JPH10304500A - 音場再生装置 - Google Patents
音場再生装置Info
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- JPH10304500A JPH10304500A JP9123028A JP12302897A JPH10304500A JP H10304500 A JPH10304500 A JP H10304500A JP 9123028 A JP9123028 A JP 9123028A JP 12302897 A JP12302897 A JP 12302897A JP H10304500 A JPH10304500 A JP H10304500A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のサラウンド信号も再生する音場再生装
置で臨場感を得るためには、ある程度の大音量が必要で
あった。 【解決手段】 ２チャンネルのメイン信号は、それぞれ
前方の横一列に配置したスピーカアレイ１Ｌ，１Ｒによ
って再生する。そして、サブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，
７Ｒ-1，７Ｒ-2を受聴者９の近辺に配置して、サラウン
ド信号に遅延時間を調節したメイン信号を加算して再生
する。このようにして、メイン信号の受聴者９の付近で
の音圧を上げることにより、全体の音量が小さくても大
音量で再生しているように受聴者９に感じさせることが
できる。
置で臨場感を得るためには、ある程度の大音量が必要で
あった。 【解決手段】 ２チャンネルのメイン信号は、それぞれ
前方の横一列に配置したスピーカアレイ１Ｌ，１Ｒによ
って再生する。そして、サブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，
７Ｒ-1，７Ｒ-2を受聴者９の近辺に配置して、サラウン
ド信号に遅延時間を調節したメイン信号を加算して再生
する。このようにして、メイン信号の受聴者９の付近で
の音圧を上げることにより、全体の音量が小さくても大
音量で再生しているように受聴者９に感じさせることが
できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数チャンネルの
音響信号を再生する音場再生装置に関するものである。
音響信号を再生する音場再生装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、臨場感のある音場再生を実現
するために、前方左右に配置された１組のスピーカで２
チャンネルのメイン信号を再生するステレオ再生装置に
加え、受聴者の両側または後方左右にスピーカを配置し
て、このスピーカからサラウンド信号を再生する音場再
生装置が開発されている。
するために、前方左右に配置された１組のスピーカで２
チャンネルのメイン信号を再生するステレオ再生装置に
加え、受聴者の両側または後方左右にスピーカを配置し
て、このスピーカからサラウンド信号を再生する音場再
生装置が開発されている。
【０００３】このようにサラウンド信号も再生する音場
再生装置においては、メイン信号は受聴者の前方左右に
配置されたスピーカで再生されるために音像定位が良
く、また後方のスピーカで再生されるサラウンド信号
は、受聴者に再生音場の雰囲気を伝達し、臨場感のある
音響信号の再生を可能にしている。
再生装置においては、メイン信号は受聴者の前方左右に
配置されたスピーカで再生されるために音像定位が良
く、また後方のスピーカで再生されるサラウンド信号
は、受聴者に再生音場の雰囲気を伝達し、臨場感のある
音響信号の再生を可能にしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の音場再
生装置で臨場感を得るためには、ある程度の大音量が必
要となる。しかしながら、一般の家庭では、隣室との遮
音性が十分ではなく、特にアパートやマンションなどで
は、隣家や上下に接する家に対しても音が漏れるので、
大音量で聞くことができなかった。このため、特別に防
音設備を施した部屋を持たない一般の家庭では、音場再
生装置を設置してもサラウンド効果を十分に発揮させる
ことができなかった。そこで本発明は、隣室や隣家との
遮音性が十分でない部屋でも臨場感を増すことができる
音場再生装置を提供することを目的とする。
生装置で臨場感を得るためには、ある程度の大音量が必
要となる。しかしながら、一般の家庭では、隣室との遮
音性が十分ではなく、特にアパートやマンションなどで
は、隣家や上下に接する家に対しても音が漏れるので、
大音量で聞くことができなかった。このため、特別に防
音設備を施した部屋を持たない一般の家庭では、音場再
生装置を設置してもサラウンド効果を十分に発揮させる
ことができなかった。そこで本発明は、隣室や隣家との
遮音性が十分でない部屋でも臨場感を増すことができる
音場再生装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、下記に示す音場再生装置を提供しようと
するものである。 1．メイン信号とサラウンド信号とを含む音響信号を再
生する音場再生装置において、受聴者の前方左右に配置
され、前記メイン信号が供給される１組のメインスピー
カと、前記受聴者の近傍左右に配置され、前記メインス
ピーカから再生される前記メイン信号が前記受聴者に到
着する時刻よりも遅い時刻に到着するよう遅延された前
記メイン信号と前記サラウンド信号とが加算されて供給
される左右それぞれ複数設けられたサブスピーカと、前
記受聴者の後方左右に配置され、前記メインスピーカか
ら再生される前記メイン信号が前記受聴者に到着する時
刻よりも遅い時刻に到着するよう遅延された前記メイン
信号と前記サラウンド信号とが加算されて供給される１
組のサラウンド用スピーカとからなることを特徴とする
音場再生装置。
の手段として、下記に示す音場再生装置を提供しようと
するものである。 1．メイン信号とサラウンド信号とを含む音響信号を再
生する音場再生装置において、受聴者の前方左右に配置
され、前記メイン信号が供給される１組のメインスピー
カと、前記受聴者の近傍左右に配置され、前記メインス
ピーカから再生される前記メイン信号が前記受聴者に到
着する時刻よりも遅い時刻に到着するよう遅延された前
記メイン信号と前記サラウンド信号とが加算されて供給
される左右それぞれ複数設けられたサブスピーカと、前
記受聴者の後方左右に配置され、前記メインスピーカか
ら再生される前記メイン信号が前記受聴者に到着する時
刻よりも遅い時刻に到着するよう遅延された前記メイン
信号と前記サラウンド信号とが加算されて供給される１
組のサラウンド用スピーカとからなることを特徴とする
音場再生装置。
【０００６】2．上記１．記載の音場再生装置におい
て、左右それぞれ複数設けられた前記サブスピーカは、
それぞれ前方に位置する前記サブスピーカよりも後方に
位置する前記サブスピーカから再生される音響信号の方
が遅れて前記受聴者に到着するように、後方に位置する
前記サブスピーカに入力される信号の位相を遅らせるこ
とを特徴とする音場再生装置。
て、左右それぞれ複数設けられた前記サブスピーカは、
それぞれ前方に位置する前記サブスピーカよりも後方に
位置する前記サブスピーカから再生される音響信号の方
が遅れて前記受聴者に到着するように、後方に位置する
前記サブスピーカに入力される信号の位相を遅らせるこ
とを特徴とする音場再生装置。
【０００７】3．メイン信号とサラウンド信号とを含む
音響信号を再生する音場再生装置において、受聴者の前
方左右に配置され、前記メイン信号が供給される１組の
メインスピーカと、前記受聴者の近傍左右に配置され、
前記メインスピーカから再生される前記メイン信号が前
記受聴者に到着する時刻よりも遅い時刻に到着するよう
遅延された前記メイン信号と前記サラウンド信号とが加
算されて供給されるサブスピーカと、前記受聴者の後方
左右に配置され、前記メインスピーカから再生される前
記メイン信号が前記受聴者に到着する時刻よりも遅い時
刻に到着するよう遅延された前記メイン信号と前記サラ
ウンド信号とが加算されて供給される１組のサラウンド
用スピーカとを備え、前記サラウンド用スピーカに入力
される信号の位相を、前記サブスピーカに入力される信
号よりも遅らせることを特徴とする音場再生装置。
音響信号を再生する音場再生装置において、受聴者の前
方左右に配置され、前記メイン信号が供給される１組の
メインスピーカと、前記受聴者の近傍左右に配置され、
前記メインスピーカから再生される前記メイン信号が前
記受聴者に到着する時刻よりも遅い時刻に到着するよう
遅延された前記メイン信号と前記サラウンド信号とが加
算されて供給されるサブスピーカと、前記受聴者の後方
左右に配置され、前記メインスピーカから再生される前
記メイン信号が前記受聴者に到着する時刻よりも遅い時
刻に到着するよう遅延された前記メイン信号と前記サラ
ウンド信号とが加算されて供給される１組のサラウンド
用スピーカとを備え、前記サラウンド用スピーカに入力
される信号の位相を、前記サブスピーカに入力される信
号よりも遅らせることを特徴とする音場再生装置。
【０００８】4．上記１．又は２．又は３．記載の音場
再生装置において、前記メインスピーカは、音圧重み付
けの施された複数のスピーカからなるスピーカアレイで
あることを特徴とする音場再生装置。
再生装置において、前記メインスピーカは、音圧重み付
けの施された複数のスピーカからなるスピーカアレイで
あることを特徴とする音場再生装置。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の音場再生装置は、２チャ
ンネルのメイン信号は、それぞれ前方の横一列に配置し
たスピーカアレイ（メインスピーカ）によって再生す
る。この時、隣室へ音が漏れないようにするために、そ
れぞれのスピーカアレイを構成する各スピーカの中心の
スピーカに音圧重み付けを行って、副極の小さな指向性
制御を行う。そして、サラウンド信号に遅延時間を調節
したメイン信号を加算してサラウンド用スピーカから再
生する。さらに、サブスピーカを受聴者の近辺に左右そ
れぞれ複数配置して、サラウンド信号に遅延時間を調節
したメイン信号を加算して再生する。このようにして、
メイン信号の受聴者付近での音圧を上げることにより、
全体の音量が小さくても大音量で再生しているように受
聴者に感じさせることができる。
ンネルのメイン信号は、それぞれ前方の横一列に配置し
たスピーカアレイ（メインスピーカ）によって再生す
る。この時、隣室へ音が漏れないようにするために、そ
れぞれのスピーカアレイを構成する各スピーカの中心の
スピーカに音圧重み付けを行って、副極の小さな指向性
制御を行う。そして、サラウンド信号に遅延時間を調節
したメイン信号を加算してサラウンド用スピーカから再
生する。さらに、サブスピーカを受聴者の近辺に左右そ
れぞれ複数配置して、サラウンド信号に遅延時間を調節
したメイン信号を加算して再生する。このようにして、
メイン信号の受聴者付近での音圧を上げることにより、
全体の音量が小さくても大音量で再生しているように受
聴者に感じさせることができる。
【００１０】なお、この場合でも前方に配置したスピー
カアレイから再生されるメイン信号により定位感を損な
うことはなく、また、サブスピーカを左右それぞれ複数
配置することにより、サブスピーカから音響信号が出力
されていることを意識させずにすむ。
カアレイから再生されるメイン信号により定位感を損な
うことはなく、また、サブスピーカを左右それぞれ複数
配置することにより、サブスピーカから音響信号が出力
されていることを意識させずにすむ。
【００１１】さらに、受聴者の近辺の左右それぞれに複
数配置するサブスピーカを後方に配置するにしたがって
入力される音響信号の位相を遅らせることにより、さら
にサブスピーカから音響信号が出力されていることを意
識させずにすむ。そして、サラウンド用スピーカをサブ
スピーカと同様にして共用することにより、少ないスピ
ーカ構成でも高い効果を得ることができる。
数配置するサブスピーカを後方に配置するにしたがって
入力される音響信号の位相を遅らせることにより、さら
にサブスピーカから音響信号が出力されていることを意
識させずにすむ。そして、サラウンド用スピーカをサブ
スピーカと同様にして共用することにより、少ないスピ
ーカ構成でも高い効果を得ることができる。
【００１２】
【実施例】以下に示す第１〜第３の実施例は、左右２チ
ャンネルのメイン信号と４チャンネルのサラウンド信号
とからなる６チャンネルの音響信号を再生する音場再生
装置について説明する。まず、本発明の音場再生装置の
第１の実施例を図面と共に説明する。図１は本発明の音
場再生装置の第１の実施例を示す構成図である。
ャンネルのメイン信号と４チャンネルのサラウンド信号
とからなる６チャンネルの音響信号を再生する音場再生
装置について説明する。まず、本発明の音場再生装置の
第１の実施例を図面と共に説明する。図１は本発明の音
場再生装置の第１の実施例を示す構成図である。
【００１３】同図において、それぞれ前方左右の位置に
複数のスピーカが横一列に連なって配置されているスピ
ーカアレイ１Ｌ，１Ｒには、それぞれ左チャンネルと右
チャンネルのメイン信号が供給されている。この時、隣
室へ音が漏れないようにするために、それぞれのスピー
カアレイ１Ｌ，１Ｒでは、二項分布やベッセル関数等に
よって、それぞれのスピーカアレイ１Ｌ，１Ｒを構成す
る各スピーカの中心のスピーカに音圧重み付けを行っ
て、副極の小さな指向性制御を行っている。これによ
り、主極が広がる傾向にあっても、受聴者９は複数であ
ることが多いことを考慮すれば問題とはならない。
複数のスピーカが横一列に連なって配置されているスピ
ーカアレイ１Ｌ，１Ｒには、それぞれ左チャンネルと右
チャンネルのメイン信号が供給されている。この時、隣
室へ音が漏れないようにするために、それぞれのスピー
カアレイ１Ｌ，１Ｒでは、二項分布やベッセル関数等に
よって、それぞれのスピーカアレイ１Ｌ，１Ｒを構成す
る各スピーカの中心のスピーカに音圧重み付けを行っ
て、副極の小さな指向性制御を行っている。これによ
り、主極が広がる傾向にあっても、受聴者９は複数であ
ることが多いことを考慮すれば問題とはならない。
【００１４】そして、このスピーカアレイ１Ｌ，１Ｒが
配置する場所などの制約により、受聴者９の方向を向い
ていない場合（図中、スピーカアレイ１Ｒ参照）、すな
わち、スピーカアレイ１Ｌ，１Ｒの主極の方向が受聴者
９の方向と異なる場合、スピーカアレイ１Ｌ，１Ｒに供
給するメイン信号の重み付けを制御すると共に、スピー
カアレイ１Ｌ，１Ｒを構成する個々のスピーカの位相調
整を行うことにより、主極を受聴者９の方向に向けるこ
とができる。
配置する場所などの制約により、受聴者９の方向を向い
ていない場合（図中、スピーカアレイ１Ｒ参照）、すな
わち、スピーカアレイ１Ｌ，１Ｒの主極の方向が受聴者
９の方向と異なる場合、スピーカアレイ１Ｌ，１Ｒに供
給するメイン信号の重み付けを制御すると共に、スピー
カアレイ１Ｌ，１Ｒを構成する個々のスピーカの位相調
整を行うことにより、主極を受聴者９の方向に向けるこ
とができる。
【００１５】同様に、受聴者９の後方左右に配置される
サラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒにも、加算回路８Ｌ，
８Ｒによって第２のサラウンド信号にメイン信号が加算
されて供給される。そして、このサラウンド用スピーカ
３Ｌ，３Ｒに供給されるメイン信号は、遅延回路６Ｌ，
６Ｒによって遅延時間が調整されると共に、振幅調整回
路４Ｌ，４Ｒによって振幅が調整されている。また、必
要に応じて周波数特性も調整する。
サラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒにも、加算回路８Ｌ，
８Ｒによって第２のサラウンド信号にメイン信号が加算
されて供給される。そして、このサラウンド用スピーカ
３Ｌ，３Ｒに供給されるメイン信号は、遅延回路６Ｌ，
６Ｒによって遅延時間が調整されると共に、振幅調整回
路４Ｌ，４Ｒによって振幅が調整されている。また、必
要に応じて周波数特性も調整する。
【００１６】そして、スピーカアレイ１Ｌ，１Ｒの間に
モニタ１０があり、このモニタ１０に再生される画像に
付随して音響信号が再生される場合には、その画像再生
による受聴者９への影響を考慮して、遅延回路５Ｌ，５
Ｒ，６Ｌ，６Ｒ及び振幅調整回路４Ｌ，４Ｒによる遅延
時間及び振幅の調整を行う。このように、サブスピーカ
７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2及びサラウンド用スピ
ーカ３Ｌ，３Ｒにメイン信号を供給して再生することに
より、メイン信号の音量が小さくても大音量で再生して
いるように受聴者９が感じることができる。
モニタ１０があり、このモニタ１０に再生される画像に
付随して音響信号が再生される場合には、その画像再生
による受聴者９への影響を考慮して、遅延回路５Ｌ，５
Ｒ，６Ｌ，６Ｒ及び振幅調整回路４Ｌ，４Ｒによる遅延
時間及び振幅の調整を行う。このように、サブスピーカ
７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2及びサラウンド用スピ
ーカ３Ｌ，３Ｒにメイン信号を供給して再生することに
より、メイン信号の音量が小さくても大音量で再生して
いるように受聴者９が感じることができる。
【００１７】また、サブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ
-1，７Ｒ-2及びサラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒでもメ
イン信号を再生することにより、前方に配置したスピー
カアレイ１Ｌ，１Ｒからの音量を小さくすることができ
る。なお、この場合でも前方に配置したスピーカアレイ
１Ｌ，１Ｒから再生されるメイン信号が受聴者９に先に
到達することによって先行音効果が得られ、メイン信号
の定位感を損なうことはない。また、サラウンド信号に
関してもサラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒからの再生に
より、定位感を得ることができる。
-1，７Ｒ-2及びサラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒでもメ
イン信号を再生することにより、前方に配置したスピー
カアレイ１Ｌ，１Ｒからの音量を小さくすることができ
る。なお、この場合でも前方に配置したスピーカアレイ
１Ｌ，１Ｒから再生されるメイン信号が受聴者９に先に
到達することによって先行音効果が得られ、メイン信号
の定位感を損なうことはない。また、サラウンド信号に
関してもサラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒからの再生に
より、定位感を得ることができる。
【００１８】そして、サブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，７
Ｒ-1，７Ｒ-2を左右それぞれ複数設けることにより、虚
音像が形成されて受聴者９がサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ
-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2の位置（方向）を余り意識すること
がなくなり、スピーカアレイ１Ｌ，１Ｒ及びサラウンド
用スピーカ３Ｌ，３Ｒから出力される音響信号の定位感
を損なうことを防止することができる。
Ｒ-1，７Ｒ-2を左右それぞれ複数設けることにより、虚
音像が形成されて受聴者９がサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ
-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2の位置（方向）を余り意識すること
がなくなり、スピーカアレイ１Ｌ，１Ｒ及びサラウンド
用スピーカ３Ｌ，３Ｒから出力される音響信号の定位感
を損なうことを防止することができる。
【００１９】図２は本発明の音場再生装置の第２の実施
例を示す構成図であり、サブスピーカ７Ｌ-2７Ｒ-2に供
給される音響信号の位相をサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｒ-1
に供給される音響信号の位相よりも数ｍｓ程度遅らせた
場合の実施例を示している。同図において、第１の実施
例と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省
略する。
例を示す構成図であり、サブスピーカ７Ｌ-2７Ｒ-2に供
給される音響信号の位相をサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｒ-1
に供給される音響信号の位相よりも数ｍｓ程度遅らせた
場合の実施例を示している。同図において、第１の実施
例と同一構成部分には、同一番号を付してその説明を省
略する。
【００２０】受聴者９の近辺に配置されるサブスピーカ
７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2には、加算回路２Ｌ，
２Ｒによって第１のサラウンド信号にメイン信号が加算
されて供給される。なお、このメイン信号は、スピーカ
アレイ１Ｌ，１Ｒによって再生されるメイン信号よりも
１ｍｓ〜３０ｍｓ遅い時刻に受聴者９に到達するように
遅延回路５Ｌ，５Ｒによって遅延時間が調整されてい
る。さらに、メイン信号の定位感が損なわれることを防
止するために、振幅調整回路４Ｌ，４Ｒによって振幅を
調整する。また、必要に応じて周波数特性も調整する。
７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2には、加算回路２Ｌ，
２Ｒによって第１のサラウンド信号にメイン信号が加算
されて供給される。なお、このメイン信号は、スピーカ
アレイ１Ｌ，１Ｒによって再生されるメイン信号よりも
１ｍｓ〜３０ｍｓ遅い時刻に受聴者９に到達するように
遅延回路５Ｌ，５Ｒによって遅延時間が調整されてい
る。さらに、メイン信号の定位感が損なわれることを防
止するために、振幅調整回路４Ｌ，４Ｒによって振幅を
調整する。また、必要に応じて周波数特性も調整する。
【００２１】そして、サブスピーカ７Ｌ-2，７Ｒ-2の入
力側には、位相調整回路１１Ｌ，１１Ｒが設けられてお
り、前方に位置するサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｒ-1，に対
して位相がΦ1だけ遅れた信号を再生するよう構成され
ている。このように構成することにより、受聴者９がサ
ブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2の位置（方
向）をより一層意識しなくなる。
力側には、位相調整回路１１Ｌ，１１Ｒが設けられてお
り、前方に位置するサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｒ-1，に対
して位相がΦ1だけ遅れた信号を再生するよう構成され
ている。このように構成することにより、受聴者９がサ
ブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2の位置（方
向）をより一層意識しなくなる。
【００２２】さらに、図３に本発明の音場再生装置の第
３の実施例を示す。本実施例は、上記した第２の実施例
と同様、後方に位置するサブスピーカの位相を遅らせて
再生する場合に、サラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒをサ
ブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2と共用する
ように構成した実施例である。同図において、第１及び
第２の実施例と同一構成部分には、同一番号を付してそ
の説明を省略する。
３の実施例を示す。本実施例は、上記した第２の実施例
と同様、後方に位置するサブスピーカの位相を遅らせて
再生する場合に、サラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒをサ
ブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2と共用する
ように構成した実施例である。同図において、第１及び
第２の実施例と同一構成部分には、同一番号を付してそ
の説明を省略する。
【００２３】サブスピーカ７Ｌ-2，７Ｒ-2の入力側に
は、位相調整回路１１Ｌ，１１Ｒが設けられており、前
方に位置するサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｒ-1，に対して位
相がΦ1だけ遅れた信号を再生するよう構成されてい
る。さらに、サラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒの入力側
には、位相調整回路１２Ｌ，１２Ｒが設けられており、
このサラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒよりも前方に位置
するサブスピーカ７Ｌ-2，７Ｒ-2の位相遅れΦ1よりも
位相遅れの大きいΦkだけ遅れた信号を再生するよう構
成されている。
は、位相調整回路１１Ｌ，１１Ｒが設けられており、前
方に位置するサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｒ-1，に対して位
相がΦ1だけ遅れた信号を再生するよう構成されてい
る。さらに、サラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒの入力側
には、位相調整回路１２Ｌ，１２Ｒが設けられており、
このサラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒよりも前方に位置
するサブスピーカ７Ｌ-2，７Ｒ-2の位相遅れΦ1よりも
位相遅れの大きいΦkだけ遅れた信号を再生するよう構
成されている。
【００２４】そして、このように構成することにより、
サラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒをサブスピーカと同じ
ような効果を有するスピーカとして使用することがで
き、専用のサブスピーカの数を削減することができる。
サラウンド用スピーカ３Ｌ，３Ｒをサブスピーカと同じ
ような効果を有するスピーカとして使用することがで
き、専用のサブスピーカの数を削減することができる。
【００２５】また、この場合でも前方に配置したスピー
カアレイ１Ｌ，１Ｒからメイン信号を再生することによ
って先行音効果が得られ、メイン信号の定位感を損なう
ことはない。また、サラウンド信号に関しても遅延回路
５Ｌ，５Ｒの調整によって先行音効果が働き、定位感を
得ることができる。なお、上記各実施例では、左右それ
ぞれ２つのサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ
-2を配置する場合について説明したが、サブスピーカの
数を増加させた場合も同様にして実施することができ、
サブスピーカに供給される信号の位相を個々に遅らせる
場合（第２及び第３に実施例に相当）は、後方に配置さ
れるサブスピーカほど位相を遅らせるようにする。
カアレイ１Ｌ，１Ｒからメイン信号を再生することによ
って先行音効果が得られ、メイン信号の定位感を損なう
ことはない。また、サラウンド信号に関しても遅延回路
５Ｌ，５Ｒの調整によって先行音効果が働き、定位感を
得ることができる。なお、上記各実施例では、左右それ
ぞれ２つのサブスピーカ７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ
-2を配置する場合について説明したが、サブスピーカの
数を増加させた場合も同様にして実施することができ、
サブスピーカに供給される信号の位相を個々に遅らせる
場合（第２及び第３に実施例に相当）は、後方に配置さ
れるサブスピーカほど位相を遅らせるようにする。
【００２６】また、上記各実施例では６チャンネルステ
レオ音響信号が供給される場合について説明したが、４
チャンネルステレオ音響信号が供給される場合でも同様
にして、本発明を実施することができる。そして、この
場合は、サラウンド信号が左右２チャンネルとなるの
で、第１のサラウンド信号と第２のサラウンド信号の区
別はなくなり、上記した各実施例のサブスピーカ７Ｌ-
1，７Ｌ-2とサラウンド用スピーカ３Ｌに供給されるサ
ラウンド信号は同じものとなり、サブスピーカ７Ｒ-1，
７Ｒ-2とサラウンド用スピーカ３Ｒに供給されるサラウ
ンド信号が同じものとなる。
レオ音響信号が供給される場合について説明したが、４
チャンネルステレオ音響信号が供給される場合でも同様
にして、本発明を実施することができる。そして、この
場合は、サラウンド信号が左右２チャンネルとなるの
で、第１のサラウンド信号と第２のサラウンド信号の区
別はなくなり、上記した各実施例のサブスピーカ７Ｌ-
1，７Ｌ-2とサラウンド用スピーカ３Ｌに供給されるサ
ラウンド信号は同じものとなり、サブスピーカ７Ｒ-1，
７Ｒ-2とサラウンド用スピーカ３Ｒに供給されるサラウ
ンド信号が同じものとなる。
【００２７】
【発明の効果】本発明の音場再生装置は、受聴者の近傍
に配置されたサブスピーカにメイン信号も加算して出力
しているので、定位感を損なうことなく受聴者付近の音
圧を上げることができ、受聴者にとって迫力のある音量
であっても全体の音量は小さくなるので、隣室や隣家に
大きな音が漏れることがなくなる。このとき、サブスピ
ーカを左右それぞれ複数配置して虚音像を形成すること
により、受聴者がサブスピーカを意識しないようにする
ことができる。そして、後方に位置するサブスピーカに
入力される信号の位相を遅らせることにより、より一層
サブスピーカを意識しないようにすることができる。
に配置されたサブスピーカにメイン信号も加算して出力
しているので、定位感を損なうことなく受聴者付近の音
圧を上げることができ、受聴者にとって迫力のある音量
であっても全体の音量は小さくなるので、隣室や隣家に
大きな音が漏れることがなくなる。このとき、サブスピ
ーカを左右それぞれ複数配置して虚音像を形成すること
により、受聴者がサブスピーカを意識しないようにする
ことができる。そして、後方に位置するサブスピーカに
入力される信号の位相を遅らせることにより、より一層
サブスピーカを意識しないようにすることができる。
【００２８】また、サラウンド用スピーカに入力される
信号の位相を、サブスピーカに入力される信号よりも遅
らせることにより、サラウンド用スピーカでサブスピー
カと同等の効果を得ることができ、専用のサブスピーカ
の数を削減させることができる。さらに、受聴者の前方
に配置されるメインスピーカをスピーカアレイとし、指
向性制御を行うことにより、より一層全体の音量を小さ
くすることができるという効果がある。
信号の位相を、サブスピーカに入力される信号よりも遅
らせることにより、サラウンド用スピーカでサブスピー
カと同等の効果を得ることができ、専用のサブスピーカ
の数を削減させることができる。さらに、受聴者の前方
に配置されるメインスピーカをスピーカアレイとし、指
向性制御を行うことにより、より一層全体の音量を小さ
くすることができるという効果がある。
【図１】本発明の音場再生装置の第１の実施例を示す構
成図である。
成図である。
【図２】本発明の音場再生装置の第２の実施例を示す構
成図である。
成図である。
【図３】本発明の音場再生装置の第３の実施例を示す構
成図である。
成図である。
１Ｌ，１Ｒ スピーカアレイ（メインスピーカ） ２Ｌ，２Ｒ，８Ｌ，８Ｒ 加算回路 ３Ｌ，３Ｒ サラウンド用スピーカ ４Ｌ，４Ｒ 振幅調整回路 ５Ｌ，５Ｒ，６Ｌ，６Ｒ 遅延回路 ７Ｌ-1，７Ｌ-2，７Ｒ-1，７Ｒ-2 サブスピーカ ９ 受聴者 １０ モニタ １１Ｌ，１１Ｒ，１２Ｌ，１２Ｒ 位相調整回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｈ０４Ｓ 5/02 Ｇ１０Ｋ 15/00 Ｍ
Claims (4)
- 【請求項１】メイン信号とサラウンド信号とを含む音響
信号を再生する音場再生装置において、 受聴者の前方左右に配置され、前記メイン信号が供給さ
れる１組のメインスピーカと、 前記受聴者の近傍左右に配置され、前記メインスピーカ
から再生される前記メイン信号が前記受聴者に到着する
時刻よりも遅い時刻に到着するよう遅延された前記メイ
ン信号と前記サラウンド信号とが加算されて供給される
左右それぞれ複数設けられたサブスピーカと、 前記受聴者の後方左右に配置され、前記メインスピーカ
から再生される前記メイン信号が前記受聴者に到着する
時刻よりも遅い時刻に到着するよう遅延された前記メイ
ン信号と前記サラウンド信号とが加算されて供給される
１組のサラウンド用スピーカとからなることを特徴とす
る音場再生装置。 - 【請求項２】請求項１記載の音場再生装置において、 左右それぞれ複数設けられた前記サブスピーカは、それ
ぞれ前方に位置する前記サブスピーカよりも後方に位置
する前記サブスピーカから再生される音響信号の方が遅
れて前記受聴者に到着するように、後方に位置する前記
サブスピーカに入力される信号の位相を遅らせることを
特徴とする音場再生装置。 - 【請求項３】メイン信号とサラウンド信号とを含む音響
信号を再生する音場再生装置において、 受聴者の前方左右に配置され、前記メイン信号が供給さ
れる１組のメインスピーカと、 前記受聴者の近傍左右に配置され、前記メインスピーカ
から再生される前記メイン信号が前記受聴者に到着する
時刻よりも遅い時刻に到着するよう遅延された前記メイ
ン信号と前記サラウンド信号とが加算されて供給される
サブスピーカと、 前記受聴者の後方左右に配置され、前記メインスピーカ
から再生される前記メイン信号が前記受聴者に到着する
時刻よりも遅い時刻に到着するよう遅延された前記メイ
ン信号と前記サラウンド信号とが加算されて供給される
１組のサラウンド用スピーカとを備え、 前記サラウンド用スピーカに入力される信号の位相を、
前記サブスピーカに入力される信号よりも遅らせること
を特徴とする音場再生装置。 - 【請求項４】請求項１又は請求項２又は請求項３記載の
音場再生装置において、 前記メインスピーカは、音圧重み付けの施された複数の
スピーカからなるスピーカアレイであることを特徴とす
る音場再生装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9123028A JPH10304500A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 音場再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9123028A JPH10304500A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 音場再生装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10304500A true JPH10304500A (ja) | 1998-11-13 |
Family
ID=14850439
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9123028A Pending JPH10304500A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 音場再生装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10304500A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004107811A1 (ja) * | 2003-06-02 | 2004-12-09 | Yamaha Corporation | アレースピーカーシステム |
| JP2004363690A (ja) * | 2003-06-02 | 2004-12-24 | Fujitsu Ten Ltd | サラウンド回路 |
| JP2004364240A (ja) * | 2003-10-15 | 2004-12-24 | Fujitsu Ten Ltd | 音場調整装置 |
| JP2008131193A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Yamaha Corp | 音像位置制御装置 |
| US7397923B2 (en) | 2003-06-02 | 2008-07-08 | Yamaha Corporation | Array speaker system |
| US7519187B2 (en) | 2003-06-02 | 2009-04-14 | Yamaha Corporation | Array speaker system |
| US7764805B2 (en) | 2003-06-02 | 2010-07-27 | Fujitsu Ten Limited | Apparatus for generating surround signal from two-channel stereo signal |
| JP2011199707A (ja) * | 2010-03-23 | 2011-10-06 | Sharp Corp | 音声データ再生装置及び音声データ再生方法 |
| JP2015041842A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | ヤマハ株式会社 | オーディオ信号処理装置 |
-
1997
- 1997-04-25 JP JP9123028A patent/JPH10304500A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004107811A1 (ja) * | 2003-06-02 | 2004-12-09 | Yamaha Corporation | アレースピーカーシステム |
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| US7397923B2 (en) | 2003-06-02 | 2008-07-08 | Yamaha Corporation | Array speaker system |
| US7519187B2 (en) | 2003-06-02 | 2009-04-14 | Yamaha Corporation | Array speaker system |
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| JP2008131193A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Yamaha Corp | 音像位置制御装置 |
| JP2011199707A (ja) * | 2010-03-23 | 2011-10-06 | Sharp Corp | 音声データ再生装置及び音声データ再生方法 |
| JP2015041842A (ja) * | 2013-08-21 | 2015-03-02 | ヤマハ株式会社 | オーディオ信号処理装置 |
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