JPH0672805A - 被覆粒状農薬 - Google Patents

被覆粒状農薬

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JPH0672805A
JPH0672805A JP22315092A JP22315092A JPH0672805A JP H0672805 A JPH0672805 A JP H0672805A JP 22315092 A JP22315092 A JP 22315092A JP 22315092 A JP22315092 A JP 22315092A JP H0672805 A JPH0672805 A JP H0672805A
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pesticide
coating layer
water
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JP22315092A
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English (en)
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Hirofumi Nagai
宏文 長井
Akihiko Okazaki
章彦 岡崎
Katsuhide Nitani
克英 二谷
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UBE KASEI HIRYO KK
Ube Corp
Original Assignee
UBE KASEI HIRYO KK
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定の農薬成分が必要な時期までは放出(溶
出)せず、また一旦放出を開始すると、速やかに当該農
薬成分を放出するような被覆粒状農薬を提供すること。 【構成】 農薬成分を含む粒状担体(粒状肥料等)の表
面に、アルカリ物質からなる第一被覆層が形成され、該
第一被覆層の表面に、縮合系重合体とアルカリ水可溶性
重合体との混合物からなる第二被覆層が形成されてなる
被覆粒状農薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含水培地又は水中での
農薬成分の溶出開始時期を調節できる被覆粒状農薬に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、我が国の農業は、農業従事者の高
齢化や農村の過疎化により、農業労働力の脆弱化が進ん
でいる。そのために農作業の省力化の一つとして、農薬
施用の機械化や農薬製剤の工夫などが図られている。農
薬製剤の工夫としては、所定量の水溶性塩化カリウムを
基材とする粒状製剤の農薬を水溶性フィルム(ポリビニ
ルアルコールなど)で包装し、これを使用量に相当する
個数用意し、目的領域に投下散布する方法が提案されて
いる。この方法では、特別の散布器具を用意する必要が
なく、短時間で投下でき、また農薬の飛散が少ないなど
の利点がある。機械化の例としては、ヘリコプターによ
る高濃度農薬の空中散布による集団防除があり、この方
法は実際に推進されているが、ヘリコプターの操縦ミス
などによる人命に関わる事故も発生している。このた
め、近年では無線操縦による小型のヘリコプターが普及
しつつあるが、高濃度農薬の空中散布では、農薬の飛散
が環境に及ぼす影響が問題とされており、特に散布地域
が住宅地に近接する場合において、この点が懸念され
る。
【0003】ところで、農薬散布の対象となる病害中や
雑草は農作物の生育期間を通じて、あらゆる場面で被害
を及ぼすが、例えば、それぞれの病害中の発生について
は、個々に発生時期、産卵、ふ化、胞子形成、伝染源の
伝搬時期等のデータが蓄積されており、それらのデータ
を基にして病害虫の発生を予防しようとする国家的プロ
ジェクトも現在維持されている。その予防のためには、
個々の病害虫、雑草などの各段階において最も適当な時
期に農薬を散布する必要がある。従って、従来では所定
の時期毎に別個に種々の農薬を施用する必要があり、い
ずれの散布方法をとったとしても、その労力は過重とな
る。
【0004】たとえば、稲の重要病害であるイネいもち
病は稲の全生育期間中を通じて発生があり、特に田植1
カ月後に大発生する葉いもち病、そして収穫1カ月前に
発生して甚大な被害を及ぼし、稲の収量に多大な影響を
及ぼす穂いもち病が防除上、特に問題となる。葉いもち
病は本田の発病初期に農薬を散布し、なお蔓延の恐れが
あるときは、以後7〜10日おきに散布を続ける必要が
ある。穂いもち病に対しては穂ばらみ期から出穂期にか
けて散布するのが効果的であるので、その時期に繰り返
し農薬散布が行なわれる。このため、農薬散布作業を多
数回行なう必要があり、労働が過重となるため難儀を極
めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、所定
の農薬成分が必要な時期までは放出(溶出)せず、また
一旦放出を開始すると、速やかに当該農薬成分を放出す
るような被覆粒状農薬を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、農薬成分を含
む粒状担体(これを、粒状農薬あるいは農薬製剤と呼
ぶ)の表面に、アルカリ物質からなる第一被覆層が形成
され、該第一被覆層の表面に、縮合系重合体とアルカリ
水可溶性重合体との混合物からなる第二被覆層が形成さ
れてなる被覆粒状農薬にある。
【0007】本発明の好適な態様は下記の通りである。 (1)上記のアルカリ物質が、アルカリ土類金属の炭酸
塩、水酸化物若しくは酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、
リン酸塩、ケイ酸塩若しくは有機酸塩、又は、アルキル
アミド類、又はこれらの混合物である被覆粒状農薬。 (2)上記の縮合系重合体が、熱可塑性重合体で、ポリ
アミド系重合体、ポリエステル系重合体、ポリエーテル
系重合体及びポリイミド系重合体である被覆粒状農薬。 (3)上記のアルカリ水可溶性重合体が、イソブチレン
−無水マレイン酸共重合体、及び/又はそのマレイミド
化変性体、又はこれらのアルコール変性体である被覆粒
状農薬。
【0008】(4)上記のアルカリ物質の量が、上記の
アルカリ水可溶性重合体の量の0.2〜10重量倍であ
る被覆粒状農薬。 (5)上記のアルカリ水可溶性重合体の量が、縮合系重
合体とアルカリ水可溶性重合体との合計重量に対して2
〜80重量%である被覆粒状農薬。 (6)上記の第二被覆層の被覆量が、粒状農薬の量の2
〜50重量%である被覆粒状農薬。 (7)上記粒状担体が、粒状肥料である被覆粒状農薬。 (8)上記農薬成分を含む粒状担体が、農薬をバインダ
で成形した粒状農薬、農薬と無機担体とをバインダを用
いて結合成形した粒状農薬、農薬を担体に含浸させた粒
状農薬、あるいは農薬と肥料とを混合して粒状に成形し
た粒状農薬のいずれかである被覆粒状農薬。
【0009】本発明の被覆粒状農薬は、農薬成分を含む
粒状担体の表面に、アルカリ物質からなる第一被覆層が
形成され、該第一被覆層の表面に、縮合系重合体とアル
カリ水可溶性重合体との混合物からなる第二被覆層が形
成された粒状農薬である。
【0010】本発明で用いることのできる農薬成分と対
象防除病害虫の組合せの例を以下に記載する。 ピロキロン(化学名:1,2,5,6−テトラヒドロピ
ロロ[3,2,1−ij]キノリン−4−オン、対象病
害虫:いもち病、籾枯れ細菌病) エトリムホス(化学名:0−6−エトキシ−2−エチル
ピリミジン−4−イル=0,0−ジメチル−ホスホロチ
オアート、対象病害虫:アオムシ、コナガ、ヨトウ、タ
ネバエ、ネキリムシ、コガネムシなど) ダイアジノン(化学名:(2−イソプロピル−4−メチ
ルピリミジル−6)−ジエチルチオホスフェート、対象
病害虫:メイチュウ、ヨコバイ、ウンカ、イネドロオイ
ムシ、イネハモグリバエ、アブラムシ類、コブノメイ
ガ、タマネギバエ、ナカジロシタバ、ネキリムシ、コガ
ネムシ幼虫類など) イソフェンホス(化学名:0−エチル=0−2−イソプ
ロポキシカルボニルフェニル=イソプロピルホスホルア
ミドチオアート、対象病害虫:コガネムシ類、ハリガネ
ムシ類などの土壌害虫) サリチオン(化学名:2−メトキシ−4H−1,3,2
−ベンゾオキサホスホリン−2−スルフィド、対象病害
虫:オンシツコナジラミ、アブラムシ類、ヨトウムシ、
クワノメイガ、シンクイムシ、キンモンホソガ、クワコ
ナカイガラムシ、ハマキムシ、カキノヘタムシ、アオム
シ、コナガなど) シクロプロトリン(化学名:(RS)−α−シアノ−3
−フェノキシベンジル−(RS)−2,2−ジクロロ−
1−(4−エトキシフェニル)シクロプロパンカルボキ
シラート、対象病害虫:イネミズゾウムシ、イネドロオ
イムシ) ピリミカーブ(化学名:2−ジメチルアミノ−5,6−
ジメチルピリミジン−4−イルジメチルカーバメート、
対象病害虫:アブラムシ) エトフェンプロックス(化学名:2−(4−エトキシフ
ェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジ
ル=エーテル、対象病害虫:イネミズゾウムシ、イネド
ロオイムシ、イネツトムシ、カメムシ類、ツマグロヨコ
バイ、ウンカ類、モモシンクイガ、キンモンホソガ、ナ
シチビガ、アブラムシ類、ハマキムシ類、オンシツコナ
ジラミ、チャノキイロアザミウマ、アワノメイガ、ハス
モンヨトウ、マメシンクイガなど) ヘキシチアゾクス(化学名:トランス−5−(4−クロ
ロフェニル)−N−シクロヘキシル−4−メチル−2−
オキソチアゾジリン−3−カルボキサミド、対象病害
虫:ミカンハダニ、リンゴハダニ、ナミハダニなど) ブプロフェジン(化学名:2−ターシャリーブチルイミ
ノ−3−イソプロピル−5−フェニル−3,4,5,6
−テトラヒドロ−2H−1,3,5−チアジアジン−4
−オン、対象病害虫:ツマグロヨコバイ、ウンカ類、オ
ンシツコナジラミ、ヤノネカイガラムシ、フタテンヒメ
ヨコバイ、カメムシ類、ニカメイチュウ、コブノメイガ
など) ジラム(化学名:ジンクジメチルジチオカーバメート、
対象病害虫:赤星病、黒星病、斑点落葉病、黒斑病、縮
葉病、褐斑病) ダコニール(化学名:テトラクロルイソフタロニトリ
ル、対象病害虫:そうか病、つる枯れ病、黒斑病、黒点
病、べと病、縮葉病、うどんこ病、灰色かび病、炭そ
病、斑点病、灰星病、裾枯病、疫病、褐斑病など) フサライド(化学名:4,5,6,7−テトラクロルフ
タリド、対象病害虫:いもち病) トリクラミド(化学名:(RS)−N−(1−ブトキシ
−2,2,2−トリクロロエチル)サリチルアミド、対
象病害虫:根こぶ病、そうか病、根腐れ病) トリシクラゾール(化学名:5−メチル−1,2,4−
トリアゾロ−[3,4−b]ベンゾチアゾール、対象病
害虫:いもち病) ヒドロキシイソキサゾール(化学名:3−ヒドロキシ−
5−メチルイソオキシサゾール、対象病害虫:苗立ち枯
れ病) メトラクロール(化学名:2−クロロ−2’−エチル−
N−(2−メトキシ−1−メチルエチル)−6’−メチ
ルアセトアニリド、対象雑草:イネ科、カヤツリグサ
科) グルホシネート(化学名:アンモニウム=DL−ホモア
ラニン−4−イル(メチル)ホスフィナート、対象雑
草:一年生および多年性イネ科雑草および広葉雑草) なお、本発明において使用できる農薬は、アルカリ性条
件で安定な農薬に限定されるわけではなく、アルカリ性
条件で不安定な農薬であっても、アルカリ性条件下で分
解しにくいようにする処理(例、樹脂薄膜被覆)を施す
ことにより、使用することが可能となる。
【0011】本発明の被覆粒状農薬において農薬成分
は、粒状担体に担持された状態で存在する。担体は、球
形の粒状物であることが好ましく、化学的に中性である
か、あるいは少なくとも担持される農薬成分および第一
被覆層のアルカリ物質に対して不活性である材料から形
成されていることが好ましい。そのような担体の例とし
ては、シリカ、けいそう土、クレイ、ベントナイト、タ
ルク、カオリンなどの一般的に用いられている粒状担体
を挙げることができる。なお、施用労力を更に省力化す
ることを考慮すると、担体は粒状肥料であることが好ま
しい。すなわち、農薬成分の放出時期と肥料成分の溶出
時期がほぼ一致する組合せを選んで、その組合せに従っ
て肥料成分と農薬成分との粒状混合物を製造し、これを
本発明に従って被覆するようにすれば、所定の時期に肥
料成分と農薬成分とが同時に放出されるようになる。
【0012】本発明の被覆粒状農薬の担体として用いら
れる粒状肥料は、従来の肥料の粒状物の何れであっても
よいが、アンモニア態窒素を含有しないか又はアンモニ
ア態窒素の含有量が小さい肥料の粒状物であることが好
ましい。具体例としては、オキサミド、尿素、硝酸ソー
ダ、アセトアルデヒド縮合尿素、イソブチルアルデヒド
縮合尿素等の窒素質肥料;熔成リン肥、焼成リン肥、加
工リン酸肥料、混合リン酸肥料、腐食酸リン肥等のリン
酸質肥料;硫酸加里、塩化加里、硫酸加里苦土、重炭酸
加里、けい酸加里肥料等の加里質肥料;リン酸加里肥
料、硝酸加里等の化成肥料;有機質肥料など;並びにこ
れらの肥料の混合物を、それ自体公知の方法により造粒
した粒状肥料を挙げることができる。粒状肥料の粒径は
特に限定されないが、一般に1〜4mmであることが好
ましい。
【0013】本発明の被覆粒状農薬の第一被覆層を構成
するアルカリ物質は、水溶液中でアルカリ性を示す無機
化合物または有機化合物の何れであってもよい。特に、
常温で固体であり、水と穏和に反応するアルカリ物質が
好ましく、例えば、アルカリ土類金属の炭酸塩、水酸化
物若しくは酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、リン酸塩若
しくはケイ酸塩のような無機化合物、及び、アルカリ金
属の有機酸塩、アルキルアミド類のような有機化合物が
好ましい。このようなアルカリ物質の具体例としては、
炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、
炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、アセトアミ
ド、プロピオンアミド、ブチルアミドなどを挙げること
ができる。
【0014】本発明の被覆粒状農薬において、上記アル
カリ物質の量は、粒状農薬100重量部に対して一般に
0.1〜10重量部用いられ、第二被覆層中に含まれる
アルカリ水可溶性重合体の量の0.2〜10重量倍、特
に、0.4〜7重量倍であることが好ましい。アルカリ
水可溶性重合体の量に対するアルカリ物質の量が少ない
と、アルカリ水可溶性重合体が充分に溶解されないため
に、農薬成分の放出開始時期が遅くなったり、肥料の放
出が開始した後の農薬成分の放出速度が小さくなる。ま
た、アルカリ水可溶性重合体の量に対するアルカリ物質
の量が多いと、農薬成分の放出が開始した後の農薬成分
の放出速度が大きくなるが、ある程度より多くしても農
薬成分の放出速度は大きくならず、被覆粒状農薬中の農
薬成分の含有率が相対的に低下するので好ましくない。
【0015】本発明の被覆粒状農薬の第二被覆層は、縮
合系重合体とアルカリ水可溶性重合体との混合物から形
成される。縮合系重合体としては、有機溶剤に可溶であ
ればあらゆる縮合系重合体を使用しうるが、熱可塑性で
あることが好ましい。本発明において特に好ましい縮合
系重合体の具体例としては、例えば、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリエーテルおよびポリイミドを挙げること
ができる。ポリアミドの例としては、ナイロン6、ナイ
ロン11、ナイロン12などのポリラクタム類;ナイロ
ン66、ナイロン610、ナイロン612などのジカル
ボン酸とジアミンとから得られるポリアミド類;ナイロ
ン6/66、ナイロン6/610、ナイロン6/12、
ナイロン6/612、ナイロン6/66/610、ナイ
ロン6/66/12などの共重合ポリアミド類;ナイロ
ン6/6T(T:テレフタル酸成分)、イソフタル酸の
ような芳香族ジカルボン酸と、メタキシレンジアミン、
あるいは脂環族ジアミンから得られる半芳香族ポリアミ
ド類;ポリエステルアミド、ポリエーテルアミドおよび
ポリエステルエーテルアミドを挙げることができる。な
お、ポリアミドは単独で用いてもよく、また二種類以上
のポリアミドを併用することもできる。なお、本発明に
おいて使用できるポリアミドは上述のポリアミドより選
択されたものであればこれらのポリアミドの末端基の種
類や濃度および分子量などにより制限されることなく種
々のものを使用することができる。またポリアミドの重
合時に残存または生成するモノマー、オリゴマーなどの
低分子量物が混在しているポリアミドも用いることが可
能である。ポリエステルの例として、ジカルボン酸とグ
リコールを主原料とする熱可塑性の飽和ポリエステル、
オキシ酸の重縮合、ラクトン環の開環重合によって得ら
れる熱可塑性ポリエステルを挙げることができる。本発
明でいうポリエステルは、熱可塑性の飽和ポリエステル
をいい、主鎖にエステル結合を有する熱可塑性のポリエ
ステルであればよい。ポリエーテルの例として、ポリオ
キシメチレン(ポリアセタール)、ポリフェニレンオキ
シド、フェノキシ樹脂、塩素化ポリエーテル、ポリエチ
レングリコールやポリプロピレングリコールなどのよう
なグリコール重縮合体、ビスフェノールAとジフェニル
スルホンから得られるポリエーテルスルホンなどが挙げ
られる。
【0016】上記のアルカリ水可溶性重合体は、水には
不溶性または難溶性であるが、アルカリ水溶液には可溶
性である重合体であれば、いかなる重合体であってもよ
い。本発明において好ましいアルカリ水可溶性重合体の
具体例としては、イソブチレン−無水マレイン酸共重合
体、及び/又はそのマレイミド化変性体、これらのアル
コール変性体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合
体、カルボキシメチルセルロース(CMC)などを挙げ
ることができる。これらの中で特に好ましいものは、イ
ソブチレン−無水マレイン酸共重合体、この共重合体を
マレイミド化することによって変性したイソブチレン−
無水マレイン酸共重合体のマレイミド化変性体、及びこ
れらのアルコール変性体である。イソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体の酸無水物基を加水分解したカルボン
酸およびカルボン酸塩を含む共重合体は、水に可溶性で
あるので単独で用いるのは好ましくない。
【0017】イソブチレン−無水マレイン酸共重合体は
水に極めて難溶性である(25℃の水に2週間後に10
重量%以下の量溶解するのみである)が、アルカリ水溶
液には可溶性であり(25℃の炭酸カリウム水溶液に2
週間後に80重量%以上溶解する)、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドなどの有機溶剤にも可溶性
である。また、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体
のマレイミド化変性体は、水に不溶性である(25℃の
水に2週間浸漬して溶解度は0%である)が、アルカリ
水溶液には可溶性であり(25℃の炭酸カリウム水溶液
に2週間後に80重量%以上溶解する)、各種の有機溶
剤に可溶性である。
【0018】本発明の被覆粒状農薬の第二被覆層におけ
るアルカリ水可溶性重合体の量は、所望する農薬成分の
放出速度に応じて任意に変えることができるが、一般に
縮合系重合体とアルカリ水可溶性重合体との合計重量に
対して、2〜80重量%、特に4〜50重量%の範囲内
にすることが好ましい。第二被覆層におけるアルカリ水
可溶性重合体の量が上記範囲よりも多いと、第二被覆層
の機械的強度が低下し(一般に脆くなる)、被覆粒状農
薬の取扱い、輸送、保管中に第二被覆層に亀裂が生じ、
そのために透水性が高くなり過ぎ、被覆粒状農薬の農薬
成分の放出開始時期を設計通りに調節することが困難に
なる場合がある。また、第二被覆層におけるアルカリ水
可溶性重合体の量が上記範囲よりも少ないと、被覆粒状
農薬の農薬成分の放出速度が極めて遅いか、農薬成分が
全く放出されなくなる場合がある。
【0019】上記の第二被覆層の被覆量は、粒状農薬
(農薬製剤)の量の2〜50重量%、特に4〜20重量
%であることが好ましい。第二被覆層の被覆量が上記範
囲よりも少ないと、被覆粒状農薬の製造時に第二被覆層
の被覆量を設計値通りに制御することが困難になりやす
く(第二被覆層の被覆量が小さくなるほど誤差の許容範
囲が狭くなる)、第二被覆層の機械的強度が低下し被覆
粒状農薬の取扱い、輸送、保管中に第二被覆層が損傷を
受け、前記のような問題が生じる恐れがある。また、第
二被覆層の被覆量が上記範囲よりも多くても、放出制御
効果は、より以上に向上せず、被覆粒状農薬中の農薬成
分の含有率が相対的に低下し、更に、農薬成分が放出し
た後に土壌中に残留する被覆材料の量が増大する。
【0020】本発明の被覆粒状農薬は、含水培地又は水
中で下記のように機能すると考えられる。先ず水が第二
被覆層を徐々に透過し、第二被覆層を透過した水によっ
て第一被覆層のアルカリ物質が溶解し、それによって生
じたアルカリ水溶液によって第二被覆層のアルカリ水可
溶性重合体が溶解して除去され、第一被覆層のポーラス
化(多孔質化)が起こり、第二被覆層を通過して水が内
部に侵入し、その水によって農薬成分が溶解、もしくは
分散され、放出するのであると考えられる。
【0021】従って、第二被覆層の縮合系重合体および
アルカリ水可溶性重合体の種類、両者の混合比率、およ
び第二被覆層の被覆量(膜厚)を選択することによっ
て、最初の水(環境水)が第二被覆層を透過する量を制
御し、第一被覆層のアルカリ物質の種類及び量、並びに
第二被覆層のアルカリ水可溶性重合体の種類及び量(縮
合系重合体に対する混合比率)を選択することによっ
て、第二被覆層に形成されるポーラス化の度合及びこの
ポーラス化が起こる時間を制御することができる。そし
て、最初の水が第二被覆層を透過する量及び第二被覆層
がポーラス化される時間を制御することによって、農薬
成分の放出が開始する時期(本発明の被覆粒状農薬を含
水培地または水中に投入してから農薬成分の放出が始ま
るまでの期間であって、農薬成分放出の誘導期間と見な
される)を調節することができる。また、第二被覆層に
形成されるポーラス化の度合を制御することによって、
農薬成分の放出速度を調節することができる。このよう
に、本発明の被覆粒状農薬は、任意の必要な時期に農薬
成分の放出を開始させることができる。
【0022】最初の水が第二被覆層を透過する量並びに
第二被覆層にポーラス化が起こる時間及びこのポーラス
化の度合を制御するためには、上記のような要因を適宜
変化させて組合せればよく、前記の各要因についての説
明を参考にして当業者が実験的に容易に選択することが
できる。
【0023】本発明の被覆粒状農薬は、粒状農薬製剤の
表面にアルカリ物質を被覆して第一被覆層を形成し、次
いで第一被覆層を有する粒子の表面に第二被覆層を形成
することによって製造することができる。
【0024】第一被覆層の形成は、例えば、傾斜皿型造
粒機に粒状に成形した農薬製剤(農薬成分を担持した粒
状担体)を装入し、30〜70℃の熱風を送りながら、
アルカリ物質の水及び/又は有機溶媒中の溶液又は分散
液(第一被覆層形成液)を少しずつ添加することによ
り、粒状農薬製剤の表面に第一被覆層形成液を被覆し、
同時に溶媒又は分散媒体を蒸発除去してアルカリ物質の
層を形成させることによって行なうことができる。この
際、アルカリ物質を粒状農薬製剤の表面に確実に付着さ
せるために、適当な接着剤、例えばエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ネオプレン−フェノール系、ポリエチレン
グリコール、メタクリル酸エステル系などの接着剤を、
アルカリ物質の溶液又は分散液中に混入しておくことが
好ましい。また、傾斜皿型造粒機に粒状農薬製剤を装入
し、接着剤の水及び/又は有機溶媒中の溶液を少量ずつ
添加し、粒状農薬製剤の表面に付着した接着剤溶液の粘
着性があるうちに、アルカリ物質の粉末を添加付着させ
ることにより被覆し、その後乾燥することによっても第
一被覆層を形成することができる。勿論、それ自体公知
の他の粒状物被覆装置、例えば、ナウタミキサー、通気
型被覆装置、回転剤皮機、ドラム型造粒機などを使用
し、それ自体公知の方法によって第一被覆層を形成する
こともできる。
【0025】第二被覆層の形成は、縮合系重合体とアル
カリ水可溶性重合体との混合物を有機溶剤に溶解して第
二被覆層形成溶液を調製し、それ自体公知の他の粒状物
被覆装置例えば、流動層型被覆装置、通気型被覆装置、
転動流動型被覆装置、ナウタミキサーなどに、第一被覆
層を形成した粒状農薬製剤を装入し、30〜100℃の
熱風を送りながら、上記の第二被覆層形成溶液を装入し
て粒状農薬成分の表面にこの溶液を被覆し、同時に溶媒
を蒸発除去して第二被覆層を形成させることによって行
なうことができる。縮合系重合体とアルカリ水可溶性重
合体とが同じ溶剤に溶解しない場合には、縮合系重合体
とアルカリ水可溶性重合体とをそれぞれの溶媒に溶解し
て溶液を調製し、両者の溶液を混合することによって、
第二被覆層形成溶液を調製することができる。第一被覆
層及び第二被覆層を形成する際に使用した溶剤は、被覆
装置からの排気を常法によって処理して回収し再使用す
ることができる。
【0026】
【実施例】
[実施例1]水酸化カルシウム12g及び接着剤として
ポリエチレングリコール[日本油脂(株)製:ポリエチ
レングリコール(20000)]3.6gを、トルエン
40gに添加し、分散及び溶解して第一被覆層形成液を
調製した。ナイロン6−ナイロン66−ナイロン12三
元共重合体(宇部興産(株)製:商品名UBEナイロン
6021X18、Mp.90〜95℃)29.2gをメ
タノール380gに常温で溶解させた溶液と、イソブチ
レン−無水マレイン酸共重合体のマレイミド化変性体
((株)クラレ製:商品名BM−30、以下BM−30
樹脂と省略する)10.8gをメチルエチルケトン38
0に60〜70℃で溶解させた溶液とを混合して、第二
被覆層形成溶液を調製した。なお、この第二被覆層形成
溶液は、調製直後から第二被覆層形成が終了するまで5
0〜60℃の温度で保温した。
【0027】ステンレス製回転制御付傾斜皿型造粒機
(直径500mm、深さ100mm)に粒径2〜4mm
の、ピロキロン(日本チバガイギー(株)製農薬、化学
名は前述)を5%含有するコラトップ粒剤5(商品名、
クミアイ化学工業(株)製)500gを入れ、造粒機を
15r.p.m.の回転速度で転動させ、約30℃の温
風を吹込みながら、上記第一被覆層形成液を10分間に
亙って少しずつ添加し、粒状農薬製剤の表面に第一被覆
層を形成した。上記の工程で得られた第一被覆層を有す
る粒状農薬製剤410g(この内、ピロキロン含有コラ
トップ粒剤400g、農薬ピロキロン成分20.5g)
を、減圧通気型被覆装置(フロイント産業(株)製、コ
ーティング装置ハイコーター・ミニ、コーティングパン
容量0.65リットル)に投入し、コーティングパンを
30r.p.m.の回転速度で転動させ、約30℃の温
風を吸引しながら、上記の第二被覆層形成溶液を10m
l/分の供給速度でスプレーし、第一被覆層形成粒状農
薬の表面に第二被覆層を形成して被覆粒状農薬を製造し
た。
【0028】得られた被覆粒状農薬の第一被覆層の量
は、ピロキロン含有コラトップ粒剤100重量部当たり
2.6重量部であり、第二被覆層の量はピロキロン含有
コラトップ粒剤100重量部当たり9.5重量部であ
り、そしてアルカリ物質/アルカリ水可溶性重合体の重
量割合は78/100であった。製造した被覆粒状農薬
について、下記の方法により農薬ピロキロン成分の放出
試験を行なった。得られた放出曲線[横軸:放出日数
(週単位)、縦軸:累積放出率(%)]を図1に示す。
【0029】農薬ピロキロン成分の放出試験方法 上記の処方で得られた被覆粒状農薬を水に浸漬し、恒温
器中にて25℃±1℃で30週間静置した。1週間毎に
その一部を採り出し、放出されたピロキロン量を定量し
た。ピロキロンの定量は、「農薬登録保留基準ハンドブ
ック」(農薬環境保全対策研究会編、435〜437
頁、化学工業日報社、1990刊)の方法に準じて行な
った。
【0030】[実施例2]UBEナイロン6021X1
8樹脂の使用量を35gに、メタノールの使用量を45
6gに、BM−30樹脂の使用量を13gに、メチルエ
チルケトンの使用量を456gに、それぞれ変えた以外
は実施例1と同様にして第二被覆層形成溶液を調製し
た。この第二被覆層形成溶液を使用し、実施例1と同様
にして被覆粒状農薬を製造した。得られた被覆粒状農薬
の第一被覆層の量は、ピロキロン含有コラトップ粒剤1
00重量部当たり2.6重量部であり、第二被覆層の量
はピロキロン含有コラトップ粒剤100重量部当たり1
1.1重量部であり、そしてアルカリ物質/アルカリ水
可溶性重合体の重量割合は67/100であった。製造
した被覆粒状農薬について、前記の方法により農薬ピロ
キロン成分の放出試験を行なった。得られた放出曲線を
図1に示す。
【0031】[実施例3]水酸化カルシウム12gの代
わりに炭酸カリウム12gを使用して実施例2と同様に
して第一被覆層形成液を調製した。この第一被覆層形成
液を使用し、実施例2と同様にして被覆粒状農薬を製造
した。得られた被覆粒状農薬の第一被覆層の量は、ピロ
キロン含有コラトップ粒剤100重量部当たり2.5重
量部であり、第二被覆層の量はピロキロン含有コラトッ
プ粒剤100重量部当たり11.0重量部であり、そし
てアルカリ物質/アルカリ水可溶性重合体の重量割合は
65/100であった。製造した被覆粒状農薬につい
て、前記の方法により農薬ピロキロン成分の放出試験を
行なった。得られた放出曲線を図1に示す。
【0032】[実施例4]UBEナイロン6021X1
8樹脂の使用量を20gに、そしてBM−30樹脂の使
用量を20gに、それぞれ変えた以外は、実施例1と同
様にして第二被覆層形成溶液を調製した。この第二被覆
層形成溶液を使用し、実施例1と同様にして被覆粒状農
薬を製造した。得られた被覆粒状農薬の第一被覆層の量
は、ピロキロン含有コラトップ粒剤100重量部当たり
2.6重量部であり、第二被覆層の量はピロキロン含有
コラトップ粒剤100重量部当たり9.2重量部であ
り、そしてアルカリ物質/アルカリ水可溶性重合体の重
量割合は43/100であった。製造した被覆粒状農薬
について、前記の方法により農薬ピロキロン成分の放出
試験を行なった。得られた放出曲線を図1に示す。
【0033】[比較例1]UBEナイロン6021X1
8樹脂20gをメタノール380gに常温で溶解させて
被覆層形成溶液を調製した。この被覆層形成溶液を、調
製直後から被覆層形成が終了するまで50〜60℃の温
度で保温した。ピロキロン含有コラトップ粒剤(被覆層
無し)400gを、実施例1において第二被覆層形成の
ために使用した被覆装置に投入し、コーティングパンを
30r.p.m.の回転速度で転動させ、約30℃の温
風を吸引しながら、上記の被覆層形成液を10ml/分
の供給速度でスプレーし、粒状農薬製剤の表面に被覆層
を形成して単層被覆粒状農薬を製造した。得られた単層
被覆粒状農薬の被覆層の量は、ピロキロン含有コラトッ
プ粒剤100重量部当たり4.7重量部であった。製造
した単層被覆粒状農薬について、前記の方法により農薬
ピロキロン成分の放出試験を行なった。得られた放出曲
線を図2に示す。
【0034】[比較例2]UBEナイロン6021X1
8樹脂の使用量を35gに、メタノールの使用量を66
5gに、それぞれ変えた他は比較例1と同様にして被覆
層形成溶液を調製した。この被覆層形成溶液を使用した
以外は比較例1と同様にして単層被覆粒状農薬を製造し
た。得られた単層被覆粒状農薬の、被覆層の量はピロキ
ロン含有コラトップ粒剤100重量部当たり8.2重量
部であった。製造した単層被覆粒状農薬について、前記
の方法により農薬ピロキロン成分の放出試験を行なっ
た。得られた放出曲線を図2に示す。
【0035】図1と図2との比較から明らかなように、
各比較例で得られた縮合系重合体からなる単一の被覆層
が形成された単層被覆粒状農薬は、一定期間経過した後
に農薬成分がゆっくりと放出されている(比較例2で得
られたもののように被覆量が大きい場合は殆ど放出され
ない)のに対して、各実施例で得られた本発明の被覆粒
状農薬は、一定期間は農薬製剤(農薬成分)が全く放出
されず、その期間の経過後に放出が始まると急激な速度
で農薬成分の放出が発現する。従って、通常の被覆され
ていない粒状農薬成分を施用した直後の溶出状態に非常
に良く似た溶出(放出)状態を示すことが判明した。
【0036】
【発明の効果】本発明の被覆粒状農薬は、その被覆層の
組成、厚さ等を適宜調節することにより、その内部に閉
じ込められた農薬成分が所定の時期までは放出されず、
また一旦放出が始まると速やかに農薬成分を溶出するよ
うになる。従って、防除対象の病害虫に応じて、所定の
農薬成分が適切な時期に放出開始するように放出開始時
期(施用してから放出が始まるまでの期間)をさまざま
な期間に設計した複数種の本発明に従う被覆粒状農薬
を、例えば田植え時期などのような通常の農作業時期に
施用することにより、各病害虫の発生時期に、すなわち
葉いもち病の発生時期(おおよそ田植え後1カ月目)に
対応するタイプの農薬製剤と穂いもち病の発生時期(出
穂約1カ月前)に対応するタイプの農薬製剤を、田植え
時に混合同時施用しておき、それぞれの病害虫の発生時
期に応じて所定の農薬成分を放出させることにより、そ
れぞれの病害虫を有効に防除することができる。従っ
て、農業従事者の労働時間および労力の顕著な節約がで
き、顕著な省力化を図ることができる。
【0037】さらに詳しく言えば、本発明の被覆粒状農
薬は、含水培地または水中で所定の農薬成分が必要な時
期まで放出されず、一旦放出を開始すると速やかに農薬
成分が放出されるものであり、従来の粒状農薬製剤とは
全く異なったタイプの農薬の溶出開始時期調節型の被覆
農薬である。従って、病害虫や雑草の発生に応じて必要
な農薬成分が適切な時期に放出されるように放出開始時
期(施用してから放出が開始されるまでの期間)を種々
の長さに設計した複数種の本発明の被覆粒状農薬を、栽
植初期に施用することにより、予め発生が予想される多
種類の病害虫並びに雑草の防除のために一度で施用する
ことができ、かつ顕著な優れた効果を現わすことができ
る。すなわち、個々の病害虫や雑草の発生の度ごとにそ
れぞれ防除作業(農薬製剤の施用作業)を実施すると多
数の作業回数となり、これを一回の施用で済ますことが
できるので、多大な労働条件の改善が期待できる。また
本発明に従う被覆粒状農薬は、栽植農作物の地際近くに
施用することになるので、施用農薬も比較的少量で済
み、農薬の流亡の問題や環境に対する悪影響が少ない新
しい農薬および病害虫・雑草防除手段として有効に利用
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例で得られた被覆粒状農薬について、農
薬ピロキロンの放出試験を行なって得られた放出曲線を
示す図である。
【図2】各比較例で得られた被覆粒状農薬について、農
薬ピロキロンの放出試験を行なって得られた放出曲線を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二谷 克英 山口県宇部市大字小串1988番地の7 宇部 化成肥料株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農薬成分を含む粒状担体の表面に、アル
    カリ物質からなる第一被覆層が形成され、該第一被覆層
    の表面に、縮合系重合体とアルカリ水可溶性重合体との
    混合物からなる第二被覆層が形成されてなることを特徴
    とする被覆粒状農薬。
JP22315092A 1992-06-26 1992-07-10 被覆粒状農薬 Pending JPH0672805A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22315092A JPH0672805A (ja) 1992-07-10 1992-07-10 被覆粒状農薬
FR9307851A FR2692754B1 (fr) 1992-06-26 1993-06-28 Compositions chimiques pour l'agriculture, en granules a double enrobage.

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6036971A (en) * 1995-07-28 2000-03-14 Chisso Corporation Coated granular pesticide method for producing the same and applications thereof
JP2001220301A (ja) * 2000-02-04 2001-08-14 Sumitomo Chem Co Ltd 農薬粒剤
EP2545775A2 (en) 2005-09-29 2013-01-16 Everris International B.V. Granular controlled release agrochemical compositions and process for the preparation thereof

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US8497229B2 (en) 2005-09-29 2013-07-30 Everris International B.V. Granular controlled release agrochemical compositions and process for the preparation thereof
US9012363B2 (en) 2005-09-29 2015-04-21 Everris International B.V. Granular controlled release agrochemical compositions and process for the preparation thereof

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