JP5708570B2 - ベーン型圧縮機 - Google Patents

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本発明はベーン型圧縮機に関する。
特許文献1に従来のベーン型圧縮機が開示されている。このベーン型圧縮機は、ハウジングに吸入室、吐出室及び圧縮室が形成されているとともに駆動軸が回転可能に軸支されている。ハウジング内には圧縮機構が設けられている。
圧縮機構は、シリンダ室、ロータ及び複数のベーンを有している。ロータは、シリンダ室内に駆動軸によって回転可能に設けられ、複数個のベーン溝が形成されている。各ベーンは、それぞれベーン溝に出没可能に設けられ、シリンダ室の内周面及びロータの外面とともに圧縮室を形成する。
ハウジングは、シリンダ室の一端面を形成するとともに、駆動軸の一端を軸支する第1ハウジングと、シリンダ室の他端面を形成するとともに、駆動軸の他端を軸支する第2ハウジングとからなる。第2ハウジングはシリンダ室の内周面を形成するシリンダ形成部を有し、第1ハウジングは第2ハウジングを収容している。第1ハウジング及び第2ハウジングには、車両等に搭載するための取付足が形成されている。
このベーン型圧縮機が車両の空調装置等に用いられる場合、例えば、電磁クラッチによって駆動軸が回転する。これにより、圧縮機構は、圧縮室が吸入室から低圧の冷媒ガスを吸入する吸入行程と、圧縮室内で冷媒ガスを圧縮する圧縮行程と、圧縮室内の高圧の冷媒ガスを吐出室に吐出する吐出行程とを行う。
また、このベーン型圧縮機は、シリンダ室の一端面及び他端面を対をなすサイドプレートによって形成したベーン型圧縮機よりも部品点数が少ないことから、製造工数や組立工数の削減等により、製造コストの低廉化を実現可能である。
特開2011−153618号公報
しかし、上記従来のベーン型圧縮機では、シリンダ室の内周面をシリンダ形成部によって形成している第2ハウジングに取付足が形成されているため、車両等への搭載時にシリンダ室が変形するおそれがある。このため、作動中、圧縮機構のベーンが異常に傾斜して焼付きを生じたり、圧縮室から冷媒ガスが漏れたりするおそれがある。この場合、搭載後の品質低下を生じてしまう。
また、このベーン型圧縮機では、第2ハウジングのシリンダ形成部に吐出空間を形成している。また、シリンダ形成部と第1ハウジングとの間は、吐出空間と連通し、シリンダ形成部を周回する外周吐出空間とされている。吐出空間及び外周吐出空間はセパレータが設けられている吐出室と連通している。このため、第1ハウジングが吐出空間及び外周吐出空間の容積を決定することから、第1ハウジングを大きくしなければ、吐出空間及び外周吐出空間を大きくすることができない。このため、吐出脈動が大きく、静粛性が損なわれ易い。大きな吐出空間及び外周吐出空間を確保しようとすれば、第1ハウジングを大きくせざるを得ず、胴径が大きくなり、大型化及び重量化によって車両等への搭載性が損なわれてしまう。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、製造コストの低廉化を実現しつつ、搭載後の品質低下を生じず、かつ優れた静粛性及び搭載性を発揮可能なベーン型圧縮機を提供することを解決すべき課題としている。
本発明のベーン型圧縮機は、ハウジングに吸入室、吐出室及び圧縮室が形成されているとともに駆動軸が回転可能に軸支され、該ハウジング内には、該駆動軸の回転により、該圧縮室が該吸入室から低圧の冷媒ガスを吸入する吸入行程と、該圧縮室内で該冷媒ガスを圧縮する圧縮行程と、該圧縮室内の高圧の該冷媒ガスを該吐出室に吐出する吐出行程とを行う圧縮機構が設けられ、
前記圧縮機構は、シリンダ室と、該シリンダ室内に該駆動軸によって回転可能に設けられ、複数個のベーン溝が形成されたロータと、各該ベーン溝に出没可能に設けられ、該シリンダ室の内周面及び該ロータの外面とともに前記圧縮室を形成するベーンとを有し、
前記ハウジングは、前記吸入室と前記シリンダ室の一端面とを形成するとともに、前記駆動軸の一端を軸支する第1ハウジングと、該シリンダ室の他端面を形成するとともに、該駆動軸の他端を軸支する第2ハウジングと、該第2ハウジングとともに内部に前記吐出室を形成するとともに、取付足が形成されたシェルとからなり、
該第1ハウジング又は該第2ハウジングは、該シリンダ室の内周面を形成するシリンダ形成部を有し、
該シェルは、該シリンダ形成部を収容し
該シリンダ室は、該第1ハウジング、該第2ハウジング及び該シリンダ形成部によって形成され、
該取付足は、該シェルのみに形成されていることを特徴とする。
本発明のベーン型圧縮機においても、シリンダ室の一端面及び他端面を対をなすサイドプレートによって形成したベーン型圧縮機よりも部品点数が少ないことから、製造工数や組立工数の削減等を実現可能である。
また、このベーン型圧縮機では、シェルに取付足が形成されている。第1ハウジングがシリンダ形成部を有する場合、シェルは第1ハウジングのシリンダ形成部と第2ハウジングとを収容する。第2ハウジングがシリンダ形成部を有する場合、シェルはそのシリンダ形成部を有する第2ハウジングを収容する。つまり、シリンダ室の内周面を形成している第1ハウジングや第2ハウジングには取付足が形成されない。このため、車両等への搭載時にシリンダ室が変形するおそれがない。このため、作動中、圧縮機構のベーンが異常に傾斜して焼付きを生じたり、圧縮室から冷媒ガスが漏れたりするおそれがない。
さらに、このベーン型圧縮機では、第2ハウジングとシェルとの間に吐出室が形成される。このため、第2ハウジングを大きくしなくても、第2ハウジングとシェルとの間を軸方向で大きくすれば、吐出室を大きくすることができる。このため、吐出脈動を低減し、高い静粛性を発揮し易い。また、胴径を維持又は小さくすることができ、小型化及び軽量化も実現できる。
したがって、本発明のベーン型圧縮機によれば、製造コストの低廉化を実現しつつ、搭載後の品質低下を生じず、かつ優れた静粛性及び搭載性を発揮することができる。
第1ハウジングは、シリンダ形成部を有するフロントハウジングであり得る。そして、第2ハウジングは、シリンダ室の他端面を形成するリヤサイドプレートであり得る。この場合、シリンダ形成部を有していないリヤサイドプレートで駆動軸の他端を軸支できるので、位置合わせがし易く、組立工数の削減を実現できる。
第1ハウジングは、シリンダ室の一端面を形成するフロントハウジングであり得る。そして、第2ハウジングは、シリンダ形成部を有するとともに、シリンダ室の他端面を形成するリヤサイドプレートであり得る。この場合、フロントハウジングの形状を簡素化できることから、この点での製造コストの低廉化を実現できる。
第2ハウジングはシェルに圧入嵌合されていることが好ましい。この場合、作動時において、圧縮室の圧力変化によって第2ハウジングが軸直角方向で振動することはなく、優れた静粛性を確実に発揮することができる。
第2ハウジングは、圧縮室から吐出される冷媒ガスから潤滑油を分離し、潤滑油を吐出室に貯留するセパレータを有していることが好ましい。この場合、セパレータ専用の部品を減らすことができ、製造コストの低廉化をより実現できる。セパレータとしては、遠心分離式のものの他、衝突式等の遠心分離式以外の方式のものを採用することが可能である。
セパレータは、円筒状の案内面と、案内面の内側に設けられ、案内面と略同軸の円筒状の分離筒とを有し、圧縮室から吐出された冷媒ガスを案内面と分離筒の外周面との間で周回させて潤滑油を分離し、冷媒ガスを分離筒の内部に導いて圧縮機の外部に吐出し得る。この案内面が第2ハウジングに形成されていることが好ましい。この場合、セパレータが遠心分離式のものとなる。これにより、部品点数の削減と小型化とを容易に実現できる。
吐出室を外部に開く流出口は、分離筒の上端の開口に対してずれていることが好ましい。流出口が分離筒の上端の開口に対してずれていない場合には、分離筒の内部に伝わった吐出脈動が流出口を経て外部に伝わり、空調装置等に騒音等を生じる。これに対し、流出口が分離筒の上端の開口に対してずれておれば、分離筒の内部に伝わった吐出脈動が外部に伝わり難く、空調装置等の静粛性を高めることができる。このため、吐出室の拡大による静粛性をより実効化する。
各ベーンの底面と各ベーン溝との間は背圧室とされ得る。各背圧室は、圧縮機構の圧縮行程で背圧供給路によって吐出室と連通され得る。そして、シェルは第2ハウジングとの間に凹部を有し、凹部は背圧供給路の一部を構成していることが好ましい。この場合、シェルに予め凹部を形成しておけば、第2ハウジングをシェルに収納することにより、凹部によって容易に背圧供給路の一部を確保することができる。また、凹部によって背圧供給路の流路断面積を調整することもできる。さらに、残部の背圧供給路を含め、吐出孔等を予め第2ハウジングに形成し、この第2ハウジングをシェルに収納することができるため、製造工数を低減することも可能である。
本発明のベーン型圧縮機は、シリンダ室が駆動軸の軸心方向に延び、軸直角断面が楕円の柱状でもよく、シリンダ室が駆動軸の軸心に対して偏心した円柱状でもよい。シリンダ室が駆動軸の軸心に対して偏心した円柱状であることが好ましい。円柱状のシリンダ室を有するベーン型圧縮機であれば、シリンダ室を比較的容易に形成可能であるため、製造コストの低廉化をより実現できる。
本発明のベーン型圧縮機は、製造コストの低廉化を実現しつつ、搭載後の品質低下を生じず、かつ優れた静粛性及び搭載性を発揮可能である。
実施例1のベーン型圧縮機の断面図である。 実施例1のベーン型圧縮機に係り、図1の軸直角断面図である。 実施例1のベーン型圧縮機の要部拡大断面図である。 実施例2のベーン型圧縮機の断面図である。 実施例3のベーン型圧縮機の断面図である。 変形例のベーン型圧縮機の要部拡大断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例1〜3及び変形例を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
実施例1のベーン型圧縮機は、図1及び図2に示すように、ハウジング1として、フロントハウジング3、リヤサイドプレート5及びシェル7を採用している。フロントハウジング3が第1ハウジングであり、リヤサイドプレート5が第2ハウジングである。
フロントハウジング3には駆動軸9を挿通させる軸孔3aが貫設されている。また、フロントハウジング3はシリンダ形成部11を有し、シリンダ形成部11にはシリンダ室13が後方から凹設されている。シリンダ室13は、駆動軸9の軸心Oに対して偏心した円柱状をなしている。このため、フロントハウジング3は、シリンダ室13の一端面13a及び内周面13bを形成している。
また、フロントハウジング3には吸入室15が形成されている。吸入室15は、上方に形成された流入口15aによって外部に開き、吸入ポート15bによってシリンダ室13に連通している。
リヤサイドプレート5は従来のベーン型圧縮機と共通のものである。このリヤサイドプレート5はフロントハウジング3のシリンダ形成部11に当接されており、シリンダ室13の他端はリヤサイドプレート5によって閉鎖されている。このため、リヤサイドプレート5はシリンダ室13の他端面13cを形成している。また、リヤサイドプレート5には駆動軸9の他端が収納される軸孔5aが凹設されている。
シェル7は、フロントハウジング3のシリンダ形成部11とリヤサイドプレート5とを収容している。シェル7のフロントハウジング3側の内周面にはOリング10aが装着され、Oリング10aはシェル7とフロントハウジング3のシリンダ形成部11との間を封止している。
リヤサイドプレート5は、図3に示すように、シェル7に圧入嵌合されている。リヤサイドプレート5とシェル7との間が吐出室17とされている。吐出室17は、図1に示すように、流出口17aによって外部に開いている。また、シェル7には適数個の取付足7aが形成されている。フロントハウジング3、リヤサイドプレート5及びシェル7は複数本のボルト45によって締結されている。取付足7aは、車両の図示しないエンジン等に取り付けられる。
フロントハウジング3の軸孔3a内には軸封装置19及び滑り軸受21が設けられている。軸封装置19と滑り軸受21との間は、連通路3bによって吸入室15と連通している。リヤサイドプレート5の軸孔5a内には滑り軸受23が設けられている。軸封装置19及び滑り軸受21、23内に駆動軸9が回転自在に保持されている。
駆動軸9の先端はフロントハウジング3の軸孔3aを貫通して突出し、その先端には図示しない電磁クラッチ又はプーリが固定される。電磁クラッチ又はプーリには車両のエンジン又はモータにより駆動力が伝達されるようになっている。
また、駆動軸9には円形断面のロータ25がシリンダ室13内に配設されるように圧入されている。ロータ25の外周面には、図2に示すように、2個のベーン溝25aが凹設されている。各ベーン溝25aは駆動軸9の軸心O周りで等角度隔てられている。各ベーン溝25aにはそれぞれベーン27が出没可能に収納されている。各ベーン27の底面と各ベーン溝25aとの間は背圧室29とされている。2枚のベーン27、27、ロータ25の外周面、シリンダ室13の一端面13a、シリンダ室13の内周面13b及びシリンダ室13の他端面13cによって2個の圧縮室31が形成されている。吸入ポート15bは吸入行程にある圧縮室31と連通するようになっている。シリンダ室13、ロータ25及び両ベーン27によって圧縮機構Cが構成されている。
また、シリンダ形成部11の外周面は軸心O側に凹み、シェル7との間に吐出空間33を形成している。また、シリンダ形成部11とシェル7との間は、吐出空間33と連通し、シリンダ形成部11を周回する外周吐出空間35とされている。吐出行程にある圧縮室31と吐出空間33とは吐出ポート33aによって連通するようになっている。吐出空間33内には、吐出ポート33aを閉鎖する吐出弁37と、吐出弁37のリフト量を規制するリテーナ39とが設けられている。
図1に示すように、リヤサイドプレート5の他端面の中央には、一定の厚みを持って後側に膨出するセパレータ41が形成されている。セパレータ41は吐出室17内に位置している。セパレータ41内には、圧縮室31から吐出された冷媒ガスを周回させる円筒状の案内面41aが形成されている。案内面41aは上下に円柱状に延びる油分離室41bと連通している。油分離室41bは連通孔41cによって吐出室17と連通している。案内面41aの内側には、自己の外周面で冷媒ガスを周回させるとともに、潤滑油を分離した冷媒ガスを自己の内部に導く円筒状の分離筒43が圧入されている。案内面41aと分離筒43とは同軸である。吐出空間33には吐出孔33bが形成され、吐出孔33bは分離筒43の外周面と案内面41aとの間に連通している。
シェル7には、吐出室17の底面とリヤサイドプレート5の下端の縁部とを連通する凹部7bが形成されている。また、リヤサイドプレート5には、凹部7bと連通して上方に延び、軸孔5aと連通する1本の第1背圧孔5bと、第1背圧孔5bから軸方向に延びる2本の第2背圧孔5cとが形成されている。また、リヤサイドプレート5には、軸孔5aに沿って環状に形成され、滑り軸受23によって仕切られた環状溝5dと、環状溝5dと連通して軸方向に延びる2本の第3背圧孔5eとが形成されている。第3背圧孔5eは圧縮行程及び吐出行程の背圧室29と連通するようになっている。これら凹部7b、第1背圧孔5b、第2背圧孔5c、環状溝5d及び第3背圧孔5eが背圧供給路である。また、リヤサイドプレート5には図示しないチャタリング防止弁が設けられており、このチャタリング防止弁によってチャタリングが防止されるようになっている。
吐出室17を外部に開く流出口17aは、分離筒43の上端の開口43aに対してずれている。図示はしないが、流出口17aは配管によって凝縮器に接続され、凝縮器は配管によって膨張弁に接続され、膨張弁は配管によって蒸発器に接続され、蒸発器は配管によって流入口15aに接続されている。配管、凝縮器、膨張弁及び蒸発器が外部の冷凍回路を構成している。圧縮機を含む冷凍回路は車両用空調装置を構成している。
このベーン型圧縮機では、エンジン等によって駆動軸9が駆動されると、ロータ25が駆動軸9と同期回転し、圧縮室31が容積変化を生じる。このため、蒸発器を経た冷媒ガスが流入口15aから吸入室15に吸入される。吸入室15内の冷媒ガスは吸入ポート15bを経て圧縮室31に吸入される。また、圧縮室31で圧縮された冷媒ガスは、吐出ポート33aを経て吐出空間33及び外周吐出空間35に吐出され、吐出孔33bからセパレータ41の分離筒43の外周面と案内面41aとの間に吐出される。このため、冷媒ガスから潤滑油が遠心分離される。潤滑油を分離した冷媒ガスが凝縮器に吐出される。
この間、潤滑油は、背圧供給通路によって各背圧室29に供給され、ベーン27をシリンダ室13の内周面13bに向けて付勢するとともにベーン溝25a等の潤滑に供される。また、ベーン溝25a等から漏れた潤滑油は、軸封装置19と滑り軸受21との間が連通路3bによって吸入室15と連通しているため、滑り軸受21及び軸封装置19を潤滑し、連通路3bから吸入室15に至る。一方、Oリング10aは外周吐出空間35を外部に対して封止する。
そして、このベーン型圧縮機は、シリンダ室の一端面及び他端面を対をなすサイドプレートによって形成したベーン型圧縮機よりも部品点数が少ないことから、製造工数や組立工数の削減等を実現可能である。特に、このベーン型圧縮機では、シリンダ形成部11を有していないリヤサイドプレート5で駆動軸9の他端を軸支できるので、位置合わせがし易く、組立工数の削減を実現できる。また、このベーン型圧縮機では、リヤサイドプレート5がセパレータ41を有しているため、セパレータ専用の部品を減らすことができ、製造コストの低廉化をより実現している。さらに、このベーン型圧縮機は、シリンダ室が円柱状であることから、シリンダ室13を比較的容易に形成可能であり、製造コストの低廉化をより実現可能である。
また、このベーン型圧縮機では、シェル7に取付足7aが形成され、シリンダ室13の内周面13bを形成しているフロントハウジング3には取付足が形成されていない。このため、車両への搭載時にシリンダ室13が変形するおそれがない。このため、作動中、ベーン27が異常に傾斜して焼付きを生じたり、圧縮室31から冷媒ガスが漏れたりするおそれがない。
さらに、このベーン型圧縮機では、リヤサイドプレート5とシェル7との間に吐出室17が形成されている。このため、リヤサイドプレート5とシェル7との間を軸方向で大きくすることにより、吐出室17を大きくすることができる。このため、吐出脈動を低減し、高い静粛性を発揮し易い。
また、このベーン型圧縮機では、リヤサイドプレート5がシェル7に圧入嵌合されているため、作動時において、圧縮室31の圧力変化によってリヤサイドプレート5が軸直角方向で振動することはなく、優れた静粛性を確実に発揮することができる。
さらに、このベーン型圧縮機では、胴径を維持又は小さくすることができ、小型化及び軽量化も実現している。
また、このベーン型圧縮機では、流出口17aが分離筒43の上端の開口43aに対してずれているため、分離筒43の内部に伝わった吐出脈動が外部に伝わり難く、空調装置の静粛性を高めることができる。このため、吐出室17の拡大による静粛性をより実効化している。
さらに、このベーン型圧縮機では、シェル7がリヤサイドプレート5との間に凹部7bを有し、凹部7bが背圧供給路の一部を構成している。このため、シェル7に予め凹部7bを形成し、リヤサイドプレート5をシェル7に収納することにより、凹部7bによって容易に背圧供給路の一部を確保することができる。また、凹部7bによって背圧供給路の流路断面積を調整することもできる。さらに、残部の背圧供給路を含め、吐出孔33b等を予めリヤサイドプレート5に形成し、このリヤサイドプレート5をシェル7に収納することができるため、製造工数を低減することも可能である。
したがって、このベーン型圧縮機によれば、製造コストの低廉化を実現しつつ、搭載後の品質低下を生じず、かつ優れた静粛性及び搭載性を発揮することができる。
なお、シェル7の端面とフロントハウジング3の端面との間にOリングを設けても良いが、この場合には、ベーン型圧縮機の外周側にボルト45を位置させることが好ましい。
(実施例2)
実施例2のベーン型圧縮機は、図4に示すように、ハウジング2として、フロントハウジング4、リヤサイドプレート6及びシェル8を採用している。フロントハウジング4が第1ハウジングであり、リヤサイドプレート6が第2ハウジングである。
フロントハウジング4はシリンダ形成部11を有さず、リヤサイドプレート6がシリンダ形成部11を有している。シリンダ形成部11にはシリンダ室13が一方から凹設されている。このため、リヤサイドプレート6は、シリンダ室13の内周面13b及び他端面13cを形成している。
フロントハウジング4はリヤサイドプレート6のシリンダ形成部11に当接されており、シリンダ室13の一端はフロントハウジング4によって閉鎖されている。このため、フロントハウジング4はシリンダ室13の一端面13aを形成している。シェル8は、シリンダ形成部11を有するリヤサイドプレート6を収容している。シェル8の端面とフロントハウジング4の端面との間にOリング10bが設けられている。そして、Oリング10bの外周側の図示しないボルトにより、シェル8とフロントハウジング4とが締結されている。他の構成は実施例1と同様である。
このベーン型圧縮機では、フロントハウジング4の形状を簡素化できることから、この点での製造コストの低廉化を実現できる。他の作用効果は実施例1と同様である。
(実施例3)
実施例3のベーン型圧縮機は、図5に示すように、ハウジング6として、フロントサイドプレート12及びシェル14を採用している。フロントサイドプレート12が第1ハウジングである。
フロントサイドプレート12はシェル14に収容されている。フロントサイドプレート12内には軸孔3a周りに吸入室16が形成されており、この吸入室16はシェル14に形成された流入口15aに連通している。また、フロントサイドプレート12とシェル14との間には、吸入室16を外部及び外周吐出空間35と仕切るOリング10c、10dが装着されている。他の構成は実施例1と同様である。
このベーン型圧縮機では、吸入室16が大きいことから、吐出脈動だけでなく、吸入脈動も低減でき、さらなる騒音及び振動の低減が可能である。また、このベーン型圧縮機では、フロントサイドプレート12の余肉を減らし、軽量化も実現している。他の作用効果は実施例1と同様である。
なお、実施例1〜3において、図6に示すように、Oリング溝47aが形成されたリヤサイドプレート47を採用する場合には、Oリング溝47aにOリング49を装着し、リヤサイドプレート47におけるOリング溝47aよりも後側又は前側の部分をシェル7、8、14に圧入嵌合することが可能である。これによって吐出室17からの冷媒ガスや潤滑油の漏れを確実に防止することができる。
以上において、本発明を実施例1〜3及び変形例に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜3及び変形例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、ベーン溝25a、ベーン27等の個数、大きさ等は適宜設定が可能である。
本発明は車両用空調装置に利用可能である。
1…ハウジング
15…吸入室
17…吐出室
31…圧縮室
9…駆動軸
C…圧縮機構
13…シリンダ室
25a…ベーン溝
25…ロータ
27…ベーン
13a…一端面
3、4、12…第1ハウジング
13c…他端面
5、6、47…第2ハウジング
7a…取付足
7、8…シェル
13b…内周面
11…シリンダ形成部
41…セパレータ
41a…案内面
43…分離筒
17a…流出口
43a…開口
29…背圧室
7b…凹部
7b、5b、5c、5d、5e…背圧供給路

Claims (8)

  1. ハウジングに吸入室、吐出室及び圧縮室が形成されているとともに駆動軸が回転可能に軸支され、該ハウジング内には、該駆動軸の回転により、該圧縮室が該吸入室から低圧の冷媒ガスを吸入する吸入行程と、該圧縮室内で該冷媒ガスを圧縮する圧縮行程と、該圧縮室内の高圧の該冷媒ガスを該吐出室に吐出する吐出行程とを行う圧縮機構が設けられ、
    前記圧縮機構は、シリンダ室と、該シリンダ室内に該駆動軸によって回転可能に設けられ、複数個のベーン溝が形成されたロータと、各該ベーン溝に出没可能に設けられ、該シリンダ室の内周面及び該ロータの外面とともに前記圧縮室を形成するベーンとを有し、
    前記ハウジングは、前記吸入室と前記シリンダ室の一端面とを形成するとともに、前記駆動軸の一端を軸支する第1ハウジングと、該シリンダ室の他端面を形成するとともに、該駆動軸の他端を軸支する第2ハウジングと、該第2ハウジングとともに内部に前記吐出室を形成するとともに、取付足が形成されたシェルとからなり、
    該第1ハウジング又は該第2ハウジングは、該シリンダ室の内周面を形成するシリンダ形成部を有し、
    該シェルは、該シリンダ形成部を収容し
    該シリンダ室は、該第1ハウジング、該第2ハウジング及び該シリンダ形成部によって形成され、
    該取付足は、該シェルのみに形成されていることを特徴とするベーン型圧縮機。
  2. 前記第1ハウジングが前記シリンダ形成部を有する請求項1記載のベーン型圧縮機。
  3. 前記第2ハウジングは前記シェルに圧入嵌合されている請求項1又は2記載のベーン型圧縮機。
  4. 前記第2ハウジングは、前記圧縮室から吐出される前記冷媒ガスから潤滑油を分離し、該潤滑油を前記吐出室に貯留するセパレータを有している請求項1乃至3のいずれか1項記載のベーン型圧縮機。
  5. 前記セパレータは、円筒状の案内面と、該案内面の内側に設けられ、該案内面と略同軸の円筒状の分離筒とを有し、前記圧縮室から吐出された前記冷媒ガスを該案内面と該分離筒の外周面との間で周回させて潤滑油を分離し、該冷媒ガスを該分離筒の内部に導いて圧縮機の外部に吐出し、
    該案内面が前記第2ハウジングに形成されている請求項記載のベーン型圧縮機。
  6. 前記吐出室を外部に開く流出口は、前記分離筒の上端の開口に対してずれている請求項記載のベーン型圧縮機。
  7. 各前記ベーンの底面と各前記ベーン溝との間は背圧室とされ、
    各該背圧室は、前記圧縮機構の前記圧縮行程で背圧供給路によって前記吐出室と連通され、
    前記シェルは前記第2ハウジングとの間に凹部を有し、該凹部は該背圧供給路の一部を構成している請求項1乃至のいずれか1項記載のベーン型圧縮機。
  8. 前記シリンダ室は、前記駆動軸の軸心に対して偏心した円柱状である請求項1乃至7のいずれか1項記載のベーン型圧縮機。
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