JPS5822070B2 - 石炭系重質油の精製方法 - Google Patents

石炭系重質油の精製方法

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JPS5822070B2
JPS5822070B2 JP12597179A JP12597179A JPS5822070B2 JP S5822070 B2 JPS5822070 B2 JP S5822070B2 JP 12597179 A JP12597179 A JP 12597179A JP 12597179 A JP12597179 A JP 12597179A JP S5822070 B2 JPS5822070 B2 JP S5822070B2
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coal
based heavy
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solvent
boiling point
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JP12597179A
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角南好彦
岩橋徹
佐々木恵一
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Kureha Corp
Nippon Steel Corp
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Kureha Corp
Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Working-Up Tar And Pitch (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、UHP電極製造用に使用される易黒鉛化性
針状コークス、等方性炭素、高級活性炭等の炭素材製造
用の原料としての石炭系重質油の精製方法に関する。
従来、炭素材製造用の原料としては、石油系重質油類、
石炭系重質油類から、合成高分子類等非常に多岐にわた
っているが、量的には石油系重質油類と石炭系重質油類
が多く用いられている。
すなわち、石油系重質油類と石炭系重質油類は、原料費
が安価でかつ炭化収率が高く、特に石炭系重質油の炭化
収率が高く、経済的に有利であることによる。
しかし、これら重質油類に対する原料性状の要求も厳し
い。
例えば、石油系重質油類の場合、硫黄分含有量が一般に
高いため、低硫黄品質の重質油類が選択的に用いられ、
原料選択中が大きく制約される。
一方、石炭系重質油類の場合、石油系重質油類に比較し
て一般に低硫黄で炭化収率は高い反面、針状コークスや
等方性炭素等のいわゆる高級炭素材原料として用いるに
は、石炭系重質油類に僅かに含まれる微小な不活性炭素
物質(キノリンネ溶分)が黒鉛化性を妨げ、好ましくな
いとされている。
したがって、石炭系重質油類に含まれるキノリンネ溶分
を除去することにより、石炭系重質油類の高級炭素材用
原料への利用拡大をはかることが、炭素材料コストの低
減に大きく寄与することになる。
ここで、技術的に特に問題となるのは、石炭系重質油中
に含有されているキノリンネ溶分を除去する方法で、そ
のための技術もいくつか提案されている。
その原理を大別すると、次の4つを挙げることができる
〔0石炭系重質油を熱処理してキノリンネ溶分の粒径を
増大し、分離除去する方法、(9)石炭系重質油に有機
溶媒を混合してキノリンネ溶分を含む不溶性沈澱物を分
離除去する方法、叫石炭系重質油に脂肪族系の溶媒を混
合し、加熱攪拌後静置冷却し、キノリンネ溶分を含む不
溶性沈澱物を分離除去する方法、■石炭系重質油に脂肪
族系溶媒と芳香族系溶媒とを混合し、キノリンネ溶分を
含む不溶性沈澱物を分離除去する方法。
しかし、上記分類の範祷に入るものは原理的にはすぐれ
ているも、以下に述べるような理由により、その工業化
には難点があった。
まずCI)の方法では、分離される不溶性沈澱物の粒径
が極めて小さいことが原因して、分離速度が遅く沢過の
際に目詰りを生じ分離効率が低い。
また石炭系重質油は粘度が低い高温状態で遠心分離もし
くはp過する必要があり、設備コストおよび保守コスト
が高いものとなる。
また■の方法では石炭系重質油に対し有機溶媒の比率は
通常10〜100倍量を必要とし、処理費が極めて高い
ものとなる。
また得られる不溶性沈澱物も粒径が極めて小さいことか
ら、分離効率の低いものとなる。
叫の方法では、一般に常温では不溶性沈澱物の生成が遅
いため、溶媒を加えた石炭系重質油を200℃以上の温
度で数時間攪拌後静置冷却して不溶性沈殿物を生成させ
、その後分離除去するもので、工業的に効率的に不溶性
沈澱物を取除く方法としては不適当である。
また■の方法では、得られる不溶性沈澱物の粒径は比較
的大きく、分離効率は高いが、一般に添加すべき芳香族
系溶媒と脂肪族系溶媒の量は石炭系重質油に比較して数
倍量を必要とするため、高温な溶媒を用いる場合には溶
媒循環使用の設備を必要とし、経済性に欠ける。
また溶媒を循環使用しない場合には炭化収率が低くなり
、やはり経済性に欠ける。
さらに、二種の溶媒を混合するため、同一の原料処理量
に対し設備規模が大型となり工業化には不利であると同
時に循環使用の際の溶媒の品質管理が困難である。
以上のごとく、これまで提案された方法は、いずれも工
業的に石炭系重質油中のキノリンネ溶分を取除く方法と
しては必ずしも有効な方法でなかった。
この発明者らは、上記した従来法の問題を解消し、かつ
よりすぐれた炭素材原料の精製方法について研究を積重
ねた結果、石炭系重質油に含有される微粒状キノリンネ
溶分を容易に除去し得る石炭系重質油の精製方法を見い
出した。
すなわちこの発明は、原理的には石炭系重質油中の微小
なキノリンネ溶分を含む不溶性沈澱物の生成方法として
、沸点が270℃以下の軽質油を除去した石炭系重質油
にケトン類溶剤を配合することにより、キノリンネ溶分
と同時にガム状粘着物を析出させ、続いて攪拌により微
小なキノリンネ溶分が前記ガム状粘着物に付着し粗粒化
を起こし、同時にこのガム状粘着物は粘着性のないキノ
リンネ溶分の付着により安定性のある粒状沈澱物として
生成することを特徴とする。
この方法によれば、石炭系重質油に含まれている微小な
キノリンネ溶分の除去は前記粗粒化、安定化により極め
て容易となるのである。
以下、この発明について詳述する。
この発明における石炭系重質油は、石炭乾留時に副生ず
る高温タールや低温タールのようなコールタール類や石
炭液化生成物等に含まれる沸点270℃以下の軽質油を
除去した重質成分であり、配合するケトン類溶剤の量を
低減するには沸点230℃以下の軽質油を除去する方が
好ましい。
なお、軽質油を除去しない石炭系重質油を使用した場合
は、配合するケトン類溶剤は多量に必要となり、また生
成する不溶性沈澱物は数十μ以下の微粒であるため除去
効率が悪く、さらに不溶性沈澱物の除去後にケトン類溶
剤の回収を行った場合に石炭系重質油との分離が不充分
となる。
次に、前記石炭系重質油中の微粒状キノリンネ溶分を粗
粒化するためのケトン類溶剤は、分子構造にカルボニル
基を有する炭化水素化合物であり、例えばアセトン、メ
チルエチルケI・ン等、あるいはこれらの混合物である
が、原料の石炭系重質油との蒸留分離を容易にするため
、沸点が200℃以下、好ましくは沸点が100℃以下
のケトン類溶剤を使用する。
沸点が200℃以上のケトン類溶剤では原料の石炭系重
質油との蒸留分離が困難となる。
また、前記石炭系重質油とケトン類溶剤の配合条件、す
なわち温度、圧力は常温常圧で充分であり、加熱等の制
御は不要である。
また、攪拌はキノリンネ溶分を含む不溶性沈澱物が安定
な粒状固体として析出するまで行なう。
通常は数分以内でキノリンネ溶分を含む該不溶性沈澱物
は分離の容易な粗粒状固体に変わる。
一方、前記石炭系重質油に加えるケトン類液剤の配合割
合は、全体量の10〜60重量%、好ましくは30〜5
0重量%である。
このように、ケトン類溶剤の配合割合が少量でキノリン
ネ溶分除去が可能となる点も、この発明法の特徴の一つ
として上げることができる。
この発明法により生成した粒状固体の分離方法としては
、固体粒径が太きいため粒子の沈降速度が速く、静置分
離、遠心分離が容易である。
さらに、沢過方式においても、粒子径が犬であるた又涙
液の通過が良好で、フィルターの目詰り等の膨頭はなく
、速やかに分離できる。
また、これらの分離方式を組み合わせた方法も実施可能
である。
なお、従来法では不溶性沈澱物の分離の際に原料の粘度
を低下させて分離を容易にするため、加かあるいは加圧
を必要としたが、この発明では原料に重質油を用いるこ
と、および低沸点の溶剤添当[による粘度低下のため、
固体分離の際には加熱の必要がなく充分性なえる利点が
ある。
このようにして石炭系重質油に僅かに含まれる微小なキ
ノリンネ溶分を含む不溶性沈澱物を分離した混合液は、
添加した溶剤が低沸点であることおよび重質油に沸点2
70℃、望ましくは230℃以下の成分を含まないこと
により、蒸留による添加溶剤の回収が容易にできる。
このため、該溶剤については循環使用する。
そして、溶剤回収後の精製された石炭系重質油は目的の
炭素材に合った処理を施し高級炭素材製造原料に調整す
る。
以下に、この発明法の実施例とその比較例について説明
する。
実施例 1 コールタール中の沸点270℃以下の軽質油な;簡易蒸
留で除去し、キノリンネ溶分が3.6%含まれている第
1表に示す性状の石炭系重質油50重量%に、沸点80
℃のメチルエチルケトン50重量%を配合し、常温常圧
で攪拌した。
この時、粒径的1.0龍の暗褐色の粒状固体が析出した
この粒状固体を分離するため、その混合液を常温にて0
.25mmメツシュの網で沢過したところ、粒状固体が
石炭系重質油に対し5.6%の収率で分離できた。
粒状固体を分離した涙液は常圧蒸留でメチルエチルケト
ンを回収した後、減圧蒸留で石炭系重質油の沸点270
〜350℃(常圧換算)の留出油を分離し、黒色ピッチ
を得た。
このピッチはその性状を第1表に示すごとく、キノリン
ネ溶分を全く含まない良好なものであった。
比較例 1 実施例1で用いた石炭系重質油10重量%に沸点116
℃のピリジン90重量%を配合し、常温常圧で攪拌した
が、不溶性沈澱物の析出は認められなかった。
さらに、この混合液を実施例1と同様に沢過したところ
沢物の析出はなく、キノリンネ溶分の沢別は困難であっ
た。
また、このf液を実施例1と同様の方法で濃縮して得た
ピッチの性状は第1表に示すとおりである。
すなわち、キノリンネ溶分が含まれている。
実施例 2 コールタール中の沸点230℃以下の軽質油を簡易蒸留
で除去し、キノリンネ溶分が3.2%含まれている第2
表に示す性状の石炭系重質油60重量%に、沸点56℃
のアセトン40重量%を配合し、常温常圧で攪拌した。
この時、実施例1と同様の暗褐色の粒状固体が析出した
この粒状固体を分離するため、その混合液を遠心効果2
000Gの遠心分離機に1分間かげたところ、原料であ
る石炭系重質油に対し4.7%の収率で粒状沈澱物が得
られた。
この上澄液からアセトンを常圧蒸留で回収した後、減圧
蒸留で石炭系重質油の沸点230〜350℃(常圧換算
)の留出油を分離し、黒色ピッチを得た。
このピッチもその性状を第2表に示すごとく、実施例1
と同様キノリンネ溶分は皆無であった。
比較例 2 実施例2で用いた石炭系重質油30重量%に、沸点80
℃のベンゼン70重量%を配合し、常温常圧で攪拌した
後、この混合液を実施例2と同様の条件で遠心分離した
ところ、原料である石炭系重質油に対し0.8%の収率
で不溶性沈澱物が得られた。
この上澄液からベンゼンを常圧蒸留で回収した後、実施
例1.2と同様の方法で濃縮して黒色ピッチを得た。
このピッチはその性状を第2表に示すごとくキノリンネ
溶分が含まれている。
以上の実施例から明らかなごとく、この発明によれば、
従来困難とされていたキノリンネ溶分の沢過が0.25
mmメツシュ程度の網で目詰りを起こすことなく行なう
ことができ、キノリンネ溶分の除去が極めて容易である
また、遠心分離方式によっても、わずかの遠心効果でし
かも短時間にキノリンネ溶分を除去できる効果があり、
工業化には極めて有利である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 沸点が270℃以下の軽質油を除去したコールター
    ル、または石炭液化生成物等の石炭系重質油に、アセト
    ンまたはメチルエチルケトン等の沸点200℃以下のケ
    トン類溶剤を配合することにより、該混合液中に生成す
    る不溶性沈澱物を除去し、混合液中の前記ケトン類を分
    離することを特徴とする石炭系重質油の精製方法。
JP12597179A 1979-09-28 1979-09-28 石炭系重質油の精製方法 Expired JPS5822070B2 (ja)

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