JPH04194394A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ロータリ圧縮機に係り、例えば空気調和機、
冷蔵庫等の冷凍機器および空調機器に用いられ、特に運
転騒音を静粛にするのに好適なロータリ圧縮機に関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来のロータリ圧縮機について第６図を参照して説明す
る。

第６図は、従来のロータリ圧縮機の縦断面図である。

従来のロータリ圧縮機は、第６図に示すように、密閉容
器を構成するケース１６内に電動機Ｍと、この電動機Ｍ
にクランクシャフト２を介して連結される圧縮機構部Ｃ
とが収納され、ケース１６内の下部に潤滑油を貯溜して
いる。

電動機Ｍは、回転子１ａおよび固定子１ｂよりなり、回
転子１ａにはクランクシャフト２の一端部が連結され他
端部が圧縮機構部Ｃへ延びている。

圧縮機構部Ｃは、シリンダ３と、このシリンダ３内のシ
リンダボア３ａの両端を密閉する主軸受４および副軸受
５と有している。この主軸受４および副軸受５はクラン
クシャフト２を支持している。主軸受４と副軸受５との
間に位置するクランクシャフト２の部分が偏心部２ａを
構成しており、この偏心部２ａにローラ７が嵌合されて
いる。ベーン６は、シリンダ３内のベーン溝６ａ内に摺
動自在に配置され、その上端縁がローラフの外周面に摺
接している６０−ラ７は、シリンダボア３ａの内周面に
ほとんど接触した状態で配置されてシリンダボア３ａと
協力して三日月形の空間を形成する。ベーン６はこの空
間を吸入室と圧縮室とに仕切り、かつ、ローラフの偏心
回転に追従して往復動を行う。すなわち、ローラフの偏
心回転によって吸入室、圧縮室の容積が変化し、この容
積変化により、ガスがシリンダボア３ａ内に吸入され圧
縮される。

副軸受５は、その外周部のリブ９によって内側に凹所が
形成され、この凹所が消音室カバー板１０により覆われ
て消音室１１を形成し、消音室１１の下部が吐出弁８を
装備した吐出弁室１５を構成する。そして、締め付けボ
トル１７は、上記圧縮機の組立用に用いられる。

副軸受５には、シリンダボア３ａと吐出弁室１５とを連
通する吐出孔５ａが穿孔されており、シリンダボア３ａ
内で圧縮されたガスは吐出孔５ａを経て吐出弁室１５内
に吐き出され、消音室１１へ上昇し、ここから、連通孔
１．３を通って、電動機Ｍが収納されているケース内空
間１６ａへ吐き出されこの空間１６ａからケース外へ図
示しない吐出ポートを介して排出される。

シリンダ３の下部にはベーン６の下端部（背部）を可動
に装備するポンプ室１２が設けられている。このポンプ
室１２の容積はベーン６の往復動によって変化し、これ
にともない、ケース１６下部に貯溜めされている潤滑油
がポンプ室１２から押し出される。この押し出された坤
は、消音室カバー板ｌＯと、この消音室カバー板ｌＯに
取り付けられた給油路１４を経てクランクシャフト２の
偏心部２ａに供給され摺動部分を潤滑する。

なお、この種のロータリ圧縮機として関連するものに、
例えば特開昭６３−２３０９７４号公報記載の技術が知
られている。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記の従来技術では、圧縮機の停止中に、シリンダボア
３ａ内のガス圧力とケース１６内のガス圧力の差圧によ
りシリンダボア３ａ内に潤滑油が浸入し、シリンダボア
３ａ内に油が充満する。

この油は圧縮機の始動時に消音室１１内に噴出し、吐出
弁室１５に貯溜する。この貯溜した油中に、その後の定
常運転中に圧縮ガスが吐出弁８を経て吐き出され油叩き
音（干渉音）が発生する。

この騒音の発生を防止する目的をもって、吐出弁室１５
内に油が貯溜しないようにするための油吹き出し孔を消
音室のカバー板１０に設けることが従来行われていた。

しかし、吐出弁室８から油が流出した後の圧縮機の定常
運転中には、シリンダボア３ａからガスが吐出される際
に発生する吐出ガス音が油逃し孔を通してケース１６内
の空間に放射され、このケース１６内の空間に、おける
共鳴、ケース１６との共鳴、およびケースの肉厚が薄い
ためによる音の透過性大などにより、圧縮機がより大き
な騒音を発生する。従来技術はこの点について配慮され
ていなかった。

本発明は、上記従来技術における課題を解決するために
なされたもので、吐出弁室における油と圧縮ガスによっ
て発生する干渉音が防止され、運転騒音を低減した静粛
なロータリ圧縮機を提供することを、目的とするもので
ある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明に係るロータリ圧縮
機の構成は、下部に潤滑油を貯溜している密閉容器内に
、電動機と、この電動機に連結された圧縮機構部とを収
納し、その圧縮機構部は、シリンダポア内を偏心回転す
るローリングピストンを回転自在に支持し、かつ駆動す
るクランクシャフトと、このローリングピストンの回転
に追従して往復運動し吸入室、圧縮室を形成するベーン
と、前記シリンダポアの両端を密閉するとともに前記ク
ランクシャフトを支持する主軸受および副軸受とからな
り、前記シリンダポアから吐出される圧縮ガスの吐出音
を低減する消音室は、下部に吐出弁を備え、がっ、前記
電動機より離れた方の軸受に設置されてあるロータリ圧
縮機において、前記消音室は、吐出ポート近傍に排油通
路を有し、この排油通路を、圧縮機構部と電動機との間
の空間で前記潤滑油の液面よりも上方の空間部に連通す
る排油通路を形成する油逃し通路手段が設けられている
ものである。

より詳しくは、排油通路は、副軸受、シリンダ、主軸受
を連通ずる穴を用いたものであり、また、圧縮機構部を
構成する副軸受、シリンダ、主軸受、を締め付けボルト
で固定するロータリ圧縮機における、排油通路の手段と
して、ボルト穴を用いたものである。

さらに、排油通路は、その入口と出口との中間部に拡張
室を設けたものもある。

〔作用〕

上記構成により、ロータリ圧縮機の始動時には、シリン
ダボアから排出される油が排油通路を通って消音室から
排出されるので、油が消音室内に溜ることが防止される
。

したがって、圧縮ガスが吐出弁を通って消音室内の油中
に吐き出されることによって生じていた干渉音の発生が
防止される。また、排油通路は吐出弁質に吐き出される
ガスの吐出音のエネルギーを減衰する効果がある。その
上、従来の吐出方向に比べ、本発明品は電動機の固定子
等が固定されたケースの方向であり、このケース固有値
が、吐出音のもっている８００Ｈｚ〜６３００Ｈｚの周
波数帯域成分と一致しないことや固定子により音の透過
性が減ることから吐出音の騒音レベルを低下させること
ができる。

なお、上記排油通路は、圧縮機構部の組立てボルトの通
路を用いることにより、少しの設計変更で対処すること
ができる。

〔実施例〕

以下、本発明の各実施例を第１図ないし第５図を参照し
て説明する。これら各図において、先の第６図と同一符
号のものは、従来技術と同等部をしめす。

第１図は、本発明の一実施例に係る横形ロータリ圧縮機
の断面図、第２図は、第１図の圧縮機後部の分解斜視図
である。

第１図に示す横形ロータリ圧縮機の実施例は、第６図に
示した従来例の圧縮機の構成要素と同じ構成要素を多く
含んでいるので、同じ符号を付して、示すことにより説
明の重複を避けることにし、以下において相違点のみ説
明することにする。

副軸受５に設けた吐出弁室】５の下端には油逃し孔５ｂ
を設けている。また、シリンダ３には前記油逃し孔５ｂ
に連通ずる油逃し孔３ｂを設け、そして、主軸受４にも
前記油逃し孔３ｂと連通ずる油逃し孔４ｂを設けている
。これら、消音室カバー１０．副軸受５．シリンダ３．
主軸受４を締め付けボルト１７で固定することにより電
動機側に油を排油する経路を形成している。なお、この
時排油経路の出口はケース１６内の潤滑油の液面よりも
上方に位置するように主軸受４の油逃し孔４−ｂを設け
ている。

上記のような圧縮機構部をもつ横形ロータリ圧縮機のガ
ス圧縮作動は従来のものと変わらない。すなわち、電動
機Ｍが作動すると、シリンダ３内の吸入室と圧縮室との
容積がローラフの偏心回転にともなうベーン６の往復動
によって変化し、ガス（例えば冷媒ガス）の吸入と圧縮
とが行われる。

一方、圧縮機の始動時に、シリンダボア３ａがら吐出弁
８を経て吐出される油は、吐出ガス圧によって、吐出弁
室１５に設けられている油逃し孔５ｂから、シリンダ３
の油逃し孔３ｂに入り、主軸受４の油逃し孔４ｂを通っ
て電動機側に放出される。また、この排油通路は細い孔
であるので、圧縮機の通常運転中に吐出弁室１５から放
出される騒音（吐出ガス音）が圧縮機構部Ｃの外に出る
のを絞る作用がある。ま、　た、放出方向は電動機の固
定子１ｂが固定されたケースの方向であり、このケース
固有値が、吐出音のもっている８００　ＨＺ〜６３００
　ＨＺの周波数帯域成分と一致しないことや固定子１ａ
により音の透過性が減ることから吐出音の騒音レベルを
低下させることができる。　このように、本実施例の横
形ロータリ圧縮機では、停止時にシリンダポア３ａに充
満した油が始動時に吐出されても、消音室１１下方の吐
出弁室１５に油が滞留することがなく、すみやかに油逃
し孔５ｂ、油逃し孔３ｂ、油逃し孔４ｂを通過して電動
機側に放出 され、吐出弁室１５内に油が滞留するのを防止できる。

したがって、吐出ガスと吐出弁室１５内の油とによって
発生する干渉音が防止されるので、静粛な運転が行われ
るという効果がある。

第３図は、本発明の他の実施例の圧縮機構部の分解斜視
図である。通常、コンプレッサの圧縮機構の組立てに用
いられる締め付けボルト１７の径は、組立て性を考慮し
て副軸受５のボルト孔５ｃや、シリシダ３のボルト孔３
ｃの径に比べて、かなり余裕をもたして小さくしている
。そこで、副軸受５に消音室１５とボルト孔５ｃとを結
ぶ油逃し溝５ｄを設け、また、シリンダ３には、ボルト
孔３ｃと、主軸受４の油逃し孔４ｃとを結ぶ油逃し溝３
ｄを設け、締め付けボルト１７とボルト孔５ｃ、３ｃと
の隙間を油抜きの通路として用いるようにしたものであ
る。これにより、本実施例の排油通路は少しの設計変更
で実用可能となり、先の実施例と同様の効果を得ること
ができるものである。

次に、第４図は、本発明品と従来品との騒音比較に関す
る試験結果の線図であり、横軸に周波数（Ｈｚ）、縦軸
に騒音の音圧レベル（ｄＢ）をとり、第６図の構成によ
る従来のロータリ圧縮機の騒音を破線で、第１図の構成
による本発明のロータリ圧縮機の騒音を実線で示してい
る。

第４図から明らかなように、冷媒の流れにより発生する
騒音の主な周波数帯域である８００〜６３００Ｈｚにお
いて特に効果があることがわかる。

次に、第５図は、本発明のさらに他の実施例に係る排油
通路の拡大断面図である。

この実施例は、排油通路の中間部に拡張室３ｅを設けた
ものである。

この実施例によれば、排油通路の入口部５ｂと出口部４
ｂとの間の中間部において横断面積が大きいので、主軸
受４−に設けられている排油通路の出口部４ｂから放射
される騒音が拡張室３ｅの拡張作用により他の実施例よ
り一層消音されるという本実施例特有の効果がある。

また、この通路は、副軸受５．シリンダ３．主軸受４等
の組立てで形成されるので、それぞれの油逃し孔の径を
変えるだけで簡単に構成できることを特徴としている。

［発明の効果］ 以上詳細に説明したように、本発明によれば、吐出弁室
における潤滑油の滞留が排油通路により防止されるから
、滞留潤滑油と吐出ガスとの干渉によって発生する騒音
が防止され、しかも、排油通路は消音作用も奏するので
、圧縮機の通常運転中のガスの吐出音が排油通路を通っ
てケース内の空間に漏れ出る量を大幅に低減する。これ
により、運転騒音を低減した静粛なロータリ圧縮機を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例に係る横形ロータリ圧縮機
の縦断面図、第２図は、第１図、の圧縮機構部の分解斜
視図、第３図は、本発明の他の実施例に係る圧縮機構部
の分解斜視図、第４図は１本発明品と従来品の騒音比較
に関する試験結果の線図、第５図は、本発明の他の実施
例に係る排油通路の拡大断面図、第６は、従来のロータ
リ圧縮機の縦断面図である。 Ｍ・・・電動機、Ｃ・・・圧縮機構部、２・・・クラン
クシャフト、２ａ・・・偏心部、３・・シリンダ、４・
・主軸受、５・・・副軸受、６・・・ベーン、７・・・
ローラ、８・・吐出弁、１０・・消音室カバー板、１１
・・・消音室、Ｉ２・・・ポンプ室、１５・・・吐出弁
室、１６・・ケース、１７・・・締め付けボルト、３ｂ
、４ｂ、５ｂ・＝・排油通路、３ｃ、５ｃｍボルト孔、
３ｄ、４ｄ、５ｄ・・・排油通路、３ｅ・・・拡張室。 纂１図 ３−・５ノリンタ゛ ４−　主軸受 ５−副軸受 ６−　ベーン ７−−−ローラ Ｈ−一一塙音ｔ １５−吐出弁ｔ ３ｂ、４Ｅ、５ｂ−・−４１１油迷路 第２図　　　　纂３図 嶌　４−　図 集　５　図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、下部に潤滑油を貯溜している密閉容器内に、電動機
   と、この電動機に連結された圧縮機構部とを収納し、 その圧縮機構部は、シリンダボア内を偏心回転するロー
   リングピストンを回転自在に支持し、かつ駆動するクラ
   ンクシャフトと、このローリングピストンの回転に追従
   して往復運動し吸入室、圧縮室を形成するベーンと、前
   記シリンダボアの両端を密閉するとともに前記クランク
   シャフトを支持する主軸受および副軸受とからなり、 前記シリンダボアから吐出される圧縮ガスの吐出音を低
   減する消音室は、下部に吐出弁を備え、かつ、前記電動
   機より離れた方の軸受に設置されてあるロータリ圧縮機
   において、 前記消音室は、吐出ポート近傍に排油通路を有し、 この排油通路を、圧縮機構部と電動機との間の空間で前
   記潤滑油の液面よりも上方の空間部に連通する排油通路
   を形成する油逃し通路手段が設けられていることを特徴
   とするロータリ圧縮機。 ２、排油通路は、副軸受、シリンダ、主軸受を連通する
   穴を用いたものであることを特徴とする請求項１記載の
   ロータリ圧縮機。 ３、圧縮機構部を構成する副軸受、シリンダ、主軸受を
   締め付けボルトで固定するロータリ圧縮機における、排
   油通路の手段として、ボルト穴を用いたことを特徴とす
   る請求項１または２記載のいずれかのロータリ圧縮機。 ４、排油通路は、その入口と出口との中間部に拡張室を
   設けたことを特徴とする請求項１記載のロータリ圧縮機
   。