JPH0417617A - 磁束密度の高い一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁束密度の高い一方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH0417617A
JPH0417617A JP2121765A JP12176590A JPH0417617A JP H0417617 A JPH0417617 A JP H0417617A JP 2121765 A JP2121765 A JP 2121765A JP 12176590 A JP12176590 A JP 12176590A JP H0417617 A JPH0417617 A JP H0417617A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁束密度の高い一方向性電磁鋼板を安定して
製造する方法に関する。
(従来の技術) 一方向性電磁鋼板は、鋼板面が(110)面で圧延方向
に<ooi>軸を有する、いわゆるゴス方位(ミラー指
数で(110)  <001>と表す)をもつ結晶粒か
ら構成されており、軟磁性材料として変圧器あるいは発
電機用の鉄心に使用される。一方向性電磁綱板は、磁気
特性として磁化特性と鉄損特性が良好であることが要求
される。
磁化特性は、かけられた一定の磁場力のもとて鉄心内に
誘起される磁束密度の高低によってその良否が評価され
る。高い磁束密度を持つ一方向性電磁鋼板は、結晶粒の
方位を(110)  <001>に高度に揃えることに
よって得られる。
鉄損特性は、鉄心に所定の交流磁場を与えた場合に熱エ
ネルギーとして消費される電力損失の多寡によってその
良否が評価される。鉄損特性の良否には、磁束密度、板
厚、比抵抗、結晶粒径等の因子が影響する。高い磁束密
度をもつ一方向性電磁鋼板は、電気機器を小型化するこ
とを可能ならしめると共に、鉄損特性を良好ならしめる
ので非常に好ましい。
ところで、一方向性電磁鋼板は、熱間圧延、冷間圧延お
よび焼鈍の適切な組合せによって最終板厚とした鋼板に
、高温の仕上焼鈍を施すことによって(110)  <
001>方位を有する一次再結晶粒が選択的に成長する
、いわゆる、二次再結晶によって得られる。
二次再結晶は、二次再結晶前の鋼板中に微細な析出物、
例えばMnS 、 AffiN 、 MnSe等が存在
することによって達成される。これら鋼板中の微細な析
出物あるいは粒界存在型の元素は、仕上焼鈍中の(11
0)  <001>方位以外の二次再結晶粒の成長を抑
え、(110)  <001>方位粒を選択的に成長さ
せる機能を持つ。この様な粒成長の抑制作用を、一般に
インヒビター効果と呼んでいる。従って、当該技術分野
における研究開発の重点課題は、如何なる種類の析出物
を用いて二次再結晶を安定させるか、そして正確な(1
10)<001>方位粒の存在割合を高めるために、そ
れらの適切な存在状態をいかにして達成するかにある。
現在、工業生産されている代表的な一方向性電m鋼板の
製造方法は3種類ある。
第一の技術は、M、F、  リットマンによる、特公昭
40−3651号公報に開示された、MnSをインヒビ
ターとして機能させる2回冷延法による製造方法である
第二の技術は、出口、板金による特公昭4〇=1564
4号公報に開示された、AZN+MnSをインヒビター
として機能させる最終冷間圧延を80%以上の強圧下率
の適用下に行う製造方法である。
第三の技術は、今生等による、特公昭5I−13469
号公報に開示された、MnS (または、およびMn5
e)+sbをインヒビターとして機能させる2回冷延法
による製造方法である。
これらの技術においては、何れも析出物を微細、均一に
分散、析出せしめる手段として熱間圧延に先立つ鋳片の
加熱段階での加熱温度を、第一の技術にあっては、12
60℃以上、第二の技術にあっては、特開昭48−51
852号公報に開示されているように、素材におけるS
i含有量によるが、3%Siの場合で1350℃1第三
の技術にあっては、特開昭51−20716号公報に開
示されているように、1230℃以上、高い磁束密度を
有する製品が得られる実施例では1320℃1といった
極めて高い温度に鋳片を加熱することによって、粗大な
状態で存在する析出物を一旦固溶させ、その後の熱間圧
延或は熱処理中に微細に分散、析出させるようにしてい
る。
鋳片の加熱温度を高くすることには、加熱時の使用エネ
ルギーの増大、ノロと呼ばれる溶融スラグの発生に起因
する歩留の低下ならびに加熱炉の補修頻度が高くなるこ
とによるメインテナンスコストの増大及び設備稼働率の
低下といった問題があるほか、特公昭57−41526
号公報に開示されているように、二次再結晶不良が発生
するために、連続鋳造鋳片を使用するには種々の対策が
必要であり、さらに、特公昭59−7758号公報に開
示されているように、製品板厚を薄くすると、この二次
再結晶不良が一層増加するなどの問題があった。鋳片の
高温加熱に起因するこれらの問題を解決するための技術
として、特公昭61−60896号公報に開示された技
術がある。この技術においては、鋳片は1280℃未満
、実施例では例えば1150℃といった低温に加熱され
るから、上述の従来技術における問題は根本的に解決さ
れる。しかしながら、この技術にあっても、高い磁束密
度を有する製品を安定して製造しうることおよびさらな
る低コスト化のために解決すべき課題がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、前記した従来技術の問題点に鑑み、きわめて
安定した二次再結晶を実現させることを達成しかつ製品
を低コストで製造しうる一方向性電磁鋼板の製造方法を
提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の要旨とするところは下記の通りである。
(1)重量で、C: 0.01〜0.2%、Si:1.
5〜4.7%、酸可溶性 At 70.010〜0.0
60%、N:0、003〜0.0130%、S≦0.0
12%、Mn:0.06〜0.45%、残部がFe及び
不可避的不純物からなる電磁鋼スラブを、900℃以上
1250”C未満の温度域に加熱した後、熱間圧延し、
冷間圧延し、脱炭および一次再結晶のための焼鈍を施し
、焼鈍分離材を塗布した後、仕上焼鈍を施す一方向性電
磁銅板の製造方法において、厚さ方向に少なくとも35
%の柱状晶域を、少なくとも一方のスラブ表面から有す
る連続鋳造電磁鋼スラブを出発材とすることを特徴とす
る磁束密度の高い一方向性電磁鋼板の製造方法。
(2)厚さ方向に少なくとも35%の柱状晶域を、少な
くとも一方のスラブ表面から有する連続鋳造1を磁鋼ス
ラブが、水平連続鋳造法によって鋳造され或は、湾曲型
連続鋳造プロセスにおける非垂直部において凝固を完了
せしめられ、等軸晶が厚さ方向中央部から片面側に偏位
せしめられたものである前項1記載の磁束密度の高い一
方向性電磁鋼板の製造方法。
(3)重量で、C:0.01〜0.2%、Si:1.5
〜4.7%、酸可溶性 p、p :  0.010〜0
.060%、N:0.0003〜0.0130%、S≦
0.012%、Mn:0.06〜0.45%、残部がF
e及び不可避的不純物からなる電磁鋼スラブを、900
℃以上1250℃未満の温度域に加熱した後、熱間圧延
し、冷間圧延し、脱炭および一次再結晶のための焼鈍を
施し、焼鈍分離材を塗布した後、仕上焼鈍を施す一方向
性tMi綱板の製造方法において、厚さ方向に少なくと
も35%の柱状晶域を、少なくとも一方のスラブ表面か
ら有する連続鋳造電磁鋼スラブを出発材とするとともに
、鋼板を一次再結晶発現後から仕上焼鈍における二次再
結晶発現までの何れかの段階で窒化処理することを特徴
とする磁束密度の高い一方向性電磁網板の製造方法。
(4)厚さ方向に少なくとも35%の柱状晶域を、少な
くとも一方のスラブ表面から有する連続鋳造電磁鋼スラ
ブが、水平連続鋳造法によって鋳造され或は、湾曲型連
続鋳造プロセスにおける非垂直部において凝固を完了せ
しめられ、等軸晶が厚さ方向中央部から片面側に偏位せ
しめられたものである前項3記載の磁束密度の高い一方
向性電磁鋼板の製造方法。
以下に、本発明の詳細な説明する。
先に述べたように、高配向(110)  <001>方
位粒を安定して発現させるためには、二次再結晶に必要
な析出物を鋼中に均一に存在させる必要がある。鋼中の
析出物に粗密がある場合、たとえば、高配向の(110
)  <001>方位粒出現潜在位置の析出物が密で、
その他の方位粒位置の析出物が疎であると、高配向(1
10)  <001>方位粒の成長開始前にその他の方
位粒の成長が始まり、二次再結晶不良或は低配向二次再
結晶になると考えられる。特に製品厚が薄くなり、板厚
方向における一次再結晶粒の個数が少なくなって来ると
、析出物の粗密の悪影響が顕著に現れる。
ところで、本発明が基盤とする析出物形成過程は、鋳造
から一次再結晶にいたる間での、α、T二相状態におけ
る成分分配に基づく、析出物、特にAffiNの場所的
分布の制御である。AffiNの溶解度はα相よりもγ
相の方が大きい。α相においては、Aj2Nはオストワ
ルド成長をし、あるいはMnSと複合析出をして大きく
なるが、γ相に一度溶解して、γ→α変態を通して析出
したAI!Nは微細である。インヒビター強度は微細で
あるほど強い。また、Alはγ相よりα相側に濃度富化
するので、iNの量はα相の方が多い。この様なメカニ
ズムが考えられるので、α、γ二相温度域、即ち900
℃以上1250℃未満の温度でのスラブ加熱は一次再結
晶粒に対するインヒビター分布の場所的不均一を止しさ
せうる。
この様な知見に基づき、本発明者らはさらに研究を進め
た結果、AfNのインヒビター強度の不均一は、連続鋳
造スラブにおける柱状晶よりも等軸晶の方が大きいこ七
を発見した。柱状晶は凝固速度が速いために、デンドラ
イト凝固の際のアーム間隔が狭いが、等軸晶は逆に広い
。そのため柱状晶域では直径1〜2mmのγ相不析出域
が存在する。鋳片の析出物の状態を観察すると、炭化物
周辺、即ちγ→α変態域ではiNが微細に析出している
が、γ相不析出域ではAnはMnS等に付着して大きく
なっていることが判明した。
以下、本発明の実施様態について述べる。
先ず、素材成分であるが、AIとNは本発明では二次再
結晶に必要な析出物としてAINを用いているところか
ら必須である。
Cは二次再結晶粒の方位集積度を高めるのに必要である
。Cを添加すると900℃以上の温度でγ相が析出し、
それ未満の温度で炭化物相が析出する。冷間圧延時に炭
化物相周辺に不均一な変形が住じ、二次再結晶が良好に
生じ、また方位集積度が高まって磁気特性の良好な一方
向性電磁鋼板が得られる。しかし、Cは最終製品のなか
に含まれていると磁気時効などの悪特性を生じさせる原
因となるので製造途中で脱炭を行う。このときC量が多
いと脱炭に費やす時間・玉名ルギーが増大し、コスト増
大、生産性低下を招く。前記の理由から、良好な磁気特
性を生ぜしめ、かつコスト上生産性に見合うC量として
0.01〜0.2%と規定した。
Siが1.5%未満では、仕上焼鈍時に鋼がα+T二相
になり、二次再結晶方位が破壊されるので1.5%以上
とする。一方、Siが4.7%を超えると、鋼板を冷間
圧延するときに割れが大きくなるので、4.7%以下と
する。
MnおよびSはMnSの形で析出物を形成し、AINが
これに付着して析出の分布状態を変えるので制御が必要
である。その量としてS≦0.012%、Mn: 0.
06〜0.45%の範囲であればAINの析出状態に悪
影響を及ぼさないので、該条件とした。
AIは二次再結晶に必要インヒビターを形成するために
、最小限0.010%必要である。一方、0.060%
を超えて添加すると、AINの粒径分布が不適切となる
ので上限を0.060%とした。
次にNであるが、0.003%未満では一次再結晶粒の
大きさを制御できなくなり、0.0130%を超えると
ブリスターと呼ばれる鋼板表面の膨れが著しいので、N
量をO,OO3〜0.0130%とした。
一般に、元素は、その傾向の大小はあるが、α/γに分
配されるものであるから、基本的には含有しない方が窒
化物形成には望ましい、特に本発明の効果が著しいのは
、α→γ変態が多い場合であり、Si:1.5〜4.7
%の範囲で、この変態が生じる成分系での本発明での意
義が大きい。例えば、Si : 2.0 %”??ハC
として約0.02%以上、si:4.7%ではCとして
約0.042%以上の場合にα→T変態が生じ、その中
間のSi含有領域ではCがこの0.02〜0.042%
の範囲にある場合に、本発明の手段が明確な効果を現す
ことになる。
一方、Mn、 Ni等のγ生成元素が含まれると、この
変態出現C量限界値が下がる。
次に、全厚の35%以上の柱状晶を得るための、鋳造組
織の制御について述べる。
連続鋳造スラブの組織は凝固時に、鋳片内に温度分布が
あるために、一般に柱状晶域と等軸晶域に分かれている
。ここで、前述のように、スラブ加熱時に存在するT相
は、凝固の際のデンドライトアームの幹の部分に沿って
析出し、即ち、鋳造組織を反映して析出する。機長35
mの連続鋳造機で、スラブ厚250mm、引き抜き速度
1.4m/winで鋳造した場合、等軸晶の二次デンド
ライトアーム間隔は、11程度、柱状晶は0.1 n+
m程度であった。我々の調査では、Fe−5i−C合金
においてT相は、デンドライトアーム中心(幹の部分)
に沿って析出しており、柱状晶に比べて等軸晶のγ相分
布は、粗密が激しい。
この組織の制御は、鋳型につぎ込まれた溶鋼の温度と凝
固温度の差(ΔTと称する)によって成されており、差
が大きければ柱状晶が増加し、等軸晶が減少する。前述
した連続鋳造機を用いると、ΔT=20℃の時等軸晶率
は5%で、Δ丁=10℃の時、等軸晶率は25%であっ
た。また、湾曲型連続鋳造機を用いて、水平部で凝固を
完了させた場合、ΔT=14℃で、柱状晶は上面は52
%、下面は23%だけ存在していた。非垂直部で凝固を
行う場合、等軸晶発生核は溶鋼中で重力により下面側に
沈降し、したがって下面側で等軸晶が発達するので、そ
の骨上面側で柱状晶が発達したと考えられる。水平連続
鋳造機を用いれば、この効果がさらに顕著に現れた鋳片
を得ることができる。
スラブ加熱温度は1250℃以上になると、加熱のため
の燃料原単位が高くなるばかりでなく、スラブの表面が
溶融し始めて、ノロと呼ばれるスラグを発生し、設備の
整備、保全のために時間と費用が割かれることになる。
900℃未満の温度では、熱間圧延における変形抵抗が
増大し、圧延荷重が増大して、生産コストが増大する。
以上の理由により、スラブ加熱温度は900 ”C以上
1250℃未満とした。
ところが、本発明における成分範囲において、900℃
以上1250未満の温度では、組織はα、γ二相共存状
態になる。この様な温度で焼鈍した時には、前述したよ
うに、AINの分布に場所的不均一が起こり得る。従っ
て、等軸晶はT相が粗密を持って分布するので、AIN
の場所的な不均一分布は鋳造直後よりもさらに拡大され
るが、柱状晶ではAtNの分布は均一なままである。
二次再結晶は板厚表面層から核発生し、中心層を侵食し
て板厚を貫通した後に、数mm−数■の大きさまで粗大
化していく。中心層のAIN分散が不均一であって、−
次再結晶の大きさが不均一であったとき、表面ゴス核は
、接触した中心層粒の小さいものが、優先的に成長する
。中心層粒径が均一であれば、集合組織的にはゴス方位
粒が成長し易いが、中心層に粗密があると、粒径不均一
の影響が出て、ゴス方位からずれた粒も成長する機会が
増加する。これらの粒が二次再結晶を完了すると、全体
として磁束密度の低い一方向性電磁鋼板ができあがって
しまう。表面ゴス粒が二次再結晶核となる最小の大きさ
は、結晶粒二つないし三つ分の大きさである。本発明を
通して生じる一次再結晶粒の大きさは10〜30!!m
程度であるので、板厚0.225mmの場合、全厚の3
5%以上の大きさとなる。この時、二次再結晶核は、片
側表面だけあれば十分良好な磁気特性が得られるので、
片側35%以上の領域でAINが均一に分散していれば
よい。
即ち鋳片の段階で、少なくとも片側表面から35%以上
の柱状晶が得られれば、磁束密度の高い一方向性電磁銅
板を得ることができるのである。
成品が薄手化すると、表面層での二次再結晶核の、全厚
に対する大きさの割合が大きくなるので、本発明の効果
がより顕著に現れると共に、より広い柱状晶域が必要と
なる。また、AINの場所的な不均一分布は、1050
℃以上の熱延板焼鈍でやや緩和されるが、熱延板焼鈍温
度が高いことは生産の原単位を上げることになるので本
発明は製造コストの低下にも効果がある。
(実施例) 以下に、本発明の実施例を示す。
実施例1 表1の中で、試料番号1〜6,13〜18が本発明に相
当する。試料番号1〜12は、垂直型連続鋳造機で鋳造
された鋳片の中から柱状晶部及び等軸晶部を厚さ40…
mに切り出し、熱延、冷延、−成典結晶焼鈍を経て、M
nNを5%含む焼鈍分離材を塗布した後に、高温仕上焼
鈍により二次再結晶させた一方向性型′M!#iil板
の製造条件と磁気特性である。
磁気特性の指標であるB、とは磁化力80A/m、周波
数50Hzで励磁したときの磁束密度の値であり、この
値が高いほど二次再結晶が良好に行われたことを意味す
る。
表より柱状晶部の多い素材を用いたときの方が磁気特性
が良好であることがわかる。また、非垂直状態での凝固
による連続鋳造鋳片を用いることによって本発明が容易
に実行できることも明らかである。本実施例においては
、全て熱延板焼鈍を実施しているが、1050’C以下
の温度で熱延板焼鈍を施す場合に、本発明の効果は顕著
であり、就中熱延板焼鈍を行わずに二次再結晶させた場
合に、特に効果がはっきりと現れる。
また、本発明による時は、−次頁結晶温度の変化に対す
る特性の変化が小さいことがわかる。これは、操業上に
おいても本発明による方が、−次頁結晶温度の管理が緩
やかになることを意味し、一方向性電磁鋼板の安定製造
に有利である。
実施例2 Si:3.2%、C: 0.053%、酸可溶性 へ!
二0.0272%、N : 0.0073%、Mn: 
 0.121%、S:0.005%、残部Feの成分を
持ち、柱状晶域が広い方でそれぞれ40%、25%の鋳
片と、Si:3.3%、C:0.052%、酸可溶性A
t : 0.0281%、N : 0.0011%、M
n : 0.115%、S :  0.004%、残部
Feの成分を持ち、柱状晶域が広い方でそれぞれ43%
、22%の鋳片を1150℃11300″Cに加熱し、
熱間圧延、900℃での熱延板焼鈍、冷間圧延、830
℃での一次再結晶焼鈍を行った後に、MnNを5%含む
焼鈍分離材を塗布して、高温仕上焼鈍を行った一方向性
電磁鋼板の磁気特性を表2に示す。スラブ加熱が高温の
時は本発明の効果が現れず、また磁気特性も悪い。N量
の少ないNo、29〜32も磁気特性が悪い。
実施例3 実施例1で用いた湾曲CC材、垂直CC材を1100℃
でスラブ加熱の後、熱間圧延、950℃での熱延板焼鈍
、冷間圧延、830℃での一次再結晶焼鈍を行ない、M
nNを5%含む焼鈍分離材を塗布して、高温仕上焼鈍を
行って二次再結晶させた一方向性tm鋼板の磁気特性を
表3に示す。この時、熱延板の板厚を変えて、冷延圧下
率が一定になる条件で、成品板の板厚を0.1 mm、
  0.2 lllm0.3n+mとなるように圧延を
行った。湾曲CC材と垂直CC材の特性の差は、板厚0
.3mmの時は、B。
で0.5テスラであるが、0.1mmの時は1.1テス
ラまで広がる。薄手材で本発明の効果が顕著になること
が、この実施例から示される。
実施例4 実施例1で用いた湾曲CC材、垂直CC材を1100℃
でスラブ加熱の後、熱間圧延、950 ’Cでの熱延板
焼鈍、冷間圧延、830℃での一次再結晶焼鈍を行い、
高温仕上焼鈍を行って二次再結晶させた一方向性電磁鋼
板の磁気特性を表4に示す。
この時、焼鈍分離材の中に、窒化の目的で混入するMn
Nを添加しなかったものと、5%添加したもの、及び−
次頁結晶焼鈍後仕上焼鈍前にアンモニアを含む雰囲気中
で焼鈍して窒化させたものを比較している。窒化の有無
に関わらず本発明材は比較材より磁気特性が優れている
が、窒化を行わなかったNα39は、比較材のNo、4
2と共に一部細粒が発生し二次再結晶不良を起こしてい
る。
(発明の効果) 本発明を用いることにより、900℃以上1250℃未
満の低温スラブ加熱による一方向性電磁鋼板の製造にお
いて、二次再結晶がより良好に生し、さらなる安定製造
が可能になる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量で、C:0.01〜0.2%、Si:1.5
    〜4.7%、酸可溶性Al:0.010〜0.060%
    、N:0.003〜0.0130%、S≦0.012%
    、Mn:0.06〜0.45%、残部がFe及び不可避
    的不純物からなる電磁鋼スラブを、900℃以上125
    0℃未満の温度域に加熱した後、熱間圧延し、冷間圧延
    し、脱炭および一次再結晶のための焼鈍を施し、焼鈍分
    離材を塗布した後、仕上焼鈍を施す一方向性電磁鋼板の
    製造方法において、厚さ方向に少なくとも35%の柱状
    晶域を、少なくとも一方のスラブ表面から有する連続鋳
    造電磁鋼スラブを出発材とすることを特徴とする磁束密
    度の高い一方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. (2)厚さ方向に少なくとも35%の柱状晶域を、少な
    くとも一方のスラブ表面から有する連続鋳造電磁鋼スラ
    ブが、水平連続鋳造法によって鋳造され或は、湾曲型連
    続鋳造プロセスにおける非垂直部において凝固を完了せ
    しめられ、等軸晶が厚さ方向中央部から片面側に偏位せ
    しめられたものである請求項1記載の磁束密度の高い一
    方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. (3)重量で、C:0.01〜0.2%、Si:1.5
    〜4.7%、酸可溶性Al:0.010〜0.060%
    、N:0.0003〜0.0130%、S≦0.012
    %、Mn:0.06〜0.45%、残部がFe及び不可
    避的不純物からなる電磁鋼スラブを、900℃以上12
    50℃未満の温度域に加熱した後、熱間圧延し、冷間圧
    延し、脱炭および一次再結晶のための焼鈍を施し、焼鈍
    分離材を塗布した後、仕上焼鈍を施す一方向性電磁鋼板
    の製造方法において、厚さ方向に少なくとも35%の柱
    状晶域を、少なくとも一方のスラブ表面から有する連続
    鋳造電磁鋼スラブを出発材とするとともに、鋼板を一次
    再結晶発現後から仕上焼鈍における二次再結晶発現まで
    の何れかの段階で窒化処理することを特徴とする磁束密
    度の高い一方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. (4)厚さ方向に少なくとも35%の柱状晶域を、少な
    くとも一方のスラブ表面から有する連続鋳造電磁鋼スラ
    ブが、水平連続鋳造法によって鋳造され或は、湾曲型連
    続鋳造プロセスにおける非垂直部において凝固を完了せ
    しめられ、等軸晶が厚さ方向中央部から片面側に偏位せ
    しめられたものである請求項3記載の磁束密度の高い一
    方向性電磁鋼板の製造方法。
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