JPH041792B2 - - Google Patents

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JPH041792B2
JPH041792B2 JP60005557A JP555785A JPH041792B2 JP H041792 B2 JPH041792 B2 JP H041792B2 JP 60005557 A JP60005557 A JP 60005557A JP 555785 A JP555785 A JP 555785A JP H041792 B2 JPH041792 B2 JP H041792B2
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JP
Japan
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coal tar
solvent
insoluble substances
weight
insoluble
Prior art date
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Application number
JP60005557A
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English (en)
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JPS61163989A (ja
Inventor
Yoshihisa Murata
Hiroshi Narahara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP555785A priority Critical patent/JPS61163989A/ja
Publication of JPS61163989A publication Critical patent/JPS61163989A/ja
Publication of JPH041792B2 publication Critical patent/JPH041792B2/ja
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  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Working-Up Tar And Pitch (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はコールタールから重力沈降により不溶
性物質を分離除去する方法に関するものである。
(従来の技術と問題点) コールタールを針状コークス、炭素繊維などの
高級炭素材料の原料として使用する際には、不溶
性物質を完全に除去する必要がある。コールター
ルから不溶性物質を分離する方法の主なものとし
て、1.ろ過法、2.遠心分離法、3.逆溶剤法がある
が、いずれの方法も工業的に実施する上において
は未だ解決すべき問題を残している。
まず、ろ過法においては、分離される不溶性物
質の粒子径が極めて小さいことが原因でろ過速度
が遅く、しかも目詰まりなどの機械的問題で実用
的でない。また、遠心分離法においては、一般に
使用される遠心分離機は微小粒子の分離除去を行
う際に分離能力を有する分離板型であるが、コー
ルタールを固液分離し完全な清澄液を求める場
合、分離板間のすきまに不溶性物質が閉塞する現
象が多発し、その結果分離不能となつてしまうと
いう機械的問題が解決されていない。
そして、逆溶剤法に関する技術は現在まで数多
く提案されている。この方法は脂肪族系溶剤及び
脂肪族系溶剤と芳香族系溶剤との混合溶剤をコー
ルタールに添加し、微細な不溶性物質粒子を凝集
させることによつて沈降速度を増大させ、実用的
な分離速度を得ようとする方法である。この方法
では、不溶性物質の重力沈降によつて清澄液を得
る目的と、不溶性物質を沈降濃縮して系外に排出
する目的を、同時に満足するように溶剤の種類、
配合量が選択される。特に不溶性物質の沈降物を
系外に排出するための流動性の確保に工夫が凝ら
されている。
しかし、この種の逆溶剤法においては、使用す
る逆溶剤が充分に回収されない限り高価な逆溶剤
補給のためのコスト増加により経済性が失われ
る。しかも、この方法でコールタールから不溶性
物質を分離する場合、コールタール中には沸点範
囲80°〜500℃の間に数百種類に及ぶ芳香族系油が
限無く存在するために、これらの芳香族系油中か
ら、添加した脂肪族系溶剤を蒸留分離して回収す
ることは困難である。よつて、逆溶剤は回収して
使用するに従いコールタール中の芳香族系油を混
入するために、順次その脂肪族性を失つていく。
逆容体の脂肪族性が低下すると不溶性物質の沈降
性に悪影響を及ぼし、結果的にはコールタール中
の不溶性物質の分離不良となる。この分離不良を
防ぐため新たな逆溶剤の補給が必要となり、従つ
て、この方法の経済性が問題となる。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、添加する溶剤にガス軽油またはター
ル軽油などコールタールと同系統の石炭系芳香族
油を使用することによつて、逆溶剤における前述
の溶剤回収における問題を解決できる点に注目し
たものである。
すなわち、芳香族系溶剤添加時のコールタール
中の不溶性物質の重力沈降特性を研究した結果、
不溶性物質の低濃度領域において沈降条件を選定
することにより実用的な不溶性物質の沈降速度を
得られることがわかつた。また、この時の不溶性
物質の沈澱物の流動性も良好であることが確認さ
れた。
本発明はコールタール中の不溶性物質の沈降特
性を利用し、石炭系芳香族油を添加溶剤としてコ
ールタール中の不溶性物質を重力沈降分離するも
のであり、添加溶剤を石炭系芳香族油としたこと
により、回収溶剤の品質変化の問題を解決した。
本発明方法によれば溶剤を添加するコールタール
中の不溶性物質の重力沈降分離を経済的に実施す
ることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明に使用する溶剤は石炭系芳香族油のガス
軽油とタール軽油である。これらの溶剤に限定す
る理由の第1は、前述の如く石炭系芳香族油を使
用することによつて溶剤の分離回収補給を経済上
有利に行うためである。第2は石炭乾留時に副生
する芳香族油中で平均沸点の最も低い留分を使用
し分離を容易にするためである。
芳香族油を添加した時のコールタール中の不溶
性物質の沈降速度は、使用する溶剤の平均沸点に
よつて影響される。すなわち、石炭系芳香族油の
うち平均沸点87℃のガス軽油または平均沸点の
118℃のタール軽油を溶剤とする場合、コールタ
ール中の不溶性物質の実用的な分離速度(10mm/
時)を得ることができる。また、タール軽油より
平均沸点の高い留分であるナフタリン油(平均沸
点220℃)を添加溶剤とする場合には、コールタ
ール中の不溶性物質の沈降速度は極めて小さく、
沈降槽内の微弱な対流によつても撹乱されて実用
的な重力沈降分離を実現することは難しい。従つ
て、本発明方法に使用する溶剤をガス軽油とター
ル軽油に限定する。
ガス軽油またはタール軽油のコールタールに対
する配合割合は、溶剤比(溶剤重量/コールター
ル重量)0.5〜3.0が望ましい範囲である。溶剤比
0.5以下の場合には、コールタール中の不溶性物
質の沈降速度は10mm/時よりも小さくなり、不溶
性物質の沈降分離に長時間を要し、大容量の沈降
設備が必要となる。一方、溶剤比3.0以上の場合
には、不溶性物質の重力沈降に要する時間は短く
なるが、溶剤回収のコストが増加する。
次に出発原料のコールタール中に存在する不溶
性物質量の多少は、芳香族油を添加して不溶性物
質を沈降分離する際、不溶性物質の沈降速度に大
きく影響する。
第1図は、コールタール中の不溶性物質の含量
と、本発明方法によるコールタール中の不溶性物
質の沈降速度との関係を示すグラフである。溶剤
としてガス軽油を溶剤比1.2で用いた場合、図か
ら明らかなように、不溶性物質の沈降速度は、不
溶性物質の含量の影響を受けて低濃度域において
大きく、不溶性物質の含量が高くなるに従い減少
する。そして不溶性物質の含量が10%よりも大き
い領域においては、その沈降速度は極めて小さく
なり、不溶性物質の重力沈降分離を実施すること
が難しくなる。
従つて、本発明方法に使用するコールタール中
の不溶性物質の含量は10%以下であることが好ま
しい。しかし、このような制約は本発明方法の有
用性をいささかも減ずるものではない。それは、
コールタール中の不溶性物質含量を10%以下に低
減するには特別な方法は必要でなく、既知の簡便
な方法、例えばデカンターによる遠心分離等で容
易に実施できるからである。
次に本発明方法の手順について説明する。出発
原料であるコールタールと溶剤であるガス軽油ま
たはタール軽油とを、常温常圧下で所定の溶剤比
で配合し混合する。混合はどんな方法でも全体が
均一になればよい。得られた混合液を静置とする
と、コールタール中に微細粒子として存在してい
た不溶性物質は凝集し、粒子径が10μm以上の沈
降粒子となり重力沈降する。所定時間後、沈降し
た不溶性物質を分離除去して得られる上澄液は、
不溶性物質を全く含まない含油コールタールであ
る。この上澄液を常圧あるいは減圧蒸留により溶
剤と、不溶性物質を含まないコールタールとに分
離する。回収した溶剤は再度循環使用できる程に
精製されている。この方法では、従来の逆溶剤法
にみられるような回収溶剤の脂肪族性低下によつ
て引き起こされる不溶性物質の沈降速度の低下が
ない。
次に本発明を実施例および比較例により説明す
る。
実施例 1 出発原料としてキノリン不溶分全量3.3重量%
のコールタールを、溶剤としてガス軽油(平均沸
点87℃)を使用した。コールタール1重量部にガ
ス軽油1.2重量部を加え、常温にて混合撹拌後静
置した。沈降したコールタール中の不溶性物質を
分離除去して、得られた上済液を蒸留して上澄液
中のガス軽油を留去し、精製コールタールを得
た。こうして得られたコールタールのキノリン不
溶分含量は0.01重量%以下であり、コールタール
中の不溶性物質であるキノリン不溶分が除去され
たことを確認した。また上澄液の蒸留により留出
したガス軽油は、コールタール分を含有していな
いことを確認した。
なお、得れた精製コールタール量は、原料コー
ルタールに対して、0.4重量部/1重量部であつ
た。
実施例 2 実施例1と同様に、キノリン不溶分全量3.3重
量%のコールタール1重量部に、溶剤としてター
ル軽油(平均沸点118℃)1.4重量部を加え、精製
コールタールを得た。コールタール中のキノリン
不溶分含量は0.01重量%以下で、不溶性物質は殆
ど除去されたことを確認した。この場合も上澄液
の蒸留により留出したタール軽油は他のコールタ
ール分をほとんど含有していないことを確認し
た。
また精製コールタール量の原料コールタールに
対する関係も実施例1と同じであつた。
比較例 実施例1の同じコールタール1重量部に溶剤と
してケロシン0.6重量部を加え、実施例と同じ処
理により、キノリン不溶分含量0.01重量%以下で
不溶性物質をほとんど含まない精製コールタール
を得た。しかし、上澄済液の蒸留により留出した
溶剤は、ケロシン75重量%、コールタール分(主
としてナフタリン油分)25重量%であつた。ま
た、得られた精製コールタール量の原料コールタ
ールに対する関係は0.2重量部/1重量部であつ
た。
(発明の効果) 本発明方法によればコールタール中の不溶性物
質を重力沈降分離するために、石炭系芳香族油を
添加溶剤として使用したので、不溶性物質を含ま
ないコールタールに分離することができ、また、
不溶性物質の沈降速度の低下がない。従つて、本
発明方法によつてコールタール中の不溶性物質の
重力沈降分離を経済的に実施することができる。
さらに、得られたコールタールは不溶性物質が含
まれていないので、針状コークス、炭素繊維など
の高級炭素材料の原料として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図はコールタール中の不溶性物質の含量
(横軸)と、本発明方法によるコールタール中の
不溶性物質の沈降速度(縦軸)との関係を示すグ
ラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 不溶性物質の含量が10重量%以下のコールタ
    ールに石炭系芳香族油のガス軽油またはタール軽
    油を溶剤として溶剤比(溶剤重量/コールタール
    重量)0.5以上3.0以下の割合で混合し、この混合
    液を常温常圧下で静置して不溶性物質を重力沈降
    させ、沈降した不溶性物質を分離除去して得られ
    る上澄液を蒸留操作によつて溶剤と不溶性物質を
    含まないコールタールとに分離することを特徴と
    するコールタール中の不溶性物質の分離方法。
JP555785A 1985-01-16 1985-01-16 コ−ルタ−ル中の不溶性物質の分離方法 Granted JPS61163989A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5958085A (ja) * 1982-09-28 1984-04-03 Nippon Steel Chem Co Ltd タ−ル酸抽出液洗浄油の処理方法

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