JPH06346878A - ロータリ圧縮機 - Google Patents

ロータリ圧縮機

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JPH06346878A
JPH06346878A JP13377593A JP13377593A JPH06346878A JP H06346878 A JPH06346878 A JP H06346878A JP 13377593 A JP13377593 A JP 13377593A JP 13377593 A JP13377593 A JP 13377593A JP H06346878 A JPH06346878 A JP H06346878A
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roller
vane
bearing
crankshaft
space
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JP13377593A
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Kazuo Sekigami
和夫 関上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベーンのローラ外周に当接する端部に直接潤
滑油を供給し、ベ−ンとロ−ラとの摺動部分の耐摩耗性
の向上と圧縮効率の向上を実現した信頼性の高いロ−タ
リ圧縮機を提供する。 【構成】 シリンダ4,主軸受2,および副軸受7で形
成された圧縮室と、この圧縮室内にクランク軸3の偏心
部3aに嵌合されたロ-ラ6と、このローラ6の外周に
当接し前記ローラ6の偏心回転に追従して往復運動し前
記圧縮室を低圧部と高圧部とに仕切るベーン5とからな
るロータリ圧縮機において、例えば副軸受7の端板面
に、半径方向に伸びる細溝21を形成し、この細溝21
を通して間歇的に前記ローラの内径部空間6aと圧縮室
空間40とが連通するように構成した。また、主軸受2
の端板面に、ベーン背面室20と軸受面とを連絡する連
通路22を設け、軸受面への開口部に対向するクランク
軸3面の略半周にローラの内径部空間に連通する円周溝
23を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロ−タリ圧縮機に係
り、特に空気調和機,冷凍庫等の冷凍機に用い、簡単な
構造で信頼性を向上でき、かつ効率向上を図るのに好適
なロ−タリ圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ロ−タリ圧縮機は、小形,軽量,
高効率な圧縮方式として広く採用されている。特徴とな
る構造としては、ベ−ンとロ−ラの摺動構造があり、そ
の信頼性を高めるためにさまざまの工夫と開発が行われ
ている。例えば、特開平2−75786号公報,特開平
4−203285号公報記載の技術が知られている。前
者はベーンの素材材質を改善して耐摩耗性の向上を図る
ものであり、後者はベーンの素材組織を多孔質化し保油
性を持たせるとともに、摺動面の表面あらさを孔径以下
にして耐摩耗性の向上を図ろうとするものである。
【0003】一方、例えば、特開昭61−106992
号公報には、ベーンの上死点近傍の回転区間だけベーン
背圧室(背面室)に連通する油流路を、該ベーン背圧室
と密閉容器の油溜りとの間に設けたものが開示されてい
る。また、特開昭64−87891号公報には、ブレー
ド(ベーン)背圧室と圧縮室の高圧室とを連通する連通
路を設けたものが開示されている。さらに、特開平2−
45679号公報には、背圧室と吸入路とを間歇的に連
通する第1の連通路と、前記背圧室と密閉容器の油溜り
との間を間歇的に連通する第2の連通路とを備えたもの
が開示されている。
【0004】これら3者は、いずれもベーン背面室の圧
力のみを吐出圧力以下に制御し、ベーン背面室への給油
も含めてベーンをローラに押しつける荷重を軽減し、圧
縮効率および信頼性の向上を図ろうとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち、
材料で改善を図ろうとする技術は、両者共シリコンカ−
バイト系セラミックスをベーンの材料として使用してお
り、その部品自身の耐摩耗性は向上すると考えられる。
しかしながら相手材への影響を充分考慮する必要があ
り、相手材の耐摩耗性向上や高硬度材の高精度仕上げな
どの面で生産性に劣ることは否めないものであった。
【0006】一方、ベーン背面室の圧力を制御し給油す
る技術は、ベーンをローラに押しつける荷重を軽減し、
ベーンとシリンダベーン溝との摺動部の給油が改善され
るので、それなりの効果が期待できる。しかしながら、
肝心のベーンとローラとの当接部への給油は考慮されて
おらず、耐摩耗性の優れた高級な材料を使用する必要が
あった。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、ベーンのローラ外周に当接す
る端部に直接潤滑油を供給し、従来と同等の材料を使用
してもベ−ンとロ−ラとの摺動部分の耐摩耗性を向上
し、圧縮効率の向上をも実現した信頼性の高いロ−タリ
圧縮機を提供することを、その目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るロ−タリ圧縮機の構成は、潤滑油を
貯溜した密閉容器内に、電動機部と該電動機部にクラン
ク軸で連結された圧縮機構部とを収納し、前記圧縮機構
部は、シリンダと該シリンダの両端面を閉塞する主軸受
および副軸受とで形成された圧縮室と、この圧縮室内に
前記主軸受および副軸受に軸支されたクランク軸の偏心
部に嵌合されたロ-ラと、このローラの外周に当接し前
記ローラの偏心回転に追従して往復運動し前記圧縮室を
低圧部と高圧部とに仕切るベーンとからなるロータリ圧
縮機において、前記ローラの上下端面が各々当接する前
記主軸受および副軸受の端板面の少なくともいずれか一
方に、半径方向に伸びる細溝を形成し、この細溝を通し
て間歇的に前記ローラの内径部空間と圧縮室空間とが連
通するようにしたものである。
【0009】これによって、ローラ内径部に供給された
潤滑油の一部を圧縮室に供給し、ベーンとローラとの当
接部へ直接供給し、耐摩耗性の改善を図ろうとするもの
である。また、従来技術では、ローラ内径部の圧力は、
給油穴などにより直接連通している密閉容器内圧力と同
一であり、そのままでは、冷媒ガスの漏洩による性能の
低下を招く恐れがあった。したがって、ローラ内径部と
密閉容器内を給油穴などにより直接連通させず、ローラ
内径部の圧力を吸込圧と吐出圧との中間的圧力に制御す
る構造とした。
【0010】
【作用】上記の技術手段による働きは次のとおりであ
る。本発明では、ローラの上下端面が各々当接する前記
主軸受および副軸受の端板面の両方あるいは、いずれか
一方に半径方向に伸びる細溝を形成し、この細溝を通し
て間歇的に前記ローラの内径部空間と圧縮室空間とが連
通し、また、ローラ内径部と密閉容器内空間とは軸受と
軸の隙間に相当するより低抵抗となる連通路を有しない
構造としたので、ローラ内径部は、ローラの内径部空間
と圧縮室空間とが連通しているときの圧縮室空間の圧力
のほぼ平均的圧力になる。
【0011】したがって、ローラ内径部空間と密閉容器
内空間との圧力差により、潤滑油は軸受と軸の隙間を潤
滑すると同時にローラ内径部に到達し、主軸受および副
軸受の端板面の両方、あるいはいずれか一方に設けた半
径方向に伸びる細溝を通過して圧縮室に供給され、ベー
ンのローラ外周に当接する端部に直接配油することがで
きる。すなわち、潤滑性の向上により耐摩耗性を向上さ
せることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図1ないし図6を
参照して説明する。 〔実施例 1〕図1は、本発明の一実施例に係るロータ
リ圧縮機の要部縦断面図、図2は、図1のA−A矢視断
面図、図5は、図1のB−B矢視断面図でベーンが下死
点にある状態を示す断面図、図6は、図1のB−B矢視
断面図でベーンが上死点にある状態を示す断面図であ
る。まず、本発明が適用されるロ−タリ圧縮機の一般的
な全体構成を図1を参照して説明する。
【0013】図1に示すロ−タリ圧縮機は、潤滑油を貯
溜した密閉容器1内の上部に電動機部、その下部に該電
動機部にクランク軸3で連結された圧縮機構部が収納さ
れている。圧縮機構部は、主軸受2、クランク軸3、シ
リンダ4、ベ−ン5、ロ−ラ6、副軸受7を主要構成要
素としている。主軸受2は密閉容器1に溶接などにより
固定され、クランク軸3が回転自在に嵌入されている。
クランク軸3の偏心部3aにはロ−ラ6が回転自在に嵌
入されている。シリンダ4は主軸受2にボルト10で締
結され、ベ−ン溝11にはベ−ン5が摺動自在に嵌入さ
れている。
【0014】副軸受7は吐出サイレンサカバ−12とと
もにボルト13によりシリンダ4に固定されている。ベ
−ン5はばね14によりロ−ラ6外周に、ベ−ン5の往
復動による慣性力と釣り合う程度の力で押付けられてい
る。吸込パイプ15は、主軸受2に設けられシリンダ4
の圧縮室に開口する吸込穴16(図5参照)に圧入など
により固定され、機外の低圧配管(図示せず)と接続さ
れている。
【0015】このように、前記主軸受2および副軸受7
はクランク軸3を支持するとともにシリンダ4の両端面
を閉塞して、図2に圧縮室空間40を示す如く圧縮室を
形成している。この圧縮室内に前記クランク軸3の偏心
部3aに嵌合されたロ-ラ6と、このローラ6の外周に
当接し前記ローラ6の偏心回転に追従して往復運動し前
記圧縮室を低圧部と高圧部とに仕切るベーン5とが装備
されている。電動機部は、固定子8および回転子9より
なり、固定子8は密閉容器1に焼嵌めなどにより固定さ
れており、回転子9はクランク軸3に圧入などにより固
定されている。
【0016】次に、このようなロ−タリ圧縮機におけ
る、本実施例の特徴となる構成を説明する。図1,2に
おいて、20は、ベーン5のローラ6外周に当接する端
部の反対側の端部が往復動する空間に係るベーン背面室
で、このベーン背面室20は密閉容器内空間から分離さ
れている。21は、ローラ6の下端面が当接する副軸受
7の端板面に形成された半径方向に伸びる細溝で、この
細溝21を通して間歇的に前記ローラ6の内径部空間6
aと圧縮室空間40とが連通するように構成されてい
る。
【0017】また、22は、前記ベーン背面室20と主
軸受2の軸受面とを連絡する連通路、23は、主軸受2
の前記連通路22に対向してクランク軸3面の略半周に
形成した円周溝で、この円周溝23はローラ6の内径部
空間6aに連通している。さらに、24は、クランク軸
3の下端から軸中心に穿設した第一の給油穴、26a
は、クランク軸3の副軸受7部表面に形成した螺旋溝、
25aは、この螺旋溝26aのクランク軸偏心部3aに
近い端部に前記第一の給油穴24に連通するように設け
た第二の給油穴である。同様に、26bは、クランク軸
3の主軸受2部表面に形成した螺旋溝、25bは、この
螺旋溝26bの端部に前記第一の給油穴24に連通する
ように設けた第二の給油穴である。
【0018】一方、図5,6において、29は、ベーン
背面室20と圧縮室空間40とを連通する細溝であり、
この細溝29は、シリンダ4に形成され前記ベーン背面
室20を吐出圧力以下に制御するとともに前記副軸受7
の細溝21と相俟って前記ベーン背面室20とローラの
内径部空間6aとを連通させる機能を有するものであ
る。なお、図5,6には、ベーン背面室20と圧縮室空
間40とを連通する細溝29をシリンダ4に形成した例
を示したが、ベーン5側に形成しても差し支えない。
【0019】まず、このようなロ−タリ圧縮機の一般的
な作用を説明する。回転子9は固定子8から回転力を受
けクランク軸3を回転させる。クランク軸3の偏心部3
aに回転自在に嵌入されているロ−ラ6が、シリンダ
4,主軸受2、副軸受7により構成される圧縮室空間4
0内で偏心回動し、ローラ6の外周に当接するベーン5
がローラ6の偏心回転に追随して圧縮室内を低圧室と高
圧室に仕切つて往復動することによって、吸込,圧縮,
吐出の行程を繰り返す。吐出穴17から吐出サイレンサ
18内に吐出された冷媒ガスは吐出連通孔19から密閉
容器1内に吐出され、密閉容器1に溶接などにより取付
けられた吐出パイプに接続された外部高圧配管(図示せ
ず)へ吐出される。
【0020】次に、本実施例における作用を図1,図
2,図5および図6を参照して説明する。まず、ローラ
6の内径部圧力について説明する。従来の技術において
は、ローラの内径部はクランク軸に穿設された潤滑油供
給穴により、実質的に密閉容器内圧力と同一になってい
る。これに対し本実施例においては、ローラの内径部空
間6aと密閉容器1の内部空間とは、軸受と軸との隙間
より低抵抗となる連通路がないので、ローラの内径部空
間6aは前記軸受と軸との隙間を流れる潤滑油の流れ抵
抗に相当する圧力で密閉容器内空間と遮断されている。
【0021】さらに、副軸受7の端板面に半径方向に伸
びる細溝21を設けてあり、この細溝21を通して間歇
的にローラ6の内径部空間6aと圧縮室空間40とが連
通する。すなわち、図2の二点鎖線で示した角度で前記
内径部空間6aと圧縮室空間40とが連通を開始し、一
点鎖線で示した角度で前記内径部空間6aと圧縮室空間
40との連通が遮断される。そこで、ローラ6の内径部
空間6aの圧力は連通している間の圧縮室圧力のほぼ平
均的圧力となる。
【0022】密閉容器1の底部に貯溜された潤滑油はク
ランク軸3に穿設された第一の給油穴24内を遠心力に
より上昇し第二の給油穴25a,25bから螺旋溝26
a,26bを通って各軸受へ給油される。第二の給油穴
25a,25bから給油された潤滑油は密閉容器1内の
圧力と同じであり、ローラ6の内径部空間6aの圧力は
前記圧縮室圧力の平均的圧力で密閉容器1内の圧力より
低いので潤滑油の一部は差圧により軸受隙間を通りロー
ラ6の内径部空間6aへも供給される。ローラ6の内径
部空間6aへ供給された潤滑油は前記細溝21から間歇
的に圧縮室空間40へ放出されベーン5とローラ6との
当接部へ直接給油される。
【0023】また、ベーン背面室20は細溝29により
吐出圧より低く制御されており、圧縮室空間40へ放出
された潤滑油の一部は、前記細溝29やベーン溝11の
隙間を通りベーン背面室20へも供給される。ベーン背
面室20へ供給された潤滑油は主軸受2の端板面に設け
られた連通穴22を通り、クランク軸3の略半周に形成
された円周溝23からローラ6の内径部空間6aに戻
る。
【0024】前記円周溝23は、ベーン5が下死点から
上死点へ向かう方向(ベーン背面室に侵入する方向)に
移動するとき前記連通路22の軸受面への開口部と連通
するので潤滑油の流れ方向は一方向で間歇流となる。圧
縮室空間40に存在する潤滑油は上記のようにベーン5
とローラ6との当接部やベーン溝11の隙間へ供給され
て各摺動部の潤滑に寄与するが、一部は吐出ガスととも
に密閉容器1内に放出され、全体的には循環し、潤滑油
の冷却作用も確保される。
【0025】本実施例によれば、比較的簡易な構造でロ
ーラ外周部に潤滑油を供給でき、ベーンとローラの耐摩
耗性を向上させ信頼性の向上を図ることができる。ま
た、運転条件の変化に対しても最適な潤滑油を供給で
き、信頼性の向上を図ることができる。
【0026】なお、上記の実施例では、間歇的にローラ
の内径部空間6aと圧縮室空間40とを連通させる細溝
21を、副軸受7の端板面に形成した例を説明したが、
ローラ6の上端面が当接する主軸受2の端板面に設けて
も同様の効果が得られるものであり、また、細溝を主軸
受2,副軸受7の端板面の両方に設けてもより効果のあ
ることは言うまでもない。また、上記の実施例では、ベ
ーン背面室20と軸受面とを連絡する連通路22および
クランク軸3の円周溝23を主軸受側に設けた例を説明
したが、これらを副軸受側に設けることも可能である。
【0027】次に、本発明の他の実施例を図3ないし図
6を参照して説明する。 〔実施例 2〕図3は、本発明の他の実施例に係るロー
タリ圧縮機の要部縦断面図、図4は、図3のクランク軸
の要部斜視図である。図中、図1,2と同一符号のもの
は先の実施例と同等部であるから、その説明を省略す
る。また、図5,6は、先の図1のB−B矢視断面図で
あるとともに図3のB−B矢視断面図に相当する。
【0028】図3に示す第二の実施例のロータリ圧縮機
は、ローラ6の内径部を吸込圧から吐出圧に至るいずれ
かの圧力に制御する構造およびベーン背面室20の圧力
を吐出圧以下に制御する構造は先の第一の実施例と同等
である。先の実施例と相違する構成を説明する。図3に
示す実施例では、図1に示した如き第一の給油穴24、
第二の給油穴25a,25b、副軸受側の螺旋溝26a
を有していない。
【0029】図3,4において、27は、クランク軸3
Aの副軸部外表面に形設した油流路で、この油流路27
は深さ0.01mm以上の溝を軸方向に設けたものであ
る。28は、クランク軸3Aの主軸部に設けた螺旋溝で
ある。また、30は、ベーン背面室20と密閉容器内の
油溜りとの間を連絡する油流路に係る給油路である。給
油路30のベーン背面室20への開口部は、連通穴22
のベーン背面室20への開口部よりシリンダ4の圧縮室
側に設けた。
【0030】油流路27から副軸受7Aの潤滑面に供給
された潤滑油の一部はローラ6の内径部へも供給され、
以下先の実施例と同様の作用が行われる。また、給油路
30からベーン背面室20へ供給された潤滑油は、連通
路22を経てクランク軸3Aの略半周に設けられた円周
溝23Aからローラ6の内径部空間6aに戻る。円周溝
23Aはベーン5が下死点から上死点へ向かう方向(ベ
ーン背面室に侵入する方向)に移動するとき前記連通穴
22の軸受面への開口部と連通する。
【0031】したがって、ベーン5が下死点から上死点
へ向かう方向に移動するときベーン背面室20内の容積
変化による吸引力と、ベーン背面室20と密閉容器1内
との圧力差によりベーン背面室20に潤滑油を供給する
ことができ、ベーン5が下死点から上死点へ向かう方向
に移動するとき、給油路30のベーン背面室20への開
口部が先に閉塞され、潤滑油は前記連通路22を通って
円周溝23Aに至る。この円周溝23Aには螺旋溝28
が開口しており、この螺旋溝28により主軸受2の軸受
面へ潤滑油が供給される。
【0032】上記の実施例によれば、ベーン5とベーン
溝11との摺動部およびベーン5のローラ6外周に当接
する端部近傍への給油が可能となり耐摩耗性が改善され
るとともにローラ6の内径部から圧縮室への冷媒ガスの
戻流も制御でき圧縮効率も向上する。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ベーンのローラ外周に当接する端部に直接潤滑油
を供給し、従来と同等の材料を使用してもベ−ンとロ−
ラとの摺動部分の耐摩耗性を向上し、圧縮効率の向上を
も実現した信頼性の高いロ−タリ圧縮機を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るロータリ圧縮機の要部
縦断面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係るロータリ圧縮機の要
部縦断面図である。
【図4】図3のクランク軸の要部斜視図である。
【図5】図1および図3のB−B矢視断面図でベーンが
下死点にある状態を示す断面図である。
【図6】図1および図3のB−B矢視断面図でベーンが
上死点にある状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 密閉容器 2 主軸受 3,3A クランク軸 3a 偏心部 4 シリンダ 5 ベーン 6 ローラ 6a 内径部空間 7,7A 副軸受 20 ベーン背面室 21 細溝 22 連通路 23,23A 円周溝 24 第一の給油穴 25a,25b 第二の給油穴 26a,26b,28 螺旋溝 27 油流路 29 細溝 30 給油路 40 圧縮室空間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油を貯溜した密閉容器内に、電動機
    部と該電動機部にクランク軸で連結された圧縮機構部と
    を収納し、 前記圧縮機構部は、シリンダと該シリンダの両端面を閉
    塞する主軸受および副軸受とで形成された圧縮室と、こ
    の圧縮室内に前記主軸受および副軸受に軸支されたクラ
    ンク軸の偏心部に嵌合されたロ-ラと、このローラの外
    周に当接し前記ローラの偏心回転に追従して往復運動し
    前記圧縮室を低圧部と高圧部とに仕切るベーンとからな
    るロータリ圧縮機において、 前記ローラの上下端面が各々当接する前記主軸受および
    副軸受の端板面の少なくともいずれか一方に、半径方向
    に伸びる細溝を形成し、この細溝を通して間歇的に前記
    ローラの内径部空間と圧縮室空間とが連通するように構
    成したことを特徴とするロータリ圧縮機。
  2. 【請求項2】 ベーンのローラ外周に当接する端部の反
    対側の端部が往復動する空間を密閉容器内空間から分離
    してベーン背面室を形成し、このベーン背面室を吐出圧
    力以下に制御するとともに当該ベーン背面室とローラの
    内径部空間とを連通させる手段を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載のロータリ圧縮機。
  3. 【請求項3】 ローラ内径部と密閉容器内空間とは、軸
    受と軸との隙間より低抵抗となる連通路を有しないこと
    を特徴とする請求項1ないし2記載のいずれかのロータ
    リ圧縮機。
  4. 【請求項4】 主軸受および副軸受の端板面の少なくと
    もいずれか一方に、ベーン背面室と軸受面とを連絡する
    連通穴を設け、軸受面への開口部に対向するクランク軸
    面の略半周にローラの内径部空間に連通する円周溝を設
    け、この円周溝はベーンが下死点から上死点へ向かう方
    向に移動するとき前記連通穴の軸受面への開口部と連通
    する円周方向角度位置にあることを特徴とする請求項1
    ないし3記載のいずれかのロータリ圧縮機。
  5. 【請求項5】 クランク軸中心部には遠心力で油面を必
    要量上昇させる第一の給油穴が穿設され、クランク軸表
    面には軸受面に潤滑油を供給する螺旋溝を有し、この螺
    旋溝のクランク軸偏心部に近い端部に前記第一の給油穴
    に連通する第二の給油穴を設けたことを特徴とする請求
    項4記載のロータリ圧縮機。
  6. 【請求項6】 クランク軸副軸部の外表面に軸方向に溝
    を設け、クランク軸主軸部には螺旋溝を設けたことを特
    徴とする請求項4記載のロータリ圧縮機。
  7. 【請求項7】 ベーン背面室と密閉容器内の油溜りとの
    間に油流路を設けたことを特徴とする請求項5ないし6
    記載のいずれかのロータリ圧縮機。
JP13377593A 1993-06-04 1993-06-04 ロータリ圧縮機 Pending JPH06346878A (ja)

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