JPH0420098Y2

JPH0420098Y2 -

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Publication number: JPH0420098Y2
Application number: JP1985044236U
Authority: JP
Priority date: 1985-03-26
Filing date: 1985-03-26
Publication date: 1992-05-08
Also published as: JPS61159546U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は建築、構築物の内、外装の横張り壁体
を形成するのに有用なサイデイングボード（以
下、単にボードという）に関するものである。〔従来の技術〕従来から使用されているこの種ボードとしては
特公昭51−29339号、実公昭51−11882号、
実公昭54−26649号などがある。しかしながら、
上記ボードにおいては種々の問題があつた。すな
わち、のボード（下見板）では雨水が風で吹き
つけられたりすると単なる平板同士の連結構造の
ため、雨水が裏面に漏洩し、胴縁、柱を腐食させ
たり、室内や押入れに湿気を与えたりする欠点が
あつた。またのボードでは下縁の傾斜部の立ち
上がり部までの長さが長いため引張り力に弱く、
目地なしの外装しか形成できない不利があつた。
しかも、本来は目地なしの外装なのに施工者の技
術によつて目地なし、目地ありのバラバラな幅の
目地からなる外装となると共に、施工の際に立ち
上がり部で負傷する危険があつた。さらに、の
ボードは側面の形状が複雑で成形が難しく、か
つ、高価となる欠点があつた。また、この種ボー
ドは化粧面の平坦部に補強用のリブもなくボード
自体を広幅とすることができず、また、反り、捩
じれなどが大幅に化粧面に現れて美観を損なう欠
点があつた。〔考案の目的〕本考案は、上述した欠点を除去するため、化粧
面の一側縁に雄型連結部、他側縁に雌型連結部を
形成すると共に、雄型連結部の傾斜片と雌型連結
部の側壁の高さをほぼ同一とし、壁体を形成した
際、ボードの化粧面が平坦となり、ボードの施工
を容易に１人の作業員で、しかも熟練を要さずに
行なうことができるように落し込みタイプとし、
かつ、施工時に雌型連結部の一部をガイドとして
機能させて施工しやすくし、その上、化粧面に少
なくとも１本の溝状、または凸状の化粧リブを形
成し、化粧面の反り、捩じれ、ペコツキを防止
し、かつ、ボードを広幅に形成すると共に、ボー
ドの意匠性を向上し、さらに、連結部の係合力、
防水性を大幅に助長したボードを提案するもので
ある。〔考案の構成〕以下に、図面を用いて本考案に係るボードの代
表的な実施例を詳細に説明する。すなわち、第１
図は上記ボードＡを示す斜視図であり、その素材
としては例えば、表面処理鋼板、鋼板に亜鉛・ニ
ツケル合金をメツキした鋼板、アルミ・亜鉛合金
メツキ鋼板（商品名ガルフアン、ガルバリウム鋼
板、スーパージンク）、アルミニウム板、アルミ
ニウム合金板、銅板等の１種からなる金属板（平
板、エンボス加工板も含む）、または合成樹脂板
をロール、プレスで成形したり、あるいは押出し
成形などの１種から成形したものである。すなわ
ち、ボードＡは化粧面１、雄型連結部３、雌型連
結部１１とから形成したものである。さらに説明
を加えると、化粧面１は横長で、その一側縁に雄
型連結部３を、他側縁に雌型連結部１１を設けた
ものである。さらに説明すると、化粧面１には、
その表面に少なくとも１本以上の化粧リブ２を長
手方向に沿つて形成したものである。この化粧リ
ブ２は化粧面１の反り、捩じれ、ペコツキを防止
すると共に、ボードＡを施工した際に壁体の意匠
性を向上するものである。その化粧リブ２の形状
は、第１図では不等辺台形状の溝状であるが、他
に例えば第２図ａ〜ｐ、第３図ａ〜ｍに示すよう
に、三角形状、四角形状、円弧状等任意であり、
また溝状、凸状のどちらでもよい。すなわち、第
２図ａ〜ｐは溝状の化粧リブ２を示すものであ
り、ａ〜ｆ図はほぼ台形状に形成した化粧リブ２
であり、ｇ，ｈ図は円弧状に形成した化粧リブ２
であり、ｉ〜ｋ図は三角形状に形成した化粧リブ
２であり、ｌ〜ｐは円弧と直線で形成した化粧リ
ブ２である。また第３図ａ〜ｍは凸状に形成した
化粧リブ２であり、ａ〜ｃは四角形状に形成した
化粧リブ２、ｄ，ｅ図は円弧状に形成した化粧リ
ブ２、ｆ〜ｈ図は三角形状に形成した化粧リブ
２、ｉ〜ｍ図は円弧と直線により形成した化粧リ
ブ２である。ただし、化粧リブ２の形状は、雨水
の貯留を防止するため、溝状に形成した場合は下
側の面は水平、または後上がりとし、また凸状に
形成した場合は上側の面は水平、または後下がり
に形成したほうがよい。さらに説明を加えると、
化粧リブ２は化粧面１の長手方向に沿つて１本以
上設けるものであり、ボードＡの機械強度を強化
し、ボードＡを広幅に形成しても、反り、捩じ
れ、ペコツキを防止し、化粧面１が平坦な平面の
ボードＡとなる。なお、化粧リブ２を複数本設け
る際は、同形、異形のどちらでもよい。前記雄型
連結部３は化粧面１の一端縁を後上がりに傾斜し
た傾斜片４と、その端縁を化粧面１と平行に延長
した目地下地部５と、その先端を外側方に突出し
た差込縁６と、差込縁６を上縁とする係合溝７
と、係合溝７の下縁８を外方へ突出した延長部９
と、延長部９の先端に設けたはぜ状の舌片１０と
から形成したものである。さらに説明すると、傾
斜片４は雨水の流れをよくし、横目地部に雨水が
貯留するのを防止すると共に、横目地部の立体感
を助長し、かつ、働き幅を増大するのに役立つも
のである。また、目地下地部５は垂直な面、ある
いは幾分傾斜した面からなり、第４図に示すよう
な壁体の目地部イの防水下地として役立つもので
ある。さらに、差込縁６は後述する嵌合溝１５と
嵌合するものであり、かつ、上面の途中に防水溝
部６ａ、補強リブ（図では中空状）６ｂを設け、
連結部の毛細管現象の発生を防止すると共に、差
込縁６の強度を向上し、その上、差込縁６にばね
効果を発揮させるように形成したものである。ま
た、雌型連結部１１は化粧面１の他側縁を内方へ
屈曲した側壁１２と、その下端を内方へ屈曲して
内側方へ延ばした上縁１３と上縁１３の先端を外
方に折り曲げた下縁１４とから断面をほぼＵ字状
に形成した嵌合溝１５と、下縁１４の先端を内方
へ屈曲した舌片１６とから形成したものであり、
下縁１４は、第４図に示すように、差込縁６を嵌
合溝１５に嵌合する際に係合溝７に挿入し、より
係合力、防水性を強化すると共に、側壁１２より
突出してボードＡ連結時のガイドとして機能さ
せ、ボードＡの施工を容易にするものである。こ
こで、寸法について説明すると、傾斜片４の高さ
をH₁、側壁１２の高さをH₂、係合溝７の深さを
D₁、嵌合溝１５の深さをD₂、下縁１４の長さを
l₁、差込縁６の先端から防水溝部６ａの内側端ま
でをl₂、化粧リブ２の底片の幅をl₃、開口幅をl₄、
深さをD₃、高さをH₅、差込縁６の厚さをt₁、係
合溝７の開口高さをH₃、嵌合溝１５の開口高さ
をH₄、化粧面１の表面から延長部９の裏面まで
の高さをH₆、舌片１６の高さをH₇、化粧面１と
傾斜片４の角度をθ₁、化粧面１と側壁１２の角度
をθ₂とすると、H₁≒H₂、H₃≧H₇、H₄＞t₁、H₅
≒３〜５mm、H₆＝15〜40mm、D₁≧l₁、D₂＜l₁、l₂
＜D₂、θ₁＝鈍角、θ₂は30〜170°位である。なお、
H₁≒H₂としたのはボードＡを施工した際に上
段、下段のボードＡの化粧面１が同じ高さとなる
ようにしたものである。すなわち、上記関係はボ
ードＡを連結した際の連結部にほぼ不等辺台形状
の目地を生み出すものである。この不等辺台形状
の目地は壁体にボードＡの実質寸法より大幅に立
体感を助長するものである。また、D₂＞l₂とした
のは目地部において確実に空〓を形成し、毛細管
現象を阻止するためであり、D₂＞l₁としたのはボ
ードＡ施工時に下段の係合溝７に下縁１４を見な
がら挿入しやすくするためである。〔施工例〕いま、第１図に示すようなボードＡを第４図に
示すように横張りして壁体を形成すると仮定す
る。なお、ボードA₁，A₂は0.35mm厚のカラー鋼
板を用いて形成したものである。そこで、主柱、
間柱、防水シート、石膏ボード、シージングボー
ド等からなる壁下地（図では防水シートを使用し
ない場合の壁下地を示す）αに第ｎ段目のボード
A₁の延長部９を釘βを介して固定する。次に第
ｎ＋１段目のボードA₂の雌型連結部１１の下縁
１４を係合溝７に、次に嵌合溝１５をボードA₁
の雄型連結部３の差込縁６に嵌挿し、第４図に示
すような横目地部を形成するものである。また、
壁体全体を形成するには、上記したような工程を
土台から桁に向かつて行なえばよいものである。
このようにして形成した壁体は目地部における防
水性に富むものとなる。なお、土台部分にはスタ
ータ（図示せず）、出、入隅等の部分（図示せず）
にはコーキング材、役物を用いる必要がある。〔その他の実施例〕以上説明したのは本考案に係るボードＡの一実
施例にすぎず、第５図ａ〜ｍ、第６図ａ〜ｌに示
すように形成することもできる。すなわち、第５
図ａ〜ｍは雄型連結部３のその他の実施例であ
り、ａ図は下縁８に対し係合溝７の上縁７ａを角
度θ₃となるように形成した雄型連結部３、ｂ図は
ａ図において防水溝部６ａの底面６ｃを上縁７ａ
と平行になるように形成した雄型連結部３、ｃ図
は延長部９の途中に突条９ａを設けた雄型連結部
３、ｄ図は延長部９の途中に溝条９ｂを設けた雄
型連結部３、ｅ，ｆ図は延長部９に突条９ａ、溝
条９ｂを設けた雄型連結部３、ｇ図は傾斜片４を
円弧状にした雄型連結部３、ｈ図は差込縁６の上
側の途中に突条６ｄを設けた雄型連結部３、ｉ図
は差込縁６の上側を波状に形成した雄型連結部
３、ｊ図は舌片１０を円弧状に形成した雄型連結
部３、ｋ図は延長部９の舌片１０を形成した部分
を斜め上方に屈曲した雄型連結部３、ｌ，ｍ図は
延長部９に段差を設けた雄型連結部３である。ま
た第６図ａ〜ｌは雌型連結部１１の実施例であ
り、ａ図は上縁１３の途中に長尺方向と平行に形
成した溝１３ａ、あるいは図示しないがリブを形
成し、防水、係合力の強化を図つた雌型連結部１
１、ｂ図は下縁１４にａ図と同じような溝１４ａ
を形成した雌型連結部１１、ｃ，ｄ図は嵌合溝１
５の最奥部を図示するように形成した雌型連結部
１１、ｅ，ｆ図は側壁１２の下端と上縁１３によ
つて形成される角部を図示するように形成し、防
水性、段差の強化を図る雌型連結部１１、ｇ図は
嵌合溝１５をつぼ状に形成した雌型連結部１１、
ｈ図は上縁１３と側壁１２とを角度θ₅になるよう
に傾斜した雌型連結部１１、ｉ図は舌片１６を内
方に折り曲げて形成した雌型連結部１１、ｊ，ｋ
図は側壁１２を傾斜した雌型連結部１１、ｌ図は
舌片１６を円弧状に形成した雌型連結部１１であ
る。なお、第５図ａ〜ｍ、第６図ａ〜ｌにおいて
は板厚を省略している。勿論、第５図ａ〜ｍ、第
６図ａ〜ｌを各々組み合わせたボードＡとするこ
ともできる。〔考案の効果〕上述したように本考案に係るボードによれば、
化粧面部に少なくとも１本以上の化粧リブを形
成したため、強度が十分に補強されて反り、捩じ
れ、ペコツキが防止でき、また化粧面が山状にな
つたりすることがない。雄、雌型連結部を前記
した落し込み構造にしたため、１人でも十分に施
工でき、かつ、目地幅（横）を一定にすることが
でき、しかも防水性にすぐれる。化粧リブを溝
状、凸状に形成するため、パネルの意匠性が向上
し、変化に富んだ壁体を形成できる。雄、雌型
連結部を前記した落し込み構造とし、かつ、雌型
連結部の下縁を化粧面側縁より突出して施工時に
見やすくしたため、能率よく、１人で確実に施工
できる。化粧リブが凹状の際には目地以外は平
坦な壁体を形成するため、付属として用いられる
役物を単純な形状で、長尺状のものを使用するこ
とができる。本ボードは素材幅を有効に利用で
きるので経済性にすぐれる。雄型連結部の差込
縁には、略断面凹状の防水溝部を形成したことに
より、サイデイングボード連絡後に目地外部から
の雨水等を毛細管現象により下地に侵入させるこ
とを防ぎ、目地部の防水性を向上することができ
る。等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るサイデイングボードの一
実施例を示す斜視図、第２図ａ〜ｐ、第３図ａ〜
ｍは化粧リブの一例を示す説明図、第４図は上記
ボードを用いて形成した壁体の縦断面の一部を示
す説明図、第５図ａ〜ｍ、第６図ａ〜ｌはその他
の実施例を示す説明図である。Ａ……サイデイングボード、１……化粧面、２
……化粧リブ、３……雄型連結部、６ａ……防水
溝部、１１……雌型連結部、１４……下縁。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

横長の金属板、または合成樹脂板の化粧面の一
側縁には後上がりに傾斜した傾斜片と、該傾斜片
の端縁を化粧面と平行に延長した目地下地部と、
該目地下地部の先端に設けた差込縁と該差込縁を
上縁とし内方に屈曲し再び外方に屈曲して断面を
ほぼＵ字状に形成した係合溝と該係合溝の下縁を
外方へ突出した延長部とを形成した雄型連結部
と、該化粧面の他側縁を内方へ屈曲した側壁と、
該側壁の先端を内方に屈曲し、再び外方に屈曲し
て断面をほぼＵ字状に形成して前記差込縁と嵌合
する嵌合溝と、前記雄型連結部の係合溝に嵌挿す
る該嵌合溝の下縁とから形成した雌型連結部とを
形成すると共に、前記側壁と傾斜片の高さをほぼ
同一とし、かつ、嵌合溝下縁を上記側壁より外側
方へ突出させ、また前記化粧面に少なくとも１本
以上の溝状、または凸状の化粧リブを設け、さら
には、前記差込縁の化粧面側の途中に少なくとも
１本以上の略断面凹状の防水溝部を形成したこと
を特徴とするサイデイングボード。