算器の出力信号を再生する受
   聴者の前方正面に配置した第５のスピーカで構成される
   ステレオ再生装置。
2. （２）第１の時間遅延器の遅延時間値が第１のスピーカ
   の前方の第１の位置を基準として、上記第１のスピーカ
   と第５のスピーカとの距離差に相当し、第２の時間遅延
   器の遅延時間値が、第２のスピーカの前方の第２の位置
   を基準として、上記第２のスピーカと上記第５のスピー
   カとの距離差に相当し、第３の時間遅延器の遅延時間値
   が上記第１の位置を基準として第３のスピーカと上記第
   ５のスピーカとの距離差に相当し、第４の時間遅延器の
   遅延時間値が、上記第２の位置を基準として、第４のス
   ピーカと上記第５のスピーカとの距離差に相当するもの
   である請求項（１）記載のステレオ再生装置。
3. （３）第１と第２の入力端子と、上記入力端子に入力さ
   れた信号を各々２チャンネルに分岐する。第１と第２の
   ２チャンネル分岐手段と、上記第１と第２の２チャンネ
   ル分岐手段の各々の第１の出力信号を入力とする第１と
   第２の時間遅延器と、上記第１と第２の時間遅延器の出
   力信号を電力増幅する第１と第２の増幅器と、上記第１
   の増幅器の出力信号を再生する、受聴者の前方左側に配
   置し、位相が正相関係に接続された第１のスピーカ及び
   位相が逆相関係に接続された第２のスピーカと、上記第
   ２の増幅器の出力信号を再生する、受聴者の右側に配置
   し、位相が正相関係に接続された第３のスピーカ及び、
   位相が逆相関係に接続された第４のスピーカと、上記第
   １と第２の２チャンネル分岐手段の各々の第２の出力信
   号を入力とする加算器と、上記加算器の出力信号を電力
   増幅する第３の増幅器と、上記第３の増幅器の出力信号
   を再生する、受聴者の正面に配置した第５のスピーカで
   構成されるステレオ再成装置。
4. （４）第１の時間遅延器の遅延時間値が、第１のスピー
   カの前方の第１の位置を基準として、上記第１のスピー
   カと、第５のスピーカとの距離差に相当し、第２の時間
   遅延器の遅延時間値が、第３のスピーカの前方の第２の
   位置を基準として、上記第３のスピーカと第５のスピー
   カとの距離差に相当するものである請求項（３）記載の
   ステレオ再生装置。