JPH0420288Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はランバーサポート機構に関し、更に詳
細に説明すると、シートバツクフレームの両側部
に設けられたサイドパネルに固着されたパネルブ
ラケツトと、該パネルブラケツトに夫々取付けら
れた一対のばね支持体とを備え、該一対のばね支
持体間に取付けられたランバーサポート用のばね
体が前後方向に移動調整されるようになされたラ
ンバーサポート機構に関する。

〔従来の技術〕

従来のランバーサポート機構は、第６図に示す
如く、シートバツクフレーム１の両側部に固着さ
れた一対のサイドパネル２にアーム３を枢支し、
このアーム３間にランバーサポート用のＳ字ばね
等からなるばね体４を取付け、サイドパネル２に
回転軸５を支持させ、この回転軸５に前記アーム
３を回動させるカム板６を固着し、サイドパネル
２の外方に延びる回転軸５の先端に回転ノブ７を
固着させて形成されている。そして回転ノブ７の
回転によりカム板６を回動させ、アーム３を回動
させる事によりばね体４が前後方向に移動するよ
うになされている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

然し乍ら、従来のランバーサポート機構におい
ては、アーム３が円弧運動をするため、着座者の
サポート位置が上下方向に移動する欠点を有し、
またばね体４が傾斜して前後方向に移動するため
着座者にばね体４が密接しなくなる欠点を有して
いた。このため、本出願人は先にランバーサポー
ト部が回転操作量によつてシートバツクの上下方
向に変位しないホールド感の優れたランバーサポ
ート装置（実願昭59−4252号）を提案している。

本考案の目的は回転ノブの回転操作量によつて
サポート位置が上下方向に移動する事がなく、密
着性に優れ、またばね体の前後方向への移動を無
段階で行え、そのための構成も著しく簡易で且つ
耐久性にも優れた強固なランバーサポート機構を
提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上述せる問題点に鑑みてなされたもの
で、シートバツクフレームの両側部に、または両
側部に設けられたサイドパネルに水平方向に延び
るパネルブラケツトを夫々固着すると共に、一方
のサイドパネルに回転軸を支持し、該回転軸に軸
線方向に移動可能な可動体を螺合させ、サイドパ
ネルの外方に延びる回転軸の先端に回転ノブを固
着し、前記一対のパネルブラケツトにばね支持体
を回動可能に枢支し、該一対のばね支持体間にラ
ンバーサポート用のばね体が取付けられ、前記可
動体と一方のばね支持体とが夫々係合部を介して
係合され、且つ一対のばね支持体が連結ロツドを
介して連結されている事を特徴とする。

〔作用〕

本考案に係るランバーサポート機構に依れば、
回転ノブの回転により可動体が軸線方向に移動
し、可動体と係合するばね支持体が回動し、一対
のばね支持体間に取付けられているランバーサポ
ート用のばね体が前後方向に無段階に移動調整さ
れ、この際ばね体が上下方向に変位することがな
く、着座者に密着させる事が出来る。

〔実施例〕

以下本考案に係るランバーサポート機構の一実
施例を図面を参照して詳述する。

第１図及び第２図には本考案の一実施例の概略
が夫々示されており、このランバーサポート機構
１１はシートバツクフレーム１２の両側部に、ま
たは両側部に設けられたサイドパネル１３に固着
された一対のパネルブラケツト１４を備え、該パ
ネルブラケツト１４には第１図に示す平面より見
て略Ｖ字状に形成されたばね支持体１５，１６が
その略中央位置で枢支ピン１７により夫々回動可
能に枢支されている。

また、第２図に正面図で示す如く、上下方向に
一対のパネルブラケツト１４，１４′が形成され、
該一対のパネルブラケツト１４，１４′に正面よ
り見て略コ字状のばね支持体１５，１６が中央部
を対向させた状態で、夫々枢支されている。前記
ばね支持体１５，１６は取付部１５ａ，１６ａと
フツク部１５ｂ，１６ｂとより形成され、前記ば
ね支持体１５，１６の相互に対向する中央部側が
フツク部１５ｂ，１６ｂに形成され、この左右一
対のフツク部１５ｂ，１６ｂ間にランバーサポー
ト用のＳ字状ばね等からなるばね体１８が取付け
られている。尚本実施例では上下方向に２本のば
ね体１８を取付けたものが示されているが、２本
以上であつてもよく、または１本であつてもよ
い。一方のばね支持体１５の上部の取付部１５ａ
には係合部としての長穴２１が形成されている。
そして、前記ばね支持体１５，１６の取付部１５
ａ，１６ａは一方１５ａが第１図で見て上方に、
他方１６ａが下方に延びて形成されている。

サイドパネル１３の一方の側には回転軸２３が
ばね支持体１５方向に延びて取付けられており、
この回転軸２３に軸線方向に移動可能な可動体２
５が螺合している。また回転軸２３のサイドパネ
ル１３外方に延びる先端には回転ノブ２７が固着
されている。前記可動体２５の上部には、第３図
及び第４図に示されている如く、係合部としての
係合突起２６が形成され、この係合突起２６がば
ね支持体１５に形成された長穴２１に係合してい
る。

前記ばね支持体１５の下部の取付部１５ａには
連結ロツド３１の一端３１ａが枢支ピン３２によ
り枢支され、この連結ロツド３１は他端３１ｂが
長く形成された扁平な逆Ｕ字状に形成され、この
他端３１ｂが他方のばね支持体１６の下部の取付
部１６ａに枢支されている。

斯る構成において、いまばね体１８が第１図で
実線で示す後方に位置している状態より、回転ノ
ブ２７を右ねじの方向に回転させると、可動体２
５が第３図及び第４図に矢印ａで示す方向に移動
する。可動体２５が矢印ａで示す方向に移動する
と、可動体２５の係合突起２６が長穴２１との係
合を介して一方のばね支持体１５のフツク部１５
ｂを枢支ピン１７を中心として矢印ｂで示す前方
向に回動させ、ばね支持体１５の矢印ｂ方向の回
動により、ばね支持体１５の下部の取付部１５ａ
に枢支された連結ロツド３１が矢印ｃ方向に移動
し、他方のばね支持体１６を矢印ｄで示す前方向
に枢支ピン１７を中心として同様に回動させるの
で、ばね支持体１５，１６のフツク部１５ｂ，１
６ｂ間に取付けられているばね体１８が第１図に
想像線で示す如く、前方向に移動する事となる。
尚ばね支持体１５，１６の取付位置や取付部１５
ａ，１６ａとフツク部１５ｂ，１６ｂとの角度等
を調節することにより、フツク部１５ｂ，１６ｂ
が前方に円弧運動した場合にばね体１８を前方に
移動させると共に、左右に引張つて張力を増大さ
せるように構成し、乗心地感の向上を図る事も出
来る。

第５図には本考案に係るランバーサポート機構
の変形例が示されており、第１図に示す実施例と
対応する部分には同一符号を付してこれ以上の詳
細説明はこれを省略するも、前記連結ロツド３１
の一端３１ａがコ字状に形成された可動体２５の
上部に連結され、他端３１ｂがばね支持体１６の
取付部１６ａに連結され、コ字状の可動体２５の
第５図で見て下部側（前面側）に長孔２１と係合
突起２６との係合部が形成されている事を除いて
は前述せる実施例と同様の構成を有するものであ
る。

斯る構成に依れば、回転ノブ２７の回転により
可動体２５を外側方向に移動させる事により順次
ばね体１８が前方に移動すると共に、ばね体１８
が前方に移動するに従いばね体１８が引張られる
事となり、張力が増大するもので、その他前述せ
る実施例と同様の作用を有するものである。

〔考案の効果〕

以上が本考案に係るランバーサポート機構の一
実施例の構成であるが、斯る構成に依れば、回転
ノブの回転操作量に応じてばね体を無段階に前後
方向に移動調整出来、この際ばね体が上下方向に
移動する事がなく、連結ロツドにより左右均等に
ばね体を前後動させる事が出来、着座者との密着
性が優れ且つ強固で耐久性に優れたランバーサポ
ート機構を得る事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案に係るランバーサポ
ート機構の一実施例の概略を夫々示すもので、第
１図は平面説明図、第２図は正面説明図、第３図
及び第４図はばね支持体と可動体との関係を示す
平面説明図及び正面説明図、第５図は本考案の変
形例を示す平面説明図、第６図は従来のランバー
サポート機構の斜視図である。 図中、１１……ランバーサポート機構、１２…
…シートバツクフレーム、１３……サイドパネ
ル、１４，１４′……パネルブラケツト、１５，
１６……ばね支持体、１５ａ，１６ａ……取付
部、１５ｂ，１６ｂ……フツク部、１７……枢支
ピン、１８……ばね体、２１……長穴、２３……
回転軸、２５……可動体、２６……係合突起、２
７……回転ノブ、３１……連結ロツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートバツクフレームの両側部に、または両側
   部に設けられたサイドパネルに水平方向に延びる
   パネルブラケツトを夫々固着すると共に、一方の
   サイドパネルに回転軸を支持し、該回転軸に軸線
   方向に移動可能な可動体を螺合させ、サイドパネ
   ルの外方に延びる回転軸の先端に回転ノブを固着
   し、前記一対のパネルブラケツトにばね支持体を
   回動可能に枢支し、該一対のばね支持体間にラン
   バーサポート用のばね体が取付けられ、前記可動
   体と一方のばね支持体とが夫々係合部を介して係
   合され、且つ一対のばね支持体が連結ロツドを介
   して連結されている事を特徴とするランバーサポ
   ート機構。