JPH04202078A - 被覆粒状肥料 - Google Patents

被覆粒状肥料

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JPH04202078A
JPH04202078A JP2333821A JP33382190A JPH04202078A JP H04202078 A JPH04202078 A JP H04202078A JP 2333821 A JP2333821 A JP 2333821A JP 33382190 A JP33382190 A JP 33382190A JP H04202078 A JPH04202078 A JP H04202078A
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星出 宏
Koichi Tsuboi
坪井 孝一
Hideyuki Fuji
藤 秀幸
Akihiko Okazaki
岡崎 章彦
Tomoharu Nomura
野村 知治
Katsuhide Nitani
二谷 克英
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、含水培地又は水中での肥料成分の溶出開始時
期を調節できる被覆粒状肥料に関する。
[発明の背景] 近年、我が国の農業は、農業従事者の高齢化や農村の過
疎化により、農業労働力の脆弱化が進んでいる。そのた
めに農作業の省力化の一つとして、施肥の機械化や緩効
性肥料の利用などが計られている。
例えば、緩効性肥料として、オレフィン系樹脂トエチレ
ンー酢酸ビニル共重合体との混合物を主成分とする被覆
材料で被覆した肥料(特公昭60−21952号公報参
照)、オレフィン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合
体との混合物を主成分とし、更に界面活性剤を含有する
被覆材料で被覆した肥料(特公昭60−37074号公
報参照)、ポリオレフィン類等の重合体を結合剤とし、
それに水不溶性もしくは水難溶性の無機粉体を50〜8
0重量%含有させた被膜で被覆された被覆肥料(特公昭
60−3040号公報参照)などが提案されている。こ
れらの被覆肥料は、何れも、被膜の不完全性から生じた
ピンホールやクラック、又は種々の添加剤を加え計画的
に作られたピンホール、或いは被覆の透水性又は透湿性
を利用して、中の肥料成分を徐々に調節して溶出させる
形式のものであり、肥料成分の溶出速度調節型の被覆肥
料である。
ところで、植物の成長過程においては1時期により必要
とする肥料成分及びその量が異なる。例えば、水稲栽培
における施肥は、元肥から穂肥まで稲の生育に合せて4
〜5回施肥することが必要である。即ち、植物の成長過
程の特定の時期毎に、その時期に必要な肥料成分を必要
量だけ施し、その時期が過ぎた後は当該肥料成分は与え
られず、その後別の時期に、同様にして必要な肥料成分
を必要量だけ施すことが望ましい。
前記のような従来の被覆肥料は、肥料成分の溶出速度調
節型のものであって、単に肥料成分の溶出速度が変化し
ているに過ぎないものであり、従来の被1肥料を最初に
元肥として全部施肥した場合には、例えば、窒素成分が
必要でない時期でも徐々に窒素成分が溶出しており、窒
素成分が多量に必要となる時期には不足するので追肥す
ることが必要になる。従って、従来の被覆肥料を使用す
る場合には、植物成長に必要な全部の肥料を元肥として
一回だけ施肥するのでは、植物の成長にマツチした時期
毎に適切な肥料成分を適切な量で施すことはできない。
本発明者らは、当該肥料成分が必要な時期までは溶出せ
ず、−旦溶出を開始すると急速に肥料を溶出するような
、肥料成分の溶出開始時期調節型の被覆粒状肥料を開発
すれば、植物の成長に必要な全ての肥料を最初に元肥と
して施肥し、その後の追肥をなくするか少なくとも追肥
の回数を減少させることができることに想到・し、本発
明を完成するに至った。
[発明の目的] 本発明の目的は、上記のような溶出開始時期調節型肥料
、即ち、特定の肥料成分が必要な時期までは溶出せず、
−旦溶出を開始すると急速に当該肥料を溶出するような
被覆粒状肥料を提供することにある。
[発明の構成] 本発明は、粒状肥料の表面に、アルカリ物質からなる第
一被覆層が形成され、該第一被覆層の表面に、オレフィ
ン系重合体とアルカリ水可溶性重合体との混合物からな
る第二被覆層が形成されてなることを特徴とする被覆粒
状肥料である。
本発明の好適な態様は下記の通りである。
(1)上記のアルカリ物質が、アルカリ土類金属の炭酸
塩、水酸化物若しくは酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、
リン酸塩、ケイ酸塩若しくは有機酸塩、又は、アルキル
アミド類、又はこれらの混合物であることを特徴とする
上記の被覆粒状肥料。
(2)上記のオレフィン系重合体が、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレ
ン共重合体、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体である
ことを特徴とする上記の被覆粒状肥料。
(3)上記のアルカリ水可溶性重合体が、インブチレン
−無水マレイン酸共重合体、及び/又はそのマレイミド
化変性体、又はこれらのアルコール変性体であることを
特徴とする上記の被覆粒状肥料。
(4)上記のアルカリ物質の量が、上記のアルカリ水可
溶性重合体の量の0.2〜lO重量倍であることを特徴
とする上記の被覆粒状肥料。
(5)上記のアルカリ水可溶性重合体の量が、オレフィ
ン系重合体とアルカリ水可溶性重合体との合計重量に対
して2〜80重量%であることを特徴とする上記の被覆
粒状肥料。
(6)上記の第二被覆層の被覆量が、粒状肥料の量の2
〜50重量%であることを特徴とする上記の被覆粒状肥
料。
[発明の詳細な記述] 本発明の被覆粒状肥料は、粒状肥料の表面に、アルカリ
物質からなる第一被覆層が形成され、該第一被覆層の表
面に、オレフィン系重合体とアルカリ水可溶性重合体と
の混合物からなる第二被覆層が形成された肥料である。
本発明の被覆粒状肥料の粒状肥料は、従来の肥料の粒状
物の何れであってもよいが、アンモニア態窒素を含有し
ないか又はアンモニア態窒素の含有量が小さい肥料の粒
状物であることが好ましい。その具体例としては、尿素
、硝酸ソーダ、アセトアルデヒド縮合尿素、イソブチル
アルデヒド縮合尿素等の窒素質肥料;熔成りん肥、焼成
りん肥、加ニリン酸肥料、混合リン酸肥料、腐食酸りん
肥等のリン酸質肥料;硫酸加工、塩化加工、硫酸加工苦
土、重炭酸加工、けい酸加工肥料等の加工質肥料;リン
酸加工肥料、硝酸加工等の化成肥料:有機質肥料など:
並びにこれらの肥料の混合物を、それ自体公知の方法に
より造粒した粒状肥料を挙げることがてきる。粒状肥料
の粒径は特に限定されないが、一般に1〜4mmである
ことが好ましい。
本発明の被覆粒状肥料の第一被覆層を構成するアルカリ
物質は、水溶液中でアルカリ性を示す無機化合物又は有
機化合物の何れであフてもよい。
特に、常温で固体であり、水と穏和に反応するアルカリ
物質が好ましく、例えば、アルカリ土類金属の炭酸塩、
水酸化物若しくは酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、リン
酸塩若しくはケイ酸塩のような無機化合物、及び、アル
カリ金属の有機酸塩、アルキルアミド類のような有機化
合物が好ましい。このようなアルカリ物質の具体例とし
ては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マ
グネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸三
カリウム、ケイ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、アセト
アミド、プロピオンアミド、ブチルアミド等を挙げるこ
とができる。
本発明の被覆粒状肥料において、上記アルカリ物質の量
は、第二被覆層中に含まれるアルカリ水可溶性重合体の
量の0.2〜10重量倍、特に、0.4〜7重量倍であ
ることが好ましい。アルカリ水可溶性重合体の量に対す
るアルカリ物質の量が少ないと、アルカリ水可溶性重合
体が十分に溶解されないために、肥料の溶出開始時期が
遅くなったり、肥料の溶出が開始した後の肥料の溶出速
度が小さくなる。また、アルカリ水可溶性重合体の量に
対するアルカリ物質の量が多いと、肥料の溶出が開始し
た後の肥料の溶出速度が大きくなるが、ある程度より多
くしても肥料の溶出速度は大きくならず、被覆粒状肥料
中の肥料成分の含有率が相対的に低下するので好ましく
ない。
本発明の被覆粒状肥料の第二被覆層は、オレフィン系重
合体とアルカリ水可溶性重合体との混合物から構成され
ている。
オレフィン系重合体としては、オレフィンの単独重合体
、オレフィンの共重合体、オレフィンとオレフィン性二
重結合を有するその他のモノマーとの共重合体の何ねて
あってもよい。本発明において特に好ましいオレフィン
系重合体の具体例としては、例えば、エチレン−アクリ
ル酸エステル(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチルなど)共重合体、エチレン−メタクリル酸エステ
ル(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル
など)共重合体、低密度ポリエチレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体な
どを挙げることができる。
上記のアルカリ水可溶性重合体としては、水には不溶性
乃至難溶性であるがアルカリ水溶液には可溶性である重
合体であれば、どのような重合体であってもよい。本発
明において好ましいアルカリ水可溶性重合体の具体例と
しては、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、及び
/又はそのマレイミド化変性体、これらのアルコール変
性体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、カル
ボキシメチルセルロース(CMC)なトラ挙げることが
できる。これらの中で特に好ましいものは、インブチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、及び/又はこの共重合体
をマレイミド化することによって変性したイソブチレン
−無水マレイン酸共重合体のマレイミド化変性体、及び
これらのアルコール変性体である。インブチレン−無水
マレイン酸共重合体の酸無水物基を加水分解したカルボ
ン酸又はカルボン酸塩を含む共重合体は、水に可溶性で
あるので好ましくない。
インブチレン−無水マレイン酸共重合体は、水に極めて
難溶性である(25℃の水に2週間後に数重量%以下溶
解するのみである)が、アルカリ水溶液には可溶性であ
り(25℃の炭酸カリウム水溶液に2週間後に80重量
%以上溶解する)、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシドなどの有機溶剤に可溶性である重合体である
また、インブチレン−無水マレイン酸共重合体のマレイ
ミド化変性体は、水に不溶性である(25℃の水に2週
間浸漬して溶解度は0%である)が、アルカリ水溶液に
は可溶性であり(25°Cの炭酸カリウム水溶液に2週
間後に80重量%以上溶解する)、各種の有機溶剤に可
溶性である重合体である。
本発明の被覆粒状肥料の第二被覆層におけるアルカリ水
可溶性重合体の量は、所望する肥料成分の溶出速度に応
じて任意に変えることができるが、一般にオレフィン系
重合体とアルカリ水可溶性重合体との合計重量に対して
2〜80重量%、特に4〜50重量%の範囲内にするこ
とが好ましい。第二被覆層におけるアルカリ水可溶性重
合体の量が上記範囲よりも多いと、第二被覆層の機械的
強度が低下しく一般に脆くなる)、被覆粒状肥料の取扱
い、輸送、保管中に第二被覆層に亀裂が生じ、そのため
に透水性が高くなり過ぎ、被覆粒状肥料の肥料成分の溶
出開始時期を設計通りに調節することが困難になる。ま
た、第二被覆層におけるアルカリ水可溶性重合体の量が
上記範囲よりも少ないと、被覆粒状肥料の肥料成分の溶
出速度が極めて遅いか又は肥料成分が全く溶出しなくな
る。
上記の第二被覆層の被覆量は、粒状肥料の量の2〜50
重量%、特に4〜20重量%であることが好ましい。第
二被覆層の被覆量が上記範囲よりも少ないと、被覆粒状
肥料の製造時に第二被覆層の被覆量を設計値通りに制御
することが困難になり(第二被覆層の被覆量が小さくな
るほど誤差の許容範囲が狭くなる)、第二被覆層の機械
的強度が低下し被覆粒状肥料の取扱い、輸送、保管中に
第二被覆層が損傷を受け、前記のような問題が生じる恐
れがある。また、第二被覆層の被覆量が上記範囲よりも
多いと、溶出制御効果はより以上に向上せず、被覆粒状
肥料中の肥料成分の含有率が相対的に低下し、更に、肥
料成分が溶出した後に土壌中に残留する被膜の量が増大
する。
本発明の被覆粒状肥料は、含水培地又は水中で下記のよ
うに機能すると考えられる。
即ち、先ず水が第二被覆層を徐々に透過し、第二被覆層
を透過した水によって第一被覆層のアルカリ物質が溶解
し、それによって生じたアルカリ水溶液によって第二被
覆層のアルカリ水可溶性重合体が溶解して除去され、第
二被覆層のポーラス化が起こり、第二被覆層を通過して
水が内部に侵入し、その水によって肥料成分が溶解され
溶出するのであると考えられる。
従って、第二被覆層のオレフィン系重合体及びアルカリ
水可溶性重合体の種類、両者の混合比率、及び第二被覆
層の被覆量(膜厚)を選択することによって、最初の水
が第二被覆層を透過する量を制御し、第一被覆層のアル
カリ物質の種類及び量、並びに第二被覆層のアルカリ水
可溶性重合体の種類及び量(オレフィン系重合体に対す
る混合比率)を選択することによって、第二被覆層に形
成されるポーラス化の度合及びこのポーラス化が起こる
時間を制御することができる。そして、最初の水が第二
被覆層を透過する量及び第二被覆層がポーラス化される
時間を制御することによって、肥料成分の溶出が開始す
る時期(本発明の被覆粒状肥料を含水培地又は水中に投
入してから肥ネ4成分の溶出が始まるまでの期間であっ
て、肥料成分溶出の誘導期間と見なされる)を調節する
ことができる。また、第二被覆層に形成されるポーラス
化の度合を制御することによって、肥料成分の溶出速度
を調節することができる。
このように、本発明の被覆粒状肥料は、任意の必要な時
期に肥料成分の溶出を開始させることができる被覆粒状
肥料である。
最初の水が第二被覆層を透過する量並びに第二被覆層に
ポーラス化が起こる時間及びこのポーラス化の度合を制
御するためには、上記のような要因を適宜変化させて組
み合せればよく、前記の各要因についての説明を参考に
して当業者が実験的に容易に選択することができる。
本発明の被覆粒状肥料は、粒状肥料の表面にアルカリ物
質を被覆して第一被覆層を形成し、次いで、第一被覆層
を有する粒子の表面に第二被覆層を形成することによっ
て製造することができる。
第一被覆層の形成は、例えば、傾斜皿型造粒機に粒状に
成形した肥料を装入し、30〜70℃の熱風を送りなが
ら、アルカリ物質の水及び/又は有機溶媒中の溶液又は
分散液(第一被覆層形成液)を少しずつ添加することに
より、粒状肥料の表面に第一被覆層形成液を被覆し、同
時に溶媒又は分散媒を蒸発除去してアルカリ物質の層を
形成させることによって行なうことができる。
この際、アルカリ物質を粒状肥料の表面に確実に付着さ
せるために、適当な接着剤、例えば、エチレン−酢酩ビ
ニル共重合体、ネオプレン−フェノール系、ポリエチレ
ングリコール、メタクリル酸エステル系などの接着剤を
、アルカリ物質の溶液又は分散液中に混入しておくこと
が好ましい。
また、傾斜皿型造粒機に粒状肥料を装入し、接着剤の水
及び/又は有機溶媒中の溶液を少量ずつ添加し、粒状肥
料の表面に付着した接着剤溶液の粘着性があるうちに、
アルカリ物質の粉末を添加付着させることにより被覆し
、その後乾燥することによっても第一被覆層を形成する
ことができる。
勿論、それ自体公知の他の粒状物被覆装置、例えば、ナ
ウタミキサー、通気型被覆装置、回転剤皮機、ドラム型
造粒機などを使用し、それ自体公知の方法によって第一
被覆層を形成することもできる。
第二被覆層の形成は、オレフィン系重合体とアルカリ水
可溶性重合体との混合物を有機溶剤に溶解して第二被覆
層形成溶液を調製し、それ自体公知の他の粒状物被覆装
置、例えば、流動層型被覆装置、通気型被覆装置、転勤
流動型被覆装置、ナウタミキサーなどに、第一被覆層を
形成した粒状肥料を装入し、30〜100℃の熱風を送
りながら、上記の第二被覆層形成溶液を装入して粒状肥
料の表面にこの溶液を被覆し、同時に溶媒を蒸発除去し
て第二被覆層を形成させることによって行なうことがで
きる。オレフィン系重合体とアルカリ水可溶性重合体と
が同じ溶剤に溶解しない場合は、オレフィン系重合体と
アルカリ水可溶性重合体とを夫々の溶媒に溶解して溶液
を調製し、両者の溶液を混合することによって、第二被
覆層形成溶液を調製することができる。
第一被覆層及び第二被覆層を形成する際に使用した溶剤
は、被覆装置からの排気を常法によって処理して回収し
再使用することができる。
次に、本発明の実施例及び比較例によって本発明を更に
詳細に説明する。
[実施例11 水酸化カルシウム12g及び接着剤としてポリエチレン
グリコール[日本油脂■製、ポリエチレングリコール(
20000)] 3.6gを、トルエン40gに添加し
分散及び溶解して第一被覆層形成液を調製した。
エチルアクリレート単位含有量8モル%、メルトインデ
ックス(MI)13のエチレン−エチルアクリレート共
重合体(日本ユニカー−製:商品名DPDJ−8026
、以下EEA−1樹脂と略称する)29.2gをトルエ
ン380gに90〜100℃で溶解させた溶液と、イソ
ブチレン−無水マレイン酸共重合体のマレイミド化変性
体(■クラレ製:商品名BM−30、以下8M−30樹
脂と略称する)10.8gをメチルエチルケトン380
gに60〜70’C!で溶解させた溶液とを混合して、
第二被覆層形成溶液を調製した。第二被覆層形成溶液を
、調製直後から第二被覆層形成が終了するまで80±5
℃の温度で保温した。
ステンレス製回転制御付傾斜皿型造粒機(直径500 
m m、深さ100mm)に、粒径2〜4mmの粒状尿
素500gを入れ、造粒機を15r、p、m、の回転速
度で転動させ、約30℃の温風を吹込みながら、上記の
第一被覆層形成液を10分間に亙って少しずつ添加し、
粒状尿素の表面に第一被覆層を形成した。
上記の工程で得られた第一被覆層を有する粒状尿素41
0g (この内、尿素4oog)を、減圧通気型被覆装
置(フロイント産業■製、コーティング装置ハイコータ
ー・ミニ、コーティングパン容量0.651)に投入し
、コーティングパンを3 Or、p、m、の回転速度で
転動させ、約30℃の温風を吸引しながら、上記の第二
被覆層形成溶液を10mJ1/分の供給速度でスプレー
し、第一被覆層形成粒状尿素の表面に第二被覆層を形成
して被覆粒状肥料を製造した。
得られた被覆粒状肥料の、第一被覆層の量は尿素100
重量部当たり2.6重量部であり、第二被覆層の量は尿
素100重量部当たり9.5重量部であり、アルカリ物
質/アルカリ水可溶性重合体の重量割合は78/100
であった。
製造した被覆粒状肥料について、下記の方法により尿素
の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線[横軸:溶出日
数(週単位)、縦軸:累積溶出率(%)]を第1図に示
す。
尿素の溶出試験方法 農林水産省農業環境技術研究所発行(昭和62年12月
25日)の、肥料分析法、中5.31溶出率(被覆肥料
の)に準じて実施した。
但し、恒温器の温度(測定温度)を25±1℃に変更し
て行なったため、25℃における溶出試験値である。
[実施例2] EEA−1樹脂の使用量を35gに、トルエンの使用量
を456gに、BM−30樹脂の使用量を13gに、メ
チルエチルケトンの使用量を456gに、夫々変えた他
は実施例1におけると同様にして調製した第二被覆層形
成溶液を使用した他は、実施例1におけると同様にして
被覆粒状肥料を製造した。
得られた被覆粒状肥料の、第一被覆層の量は尿素100
重量部当たり2.6重量部であり、第二被覆層の量は尿
素100重量部当たり11.1重量部であり、アルカリ
物質/アルカリ水可溶性重合体の重量割合は67/Zo
oであった。
製造した被覆粒状肥料について、前記の方法により尿素
の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第1図に示す
[実施例3] 水酸化カルシウム12gの代わりに炭酸カリウム12g
を使用した他は実施例2におけると同様にして調製した
第一被覆層形成液を使用した他は、実施例2におけると
同様にして被覆粒状肥料を製造した。
得られた被覆粒状肥料の、第一被覆層の量は尿素100
重量部当たり2.5重量部であり、第二被覆層の量は尿
素100重量部当たり11.0重量部であり、アルカリ
物質/アルカリ水可溶性重合体の重量割合は65/10
0であった。
製造した被覆粒状肥料について、前記の方法により尿素
の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第1図に示す
[実施例4] EEA−1樹脂の使用量を20gに、BM−30樹脂の
使用量を20gに、夫々変えた他は実施例1におけると
同様にして調製した第二被覆層形成溶液を使用した他は
、実施例1におけると同様にして被覆粒状肥料を製造し
た。
得られた被覆粒状肥料の、第一被覆層の量は尿素100
重量部当たり2.6重量部であり、第二被覆層の量は尿
素100重量部当たり9.2重量部であり、アルカリ物
質/アルカリ水可溶性重合体の重量割合は43/Zoo
であった。
製造した被覆粒状肥料について、前記の方法により尿素
の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第1図に示す
[実施例51 エチルアクリレート単位含有量7モル%、メルトインデ
ックス(MI)4のエチレン−エチルアクリレート共重
合体(日本ユニカー−製:商品名NUC−6220、以
下EEA−2樹脂と略称する)43.7gをトルエン4
56gに90〜100℃で溶解させた溶液と、BM−3
0樹脂4.3gをメチルエチルケトン456gに60〜
70.℃で溶解させた溶液とを混合して、第二被覆層形
成溶液を調製した。第二被覆層形成溶液は、調製直後か
ら第二被覆層形成が終了するまで80±5°Cの温度で
保温した。
第二被覆層形成溶液として上記のようにして得られた第
二被覆層形成溶液を使用した他は、実施例1におけると
同様にして被覆粒状肥料を製造した。
得られた被覆粒状肥料の、第一被覆層の量は尿素100
重量部当たり2.6重量部であり、第二被覆層の量は尿
素100重量部当たり11.0重量部であり、アルカリ
物質/アルカリ水可溶性重合体の重量割合は202/1
00であった。
製造した被覆粒状肥料について、前記の方法により尿素
の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第1図に示す
[比較例1] EEA−1樹脂20gをトルエン380gに90〜i 
o o ’cで溶解させて被覆層形成溶液を調製した。
この被覆層形成溶液を、調製直後から被覆層形成が終了
するまで90〜100℃の温度で保温した。
粒状尿素(被覆層無し)400gを、実施例1において
第二被覆層形成のために使用した被覆装置に投入し、コ
ーティングパンを3 Or、p、m、の回転速度で転動
させ、約30℃の温風を吸引しながら、上記の被覆層形
成液を10m立/分の供給速度でスプレーし、粒状尿素
の表面に被覆層を形成して単層被覆粒状肥料を製造した
得られた単層被覆粒状肥料の、被覆層の量は尿素100
重量部当たり4.7重量部であった。
製造した単層被覆粒状肥料について、前記の方法により
尿素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第2図に
示す。
[比較例21 EEA−1樹脂の使用量を35gに、トルエンの使用量
を665gに、夫々変えた他は比較例1におけると同様
にして調製した被覆層形成溶液を使用した他は、比較例
1におけると同様にして単層被覆粒状肥料を製造した。
得られた単層被覆粒状肥料の、被覆層の量は尿素100
重量部当たり8.2重量部であった。
製造した単層被覆粒状肥料について、前記の方法により
尿素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第2図に
示す。
[比較例3] EEA−1樹脂を実施例6で使用したEEA−2樹脂に
変え、その使用量を43.7gに、トルエンの使用量を
830gに、夫々変えた他は比較例1におけると同様に
して調製した被覆層形成溶液を使用した他は、比較例1
におけると同様にして単層被覆粒状肥料を製造した。
得られた単層被覆粒状肥料の、被覆層の量は尿素100
重量部当たり10.4重量部であった。
製造した単層被覆粒状肥料について、前記の方法により
尿素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第2図に
示す。
第1図と第2図との比較から明らかなように、比較例で
得られたオレフィン重合体からなる単一の被覆層が形成
された単層被覆粒状肥料は、一定期間経過後尿素が徐々
に溶出している(比較例2で得られたもののように被覆
量が大きい場合は殆ど溶出しない)のに対して、実施例
で得られた本発明の被覆粒状肥料は、ある期間は尿素が
溶出せず、溶出が始まると溶出量が急激に増大しており
、ある期間経過後に被覆しない粒状肥料を施肥したのと
類似の溶出状態を示している。
[発明の効果] 本発明の被覆粒状肥料は、含水培地又は水中で特定の肥
料成分が必要な時期までは溶出せず、−旦溶出を開始す
ると比較的速やかに当該肥料を溶出するような、従来の
被覆粒状肥料とは全く異なった型の肥料の溶出開始時期
調節型の被覆粒状肥料である。従って、肥料成分に応じ
て植物の成長過程で必要な肥料成分が適切な時期に溶出
を開始するように溶出開始時期(施肥してから溶出が開
始するまでの期間)を種々の期間に設計した複数種の本
発明の被覆粒状肥料を、最初に元肥として施肥すること
ができ、追肥を行なわないか又は従来の肥料を使用する
場合に比べて追肥の回数を減少させることができるとい
う、顕著に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、各実施例で得られた被覆粒状肥料について、
尿素の溶出試験を行なって得られた溶出曲線を示す図で
ある。 第2図は、各比較例で得られた被覆粒状肥料について、
尿素の溶出試験を行なって得られた溶出曲線を示す図で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、粒状肥料の表面に、アルカリ物質からなる第一被覆
    層が形成され、該第一被覆層の表面に、オレフィン系重
    合体とアルカリ水可溶性重合体との混合物からなる第二
    被覆層が形成されてなることを特徴とする被覆粒状肥料
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014122136A (ja) * 2012-12-21 2014-07-03 Central Glass Co Ltd 被覆粒状肥料
CN104844374A (zh) * 2015-05-24 2015-08-19 广西宁明百事康生物工程有限公司 一种甘蔗专用缓释肥

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