JPH0419440Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はスキツド棒の供給装置に関する。

［従来の技術］ 加熱炉等において、処理材の炉内装入および搬
送にスキツド棒を使用するものがある。その一例
を第７図、第８図に示す。第７図において炉Ｆ内
には長手方向に平行スキツドレールＦ１が設けら
れ、レールＦ１の各一端は炉Ｆ外に位置してい
る。スキツドレールＦ１は、第８図に示す如く、
上面に半円溝を有し、該半円溝内に所定長さの円
柱スキツド棒Ｂを前後相接して送りピツチ分並べ
る。

しかして、上記スキツド棒Ｂ上にクレーン等で
処理材を載置し、スキツド棒Ｂの最後端をプツシ
ヤＰで押すと処理材は炉内へ装入される。装入後
は再び新たなスキツド棒ＢをレールＦ１上に並
べ、次の処理材をこれに載置してプツシヤＰによ
り炉内へ装入する。このようにして、順次処理材
は炉内を進行し、炉後部の抽出口形より取り出さ
れる。スキツド棒Ｂは炉後部の回収ピツドＦ２に
落下し、回収して再び使用される。

［考案が解決しようとする問題点］ ところで、従来、上記スキツド棒Ｂは人手によ
りスキツドレールＦ１上に設置しているが、高熱
の炉前での繰り返し作業は作業者の疲労が大き
く、かつ作業能率も悪いという問題があつた。

本考案はかかる問題点に鑑み、スキツド棒をス
キツドレール上に自動供給する供給装置を提供す
ることを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本考案を第１図により説明すると、基台１１は
スキツドレールと直交するように炉外に設けてあ
り、基台１１上には前方にスライドするように第
１の支持架台１２が設けてある。第１の支持架台
１２上にはさらに、前方にスライドするように第
２の支持架台１３が設けてある。上記第２の支持
架台１３の先端部には、スキツド棒Ｂを複数列載
置するとともに一列づつこれを供給する供給手段
１３３，１３５が設けられ、第１の駆動手段１４
は上記第１の支持架台１２を駆動して供給手段１
３３，１３５をスキツドレールの一方に位置せし
める。第２の駆動手段は上記第２の支持架台１３
を駆動して供給手段１３３，１３５をスキツドレ
ールの他方に位置せしめる。供給駆動手段１６
（第２図）は、上記各支持架台１２，１３の位置
決め点で供給手段１３５を作動せしめる。

［効果］ 上記供給装置によれば、炉前のスキツドレール
上にスキツド棒Ｂを自動的に供給することがで
き、高熱の炉前における人手作業が不要であるか
ら、格段に作業効率を向上せしめることができ
る。

［実施例］ 第６図は本考案に係る供給装置を備えた加熱炉
を示す。炉Ｆ外に位置するスキツドレールＦ１の
一端に直交するように、プツシヤＰと炉Ｆの間に
はローラコンベアＲ１，Ｒ２が設けられ、コンベ
アＲ２は昇降可能である。そして、コンベアＲ２
の終端に供給装置１が設けてある。

第１図ないし第３図には上記供給装置の詳細構
造を示し、第４図、第５図にはその外観を示す。

第１図において、供給装置１は、フロア上に固
定された基台１１、該基台１１上に前方（図の左
方）へスライド自在に設けた第１の支持架台１
２、および該支持架台１２上に更に前方へスライ
ド自在に設けた第２の支持架台１３より構成され
ている。上記基台１１および各支持架台１２，１
３は溝形鋼を溶接して組み立ててある。

基台１１には前端中央にガイドローラ１１１が
設けられ、該ローラ１１１上に支持架台１２の下
面を支持せしめてある。また、上記基台１１には
両側に、前後に延びかつ内方に向けて溝形鋼１１
２（第３図に一方のみ図示）が設けてあり、該溝
形鋼１１２に上記支持架台１２の後端に設けた左
右各一対の転動ローラ１２１が嵌装してある。か
かる構造により、溝形鋼１１２に案内されて支持
架台１２は前方へスライド可能である。そして、
このスライド移動は、基台１１上に設けた駆動シ
リンダ１４により制御される。

支持架台１２には両側に前後に延びる溝形鋼１
２２の前端に案内ローラ１２３（第３図に一方の
み図示）が設けてあり、該ローラ１２２に第２の
支持架台１３の両側の溝形鋼１３１が嵌合してい
る。溝形鋼１３１の後端には一対の転動ローラ１
３２が設けてあつて、これら転動ローラ１３２は
支持架台１２の上記溝形鋼１２２に嵌装されてい
る。かかる構造により、溝形鋼１２２に案内され
て支持架台１３は前方へスライド移動できる。こ
の移動は支持架台１２上に設けた駆動シリンダ１
５により制御される。

支持架台１３の前半部には傾斜する載台１３３
が設けてあり、ここには複数列のスキツド棒Ｂが
載置してある。スキツド棒Ｂは、第４図に示す如
く、各列送りピツチ分の本数（本実施例では５
本）が準備されている。上記載台１３３の先端に
は、軸部材１３４に基端を回動自在に支持せしめ
てスキツド棒供給用可動板１３５が設けてある。
可動板１３５の基端部は幅方向に延びる筒状に成
形する（第２図）とともに周上の一ケ所に角形凹
所１３５ａを形成してある。

また、上記可動板１３５の先端部には幅方向に
一定幅の開口１３５ｂが設けてある。上記載台１
３３の一方の側面には、第２図に示す如く、上記
可動板１３５とリンク結合されてこれを回動作動
せしめる駆動シリンダ１６が設けてある。

さて、本考案の供給装置を使用する場合には、
支持架台１２，１３が炉前より後退した原位置に
ある状態（第１図）で、可動板１３５を上方へ回
動せしめ、載台１３３上にあらかじめスキツド棒
Ｂを並べておく。この状態で、スキツド棒Ｂは最
前列が可動板１３５の上記凹所１３５ａに位置す
る。続いて第１の支持架台１２を前方へスライド
せしめ（第２図）、所定位置で可動板１３５を下
方へ回動せしめる。これにより、上記最前列のス
キツド棒Ｂは可動板１３５上を転落し、開口１３
５ｂよりスキツドレールＦ１の一方に落下位置せ
しめられる。

続いて、可動板１３５を上方へ回動せしめて、
次列のスキツド棒Ｂを凹所１３５ａに位置せし
め、この状態で第２の支持架台１３を所定量前方
へスライドせしめる。しかる後、再び可動板１３
５を下方へ回動せしめると、上記次列のスキツド
棒ＢがスキツドレールＦ１の他方に落下位置せし
められる（第５図）。

両スキツドレールＦ１上にスキツド棒Ｂを供給
した後は、上記支持架台１２，１３を原位置へ後
退せしめておく。処理材はローラＲ１，Ｒ２（第
６図）により炉前へ搬送されてスキツドレールＦ
１上のスキツド棒Ｂに載置され、プツシユＰによ
り炉内へ装入される。

以上の如く、本考案のスキツド棒供給装置によ
れば、所定量のスキツド棒を炉前のスキツドレー
ル上へ自動供給できるから、高熱の炉前における
人手作業を不要となすことが可能であり、作業効
率が格段に向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は供給装置の全体側面図、第２図はその
前端部拡大側面図、第３図は装置の横断面図、左
半部は前端部の断面図、右半部は後端部の断面
図、第４図は装置の前部斜視図、第５図は装置の
前部平面図、第６図は供給装置を具備する加熱炉
の全体平面図、第７図、第８図は従来例を示し、
第７図は加熱炉の全体平面図、第８図はスキツド
レールの斜視図である。 １……供給装置、１１……基台、１２……第１
の支持架台、１３……第２の支持架台、１３３…
…載台（供給手段）、１３５……可動板（供給手
段）、１４……第１の駆動手段、１５……第２の
駆動手段、１６……供給駆動手段、Ｂ……スキツ
ド棒、Ｆ……炉、Ｆ１……スキツドレール、Ｐ…
…プツシヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プツシヤにより順次押し込まれて平行スキツド
   レール上を摺動移動し処理材を炉内へ装入搬送す
   るスキツド棒の供給装置において、スキツドレー
   ルに対して直交するように炉外に設けた基台と、
   基台上を前方にスライドするように設けた第１の
   支持架台と、第１の支持架台上を前方へスライド
   するように設けた第２の支持架台と、第２の支持
   架台の先端部に設けられ、スキツド棒を複数列載
   置するとともに一列づつこれを供給する供給手段
   と、上記第１の支持架台を駆動して供給手段をス
   キツドレールの一方に位置せしめる第１の駆動手
   段と、上記第２の支持架台を駆動して供給手段を
   スキツドレールの他方に位置せしめる第２の駆動
   手段と、上記各支持架台の位置決め点で上記供給
   手段を作動せしめる供給駆動手段とを具備するス
   キツド棒供給装置。