JP2819194B2 - 被覆粒状肥料 - Google Patents
被覆粒状肥料Info
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Description
時期を調節できる被覆粒状肥料に関する。
過疎化により、農業労働力の脆弱化が進んでいる。その
ために農作業の省力化の一つとして、施肥の機械化や緩
効性肥料の利用などが計られている。
レン−酢酸ビニル共重合体との混合物を主成分とする被
覆材料で被覆した肥料(特公昭60−21952号公報参
照)、オレフィン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合
体との混合物を主成分とし、更に界面活性剤を含有する
被覆材料で被覆した肥料(特公昭60−37074号公報参
照)、ポリオレフィン類等の重合体を結合剤とし、それ
に水不溶性もしくは水難溶性の無機粉体を50〜80重量%
含有させた被膜で被覆された被覆肥料(特公昭60−3040
号公報参照)などが提案されている。これらの被覆肥料
は、何れも、被覆の不完全性から生じたピンホールやク
ラック、又は種々の添加剤を加え計画的に作られたピン
ホール、或いは被覆の透水性又は透湿性を利用して、中
の肥料成分を徐々に調節して溶出させる形式のものであ
り、肥料成分の溶出速度調節型の被覆肥料である。
要とする肥料成分及びその量が異なる。例えば、水稲栽
培における施肥は、元肥から穂肥まで稲の生育に合せて
4〜5回施肥することが必要である。即ち、植物の成長
過程の特定の時期毎に、その時期に必要な肥料成分を必
要量だけ施し、その時期が過ぎた後は当該肥料成分は与
えられず、その後別の時期に、同様にして必要な肥料成
分を必要量だけ施すことが望ましい。
調節型のものであって、単に肥料成分の溶出速度が変化
しているに過ぎないものであり、従来の被覆肥料を最初
に元肥として全部旋肥した場合には、例えば、窒素成分
が必要でない時期でも徐々に窒素成分が溶出しており、
窒素成分が多量に必要となる時期には不足するので追肥
することが必要になる。従って、従来の被覆肥料を使用
する場合には、植物成長に必要な全部の肥料を元肥とし
て一回だけ旋肥するのでは、植物の成長にマッチした時
期毎に適切な肥料成分を適切な量で旋ことはできない。
せず、一旦溶出を開始すると急速に肥料を溶出するよう
な、肥料成分の溶出開始時期調節型の被覆粒状肥料を開
発すれは、植物の成長に必要な全ての肥料を最初に元肥
として旋肥し、その後の追肥をなくするかを少なくとも
追肥の回数を減少させることができることに想到し、本
発明を完成するに至った。
料、即ち、特定の肥料成分が必要な時期までは溶出せ
ず、一旦溶出を開始すると急速に当該肥料を溶出するよ
うな被覆粒状肥料を提供することにある。
第一被覆層が形成され、該第一被覆層の表面に、オレフ
ィン系重合体とアルカリ水可溶性重合体との混合物から
なる第二被覆層が形成されてなることを特徴とする被覆
粒状肥料である。
塩、水酸化物若しくは酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、
リン酸塩、ケイ酸塩若しくは有機酸塩、又は、アルキル
アミド類、又はこれらの混合物であることを特徴とする
上記の被覆粒状肥料。
ル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレ
ン共重合体、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体である
ことを特徴とする上記の被覆粒状肥料。
−無水マレイン酸共重合体、及び/又はそのマレイミド
化変性体、又はこれらのアルコール変性体であることを
特徴とする上記の被覆粒状肥料。
溶性重合体の量の0.2〜10重量倍であることを特徴とす
る上記の被覆粒状肥料。
ン系重合体とアルカリ水可溶性重合体との合計重量に対
して2〜80重量%であることを特徴とする上記の被覆粒
状肥料。
〜50重量%であることを特徴とする上記の被覆粒状肥
料。
リ物質からなる第一被覆層が形成され、該第一被覆層の
表面に、オレフィン系重合体とアルカリ水可溶性重合体
との混合物からなる第二被覆層が形成された肥料であ
る。
状物の何れであってもよいが、アンモニア態窒素を含有
しないか又はアンモニア態窒素の含有量が小さい肥料の
粒状物であることが好ましい。その具体例としては、尿
素、硝酸ソーダ、アセトアルデヒド縮合尿素、イソブチ
ルアルデヒド縮合尿素等の窒素質肥料;熔成りん肥、焼
成りん肥、加工リン酸肥料、混合リン酸肥料、腐食酸り
ん肥等のリン酸質肥料;硫酸加里、塩化加里、硫酸加里
苦土、重炭酸加里、けい酸加里肥料等の加里質肥料;リ
ン酸加里肥料、硝酸加里等の化成肥料;有機質肥料な
ど;並びにこれらの肥料の混合物を、それ自体公知の方
法により造粒した粒状肥料を挙げることができる。粒状
肥料の粒径は特に限定されないが、一般に1〜4mmであ
ることが好ましい。
リ物質は、水溶液中でアルカリ性を示す無機化合物又は
有機化合物の何れであってもよい。特に、常温で固体で
あり、水と穏和に反応するアルカリ物質が好ましく、例
えば、アルカリ土類金属の炭酸塩、水酸化物若しくは酸
化物、アルカリ金属の炭酸塩、リン酸塩若しくはケイ酸
塩のような無機化合物、及び、アルカリ金属の有機酸
塩、アルキルアミド類のような有機化合物が好ましい。
このようなアルカリ物質の具体例としては、炭酸カルシ
ウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネ
シウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、ケイ酸
ナトリウム、酢酸ナトリウム、アセトアミド、プロピオ
ンアミド、ブチルアミド等を挙げることができる。
量は、第二被覆層中に含まれるアルカリ水可溶性重合体
の量の0.2〜10重量倍、特に、0.4〜7重量倍であること
が好ましい。アルカリ水可溶性重合体の量に対するアル
カリ物質の量が少ないと、アルカリ水可溶性重合体が十
分に溶解されないために、肥料の溶出開始時期が遅くな
ったり、肥料の溶出が開始した後の肥料の溶出速度が小
さくなる。また、アルカリ水可溶性重合体の量に対する
アルカリ物質の量が多いと、肥料の溶出が開始した後の
肥料の溶出速度が大きくなるが、ある程度より多くして
も肥料の溶出速度は大きくならず、被覆粒状肥料中の肥
料成分の含有率が相対的に低下するので好ましくない。
重合体とアルカリ水可溶性重合体との混合物から構成さ
れている。
体、オレフィンの共重合体、オレフィンとオレフィン性
二重結合を有するその他のモノマーとの共重合体の何れ
であってもよい。本発明において特に好ましいオレフィ
ン系重合体の具体例としては、例えば、エチレン−アク
リル酸エステル(例えば、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチルなど)共重合体、エチレン−メタクリル酸エス
テル(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ルなど)共重合体、低密度ポリエチレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体
などを挙げることができる。
性乃至難溶性であるがアルカリ水溶液には可溶性である
重合体であれば、どのような重合体であってもよい。本
発明において好ましいアルカリ水可溶性重合体の具体例
としては、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、及
び/又はそのマレイミド化変性体、これらのアルコール
変性体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、カ
ルボキシメチルセルロース(CMC)などを挙げることが
できる。これらの中で特に好ましいものは、イソブチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、及び/又はこの共重合体
をマレイミド化することによって変性したイソブチレン
−無水マレイン酸共重合体のマレイミド化変性体、及び
これらのアルコール変性体である。イソブチレン−無水
マレイン酸共重合体の酸無水物基を加水分解したカルボ
ン酸又はカルボン酸塩を含む共重合体は、水に可溶性で
あるので好ましくない。
て難溶性である(25℃の水に2週間後に数重量%以下溶
解するのみである)が、アルカリ水溶液には可溶性であ
り(25℃の炭酸カリウム水溶液に2週間後に80重量%以
上溶解する)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシドなどの有機溶剤に可溶性である重合体である。
イミド化変性体は、水に不溶性である(25℃の水に2週
間浸漬して溶解度は0%である)が、アルカリ水溶液に
は可溶性であり(25℃の炭酸カリウム水溶液に2週間後
に80重量%以上溶解する)、各種の有機溶剤に可溶性で
ある重合体である。
水可溶性重合体の量は、所望する肥料成分の溶出速度に
応じて任意に変えることができるが、一般にオレフィン
系重合体とアルカリ水可溶性重合体との合計重量に対し
て2〜80重量%、特に4〜50重量%の範囲内にすること
が好ましい。第二被覆層におけるアルカリ水可溶性重合
体の量が上記範囲よりも多いと、第二被覆層の機械的強
度が低下し(一般に脆くなる)、被覆粒状肥料の取扱
い、輸送、保管中に第二被覆層に亀裂が生じ、そのため
に透水性が高くなり過ぎ、被覆粒状肥料の肥料成分の溶
出開始時期を設計通りに調節することが困難になる。ま
た、第二被覆層におけるアルカリ水可溶性重合体の量が
上記範囲よりも少ないと、被覆粒状肥料の肥料成分の溶
出速度が極めて遅いか又は肥料成分が全く溶出しなくな
る。
重量%、特に4〜20重量%であることが好ましい。第二
被覆層の被覆量が上記範囲よりも少ないと、被覆粒状肥
料の製造時に第二被覆層の被覆量を設計値通りに制御す
ることが困難になり(第二被覆層の被覆量が小さくなる
ほど誤差の許容範囲が狭くなる)、第二被覆層の機械的
強度が低下し被覆粒状肥料の取扱い、輸送、保管中に第
二被覆層が損傷を受け、前記のような問題が生じる恐れ
がある。また、第二被覆層の被覆量が上記範囲よりも多
いと、溶出制御効果はより以上に向上せず、被覆粒状肥
料中の肥料成分の含有率が相対的に低下し、更に、肥料
成分が溶出した後に土壌中に残留する被膜の量が増大す
る。
ように機能すると考えられる。
層を透過した水によって第一被覆層のアルカリ物質が溶
解し、それによって生じたアルカリ水溶液によって第二
被覆層のアルカリ水可溶性重合体が溶解して除去され、
第二被覆層のポーラス化が起こり、第二被覆層を通過し
て水が内部に侵入し、その水によって肥料成分が溶解さ
れ溶出するのであると考えられる。
リ水可溶性重合体の種類、両者の混合比率、及び第二被
覆層の被覆量(膜厚)を選択することによって、最初の
水が第二被覆層を透過する量を制御し、第一被覆層のア
ルカリ物質の種類及び量、並びに第二被覆層のアルカリ
水可溶性重合体の種類及び量(オレフィン系重合体に対
する混合比率)を選択することによって、第二被覆層に
形成されるポーラス化の度合及びこのポーラス化が起こ
る時間を制御することができる。そして、最初の水が第
二被覆層を透過する量及び第二被覆層がポーラス化され
る時間を制御することによって、肥料成分の溶出が開始
する時期(本発明の被覆粒状肥料を含水培地又は水中に
投入してから肥料成分の溶出が始まるまでの期間であっ
て、肥料成分溶出の誘導期間と見なされる)を調節する
ことができる。また、第二被覆層に形成されるポーラス
化の度合を制御することによって、肥料成分の溶出速度
を調節することができる。
時期に肥料成分の溶出を開始させることができる被覆粒
状肥料である。
にポーラス化が起こる時間及びこのポーラス化の度合を
制御するためには、上記のような要因を適宜変化させて
組み合わせればよく、前記の各要因についての説明を参
考にして当業者が実験的に容易に選択することができ
る。
物質を被覆して第一被覆層を形成し、次いで、第一被覆
層を有する粒子の表面に第二被覆層を形成することによ
って製造することができる。
に成形した肥料を装入し、30〜70度の熱風を送りなが
ら、アルカリ物質の水及び/又は有機溶媒中の溶液又は
分散液(第一被覆層形成液)を少しずつ添加することに
より、粒状肥料の表面に第一被覆層形成液を被覆し、同
時に溶媒又は分散媒を蒸発除去してアルカリ物質の層を
形成させることによって行なうことができる。
させるために、適当な接着剤、例えば、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ネオプレン−フェノール系、ポリエチ
レングリコール、メタクリル酸エステル系などの接着剤
を、アルカリ物質の溶液又は分散液中に混入しておくこ
とが好ましい。
水及び/又は有機溶媒中の溶液を少量ずつ添加し、粒状
肥料の表面に付着した接着剤溶液の粘着性があるうち
に、アルカリ物質の粉末を添加付着させることにより被
覆し、その後乾燥することによっても第一被覆層を形成
することができる。
ナウタミキサー、通気型被覆装置、回転剤皮機、ドラム
型造粒機などを使用し、それ自体公知の方法によって第
一被覆層を形成することもできる。
水可溶性重合体との混合物を有機溶剤に溶解して第二被
覆層形成溶液を調製し、それ自体公知の他の粒状物被覆
装置、例えば、流動層型被覆装置、通気型被覆装置、転
動流動型被覆装置、ナウタミキサーなどに、第一被覆層
を形成した粒状肥料を装入し、30〜100℃の熱風を送り
ながら、上記の第二被覆層形成溶液を装入して粒状肥料
の表面にこの溶液を被覆し、同時に溶媒を蒸発除去して
第二被覆層を形成させることによって行なうことができ
る。オレフィン系重合体とアルカリ水可溶性重合体とが
同じ溶剤に溶解しない場合は、オレフィン系重合体とア
ルカリ水可溶性重合体とを夫々の溶媒に溶解して溶液を
調製し、両者の溶液を混合することによって、第二被覆
層形成溶液を調製することができる。
剤は、被覆装置からの排気を常法によって処理して回収
し再使用することができる。
に詳細に説明する。
グリコール[日本油脂(株)製、ポリエチレングリコー
ル(20000)]3.6gをトルエン40gに添加し分散及び溶解
して第一被覆層形成液を調製した。
デックス(MI)13のエチレン−エチルアクリレート共重
合体(日本ユニカー(株)製:商品名DPDJ−8026、以下
EEA−1樹脂と略称する)29.2gをトルエン380gに90〜10
0℃に溶解させた溶液と、イソブチレン−無水マレイン
酸共重合体のマレイミド化変性体((株)クラレ製:商
品名BM−30、以下BM−30樹脂と略称する)10.8gをメチ
ルエチルケトン380gに60〜70℃で溶解させた溶液とを混
合して、第二被覆層形成溶液を調製した。第二被覆層形
成溶液を、調製直後から第二被覆層形成が終了するまで
80±5℃の温度で保温した。
m、深さ100mm)に、粒径2〜4mmの粒状尿素500gを入
れ、造粒機を15r.p.m.の回転速度で転動させ、約30℃の
温風を吹込みながら、上記の第一被覆層形成液を10分間
に亙って少しずつ添加し、粒状尿素の表面に第一被覆層
を形成した。
0g(この内、尿素400g)を、減圧通気型被覆装置(フロ
イント産業(株)製、コーティング装置ハイコーター・
ミニ、コーティングパン容量0.65l)に投入し、コーテ
ィングパンを30r.p.m.の回転速度で転動させ、約30℃の
温風を吸引しながら、上記の第二被覆層形成溶液を10ml
/分の供給速度でスプレーし、第一被覆層形成粒状尿素
の表面に第二被覆層を形成して被覆粒状肥料を製造し
た。
重量部当たり2.6重量部であり、第二被覆層の量は尿素1
00重量部当たり9.5重量部でありアルカリ物質/アルカ
リ水可溶性重合体の重量割合は78/100であった。
素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線[横軸:溶出
日数(週単位)、縦軸:累積溶出率(%)]を第1図に
示す。
日)の、肥料分析法、中5.31溶出率(被覆肥料の)に準
じて実施した。
て行なったため、25℃における溶出試験値である。
6gに、BM−30樹脂の使用量を13gに、メチルエチルケト
ンの使用量を456gに、夫々変えた他は実施例1における
と同様にして調製した第二被覆層形成溶液を使用した他
は、実施例1におけると同様にして被覆粒状肥料を製造
した。
重量部当たり2.6重量部であり、第二被覆層の量は尿素1
00重量部当たり11.1重量部であり、アルカリ物質/アル
カリ水可溶性重合体の重量割合は67/100であった。
素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第1図に示
す。
用した他は実施例2におけると同様にして調製した第一
被覆層形成液を使用した他は、実施例2におけると同様
にして被覆粒状肥料を製造した。
重量部当たり2.5重量部であり、第二被覆層の量は尿素1
00重量部当たり11.0重量部であり、アルカリ物質/アル
カリ水可溶性重合体の重量割合は65/100であった。
素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第1図に示
す。
20gに、夫々変えた他は実施例1におけると同様にして
調製した第二被覆層形成溶液を使用した他は、実施例1
におけると同様にして被覆粒状肥料を製造した。
重量部当たり2.6重量部であり、第二被覆層の量は尿素1
00重量部当たり9.2重量部であり、アルカリ物質/アル
カリ水可溶性重合体の重量割合は43/100であった。
素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第1図に示
す。
デックス(MI)4のエチレン−エチルアクリレート共重
合体(日本ユニカー(株)製:商品名NUC−6220、以下E
EA−2樹脂と略称する)43.7gをトルエン456gに90〜100
℃で溶解させた溶液と、BM−30樹脂4.3gをメチルエチル
ケトン456gに60〜70℃で溶解させた溶液とを混合して、
第二被覆層形成溶液を調製した。第二被覆層形成溶液
は、調製直後から第二被覆層形成が終了するまで80±5
℃の温度で保温した。
第二被覆層形成溶液を使用した他は、実施例1における
と同様にして被覆粒状肥料を製造した。
重量部当たり2.6重量部であり、第二被覆層の量は尿素1
00重量部当たり11.0重量部であり、アルカリ物質/アル
カリ水可溶性重合体の重量割合は202/100であった。
素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第1図に示
す。
せて被覆層形成溶液を調製した。この被覆層形成溶液
を、調製直後から被覆層形成が終了するまで90〜100℃
の温度で保温した。
二被覆層形成のために使用した被覆装置に投入し、コー
ティングパンを30r.p.m.の回転速度で転動させ、約30℃
の温風を吸引しながら、上記の被覆層形成液を10ml/分
の供給速度でスプレーし、粒状尿素の表面に被覆層を形
成して単層被覆粒状肥料を製造した。
重量部当たり4.7重量部であった。
り尿素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第2図
に示す。
5gに、夫々変えた他は比較例1におけると同様にして調
製した被覆層形成溶液を使用した他は、比較例1におけ
ると同様にして単層被覆粒状肥料を製造した。
重量部当たり8.2重量部であった。
り尿素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第2図
に示す。
え、その使用量を43.7gに、トルエンの使用量を830g
に、夫々変えた他は比較例1におけると同様にして調製
した被覆層形成溶液を使用した他は、比較例1における
と同様にして単層被覆粒状肥料を製造した。
重量部当たり10.4重量部であった。
り尿素の溶出試験を行ない、得られた溶出曲線を第2図
に示す。
で得られたオレフィン重合体からなる単一の被覆層が形
成された単層被覆粒状肥料は、一定期間経過後尿素が徐
々に溶出している(比較例2で得られたもののように被
覆量が大きい場合は殆ど溶出しない)のに対して、実施
例で得られた本発明の被覆粒状肥料は、ある期間は尿素
が溶出せず、溶出が始まると溶出量が急激に増大してお
り、ある期間経過後に被覆しない粒状肥料を施肥したの
と類似の溶出状態を示している。
肥料成分が必要な時期までは溶出せず、一旦溶出を開始
すると比較的速やかに当該肥料を溶出するような、従来
の被覆粒状肥料とは全く異なった型の肥料の溶出開始時
期調節型の被覆粒状肥料である。従って、肥料成分に応
じて植物の成長過程で必要な肥料成分が適切な時期に溶
出を開始するように溶出開始時期(施肥してから溶出が
開始するまでの期間)を種々の期間に設計した複数種の
本発明の被覆粒状肥料を、最初に元肥として施肥するこ
とができ、追肥を行なわないか又は従来の肥料を使用す
る場合に比べて追肥の回数を減少させることができると
いう、顕著に優れた効果を奏するものである。
尿素の溶出試験を行なって得られた溶出曲線を示す図で
ある。 第2図は、各比較例で得られた被覆粒状肥料について、
尿素の溶出試験を行なって得られた溶出曲線を示す図で
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】粒状肥料の表面に、アルカリ物質からなる
第一被覆層が形成され、該第一被覆層の表面に、オレフ
ィン系重合体とアルカリ水可溶性重合体との混合物から
なる第二被覆層が形成されてなることを特徴とする被覆
粒状肥料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2333821A JP2819194B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 被覆粒状肥料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2333821A JP2819194B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 被覆粒状肥料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202078A JPH04202078A (ja) | 1992-07-22 |
JP2819194B2 true JP2819194B2 (ja) | 1998-10-30 |
Family
ID=18270325
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2333821A Expired - Lifetime JP2819194B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 被覆粒状肥料 |
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CN104844374B (zh) * | 2015-05-24 | 2018-05-22 | 广西宁明百事康生物工程有限公司 | 一种甘蔗专用缓释肥 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP2333821A patent/JP2819194B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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