JPH0420531Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は泡噴出容器に係る。

「従来の技術」 弾性圧搾可能な胴部を有する容器体口頸部に、
ノズルを有すると共に該ノズル基端と上部におい
て連通する嵌合筒を頂壁から垂下するヘツドを嵌
合させ、又上記嵌合筒内に、上記容器体内へ垂設
させた液体流出パイプ上端部を、該上端部と上記
嵌合筒との間に空気流出路を形成させて嵌合さ
せ、更に上記ノズルないし嵌合筒上部内に通気性
ある多孔部材を嵌合させ、上記胴部の圧搾によつ
て容器体内を高圧化させると、容器体内液体は液
体流出パイプを通つて、又容器体内の液面上方の
空気は空気流出路を通つてそれぞれ多孔部材を通
過し、その通過時における液体と空気との混合で
発泡し、ノズルから泡を噴出するようにし、又該
泡噴出により容器体内の液体および空気が減少し
たことによる負圧化は、上記ノズルおよび多孔部
材を通つて容器体内に外気が吸入されることで解
消され、容器体胴部が復元するようにしたものが
知られている。

「考案が解決しようとする問題点」 上記従来の泡噴出容器は、容器体正立状態で使
用するよう設けたものであり、例えは容器体を倒
立させてその胴部を圧搾すると、容器体倒立によ
つて容器体内空気は容器体底部側に移動して液体
流出パイプ下端は空気中に開口し、又空気流出路
基端は液体中に開口することとなる。しかし該容
器体倒立状態では上記パイプ中に液体があるた
め、該状態から容器体胴部を圧搾すると、上記パ
イプと空気流出路とから共に液体が押出されるた
め、発泡しないままで液体が水鉄砲状に噴出され
ることとなる。

本案は上記欠点を除去したものである。

「問題点を解決するための手段」 弾性圧搾可能な胴部２を有する容器体１と、該
容器体口部に周壁７を嵌合させ、該周壁上端の第
１頂壁６中央部を上下方向に貫通する第１筒部８
の上部内に、通気性ある多孔部材９を嵌着させる
と共に、第１筒部側方の第１頂壁部分に外気吸入
弁１２を有する栓状部材５と、上記第１筒部８の
下部内に第３筒部１４の上部を嵌着させて、該嵌
着筒部分の内面に下面を弁座とする内向きフラン
ジ１５を、非嵌着筒部分の上端部に空気流出孔１
６と、更に該孔下方の非嵌着筒部分内面にはスト
ツパー１７を、それぞれ設け、該ストツパーと上
記内向きフランジ１５との筒部分内に上記弁座に
接して逆止弁を形成する玉弁１８を転動可能に設
けた逆止弁付き補助筒１３と、上記第３筒部１４
下端部に上端部を嵌着させて容器体内底部まで垂
設した液体流出パイプ１９と、上記第１筒部８の
外面に、第３頂壁２２からノズル２１と連通して
垂下する第４筒部２３を上下動自在に嵌合させた
ノズル付きヘツド２０とからなり、ヘツド押下げ
時に、上記第１筒部の上端開口部を閉塞する第１
突部２４を第３頂壁２２中央部から垂設すると共
に、上記外気吸入弁１２の弁孔を閉塞する第２突
部２５を第３頂壁２２側部から垂設した。

「作用」 図示の状態からヘツド２０を引きあげ、容器体
胴部２を圧搾すると、容器体内高圧化により容器
体内液体は液体流出パイプ１９、第３筒部１４内
の玉弁１８側方、および内向きフランジ１５のフ
ランジ孔を通り、又液面上方の容器体内空気は空
気流出孔１６、上記フランジ孔を通り、共に多孔
部材９内を混合により発泡して通過し、ノズル２
１から泡となつて噴出される。次に胴部を離す
と、外気吸入弁１２を通つて、外気が容器体内に
吸入されることで容器体胴部が復元する。

図示の状態から容器体を倒立させると、玉弁１
８が自重により、内向きフランジ１５の弁座に接
し、よつて弁孔としてのフランジ孔を閉塞する。
又外気吸入弁１２も閉塞する。従つて該倒立状態
では泡も液体も噴出することがない。

「実施例」 １は弾性圧搾可能な胴部２を有する容器体で、
口頸部４を胴部上端から肩部３を介して上方へ突
出させている。

上記容器体口頸部には栓状部材５が嵌合させて
ある。該部材は第１頂壁６の周縁から垂下する周
壁７を容器体口頸部４に嵌合させ、第１頂壁中央
部を上下方向に貫通固定する第１筒部８を有し
て、該第１筒部上部内に、通気性ある多孔部材９
を嵌着させている。又第１筒部側方の第１頂壁部
分には上方小径のテーパ状をなす第２筒部１０を
貫通固定させ、かつ該第２筒部内に玉弁１１を上
下動自在に、かつ第２筒部内下方に設けたストツ
パーにより、その玉弁の脱落を防止して嵌合さ
せ、上記テーパ状部内面と玉弁とで外気吸入弁１
２を設けている。

上記第１筒部８の下部内には、逆止弁付き補助
筒１３の第３筒部１４上部を嵌着させる。該補助
筒は、第１筒部８内に嵌着された嵌着筒部分内面
に下面を弁座とする上方小径のテーパ状内向きフ
ランジ１５を有し、又非嵌着筒部分上端に空気流
出孔１６を穿設し、更に該孔下方の非嵌着筒部分
内面にストツパー１７を付設し、そのストツパー
と上記内向きフランジ１５との間の筒部分内に、
上記弁座に接して逆止弁を形成する玉弁１８を転
動可能に設けたものである。

上記第３筒部１４下端部には、液体流出パイプ
１９の上端部が嵌着させてあり、該パイプは容器
体内底部まで垂設する。

２０はノズル２１付きのヘツドで、第３頂壁２
２から垂下する第４筒部２３を第１筒部８外面へ
上下動可能に嵌合させており、第４筒部上部とノ
ズル２１基端とは、ヘツド引き上げ時において連
通するよう設けてある。又第３頂壁中央部から
は、ヘツド押下げ時に第１筒部の上端開口部を閉
塞する第１突部２４が垂設させてあり、又外気吸
入弁１２の弁孔を閉塞する第２突部２５を第３頂
壁２２側部から垂設させている。

栓状部材５に対してヘツド２０は、一定ストロ
ークだけ上下動可能とするがよく、そのため第３
頂壁外周から第５筒部２６を垂設して栓状部材周
壁７の外面へ上下動可能に嵌合させ、第５筒部内
面に縦溝２７を設けて該溝内を上下動し、かつ溝
下端に接してヘツドの抜出しを防止させる突子２
８を栓状部材周壁の上端一部に付設している。

「考案の効果」 本案は上記のように、液体流出パイプ１９と多
孔部材９との間に容器体倒立時に閉塞する逆止弁
を設けたから、従来のように容器体を倒立させて
容器体胴部を圧搾したとき液体を噴出して困るこ
とがなく、又容器体正立時、その逆止弁用の弁座
を下面に有する内向きフランジ１５とその逆止弁
用の玉弁１８との間に位置することとなる第３筒
部１４の非嵌着筒部の上端部に空気流出孔１６を
穿設させたから、容器体正立時における泡噴出操
作に際して、玉弁が容器体内空気の流出を妨げる
ことがなく、又液体流出も支障なく行わせること
が出来る。又外気吸入弁１２を設けたから、容器
体正立時には該外気吸入弁を通つて外気が容器体
内に吸込まれ、従つて容器体胴部の弾性復元が迅
速に行われ、かつ、容器体倒立状態では外気吸入
弁が閉塞するため、該弁を通つて液洩れすること
もない。更に押下げによつて第１筒部８の上端開
口部と外気吸入弁の弁孔を閉塞する第１突部２４
と第２突部２５とを第３頂壁２２から垂設するヘ
ツドの第４筒部２３を、第１筒部外面に上下動可
能に嵌合させたから、その押下げによつて容器体
倒立時にも液洩れすることがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本案泡噴出容器の縦断面図である。 １……容器体、５……栓状部材、１３……逆止
弁付き補助筒、１９……液体流出パイプ、２０…
…ヘツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弾性圧搾可能な胴部２を有する容器体１と、該
   容器体口部に周壁７を嵌合させ、該周壁上端の第
   １頂壁６中央部を上下方向に貫通する第１筒部８
   の上部内に、通気性ある多孔部材９を嵌着させる
   と共に、第１筒部側方の第１頂壁部分に外気吸入
   弁１２を有する栓状部材５と、上記第１筒部８の
   下部内に第３筒部１４の上部を嵌着させて、該嵌
   着筒部分の内面に下面を弁座とする内向きフラン
   ジ１５を、非嵌着筒部分の上端部に空気流出孔１
   ６と、更に該孔下方の非嵌着筒部分内面にはスト
   ツパー１７を、それぞれ設け、該ストツパーと上
   記内向きフランジ１５との筒部分内に上記弁座に
   接して逆止弁を形成する玉弁１８を転動可能に設
   けた逆止弁付き補助筒１３と、上記第３筒部１４
   下端部に上端部を嵌着させて容器体内底部まで垂
   設した液体流出パイプ１９と、上記第１筒部８の
   外面に、第３頂壁２２からノズル２１と連通して
   垂下する第４筒部２３を上下動自在に嵌合させた
   ノズル付きヘツド２０とからなり、ヘツド押下げ
   時に、上記第１筒部の上端開口部を閉塞する第１
   突部２４を第３頂壁２２中央部から垂設すると共
   に、上記外気吸入弁１２の弁孔を閉塞する第２突
   部２５を第３頂壁２２側部から垂設したことを特
   徴とする泡噴出容器。